JP3747279B2 - カラー画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式のカラー画像形成装置に関し、とくに、画像の品質を維持するために、担持体上に形成されたテスト用のパッチ画像の濃度を検出して画質調整を行うようになったカラー画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
カラー複写機、カラーレーザプリンタ等の電子写真方式のカラー画像形成装置は、静電力を利用して画像形成を行うために、各プロセス部の使用状況や周囲の環境状況によって特性が変化し、形成される画像の濃度が変動しやすく、画質の低下を招きやすい。そのため、画像形成部の各部の制御条件、すなわち、帯電出力、露光量、現像バイアス、転写バイアス等を調整する調整工程を設け、所定の条件にしたがって調整工程を実行し、常に良好な画質が得られるように画質調整を行っている。
【0003】
この画質調整は、所定のタイミングでテスト用の濃度パッチ画像を形成し、そのテスト用のパッチ画像の濃度を濃度検出器(センサ)にて測定した値に基づいて、上記の制御条件を調整することにより行われる。
【0004】
ところで、テスト用のパッチ画像の濃度測定方式は、無彩色(黒色)のパッチ画像と有彩色のパッチ画像とでは異なり、無彩色のパッチ画像については、パッチ画像から正反射してくる反射光を測定することで濃度を測定するのに対して、有彩色のパッチ画像については、拡散反射してくる反射光を測定することにより濃度を測定している。
【0005】
このように、無彩色のパッチ画像と有彩色のパッチ画像とでは濃度測定方式が異なるため、両方の濃度をそれぞれ測定するために、2つの濃度検出器が必要となる。
【0006】
そして、パッチ画像が形成されている担持体に対して、2つの検出器を互いに異なる角度をもって対向させるために、2つの検出器を別々の回路基板に設けたり、異なる2方向に光を照射する2つの発光素子とこれらにそれぞれ対応する2つの受光素子とを1つの回路基板に設けて一体化した特殊な一体型検出器を設けること等が考えられる。
【0007】
また、特開昭61−209470号公報には、2つの濃度検出器を用いずに、切換駆動手段により、1つの濃度検出器を無彩色のパッチ画像の濃度検出位置と有彩色のパッチ画像検出位置とに切り換えて濃度検出を行うものが記載されている。
【0008】
さらに、特開平6−66722号公報には、上記のような特殊な一体型検出器であって、発光素子を1つにし、この発光素子が照射した光の反射光を無彩色用の受光素子と有彩色用の受光素子とで別々に受光するようにしたものが記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、2つの濃度検出器を別々の回路基板に設ける場合には、部品点数が増加して部品コストが高くなり、組立の手間が倍になるために組立コストが高くなるという問題がある。
【0010】
一体型濃度検出器を用いる場合は、組立の手間は少なくなるが、特殊な複合型の検出器であるため、特殊な用途にしか使用されない等の理由で、生産個数がきわめて少なく、1個当たりの価格が非常に高価である。
【0011】
また、1つの濃度検出器の位置を切り換える方式の場合は、位置の切換のための駆動手段が必要となり、機構的に複雑になるばかりでなく、コストが高くなるという問題がある。
【0012】
本発明の目的は、上記の問題を解決し、一般的に広く用いられている低価格の汎用濃度検出器を用いて、簡易な構成で、無彩色のパッチ画像と有彩色のパッチ画像の両方の濃度を検出することができるカラー画像形成装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
本発明によるカラー画像形成装置は、担持体に形成された無彩色パッチ画像の濃度と有彩色パッチ画像の濃度とを、発光部と受光部とからなるそれぞれ異なる検出器で検出して画質調整を行うようになったカラー画像形成装置において、共通の基板上に、無彩色パッチ画像濃度検出用検出器と有彩色パッチ画像濃度検出用検出器とが所定距離ずらして設けられており、無彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部が、その光軸が担持体の平面部に向かうように、担持体の平面部に対向して配置され、有彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部が、その光軸が担持体の曲面部の曲率中心から外れるように、担持体の曲面部に対向して配置されていることを特徴とするものである。
【0014】
パッチ画像が形成される担持体には、像担持体に形成された画像が転写される記録用紙等の記録媒体を搬送する転写搬送ベルト等の転写搬送担持体、像担持体に形成されて自身に転写された画像を記録媒体に転写する中間転写ベルト等の中間転写担持体等がある。
【0015】
無彩色パッチ画像濃度検出用検出器および有彩色パッチ画像濃度検出用検出器には、汎用の反射型検出器を用いることができる。
【0016】
基板と、これに設けられた2つの検出器により、検出器ユニットが構成される。
【0017】
本発明のカラー画像形成装置によれば、パッチ画像からの正反射光を測定すべき無彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部が、その光軸が担持体の平面部に向かうように配置されていることにより、汎用の反射型検出器を用いて、パッチ画像からの正反射光を測定することが可能になる。また、パッチ画像からの拡散反射光を測定すべき有彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部が、その光軸が担持体の曲面部の曲率中心から外れるように、担持体の曲面部に対向して配置されていることにより、汎用の反射型検出器を用いて、パッチ画像からの拡散反射光を測定することが可能になる。したがって、汎用の反射型検出器を用いて、無彩色パッチ画像と有彩色パッチ画像の濃度を検出することができ、特殊な検出器を必要としないため、コストダウンが可能である。また、2つの検出器が共通の基板に設けられているので、部品点数が削減され、組立の手間も省かれるため、この点からもコストダウンが可能である。さらに、検出器の位置を切り換える必要もないため、構造が簡単で、コストダウンが可能である。したがって、構造が簡単で、低価格のカラー画像形成装置を提供することができる。
【0018】
本発明のカラー画像形成装置において、たとえば、2つの検出器が、担持体の回転方向に所定量ずらして配置され、各検出器において、発光部と受光部とが、担持体の回転方向に直角な方向に配置されている。
【0019】
これによれば、2つの検出器が、担持体の回転方向に所定量ずらして配置されていることにより、一方の無彩色パッチ画像濃度検出用検出器でパッチ画像からの正反射光を測定して、他方の有彩色パッチ画像濃度検出用検出器でパッチ画像からの拡散反射光を測定することが容易にできる。
【0020】
本発明のカラー画像形成装置において、たとえば、2つの検出器が、担持体の回転方向と直角な方向に所定量ずらして配置され、各検出器において、発光部と受光部とが、担持体の回転方向に配置され、2つの検出器の発光部の位置が、担持体の回転方向に所定量ずらされている。
【0021】
これによれば、2つの検出器が、担持体の回転方向と直角な方向に所定量ずらして配置されていることにより、一方の無彩色パッチ画像濃度検出用検出器でパッチ画像からの正反射光を測定して、他方の有彩色パッチ画像濃度検出用検出器でパッチ画像からの拡散反射光を測定することが容易にできる。
【0022】
本発明によるカラー画像形成装置は、また、担持体に形成された無彩色パッチ画像の濃度と有彩色パッチ画像の濃度とを、発光部と受光部とからなるそれぞれ異なる検出器で検出して画質調整を行うようになったカラー画像形成装置において、共通の基板上に、無彩色パッチ画像濃度検出用検出器と有彩色パッチ画像濃度検出用検出器とが所定距離ずらして設けられており、無彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部が、その光軸が担持体の曲面部の曲率中心に向かうように、担持体の曲面部に対向して配置され、有彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部が、その光軸が担持体の曲面部の曲率中心から外れるように、担持体に対向して配置されており、2つの検出器が、担持体の回転方向に、担持体の曲面部の曲率半径にほぼ等しい距離ずらして配置されていることを特徴とするものである。
【0023】
パッチ画像が形成される担持体には、画像が形成される感光体ドラム等の像担持体、像担持体に形成された画像が転写される記録用紙等の記録媒体を搬送する転写搬送ベルト等の転写搬送担持体、像担持体に形成されて自身に転写された画像を記録媒体に転写する中間転写ベルト等の中間転写担持体等がある。
【0024】
無彩色パッチ画像濃度検出用検出器および有彩色パッチ画像濃度検出用検出器には、汎用の反射型検出器を用いることができる。
【0025】
基板と、これに設けられた2つの検出器により、検出器ユニットが構成される。
【0026】
本発明のカラー画像形成装置によれば、パッチ画像からの正反射光を測定すべき無彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部が、その光軸が担持体の曲面部の曲率中心に向かうように、担持体の曲面部に対向して配置されていることにより、汎用の反射型検出器を用いて、パッチ画像からの正反射光を測定することが可能になる。また、パッチ画像からの拡散反射光を測定すべき有彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部が、その光軸が担持体の曲面部の曲率中心から外れるように、担持体に対向して配置されていることにより、汎用の反射型検出器を用いて、パッチ画像からの拡散反射光を測定することが可能になる。したがって、汎用の反射型検出器を用いて、無彩色パッチ画像と有彩色パッチ画像の濃度を検出することができ、特殊な検出器を必要としないため、コストダウンが可能である。また、2つの検出器が共通の基板に設けられているので、部品点数の削減され、組立の手間も省かれるため、この点からもコストダウンが可能である。さらに、検出器の位置を切り換える必要もないため、構造が簡単で、コストダウンが可能である。したがって、構造が簡単で、低価格のカラー画像形成装置を提供することができる。
【0027】
さらに、2つの検出器が、担持体の回転方向に、担持体の曲面部の曲率半径にほぼ等しい距離ずらして配置されているので、無彩色パッチ画像濃度検出用検出器で確実に正反射光を測定し、有彩色パッチ画像濃度検出用検出器で確実に拡散反射光を測定するようにすることができる。また、担持体の曲面部の曲率半径を小さくすることにより、2つの検出器のずらし量を小さくして、これらを設ける基板のサイズを小さくして、検出器ユニットの小型化ができる
【0028】
本発明によるカラー画像形成装置は、また、担持体に形成された無彩色パッチ画像の濃度と有彩色パッチ画像の濃度とを、発光部と受光部とからなるそれぞれ異なる検出器で検出して画質調整を行うようになったカラー画像形成装置において、共通の基板上に、無彩色パッチ画像濃度検出用検出器と有彩色パッチ画像濃度検出用検出器とが所定距離ずらして設けられており、無彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部が、その光軸が担持体の曲面部の曲率中心に向かうように、担持体の曲面部に対向して配置され、有彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部が、その光軸が担持体の曲面部の曲率中心から外れるように、担持体に対向して配置されており、有彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部から担持体に対して照射される光が、担持体の平面部に直接照射されるようになされていることを特徴とするものである
【0029】
本発明のカラー画像形成装置によれば、前記同様、構造が簡単で、低価格のカラー画像形成装置を提供することができる
【0034】
さらに、有彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部を担持体の曲面部にのみ対向するように配置した場合、発光部からの照射光の一部が担持体から外れることがあり、出力が変化しやすく、また、拡散反射光は弱いため、有彩色パッチ画像濃度検出用検出器での濃度検出は不安定になりがちであるが、有彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部からの光を担持体の平面部にも直接照射することにより、有彩色パッチ画像濃度検出用検出器の設置誤差等が発生した場合でも、出力が大幅に変化することがなく、安定した濃度検出が可能となる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明をカラー画像形成装置であるディジタルカラー複写機に適用したいくつかの実施形態について説明する。
【0047】
図1〜図13は、第1実施形態を示している。
【0048】
図1は、ディジタルカラー複写機の構成を概略的に示す部分切欠き正面図である。以下の説明において、図1および図1と同方向から見た図面の紙面表側を前、紙面裏側を後とし、同図面の左右を左右とする。
【0049】
複写機本体(1)の上面には、原稿台(111)および操作パネル(図示略)が設けられ、複写機本体(1)の内部に画像読み取り部(110)および画像形成部(210)が設けられている。原稿台(111)の上面には、両面自動原稿送り装置(112)が、原稿台(111)に対して開閉可能な状態で支持され、原稿台(111)面に対して所定の位置関係をもって装着されている。
【0050】
両面自動原稿送り装置(112)は、まず、原稿の一方の面が原稿台(111)の所定位置において画像読み取り部(110)に対向するよう原稿を搬送し、この一方の面についての画像読み取りが終了した後に、他方の面が原稿台(111)の所定位置において画像読み取り部(110)に対向するよう原稿を反転して原稿台(111)に向かって搬送するようになっている。そして、両面自動原稿送り装置(112)は、1枚の原稿について両面の画像読み取りが終了した後に、この原稿を排出し、次の原稿についての上記同様の両面搬送動作を実行する。このような原稿の搬送および表裏反転の動作は、複写機全体の動作に関連して制御されるものである。
【0051】
画像読み取り部(110)は、両面自動原稿送り装置(112)により原稿台(111)上に搬送されてきた原稿の画像を読み取るために、原稿台(111)の下方に配置されている。画像読み取り部(110)は、原稿台(111)の下面に沿って平行に往復移動する原稿走査体(113)(114)と、光学レンズ(115)と、光電変換素子であるCCDラインセンサ(116)とを備えている。
【0052】
原稿走査体(113)(114)は、第1の走査ユニット(113)と第2の走査ユニット(114)とから構成されている。第1の走査ユニット(113)は、原稿画像表面を露光する露光ランプと、原稿からの反射光像を所定の方向に向かって偏向する第1反射鏡とを有し、原稿台(111)の下面に対して一定の距離を保ちながら所定の走査速度で平行に往復移動するものである。第2の走査ユニット(114)は、第1の走査ユニット(113)の第1反射鏡により偏向された原稿からの反射光像をさらに所定の方向に向かって偏向する第2および第3反射鏡を有し、第1の走査ユニット(113)と一定の速度関係を保って平行に往復移動するものである。
【0053】
光学レンズ(115)は、第2の走査ユニット(114)の第3ミラーにより偏向された原稿からの反射光像を縮小し、縮小された光像をCCDラインセンサ(116)上の所定位置に結像させるものである。
【0054】
CCDラインセンサ(116)は、結像された光像を順次光電変換して電気信号として出力するものである。CCDラインセンサ(116)は、白黒画像あるいはカラー画像を読み取り、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分に色分解したラインデータを出力することのできる3ラインのカラーCCDである。このCCDラインセンサ(116)により電気信号に変換された原稿画像情報は、さらに、図示しない画像処理部に転送されて、所定の画像データ処理が施される。
【0055】
次に、画像形成部(210)の構成、および画像形成部(210)に係わる各部の構成について説明する。
【0056】
画像形成部(210)の下方には、用紙トレイ内に積載収容されている記録用紙(記録媒体)(P)を1枚ずつ分離して画像形成部(210)に向かって供給する給紙機構(211)が設けられている。そして、1枚ずつ分離して給紙された用紙(P)は、画像形成部(210)の手前に配置された1対のレジストローラ(212)によりタイミングが制御されて、画像形成部(210)に搬送される。両面印字の場合、さらに、片面に画像が形成された用紙(P)は、画像形成部(210)の画像形成にタイミングを合わせて、画像形成部(210)に再供給搬送される。
【0057】
画像形成部(210)の下方には、転写搬送ベルト機構(213)が配置されている。転写搬送ベルト機構(213)は、駆動手段である駆動ローラ(214)と従動ローラ(215)との間に略平行に伸びるように張架された転写搬送担持体である転写搬送ベルト(216)に用紙(P)を静電吸着させて搬送する構成となっている。
【0058】
転写搬送ベルト(216)の下流側で駆動ローラ(214)にかけられたベルト(216)の曲面部の近傍に、パッチ画像濃度検出用検出器ユニット(10)が設けられている。
【0059】
さらに、用紙搬送路における転写搬送ベルト機構(213)の下流側には、用紙(P)上に転写形成されたトナー像を用紙(P)上に定着させるための定着装置(217)が配置されている。この定着装置(217)の定着ローラと加圧ローラの間のニップ部を通過した用紙(P)は、搬送方向切り換えゲート(リフレクタ)(218)を経て、排出ローラ(219)により複写機本体(1)の外壁に取り付けられている排紙トレイ(220)上に排出される。
【0060】
切り換えゲート(218)は、定着後の用紙(P)の搬送経路を、排紙トレイ(220)へ用紙(P)を排出する経路と、画像形成部(210)に向かって用紙(P)を再供給する経路との間で選択的に切り換えるものである。切り換えゲート(218)により再び画像形成部(210)に向かって搬送方向が切り換えられた用紙(P)は、スイッチバック搬送経路(221)を介して表裏反転された後、画像形成部(210)へと再度供給される。
【0061】
また、画像形成部(210)における転写搬送ベルト(216)の上方には、転写搬送ベルト(216)に近接して、先頭の第1画像形成ステーション(Pa)、第2画像形成ステーション(Pb)、第3画像形成ステーション(Pc)、および最終の第4画像形成ステーション(Pd)が、用紙搬送経路上流側から順に並設されている。
【0062】
転写搬送ベルト(216)は、駆動ローラ(214)によって、図1において矢印(Z)で示す方向に摩擦駆動され、前述したように給紙機構(211)を通じて給送される用紙(P)を把持し、用紙(P)を画像形成ステーション(Pa)〜(Pd)へと順次搬送する。
【0063】
各画像形成ステーション(Pa)〜(Pd)は、実質的に同一の構成を有している。各画像形成ステーション(Pa)〜(Pd)は、図1に示す矢印(F)方向に回転駆動される像担持体である感光体ドラム(222a)(222b)(222c)(222d)をそれぞれ含んでいる。
【0064】
各感光体ドラム(222a)〜(222d)の周辺には、感光体ドラム(222a)〜(222d)をそれぞれ一様に帯電する帯電手段である帯電器(帯電チャージャ)(223a)(223b)(223c)(223d)と、感光体ドラム(222a)〜(222d)上に形成された静電潜像をそれぞれ現像してトナー像とする現像手段である現像装置(224a)(224b)(224c)(224d)と、現像された感光体ドラム(222a)〜(222d)上のトナー像を用紙へ転写する転写手段である転写用放電器(225a)(225b)(225c)(225d)と、感光体ドラム(222a)〜(222d)上に残留するトナーを除去するクリーニング装置(226a)(226b)(226c)(226d)とが感光体ドラム(222a)〜(222d)の回転方向に沿って順次配置されている。
【0065】
また、感光体ドラム(222a)〜(222d)の上方には、レーザ書込ユニット(レーザビームスキャナユニット)(227a)(227b)(227c)(227d)がそれぞれ設けられている。図示は省略したが、レーザ書込ユニット(227a)〜(227d)は、画像データに応じて変調されたドット光を発する半導体レーザ素子、半導体レーザ素子からのレーザビームを主走査方向に偏向させるためのポリゴンミラー(偏向装置)、ポリゴンミラーにより偏向されたレーザビームを感光体ドラム(222a)〜(222d)表面に結像させるためのfθレンズや反射鏡等から構成されている。
【0066】
レーザ書込ユニット(227a)にはカラー原稿画像の黒色成分像に対応する画素信号が、レーザ書込ユニット(227b)にはカラー原稿画像のシアン色成分像に対応する画素信号が、レーザ書込ユニット(227c)にはカラー原稿画像のマゼンタ色成分像に対応する画素信号が、そして、レーザ書込ユニット(227d)にはカラー原稿画像のイエロー色成分像に対応する画素信号がそれぞれ入力される。
【0067】
これにより、色変換された原稿画像情報に対応する静電潜像が各感光体ドラム(222a)〜(222d)上に形成される。現像装置(224a)には黒色のトナーが、現像装置(224b)にはシアン色のトナーが、現像装置(224c)にはマゼンタ色のトナーが、現像装置(224d)にはイエロー色のトナーがそれぞれ収容されており、感光体ドラム(222a)〜(222d)上の静電潜像は、これら各色のトナーにより現像される。これにより、画像形成部(210)にて色変換された原稿画像情報が各色のトナー像として再現される。
【0068】
また、第1画像形成ステーション(Pa)と給紙機構(211)との間には用紙吸着用(ブラシ)帯電器(228)が設けられている。この吸着用帯電器(228)は転写搬送ベルト(216)の表面を帯電させ、給紙機構(211)から供給された用紙(P)は、転写搬送ベルト(216)上に確実に吸着された状態で第1画像形成ステーション(Pa)から第4画像形成ステーション(Pd)の間をずれることなく搬送される。
【0069】
一方、第4画像形成ステーション(Pd)と定着装置(217)との間で駆動ローラ(214)のほぼ真上部には、徐電器(229)が設けられている。この徐電器(229)には、転写搬送ベルト(216)に静電吸着されている用紙(P)を転写搬送ベルト(216)から分離するための交流電流が印加されている。
【0070】
上記のディジタルカラー複写機においては、用紙(P)としてカットシート状の紙が使用される。この用紙(P)は、給紙カセットから送り出されて給紙機構(211)の給紙搬送経路のガイド内に供給されると、その用紙の先端部分がセンサ(図示略)にて検知され、このセンサから出力される検知信号に基づいて1対のレジストローラ(212)により一旦停止される。
【0071】
そして、用紙(P)は、各画像形成ステーション(Pa)〜(Pd)とタイミングをとって図1の矢印(Z)方向に回転している転写搬送ベルト(216)上に送られる。このとき、転写搬送ベルト(216)には前述したように吸着用帯電器(228)により所定の帯電が施されているので、用紙(P)は、各画像形成ステーション(Pa)〜(Pd)を通過する間、安定して搬送給送される。
【0072】
各画像形成ステーション(Pa)〜(Pd)において、各感光体ドラム(222a)〜(222b)上に各色のトナー像がそれぞれ形成され、転写搬送ベルト(216)により静電吸着されて搬送される用紙(P)の支持面上で重ね合わされる。第4画像形成ステーション(Pd)による画像の転写が完了すると、用紙(P)は、その先端部分から順次、徐電器(229)により転写搬送ベルト(216)上から剥離され、定着装置(217)へと導かれる。最後に、トナー画像が定着された用紙(P)は、用紙排出口(図示略)から排紙トレイ(220)上へと排出される。
【0073】
なお、上述の説明では、レーザ書込ユニット(227a)〜(227d)によりレーザビームを走査して露光することにより、感光体ドラム(222a)〜(222d)への光書き込みを行うようになっている。しかし、レーザ書込ユニット(227a)〜(227d)の代わりに、発光ダイオードアレイと結像レンズアレイからなる書き込み光学系(LEDヘッド)を用いてもよい。LEDヘッドは、レーザビームスキャナユニットに比べ、サイズも小さく、また可動部分がなく無音である。よって、複数個の光書込ユニットを必要とするタンデム方式のディジタルカラー複写機等の画像形成装置では、好適に用いることができる。
【0074】
図2は図1の転写搬送ベルト(216)の下流側の部分を拡大して示す正面図、図3は図2の検出器ユニット(10)の部分を拡大して示す部分切欠き正面図、図4は図3の検出器ユニット(10)の部分を左側から見た部分切欠き側面図、図5は図3の検出器ユニット(10)の部分を斜め上方から見た斜視図である。
【0075】
図2に示すように、定着装置(217)は、上側の定着ローラ(11)と、下側の加圧ローラ(12)とを備えている。また、転写搬送ベルト(216)の駆動ローラ(214)と定着装置(217)との間に、記録用紙(P)のガイド(13)(14)が設けられている。
【0076】
この例では、転写搬送ベルト(216)は、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリフッ化ビニリデンまたはポリテトラフルオロエチレン重合体等により構成され、厚さは100μm前後である。また、駆動ローラ(214)の外径は15mmであり、検出器ユニット(10)が設けられたパッチ画像検出箇所におけるベルト(216)の曲面部の曲率半径は、駆動ローラ(214)の外径の約半分、すなわち、約7.5mmである。
【0077】
図2〜図5に詳細に示すように、検出器ユニット(10)は、複写機本体(1)の図示しないフレームに固定された回路基板(15)、ならびに基板(15)に所定距離ずらして固定された無彩色パッチ画像濃度検出用検出器(第1検出器)(16)および有彩色パッチ画像濃度検出用検出器(第2検出器)(17)を備えている。
【0078】
第1検出器(16)は、発光部(16a)と受光部(16b)が共通のケース(16c)に一体状に設けられた汎用の反射型検出器である。第2検出器(17)も、発光部(17a)と受光部(17b)が共通のケース(17c)に一体状に設けられた同様の汎用の反射型検出器である。各検出器(16)(17)のケース(16c)(17c)には、互いに平行な円形穴(18)が2つずつ形成され、これらの穴(18)内の中心に、発光部(16a)(17a)および受光部(16b)(17b)が配置されている。穴(18)の内径は、発光部(16a)(17a)および受光部(16b)(17b)の外径より少し大きい。
【0079】
2つの検出器(16)(17)の配置については後に詳しく説明するが、第1検出器(16)は無彩色(黒色)のパッチ画像の濃度を測定するための検出器、第2検出器(17)は有彩色のパッチ画像の濃度を測定するための検出器である。
【0080】
図6は、上記の複写機の電気的構成の1例を示している。
【0081】
図6に示すように、帯電器(223a)〜(223d)を含む帯電部(20)、現像装置(224a)〜(224d)を含む現像部(21)、転写用放電器(225a)〜(225d)を含む転写部(22)、レーザ書込ユニット(227a)〜(227d)を含む書込部(23)および画像処理部(24)が、これらを制御する制御部(25)に接続されている。制御部(25)には、また、検出器ユニット(10)、環境検出部(26)、カウンタ(27)およびタイマ(28)が接続されている。検出器ユニット(10)には、基板(15)に取り付けられたトナー濃度検出部(29)を備えており、2つの検出器(16)(17)が検出部(29)を介して制御部(25)に接続されている。
【0082】
環境検出部(26)は、複写機内の温度および湿度を検出する環境センサを備えている。これらの環境センサは、急激な温度や湿度の変化のないプロセス部の近傍に設置される。
【0083】
カウンタ(27)は、感光体ドラム(222a)〜(222d)の回転回数および/または画像形成枚数(印字枚数)をカウントするものである。
【0084】
タイマ(28)は、後述するプロセス制御実行後の経過時間を計時するものであり、プロセス制御実行ごとにリセットされて、計時を開始する。
【0085】
図6において、第1検出器(16)と第2検出器(17)でのパッチ画像の検知結果はトナー濃度検出部(29)に伝えられ、検出部(29)は、この検知結果をもとに、パッチ画像の濃度を算出し、濃度情報を制御部(25)へ伝える。また、環境検出部(26)における環境センサで検出された温度情報および湿度情報、カウンタ(28)で得られた感光体ドラム(222a)〜(222d)の回転回数および/または画像形成枚数情報、およびタイマ(28)で得られたプロセス制御実行後の経過時間の情報も制御部(25)へ伝えられる。
【0086】
上記の複写機では、電源を投入したときに、検出器ユニット(10)のトナー濃度検出部(29)でのパッチ画像濃度検出情報、ならびに環境検出部(26)の環境センサでの温度および湿度の検出情報等をもとに、最適な画像を得るために各種の画像形成条件の設定を変更する制御であるプロセス制御が行われる。また、カウンタによる画像形成枚数のカウント値をもとに、画像形成枚数が所定枚数、たとえば200枚に達するごとに、プロセス制御が行われる。さらに、タイマ(28)による経過時間の計時結果をもとに、プロセス制御の実行から所定時間経過するごとに、たとえば2時間を経過するごとに、プロセス制御が行われる。これにより、電源投入時と、電源投入から所定時間経過するごとに、プロセス制御が行われる。
【0087】
プロセス制御を行う場合、感光体ドラム(222a)〜(222d)上にパッチ画像が形成され、これが転写用放電器(225a)〜(225d)によって転写搬送ベルト(216)上に転写され、このパッチ画像(A)が、ベルト(216)の回転とともに駆動ローラ(214)の部分のベルト(216)の曲面部に達し、その後、検出器ユニット(10)に対向する位置に進み、検出器ユニット(10)によってパッチ画像(A)の濃度が検出される。
【0088】
そして、検出器ユニット(10)で検出されたパッチ画像の濃度ならびに環境検出部(26)で検出された温度および湿度に基づき、制御部(25)は、帯電部(20)に対して、帯電器(223a)〜(223d)のグリッドバイアス電圧を制御し、感光体ドラム(222a)〜(222d)の表面電位を制御する。帯電手段が接触型の帯電ローラ等の場合は、帯電手段に印加する電圧を直接制御して、感光体ドラム(222a)〜(222d)の表面電位の制御を行う。また、制御部(25)は、現像部(21)に対して、現像装置(224a)〜(224d)の現像ローラのバイアス電圧を制御して、適正な現像が行われるようにし、転写部(22)に対して、図示しない転写用の高圧電源における転写用放電器(225a)〜(225d)への印加電圧(転写バイアス電圧)の制御を行う。さらに、制御部(25)は、書込部(23)に対して、レーザ書込ユニット(227a)〜(227d)におけるレーザ発光ダイオードの光ビームパワー制御や画素ごとの点灯時間の制御を行う。LED等の発光素子アレイヘッド型の書込ユニットの場合は、発光素子の発光強度や発光時間の制御を行う。加えて、制御部(25)は、画像処理部(24)に対して、中間調を有する画像を形成するときに用いる中間調階調テーブルを変化させ、画像のγカーブを制御し、良好な中間調画像の再現を維持させる。
【0089】
上記のようなパッチ画像の濃度検出を行う場合、各画像形成ステーション(Pa)〜(Pd)ごとに、濃度の異なる複数のパッチ画像、たとえば、高濃度、中濃度、低濃度のパッチ画像を形成し、検出器(16)(17)によりそれぞれのパッチ画像の濃度を検出する。その際、1つのパッチ画像を約十数点サンプリングし、検出値の上下をカットした平均値より濃度を求め、それに基づいて各画像形成ステーション(Pa)〜(Pd)の各プロセスユニットの制御値を決定する。
【0090】
次に、図3〜図5を参照して、検出器ユニット(10)の2つの検出器(16)(17)の配置およびパッチ画像濃度検出について詳細に説明する。
【0091】
2つの検出器(16)(17)は、基板(15)上に、幅方向に一定間隔をあけて平行に並べて配置されており、両者の長さ方向の位置は一致している。そして、2つの検出器(16)(17)が駆動ローラ(214)の下側から転写搬送ベルト(216)の曲面部近傍の面に対向し、かつ2つの検出器(16)(17)が転写搬送ベルト(216)の回転方向にずらして配置され、各検出器(16)(17)において、発光部(16a)(17a)と受光部(16b)(17b)とが、ベルト(216)の回転方向に直角をなす幅方向(前後方向)に配置されるように、基板(15)が図示しない複写機のフレームに固定されている。第1検出器(16)はベルト(216)の回転方向前側に、第2検出器(17)は同方向後側に配置されている。各検出器(16)(17)において、発光部(16a)(17a)は前側に、受光部(16b)(17b)は後側に配置されている。
【0092】
図3に示すように、第1検出器(16)の発光部(16a)は、その光軸がベルト(216)の駆動ローラ(214)から離れる点(B)よりもベルト(216)の回転方向前側(右側)の平面部に向かい、かつ平面部と直交するように、ベルト(216)の平面部に対向して配置されている。その結果、第1検出器(16)の受光部(16b)も、同様に、その光軸がベルト(216)の平面部に向かい、かつ平面部と直交するように、ベルト(216)の平面部に対向して配置されている。第2検出器(17)の発光部(17a)は、その光軸がベルト(216)の駆動ローラ(214)に接触している曲面部の曲率中心(駆動ローラ(214)の回転中心軸)(C)から所定距離外れるように、ベルト(216)の曲面部に対向して配置されている。その結果、第2検出器(17)の受光部(17b)も、同様に、その光軸がベルト(216)の曲面部の曲率中心(C)から発光部(17a)と同じ距離外れるように、ベルト(216)の曲面部に対向して配置されている。前記のように、駆動ローラ(214)の外径は15mmであり、2つの検出器(16)の発光部(16a)(17a)の光軸間の距離dは、約6〜8mmである。すなわち、2つの検出器(16)(17)の発光部(16a)(17a)の光軸は、ベルト(216)の曲面部の曲率半径分程度離れている。
【0093】
図3において、R1は第1検出器(16)の発光部(16a)からベルト(216)に照射されて反射した光の正反射光の範囲を示し、R2は第2検出器(17)のそれを示している。
【0094】
第1検出器(16)の発光部(16a)および受光部(16b)のベルト(216)に対する位置関係を上記のようにすることにより、受光部(16b)を発光部(16a)の正反射光の範囲R1の範囲内に位置させることが可能となり、受光部(16b)で発光部(16a)からの正反射光を受光することができる。
【0095】
第2検出器(17)の発光部(17a)および受光部(17b)のベルト(216)に対する位置関係を上記のようにすることにより、受光部(17b)を発光部(17a)の正反射光の範囲R2の範囲外に位置させることが可能となり、受光部(17b)で発光部(17a)からの拡散光のみを受光することができる。
【0096】
これにより、第1検出器(16)を無彩色パッチ画像の濃度検出に、第2検出器(17)を有彩色パッチ画像の濃度検出に用いることができる。
【0097】
検出器ユニット(10)において、少なくとも第2検出器(17)に、第2検出器(17)の発光部(17a)から第1検出器(16)の受光部(16b)に向かう照射光の少なくとも一部を遮断する絞り部材が設けられるのが望ましい。
【0098】
図7、図8および図9は、第2検出器(17)に設けられる絞り部材(30)の3つの例を示している。図7〜図9は、2つの検出器(16)(17)をベルト(216)側から見た平面図である。図10は図7のX−X線に沿う断面図、図11は図8のXI−XI線に沿う断面図である。
【0099】
図7〜図9に示す3つの例のいずれの場合も、絞り部材(30)は、第2検出器(17)の正面を覆うようにケース(17a)に固定されており、絞り部材(30)の受光部(17b)側の部分には、ケース(17c)の円形穴(18)に対応する同径の円形穴(開口)(31)が形成されて、受光部(17b)全体が露出しており、絞り部材(30)の発光部(17a)側の部分には、発光部(17a)の一部を覆う絞り穴(32)(33)(34)が形成されている。そして、各例ごとに、絞り穴(32)〜(34)の形状、大きさあるいは位置が異なっている。
【0100】
図7に示す第1例の場合の絞り穴(32)は、ケース(17c)の円形穴(18)に対応する円から第1検出器(16)側の一部を直線状に除いた部分円形をなし、この絞り穴(32)の第1検出器(16)側の縁部の絞り部材(30)により、発光部(17a)の第1検出器(16)側の一部が覆われている。
【0101】
図8に示す第2例の場合の絞り穴(33)は、ケース(17c)の円形穴(18)に対応する円より小径の円形であって、円形穴(18)に対応する円の第1検出器(16)から最も離れた部分に内接するように形成されており、この絞り穴(33)の受光部(17b)側および第1検出器(16)側の縁部の絞り部材(30)により、発光部(17a)の受光部(17b)側および第1検出器(16)側の一部が覆われている。
【0102】
図9に示す第3例の場合の絞り穴(34)は、ケース(17c)の円形穴(18)に対応する円より小径の円形であって、円形穴(18)に対応する円の受光部(17b)および第1検出器(16)から最も離れた部分に内接するように形成されており、この絞り穴(34)の受光部(17b)側および第1検出器(16)側の縁部の絞り部材(30)により、発光部(17a)の受光部(17b)側および第1検出器(16)側の一部が覆われている。
【0103】
図7に示す第1例では、絞り部材(30)が第2検出器(17)の発光部(17a)の第1検出器(16)側の一部を覆っているので、図10に示すように、発光部(17a)から第1検出器(16)の受光部(16b)に向かう照射光の少なくとも一部を遮断することができる。図8に示す第2例および図9に示す第3例についても、同様である。
【0104】
図8に示す第2例では、絞り部材(30)が第2検出器(17)の発光部(17a)の受光部(17b)側の一部も覆っているので、図11に示すように、発光部(17a)から受光部(17b)に向かう照射光の少なくとも一部も遮断することができる。図9に示す第3例についても、同様である。
【0105】
第1検出器(16)で無彩色パッチ画像の濃度を検出する場合、第2検出器(17)の発光部(17a)から照射された光を第1検出器(16)の受光部(16b)で受光すると、正確な濃度検出ができなくなるおそれがある。ところが、上記の第1、第2および第3例では、絞り部材(30)により、第2検出器(17)の発光部(17a)から第1検出器(16)の受光部(16b)に向かう照射光の少なくとも一部が遮断されるようになっているので、無彩色パッチ画像濃度をさらに一層正確に検出することができる。
【0106】
第2検出器(17)で有彩色パッチ画像の濃度を検出する場合、発光部(17a)から照射された光を受光部(17b)で受光すると、正確な濃度検出ができなくなるおそれがある。ところが、上記の第2および第3例では、絞り部材(30)により、第2検出器(17)の発光部(17a)から受光部(17b)に向かう照射光の少なくとも一部が遮断されるようになっているので、有彩色パッチ画像濃度をさらに一層正確に検出することができる。
【0107】
検出器ユニット(10)は転写搬送ベルト(216)の曲率を有する曲面部の近傍に配置され、しかも2つの検出器(16)(17)は互いに近接して配置されているため、2つの検出器(16)(17)の発光部(16a)(17a)を同時に発光させて、それぞれのパッチ画像の濃度を検出すると、第1検出器(16)の発光部(16a)から照射された正反射光の一部が第2検出器(17)の受光部(17b)に入射して、有彩色パッチ画像濃度を正確に検出できなくなるおそれがある。
【0108】
したがって、第2検出器(17)によって有彩色パッチ画像の濃度検出を行っている間は、第1検出器(16)の発光部(16a)の発光動作を行わないようにするのが望ましい。
【0109】
パッチ画像(A)は、各成分色ごとに順番に形成されている。さらに、パッチ画像(A)が形成される位置も正確に制御されている。
【0110】
よって、2つの検出器(16)(17)の発光動作を同時に行う必要はなく、第2検出器での有彩色パッチ画像の濃度検出時には第1検出器(16)の発光動作を行わないことで、さらに正確な濃度検出が可能となる。
【0111】
図12および図13は、検出器ユニット(10)の変形例を示している。図12は検出器ユニット(10)の部分を拡大して示す図3相当の部分切欠き正面図、図13は図12の検出器ユニット(10)の部分を斜め上方から見た図5相当の斜視図である。図12および図13において、図3および図5に相当する部分には同一の符号を付している。この変形例では、検出器ユニット(10)における2つの検出器(16)(17)の配置および転写搬送ベルト(216)に対する2つの検出器(16)(17)の位置関係が図3〜図5に示す例の場合と異なっている。
【0112】
この場合、2つの検出器(16)(17)は、基板(15)上に、幅方向に一定間隔をあけて平行に並べて配置されており、両者の長さ方向の位置は少しずらされている。そして、2つの検出器(16)(17)が駆動ローラ(214)の下側から転写搬送ベルト(216)の曲面部近傍の面に対向し、かつ2つの検出器(16)(17)が転写搬送ベルト(216)の幅方向にずらして配置され、各検出器(16)(17)において、発光部(16a)(17a)と受光部(16b)(17b)とが、ベルト(216)の回転方向に配置されるように、基板(15)が図示しない複写機のフレームに固定されている。第1検出器(16)は後側に、第2検出器(17)は前側に配置されている。2つの検出器(16)(17)の長さ方向の位置がずらされていることにより、第1検出器(16)は、第2検出器(17)よりも、ベルト(216)の回転方向前側に位置している。また、各検出器(16)(17)において、受光部(16b)(17b)が、発光部(16a)(17a)よりも、ベルト(216)の回転方向前側に位置している。
【0113】
第1検出器(16)の発光部(16a)は、その光軸がベルト(216)の駆動ローラ(214)から離れる点(B)よりもベルト(216)の回転方向前側の平面部に向かい、かつ平面部と直交するように、ベルト(216)の平面部に対向して配置されている。その結果、第1検出器(16)の受光部(16b)も、同様に、その光軸がベルト(216)の平面部に向かい、かつ平面部と直交するように、発光部(16a)よりもベルト(216)の回転方向前側の平面部に対向して配置されている。第2検出器(17)の発光部(17a)は、その光軸がベルト(216)の曲面部の曲率中心(C)から所定距離外れるように、ベルト(216)の曲面部に対向して配置されている。第2検出器(17)の受光部(17b)は、その光軸がベルト(216)の平面部に向かい、かつ平面部と直交するように、ベルト(216)の平面部に対向して配置されている。
【0114】
第1検出器(16)の発光部(16a)および受光部(16b)のベルト(216)に対する位置関係を上記のようにすることにより、受光部(16b)を発光部(16a)の正反射光の範囲R1の範囲内に位置させることが可能となり、受光部(16b)で発光部(16a)からの正反射光を受光することができる。
【0115】
第2検出器(17)の発光部(17a)および受光部(17b)のベルト(216)に対する位置関係を上記のようにすることにより、受光部(17b)と発光部(17a)の正反射光の範囲R2の範囲外に位置させることが可能となり、受光部(17b)で発光部(17a)からの拡散光のみを受光することができる。
【0116】
これにより、第1検出器(16)を無彩色パッチ画像の濃度検出に、第2検出器(17)を有彩色パッチ画像の濃度検出に用いることができる。
【0117】
他は、図3〜図5に示す例の場合と同様である。
【0118】
上記の第1実施形態では、転写搬送ベルトを用いてパッチ画像の濃度検出を行っているが、本発明は、これに限定されるものではなく、たとえば、中間転写ベルトを用いた中間転写方式のカラー画像形成装置にも適用できる。
【0119】
図14は、本発明を中間転写方式のディジタルカラー複写機に適用した実施形態(第2実施形態)を示している。なお、第2実施形態において、第1実施形態のものに対応する部分には同一の符号を付している。
【0120】
第2実施形態の場合、給紙機構(211)に続く用紙搬送機構(232)と画像形成部(210)との間に、第1実施形態の転写搬送ベルト(216)と同様に駆動ローラ(214)、従動ローラ(215)等にかけられて図の矢印(Z)で示す方向に回転する中間転写ベルト(233)が設けられている。
【0121】
各画像形成ステーション(Pa)〜(Pd)において各感光体ドラム(222a)〜(222b)上に形成された各色のトナー像が、一時的に、中間転写ベルト(233)に重ねて転写され、ベルト(233)に転写されたトナー像が、搬送機構(232)により搬送されている記録用紙(P)に再度転写される。
【0122】
検出器ユニット(10)は、駆動ローラ(214)にかけられた中間転写ベルト(233)の曲面部の近傍に配置されている。検出器ユニット(10)の構成、ベルト(233)に対する検出器ユニット(10)の位置関係等は、第1実施形態の場合と同様である。
【0123】
感光体ドラム(222a)〜(222d)上に形成されたパッチ画像は、中間転写ベルト(233)に転写され、この中間転写ベルト(233)上のパッチ画像の濃度が検出器ユニット(10)の2つの検出器(16)(17)によって検出される。
【0124】
他は、第1実施形態の場合と同様である。
【0125】
図15〜図27は、第3実施形態を示している。なお、第3実施形態において、第1実施形態のものに対応する部分には、同一の符号を付している。
【0126】
図15は、第1実施形態の図1に相当するディジタルカラー複写機の部分切欠き概略正面図である。第2実施形態における複写機の構成は、第1実施形態の場合と同様である。
【0127】
第2実施形態の場合も、駆動ローラ(214)の部分の転写搬送ベルト(216)の曲面部の近傍に、検出器ユニット(40)が設けられている。検出器ユニット(40)の基本的な構成は第1実施形態の場合と同様であるが、検出器ユニット(40)における2つの検出器(16)(17)の配置およびベルト(216)に対する2つの検出器(16)(17)の位置関係が第1実施形態の場合と異なっている。
【0128】
図16は図15の転写搬送ベルト(216)の下流側の部分を拡大して示す正面図、図17は図16の検出器ユニット(40)の部分を拡大して示す部分切欠き正面図、図18は図17の検出器ユニット(10)の部分を図17の上側から見た部分切欠き平面図、図19は図17の検出器ユニット(40)の部分を斜め上方から見た斜視図である。
【0129】
次に、図17〜図19を参照して、検出器ユニット(40)の2つの検出器(16)(17)の配置およびパッチ画像濃度検出について詳細に説明する。
【0130】
2つの検出器(16)(17)は、基板(15)上に、幅方向に一定間隔をあけて平行に並べて配置されており、両者の長さ方向の位置は一致している。そして、2つの検出器(16)(17)が駆動ローラ(214)の左斜め下側から転写搬送ベルト(216)の曲面部近傍の面に対向し、かつ2つの検出器(16)(17)が転写搬送ベルト(216)の回転方向にずらして配置され、各検出器(16)(17)において、発光部(16a)(17a)と受光部(16b)(17b)とが、ベルト(216)の幅方向に配置されるように、基板(15)が図示しない複写機のフレームに固定されている。第1検出器(16)はベルト(216)の回転方向後側に、第2検出器(17)は同方向前側に配置されている。各検出器(16)(17)において、発光部(16a)(17a)は前側に、受光部(16b)(17b)は同後側に配置されている。
【0131】
図17に示すように、第1検出器(16)の発光部(16a)は、その光軸がベルト(216)の曲面部の曲率中心(C)を向くように、ベルト(216)の曲面部に対向して配置されており、発光部(16a)から発せられた光は、ベルト(216)の曲面部で反射される。第2検出器(17)の発光部(17a)は、その光軸がベルト(216)の駆動ローラ(214)から離れる点(B)よりもベルト(216)の回転方向前側の平面部に斜めに向かうように、ベルト(216)の平面部に対向して配置されている。この場合も、駆動ローラ(214)の外径は15mmであり、2つの検出器(16)の発光部(16a)(17a)の光軸間の距離dは、ベルト(216)の曲率半径分程度の約6〜8mmである。
【0132】
また、検出器ユニット(40)は、通常の画像形成時に搬送される記録用紙(P)の邪魔にならないように、第1検出器(16)の発光部(16a)の光軸と、駆動ローラ(214)の回転中心軸(C)を含む水平面(H1)とのなす角度θ1が15度となるように、傾けて配置されている。さらに、ベルト(216)が駆動ローラ(214)から離れる点(B)および駆動ローラ(214)の回転中心軸(C)とを含む平面(S1)と、駆動ローラ(214)の回転中心軸(C)を含む鉛直面(V1)とのなす角度θ2が15度となるように設定されている。これにより、水平面(H2)とベルト(216)の平面部とがなす角度θ3が15度となり、第2検出器(17)の発光部(17a)の光軸とベルト(216)の平面部とのなす角度αが30度となる。ベルト(216)に対して、第1検出器(16)の受光部(16b)の光軸は、発光部(16a)の光軸と同様な位置関係にあり、第2検出器(17)の受光部(17b)の光軸は、発光部(17a)の光軸と同様な位置関係にある。
【0133】
ベルト(216)に対する検出器ユニット(40)の各検出器(16)(17)の位置関係を上記のようにすることで、第1検出器(16)の受光部(16b)は、発光部(16a)から一定の角度δで照射されてベルト(216)上で反射された光の正反射光の範囲R1の範囲内に位置することが可能となる。また、第2検出器(17)の受光部(17b)は、発光部(17a)から一定の角度δで照射されてベルト(216)上で反射された光の正反射光の範囲R2の範囲外に位置することが可能となる。すなわち、第2検出器(17)の受光部(17b)は、発光部(17a)からの拡散反射光のみを受光することになる。
【0134】
これにより、第1検出器(16)を無彩色パッチ画像の濃度検出に、第2検出器(17)を有彩色パッチ画像の濃度検出に用いることができる。
【0135】
第3実施形態の場合も、検出器ユニット(40)において、少なくとも第2検出器(17)に、第2検出器(17)の発光部(17a)から第1検出器(16)の受光部(16b)に向かう照射光の少なくとも一部を遮断する絞り部材が設けられるのが望ましい。
【0136】
図20、図21および図22は、第2検出器(17)に設けられる絞り部材(30)の3つの例を示している。図20〜図22は、2つの検出器(16)(17)をベルト(216)側すなわち右側から見た側面図である。図23は図20のXXIII−XXIII線に沿う断面図、図24は図21のXXIV−XXIV線に沿う断面図である。
【0137】
図20〜図22に示す3つの例のいずれの場合も、絞り部材(30)は、第2検出器(17)の正面を覆うようにケース(17a)に固定されており、絞り部材(30)の受光部(17b)側の部分には、ケース(17c)の円形穴(18)に対応する同径の円形穴(開口)(31)が形成されて、受光部(17b)全体が露出しており、絞り部材(30)の発光部(17a)側の部分には、発光部(17a)の一部を覆う絞り穴(41)(42)(43)が形成されている。そして、各例ごとに、絞り穴(41)〜(43)の形状、大きさあるいは位置が異なっている。
【0138】
図20に示す第1例の場合の絞り穴(41)は、ケース(17c)の円形穴(18)に対応する円から第1検出器(16)側の一部を直線状に除いた部分円形をなし、この絞り穴(41)の第1検出器(16)側の縁部の絞り部材(30)により、発光部(17a)の第1検出器(16)側の一部が覆われている。
【0139】
図21に示す第2例の場合の絞り穴(42)は、ケース(17c)の円形穴(18)に対応する円より小径の円形であって、円形穴(18)に対応する円の第1検出器(16)から最も離れた部分に内接するように形成されており、この絞り穴(42)の受光部(17b)側および第1検出器(16)側の縁部の絞り部材(30)により、発光部(17a)の受光部(17b)側および第1検出器(16)側の一部が覆われている。
【0140】
図22に示す第3例の場合の絞り穴(43)は、ケース(17c)の円形穴(18)に対応する円より小径の円形であって、円形穴(18)に対応する円の受光部(17b)および第1検出器(16)から最も離れた部分に内接するように形成されており、この絞り穴(43)の受光部(17b)側および第1検出器(16)側の縁部の絞り部材(30)により、発光部(17a)の受光部(17b)側および第1検出器(16)側の一部が覆われている。
【0141】
図20に示す第1例では、絞り部材(30)が第2検出器(17)の発光部(17a)の第1検出器(16)側の一部を覆っているので、図23に示すように、発光部(17a)から第1検出器(16)の受光部(16b)に向かう照射光の少なくとも一部を遮断することができる。図21に示す第2例および図22に示す第3例についても、同様である。
【0142】
図21に示す第2例では、絞り部材(30)が第2検出器(17)の発光部(17a)の受光部(17b)側の一部も覆っているので、図14に示すように、発光部(17a)から受光部(17b)に向かう照射光の少なくとも一部も遮断することができる。図22に示す第3例についても、同様である。
【0143】
上記の第1、第2および第3例では、絞り部材(30)により、第2検出器(17)の発光部(17a)から第1検出器(16)の受光部(16b)に向かう照射光の少なくとも一部が遮断されるようになっているので、無彩色パッチ画像濃度をさらに一層正確に検出することができる。
【0144】
上記の第2および第3例では、絞り部材(30)により、第2検出器(17)の発光部(17a)から受光部(17b)に向かう照射光の少なくとも一部が遮断されるようになっているので、有彩色パッチ画像濃度をさらに一層正確に検出することができる。
【0145】
また、第3実施形態の場合も、第2検出器(17)によって有彩色パッチ画像の濃度検出を行っている間は、第1検出器(16)の発光部(16a)の発光動作を行わないようにするのが望ましい。
【0146】
図25および図26は、検出器ユニット(40)の変形例を示している。図25は検出器ユニット(40)の部分を拡大して示す図17相当の部分切欠き正面図、図26は図25の検出器ユニット(10)の部分を斜め上方から見た図19相当の斜視図である。図25および図26において、図17および図19に相当する部分には同一の符号を付している。この変形例では、検出器ユニット(40)における2つの検出器(16)(17)の配置および転写搬送ベルト(216)に対する2つの検出器(16)(17)の位置関係が図17〜図19に示す例の場合と異なっている。
【0147】
この場合、2つの検出器(16)(17)は、基板(15)上に、幅方向に一定間隔をあけて平行に並べて配置されており、両者の長さ方向の位置は少しずらされている。そして、2つの検出器(16)(17)が駆動ローラ(214)の左斜め下側から転写搬送ベルト(216)の曲面部近傍の面に対向し、かつ2つの検出器(16)(17)が転写搬送ベルト(216)の幅方向にずらして配置され、各検出器(16)(17)において、発光部(16a)(17a)と受光部(16b)(17b)とが、ベルト(216)の回転方向に配置されるように、基板(15)が図示しない複写機のフレームに固定されている。第1検出器(16)は前側に、第2検出器(17)は後側に配置されている。2つの検出器(16)(17)の長さ方向の位置がずらされていることにより、第2検出器(17)は、第1検出器(16)よりも、ベルト(216)の回転方向前側に位置している。また、各検出器(16)(17)において、受光部(16b)(17b)が、発光部(16a)(17a)よりも、ベルト(216)の回転方向前側に位置している。
【0148】
図25に示すように、第1検出器(16)の発光部(16a)は、その光軸がベルト(216)の曲面部の曲率中心(C)を向くように、ベルト(216)の曲面部に対向して配置されている。第2検出器(17)の発光部(17a)は、その光軸がベルト(216)の駆動ローラ(214)から離れる点(B)よりもベルト(216)の回転方向前側の平面部に斜めに向かうように、ベルト(216)の平面部に対向して配置されている。ベルト(216)に対する2つの検出器(16)(17)の発光部(16a)(17a)の位置関係は、図17〜図19に示す例の場合と同様である。また、各検出器(16)(17)において、受光部(16b)(17b)は、発光部(16a)(17a)よりもベルト(216)の回転方向前側のベルト(216)の部分に対向するように配置されている。
【0149】
ベルト(216)に対する検出器ユニット(40)の各検出器(16)(17)の位置関係を上記のようにすることで、第1検出器(16)の受光部(16b)は、発光部(16a)から一定の角度δで照射されてベルト(216)上で反射された光の正反射光の範囲R1の範囲内に位置することが可能となる。また、第2検出器(17)の受光部(17b)は、発光部(17a)から一定の角度δで照射されてベルト(216)上で反射された光の正反射光の範囲R2の範囲外に位置することが可能となる。すなわち、第2検出器(17)の受光部(17b)は、発光部(17a)からの拡散反射光のみを受光することになる。
【0150】
これにより、第1検出器(16)を無彩色パッチ画像の濃度検出に、第2検出器(17)を有彩色パッチ画像の濃度検出に用いることができる。
【0151】
他は、第1実施形態の場合と同様である。
【0152】
上記の第3実施形態では、転写搬送ベルトを用いてパッチ画像の濃度検出を行っているが、本発明は、これに限定されるものではなく、たとえば、中間転写ベルトを用いた中間転写方式のカラー画像形成装置にも適用できる。また、感光体ドラム等の像担持体においてパッチ画像の濃度検出を行うようにしてもよい。
【0153】
図27は、本発明を中間転写方式のディジタルカラー複写機に適用した実施形態(第4実施形態)を示している。なお、第4実施形態において、第2実施形態および第3実施形態のものに対応する部分には同一の符号を付している。
【0154】
図27は、第2実施形態の図14および第3実施形態の図15に相当するディジタルカラー複写機の部分切欠き概略正面図である。
【0155】
第4実施形態における複写機の構成は、第2実施形態の場合と同様である。
【0156】
検出器ユニット(40)は、駆動ローラ(214)にかけられた中間転写ベルト(233)の曲面部の近傍に配置されている。検出器ユニット(40)の構成、ベルト(233)に対する検出器ユニット(10)の位置関係等は、第3実施形態の場合と同様である。
【0157】
上記の各実施形態では、一般的に広く用いられている低価格の汎用検出器を用い、かつ簡易な構成で、パッチ画像の濃度検出を行うことが可能となる。そして、検出器ユニット(10)(40)に汎用の検出器(16)(17)を用いているので、従来の特殊な一体型検出器ユニットに比べ、約半分のコストで生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施形態を示すディジタルカラー複写機の部分切欠き正面図である。
【図2】図2は、図1の転写搬送ベルトの一部を拡大して示す正面図である。
【図3】図3は、図2のパッチ画像濃度検出用検出器ユニットの部分を拡大して示す部分切欠き正面図である。
【図4】図4は、図3の検出器ユニットの部分の部分切欠き側面図である。
【図5】図5は、図3の検出器ユニットの部分の斜視図である。
【図6】図6は、図1のディジタルカラー複写機の電気的構成の1例を示すブロック図である。
【図7】図7は、有彩色パッチ画像濃度検出用検出器に絞り部材が設けられた場合の第1例を示す検出器ユニットの部分の平面図である。
【図8】図8は、有彩色パッチ画像濃度検出用検出器に絞り部材が設けられた場合の第2例を示す検出器ユニットの部分の平面図である。
【図9】図9は、有彩色パッチ画像濃度検出用検出器に絞り部材が設けられた場合の第3例を示す検出器ユニットの部分の平面図である。
【図10】図10は、図7のX−X線に沿う断面図である。
【図11】図11は、図8のXI−XI線に沿う断面図である。
【図12】図12は、第1実施形態における検出器ユニットの変形例を示す図3相当の検出器ユニットの部分の部分切欠き正面図である。
【図13】図13は、図12の検出器ユニットの部分の斜視図である。
【図14】図14は、本発明の第2実施形態を示すディジタルカラー複写機の部分切欠き正面図である。
【図15】図15は、本発明の第3実施形態を示すディジタルカラー複写機の部分切欠き正面図である。
【図16】図16は、図15の転写搬送ベルトの一部を拡大して示す正面図である。
【図17】図17は、図16の検出器ユニットの部分を拡大して示す部分切欠き正面図である。
【図18】図18は、図17の検出器ユニットの部分の部分切欠き平面図である。
【図19】図19は、図17の検出器ユニットの部分の斜視図である。
【図20】図20は、有彩色パッチ画像濃度検出用検出器に絞り部材が設けられた場合の第1例を示す検出器ユニットの部分の側面図である。
【図21】図21は、有彩色パッチ画像濃度検出用検出器に絞り部材が設けられた場合の第2例を示す検出器ユニットの部分の側面図である。
【図22】図22は、有彩色パッチ画像濃度検出用検出器に絞り部材が設けられた場合の第3例を示す検出器ユニットの部分の側面図である。
【図23】図23は、図20のXXIII−XXIII線に沿う断面図である。
【図24】図24は、図21のXXIV−XXIV線に沿う断面図である。
【図25】図25は、第3実施形態における検出器ユニットの変形例を示す図17相当の検出器ユニットの部分の部分切欠き正面図である。
【図26】図26は、図25の検出器ユニットの部分の斜視図である。
【図27】図27は、本発明の第4実施形態を示すディジタルカラー複写機の部分切欠き正面図である。
【符号の説明】
(1) 複写機本体
(10) パッチ画像濃度検出用検出器ユニット
(15) 回路基板
(16) 無彩色パッチ画像濃度検出用検出器
(16a) 発光部
(16b) 受光部
(17) 有彩色パッチ画像濃度検出用検出器
(17a) 発光部
(17b) 受光部
(30) 絞り部材
(40) パッチ画像濃度検出用検出器ユニット
(216) 転写搬送ベルト
(233) 中間転写ベルト

Claims (5)

  1. 担持体に形成された無彩色パッチ画像の濃度と有彩色パッチ画像の濃度とを、発光部と受光部とからなるそれぞれ異なる検出器で検出して画質調整を行うようになったカラー画像形成装置において、
    共通の基板上に、無彩色パッチ画像濃度検出用検出器と有彩色パッチ画像濃度検出用検出器とが所定距離ずらして設けられており、無彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部が、その光軸が担持体の平面部に向かうように、担持体の平面部に対向して配置され、有彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部が、その光軸が担持体の曲面部の曲率中心から外れるように、担持体の曲面部に対向して配置されていることを特徴とするカラー画像形成装置。
  2. 2つの検出器が、担持体の回転方向に所定量ずらして配置され、各検出器において、発光部と受光部とが、担持体の回転方向に直角な方向に配置されていることを特徴とする請求項1のカラー画像形成装置。
  3. 2つの検出器が、担持体の回転方向と直角な方向に所定量ずらして配置され、各検出器において、発光部と受光部とが、担持体の回転方向に配置され、2つの検出器の発光部の位置が、担持体の回転方向に所定量ずらされていることを特徴とする請求項1のカラー画像形成装置。
  4. 担持体に形成された無彩色パッチ画像の濃度と有彩色パッチ画像の濃度とを、発光部と受光部とからなるそれぞれ異なる検出器で検出して画質調整を行うようになったカラー画像形成装置において、
    共通の基板上に、無彩色パッチ画像濃度検出用検出器と有彩色パッチ画像濃度検出用検出器とが所定距離ずらして設けられており、無彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部が、その光軸が担持体の曲面部の曲率中心に向かうように、担持体の曲面部に対向して配置され、有彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部が、その光軸が担持体の曲面部の曲率中心から外れるように、担持体に対向して配置されており、
    2つの検出器が、担持体の回転方向に、担持体の曲面部の曲率半径にほぼ等しい距離ずらして配置されていることを特徴とするカラー画像形成装置。
  5. 担持体に形成された無彩色パッチ画像の濃度と有彩色パッチ画像の濃度とを、発光部と受光部とからなるそれぞれ異なる検出器で検出して画質調整を行うようになったカラー画像形成装置において、
    共通の基板上に、無彩色パッチ画像濃度検出用検出器と有彩色パッチ画像濃度検出用検出器とが所定距離ずらして設けられており、無彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部が、その光軸が担持体の曲面部の曲率中心に向かうように、担持体の曲面部に対向して配置され、有彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部が、その光軸が担持体の曲面部の曲率中心から外れるように、担持体に対向して配置されており、
    有彩色パッチ画像濃度検出用検出器の発光部から担持体に対して照射される光が、担持体の平面部に直接照射されるようになされていることを特徴とするカラー画像形成装置。
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