JP3747102B2 - 蝶番 - Google Patents

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雅司 芝
修也 服部
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、扉を扉枠等の扉取付部に取り付けるための蝶番に関する。
【0002】
【従来の技術】
扉を扉枠等に蝶番で取り付ける際に、扉をスムーズに開閉できるように、閉状態において扉と扉枠との間に適正な隙間が形成される必要がある。そこで、扉の取付時や、取付後に扉の位置が狂って開閉がスムーズに行えなくなった時のために、扉の上下方向の位置を微調整できるようにした蝶番が、例えば実開平5−41180号公報等に開示されている。この蝶番は、1対の羽根板のそれぞれに設けられた筒状の軸受部内に軸芯を上下方向に可動に挿入し、例えば下側の軸受部と軸芯との間に上下方向に可動の補助筒を介在させ、その一端側はその軸受部内に摺動可能に挿入した駒片で支持され、他端側は上側の軸受部の端部に対向してこれを支持するように構成される。そして、この駒片が、ねじ操作部材によりその下側の軸受部内で軸方向に変位可能に支持されることにより、前記補助筒が軸方向に変位して羽根板の位置を上下に変化させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のような蝶番においては、扉の垂れ下がり等により上下方向の位置ずれが生じた場合の微調整は比較的簡単に行うことができるが、扉の幅方向(左右方向)の調整は全く行うことができない。
【0004】
本発明の課題は、幅方向における扉の位置調整を簡単に行うことができる蝶番を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
本発明は、扉の幅方向におけるいずれか一方の側において、該扉を扉取付部に対し開閉可能に取り付ける蝶番であって、上述の課題を解決するために下記の要件を含んで構成されることを特徴とする。
▲1▼扉側蝶番部材:扉側に装着される。
▲2▼取付部側蝶番部材:扉取付部側に装着される。
▲3▼蝶番軸:それら蝶番部材を、扉の開閉方向において相対的に回転可能に結合する。
▲4▼対応蝶番部材保持部:扉の側面と対向する扉取付部の対向面又はその扉の側面の少なくとも一方に取り付けられ、扉側蝶番部材及び取付部側蝶番部材の少なくとも一方のもの(対応蝶番部材)が重ねて配置されるとともに、該扉の幅方向を調整方向として、該対応蝶番部材の角度をその調整方向において変更可能に保持する。
▲5▼対応蝶番部材角度変更機構:対応蝶番部材保持部に対する対応蝶番部材の角度を調整方向において変更するとともに、その角度位置を保持する。
そして、対応蝶番部材の対応蝶番部材保持部に対する角度を変更することにより、扉取付部に対し扉をその幅方向に変位させてこれを位置調整する。
【0006】
上述の構成によれば、該扉の幅方向を調整方向として、対応蝶番部材角度変更機構により対応蝶番部材の角度を上記調整方向において変更することで、従来の蝶番では困難であった扉の幅方向(左右方向)の位置調整を簡単に行うことができる。
【0007】
対応蝶番部材角度変更機構は、双方向に回転操作を加えるための回転操作部と、その回転操作部に施される回転操作力を、対応蝶番部材の角度変更方向の力に変換する力変換機構とを含むものとすることができる。これにより、扉の幅方向の位置調整を回転操作部の操作により、さらに簡単に行うことができる。具体的には、対応蝶番部材角度変更機構は、回転操作部としての調整ねじ部材と、対応蝶番部材に設けられ、調整ねじ部材を該対応蝶番部材に対しその厚さ方向に螺合させる力変換機構としての調整ねじ螺合部とを備えたものとすることができる。これによれば、調整ねじ部材に回転操作を施すことにより、調整ねじ螺合部を介して対応蝶番部材を調整ねじの軸方向に移動させ、その移動に基づいて該対応蝶番部材の角度変更を簡単に行うことができる。
【0008】
対応蝶番部材保持部は、対応蝶番部材と扉又は扉取付部との間に配置される受け部材と、対応蝶番部材を挟んで受け部材とは反対側に配置される押さえ部材とを含むもとすることができる。この場合、それら受け部材と押さえ部材との間には、対応蝶番部材の角度変更を許容するための所定量の隙間が形成されるとともに、対応蝶番部材には、調整ねじ螺合部としての雌ねじ孔がその厚さ方向に貫通して形成される一方、押さえ部材には、調整ねじ部材に対応する位置において該調整ねじ部材の通過は許容せず、かつ調整ねじ部材の回転操作具の挿通は許容するねじ操作孔が形成される。この場合、調整ねじ部材は、上記ねじ操作孔において回転操作されるに伴い、押さえ部材によって自身の軸方向の移動が阻止されつつ、調整ねじ螺合部を介して対応蝶番部材を当該軸方向に移動させることで、その角度を変更するものとなる。これにより、対応蝶番部材角度変更機構を単純かつコンパクトに構成することができる。
【0009】
また、対応蝶番部材は、蝶番軸の形成側において、受け部材と押さえ部材との間からその板面方向に延出して配置することができる。そして、受け部材と押さえ部材との少なくとも一方の内面と、これと対向する対応蝶番部材の板面との間には、それらのいずれか一方の側に形成されて他方の側へ向けて突出するとともに、蝶番軸とほぼ平行な回転軸線周りにおいて対応蝶番部材を回転可能に支持する回転支点部を設けることができる。また、雌ねじ孔は、対応蝶番部材に対し、回転軸線と交差する向きにおいて該回転軸線から所定距離だけ隔たった位置に形成することができる。この場合、調整ねじ部材は、受け部材側において、その端部が対応蝶番部材から突出しかつ該受け部材の板面と接するように雌ねじ孔にねじ込まれ、回転操作に基づいてその突出量を調整することにより、対応蝶番部材の回転軸線周りにおける回転角度を調整するものとなる。回転支点部を形成することにより、対応蝶番部材の角度変更をスムーズに行うことができる。
【0010】
なお、上記回転支点部は具体的には、対応蝶番部材が延出している側において、受け部材と前記押さえ部材との少なくとも一方の内面縁部に沿って、蝶番軸とほぼ平行に形成された凸条部とすることができる。
【0011】
なお、上記構成においては、対応蝶番部材が回転軸線周りに回転するに伴い、調整ねじ部材もこれと一体的に該回転軸線周りに回転するようになっている。そこで、受け部材の板面の調整ねじ部材の端部に対応する位置には、該調整ねじ部材の端部の移動軌跡に対応する曲面状のねじ受け面を形成することができる。これにより、角度変更に伴う対応蝶番部材及び調整ねじ部材の移動を、よりスムーズに行うことができる。
【0012】
受け部材には、扉側においてその厚さ方向に凹んだ形状を有するとともに、蝶番軸側の側面部が開放部とされた凹部を形成することができる。対応蝶番部材は、上記開放部から蝶番軸側の端部が延出するように、該凹部内に収容される。また、押さえ部材は、対応蝶番部材を挟んで受け部材と反対側に配置される。この場合、受け部材、対応蝶番部材及び押さえ部材を、それらを貫通する結合部材により、対応蝶番部材の凹部内における角度変更が許容された状態で互いに結合・一体化することができる。これにより、蝶番をコンパクトに構成できるほか、結合部材が貫通することで、対応蝶番部材が受け部材及び押さえ部材の間から脱落することが防止される。
【0013】
次に、対応蝶番部材保持部は、対応蝶番部材を扉の前後方向においてもスライド可能となるようにこれを保持するものとすることができる。この場合、対応蝶番部材保持部に対し対応蝶番部材を扉の前後方向において進退させるとともに、その位置を保持する前後方向調整ねじ機構を、対応蝶番部材保持部と対応蝶番部材とに直接又は他部材を介して間接的にまたがるように設けることができる。これにより、扉の幅方向ばかりでなく、前後方向の位置調整も簡単に行うことができる。
【0014】
なお、上記構成おいても、受け部材に凹部を設けてそこに対応蝶番部材を収容する構成が可能であるが、この場合は凹部には、前述の開放部と反対側の側面部が閉じることにより縁部遮蔽部が形成される。また、押さえ部材は、扉の前後方向において対応蝶番部材と一体的にスライドするものとされ、蝶番軸が位置するのとは反対側の縁部が凹部内においてその深さ方向に曲げ返されることで、受け部材の縁部遮蔽部と対向する対向曲げ部が形成される。そして、前後方向調整ねじ機構は、凹部の縁部遮蔽部を貫くとともに、対応蝶番部材の板面方向に沿って凹部の内側に延び、その先端側において押さえ部材の対向曲げ部に形成された雌ねじ孔に螺合する調整ねじと、該調整ねじの軸方向への移動を阻止するストッパ部とを備えたものとすることができる。これにより、前後方向調整ねじ機構を単純かつコンパクトに構成することができる。
【0015】
また、受け部材、対応蝶番部材及び押さえ部材を前述の結合部材により結合・一体化する場合には、例えば結合部材を、対応蝶番部材及び押さえ部材と一体的にスライドするように構成する一方、受け部材には、その結合部材を貫通させるとともに、該結合部材の受け部材に対するスライドを許容する長穴状の貫通孔を形成することができる。これにより、扉の前後方向のスライド移動をスムーズに行わせることができる。
【0016】
次に、上記蝶番軸を扉側蝶番部材に設け、その下端側が取付部側蝶番部材に形成された取付部側軸受部に対し、上方から抜き差し可能に差し込まれるように構成することができる。この場合、下記の要件を付加することで、本発明の蝶番は、扉の上下方向の位置調整機能をも具備したものとなる。
▲1▼ストッパ部:蝶番軸の取付部側軸受部に対する進入量を規定するとともに、その蝶番軸の軸方向に移動可能に設けらる。
▲2▼上下調整ねじ螺合部:取付部側軸受部の下端側に該取付部側軸受部に対して固定的に設けられ、かつ蝶番軸の軸方向に沿って形成される。
▲3▼上下調整ねじ:上下調整ねじ螺合部に下側から螺合し、そのねじ込み量を変化させることにより、蝶番軸の軸方向において取付部側軸受部に対する自身の相対位置を変化させる。
そして、ストッパ部の位置は、上下調整ねじの位置に対応して蝶番軸の軸方向に変化するものとされ、これにより蝶番軸の取付部側軸受部に対する進入量が変化して、扉側蝶番部材及び扉の上下方向の位置が調整可能となる。
【0017】
一方、取付部側蝶番部材に取付部側軸受部を形成し、扉側蝶番部材に扉側軸受部を形成するとともに、蝶番軸を扉側軸受部に対しその軸方向に相対的にスライド可能に設けることができる。この場合、蝶番軸は、そのスライド量に応じて、該扉側軸受部から下側に突出する突出部の長さが変化するとともに、その突出部が取付部側軸受部に対し上方から抜き差し可能に差し込まれることにより、扉側蝶番部材及び取付部側蝶番部材を、扉の開閉方向において相対的に回転可能に結合する。本構成によれば、扉側蝶番部材に取り付けられた蝶番軸を、取付部側蝶番部材の軸受部に挿入する際に、蝶番軸を上方にスライドさせて突出部の長さを短くすることができるので、扉を大きく持ち上げる必要がなくなり、ひいては扉の取り付けを簡単に行うことができる。
【0018】
上記蝶番においては、突出部の扉側軸受部からの突出長さが減少する方向において、該蝶番軸のスライド限度を規定するストッパ機構を設けることができる。そのスライド限度は、例えば蝶番軸が扉側軸受部から突出を生じない位置に設定することができるが、該蝶番軸が扉側軸受部から所定長さ突出する位置に設定することもできる。後者の場合、若干の突出部を形成することで、蝶番軸の取付部側軸受部へ挿入する際の位置決めがより行いやすくなる。
【0019】
ここで、ストッパ機構は、蝶番軸の中間において外向きに突出するようにこれと一体的に形成されたストッパ部と、蝶番軸のスライド限度に対応する位置において扉側軸受け部の内側に設けられたストッパ受け部とを備えるものとすることができる。この場合、ストッパ部がストッパ受け部に当たることで、蝶番軸の扉側軸受け部に対するスライド移動が止められる。具体的には、ストッパ部は、蝶番軸とともに扉側軸受け部内をスライドするとともに、その外面と該扉側軸受け部内面との間に生ずる摩擦により任意のスライド位置を保持可能に構成することができる。また、ストッパ受け部を、蝶番軸の自身に対するスライドを許容した状態で当該蝶番軸の外側に同心的に配置されたリング部材とし、蝶番軸とともに扉側軸受け部に対しその一方の端部側から挿入され、その外面と扉側軸受け部の内面との間に生ずる摩擦により該扉側軸受け部の内側に固定されるように構成することができる。これにより、ストッパ機構を単純に構成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1に示すように、蝶番1は、それぞれ板状に形成された扉側蝶番部材3と取付部側蝶番部材4とを備える。図2に示すように、扉側蝶番部材3は扉側蝶番部材保持部(対応蝶番部材保持部:以下、単に蝶番部材保持部という)60に保持されるとともにケース50内に収容されている。蝶番部材保持部60は、扉2の側面に形成された凹部5に対し該ケース50とともに嵌め込まれ、さらにこれを厚さ方向に貫通するねじ部材32により固定されている。また、ケース50には、蝶番部材保持部60及びこれに保持された扉側蝶番部材3を覆うカバー51が着脱可能に装着される。なお、凹部5は扉2を厚さ方向に貫通して形成され、ケース50の幅はその扉2の厚さとほぼ等しくなるように設定されている。これによりケース50は、凹部5に嵌着された状態において、その両側面が扉2の前後の扉面とそれぞれほぼ面一となるように構成されている。一方、取付部側蝶番部材4は、扉2の側面部2aに対向する扉取付部としての扉枠7にねじ4a等(図7)により装着される。
【0021】
次に、扉側蝶番部材3及び取付部側蝶番部材4は、例えば鋼板等により縦長長方形状に形成されており、その長手方向の縁部の上側ないし下側から幅方向に突出して形成された張出部を丸めることにより、円筒状の扉側軸受部8及び取付部側軸受部9がそれぞれ形成されている。そして、蝶番軸13は、両軸受部8及び9に対し上方から差し込まれ、扉側蝶番部材3及び取付部側蝶番部材4を扉2の開閉方向において相対的に回転可能に結合する。そして、このような蝶番1は、図14に示すように、扉2の高さ方向に沿って複数箇所(例えば上下2ヶ所)に取り付けられることとなる。
【0022】
図2に示すように、蝶番部材保持部60は、扉側蝶番部材3と扉2との間に配置される板状の受け部材61と、扉側蝶番部材3を挟んで受け部材61とは反対側に配置される板状の押さえ部材62と、回転操作部としての調整ねじ部材64とを含んで構成されている。図3及び図4に示すように、受け部材61には、その厚さ方向に凹んだ形状を有するとともに、一方の側面部に開放部61aが形成され、かつそれとは反対側の側面部が閉じて縁部遮蔽部77が形成された凹部65が形成されていいる。そして、該凹部65において、受け部材61の開放部61a側の縁部中間には、該縁部に沿う所定幅の領域が扉側蝶番部材3側へプレス加工等により凹まされることで、蝶番軸13(図1)の軸線とほぼ平行な凸条部66が形成されており、これが後述する扉側蝶番部材3の角度変更のための回転支点部となる。
【0023】
また、図3に示すように、扉側蝶番部材3には、その扉側軸受部8が形成されているのとは反対側の縁部に切欠き部71及び72が所定の間隔で2ヶ所に形成されており、それら切欠き部71及び72に挟まれた部分には、調整ねじ螺合部としての雌ねじ孔74が板厚方向に貫通して形成されて、ここに調整ねじ部材64が螺合するようになっている。一方、受け部材61(凹部65)の板面には、調整ねじ部材64の端部64aに対応する位置において、凹曲面状のねじ受け面69が形成されている。
【0024】
次に、押さえ部材62は、扉側蝶番部材3に重ね合わされた形で受け部材61の凹部65内に収容される。そして、その蝶番軸13から遠い側の縁部が、凹部65の深さ方向に曲げられることにより、受け部材61の縁部遮蔽部77に対向する対向曲げ部79が形成されている。また、その調整ねじ部材64に対応する位置には、該調整ねじ部材64の通過は許容せず、かつ回転操作具としてのドライバD(図6)の挿通は許容するねじ操作孔80が形成されている。
【0025】
受け部材61には、前述の凸条部66の長手方向両側に、蝶番軸13(図1)の軸線とほぼ直交する向きに伸びた長孔形状の貫通孔67が形成されている。そして、扉側蝶番部材3及び押さえ部材62には、上記貫通孔67に対応する位置において、それぞれ貫通孔75及び82が孔設されている。そして、図9(b)に示すように、受け部材61、扉側蝶番部材3及び押さえ部材62を厚さ方向に重ね合わせた状態において、それら貫通孔67、75及び82に対し、頭部85aを有するリベット状の結合部材85を挿通し、その反対側に突出した末端部にかしめ部85bを形成することにより、上記3部材は互いに結合・一体化される。
【0026】
ここで、図6に示すように、受け部材61に凸条部66が形成され、さらに押さえ部材62に対向曲げ部79が形成されることで、受け部材61と押さえ部材62との間には一定量の隙間が確保されており、それによって扉側蝶番部材3は、凸条部66を回転支点部としてその厚さ方向に、すなわち扉2の幅方向にその角度が変更可能とされている。なお、図3において、扉側蝶番部材3に形成された貫通孔75の大きさは、上記扉側蝶番部材3の角度変更が妨げられないように、結合部材85の外径よりも少し大きく設定されている。一方、扉側蝶番部材3は、受け部材61の板面に沿って蝶番軸13とほぼ直交する向きに、結合部材85を介して押さえ部材62と一体的にスライド移動可能とされている。ここで、受け部材61側の貫通孔67は前述の通り長穴状に形成されており、該スライド移動に伴う結合部材85と受け部材61との干渉を回避するとともに、その長穴の当該移動方向における寸法により、扉側蝶番部材3の移動ストロークの限度を規定する役割も果たす。
【0027】
図2に示すように、受け部材61の長手方向両端部には、これを厚さ方向に貫通してカバー装着孔88が形成され、カバー51は、その下面側に形成された嵌合突起51aをこれに嵌合させることで装着されるようになっている。また、ケース50とカバー51にはドライバ挿入孔50b、51b、51cが形成されている。
【0028】
次に、図2に示すように、蝶番部材保持部60は、調整ねじ95を有する前後方向調整ねじ機構90を備えている。調整ねじ95は、受け部材61の縁部遮蔽部77を、該縁部遮蔽部77に形成された切欠き状の挿通部97において貫くとともに、前述の凹部65の内側に延びており、押さえ部材62の対向曲げ部79に形成された雌ねじ孔93に対し、その先端側が螺合している。なお、図7に示すように、調整ねじ95の頭部95bとケース50の内側面との干渉を避けるために、縁部遮蔽部77の調整ねじ挿通部97の周縁部には浅い凹部77aが形成されている。また、図3及び図4に示すように、調整ねじ95に対応する位置において受け部材61(凹部65)には、これを板厚方向に貫通する矩形のガイド孔98が形成されている。一方、これに対応する位置において、押さえ部材62の対向曲げ部79の下縁には、上記ガイド孔98にちょうど嵌まる幅を有する突出部79bが形成されており、図4及び図5に示すように、該突出部79bがガイド孔98内を移動することにより、押さえ部材62の受け部材61に対するスライド移動がガイドされるようになっている。
【0029】
また、図3及び図7に示すように、調整ねじ95の脚部には、縁部遮蔽部77を挟んで頭部95bとは反対側に、調整ねじ95の軸方向の移動を阻止するためのフランジ状のストッパ部95aが一体に形成されている。これにより、図9に示すように、調整ねじ95を回転させることにより、押さえ部材62と扉側蝶番部材3とが、受け部材61に対し一体的に調整ねじ95の軸方向に移動することとなる(図5参照)。なお、扉側蝶番部材3の切欠き部72は、上記移動に伴う扉側蝶番部材3と調整ねじ95との干渉を回避する役割を果たしている。
【0030】
図1に戻って、取付部側軸受部9の内側には、プラスチック等により構成され、該軸受部9に対しその軸方向にスライド可能な取付部側スリーブ10が挿入されており、その内側に蝶番軸13が上方から挿入されている。また、取付部側スリーブ10の上端部には、取付部側軸受部9の上端側を覆うカバー状のストッパ部17がこれと一体に形成されている。そして、図11に示すように、ストッパ部17は、その上面において扉側軸受部8の下端部(ストッパ対応部)8bを支持することとなる。
【0031】
図1に示すように、軸受部9の下端側には、雌ねじ部材15が軸受部9に対し下側から差し込まれ、図11に示すように、その下端側に形成されたフランジ部15aにおいて軸受部9に対し溶接等により固着されている。そして、雌ねじ部材15には、上下調整ねじ螺合部としての雌ねじ孔14が蝶番軸13の軸方向に沿って形成されており、下側から上下調整ねじ16が螺合している。
【0032】
この上下調整ねじ16は、そのねじ込み量を変化させることにより蝶番軸13の軸方向において、取付部側軸受部9に対する自身の上下方向の相対位置を変化させる。なお、その位置変化のストロークは、形成された上下調整ねじ16の長さに応じて定まることとなる。そして、上下調整ねじ16は、先端側が取付部側スリーブ10の底部に当接した状態で昇降することによりスリーブ10を昇降させる一方、スリーブ10は、ストッパ部17を上方にスライドさせながら扉側軸受部8を昇降させる。ここで、蝶番軸13は、スリーブ10内への進入量は常に一定であるが、ストッパ部17の位置が上下調整ねじ16のねじ込み量に応じて変化し、これにより蝶番軸13の取付部側軸受部9内への進入量が変化して、扉側蝶番部材3(すなわち扉2)の位置が上下方向に変化することとなる。
【0033】
なお、図11に示すように、ストッパ部17に対応する位置において取付部側蝶番部材4の蝶番軸13側の縁部には目盛部42を形成することができ、ストッパ部17の例えば上縁部には目盛指示部43を形成することができる。これら目盛部42及び目盛指示部43により、スリーブ10(すなわちストッパ部)の昇降量とその位置を容易に読み取ることができる。
【0034】
次に、蝶番軸13は、扉側軸受部8に対しその軸方向に相対的にスライド可能に挿入されている。蝶番軸13の上端にはストッパフランジ18が形成されており、図11に示すように扉側軸受部8の上端に当たることで、蝶番軸13の下側へのスライド限度が規定される。この下限位置までスライドした状態において、蝶番軸13は扉側軸受部8の下端から所定長さhだけ突出し、取付部側スリーブ10内に挿入されることとなる。また、蝶番軸13は上方にスライドすることにより、扉側軸受部8からの突出部の長さが減少する。なお、ストッパフランジ18の下面側は、中心軸側において突出するテーパ面18aとされ、蝶番軸13が上記下限位置まで押し込まれた際に、ストッパフランジ18と扉側軸受部8との間に若干の隙間を形成して、指等によるストッパフランジ18の昇降操作を行いやすくしている。
【0035】
図11に示すように、蝶番軸13の中間には、プラスチックで構成されて扉側軸受部8の内径よりは少し大きいリング状のストッパ部20が、その軸方向における位置が固定に取り付けられている。ストッパ部20の形成方法としては、例えばその取付位置に対応して蝶番軸13の外周面に環状の溝19を形成しておき、図13に示すように、内周面に沿って環状のリブ20bが形成されたリング状のプラスチック部材を、上記溝19に対しそのリブ20bにおいて嵌着させる方法、あるいは上記溝19に対しプラスチック部を一体射出成形する方法等を例示することができる。一方、ストッパ部20とストッパフランジ18との間には、ストッパ受け部としてのリング部材21が設けられている。リング部材21は、図12に示すように、内側に貫通孔21aが形成されたプラスチック等からなる円筒状の形態を有し、蝶番軸13に対しその軸方向にスライド可能に外挿される。また、該リング部材21の外周面には、その周方向に沿って環状のリブ21bが、例えば蝶番軸13の軸方向において所定の間隔で2本形成されている。
【0036】
図15(a)に示すように、蝶番軸13を扉側軸受部8内に挿入すると、リング部材21はリブ21bにより該軸受部8内への進入が一時的に止められる一方、ストッパ部20は蝶番軸13とともに扉側軸受部8内に押し込まれる。そして、同図(b)に示すようにさらに蝶番軸13を押し込むことにより、リング部材21はストッパフランジ18により強制的に扉側軸受部8内に圧入されて、同図(c)に示す状態となる。ここで、ストッパ部20は、その外面と該扉側軸受部8内面との間に生ずる摩擦により任意のスライド位置を保持する一方、リング部材21は、リブ21bの外周面と扉側軸受部8の内面との間に生ずる摩擦により該扉側軸受部8の内側上端付近に固定される。そして、図15(c)に示す状態において蝶番軸13を上方に引っ張ると、図17(b)に示すように、蝶番軸13はストッパ部20とともに上方へスライドし、ストッパ部20の上端がリング部材21の下端に当たることで、その扉側軸受部8に対するスライド移動が止められることとなる。すなわち、これらストッパ部20及びリング部材21がストッパ機構を構成している。
【0037】
なお、図17(b)では蝶番軸13は、その上限位置までスライドした状態において、下端側が扉側軸受部8から突出を生じないようにされているが、ストッパ部20の形成位置を変更することにより、図16に示すように、蝶番軸13がその上限位置において扉側軸受部8から所定長さh’だけ突出するように構成することもできる。
【0038】
以下、本発明の蝶番1の作用について説明する。
まず、図17(b)に示すように、扉側軸受部8に対し蝶番軸13を上限位置までスライドさせた状態とする。ここで、図14において、扉2の上部に取り付けられた蝶番1は図17に示すタイプのもの、すなわち、蝶番軸13が上限位置において軸受部8から突出しないものが使用されており、下側の蝶番1’は図16に示すタイプのもの、すなわち蝶番軸13が上限位置において所定長さh’だけ突出するものが使用されている。その使用方法であるが、まず下側の蝶番1’において、その突出した蝶番軸13の先端部を取付部側軸受部9に挿入することにより、蝶番軸13の取付部側軸受部9に対する位置決めを行う。そして、この状態で上側の蝶番1において、扉側軸受部8の下面と取付部側軸受部9の上面とを位置合わせし、両蝶番1(1’)の蝶番軸13をそれぞれ下方へ押し込んでスライドさせれば、扉2を扉枠7に対し簡単に取り付けることができる。
【0039】
こうして取付けられた扉2の、その幅方向への位置調整を行う場合は、以下のようにする。すなわち、図6に示すように、カバー51に形成されたドライバ挿入孔51b(図1)からドライバDを差し込み、調整ねじ部材64を回転させる。ここで、調整ねじ部材64は受け部材61によってその軸方向の移動が阻止されていることから、同図(b)に示すように扉側蝶番部材3は、調整ねじ部材64の軸方向に移動しつつ、凸条部66により形成される回転軸線周りにその角度を変化させることとなる。これにより、扉2と扉枠7との間の隙間量が蝶番部材3の角度位置に応じて変化して、扉2の幅方向の位置調整がなされることとなる。なお、調整ねじ部材64は、扉側蝶番部材3と一体的に上記回転軸線周りに回転することとなるが、その先端部64aの移動軌跡に対応して受け部材61にはねじ受け面69が形成されているので、上記調整ねじ部材64の回転がスムーズにガイドされる。なお、調整ねじ部材64の回転を停止すれば、扉側蝶番部材3は角度変化を停止してその位置を保持し、扉2もそれに対応する位置で扉枠7に対し位置決めされる。
【0040】
一方、扉2の前後方向への位置調整を行う場合は次のようにする。すなわち、図1に示すように、ケース50のドライバ挿入孔50bからドライバDを差し込み、調整ねじ95を回転させることで、図7及び図9に示すように、これに螺合する対向曲げ部79が調整ねじ95上を移動し、扉側蝶番部材3も押さえ部材62とともに受け部材61に対して相対的に移動する。これにより、図10に示すように、扉2が扉側蝶番部材3とともに前後方向に移動してその位置調整がなされることとなる。なお、図8に示すように、押さえ部材62及び扉側蝶番部材3を貫通して受け部材61にねじ込まれるロックねじ99を設けることができる。そして、扉2の上記前後方向の位置調整を行う場合には、このロックねじ99を緩めて調整ねじ95を回転させることにより所期の調整を行い、調整終了後にはロックねじ99を再びドライバDにより締め込んで、調整後の位置を保持するようにすればよい。
【0041】
さらに、扉2の上下方向の位置調整を行う場合は次のようにする。すなわち、図11に示すように取付部側軸受部9の上下調整ねじ16を回転させると、その先端側が取付部側スリーブ10の底部に当接して移動することによりこれを昇降させる。そして、スリーブ10のストッパ部17を上方にスライドさせながら扉側軸受部8を昇降させて、扉2の上下方向への位置が調整される。なお、この調整は、扉を取り外した状態で行うことができる。ここで、図11(a)は、スリーブ10が下限位置まで下降した状態を、(b)は上限位置まで上昇した状態をそれぞれ示している。
【0042】
なお、以上の実施例では、例えば図6に示すように、扉側蝶番部材3の回転支点部を与える凸条部66が受け部材62側に形成されていたが、これを図18に示すように、扉側蝶番部材3側に形成することも可能である。また、図6においては、凸条部66は、調整ねじ部材64に関して蝶番軸13(図1)と同じ側に形成されていたが、図19に示すように、調整ねじ部材64に関して蝶番軸13とは反対側に形成する構成も可能である。さらに、扉側蝶番部材3の角度を変更する変わりに、上述のものと全く同様の機構により、取付部側蝶番部材4側の角度を変更して、扉2の幅方向の位置を調整するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蝶番の一例を示す分解斜視図。
【図2】蝶番部材保持部の扉への取付形態を示す斜視図。
【図3】蝶番部材保持部の分解斜視図。
【図4】図3とは反対方向から見た分解斜視図。
【図5】蝶番部材保持部の斜視図。
【図6】蝶番部材保持部の扉幅方向における調整方法を示す作用説明断面図。
【図7】扉前後方向の調整方法を内部構造とともに示す作用正面図。
【図8】図7のA−A断面図。
【図9】図7のB−B断面図において扉の前後方向の調整方法を示す作用説明断面図。
【図10】同じく扉の前後方向の作用説明断面図。
【図11】上下調整ねじにより蝶番軸の位置調整を行う場合の、蝶番軸の上限位置及び下限位置を示す正面断面図。
【図12】リング部材の斜視図、及び正面図。
【図13】ストッパ部材の斜視図、及び断面図。
【図14】本発明の蝶番を扉に取り付けた状態を示す模式図。
【図15】扉側軸受部に蝶番軸が装着される状態を示す作用説明図。
【図16】図11の蝶番の変形例を示す正面断面図。
【図17】図1の蝶番の内部構造を、その作用とともに示す正面断面図。
【図18】本発明の蝶番の変形例を示す断面図。
【図19】 同じく別の変形例を示す断面図。
【符号の説明】
1 蝶番
2 扉
3 扉側蝶番部材
4 取付部側蝶番部材
13 蝶番軸
14 上下調整ねじ螺合部
16 上下調整ねじ
17 ストッパ部
20 ストッパ部材(ストッパ機構)
21 リング部材(ストッパ受け部、ストッパ機構)
60 蝶番部材保持部(対応蝶番部材保持部)
61 受け部材(対応蝶番部材保持部)
62 押さえ部材(対応蝶番部材保持部)
64 調整ねじ部材(回転操作部)
65 凹部
66 凸条部(回転支点部)
69 ねじ受け面
74 雌ねじ孔(調整ねじ螺合部、対応蝶番部材角度変更機構)
77 縁部遮蔽部
79 対向曲げ部
80 ねじ操作孔
85 ガイド部材(結合手段)
90 前後方向調整ねじ機構

Claims (13)

  1. 扉の幅方向におけるいずれか一方の側において、該扉を扉取付部に対し開閉可能に取り付ける蝶番であって、
    前記扉側に装着される扉側蝶番部材と、
    前記扉取付部側に装着される取付部側蝶番部材と、
    それら蝶番部材を、前記扉の開閉方向において相対的に回転可能に結合する蝶番軸と、
    前記扉の側面と対向する前記扉取付部の対向面又はその扉の側面の少なくとも一方に取り付けられ、前記扉側蝶番部材及び前記取付部側蝶番部材の少なくとも一方(以下、対応蝶番部材という)が重ねて配置されるとともに、該扉の幅方向を調整方向として、該対応蝶番部材の角度をその調整方向において変更可能に保持する対応蝶番部材保持部と、
    前記対応蝶番部材保持部に対する前記対応蝶番部材の角度を前記調整方向において変更するとともに、その角度位置を保持する対応蝶番部材角度変更機構とを備え、
    前記対応蝶番部材の前記対応蝶番部材保持部に対する角度を変更することにより、前記扉取付部に対し前記扉をその幅方向に変位させてこれを位置調整するとともに、
    前記対応蝶番部材保持部は、
    前記対応蝶番部材と前記扉又は扉取付部との間に配置される受け部材と、前記対応蝶番部材を挟んで前記受け部材とは反対側に配置される押さえ部材とを含み、
    それら受け部材と押さえ部材との間には、前記対応蝶番部材の角度変更を許容するための所定量の隙間が形成され、
    前記対応蝶番部材角度変更機構は、双方向に回転操作を加えるための回転操作部としての調整ねじ部材と、その調整ねじ部材に施される回転操作力を、前記対応蝶番部材の角度変更方向の力に変換する力変換機構としての調整ねじ螺合部とを含み、
    前記押さえ部材には、前記調整ねじ部材に対応する位置において、該調整ねじ部材の通過は許容せず前記調整ねじ部材の回転操作具の挿通は許容するねじ操作孔が形成され、
    前記対応蝶番部材には、その厚さ方向に貫通して前記調整ねじ螺合部としての雌ねじ孔が形成され、
    前記調整ねじ部材は、前記ねじ操作孔において回転操作されるに伴い、前記押さえ部材によって自身の軸方向の移動が阻止されつつ、前記雌ねじ孔を介して対応蝶番部材を前記軸方向に移動させることにより、その角度を変更するようにしたことを特徴とする蝶番。
  2. 前記対応蝶番部材は、前記蝶番軸の形成側において、前記受け部材と前記押さえ部材との間から板面方向に延出するように配置され、前記受け部材と前記押さえ部材との少なくとも一方の内面と、これと対向する前記対応蝶番部材の板面との間には、それらのいずれか一方の側に形成されて他方の側へ向けて突出するとともに、前記蝶番軸とほぼ平行な回転軸線周りにおいて前記対応蝶番部材を回転可能に支持する回転支点部が設けられ、前記雌ねじ孔は、前記対応蝶番部材に対し、前記回転軸線と交差する向きにおいて該回転軸線から所定距離だけ隔たった位置に形成されるとともに、前記調整ねじ部材は、前記受け部材側において、その端部が前記対応蝶番部材から突出しかつ該受け部材の板面と接するように前記雌ねじ孔にねじ込まれ、前記回転操作に基づいてその突出量を調整することにより、前記対応蝶番部材の前記回転軸線周りにおける回転角度を調整するものである請求項1記載の蝶番。
  3. 前記回転支点部は、前記対応蝶番部材が延出している側において、前記受け部材と前記押さえ部材との少なくとも一方の内面縁部に沿って、前記蝶番軸とほぼ平行に形成された凸条部とされている請求項2記載の蝶番。
  4. 前記対応蝶番部材が前記回転軸線周りに回転するに伴い、前記調整ねじ部材もこれと一体的に該回転軸線周りに回転するようになっており、前記調整ねじ部材の端部に対応する位置において前記受け部材の板面には、前記回転に伴う前記調整ねじ部材の端部の移動軌跡に対応する曲面状のねじ受け面が形成されている請求項3記載の蝶番。
  5. 前記受け部材には、前記扉側においてその厚さ方向に凹んだ形状を有するとともに、その蝶番軸側の側面部が開放部とされた凹部が形成され、前記対応蝶番部 材は、前記開放部から前記蝶番軸側の端部が延出するように前記凹部内に収容され、前記押さえ部材は、前記対応蝶番部材を挟んで前記受け部材と反対側に配置されるとともに、前記受け部材、対応蝶番部材及び押さえ部材が、それらを貫通する結合部材により、前記対応蝶番部材の前記凹部内における角度変更が許容された状態で互いに結合・一体化されている請求項2ないしのいずれかに記載の蝶番。
  6. 前記対応蝶番部材は、前記対応蝶番部材保持部により、前記扉の前後方向においてスライド可能に保持されており、前記対応蝶番部材保持部に対し前記対応蝶番部材を前記扉の前後方向において進退させるとともにその位置を保持する前後方向調整ねじ機構が、前記対応蝶番部材保持部と前記対応蝶番部材とに直接又は他部材を介して間接的にまたがるように設けられている請求項1ないしのいずれかに記載の蝶番。
  7. 前記受け部材には、前記扉側においてその厚さ方向に凹んだ形状を有するとともに、その蝶番軸側の側面部には開放部が形成され、かつそれと反対側の側面部が閉じて縁部遮蔽部が形成された凹部が設けられ、前記対応蝶番部材は、前記開放部から前記蝶番軸側の端部が延出するように前記凹部内に収容され、前記押さえ部材は、前記対応蝶番部材を挟んで前記受け部材と反対側に配置されるとともに、前記扉の前後方向において前記対応蝶番部材と一体的にスライドするものとされ、かつ前記蝶番軸が位置するのとは反対側の縁部が前記凹部内においてその深さ方向に曲げ返されることで、前記受け部材の縁部遮蔽部と対向する対向曲げ部が形成され、前記前後方向調整ねじ機構は、前記凹部の縁部遮蔽部を貫くとともに、前記対応蝶番部材の板面方向に沿って前記凹部の内側に延び、その先端側において前記押さえ部材の対向曲げ部に形成された雌ねじ孔に螺合する調整ねじと、該調整ねじの軸方向の移動を阻止するストッパ部とを備えている請求項6記載の蝶番。
  8. 前記受け部材、対応蝶番部材及び押さえ部材は、それらを貫通する結合部材により、前記対応蝶番部材の前記応蝶番部材収容部内における角度変更が許容された状態で互いに結合・一体化され、前記結合部材は、前記対応蝶番部材及び前記押さえ部材と一体的に前記受け部材に対しスライド可能とされ、前記受け部材には、前記結合部材を貫通させるとともに、該結合部材の前記受け部材に対するスライドを許容する長穴状の貫通孔が形成されている請求項記載の蝶番。
  9. 前記取付部側蝶番部材に形成された軸受部と、前記扉側蝶番部材に設けられ、その下端部が前記取付部側軸受部に対し、上方から抜き差し可能に差し込まれることにより、該扉側蝶番部材及び前記取付部側蝶番部材を、前記扉の開閉方向において相対的に回転可能に結合する前記蝶番軸と、その蝶番軸の前記取付部側軸受部に対する進入量を規定するとともに、その蝶番軸の軸方向に移動可能に設けられたストッパ部と、前記軸受部の下端側に該軸受部に対して固定的に設けられ、かつ前記蝶番軸の軸方向に沿って形成された上下調整ねじ螺合部と、その上下調整ねじ螺合部に下側から螺合し、そのねじ込み量を変化させることにより、前記蝶番軸の軸方向において前記軸受部に対する自身の相対位置を変化させる上下調整ねじとを備えるとともに、前記ストッパ部の位置は、前記上下調整ねじの位置に対応して前記蝶番軸の軸方向に変化するものとされ、これにより前記蝶番軸の前記軸受部に対する進入量が変化して、前記扉側蝶番部材及び前記扉の上下方向の位置が調整可能とされている請求項1ないし8のいずれかに記載の蝶番。
  10. 前記取付部側蝶番部材に形成された取付部側軸受部と、前記扉側蝶番部材に形成された扉側軸受部と、前記扉側軸受部に対しその軸方向に相対的にスライド可能とされ、そのスライド量に応じて、該扉側軸受部から下側に突出する突出部の長さが変化するとともに、その突出部が前記取付部側軸受部に対し上方から抜き差し可能に差し込まれることにより、該扉側蝶番部材及び前記取付部側蝶番部材を、前記扉の開閉方向において相対的に回転可能に結合する蝶番軸とを含む請求項1ないしのいずれかに記載の蝶番。
  11. 前記突出部の前記扉側軸受部からの突出長さが減少する方向において、該蝶番軸のスライド限度を規定するストッパ機構が設けられている請求項10記載の蝶番。
  12. 前記ストッパ機構は、前記蝶番軸の中間において外向きに突出するようにこれと一体的に形成されたストッパ部と、前記蝶番軸のスライド限度に対応する位置において前記扉側軸受部の内側に設けられたストッパ受け部とを備え、前記ストッパ部が前記ストッパ受け部に当たることで、前記蝶番軸の前記扉側軸受部に対するスライド移動が止められるようになっている請求項11記載の蝶番。
  13. 前記ストッパ部は、前記蝶番軸とともに前記扉側軸受部内をスライドするとともに、その外面と該扉側軸受部内面との間に生ずる摩擦により任意のスライド位置を保持可能とされ、前記ストッパ受け部は、前記蝶番軸の自身に対するスライドを許容した状態で当該蝶番軸の外側に同心的に配置されたリング部材とされ、該蝶番軸とともに前記扉側軸受部に対し、その一方の端部側から挿入され、その外面と前記扉側軸受部の内面との間に生ずる摩擦により、該扉側軸受部内の所定位置に固定されるようになっている請求項12記載の蝶番。
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