JPH10259681A - 蝶 番 - Google Patents

蝶 番

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JPH10259681A
JPH10259681A JP6362197A JP6362197A JPH10259681A JP H10259681 A JPH10259681 A JP H10259681A JP 6362197 A JP6362197 A JP 6362197A JP 6362197 A JP6362197 A JP 6362197A JP H10259681 A JPH10259681 A JP H10259681A
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central
hinge
mounting plate
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Katsumi Yagi
克巳 八木
Hayato Yagi
隼人 八木
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Yagi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 扉を取り付けたのちに取り付けの心合せを、
3次元方向に自在に調整することができ、かつ扉のぐら
つきを解消することができる蝶番を提供する。 【解決手段】 中央ナックル7を有する中央取付板5
と、上ナックル26および下ナックル6を有する周辺取
付板4と、前記中央ナックル7の内部で上部軸案内ピン
15に沿って左右方向に移動する上部軸16と、前記下
ナックル6の内部で下部軸案内ピン10に沿って前後方
向に移動する下部軸8と、前記下ナックル6の内部に配
設され、前記下部軸8が遊嵌され、前記下ナックル6に
対して上下方向に相対的に移動する内部ケース18と、
左右位置調整ネジ12と、前後位置調整ネジ9と、上下
位置調整ネジ13と、上ナックル26内部で上下動可能
な内部キャップ28と、上ナックル26内部にある内部
キャップ28下方へ押圧するためのスプリング41とか
らなる蝶番1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蝶番に関する。さら
に詳しくは扉、窓その他の開閉されるものを静止部材に
取り付けるための蝶番に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
より、図5に示されるような蝶番150が一般的に使用
されている。この蝶番150は、それぞれの端縁に略円
筒状のナックル153、154が形成されている2枚の
取付板151、152と、それぞれのナックル153、
154を貫いて挿入され、その両端頭部156がかしめ
られて2枚の取付板151、152を回転自在に支持す
る軸ピン155とからなる。157は取付孔である。
【0003】この蝶番150を用いて、図6および図7
に示されるように扉Dを建具枠Fなどに取りつけたばあ
い、扉Dが建具枠Fの内部にきちんと納まらず、建具枠
Fとのあいだの心合せが狂うことがある。
【0004】このばあい、図7に示されるように建具枠
Fとのあいだの隙間が不ぞろいになり不体裁であるばか
りでなく、扉Dの開閉に支障が生ずるという問題があ
る。
【0005】しかも、前述のような従来の蝶番150で
は、心合せの狂いを調節できないので、いったん扉Dを
取りつけた後は、心合せの修正ができないという問題が
ある。
【0006】そこで、図8に示されるような、蝶番16
0が提案されている。この蝶番160は、矢印161お
よび矢印162方向の心合わせの修正が可能である。
【0007】すなわち、図8において、一方の取付板1
71のナックル173の底端には、擬宝珠176がピン
177で固定されている。このナックル173には、2
本のねじ棒178、179がナックル173の軸方向に
間隔をおき、かつ半径方向に貫通するように取りつけら
れている。そして、各ねじ棒178、179は、ナック
ル173から抜けることなく、しかも回転自在に取り付
けられている。
【0008】軸ピン180は下端部181と上端部18
2とからなり、下端部181はナックル173に挿入さ
れている。この下端部181は、その外径がナックル1
73の内径よりも細く、ナックル173の内部で半径方
向に動く余地がある。そして、この下端部181は、前
記ねじ棒178、179に螺合されて、支持されてい
る。
【0009】軸ピン180の上端部182には、他方の
取付板172のナックル174が挿入されている。この
ナックル174の上端には、擬宝珠183が固定されて
おり、その内部には雌ねじ部184が形成されている。
そして、雌ねじ部184には調節ねじ185が螺合され
ている。この調節ねじ185は、ねじ込めばナックル1
74内へ進入し、ねじ戻せばナックル174内から上昇
する。そして、調節ねじ185の先端は、滑り板186
を介して軸ピン180の上端に当接している。
【0010】この蝶番160は、取付孔175にビスを
通して建具枠と扉に固定した後で、心合せを行うことが
できる。
【0011】すなわち、ねじ棒178、179を回転さ
せれば、軸ピン180の下端部181をナックル173
内で、そして、中心位置から偏寄させたり、また中心位
置に戻したりすることができる。そして、ねじ棒17
8、179を互いに反対向きに回転させて、軸ピン18
0の軸心をナックル173に対して傾斜させることもで
きる。この操作により、建具枠Fに取りつけられた扉D
の上端部または下端部(図7参照)の横方向(図8の矢
印162の方向)の心ズレを修正しうる。
【0012】つぎに、調整ねじ185をねじ込めば、調
整ねじ185の先端が軸ピン180の上端に当接してい
るので、ナックル174が上昇する。逆に調整ねじ18
5をねじ戻せば、ナックル174が下降する。これによ
り、取付板172が上昇および下降するので、扉Dの高
さ方向の心ズレを修正することができる。
【0013】この蝶番160によれば、扉などを建具枠
に取りつけたのちに、扉と建具枠間の心合せを調整しう
るので、不体裁な隙間の狂いなどを解消することができ
る。
【0014】しかしながら、図8に示されるような蝶番
160であっても、調整しうる方向が矢印161、16
2を含む平面内に限られており、矢印163方向の調整
はできず、微妙な調整をすることができないという問題
を残していた。
【0015】また、他の従来の蝶番として、実願昭57
−176293号(実開昭59−80064号)におい
て開示される蝶番がある。
【0016】この蝶番は、図9〜10に示されるよう
に、2枚の板体201、202と、当該両板体201、
202を回転可能に結合するために下側の板体201に
取り付けられた軸203と、前記上側の板体202に取
り付けられ、かつ前記軸203を下方より回転自在に嵌
合させるための孔204を有する金具205とからなっ
ている。なお、206はボール、207はガイドピンで
ある。また、板体201の張り出し部201aは、軸2
03の下端に連結された2枚の板部210のあいだに遊
嵌され、ボルト208に螺合されている。
【0017】図9〜10の蝶番のばあい、ボルト208
を回転させることにより、板体201を前後方向(図1
0の矢印221の方向)に移動させて前後方向における
蝶番の調整をすることができる。また、金具205上部
の雌ネジ孔211に螺入された雄ネジ軸209をねじ回
すことにより、板体202を上下方向(図9の矢印22
2の方向)に移動させて上下方向における蝶番の調整を
することができる。しかしながら、板体201または2
02を左右方向(図9の矢印223の方向)に移動させ
て左右方向における蝶番の調整をすることができないた
め、正確な扉の心合せを達成することができない。
【0018】本発明はかかる事情に鑑み、扉を取り付け
たのちに取り付けの心合せを、3次元方向に自在に調整
することができ、かつ扉のぐらつきを解消することがで
きる蝶番を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の蝶番は、(a)
中央ナックルがその端縁に形成される中央取付板と、
(b)一対の上ナックルおよび下ナックルが前記中央ナ
ックルの上下両端であって、その端縁に形成される周辺
取付板と、(c)上部軸案内ピンによって案内されなが
ら、前記中央ナックルに対して相対的に左右方向に水平
移動しうるように前記中央ナックルの内部に配設される
上部軸と、(d)前記上部軸が回転自在に嵌合する上向
きの釣鐘状の上端軸受部を有するとともに、下部軸案内
ピンによって案内されながら、前記下ナックルに対して
相対的に前後方向に水平移動しうるように前記下ナック
ルの内部に配設される下部軸と、(e)前記下ナックル
の内部において、前記下部軸が遊嵌されるとともに、前
記下ナックルに対して相対的に上下動可能に配設されて
なる内部ケースと、(f)前記上部軸において、当該上
部軸の移動可能な方向に貫通するよう穿設されたネジ孔
に螺入される左右位置調整ネジと、(g)前記下部軸に
おいて、当該下部軸の移動可能な方向に貫通するよう穿
設されたネジ孔に螺入される前後位置調整ネジと、
(h)前記下部軸において、前記内部ケースを上下動可
能に支持するとともに、内部ケースを上方向に押圧しう
るよう設けられる上下位置調整ネジと、(i)前記上ナ
ックルの内部において、前記上部軸が回転自在に嵌合さ
れる下向きの下端軸受部を有するとともに、前記上ナッ
クルに対して相対的に上下動可能に配設されてなる内部
キャップと、(j)前記内部キャップを上下移動可能に
支持するとともに内部キャップを下方向に押圧しうるス
プリングとからなり、前記上部軸案内ピンが前記中央ナ
ックルに固着され、前記下部軸案内ピンが前記内部ケー
スに固着され、前記左右位置調整ネジが軸方向に移動で
きないように前記中央ナックルに回転自在に支持され、
前記前後位置調整ネジが軸方向に移動できないように前
記内部ケースに回転自在に支持されてなることを特徴と
している。
【0020】前記上ナックルにおいて、前記内部キャッ
プの上下動の上限を規制するための規制ネジが配設され
てなるのが好ましい。
【0021】少なくとも前記中央ナックルを、その内部
で移動可能に収納しうるキャップを、少なくとも前記中
央ナックルの外周に設けてなるのが好ましい。
【0022】前記上部軸の少なくとも下端部が略球面状
であるのが好ましい。
【0023】前記周辺取付板に前記中央取付板よりも大
きい開口が形成され、取付板同士が干渉することなく全
回転することができるのが好ましい。
【0024】前記前後位置調整ネジが、両端にそれらを
操作するための器具用の穴または溝を有しており、どち
らの端部からでも操作することができるのが好ましい。
【0025】前記中央取付板に扉を位置合わせするため
のガイド部が設けられてなるのが好ましい。
【0026】本発明の蝶番によれば、3つの調整ネジを
順逆いずれかに回すことにより、上部取付板および下部
取付板を互いに相対的に3方向(左右、前後、上下)に
移動させ、その結果、蝶番の調整をすることができる。
そのため、扉を建具枠に取り付けたのちに正確に心合せ
することができる。
【0027】具体的には、上部軸と中央ナックルとのあ
いだ、および下部軸と下ナックルとのあいだの相対的移
動によって蝶番の3方向の調整をすることができる。
【0028】左右方向の調整は、左右位置調整ネジの回
転によって、上部軸が上部軸案内ピンによって正確に案
内されながら前記中央ナックルに対して相対的に左右方
向に水平移動することにより達成される。
【0029】また、前後方向の調整は、前後位置調整ネ
ジの回転によって、下部軸が下部軸案内ピンによって正
確に案内されながら前記下ナックルに対して相対的に前
後方向に水平移動することにより達成される。
【0030】さらに、上下方向の調整は、上下位置調整
ネジの回転によって、前記下ナックルに内蔵された内部
ケースが上方向に押圧され、それにより、下ナックルと
下部軸とのあいだで相対的な上下移動が行なわれること
により達成される。
【0031】しかも、スプリングの付勢力によって、前
記上ナックルに内蔵された内部キャップが常時、下方向
に押圧されているため、上部軸を常時下部軸および内部
キャップによって上下から挟みながら回転自在に支持す
ることができる。それにより、上部軸の下部軸に対する
相対的なずれやぐらつきは解消される。その結果、扉の
3次元方向の心合せができ、しかも扉のぐらつきも発生
しない。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の蝶番を詳細に説明する。図1は本発明の蝶番の一
実施例である蝶番を扉に取り付けた一例を示す斜視説明
図、図2は図1の蝶番の斜視説明図、図3は図2の蝶番
の縦断面説明図、図4は図3の蝶番のIV−IV線断面図で
ある。
【0033】図1において、一対の3方向の調整が可能
な蝶番1を用いて扉Dを建具枠Fに取り付けた状態が示
されている。なお、図1では、わかり易くするために蝶
番を誇張して描いている。
【0034】図2はキャップ30を蝶番1に取り付けた
状態を示す。キャップ30は、図3に示されるように、
上ナックル26および下ナックル6の外周に回転自在に
設けられ、中央ナックル7を内包するものである。中央
取付板5は、扉D側に取り付けられ、周辺取付板4は、
建具枠F側に取り付けられる。キャップ30の側面に
は、軸方向に沿ってスリット30aが形成され、当該ス
リット30aには中央取付板5が嵌合している。したが
って、キャップ30は、中央取付板5の回動に従って回
動する。なお、本実施例では、上ナックル26および下
ナックル6がキャップ30から露出した例をあげて説明
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、中央
ナックル7をキャップ30の内部で移動可能であれば、
中央ナックル7、上ナックル26および下ナックル6を
内包するキャップを採用してもよい。
【0035】蝶番1は、図3および図4に示されるよう
に、周辺部2および中央部3からなる。また、周辺部2
は、周辺取付板4と、周辺取付板4の下側の端縁に設け
られた下ナックル6と、下ナックル6内部の下部軸8、
前後位置調整ネジ9、下部軸案内ピン10、内部ケース
18、上下位置調整ネジ13、下部擬宝珠14と、周辺
取付板4の上側の端縁に設けられた上ナックル26と、
上ナックル26内部の内部キャップ28およびスプリン
グ41とからなる。中央部3は、中央取付板5とその端
縁に設けられた中央ナックル7と、中央ナックル7内に
配設された、左右位置調整ネジ12、上部軸案内ピン1
5および上部軸16とから構成されている。
【0036】下部軸8の上向きの釣鐘状の上端軸受部1
1には、上部軸16の下端軸部17が回転自在に嵌合さ
れ、それにより中央部3を回転自在に支持している。さ
らに、上部軸16と下部軸8とのあいだの接触面には、
上部軸16の回転を円滑にするための金属製の滑り板3
3および樹脂製の滑り板37、38が配設されている。
中央部3および周辺部2の各部材は、鉄、ステンレス、
アルミニウム、真ちゅうなどの金属から製造されること
が、強度が確保できるという点から好ましい。
【0037】また、前記下端軸部17の先端が略球面状
に形成されているため、嵌合が容易になる。しかも、図
3の例では、上部軸16の上下の両端部が略球面状に形
成されているため、下部軸8および内部キャップ28に
対して滑りやすくなり、その結果、扉側の中央取付板5
を円滑に回転することができる。
【0038】左右位置調整ネジ12は、前記上部軸16
において、左右方向に貫通するように穿設されたネジ孔
16bに螺入されている。前記ネジ12の先端のくびれ
部12aは中央ナックル7の開口7cに回転自在に支持
されている。一方、ネジ12の後端のつば部12bは中
央ナックル7の開口7dに回転自在に係止されている。
これにより、ネジ12は、軸方向に移動できないように
前記中央ナックル7に回転自在に支持されている。前記
ネジ12の後端にはねじ回しまたは棒スパナなどを用い
て回転できるように十字形などの溝または六角形などの
穴12cが形成されている。前記後端の穴12cは、開
口7dを通して中央ナックル7の外部に露出している。
したがって、キャップ30を取り付ける前に外部から容
易に左右位置調整ネジ12の回転操作を行なうことがで
きる。
【0039】なお、上部軸16において、少なくともネ
ジ孔16bの周辺部分は、補強のために厚肉になるよう
に形成するのが好ましい。たとえば、図4に示されるよ
うに、ネジ孔16bの軸に対して垂直方向へ上部軸16
の直径が大きくなるような略楕円断面形状を呈するよう
に形成すればよい。ただし、このばあい上部軸16が上
ナックル7に対して相対的に矢印34の方向へ移動した
ときに上ナックル7に接触しないように、上部軸16と
上ナックル7とのあいだに若干の隙間を確保する必要が
ある。
【0040】前記くびれ部12aは、たとえば、ネジ1
2の先端をあらかじめ若干細く形成しておき、ネジ12
を上ナックル7の開口7dから開口7cへ貫通させたの
ち、ネジ12の先端を開口7cの部位でかしめることに
より形成すればよい。
【0041】前後位置調整ネジ9は、前記下部軸8にお
いて、前後方向に貫通するように穿設されたネジ孔8b
に螺入されている。前後位置調整ネジ9は、前記左右位
置調整ネジ12と同様に、くびれ部およびつば部(図示
せず)を有している。該くびれ部およびつば部により、
ネジ9は、軸方向に移動できないように、内部ケース1
8に回転自在に支持されている。前記左右位置調整ネジ
12と同様に、前後位置調整ネジ9の後端に形成された
十字形の溝または六角形などの穴9cは、下ナックル6
のスリット6a(図2参照)を通して外部に露出してい
る。
【0042】上下位置調整ネジ13は、下ナックル6の
下端にピン29によって固着された下部擬宝珠14を上
下方向に貫通するように穿設されたネジ孔14aに螺入
されている。上下位置調整ネジ13の先端13aは、内
部ケース18の下面に当接している。また、上下位置調
整ネジ13の後端に形成された十字形の溝または六角形
などの穴13bは、前記ネジ穴14aを通して外部に露
出しているため、外部から上下位置調整ネジ13を回転
操作して中央取付板5の高さ調整をすることができる。
【0043】内部ケース18は、一方の開口が閉じられ
た筒体からなり、前記下ナックル6内部において、前記
下部軸8の下端部に遊嵌されるとともに前記下ナックル
6に対して相対的に上下動できるように配設されてい
る。
【0044】上部軸案内ピン15は、上部軸16を左右
方向に案内するために、上部軸16の孔16aに挿通さ
れたピンであり、前記左右位置調整ネジ12の上方およ
び下方において当該ネジ12と平行に1本づつのびてい
る。上部軸案内ピン15は、その両端部が中央ナックル
7に固着されている。
【0045】下部軸案内ピン10は、下部軸8を前後方
向に案内するために下部軸8の孔8aに挿通されたピン
であり、前記前後位置調整ネジ9の上方および下方にお
いて当該ネジ9と平行に1本づつのびている。下部軸案
内ピン10は、その両端部が内部ケース18に固着され
ているが、下ナックル6に対しては固着されていない。
【0046】なお、図示されていないが、下部軸案内ピ
ン10の少なくとも1本のうちの一端が延長して延長部
が形成され、該延長部が下ナックル6に形成された上下
方向にのびるスリットに挿入されていれば、内部ケース
18が下ナックル6に対して相対的に回転したり、傾い
たりしない。
【0047】さらに、周辺取付板4の上側の端縁に形成
された上ナックル26の内部において、内部キャップ2
8が前記上ナックル26に対して相対的に上下動可能に
配設されている。しかも、内部キャップ28の下部に
は、前記上部軸16の上端が回転自在に嵌合される下向
きの下端軸受部28aが形成されている。下端軸受部2
8aは、図3のようにたとえば下方に開いた凹部であれ
ばよい。
【0048】また、上ナックル26の内部には、前記内
部キャップ28を上下移動可能に支持するとともに内部
キャップ28を下方に押圧しうるスプリング41が設け
られている。スプリング41は、内部キャップ28と上
部擬宝珠42とのあいだで伸縮する。上部擬宝珠42
は、ピン43によって上ナックル26に固定されてい
る。
【0049】さらに、上部擬宝珠42を上下方向に貫通
するように穿設されたネジ孔42aには、前記内部キャ
ップ28の上下動の上限を規制するための規制ネジ44
が螺入されている。
【0050】以上のように構成された蝶番1は以下のよ
うにして蝶番の調整を行なう。
【0051】左右方向の調整を行なうばあい、図3〜4
に示されるように、キャップ30を外した状態でネジ回
しなどを用いて左右位置調整ネジ12を回転させる。こ
のとき、左右位置調整ネジ12は、両端が中央ナックル
7によって拘束されているため回転するのみで移動でき
ない。上部軸16は、上部軸案内ピン15によって正確
に案内されながら前記中央ナックル7に対して相対的に
左右方向(図3〜4の矢印34参照)に水平移動する。
その結果、蝶番は正確に左右方向の調整をすることがで
きる。
【0052】前後方向の調整を行なうばあい、図3に示
されるように、前述と同様に前後位置調整ネジ9を回転
させる。このとき、前後位置調整ネジ9は、両端が内部
ケース18によって拘束されているため、回転するのみ
で移動できない。下部軸8は下部軸案内ピン10によっ
て、正確に案内されながら、前記下ナックル6に対して
相対的に前後方向(図4の矢印35参照)に水平移動す
る。その結果、蝶番は、正確に前後方向の調整をするこ
とができる。
【0053】上下方向の調整を行なうばあい、図3に示
されるように、ねじ回しなどを用いて上下位置調整ネジ
13を回転させ、下部擬宝珠14から所望の量だけ上方
へ出没させる。このとき、内部ケース18が上下位置調
整ネジ13の先端13aによって上方向に押圧される。
それにより、下ナックル6と下部軸8とのあいだで相対
的な上下移動が行なわれる。
【0054】しかも、スプリング41の付勢力によっ
て、内部キャップ28が、常時、下方向に押圧されてい
るため、上部軸16を常時下部軸8および内部キャップ
28によって上下から挟みながら回転自在に支持するこ
とができる。それにより、上部軸16の下部軸8に対す
る相対的なずれやぐらつきは解消される。
【0055】さらに、上下方向の調整後、規制ネジ44
をねじ回しなどを用いて上ナックル26内部に螺入すれ
ば、ネジ44の先端44aによって、前記内部キャップ
28の上下動の上限が規制され、その結果、上部軸16
の下部軸8に対する相対的なずれやぐらつき(とくに上
下方向)がほぼ完全になくなる。
【0056】なお、図2〜4に示される蝶番1は、上下
位置調整ネジ13および内部ケース18が下ナックル6
に取り付けられ、一方、内部キャップ28およびスプリ
ング41が上ナックル26に取り付けられているが、本
発明はこれに限定されるものではなく、上下を反対にし
たばあいでも前述と同様の作用で上下位置調整をするこ
とができる。
【0057】また、本実施例では、前記周辺取付板4に
前記中央取付板5よりも大きい開口4aが形成されてい
るため、取付板同士が干渉することなく全回転すること
ができる。しかも、図1の扉Dが建具枠Fに嵌まり込ん
だとき、図4のごとく、開口4a内部にある中央取付板
5は周辺取付板4からほとんど突出しなくなる。それに
より、図1の扉Dと建具枠Fとのあいだの隙間をより狭
くすることができる。
【0058】本実施例では、下部軸案内ピン10および
上部軸案内ピン15がそれぞれ2本ずつ設けられた例が
示されているが、本発明はこれに限定されるものではな
く、それぞれ少なくとも1本のピンがあれば、前述のガ
イド効果を奏することができる。また、3本以上のピン
をそれぞれ設けてもよい。
【0059】また、左右位置調整ネジ12または前後位
置調整ネジ9を両端のいずれからでも回転操作できるよ
うに、それぞれのネジの両端面に十字形の溝または六角
形の穴などを形成するとともに中央ナックル7または下
ナックル6の両側面にスリットを形成するのが好まし
い。
【0060】また、図示しないが、スリット6a(図2
参照)などのねじ回しを差し込む部分のまわりに、それ
ぞれ、矢印のようなものを刻印などの方法により設けて
おくことが好ましい。この矢印は、各調整ネジ9、1
2、13を回動させるねじ回し(図示せず)の回転方向
と、中央取付板5および周辺取付板4の調整方向との関
係を示すものであり、それぞれのネジに対応して、スリ
ット6aなどのまわりに設けられる矢印には、「前」お
よび「後」、「左」および「右」、「上」および「下」
をそれぞれ付しておくことが好ましい。
【0061】さらに、本実施例の蝶番では、図2に示さ
れているように、ゲージの代わりに、中央取付板5の上
ナックル7側の側端縁において、中央取付板5に対して
略垂直にのびるガイド部36が設けられている。このガ
イド部36に扉D(図1参照)を当接することにより、
扉Dを中央取付板5に対して傾斜やずれが生じることな
く、位置合わせをすることができる。
【0062】
【発明の効果】本発明の蝶番は、3つの調整ネジによっ
て3方向に調整が可能である。したがって、扉を取り付
けたあとに、取付の心合わせを3次元方向に行うことが
でき、正確な調整を行うことができる。そして、取付後
の見た目が綺麗であるとともに、扉の開閉をスムーズに
することができる。左右および前後の調整は軸案内ピン
に沿って水平ないし平行に行なわれるので、上部軸と下
部軸とが常時ほぼ一直線上にあり、安定した回転操作を
行なうことができる。
【0063】しかも、上部軸を常時下部軸および内部キ
ャップによって上下から挟みながら回転自在に支持する
ことにより、上部軸の下部軸に対する相対的なずれやぐ
らつきは解消され、その結果、扉の3次元方向の心合せ
ができ、しかも扉のぐらつきも発生しない。
【0064】また、3方向の調整のうちの2方向(前後
および上下)の調整については、ネジによる2方向から
の付勢力を1個の内部ケースを介して下部軸に伝達する
ように構成されている。したがって、部品点数が少なく
てすみ、かつ蝶番全体の小型化を達成することができ
る。
【0065】しかも中央ナックルなどにキャップを被せ
ることにより、中央ナックル部分に異物が挟まるのを防
ぐことができ、仕上がりも美しくなる。
【0066】なお、本発明の蝶番の上部取付板および下
部取付板は、建具枠(柱など)および扉のいずれにも取
り付け可能であり、現場の状況に応じて選定することが
できるものであって、本発明においてその取付部位がと
くに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蝶番の一実施例である蝶番を扉に取り
付けた一例を示す斜視説明図である。
【図2】図1の蝶番の斜視説明図である。
【図3】図2の蝶番の縦断面説明図である。
【図4】図3の蝶番のIV−IV線断面図である。
【図5】従来の蝶番の正面図である。
【図6】従来の蝶番の取付状態を示す扉の上面図であ
る。
【図7】従来の蝶番の取付状態を示す正面図である。
【図8】従来の他の蝶番の一部断面斜視図である。
【図9】従来のさらに他の蝶番の縦断面図である。
【図10】図9の蝶番のX−X線断面図である。
【符号の説明】
1 蝶番 4 周辺取付板 5 中央取付板 6 下ナックル 7 中央ナックル 8 下部軸 9 前後位置調整ネジ 10 下部軸案内ピン 11 上端軸受部 12 左右位置調整ネジ 13 上下位置調整ネジ 15 上部軸案内ピン 16 上部軸 17 下端軸部 18 内部ケース 26 上ナックル 28 内部キャップ 28a 下端軸受部 41 スプリング

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)中央ナックルがその端縁に形成さ
    れる中央取付板と、(b)一対の上ナックルおよび下ナ
    ックルが前記中央ナックルの上下両端であって、その端
    縁に形成される周辺取付板と、(c)上部軸案内ピンに
    よって案内されながら、前記中央ナックルに対して相対
    的に左右方向に水平移動しうるように前記中央ナックル
    の内部に配設される上部軸と、(d)前記上部軸が回転
    自在に嵌合する上向きの釣鐘状の上端軸受部を有すると
    ともに、下部軸案内ピンによって案内されながら、前記
    下ナックルに対して相対的に前後方向に水平移動しうる
    ように前記下ナックルの内部に配設される下部軸と、
    (e)前記下ナックルの内部において、前記下部軸が遊
    嵌されるとともに、前記下ナックルに対して相対的に上
    下動可能に配設されてなる内部ケースと、(f)前記上
    部軸において、当該上部軸の移動可能な方向に貫通する
    よう穿設されたネジ孔に螺入される左右位置調整ネジ
    と、(g)前記下部軸において、当該下部軸の移動可能
    な方向に貫通するよう穿設されたネジ孔に螺入される前
    後位置調整ネジと、(h)前記下部軸において、前記内
    部ケースを上下動可能に支持するとともに、内部ケース
    を上方向に押圧しうるよう設けられる上下位置調整ネジ
    と、(i)前記上ナックルの内部において、前記上部軸
    が回転自在に嵌合される下向きの下端軸受部を有すると
    ともに、前記上ナックルに対して相対的に上下動可能に
    配設されてなる内部キャップと、(j)前記内部キャッ
    プを上下移動可能に支持するとともに内部キャップを下
    方向に押圧しうるスプリングとからなり、前記上部軸案
    内ピンが前記中央ナックルに固着され、前記下部軸案内
    ピンが前記内部ケースに固着され、前記左右位置調整ネ
    ジが軸方向に移動できないように前記中央ナックルに回
    転自在に支持され、前記前後位置調整ネジが軸方向に移
    動できないように前記内部ケースに回転自在に支持され
    てなることを特徴とする蝶番。
  2. 【請求項2】 前記上ナックルにおいて、前記内部キャ
    ップの上下動の上限を規制するための規制ネジが配設さ
    れてなる請求項1記載の蝶番。
  3. 【請求項3】 少なくとも前記中央ナックルを、その内
    部で移動可能に収納しうるキャップを、少なくとも前記
    中央ナックルの外周に設けてなる請求項1または2記載
    の蝶番。
  4. 【請求項4】 前記上部軸の少なくとも下端部が略球面
    状である請求項1、2または3記載の蝶番。
  5. 【請求項5】 前記周辺取付板に前記中央取付板よりも
    大きい開口が形成され、取付板同士が干渉することなく
    全回転することができる請求項1、2、3または4記載
    の蝶番。
  6. 【請求項6】 前記前後位置調整ネジが、両端にそれら
    を操作するための器具用の穴または溝を有しており、ど
    ちらの端部からでも操作することができる請求項1、
    2、3、4または5記載の蝶番。
  7. 【請求項7】 前記中央取付板に扉を位置合わせするた
    めのガイド部が設けられてなる請求項1、2、3、4、
    5または6記載の蝶番。
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