JPH033790B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、サツシが鉛直の軸線を中心として旋
回可能でありかつ水平の軸線を中心として傾倒可
能である窓又はドアの押出装置であつて、一方で
は窓枠又はドア枠に枢着されかつサツシ側のアー
ムケーシングに枢着されている押出しアームを有
しており、アームケーシング内には旋回開き位置
および閉鎖位置で押出しアームの錠止ローラの背
後に係合する錠止部材を備えた錠止ロツドが滑動
可能に支承されており、アームケーシングがその
縦軸線内で、サツシ材に固定された支承装置に対
して調節可能である形式のものに関する。

［従来の技術］ この形式の押出装置は公知であり（ドイツ連邦
共和国特許出願公開第2839803号公報）、この場合
アームケーシングの縦軸線方向での調節が段階的
に１つの偏心板を介してなされる。この偏心板
は、サツシ材に固定された保持片内に回転可能に
支承された１つのピンと下面部に形成された複数
の係合突起とを有し、係合突起は偏心板回動軸線
と同心的に保持片に形成された多数の係合みぞに
嵌まつて偏心板をそのつどの作用位置に位置止め
する。

［発明が解決しようとする課題］ 本発明の課題は、冒頭に述べた形式の押出装置
において、アームケーシングの範囲内の構造を改
良して、比較的大幅かつ無段階の調節を可能にす
ると共に調節操作が容易であるようにし、装置の
耐用寿命および作用が改善されるようにすること
である。

［課題を解決するための手段］ この課題を本発明は次のようにして解決した。
すなわち、支承装置が、アームケーシングの上壁
の切り欠き部内に位置する１つの支承台を有して
おり、この支承台が１つの調節ねじを受容するた
めにねじ孔を有しており、調節ねじの、多角形の
孔を有する頭部が、アームケーシングの上壁の前
記切り欠き部に続く付加的な切り欠き部内に形状
結合的に嵌まつており、さらに前記上壁が調節ね
じの頭部の多角形の孔内へ操作工具を挿入するた
めにさらに別の切り欠き部を有しており、調節ね
じおよびねじ孔の共通の縦軸線がアームケーシン
グの縦軸線に対して斜めをなしているようにした
のである。

アームケーシングの寸法を著しく小さくしたに
もかかわらず、本発明の押出装置はアームケーシ
ングに関して大きな調節範囲を有しており、この
場合無段調節が可能であつて、調節機構へは接近
の容易さもあたえられている。また、ねじ孔およ
び調節ねじの共通の縦軸線がアームケーシングの
上壁の中央範囲に位置して、調節ねじの頭部がそ
の斜め位置によつて窓又はドアの内方へ向けられ
ているならば特に有利である。

本発明の一実施例によれば、サツシの回動開き
位置で押出しアームの錠止ローラの背後に係合す
る錠止部材が、アームケーシングの外側に位置し
ており、一端を錠止ロツドに固定されて上部のサ
ツシ横材のみぞ内で滑動可能に支承されている。
この錠止部材はプラスチツク成形片として構成し
て錠止ローラのためのフオーク状受容部を有して
いるとよい。

押出しアームのサツシ側の端部とアームケーシ
ングの長穴との間の摩耗を減少させるために、押
出しアームが、回動可能に支承されているプラス
チツク製案内片を有しており、この案内片はアー
ムケーシングの長穴の縁部の背後に係合してい
る。

［実施例］ 次に図面につき本発明の実施例を説明する。

押出しアーム１は補助リンク２を備えており、
この補助リンク２はその自由端部で旋回可能にリ
ベツト３によつてアームケーシング７の上壁４に
支承されている。この押出しアーム１はそのサツ
シ側の端部にプラスチツク製の案内片５を有して
おり、この案内片５はアームケーシング７の長穴
６内で滑動可能に支承されている。この案内片５
はポリアミドから製造されていて、アルミニウム
から製作されたアームケーシングに対する摩擦抵
抗を減少させ、さらに緊急すべり性質を有する。
この性質は有利である。というのは、一般に窓を
組み付けた後に改めて給油するようなことはない
からである。

このプラスチツクから製造された案内片５はつ
ば付リベツト８上で回動可能に支承されている。

前記アームケーシング７は、縦方向に延びてい
る突出縁部９を有しており、これらの突出縁部９
は上部のサツシ横材のみぞの縁ウエブの背後に係
合しており、これによつて、アームケーシング７
は上部のサツシ横材のみぞ内で摺動可能に支承さ
れている。このアームケーシング７の自由な摺動
は１つの支承装置１０によつて阻止される。この
支承装置１０は鉛直のねじ孔内に固定ピン１１を
有しており、この固定ピン１１はその固定突起１
２が上部のサツシ横材の１つの孔内へ導入されて
いる。この支承装置１０によつて、アームケーシ
ングがサツシ横材の縦軸線方向でのしゆう動を阻
止される。この支承装置１０はまた、アームケー
シングの位置を調節してサツシにおける押出しア
ームの枢着部を変化させるための調節機構を備え
ている。

前記支承装置１０は支承台１３を有しており、
この支承台１３はアームケーシング７の上壁４の
切り欠き部１４内に位置している。この支承台１
３は調節ねじ１５を受容するためのねじ孔を有し
ており、調節ねじ１５は多角形の孔を備えた頭部
１６を有しており、この頭部１６は前記切り欠き
部１４に続く別の切り欠き部１７内に嵌まつてい
る。上壁４にはさらに別の切り欠き部１８が設け
られており、この切り欠き部１８は調節ねじ１５
の頭部の多角形の孔内へ工具を挿入するために役
立つ。

前記の調節ねじ１５を操作し易くするために、
調節ねじおよびねじ孔の共通の縦軸線１９がアー
ムケーシング７の縦軸線に対して斜めにされてい
る。また、調節ねじ１５とアームケーシング７と
の間の良好な力伝達のために、ねじ孔および調節
ねじの縦軸線１９がアームケーシング７の上壁４
の中央範囲内に延びている。

第３図によつて分かるように、調節ねじの前述
の斜め位置によつてねじ頭部が窓又はドアの内方
に向いていることになり、従つてサツシを旋回開
きに開いた状態で容易な調整が可能である。ねじ
山の自縛作用によつて、調節された位置は永続的
に固定される。

第４図に示されているように、アームケーシン
グ７の外側に１つの錠止部材２０が配置されて、
ピン２１により錠止ロツド２２に固定されるよう
にすることによつて、アームケーシング７の構造
が簡単になる。この錠止部材２０は図示の実施例
ではプラスチツク成形片から成つており、その詳
細な構成が第７〜９図に示されている。この錠止
部材２０の縦縁部がサツシ横材のみぞの縁ウエブ
の背後に係合し、これによつて錠止部材２０はこ
のみぞ内で案内され、錠止部材の構成のために比
較的大きいスペースが供用されることになる。錠
止部材２０は窓又はドアのヒンジ側並びに上方に
対して開かれたフオーク状受容部２３を有してお
り、サツシに対して相対的に押出しアームが位置
固定された際、このフオーク状受容部２３によつ
て押出しアームの錠止ローラ２４が両側からつか
まれる。この錠止ローラ２４は、回動可能に押出
しアーム内に支承された１つの偏心体上に配置さ
れており、この偏心体によつて調節可能である。

上部のサツシ横材のみぞ内に錠止部材２０を摺
動可能に支承することによつて、この錠止部材の
切り欠き２５内にコーナ方向変換機構の端部を固
定することができる。この方向変換機構のケーシ
ング２６の上部の水平脚部が錠止部材２０の下向
きに開いた溝２７内へ嵌まり込む。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明による押出装置の１実施例を示し
たものであつて、第１図は押出装置のサツシ側の
部分を部分的に破断した側面図、第２図はサツシ
および枠の上部コーナの範囲内のコーナ方向変換
機構および押出しアームのための錠止機構を部分
的に破断した側面図、第３図および第４図は傾倒
開き位置における押出装置の平面図、第５図は第
３図の−線に沿つた断面図、第６図はアーム
ケーシングに属する支承装置の平面図、第７図は
プラスチツク成形片として構成されている錠止部
材の側面図、第８図は第７図の−線に沿つた
断面図、第９図は第７図の矢印の方向で見た平
面図である。 １…押出しアーム、２…補助リンク、３…リベ
ツト、４…上壁、５…案内片、６…長穴、７…ア
ームケーシング、８…つば付リベツト、９…突出
縁部、１０…支承装置、１１…固定ピン、１２…
固定突起、１３…支承台、１４…切り欠き部、１
５…調節ねじ、１６…頭部、１７，１８…切り欠
き部、１９…縦軸線、２０…錠止部材、２１…ピ
ン、２２…錠止ロツド、２３…フオーク状受容
部、２４…錠止ローラ、２５…切り欠き、２６…
コーナ方向変換機構ケーシング、２７…みぞ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ サツシが鉛直の軸線を中心として旋回可能で
   ありかつ水平の軸線を中心として傾倒可能である
   窓又はドアの押出装置であつて、一方では窓枠又
   はドア枠に枢着されかつ他方ではサツシ側のアー
   ムケーシングに枢着されている押出しアームを有
   しており、アームケーシング内には旋回開き位置
   および閉鎖位置で押出しアームの錠止ローラの背
   後に係合する錠止部材を備えた錠止ロツドが滑動
   可能に支承されており、アームケーシングがその
   縦軸線内で、サツシ材に固定された支承装置に対
   して調節可能である形式のものにおいて、上記の
   支承装置１０がアームケーシング７の上壁４の切
   り欠き部１４内に配置されている支承台１３を有
   しており、該支承台１３が調節ねじ１５を受容す
   るためにねじ孔を有しており、該調節ねじ１５
   の、多角形の孔を設けられた頭部１６が、アーム
   ケーシング７の上壁４の切り欠き部１４に続く付
   加的な切り欠き部１７内に形状結合的に嵌まつて
   おり、上壁４が上記の多角形の孔内へ操作工具を
   導入するためにさらに別の切り欠き部１８を有し
   ており、前記の調節ねじ１５およびねじ孔の共通
   の縦軸線１９がアームケーシング７の縦軸線に対
   して斜めに位置していることを特徴とする、窓又
   はドアの押出装置。 ２ 調節ねじおよびねじ孔の共通の縦軸線がアー
   ムケーシング７の上壁４の中央の範囲内に延びて
   いる特許請求の範囲第１項記載の窓又はドアの押
   出装置。 ３ 調節ねじの頭部１６が斜めに位置しているこ
   とによつて窓又はドアの内側に面している特許請
   求の範囲第１項記載の窓又はドアの押出装置。 ４ 閉鎖位置および旋回開き位置で押出しアーム
   １の錠止ローラ２４の背後に係合する錠止部材２
   ０がアームケーシング７の外側に位置しており、
   該錠止部材が一方の端部で錠止ロツド２２に固定
   されていてかつサツシ材のみぞ内に滑動可能に支
   承されている特許請求の範囲第１項記載の窓又は
   ドアの押出装置。 ５ 錠止部材２０が錠止ローラ２４のためのフオ
   ーク状受容部２３を有している特許請求の範囲第
   ４項記載の窓又はドアの押出装置。 ６ 錠止部材が旋回支承部側の端部においてコー
   ナ方向変換機構に固定されている特許請求の範囲
   第４項記載の窓又はドアの押出装置。 ７ 錠止部材２０が下方と外方とに向かつて開い
   ているみぞを有しており、このみぞ内へ方向変換
   機構ケーシングの水平脚部が入り込んでいる特許
   請求の範囲第４項から第６項までのいずれか１項
   記載の窓又はドアの押出装置。 ８ 押出しアーム内に回動可能に支承されている
   偏心体上に錠止ローラ２４が配置されている特許
   請求の範囲第４項記載の窓又はドアの押出装置。 ９ 押出しアーム１がそのサツシ側の端部に、回
   動可能にこの押出しアーム１に支承されているプ
   ラスチツク製案内片５を有しており、該案内片が
   アームケーシングに設けられた長穴の縁部の背後
   に係合している特許請求の範囲第１項から第８項
   までのいずれか１項記載の窓又はドアの押出装
   置。