JP3746236B2 - イオン伝導性セラミック膜及び表面処理 - Google Patents

イオン伝導性セラミック膜及び表面処理 Download PDF

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Description

【0001】
発明の分野
本発明は、イオン伝導性セラミック膜、及び膜の透過速度を向上させるために膜の対向表面の片方又は両方が処理される表面処理法に関する。特に、本発明は、表面不規則性を向上させ、かくして表面積を増加させるために表面が処理されたかかる膜及びその処理法に関する。
【0002】
発明の背景
各種ガス、例えば、酸素は、イオン伝導性セラミック膜の系によって空気又は他の供給流れから分離されることができる。このようなセラミック膜は、500℃よりもかなり高い温度において、一般には約600℃〜約1100℃の範囲内の温度においてイオン伝導性を示す。かかる膜の使用を取り巻く中心的な争点は、膜を通るガスの輸送速度がその分離を経済的に魅力的にするのに十分な速度で行われなければならないことである。
【0003】
例えば、酸素の分離に有用なセラミック膜材料は一般には混成伝導体であるが、これらは、単相又は二重相のどちらの状態でも酸素イオン伝導性及び電子伝導性の両方を有している。膜の全酸素輸送速度の推進力は、その膜を横切って適用される異なる酸素分圧である。膜は稠密で且つ気密であるので、酸素分子の直接通過が阻止される。しかしながら、酸素イオンは、膜を選択的に通って移行することができる。膜のカソード表面において酸素の解離及びイオン化が起こり、ここで表面電子状態の近くから電子が吸着される。酸素イオンの流束は、電子電荷キャリヤの同時流束によって電荷が補償される。酸素イオンが膜の反対側のアノード表面に達すると、個々のイオンはそれらの電子を放出し、そして再び再結合して酸素分子を形成し、そしてこれらが透過物流れ中に放出される。
【0004】
非孔質セラミック膜を通る透過速度は、2つの大きな因子、即ち、(1)膜内の固体状態イオン輸送速度及び(2)膜のどちらかの側においてのイオン表面交換速度によって制御される。分離しようとするガスの流束は、通常、膜の厚さをその厚さが臨界値に達するまで減少させることによって増大されることができる。臨界値よりも上では、流束は、イオン表面交換反応速度及び固体状態イオン輸送速度の両方によって制御される。臨界厚さよりも下では、酸素流束は、そのイオン表面交換速度によって主に支配される。それ故に、薄い膜ほど、それらの固体状態イオン輸送速度が厚い膜よりも高いので望ましい。しかしながら、薄い膜の低いイオン表面交換速度(即ち、輸送速度に対する高い表面抵抗性)ほど、全成分輸送速度においてより支配的になる。膜の両方の表面において分離しようとする分子をイオンに又はその逆に転化する際に係わる各種の機構から表面抵抗が発生する。
【0005】
従来技術には、稠密セラミック膜材料に多孔質二重相混成伝導体被覆又は多孔質単相混成伝導体被覆のどちらかを含有する相を加えてその流束を向上させることによってイオン表面交換速度の向上を図るような多くの参考文献及び開示が存在している。
【0006】
例えば、ワイ・テラオカ氏他は、“J. Ceram. Soc. Jpn. Inter. Ed.”, Vol.97, Nos.4 and 5, PP. 523-529 (1989) において、多孔質混成伝導性支持体上に稠密混成伝導性酸化物層を付着させることによって形成されたガス分離膜を開示している。懸濁液噴霧付着技術を使用して混成伝導性酸化物層を付着させる例では、得られた薄手フィルム要素は、付着層を有しない稠密焼結試料よりも酸素透過速度の2倍の向上を示した。同様に、米国特許5240480は、優秀な酸素流束を示す多層複合固体状態膜であって、多成分金属酸化物多孔質層及び稠密層を含むものを開示している。
【0007】
米国特許4791079は、2つの層よりなる触媒セラミック膜の使用によって透過側界面ガス交換の反応速度を向上させることを教示している。これらの層は、不透過性の混成イオン及び電子伝導性セラミック層と、多孔質の触媒含有イオン伝導性セラミック層である。米国特許5723035は、金属、金属酸化物又はそれらの組み合わせの多孔質被覆を使用して供給側界面流体交換の反応速度、透過側界面交換の反応速度又は両者を向上させることを例示している。
【0008】
米国特許5938822は、稠密二重相電子混成伝導性膜及び多孔質二重相電子混成伝導体又は多孔質単相混成伝導体被覆より構成される膜を開示している。この多孔質被覆は、ガス状種に係わる表面反応の速度を向上させために膜の2つの対向表面のうちの少なくとも片方に付着される。空気側でのこの表面変性は、酸素解離のための表面積を向上させることによってイオン表面交換反応速度を向上させている。
【0009】
上記の説明から、従来技術の膜のすべては、イオン表面交換反応速度を向上させるために、かくして膜を通る酸素透過速度を向上させるために多層膜を形成することを包含していることが明らかである。以下で説明するように、本発明では、膜のイオン表面交換反応速度を向上させるために、従来技術よりも実施が複雑でない表面処理が使用される。何故ならば、それは、追加的な膜層の適用に依存しないからである。
【0010】
発明の概要
本発明は、選択したイオンに対して選択的透過性のイオン伝導性セラミック膜を提供する。本発明に従えば、セラミック膜は、セラミック膜を形成しそしてガスイオンが移行するところの物質の本体を有する。この本体は、それぞれガスの解離及びイオン化が起こりそしてガスイオンが電子を放出し再結合してそのガスの分子を形成するところの2つの対向表面を有する。セラミック膜を通るガスの透過性を向上させるためにこの2つの対向表面のうちの少なくとも片方が処理される。これは、表面材料を除去して増大した面積を有する表面不規則部を生じさせること、かくして、処理された表面の全表面積の増加を生ぜしめることによって達成される。これに関して、表現「表面不規則部」を本明細書において使用するときには、それは、平滑な規則表面からそれた表面のすべての測定可能な不規則部を意味する。例えば、セラミックの表面は、電子顕微鏡によって提供することができるタイプの拡大下に調べると、超顕微鏡的なうね及び空隙を示す。本発明の処理は、不規則部を増加し、及び/又は増大した深さの不規則部を増加し、及び/又は処理の前に存在した不規則部の深さを増大し、その結果として表面不規則部は増大した表面積を提供する。表面積の増大は、膜の全表面積の増加につながる。これに関して、用語「全表面積」を本明細書において使用するときには、それは、外形的な表面積の他に、表面不規則部のうねや空隙によって寄与される追加的な面積を含めた表面の面積を意味する。
【0011】
本発明は表面物質の除去を包含する表面処理であるので、本発明は、不規則部が2つの対向する表面間を連続的に連通する程まで物質を除去することを意図していないことを理解すべきである。更なる点は、処理済み膜の表面上のすべての面が輸送のために必ずしも使用されないことである。本発明に従った処理によって形成されたいくらかの領域は曲がりくねっているか又は極めて小さな規模であるので、ガス表面の相互作用は実際には阻害される。しかしながら、かかる領域が酸素輸送速度に及ぼす影響は少ない。
【0012】
有益には、2つの対向表面の両方とも処理することができる。本発明に従って処理される膜の厚さは、2つの対向表面間で測定したときに好ましくは約1.0mmよりも大きくなくそしてより好ましくは約0.5mmよりも大きくない。この厚さが本発明の処理と組み合わさって、固体状態イオン輸送速度及びイオン表面交換速度の両方を増大させることによって酸素の透過を最大限にする。
【0013】
本発明は酸素選択性膜に限定されないけれども、選択したガスは酸素であってよい。加えて、膜を構成する物質は、一般式:
[A1-xA’x][Co1-y-zyB’z]O3-d
[式中、Aは第II族金属であるCa、Sr、Ba又はそれらの混合物であり、A’は希土類金属及びランタニド又はアクチニド、La、Y、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Td、Dy、Ho、Er、Tm、U又はこれらの混合物であり、BはMn、Cr、V、Ti又はそれらの混合物であり、B’はCu、Ni又はそれらの混合物であり、xは0.00001〜0.9であり、yは0.001〜0.9であり、zは0〜0.8であり、そしてdは他の金属の原子価によって決定され、そして立方晶ペロブスカイト相は空気中において約25℃〜約1000℃の温度範囲にわたって実質上安定である]を有するペロブスカイトであってよい。
【0014】
他の面では、本発明は、選択したガスに対して選択的透過性のイオン伝導性セラミック膜を処理してガスの透過性を向上させる方法を提供する。セラミック膜には、ガスの解離及びイオン化が起こりそしてガスイオンが電子を放出し再結合してそのガスの分子を形成するところの2つの対向表面が備えられる。本発明の方法は、増大した面積を有する表面不規則部を生じさせるために、かくして処理した表面の全表面積の増加を生ぜしめるためにセラミック膜の2つの対向表面のうちの少なくとも片方から表面物質を除去することを包含する。
【0015】
有益には、表面物質は、化学エッチング、サンドブラスチング又はイオン衝撃によって除去されることができる。化学エッチングの場合には、表面物質は、2つの表面のうちの片方又はそれ以上を約10モル%〜約50モル%の範囲内の濃度を有するHNO3の水溶液に約15分〜約24時間の期間の間暴露し、次いでその表面を空気中において約600℃〜約900℃の間で約10〜約30分の間アニーリングすることによって除去される。有益には、2つの表面の両方とも処理される。
【0016】
特定の操作理論に拘束されることを望まないが、表面物質を除去しそして表面積を増大させることによって、選択したガスに対するより多くの反応部位が形成され、かくしてより高い流束が可能になると考えられる。本発明では、物質が被覆によって適用されるよりもむしろ除去されるので、本発明は、従来技術におけるように他の層を処方して適用することなく達成されることができる。それ故に、本発明は、従来技術の表面処理よりもはるかに複雑でなく又は費用がかからない改良された処理法を提供する。本発明の他の利益は、以下の説明で明らかになるであろう。
【0017】
図面の簡単な説明
本明細書は本発明の内容を明確に指摘する請求の範囲で結論を下しているけれども、本発明は、添付図面と関連させて考慮するとよりよく理解されると信じられる。
【0018】
図1は、本発明に従って処理されなかったセラミック膜の表面の電子顕微鏡によって得られた画像の写真である。
【0019】
図2は、本発明に従って処理されたセラミック膜の表面の電子顕微鏡によって得られた画像の写真である。
【0020】
発明の具体的な説明
図1及び2は、未処理表面及び処理表面をそれぞれ示す。図1を説明すると、黒色領域は表面空隙であり、その空隙を包囲する白色の線状領域はうねであり、そして灰色の領域は比較的平滑な特徴のない領域である。図1において、未処理表面は、平滑な特徴のない領域及びうねとうねとの間に形成されたいくらかの空隙より主として構成されることが分かる。図2の処理表面は本発明の処理によって浸蝕されており、そして未処理表面よりも多くの空隙及びうねを持つ一層多くの不規則表面を有している。更に、図2の空隙は、図1のものよりも深い。このようなより大きく且つより深い表面不規則性の故に、処理表面は未処理表面よりも大きな全表面積を示す。先に記載したように、このより大きい全表面積は、より高いイオン表面交換速度を提供し、それ故に未処理膜よりも大きい透過速度の可能性を提供する。
【0021】
図2に示される表面は、化学エッチングによって処理された。化学エッチングは、膜を希薄酸、例えばHNO3、HCL、H2SO4などに浸漬することによって達成することができる。例えば、膜は、好ましくは、処理しようとする特定の膜を構成する物質に依存して約10モル%〜約50モル%の濃度を有するHNO3の水溶液中に約10分〜約24時間の期間の間浸漬することができる。エッチング後、膜は、残留する酸を除去するためにエタノールの如き溶剤で洗浄され、そして空気中において約600℃〜約900℃の温度で約10分〜約30分の期間の間アニーリングされる。
【0022】
具体的に言えば、図1及び2は、La0.2Sr0.8Cr0.2Fe0.8Mg0.013(“LSCFM”)より形成されたクーポンを示す。図2に示されるクーポンは、HNO3溶液(30モル%濃度)に約24時間暴露することによってエッチングされた。クーポンをエタノールで洗浄した後、このクーポンを空気中において約900℃の温度で約30分間の期間の間アニーリングした。LSCFMに対するエッチング作用は、Fe及びCr元素が酸溶液中に溶解したことに主としてよるものであったと考えられる。その円板の両面に関するEDSデータは、極めて類似したLSCFM元素組成を示した。LSCFMは、もしもエッチングを放置して延長した時間の間及び/又は強酸溶液の下に継続するならば元素組成を変えるために過エッチング(SrOに富む表面の場合)されることができると言われている。
【0023】
化学エッチングを使用する表面処理は、膜の製造中に導入された混在物又は望まれない第二相を除去するのを補助することもできることに注目されたい。これは、特に、管の形成に使用される押出プロセスによって管の表面上にいくらかの混在物を通常含有する環状形態の膜の場合に重要である。更に、焼成後に膜の表面上か又は粒界のどちらかに、有機溶剤、バインダー、可塑剤、滑剤及び未加工の付形物を形成する際に使用した他の成形剤、並びにナトリウム、珪素、硫黄などの如き無機不純物を見い出すことができる。このような不純物は膜を通る酸素輸送速度を強く阻害し、従って、本発明の表面処理は、かかる不純物を除去して膜の性能を向上させるのを補助する。本発明に従った処理の更なる利益は、表面の増加した粗さが後被覆、触媒又は触媒活性成分の付設に対してより良好な表面を提供することである。
【0024】
化学エッチングの他に、サンドブラスチング及びイオン衝撃のようないくつかの他の潜在的な表面処理を使用することもできる。サンドブラスチングは、処理しようとする膜の表面を砂(SiO2)の小さい粒子で浸蝕させることを包含する。イオン衝撃は、処理しようとする膜の表面を真空室内でアルゴンの如きイオン化した不活性ガスの加速イオンに曝すことを包含する。サンドブラスチング及びイオン衝撃プロセスは、膜の外面のみを処理することができることを理解されたい。また、化学エッチングは、膜の内面例えば環状形態の膜の内面を処理することもできる。
【0025】
未処理表面よりも大きい全表面積を生ぜしめるために膜のどちらの側を処理することもできるが、しかしながら、本発明が企図する透過性の向上を得るためには少なくとも低圧側を処理することが好ましい。本発明に従った処理の後に、アニーリング、空気又は還元ガスによる不動体化、触媒活性金属又は金属酸化物による含浸などの如き更なる公知の処理を実施することができる。更に、本発明に従えば、処理しようとする膜は特定の形態のものに限定されない。例えば、膜は平面又は環状のどちらの形態でもよい。
【0026】
先に記載したように、薄膜がそれらの高い固体状態イオン輸送速度の故に望ましい。しかしながら、膜厚が減少するにつれて、より低いイオン表面交換率が優勢になる。本発明に従った処理はイオン表面交換率を上げるので、より薄い膜のより高い固体状態イオン輸送率を達成することができる。これに関して、公知の測定法から特徴的な膜厚を測定又は算定することができる。膜厚がその特徴的な膜厚よりもずっと大きい場合には、固体状態イオン輸送率の影響が支配的になる。他方、膜厚が特徴的な膜厚よりもずっと小さいときには、イオン表面交換が支配的になる。特徴的な膜厚は、約0.1mm〜約1.0mmの範囲内にある。それ故に、本発明に従って処理される膜は、より高い固体状態イオン輸送率及びイオン表面交換率の両方を利用するためには好ましくは約0.1mmよりも大きくない厚さそしてより好ましくは約0.5mmよりも大きくない厚さを有するべきである。しかしながら、本発明の適用は、透過性の有益な向上がより厚い膜においてさえも可能であるという点で薄膜に限定されないことを理解すべきである。
【0027】
本発明に従った方法によってすべてのセラミック膜を改良することができるが、しかし好ましい物質は、一般式:
[A1-xA’x][Co1-y-zyB’z]O3-d
[式中、Aは第II族金属であるCa、Sr、Ba又はそれらの混合物から選択され、A’は希土類金属及びランタニド又はアクチニド、La、Y、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Td、Dy、Ho、Er、Tm、U又はこれらの混合物から選択され、BはFe、Mn、Cr、V、Ti又はそれらの混合物から選択され、B’はCu、Ni又はそれらの混合物から選択され、xは0.00001〜0.9であり、yは0.001〜0.9であり、zは0〜0.8であり、そしてdは他の金属の原子価によって決定され、そして立方晶ペロブスカイト相は空気中において約25℃〜約1000℃の温度範囲にわたって実質上安定である]を有するペロブスカイトとして知られる物質の群から選択することができる。
【0028】
本発明に従って処理することができるセラミック膜の他の例を以下の表Iに記載する。しかしながら、本発明の応用はこれらの物質組成のみに限定されず、理論上、任意の選択的イオン伝導性セラミック膜を本発明の方法によって改良することができることを理解されたい。例えば、混成伝導体よりのみなるもの以外の稠密マトリックス物質も本発明によって改良することが意図されている。
【0029】
【表1】
Figure 0003746236
【0030】
【表2】
Figure 0003746236
【0031】
本発明の方法で改良することができる他の膜としては、米国特許5160713に記載される一般組成式BiAxyM’zn、米国特許4330633に記載される一般組成式Co(Sr,La)(Si,Ce)Ox及び米国特許4571443に記載される一般式BiLaMbxのBi−基材物質が挙げられる。
【0032】
一例として、LSCFM管の2つの部分を準備した。1つの管は図2のクーポンについて先に記載した態様で処理し、そして他の管は未処理のままにした。両方の管とも長さ約7.98cmであり、そして同じ管から切断された。次いで、管を空気の外部流れと、約40容量%のメタン、57容量%の窒素及び約3容量%の水を含有する内部反応性パージとに暴露した。試験中の管の温度は約1000℃であった。処理した管は、2倍程の酸素流束の向上を示した。即ち、未処理の管では約1.9sccm/cm2の酸素流束、そして処理した管では約4.3sccm/cm2の酸素流束が示された。加えて、破裂試験データでは、処理した管の強度は低下せず、そして実際には向上したことが示された。これに関して、未処理の管の最高圧は約5.7kpsiであり、そして処理した管では約8.1kpsiであった。このような破裂試験は、管の各部分に室温で加圧液体トウモロコシ油を施すことによって行われた。
【0033】
好ましい具体例を参照しながら本発明を説明したけれども、当業者には心に浮かぶように、本発明の精神及び範囲から逸脱せずに幾多の変更修正、追加及び削除をなすことができよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従って処理されなかったセラミック膜の表面の電子顕微鏡によって得られた画像の写真である。
【図2】 本発明に従って処理されたセラミック膜の表面の電子顕微鏡によって得られた画像の写真である。

Claims (3)

  1. 選択したガスに対して選択的透過性のイオン伝導性セラミック膜であって、それぞれ該ガスの解離及びイオン化が起こりそしてそのガスイオンが電子を放出し再結合して該ガスの分子を形成するところの2つの対向表面を有するセラミック膜を処理して該ガスの透過性を向上させる方法において、
    該セラミック膜の2つの対向表面のうちの少なくとも片方から、その表面物質を、10モル%〜50モル%の濃度を有するHNO 3 の水溶液に15分〜24時間の間暴露し、次いでその少なくとも片方を空気中において600℃〜900℃の範囲内の温度で10分〜30分の間アニーリングすることによって除去し、それにより増加した面積を有する表面不規則部を生じさせ、かくして処理した表面の全表面積の増加を生ぜしめることよりなるイオン伝導性セラミック膜の処理法。
  2. 2つの対向表面の両方が処理される請求項1記載の処理法。
  3. 前記セラミック膜が、一般式: [A 1-x A’ x ][Co 1-y-z y 'z ]O 3-d [式中、Aは第II族金属であるCa、Sr、Ba又はそれらの混合物であり、A’は希土類金属及びランタニド又はアクチニド、La、Y、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Td、Dy、Ho、Er、Tm、U又はこれらの混合物であり、BはMn、Cr、V、Ti又はそれらの混合物であり、B’はCu、Ni又はそれらの混合物であり、xは0.00001〜0.9であり、yは0.001〜0.9であり、zは0〜0.8であり、そしてdは他の金属の原子価によって決定され、そして立方晶ペロブスカイト相は空気中において25℃〜1000℃の温度範囲にわたって実質上安定である]を有するペロブスカイトから形成されている請求項1又は2記載の処理法。
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