JP3745210B2 - 報時時計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、夜間あるいは一定時間、報時を停止させる消音機能を有する報時時計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の報時時計における夜間消音は、就寝中に報時を行わないように、CdSからなるセンサーを用いて時計の周囲の明るさを検出し、暗くなると報時を停止させ、明るくなると報時を再開させたり、夜間の一定時間報時を停止させるものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、時計周囲、即ち室内が暗い場合には就寝中と判断されるが、室内が暗くても目を覚ましていることは多い。特に、起床しても、灯りをつけたり、カーテンや雨戸を開けて一定の照度以上になるまでは報時がなされないため、暗くて時刻が読み取れないだけでなく、報時もなされないため、時刻が全くわからないという課題があった。
【0004】
また、製造時に設定した一定時間(例えばPM11:00〜AM8:00)内において報時を行わないものにおいては、夜間や早朝報時を必要とする使用者の要求に答えることができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みなされたもので、外部設定で消音状態を解除することにより、夜間あるいは室内が暗くても使用者が必要とする時刻には報知を行うことができる報時時計を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の報時時計は、消音機能を有する報時時計において、時刻を計時する計時手段と、外部操作により任意時刻の設定が可能な時刻設定手段と、前記計時手段が計時する時刻と前記時刻設定手段に設定されている時刻との一致を検出する一致検出手段と、該一致検出手段が一致検出すると報知制御する報知制御手段と、該報知制御手段により制御されて報知する報知手段と、周囲の明暗を検出するセンサーと、該センサーが暗状態を検出すると前記報知制御手段に報知を停止させる消音制御手段と、を備え、前記消音制御手段は、前記センサーが暗状態を検出していても、前記時刻設定手段に設定された任意時刻になると報知停止を解除するものである。この報時時計における前記消音制御手段は、前記時刻設定手段に設定された任意時刻になると報知停止を解除し、前記任意時刻の報知が終了した時点で前記センサーが暗状態を検出していると再び報知を停止させるものでもある。また、本発明の報時時計は、消音機能を有する報時時計において、時刻を計時する計時手段と、外部操作により任意時刻の設定が可能な時刻設定手段と、前記計時手段が計時する時刻と前記時刻設定手段に設定されている時刻との一致を検出する一致検出手段と、該一致検出手段が一致検出すると報知制御する報知制御手段と、該報知制御手段により制御されて報知する報知手段と、予め設定された一定時間、前記報知制御手段に報知を停止させる消音制御手段と、を備え、前記消音制御手段は、前記一定時間内であっても、前記時刻設定手段に設定された任意時刻になると報知停止を解除するものである。この報時時計における前記消音制御手段は、前記時刻設定手段に設定された任意時刻になると報知停止を解除し、前記任意時刻の報知が終了した時点で前記一定時間内であると再び報知を停止させるものでもある。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の報時時計は、計時手段が計時する時刻と時刻設定手段に設定された報時時刻を含む報知時刻が一致すると、一致検出手段がその一致を検出し、報知制御手段が報知手段を制御して報時を含む報知を行う。通常、消音制御手段は、時計周囲が暗い場合等の予め設定された状況に対応して報知制御手段に報知を停止させる。一方、時刻設定手段に任意時刻が設定された場合、消音制御手段はその設定された任意時刻に報知停止を解除し、報知制御手段は報知を行う。このため、時計周囲が暗い等、通常、報知が行われない時刻であっても、使用者が設定した任意時刻になると報知が行われる。
【0008】
また、上記のように設定された任意時刻に報知するため報知停止が解除されると、その時点で消音が解除されるように設定したり、その時点のみ消音が解除され報知が終わると再び消音状態に戻るように設定することが可能となる。
【0009】
更に、消音制御手段は、時計周囲の明暗に応じて報知を停止させるだけでなく、例えばPM11:00〜AM8:00の間、報知を停止させるように設定することもあり、この場合であっても同様に、設定された任意時刻に報知停止が解除される。
【0010】
【実施例】
以下、図面に基いて本発明の実施例を説明する。本実施例における報時時計は、基本的にはマイコンを中心として記憶回路、モータ等の指針駆動機構、スピーカとその駆動回路、外部操作部材により構成されており、機能毎に構成を分けると図1に示すようになる。
【0011】
本発明の一実施例に係る報時時計の構成及び機能を示すブロック図である。2は計時手段であり、時刻を計時するものである。4は表示部であり、計時手段2が計時する時刻に基づいて指針駆動機構を駆動し、指針により時刻を表示するものである。
【0012】
6はスイッチ等の外部操作手段、8は時刻設定手段である。この時刻設定手段8は、報時を行う時刻、即ち毎正時(からくり機構を有する時計等においては毎正時及びその前後の所定時刻等)を予め設定記憶するものであり、更に外部操作手段6の操作により入力される任意時刻を設定記憶するものである。
【0013】
10は一致検出手段であり、計時手段2が計時する時刻と時刻設定手段8に設定された時刻との一致を検出するものである。
【0014】
12は報知制御手段、14はスピーカやからくり機構等を含む報知手段である。報知制御手段12は、一致検出手段10が一致検出すると報知手段14を制御して報知させるものである。この報知には、メロディ音やからくり機構の動作からなる報時や、アラーム音の発生が含まれている。
【0015】
16は消音制御手段、18はCdS等の明暗を検出するセンサーである。この消音制御手段16は、通常、時計周囲が暗くなりセンサー18が暗状態を検出すると報知制御手段12に報知を停止させるものとなっている。
【0016】
次に、上記構成からなる報時時計の動作を図2に基づいて説明する。図2(a)は毎正時の報時と暗状態における消音を示す説明図であり、図2(b)は設定した任意時刻におけるアラーム報知とそれ以後の報時を示す説明図である。
【0017】
時刻設定手段8には毎正時(あるいは、からくりの動作や予鈴や時報を報知する場合には正時の数秒前の時刻等)が設定されており、このように設定されている正時と計時手段2が計時する時刻とが一致すると、一致検出手段10がその一致を検出する。この一致検出により、報知制御手段12は報知手段14を制御して、図2(a)に示すように、報時メロディ、時報音を出力させたり、からくり機構を一定時間動作させて報知を行う。このような報知動作は毎正時行われる。ここで、図2(a)に示すように、例えばPM11:00に室内の灯りが消されて、センサー18が時計周囲の照度から暗状態を検出すると、消音制御手段16は報知制御手段12に報知を停止させる。このような消音状態は、室内の照度が一定以上になるまで続き、図2(a)に示すように、例えばAM8:00に室内を明るくするとセンサー18が明状態を検出し、これにより消音制御手段16は報知停止を解除する。従って、AM8:00以後は、再び毎正時に報知が行われることになる。
【0018】
一方、時刻設定手段8には、外部操作手段6の操作によりアラーム報知を行う任意時刻を設定することが可能であり、このような任意時刻が時刻設定手段8に設定されると、その任意時刻と計時手段2が計時する時刻との一致が一致検出手段で検出される。このような一致が一致検出手段10にて検出されると、報時の場合と同様に、報知制御手段12が報知手段14を制御してアラーム音を発生させる。
【0019】
このような時刻設定手段8に設定された任意時刻は、使用者の意思により報知を必要とする時刻として設定されるものであるため、前述した消音状態にある場合にも報知されなければならない。従って、このような消音状態にあるときにも次のように報知を行う。即ち、室内が暗く、センサー18が暗状態を検出しているときには、消音制御手段16が報知制御手段12に報知を停止するよう指示している。このような消音状態が、図2(b)に示すように、例えばPM11:00から続いているときに、任意時刻として例えばAM6:00が設定されていると、この場合にも一致検出手段10は、計時手段2が計時する時刻と設定された任意時刻との一致を検出する。このときに報知制御手段12は消音制御手段16により報知が停止されているが、消音制御手段16は時刻設定手段8に設定されている任意時刻の一致検出に対応して報知停止を解除する。このため、報知制御手段12は、消音期間中であっても報知手段14を制御してアラーム音を発生させる。
【0020】
本実施例においては、図2(b)に示すように、設定された任意時刻であるAM6:00に報知が行われると、その後も室内が暗く消音状態を継続するような状況であっても、それ以後、消音制御手段16は消音状態を解除し、AM7:00になると報時が行われる。
【0021】
また、設定された任意時刻であるAM6:00に確実に報知が行われれば、それ以後、センサー18が検出する状況に応じて消音状態を継続するように消音制御手段16を設定しても良い。この場合には、AM6:00に報知が行われても、本来消音が解除されるAM8:00までは報時は行われないことになる。
【0022】
尚、本実施例においては、設定した任意時刻にアラーム音を発生させているが、設定した任意時刻に消音状態の解除のみを行い、それ以後、報時を可能とするものであっても良い。
【0023】
また、消音状態を解除する際に、アラーム音に代えて或いはアラーム音と共に消音解除を示すメロディ等を発生させても良い。これにより、使用者は、消音状態の解除を容易に知ることができる。
【0024】
また、外部操作手段6の操作により、予め決められた状況(明暗あるいは夜間の一定時間)に基づく消音を行うか否か消音制御手段16にセットすることができるように構成しても良いものであり、消音をセット又は非セットする際に表示部4等に設けた警報表示を点灯又は消灯させると共に、セット又は非セットを示すメロディを発生するように設定しても良い。この場合、セット又は非セットを示すメロディをアラーム音とすることにより、メロディの設定数を削減することが可能となる。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、時計周囲の明暗等に応じて報知を停止させる消音状態にあっても、使用者が設定した任意時刻における報知の場合には消音を解除して報知を行うので、使用者が望む時刻には確実に報知を行うことができる。
【0026】
また、使用者が報知を望む任意時刻に消音を解除することができ、時計周囲の明暗や、予め設定された時間等に関係なく、使用者が消音の解除を設定することができる。これにより、使用者の使用状況に応じた報知及び消音を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る報時時計の構成及び機能を示すブロック図である。
【図2】(a)は毎正時の報時と暗状態における消音を示す説明図であり、(b)は設定した任意時刻におけるアラーム報知とそれ以後の報時を示す説明図である。
【符号の説明】
2 計時手段
4 表示部
6 外部操作手段
8 時刻設定手段
10 一致検出手段
12 報知制御手段
14 報知手段
16 消音制御手段
18 センサー
Claims (4)
- 消音機能を有する報時時計において、
時刻を計時する計時手段と、
外部操作により任意時刻の設定が可能な時刻設定手段と、
前記計時手段が計時する時刻と前記時刻設定手段に設定されている時刻との一致を検出する一致検出手段と、
該一致検出手段が一致検出すると報知制御する報知制御手段と、
該報知制御手段により制御されて報知する報知手段と、
周囲の明暗を検出するセンサーと、
該センサーが暗状態を検出すると前記報知制御手段に報知を停止させる消音制御手段と、
を備え、
前記消音制御手段は、前記センサーが暗状態を検出していても、前記時刻設定手段に設定された任意時刻になると報知停止を解除することを特徴とする報時時計。 - 消音機能を有する報時時計において、
時刻を計時する計時手段と、
外部操作により任意時刻の設定が可能な時刻設定手段と、
前記計時手段が計時する時刻と前記時刻設定手段に設定されている時刻との一致を検出する一致検出手段と、
該一致検出手段が一致検出すると報知制御する報知制御手段と、
該報知制御手段により制御されて報知する報知手段と、
周囲の明暗を検出するセンサーと、
該センサーが暗状態を検出すると前記報知制御手段に報知を停止させる消音制御手段と、
を備え、
前記消音制御手段は、前記時刻設定手段に設定された任意時刻になると報知停止を解除し、前記任意時刻の報知が終了した時点で前記センサーが暗状態を検出していると再び報知を停止させることを特徴とする報時時計。 - 消音機能を有する報時時計において、
時刻を計時する計時手段と、
外部操作により任意時刻の設定が可能な時刻設定手段と、
前記計時手段が計時する時刻と前記時刻設定手段に設定されている時刻との一致を検出する一致検出手段と、
該一致検出手段が一致検出すると報知制御する報知制御手段と、
該報知制御手段により制御されて報知する報知手段と、
予め設定された一定時間、前記報知制御手段に報知を停止させる消音制御手段と、
を備え、
前記消音制御手段は、前記一定時間内であっても、前記時刻設定手段に設定された任意時刻になると報知停止を解除することを特徴とする報時時計。 - 消音機能を有する報時時計において、
時刻を計時する計時手段と、
外部操作により任意時刻の設定が可能な時刻設定手段と、
前記計時手段が計時する時刻と前記時刻設定手段に設定されている時刻との一致を検出する一致検出手段と、
該一致検出手段が一致検出すると報知制御する報知制御手段と、
該報知制御手段により制御されて報知する報知手段と、
予め設定された一定時間、前記報知制御手段に報知を停止させる消音制御手段と、
を備え、
前記消音制御手段は、前記時刻設定手段に設定された任意時刻になると報知停止を解除し、前記任意時刻の報知が終了した時点で前記一定時間内であると再び報知を停止させる ことを特徴とする報時時計。
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