JP3745191B2 - 紙送り装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙送り装置に関し、特に、プリンタやカッティングプロッタ等のような、シート材を送り出す機構を有する紙送り装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
図10は、従来の紙送り装置の一例であるカッティングプロッタ100の斜視図である。カッティングプロッタ100では、シート材200が紙送りの対象となっている。そして、カッティングプロッタ100では、プラテン105上に複数のグリットローラ(図示略)が位置し、該グリットローラ上に、シート材200が位置している。また、シート材200の上には、複数のピンチローラ112が位置している。複数のピンチローラ112は、それぞれ、シート材200を挟んで、個々のグリットローラに対向するように、配置されている。ピンチローラ112とグリットローラによって上下から挟持されることにより、シート材200は、保持(セット)され、両矢印rの方向に、送り出されたり、巻戻されたりする。
【0003】
また、カッティングプロッタ100には、シート材200の上方に、プリンタヘッド110が設けられている。プリンタヘッド110は、シート材200に対して、両矢印t方向に移動できる。両矢印t方向は、両矢印r方向に垂直な方向である。
【0004】
ここで、カッティングプロッタ100における、ピンチローラ112の組付け構造について説明する。図11および図12は、カッティングプロッタ100におけるピンチローラ112の組付け構造を示している。
【0005】
図11および図12において、枠体111内には、支持部113が支軸114を中心に回動自在に取り付けられている。支持部113の先端には、軸121によって、ピンチローラ112が軸支されている。支持部113の後端側上方に配設されたカム115の後端部を上下移動させることにより、ピンチローラ112の停止位置は上下に変更される。以下に、より詳細に説明する。
【0006】
支持部113の後部側は、クランク形状を有している。カム115は、軸119を中心として回動自在であり、後端部には把持部115cを形成されている。
【0007】
カッティングプロッタ100では、シート材200をセットする際、まず、把持部115cを下方に押圧してカム115を手動にて回転させ、図11に示すように、ピンチローラ112を上方に位置させる。ついで、ピンチローラ112の下方にシート材を準備した後、把持部115cを上方に持ち上げてカム115を回転させ、図12に示すようにピンチローラ112を下方に移動させ、グリットローラとピンチローラ112で、シート材200を挟持させる。
【0008】
しかしながら、カッティングプロッタ100では、ピンチローラ112が複数設けられる場合、シート材200をセットする際には、各ピンチローラ112に対して、それぞれ、カム115を回転させる操作が必要とされ、操作が煩雑である、という問題があった。
【0009】
また、この問題を解決するため、従来の他の紙送り装置には、複数のピンチローラ112を、一括して、シート材を挟持させる状態、または、シート材を挟持しない状態にできるものもあった。このような紙送り装置に備えられていたピンチローラ112を、図13に示す。
【0010】
図13に示す従来例では、枠体130には、支持部132が取付けられている。支持部132の一端は、枠体130に取付けられている。支持部132の他端には、軸133によって、ピンチローラ112が取付けられている。枠体130には、断面が四角形の穴131が形成されている。穴131には、該穴131と同じ断面を有するシャフト(図示略)が嵌め込まれる。図13には、グリットローラと共にシート材を挟持する状態にあるピンチローラ112が示されている。
【0011】
上記のシャフトが回転すると、枠体130も同様に回転する。これにより、枠体130は、穴131を中心として図の反時計方向に回転し、図14に破線で示す、枠体130aへと変位する。これに伴い、ピンチローラ112も、図14に破線で示す、ピンチローラ112aへと変位する。なお、ピンチローラ112a(図14の破線)は、グリットローラから離れ、シート材は挟持されない。
【0012】
複数のピンチローラ112に対して、それぞれの穴131に、同じシャフトが嵌め込まれた場合、一本のシャフトを回転させることにより、複数のピンチローラ112を同時に変位させることができる。つまり、このような従来例では、複数のピンチローラ112を、一つの操作により、シート材を挟持する状態、または、挟持しない状態のいずれかに変化させることができた。
【0013】
しかしながら、複数のピンチローラ112の状態を、一つの操作により、一斉に、シート材を挟持する状態、または、挟持しない状態のいずれかに変化させる場合、新たな問題が生じた。複数のピンチローラ112を、一斉に、シート材200を挟持する状態にした場合、シート材200の、両矢印t方向についての中央部分に、しわが寄りやすくなる、という問題があった。このような問題を解決するためには、ピンチローラ112の状態を変化させるための操作が行なわれる場合、該操作を行なう作業員とは別の作業員による、シート材200にしわが寄らないようにするための作業が必要であった。
【0014】
つまり、図13および図14を用いて説明した他の従来例でも、却って煩雑な作業が必要とされた。
【0015】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、シート材を、しわなく、かつ、容易な操作によって保持できる紙送り装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明に従った紙送り装置は、シート材の第一の面側に設けられた第一のローラと、シート材の第二の面側に設けられた第二のローラとを含み、前記第一のローラと前記第二のローラは、それぞれ、対向するように、少なくとも3個ずつ設けられ、前記3個の第二のローラに、3個の前記第一のローラのそれぞれとともにシート材を挟持させることにより前記シート材を保持させる第一の状態、当該3個の第二のローラの中の1個の前記第二のローラにのみ前記第一のローラとともにシート材を挟持させることにより前記シート材を保持させる第二の状態、および、当該3個の第二のローラのすべてを前記第一のローラから離れさせて前記シート材の保持を解除する第三の状態を取らせることができる、状態制御手段をさらに含み、前記状態制御手段は、複数の段階で操作される一つの操作部を有し、前記一つの操作部が操作される段階に応じて、前記第二のローラの状態を、前記第一の状態から前記第三の状態のいずれかに変更させることができることを特徴とする。
【0017】
本発明によると、一つの操作部を操作することにより、少なくとも3個設けられる第二のローラの状態が、3個すべてがシート材の挟持に関与しない第三の状態、3個の中の1個の第二のローラのみが第一のローラとともにシート材を挟持する第二の状態、そして、3個すべてが第一のローラとともにシート材を挟持する第一の状態というように変更され、このことから、シート材を挟持する第二のローラの個数を、段階的に、変更することができる
【0018】
したがって、紙送り装置において、シート材を、しわを作ることなく、かつ、容易に、第一のローラと第二のローラによって保持できる。
【0019】
また、本発明に従った紙送り装置は、前記状態制御手段は、前記一つの操作部の操作態様に応じて異なる回転位置で停止するシャフトと、前記シャフトに、前記3個の第二のローラのそれぞれに対応して取り付けられ、前記シャフトの停止する回転位置に応じて前記第二のローラが前記第一のローラとともにシート材を挟持させるか否かを変更させ、互いに所定の90°位相が異なるように取り付けられた3個のカムとをさらに有することが好ましい。
【0020】
これにより、シャフトの回転角度を制御することにより、3個の第二のローラの中の、第一のローラとともにシート材を挟持させるものを制御できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施の形態である、カッティングプロッタについて、説明する。図1は、本実施の形態のカッティングプロッタの斜視図である。
【0022】
カッティングプロッタ1では、シート材90が紙送りの対象となっている。カッティングプロッタ1は、主に、本体40と、該本体40を支持する本体支持部41,42からなる。
【0023】
カッティングプロッタ1では、プラテン51上に複数のグリットローラ(後述するグリットローラ3a〜3c、図1では省略)が位置し、該グリットローラ上に、シート材90が位置している。また、シート材90の上には、複数のピンチローラ2a,2cが位置している。
【0024】
なお、後述するように、本実施の形態のカッティングプロッタ1では、3個のピンチローラ2a,2b,2cおよび3個のグリットローラ3a,3b,3cが備えられている。ピンチローラ2bは、ピンチローラ2aとピンチローラ2cの間に、配置されている。3個のピンチローラ2a〜2cは、それぞれ、シート材90を挟んで、グリットローラ3a〜3cに対向するように、配置されている。ピンチローラ2a〜2cとグリットローラ3a〜3cによって上下から挟持されることにより、シート材90は、三点で保持される。
【0025】
また、カッティングプロッタ1には、シート材90の上方に、プリンタヘッド50が設けられている。プリンタヘッド50は、インクヘッドやノズル等を備えている。また、プリンタヘッド50は、レール6に支持され、該レール6に沿うように、シート材90に対して両矢印T方向に移動できる。両矢印T方向は、両矢印R方向に垂直な方向である。なお、カッティングプロッタ1には、図示せぬカッタも備えられている。該カッタも、プリンタヘッド50と同様に、シート材90に対して、両矢印T方向に移動できる。これにより、シート材90は、カッティングプロッタ1において、2次元的に、画像を印刷されたり、所定のパターンに従って切断される。
【0026】
カッティングプロッタ1では、シート材90がピンチローラ2a〜2cとグリットローラ3a〜3cによって挟持された状態で、グリットローラ3a〜3cが適宜回転することにより、シート材90は、両矢印Rの方向に、送り出されたり、巻戻されたりする。
【0027】
なお、ピンチローラ2a〜2cは、グリットローラ3a〜3cと共にシート材90を挟持する状態と、グリットローラ3a〜3cから離れてシート材90の挟持を解除する状態を取ることができる。本明細書では、適宜、シート材90が挟持された状態を「シート材90がセットされた状態」、シート材90の挟持が解除された状態を「シート材90がフリーな状態」と言う。
【0028】
本体支持部41の上面には、ピンチローラ2a〜2cの状態を変化させる紙挟みレバー9が設けられている。紙挟みレバー9は、表1に示すように、「段階1」〜「段階3」の3段階で操作される。「段階1」では、ピンチローラ2a〜2cのすべてが、シート材90がセットされた状態(表1では、「セット」と記載)にされる。「段階2」では、ピンチローラ2a,2bが、シート材90がフリーな状態(表1では、「フリー」と記載)にされ、ピンチローラ2cが、シート材90がセットされた状態にされる。「段階3」では、ピンチローラ2a〜2cのすべてが、シート材90がフリーな状態にされる。
【0029】
【表1】
Figure 0003745191
【0030】
次に、本体40の内部構造について、図2を参照しつつ説明する。図2は、本体40内に備えられたグリットローラ3a〜3c、該グリットローラ3a〜3cを支持するロールシャフト4、および、レバー保持プレート20の背面図である。本体40のプラテン51(図1参照)内部には、プレート枠45が設けられ、プラテン51の下方にベアリングを介してロールシャフト4が備えられている。ロールシャフト4上には、グリットローラ3a〜3cが取付けられている。また、プレート枠45には、吸着用ファン45aが設けられている。
【0031】
ロールシャフト4の上方であって、レール6(図1参照)の後方には、レバー保持プレート20が備えられている。レバー保持プレート20には、凹部20a〜20cの3つの凹部が形成されている。なお、凹部20a〜20cは、それぞれ、両矢印T方向(図1参照)について、グリットローラ3a〜3cに対応する位置に形成されている。
【0032】
なお、ピンチローラ2bの位置が左右方向にずれて破線で示す2bxとなった場合、ピンチローラ2bに組付けられた水平部16b(図3等参照)も、破線で示す16bxとなる。そして、この場合、ピンチローラ2bは、2bxにある状態では、シート材をセットする状態にはなれない。そして、矢印P方向に移動して、2bの位置に移動して初めて、ピンチローラ2bは、シート材をセットする状態にはなれる。これは、水平部16bが16bxに示す位置にあると、レバー保持プレーと20に突き当たって十分に上方に移動できず、これに伴って、ピンチローラ2bが、下方に移動できず、図4に示すような下方側の停止位置で停止できないためである。
【0033】
次に、カッティングプロッタ1において、ピンチローラ2a〜2cがどのように取付けられているかについて説明する。
【0034】
図3および図4に、カッティングプロッタ1におけるピンチローラの組付け構造を示している。図3および図4は、カッティングプロッタ1におけるピンチローラの組付け体の斜視図である。なお、図3および図4では、便宜上、ピンチローラ2a〜2cを、ピンチローラ2として示している。
【0035】
図3および図4において、11は枠体であり、略L字状の側面部11a,11bが、段違いで上下に設けられた上面部11c,11dに連結されて一体的に形成されている。この枠体11内には、先端にピンチローラ2が軸支された支持部13が支軸14を中心に回動自在に取り付けられており、支持部13の後端側上方に配設されたカム7を回転移動させることにより、ピンチローラ2の停止位置を上下に変えることができる。
【0036】
このことを、図5をさらに参照して、より詳しく説明する。図5は、枠体11内に収納された部品の、分解斜視図である。
【0037】
支持部13は、後部側に、クランク状の板状体であるカム受部16が形成されている。カム受部16は、徐々に上方に向かう傾斜部16aと、該傾斜部16aの頂上から水平に延びる水平部16bとからなる。また、カム受部16の下端縁部は、ばね体18a,18bの下端部を係止するための係止部17a,17bになっている。
【0038】
軸19は、ばね体18a,18bの上端部を係止するために設けられている。軸19の両端がそれぞれ枠体11における側面部11a,11bの上部側に貫通されることにより、軸19は、固定され、かつ、ばね体18a,18bの上端部を支受している。このため、支持部13は支軸14を支点として、後部側がばね体18a,18bの弾性によって上方に付勢され、前部側(ピンチローラ2を含む)が下方に付勢される。
【0039】
支持部13を上下移動させるカム7は、略扇形の板状小片からなり、頂点側にシャフト嵌合部70を備えている。シャフト嵌合部70には、断面が四角形の穴が穿設され、該穴に、該穴と同じ四角形の断面を有するシャフト10が嵌め込まれている。
【0040】
カム7は、シャフト10を軸として挿通させ回動自在の状態で、ばね体18a,18bの間に配設されている。図3に示す状態では、カム受部16を下方に押圧している。これにより、図3に示す状態では、ピンチローラ2の停止位置は、上方側となっている。シャフト10は、レール6に平行に、本体40内部に設けられている。また、シャフト10は、上述した紙挟みレバー9の操作段階に応じて、所定の角度だけ回転された後停止される。
【0041】
そして、図3に示す状態から、シャフト10の回転に伴って、カム7が矢印K方向に90°回転すると、図4に示す状態となる。図4に示す状態では、カム7によるカム受部16の下方への押圧が、解除された状態となっている。これにより、図4に示す状態では、ピンチローラ2の停止位置は、下方側となっている。
【0042】
軸21は、ピンチローラ2を支受するために設けられている。軸21の両端は、支持部13の先端側に穿設された軸穴22a,22bに固定されており、これにより、ピンチローラ2は、支持部13の切欠き部23に位置決めされている。マグネット24は、切り欠き部23の後端上部側に設けられている。マグネット24が設けられていることにより、ピンチローラ2(ピンチローラ2a〜2c)の位置を、検出用に設けられている。また、スライド溝25は、枠体11の両側に上下に対峙して設けられた溝である。スライド溝25が図示せぬレールに係合することにより、上記ピンチローラの組付け体が、該レールに沿って、摺動される。
【0043】
図3または図4に示すピンチローラの組付け体は、ピンチローラ2a〜2cのそれぞれについて設けられている。つまり、カム7およびシャフト嵌合部70についても、ピンチローラ2a〜2cのそれぞれについて設けられている。ここで、便宜上、ピンチローラ2a〜2cのそれぞれについて設けられているカム7,シャフト嵌合部70を、それぞれ、カム7a〜7c,シャフト嵌合部70a〜70cと呼ぶ。そして、図3および図4を用いた説明から理解されるように、ピンチローラ2a〜2cのそれぞれの停止位置(上方側または下方側)は、シャフト10の回転後の停止位置に応じた、カム7a〜7cの回転後の停止位置によって変更される。
【0044】
なお、ピンチローラ2a〜2cの停止位置に関し、上方側はシート材90がフリーな状態に対応し、下方側はシート材90がセットされた状態に対応する。
【0045】
ピンチローラ2a〜2cの各組付け体は、それぞれ、グリットローラ3a〜3c(図2参照)の真上にピンチローラ2a〜2cがそれぞれ位置するように、本体40内に設置される。
【0046】
また、レバー保持プレート20の凹部20a〜20c(図2参照)は、ピンチローラ2a〜2cの各組付け体における枠体11の後部に対応して設けられている。具体的には、凹部20a〜20cは、枠体11の後部が、凹部20a〜20cの内部に位置するように、設けられている。これにより、ピンチローラ2a〜2cの各組付け体が、ピンチローラ2a〜2cがグリットローラ3a〜3cの真上に位置するように、位置決めされる。つまり、レバー保持プレート20が備えられることにより、ピンチローラ2a〜2cが、グリットローラ3a〜3cの真上以外に配置され、下方側に停止されることにより、シート材90を傷つける事態を、確実に回避できる。
【0047】
なお、表1を参照して説明したように、カッティングプロッタ1では、紙挟みレバー9の操作段階に応じて、ピンチローラ2a〜2cのそれぞれの状態を、選択的に、変更できる。ここで、カッティングプロッタ1における、ピンチローラ2a〜2cの状態を変更するための機構について、より詳細に説明する。
【0048】
図6は、シャフト10および該シャフト10を嵌め込まれたカム7a〜7cの平面図である。カム7a〜7cは、それぞれシャフト嵌合部70a〜70cを備えている。カム7a〜7cは、ぞれぞれ、ピンチローラ2a〜2cに対応して備えられている。
【0049】
カム7a〜7cの先端は、それぞれ、シャフト10から突出している。なお、カム7a,7bは、互いに先端の突出す方向が同じであるが、カム7cの先端が突出す方向は、カム7a,7bのそれとは異なっている。具体的には、カム7a〜7cは、いずれも、同じ構造を有している。また、カム7a〜7cは、いずれも、シャフト10に取付けられている。ただし、カム7cは、カム7a,7bに対して、シャフト10の回転方向Kについて90°回転した状態で、取付けられている。これにより、カム7a,7bと、カム7cとでは、シャフト10の静止位置に対するカム受部16bの押圧態様が異なる。この押圧態様の差により、表1に示した、ピンチローラ2a〜2cの状態の差が生じる。
【0050】
ここで、図7〜図9を参照して、シャフト10の静止位置に対する、ピンチローラ2a〜2cの状態の差を、より具体的に説明する。図7〜図9は、ピンチローラの組付け体とグリットローラの位置関係を模式的に示す図である。図7〜図9の各図では、(A)に、ピンチローラ2aとグリットローラ3aの位置関係を示し、(B)に、シャフト10が各図(A)と同じ状態にある場合のピンチローラ2cとグリットローラ3cの位置関係を示している。なお、ピンチローラ2bとグリットローラ3bの位置関係は、ピンチローラ2aとグリットローラ3bの位置関係と同様と考えられる。また、各図において、矢印Kは、シャフト10の回転方向を示している。
【0051】
まず、図7(A)を参照して、カム7aは、回転方向Kについての先端で、カム受部16を下方に押圧している。これにより、ピンチローラ2aは、上方側の位置で停止している。一方、図7(B)を参照して、カム7cは、図7(A)に示すカム7aが回転方向Kについて90°回転した状態で、停止している。そして、カム7cは、回転方向Kについての後端で、カム受部16を下方に押圧している。これにより、ピンチローラ2cも、図7(A)のピンチローラ2aと同様に、上方側の位置で停止している。つまり、図7(A)および図7(B)のいずれの状態においても、シート材90がフリーな状態となっている。
【0052】
つまり、図7では、ピンチローラ2a,2cは、いずれも、シート材90がフリーな状態となっている。したがって、図7に示す状態では、シート材90は、カッティングプロッタ1において、ピンチローラやグリットローラによっては、挟持されていない。なお、この状態は、紙挟みレバー9が「段階3」に操作されていることに相当する(表1参照)。
【0053】
次に、図8(A)を参照して、カム7aは、図7(A)に示したカム7aが回転方向Kについて90°回転した状態で停止している。そして、図8(A)のカム7aは、回転方向Kについての後端で、カム受部16を下方に押圧している。これにより、ピンチローラ2aは、上方側の位置で停止している。
【0054】
一方、図8(B)を参照して、カム7cは、図8(A)に示すカム7aが回転方向Kについて90°回転した状態で、停止している。そして、カム7cは、カム受部16を押圧していない。これにより、ピンチローラ2cは、下方側の位置で停止している。
【0055】
つまり、図8(A)では、シート材90がフリーな状態となっており、図8(B)では、シート材90がセットされた状態となっている。つまり、図8に示す状態では、シート材90は、カッティングプロッタ1において、両矢印T方向の一方側(ピンチローラ2cのある側:図1参照)の一点でのみ挟持されている。なお、この状態は、紙挟みレバー9が「段階2」に操作されていることに相当する(表1参照)。
【0056】
次に、図9(A)を参照して、カム7aは、図8(A)に示したカム7aが回転方向Kについて90°回転した状態で停止している。図9(B)を参照して、カム7cは、図9(A)に示すカム7aが回転方向Kについて90°回転した状態で、停止している。そして、図9では、カム7aおよびカム7cは、いずれも、カム受部16を押圧していない。これにより、ピンチローラ2a,2cは、下方側の位置で停止している。
【0057】
つまり、図9では、ピンチローラ2a,2cは、いずれも、シート材90がセットされた状態となっている。したがって、図9に示す状態では、シート材90は、カッティングプロッタ1において三点で挟持されている。なお、この状態は、紙挟みレバー9が「段階1」に操作されていることに相当する(表1参照)。
【0058】
以上説明したように、カッティングプロッタ1では、グリットローラ3a〜3cとピンチローラ2a〜2cにより、両矢印T方向について三点で挟持することにより、シート材90を保持している。
【0059】
なお、カッティングプロッタ1では、シート材90をセットする際、まず、ピンチローラ2cのみを、シート材90を挟持する状態(表1の段階2)にした後、ピンチローラ2a,2bを、シート材90を挟持する状態(表1の段階1)にできる。つまり、いきなり、三点でシート材90を挟持するのではなく、まず、一点でシート材90を挟持した後で、三点でシート材90を挟持できる。
【0060】
これにより、カッティングプロッタ1において、シート材90をセットする際、まず、一点でシート材90を挟持させた後、シート材90においてしわを防止する等の作業を行なった後、三点でシート材90を挟持させることができる。つまり、カッティングプロッタ1では、作業者が一人であっても、シート材90をしわにならないようにセットすることができる。
【0061】
また、カッティングプロッタ1では、紙挟みレバー9の一箇所のみを操作することにより、シート材90をセットすることができる。つまり、シート材90をセットする際に、煩雑な操作を必要とされない。
【0062】
以上説明した本実施の形態では、グリットローラ3a〜3cにより、シート材の第一の面側に設けられた第一のローラが構成されている。また、ピンチローラ2a〜2cにより、シート材の第二の面側に設けられた第二のローラが構成されている。
【0063】
図3、図4に示すように、本実施の形態では、グリットローラ3a〜3cに対向する位置に凹部20a〜20cが設けられている。このため、凹部20aに、ピンチローラ2aに組付けられているカム受部16の水平部16bが入った時点で、支持部13が回動可能な状態となる。
【0064】
また、表1等を用いて説明したように、ピンチローラ2a〜2cの停止位置は、ピンチローラ2a,2bとピンチローラ2cとに分けて、変更できる。つまり、ピンチローラ2a,2bにより第一のローラ群、ピンチローラ2cを第二のローラ群と考えることができる。
【0065】
また、本実施の形態では、シャフト10は、紙挟みレバー9の操作段階により、図7〜図9を用いて説明したように、異なる回転位置で停止し、かつ、シャフト10の停止した回転位置に応じて、カム7a〜7cの停止する回転位置が決定される。そして、本実施の形態では、紙挟みレバー9,シャフト10およびカム7a〜7cにより、複数の第二のローラに、第一の状態または第二の状態を取らせることができる状態制御手段が構成されている。なお、第二のローラについて、第一の状態とは、表1に「段階1」として示したように、第二のローラである3個のピンチローラ2a〜2cのすべてが第一のローラとともにシート材を挟むことによりシート材を保持できる状態であり、第二の状態とは、表1に「段階2」として示したように、第二のローラである3個のピンチローラ2a〜2cの中の1個のピンチローラ(ピンチローラ2c)のみが第一のローラとともにシート材を挟み込むことによりシート材を保持できる状態であり、第三の状態とは、表1に「段階3」として示したように、第二のローラである3個のピンチローラ2a〜2cのすべてが、第一のローラから離れてシート材の保持を解除する状態である。そして、紙挟みレバー9により、状態制御手段における一つの操作部が構成されている。
【0066】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態である、カッティングプロッタの斜視図である。
【図2】 図1のカッティングプロッタの本体内に備えられたグリットローラ、該グリットローラを支持するレール、および、レバー保持プレートの背面図である。
【図3】 図1のカッティングプロッタにおける、ピンチローラの組付け体の斜視図である。
【図4】 図1のカッティングプロッタにおける、ピンチローラの組付け体の斜視図である。
【図5】 図3の枠体内に収納された部品の、分解斜視図である。
【図6】 シャフトおよび該シャフトを嵌め込まれたカムの平面図である。
【図7】 図1のカッティングプロッタにおける、ピンチローラの組付け体とグリットローラの位置関係を模式的に示す図である。
【図8】 図1のカッティングプロッタにおける、ピンチローラの組付け体とグリットローラの位置関係を模式的に示す図である。
【図9】 図1のカッティングプロッタにおける、ピンチローラの組付け体とグリットローラの位置関係を模式的に示す図である。
【図10】 従来の紙送り装置の一例であるカッティングプロッタの斜視図である。
【図11】 図10のカッティングプロッタにおけるピンチローラの組付け構造を示す図である。
【図12】 図10のカッティングプロッタにおけるピンチローラの組付け構造を示す図である。
【図13】 従来の紙送り装置の他の例であるカッティングプロッタにおけるピンチローラの組付け構造を示す図である。
【図14】 従来の紙送り装置の他の例であるカッティングプロッタにおけるピンチローラの組付け構造を示す図である。
【符号の説明】
1 カッティングプロッタ、2a〜2c ピンチローラ、3a〜3c グリットローラ、7a〜7c カム、9 紙挟みレバー、10 シャフト、70 シャフト嵌合部。

Claims (2)

  1. シート材の第一の面側に設けられた第一のローラと、
    シート材の第二の面側に設けられた第二のローラとを含み、
    前記第一のローラと前記第二のローラは、それぞれ、対向するように、少なくとも3個ずつ設けられ、
    前記3個の第二のローラに、3個の前記第一のローラのそれぞれとともにシート材を挟持させることにより前記シート材を保持させる第一の状態、当該3個の第二のローラの中の1個の前記第二のローラにのみ前記第一のローラとともにシート材を挟持させることにより前記シート材を保持させる第二の状態、および、当該3個の第二のローラのすべてを前記第一のローラから離れさせて前記シート材の保持を解除する第三の状態を取らせることができる、状態制御手段をさらに含み
    記状態制御手段は、複数の段階で操作される一つの操作部を有し、前記一つの操作部が操作される段階に応じて、前記第二のローラの状態を、前記第一の状態から前記第三の状態のいずれかに変更させることができる、紙送り装置。
  2. 前記状態制御手段は、
    前記一つの操作部の操作態様に応じて異なる回転位置で停止するシャフトと、
    記シャフトに、前記3個の第二のローラのそれぞれに対応して取り付けられ、前記シャフトの停止する回転位置に応じて前記第二のローラが前記第一のローラとともにシート材を挟持させるか否かを変更させ、互いに所定の90°位相が異なるように取り付けられた3個のカムとをさらに有する、請求項1に記載の紙送り装置。
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