JP3745096B2 - 面発光半導体レーザおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、面発光半導体レーザおよびその製造方法に関し、特にイオン注入や選択酸化技術を用いて形成した電流狭窄領域を有する面発光半導体レーザおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
垂直共振器型の面発光半導体レーザによれば、断面が円形をした光ビームを得ることができるだけでなく、複数の発光部分を二次元的に単一基板上に高密度に集積化することもできる。また面発光半導体レーザは低い消費電力で動作し、低コストで製造することができる。このような特徴のため、面発光半導体レーザは次世代の光通信および光情報処理のための光源として注目され、これまでに様々な研究・開発が行われている。最近では、研究レベルでのしきい電流が10μA(マイクロアンペア)程度のごく低しきい値のものから、1個3000円程度で市販されるものまであり、その構造は様々である。
【0003】
面発光半導体レーザをその電流狭窄構造で分類すると、単純メサ構造をもつレーザ、イオン注入により電流狭窄層が形成されたレーザ、Alを含む半導体層を選択的に酸化することによって電流狭窄層が形成されたレーザの3つに分類される。単純メサ構造をもつレーザは、研究当初から現在に至るまで用いられている。イオン注入により電流狭窄層が形成されたレーザは、市販されている半導体レーザによく利用されている。Alを含む半導体層を選択的に酸化することによって電流狭窄層が形成されたレーザは、まだ研究室での研究対象にある段階にすぎない。電気抵抗および熱抵抗などの観点から、単純メサ構造のレーザよりも、イオン注入や選択酸化を用いた電流狭窄層を形成したプレーナ構造、あるいは面積の非常に大きなメサ構造を持つレーザが有利である。
【0004】
イオン注入を用いて電流狭窄構造を形成した面発光半導体レーザには様々な構造のものがある。図9(a)および(b)は、従来の面発光半導体レーザ900および910を模式的に示している。
【0005】
面発光半導体レーザ900および910は、n形GaAs基板901上に形成されており、n形下部ミラー902、活性領域904およびp形上部ミラー905を含むレーザ発振のための積層構造を有している。下部ミラー902は基板901上に形成されており、活性領域904は下部ミラー901と上部ミラー905との間に挟まれている。活性領域904は、ウェル層であるIn0.2Ga0.8As層とバリア層であるGaAs層とを含む歪量子井戸からなる活性層903を上下からAl0.5Ga0.5Asクラッド層で挟んだ構成を有しており、波長が約980nmの光を発振するよう設計されている。さらに、上部ミラー905上にはp形電極906が形成されている。また、n形基板901の裏面にはn形電極907が形成されており、レーザの出力光は基板901の裏面より取り出す構成となっている。
【0006】
面発光半導体レーザ900では、上部ミラー905の内部に、ある閉領域を囲む領域にイオン注入により形成されたイオン注入領域908が設けられている。一方、面発光半導体レーザ910では、イオン注入領域908は活性領域904が閉領域となるように形成されている。
【0007】
次に、従来の面発光半導体レーザ900および910の動作特性について述べる。イオン注入領域908は高抵抗領域となるため、p形電極906およびn形電極907を通して活性領域904に注入された電流は、このイオン注入領域908により狭窄される。したがってレーザに注入された電流は、効率よく微少閉領域に注入されることになり、しきい電流は大きく低減されることになる。
【0008】
選択酸化を用いて電流狭窄層を形成した面発光半導体レーザの例として、アプライド・フィジックス・レター、第66巻(1995)、第3413頁から第3415頁(Applied Physics Letter, 66(1995), P. 3413-3415)に記載されているものがある。図10は、上記文献に記載されている第2の従来の面発光半導体レーザ1000の構造を模式的に示す断面図である。
【0009】
従来の面発光半導体レーザ1000では、n形下部ミラー1010上に、活性層1020、p形上部ミラー1030が順次積層された構造となっており、下部ミラー1010までエッチングすることによりメサを形成している。また、上部ミラー1030の上部表面にはリング状のp形電極1040が形成されている。上部ミラー1030はAlGaAsとGaAsとを積層した構造になっているが、最下層のAlGaAsのみがAl組成0.98のAl0.98Ga0.02As層1032であり、その他の層はAl組成0.9のAl0.9Ga0.1As層とGaAs層とを交互に積層したAl0.9Ga0.1As/GaAsミラー1033となっている。Al0.98Ga0.02AsとAl0.9Ga0.1Asとの間にある酸化速度の差(約15:1)を利用して、Al0.98Ga0.02As層1032のみをメサ側壁から選択的に酸化し、AlxOy領域1031を形成している。
【0010】
次に、従来の面発光半導体レーザ1000の動作原理について述べる。酸化されたAlxOy領域1031は絶縁体となるためレーザに注入された電流はAlxOy領域1031で狭窄され、微小領域であるAl0.98Ga0.02As層1032の部分のみ流れることになる。したがって効率的な電流閉じ込めが行われ、しきい電流が低減される。さらにAl0.98Ga0.02As層1032とAlxOy領域1031では屈折率が異なるため、横方向にある程度の光の閉じ込めが起こり、さらなるしきい電流の低減が期待できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、第1の従来技術でイオン注入領域が活性層を横切っている場合、活性層はイオン注入によるダメージを受けているため、しきい電流が大きくなってしまう。また、イオン注入領域が上部ミラー内にある場合、イオン注入は活性層にダメージを与えないが、次のような問題がある。すなわち、注入されたイオンの垂直方向に沿った濃度分布が広がりを持つ(イオン濃度の変化が急峻でない)ため、電流狭窄領域は活性層から離れた位置に形成せざるを得ない。このため、電流狭窄領域と活性層との間を電流が流れる間に電流が横方向に広がってしまい、有効な電流狭窄を達成できなくなる。また、電流狭窄領域の垂直方向の厚さが厚くなる結果、素子抵抗が大きくなってしまうという欠点もある。
【0012】
一方、第2の従来技術によれば、厚さ数10nmの半導体層をメサ側壁から横方向に数10μm(ミクロン)に渡って酸化しなければならない。酸化速度および酸化形状の制御が非常に困難であるため、所望の形状を持った電流狭窄領域を得にくいという問題がある。素子抵抗が大きくならないように必要最小限の層(図10では1層)だけ酸化しようとすれば、異なるAl組成を持った2種類のAlGaAs層を用いてハイブリッドなミラーを形成する必要があるため、製造が困難になる。
【0013】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、(1)イオン注入法を用いた電流狭窄領域の形成が活性層にダメージを与えない構造を持つ面発光半導体レーザおよびその製造方法、並びに(2)電流狭窄領域を形成するための選択酸化が高精度に制御された面発光半導体レーザおよびその製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の面発光半導体レーザは、活性層を含む活性領域と、前記活性領域を挟む下部ミラーおよび上部ミラーとを備えた面発光半導体レーザであって、電流狭窄領域が前記活性層の下に位置する閉領域を囲むように配置されており、しかも、前記電流狭窄領域はイオンが注入された高抵抗層から形成されている。
【0015】
前記活性層は、前記閉領域の上面および前記電流狭窄領域の上面のうちの選択された領域の上にエピタキシャル成長した半導体層から形成されててもよい。
【0016】
前記活性層および前記上部ミラーは、前記下部ミラーの上に設けられたメサ構造内に含まれており、前記メサ構造は、前記閉領域の上面および前記電流狭窄領域の上面のうちの選択された領域の上にエピタキシャル成長した複数の半導体層から形成されていてもよい。
【0017】
前記電流狭窄領域は、前記下部ミラーの上面の直下に位置していてもよい。
【0018】
前記電流狭窄領域は、前記活性領域の直下に位置していてもよい。
【0019】
前記下部ミラーおよび前記上部ミラーが共に半導体多層膜から形成されていてもよい。
【0020】
前記下部ミラーが半導体多層膜から形成され、かつ前記上部ミラーが誘電体多層膜から形成されていてもよい。
【0021】
本発明の他の面発光半導体レーザは、活性層を含む活性領域と、前記活性領域を挟む下部ミラーおよび上部ミラーとを備えた面発光半導体レーザであって、前記下部ミラーおよび前記上部ミラーのうちの少なくとも一方が、第1の層と第2の層とが交互に繰り返して積層された半導体多層膜から形成されており、前記活性領域に最も近い位置にある前記第1の層のみが、半導体から形成された閉領域と、前記閉領域を囲む酸化領域とを有している。
【0022】
前記下部ミラーおよび前記上部ミラーが共に半導体多層膜から形成されていてもよい。
【0023】
前記下部ミラーが半導体多層膜から形成され、かつ前記上部ミラーが誘電体多層膜から形成されていてもよい。
【0024】
本発明の面発光半導体レーザの製造方法は、活性層を含む活性領域と、前記活性領域を挟む下部ミラーおよび上部ミラーとを備えた面発光半導体レーザの製造方法であって、前記活性層を含まず、かつ少なくとも前記下部ミラーを含む第1の積層構造部を半導体基板上に形成する第1の結晶成長工程と、前記第1の積層構造部の上面の選択された閉領域の外側に選択的にイオンを注入し、それによって前記閉領域の周囲に電気抵抗の高い電流狭窄領域を形成するイオン注入工程と、前記イオン注入工程の後、前記活性層を含む第2の積層構造部を前記第1の積層構造部上に形成する第2の結晶成長工程とを包含する。
【0025】
本発明の面発光半導体レーザの製造方法は、活性層を含む活性領域と、前記活性領域を挟む下部ミラーおよび上部ミラーとを備えた面発光半導体レーザの製造方法であって、Alを含む第1の半導体層と、前記第1の半導体層に格子整合する第2の半導体とを交互に繰り返して積層することによって、最上層が前記第2の半導体層である第1の積層構造部を半導体基板上に形成する第1の結晶成長工程と、前記第1の積層構造部の前記最上層の上面に前記閉領域を規定するマスクを形成する工程と、前記第1の積層構造部の前記最上層の上面のうち前記マスクが形成されていない領域から前記最上層の下に位置する前記第1の半導体層を選択的に酸化し、それによって電気抵抗の高い電流狭窄領域を形成する酸化工程と、前記第1の積層構造部上に第2の積層構造部を形成する第2の結晶成長工程とを包含する。
【0026】
前記第2の結晶成長後においても前記電流狭窄領域の位置を識別できるようにするためのアライメントパターンを前記半導体基板の裏面に形成する工程を更に包含してもよい。
【0027】
前記第2の結晶成長の前において、前記第1の積層構造部の上面のうち、選択された領域以外の領域をマスクで覆う工程を更に包含し、前記第2の結晶性長を選択成長技術を用いて実行することによって、前記第1の積層構造部の上面のうち、前記選択された領域の上に前記第2の積層構造部を形成してもよい。
【0028】
前記第1の積層構造部の前記最上層をGaAs層から形成してもよい。
【0029】
前記GaAs層の厚さは約1nmから約10nmまでまでの範囲内に設定することが好ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【0031】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による面発光半導体レーザ100断面を模式的に示している。
【0032】
面発光半導体レーザ100は、n形GaAs基板101上に形成されており、n形下部ミラー102、活性領域104およびp形上部ミラー105を含むレーザ発振のための積層構造を有している。下部ミラー102は基板101上に形成されており、活性領域104は下部ミラー101と上部ミラー105との間に挟まれている。以下に、上記積層構造の構成を詳しく説明する。
【0033】
下部ミラー101は、24.5対のn形GaAs層およびn形AlAs層を積層した構造を有しており、下側の分布反射器(distributed Bragg reflector)として機能する。同様に、上部ミラー105は、24.5対のp形GaAs層およびp形AlAs層を積層した構造を有しており、上側の分布反射器として機能する。これらのミラーによって垂直共振器が形成される。
【0034】
活性領域104は、ウェル層として機能するIn0.2Ga0.8As層およびバリア層として機能するGaAs層を含む歪量子井戸を持つ活性層103と、活性層103を挟み込む一対のAl0.5Ga0.5Asクラッド層とを有している。活性層104は、波長が約980nmの光を発振するよう設計されている。
【0035】
下部ミラー102の最上部には、直径約10μmの円形閉領域を囲む領域において、その表面から約100nmの深さまでイオン注入領域108が形成されている。このイオン注入領域108は、イオン注入によって高抵抗化された層から形成されており、上記円形閉領域内に電流を狭窄するための電流狭窄領域として機能する。
【0036】
下部ミラー102の上面のうち直径約50μmの円形閉領域を囲む領域の上にSiO2膜109が形成されている。この円形閉領域の中心は、上記直径約10μmの円形閉領域の中心に一致している。下部ミラー102の上面のうちSiO2膜109が形成されていない領域の上には、活性領域104と上部ミラー105を含むレーザメサ(メサ型多層構造)が形成されている。
【0037】
上部ミラー105の上面にはp形電極106が形成され、n形基板101の裏面にはn形電極107が形成されている。レーザ出力光は基板101の裏面より取り出される。
【0038】
なお、図1では、単一の垂直共振器のみが示されているが、複数の垂直共振器が同一基板上に二次元的に配列されていもよいことは言うまでもない。
【0039】
次に、図2(a)から(d)を参照しながら、面発光半導体レーザ100の製造方法を説明する。図2(a)から(d)において、図1で示したものと同じ構成要素には同じ参照符号を付しており、ここではその説明を省略する。
【0040】
まず、図2(a)に示すように、MBE(分子線エピタキシー)法やMOCVD(有機金属気相成長)法などを用いてn形GaAs基板101上に複数のエピタキシャル層を連続的に成長させ(第1回結晶成長)、下部ミラー102を形成する。
【0041】
次に、図2(b)に示すように、リソグラフィ技術を用いて下部ミラー102の上面に厚さが約5μmのレジストマスク20を形成する。このレジストマスク20の位置と形状は、上記電流狭窄領域に囲まれた円形領域の位置と形状を規定する(図1参照)。レジストマスク20で部分的に覆われた下部ミラー102の上面に対して酸素イオン(O+)を注入する。本実施形態では、注入加速エネルギーを約50keV、ドーズ量を1〜2×1014cm-2とする。この場合、酸素イオンは、下部ミラー102の上面のうちレジストマスク20で覆われていない領域に表面から約100nmの深さまで注入される。こうして、高抵抗のイオン注入領域108が下部ミラー102の上面の直下に形成される。好ましい注入加速エネルギーの範囲は注入するイオンの質量に依存して変化するが、酸素イオンを注入する場合は、約20〜100keVである。注入するイオン種は、水素イオンであっても良い。
【0042】
本実施形態では、基板表面に対してほぼ垂直にイオンを注入しているが、基板表面に対して斜めにイオンを注入しても良い。たとえば、基板を回転させながら基板表面に対して斜めにイオンを注入することにより、レジストマスク20のエッジ部の下方にまでイオン注入領域を広げることが可能である。その結果、レジストマスク20のサイズよりも小さなサイズを持つ更に微少な閉領域内に電流を閉じこめることができるようになる。
【0043】
なお、イオン注入領域108の形成のために、通常のイオン注入装置に代えて、プラズマ表面処理装置を用いても良い。本発明のイオン注入領域108は露出表面の近傍に形成されるため、たとえば酸素プラズマに露出表面を曝すことによっても、電流狭窄領域として機能するイオン注入領域を形成できる。この場合、レジストマスク20の代わりにSiO2マスクを用いれば、酸素プラズマ処理中にマスクがアッシングされるおそれはない。また、高密度プラズマ装置を用いて、基板に自己バイアスを発生されるように高周波電力を印加すれば、印加しない場合よりも厚いイオン注入領域108を形成できる。
【0044】
次に、レジストマスク20を除去した後、薄膜堆積技術を用いてSiO2膜を堆積する。このあと、リソグラフィおよびエッチング技術を用いてSiO2膜をパターニングし、図2(c)に示すような選択成長用SiO2マスク109を形成する。選択成長用のSiO2マスク109は、下部ミラー102の上面のうち、活性層等を含む積層構造が形成される領域以外の領域を覆うようにパターニングされる。SiO2マスク109の厚さの好ましい範囲は、100nmから300nmまでである。
【0045】
その後、図2(d)に示すように、MBE法やMOCVD法などによってSiO2マスク109に覆われていない領域の上に複数の半導体層を選択的にエピタキシャル成長させる(第2回結晶成長)。SiO2マスク109の上には半導体のエピタキシャル成長は生じない。こうして、活性領域104および上部ミラー105を含んだメサ型の積層構造を形成する。このメサ型積層構造の平面形状は、SiO2マスク109のパターンに応じて制御される。本実施形態では、SiO2マスク109が円形の開口部を有するようにパターニングされており、その結果、メサ型積層構造の平面形状は円形となっている。同一基板上に複数の垂直共振器が二次元的に配列される場合、SiO2マスク109には、それぞれの共振器に対応するメサの配置と形状を規定する複数の開口部パターンが形成される。なお、選択成長用のマスク109の材料はSiO2に限定されず、エピタキシャル成長について選択性を示す材料ならよい。
【0046】
この後、上部ミラー105の表面にp形電極106を形成し、基板101の裏面にn形電極107を形成する。
【0047】
イオン注入領域108の上に成長したエピタキシャル層の結晶性は必ずしも良くない場合があるが、狭窄された電流は、イオンが注入されていない領域上に成長したエピタキシャル層中を主に流れるので問題はない。
【0048】
次に、図3(a)および(b)を参照しながら、面発光半導体レーザ100の構造上の特徴を説明する。
【0049】
図3(a)は面発光半導体レーザ100の断面の一部と、注入されたイオンの分布を模式的に示している。図3(b)は従来の面発光半導体レーザ900の断面の一部と、注入されたイオンの分布とを示している。なお、図1および図9で示したものと同じ構成要素には同じ参照符号を付しており、ここではその説明を省略する。
【0050】
イオン注入領域108および908が電流狭窄領域として機能し、しきい電流を低減させる効果があることは前述した通りである。しかし、その電流狭窄の様子は、面発光半導体レーザ100と従来の面発光半導体レーザ900との間で大きく異なる。
【0051】
一般的にイオン注入された領域は注入深さ方向(図3では紙面において上から下の方向)に沿って、ある程度の広がりを持つ。この広がりの分布は注入イオンの量や加速エネルギーなどで決まるが、面発光半導体レーザ900の場合、図3(b)に示すように、相対的に大きな広がり(d2)を持ったイオン注入領域908が形成される。これは、従来の面発光半導体レーザ900を製造する場合には、表面から2〜3μm程度の深さまでイオンが達するような比較的に高い加速エネルギーでイオンを注入するため、注入後のイオンの深さ方向分布に大きな広がりが生まれるからである。高抵抗を示すイオン注入領域の厚さが増加することは、素子抵抗の増大を招き、ひいては、しきい電流や光出力特性など諸特性の劣化の原因となる。
【0052】
一方、もし注入イオンが活性層903まで到達すると、活性層903にダメージが与えられる。このため、活性層903にイオンが到達しないようにイオン注入を行う必要がある。従って、どうしてもイオン注入領域908と活性領域904との間にある程度の間隔(d3)をマージンとして設ける必要がある。間隔(d3)が大きい場合、イオン注入領域908によっていったん狭窄された電流が、活性層903に達する前にふたたび横方向に大きく広がってしまう。その結果、十分な電流狭窄が達成されず、しきい電流が大きくなる。
【0053】
これに対して、本実施形態の面発光半導体レーザ100によれば、図2(b)に示したように、イオンを下部ミラー最表面に注入するので、必要最小限のドーズ量のイオンを比較的に低い加速エネルギーで注入すればよい。そのため、図3(a)に示すように、注入イオンの深さ方向濃度分布の広がり(d1)も最小限に押さえることができ、素子抵抗の増大を最小限に押さえることができる。
【0054】
さらに、イオン注入後に活性領域104の形成を行うので、活性層103がイオン注入によりダメージを受けることはない。また、イオン注入領域108と活性領域104との間隔はゼロであるので電流狭窄を効率よく実現することができ、しきい電流を充分に小さくすることができる。
【0055】
次に、本実施形態の製造方法上の特徴を説明する。
【0056】
図2(c)および(d)に示したように、第2回結晶成長に際し、SiO2マスク109を用いた選択成長を行っている。この選択成長によってメサを形成し、素子分離を実現している。この方法によれば、メサ形成のために、ウェットエッチング及び/またはドライエッチングなどの技術を用いて半導体積層構造を加工する必要がない。エッチング深さは制御が困難であるため、所望のメサ形状をエッチングによって再現性良く形成することは難しい。これに対して、本実施形態で採用している選択成長法によれば、高い制御性及び再現性をもって所望のメサ形状を得ることができる。また、選択成長法によれば、メサの側面にエッチングによる損傷を与えることもない。
【0057】
以上のように、面発光半導体レーザ100では、第1回結晶成長後にイオン注入を行うことで電流狭窄領域を形成し、その後に第2回結晶成長で活性層を含む積層構造を形成している。この結果、イオン注入領域108の厚さを最小限に押さえ、素子抵抗の増大を防ぐことができる。さらに、活性層103にダメージを与えることなく、イオン注入領域108と活性領域104との距離をゼロにすることができるので、非常に効率的な電流狭窄を行うことができ、しきい電流を十分に低減することができる。
【0058】
また、第2回目の結晶成長を選択成長で行っており、メサ形成が自己整合的に行われている。この結果、制御性や再現性の悪いエッチングなどの技術を用いて素子分離を行う必要がなくなり、所望の素子を簡単な製造方法で安定的に供給することができる。
【0059】
なお、上記実施形態では、下部ミラー101に直接にイオンを注入したが、そうする代わりに、下部ミラー101の上に他の半導体層を形成してから、その半導体層にイオンを注入してもよい。本質的な点は、活性層の下に位置する半導体層に対して、活性層の形成前にイオン注入し、電流狭窄領域を形成することである。
【0060】
本実施形態では、電流狭窄領域として機能するイオン注入領域108の上に直接に活性領域104を形成したが、イオン注入領域108と活性領域104との間に他の半導体層を中間層として介在させても良い。もちろん、イオン注入領域108と活性層104との距離が短いほど電流の横方向広がりが抑制されるため、電流狭窄の観点からは、中間層を介在させない方が好ましい。
【0061】
また、メサ型積層構造を選択成長ではなく、従来のメサエッチングにより形成しても良い。
【0062】
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態による面発光半導体レーザ400断面を模式的に示す。なお、第1の実施形態の面発光半導体レーザ100と同じ構成要素には同じ参照番号を付しており、ここではその説明を省略する。
【0063】
誘電体材料から形成されたSiO2/TiO2の上部ミラー401がイオン注入領域108の開口部を覆うように、活性領域104上に形成されている。上部ミラー401と下部ミラー102とによって垂直共振器が形成されている。p形電極402は、活性領域104の上方のうち上部ミラー401が形成されていない部分に設けられている。
【0064】
本実施形態では、図4に示すように、半導体多層膜の代わりに誘電体多層膜を用いて上部ミラー401を形成している。半導体多層膜によるミラーでは2種類の半導体層の屈折率差が小さいため、所望の高反射率を得ようとすると、ミラーを構成する半導体層のペア数を増やさなければならない。このため、一般的には2〜4μm程度の厚いミラーになってしまう。このことは、成長速度の厳しい制御が要求される結晶成長やその後のプロセスに大きな負担となり、製造工程の複雑化、歩留まりの低下を引き起こす原因となる。
【0065】
誘電体多層膜のミラーを用いると、ミラーを介して電流を注入することができないので、活性領域104に電極402を直接設けることによって電流を直接に注入している。この結果、素子抵抗増大の主要因であるミラーを介することなく電流を注入できので、素子抵抗を低減することができる。
【0066】
以上のように、本実施形態の面発光半導体レーザ400では、上部ミラーとしてSiO2/TiO2上部ミラー401を用い、さらにp形電極402を活性領域104上に直接設けている。この結果、低抵抗の面発光半導体レーザを提供することができる。また、誘電体ミラーは半導体ミラーに比べて全体の厚さを薄くすることができ、その作製が容易なため、面発光半導体レーザの製造工程が簡易化され、歩留まりが向上し、コストが低減される。
【0067】
(第3の実施形態)
図5は本発明の第3の実施形態による面発光半導体レーザ500の断面を模式的に示す。なお、第1の実施形態の面発光半導体レーザ100と同じ構成要素には同じ参照番号を付しており、ここではその説明を省略する。
【0068】
上部ミラーは第1の上部ミラー504と第2の上部ミラー505とで構成されている。第2の上部ミラー505は24対のp形GaAs層とp形AlAs層を交互に積層した構造を有しており、分布反射器を構成している。
【0069】
第1の上部ミラー504は、AlAs層(厚さ約82.8nm)503と、GaAs層(厚さ約5nm)502とを積層したものである。AlAs層503のうち直径約10μmの閉領域を囲む外側の領域は、選択酸化によりAlAs層からAlxOy酸化層501に変化している。また、基板101の裏面にはアライメントパターン506が形成されている。
【0070】
次に、図6(a)から(d)を参照しながら面発光半導体レーザ500の製造方法を説明する。なお、図5で示したものと同じ構成要素には同じ参照符号を付しており、ここではその説明を省略する。
【0071】
まず、図6(a)に示すように、n形GaAs基板101上に、下部ミラー102、活性領域104、および第1の上部ミラー504を順次、MBE(分子線エピタキシー法)やMOCVD(有機金属気相成長法)などによってエピタキシャル成長する。さらに、基板101裏面にプロセス用のアライメントパターン506を形成する。
【0072】
次に、図6(b)に示すように、エピタキシャル層の上面に約300nmのSiO2マスク60を形成した後、水蒸気を含んだ雰囲気中で基板を約400℃に加熱する。こうすることによって、第1の上部ミラー504に含まれるAlAs層503を部分的に酸化する。この酸化は、第1の上部ミラー502の側面からではなく、その上面から行う。SiO2マスク60に覆われている部分は酸化されない。
【0073】
続いて、SiO2マスク60を除去した後、図6(c)に示すように、第2回結晶成長を行い、第2の上部ミラー505を形成する。
【0074】
最後に、図6(d)に示すように、第2の上部ミラー505の上面にp形電極106を形成する。さらに、AlAs層503の直下部分から出力光を取り出せるように、基板101の裏面にn形電極107をアライメントパターン506を用いて形成する。
【0075】
次に、図5を再び参照しながら、面発光半導体レーザ500の動作特性を説明する。
【0076】
AlAs層を酸化することによって形成されたAlxOy酸化層501は絶縁性を示すため、注入電流はAlxOy酸化層501で狭窄され、酸化されなかったAlAs層503の微小領域を縦に流れることになる。したがって効率的な電流閉じ込めが行われ、しきい電流が低減される。さらにAlAs層503とAlxOy酸化層501とでは屈折率が異なるため、横方向にある程度の光の閉じ込めが起こり、さらなるしきい電流の低減が期待できる。
【0077】
また、電流狭窄領域の厚さは、AlxOy酸化層501の1層分の厚み(約82.8nm)だけであるため、第1および第2の実施形態のようにイオン注入層から形成した電流狭窄領域よりも、電流狭窄層を薄くすることができ、素子抵抗をより低減することができる。
【0078】
次に、図7(a)および(b)を参照しながら酸化工程をより詳細に説明する。図7(a)は、本実施形態における面発光半導体レーザ500の断面の一部を示し、図7(b)は、従来面発光半導体レーザ1000の断面の一部を示している。なお、図5および図10で示したものと同じ構成要素には同じ参照符号を付しており、ここではその説明を省略する。
【0079】
従来の面発光半導体レーザ1000では、図7(b)に示すように、選択酸化はメサの側壁から行われている。しかも、厚さ数10nmの層を横方向に数10μmに渡って酸化しなければならない。酸化速度および酸化形状の制御が非常に難しいため、所望の形状を持った電流狭窄領域を再現性良く形成することが難しい。
【0080】
一方、本実施形態の面発光半導体レーザ500では、図7(a)に示すようにエピタキシャル成長層をその表面(上面)から縦方向に酸化することによって選択酸化領域(501)を形成している。このため、所望の形状の酸化層501を容易に短時間で形成できる。ここで重要なことは、エピタキシャル成長層の表面から選択酸化を行うという目的のため、エピタキシャル成長層の最表面に約5nmという非常に薄いGaAs層502を設けていることである。もし、このGaAs層502がなければ、エピタキシャル成長層の最表面はAlAs層であるので、1回目の結晶性長後に基板を結晶成長装置から空気中に取り出したとたん、AlAs層の全面が酸化されてしまい、電流狭窄構造を形成することができなくなってしまう。
【0081】
ミラーに含まれるGaAs層は、通常、数10nm程度の厚さを持つ。このような厚さのGaAs層をエピタキシャル成長層の最表面に配置した場合は、酸化種である水蒸気成分がGaAs層を速やかに透過してAlAs層まで到達することができず、AlAs層を酸化することができなくなってしまう。したがって、GaAs層502の厚さは、本実施形態にとって重要なパラメータであり、その値を約5nmとすることでAlAs層503の自然酸化を防ぐと共に、エピタキシャル層の表面からの選択酸化を有効に行うことが可能となる。GaAs層502の厚さの好ましい範囲は、約1から約10nmである。
【0082】
次に、本実施形態の製造方法の他の特徴を説明する。
【0083】
本実施形態の面発光半導体レーザでは、図6(a)に示すように、基板裏面にアライメントパターン506を形成している。
【0084】
第2回結晶成長を行うと、図6(c)に見られるように、基板の表面および裏面のどちら側から観測しても、電流狭窄領域(及び電流狭窄領域に囲まれた閉領域)の位置は特定できない。したがって、図6(d)に示されるようなn形電極107を形成する際、n形電極107と電流狭窄領域とのアライメントが行えなくなる。そこで、第2回目の結晶成長後でも電流狭窄領域の位置が分かるように、前もってアライメントパターン506を基板裏面に形成している。
【0085】
以上のように、面発光半導体レーザ500では、第1回結晶成長時に、エピタキシャル成長層の最表面に極薄いGaAs層502が位置するように第1の上部ミラー504を形成し、その後、エピタキシャル層の表面から選択酸化を行っている。その結果、所望の形状の酸化領域(あるいは電流狭窄領域)を容易に得ることができる。従来の選択酸化はメサの側面から行われていたが、本実施形態によれば、その必要が無いので、メサ構造自体を形成する必要もなくなる。
【0086】
また、第1の上部ミラーと第2の上部ミラーは同一の構成のミラーでよいので、従来の面発光半導体レーザ1000のように1層だけの酸化層を得るためにハイブリッドなミラー構成とする必要がなく、結晶成長が簡素化できる。
【0087】
(第4の実施形態)
図8は本発明の第4の実施形態による面発光半導体レーザ800の断面を示す。なお、第3の実施形態の面発光半導体レーザ500と同じ構成要素には同じ参照番号を付しており、ここではその説明を省略する。
【0088】
第1の上部ミラー上にp形GaAsコンタクト層801が形成されており、その膜厚はGaAs層502と合わせて分布反射器の条件を満たすように調整されている。そしてコンタクト層801上に、誘電体で構成されたSiO2/TiO2第2の上部ミラー802がAlAs層503の上部を覆うように形成されており、下部ミラー102と共にレーザ共振器を構成している。また、p形電極803もコンタクト層801上で第2の上部ミラー402が形成されていない部分に設けられている。
【0089】
本実施形態では、図8に示すように、上部ミラーに半導体多層膜でなく誘電体多層膜のミラーを用いている。半導体多層膜によるミラーでは2種類の半導体層の屈折率差が小さいため所望の高反射率を得ようとするとミラーのペア数を増やさなければならず、一般的には2〜4μm程度の厚いミラーとなってしまう。このことは厳しい成長速度の制御が要求される結晶成長やその後のプロセスに大きな負担となり、製造工程の複雑化、歩留まりの低下を引き起こす原因となる。
【0090】
一方、電流注入はミラーを介して注入することができないので、第1の上部ミラー504のGaAs層502上にコンタクト層801を形成し、その上にp形電極803を設けて行っている。このことは素子抵抗増大の主要因であるミラーを介すことなく電流注入できることを意味しており、絶対的な素子抵抗の低減を実現することができる。
【0091】
以上のように、本実施形態の面発光半導体レーザ800では、第2の上部ミラーとしてSiO2/TiO2ミラー802を用い、さらにp形電極803はp形GaAsコンタクト層801上に設けている。その結果、低抵抗の面発光半導体レーザを提供することができる。また、誘電体ミラーは半導体ミラーに比べて全体の厚さを薄くすることができ、その作製が容易なため、面発光半導体レーザの製造工程が簡易化され、歩留まりが向上し、コストが低減される。
【0092】
なお、第3および第4の実施形態において、選択酸化領域を活性領域の上部に設けているが、活性領域の下部である基板側に設けてもよい。さらに、すべての実施形態において、p形とn形を入れ替えても、また、GaAs系以外のInP系、ZnSe系、GaN系などの材料を用いてもよいことは言うまでもない。
【0093】
【発明の効果】
本発明の面発光半導体レーザによれば、イオン注入高抵抗層から形成された電流狭窄領域を活性層の下に配置しているため、製造工程においてイオン注入が活性層にダメージを与えることがない。また、電流狭窄領域と活性層との距離を短縮できるため、電流の横方向広がりを抑制することができる。
【0094】
本発明の他の面発光半導体レーザによれば、下部ミラーおよび上部ミラーのうちの少なくとも一方が、第1の層と第2の層とが交互に繰り返して積層された半導体多層膜から形成されており、活性領域に最も近い位置にある第1の層のみが、半導体から形成された閉領域と、閉領域を囲む酸化領域とを有しているため、ミラーの抵抗が低減される。
【0095】
本発明の面発光半導体レーザの製造方法によれば、2回の結晶成長と、イオン注入あるいは選択酸化を組み合わせることで、低抵抗かつ低しきい値の面発光半導体レーザが実現できる。
【0096】
また、選択成長によるメサ形成や基板裏面へのアライメントパターンを形成することによって面発光半導体レーザの製造工程を簡単化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による面発光半導体レーザの第1の実施形態の断面図である。
【図2】(a)から(d)は、図1に示す面発光半導体レーザの製造工程を示す断面図
【図3】(a)は、図1の面発光半導体レーザにおけるイオン注入の様子を説明するための図であり、(b)は、従来の面発光半導体レーザのイオン注入の様子を説明するための図である。
【図4】本発明による面発光半導体レーザの第2の実施形態の断面図である。
【図5】本発明による面発光半導体レーザの第3の実施形態の断面図である。
【図6】(a)から(d)は、図5に示す面発光半導体レーザの製造工程を示す断面図である。
【図7】(a)は、図5の面発光半導体レーザにおける選択酸化の様子を説明するための断面図であり、(b)は、面発光半導体レーザの第2の従来例における選択酸化の様子を説明するための断面図である。
【図8】本発明による面発光半導体レーザの第4の実施形態の断面図である。
【図9】(a)および(b)は、面発光半導体レーザの第1の従来例の異なる2種類の形態を模式的に示す断面図である。
【図10】面発光半導体レーザの第2の従来例を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
100 面発光半導体レーザ
101 n形GaAs基板
102 n形下部ミラー
103 活性層
104 活性領域
105 p形上部ミラー
106 p形電極
107 n形電極
108 イオン注入領域
109 SiO2膜
400 面発光半導体レーザ
401 SiO2/TiO2上部ミラー
402 p形電極
500 面発光半導体レーザ
501 AlxOy酸化層
502 GaAs層
503 AlAs層
504 第1の上部ミラー
505 第2の上部ミラー
506 アライメントパターン
800 面発光半導体レーザ
801 p形コンタクト層
802 SiO2/TiO2第2の上部ミラー
803 p形電極
900 面発光半導体レーザ
901 n形GaAs基板
902 n形下部ミラー
903 活性層
904 活性領域
905 p形上部ミラー
906 p形電極
907 n形電極
908 イオン注入領域
910 面発光半導体レーザ
1000 面発光半導体レーザ
1010 n形下部ミラー
1020 活性層
1030 p形上部ミラー
1031 AlxOy領域
1032 Al0.98Ga0.02As層
1033 Al0.9Ga0.1As/GaAsミラー
1040 p形電極
Claims (8)
- 活性層を含む活性領域と、前記活性領域を挟む下部ミラーおよび上部ミラーとを備えた面発光半導体レーザであって、
前記下部ミラーおよび前記上部ミラーのうちの少なくとも一方が、第1の層と第2の層とが交互に繰り返して積層された半導体多層膜から形成されており、
前記活性領域に最も近い位置にある前記第1の層のみが、前記半導体から形成された閉領域と、前記閉領域を囲む酸化領域と、前記閉領域と前記酸化領域との上に形成された酸化防止領域とを有していることを特徴とする面発光半導体レーザ。 - 前記下部ミラーおよび前記上部ミラーが共に半導体多層膜から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の面発光半導体レーザ。
- 前記下部ミラーが半導体多層膜から形成され、かつ前記上部ミラーが誘電体多層膜から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の面発光半導体レーザ。
- 活性層を含む活性領域と、前記活性領域を挟む下部ミラーおよび上部ミラーとを備えた面発光半導体レーザの製造方法であって、
Alを含む第1の半導体層と、前記第1の半導体層に格子整合する第2の半導体とを交互に繰り返して積層することによって、最上層が前記第2の半導体層である第1の積層構造部を半導体基板上に形成する第1の結晶成長工程と、
前記第1の積層構造部の前記最上層の上面に前記閉領域を規定するマスクを形成する工程と、
前記第1の積層構造部の前記最上層の上面のうち前記マスクが形成されていない領域から前記最上層の下に位置する前記第1の半導体層を選択的に酸化し、それによって電気抵抗の高い電流狭窄領域を形成する酸化工程と、
前記第1の積層構造部上に第2の積層構造部を形成する第2の結晶成長工程と、
を包含することを特徴とする面発光半導体レーザの製造方法。 - 前記第2の結晶成長後においても前記電流狭窄領域の位置を識別できるようにするためのアライメントパターンを前記半導体基板の裏面に形成する工程を更に包含することを特徴とする請求項4に記載の面発光半導体レーザの製造方法。
- 前記第2の結晶成長の前において、前記第1の積層構造部の上面のうち、選択された領域以外の領域をマスクで覆う工程を更に包含し、
前記第2の結晶性長を選択成長技術を用いて実行することによって、前記第1の積層構造部の上面のうち、前記選択された領域の上に前記第2の積層構造部を形成することを特徴とする請求項4に記載の面発光半導体レーザの製造方法。 - 前記第1の積層構造部の前記最上層をGaAs層から形成することを特徴とする請求項4に記載の面発光半導体レーザの製造方法。
- 前記GaAs層の厚さを約1nmから約10nmまでの範囲内に設定することを特徴とする請求項7に記載の面発光半導体レーザの製造方法。
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