JP2000031587A - 半導体光結晶素子の製造方法 - Google Patents

半導体光結晶素子の製造方法

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JP2000031587A
JP2000031587A JP20034098A JP20034098A JP2000031587A JP 2000031587 A JP2000031587 A JP 2000031587A JP 20034098 A JP20034098 A JP 20034098A JP 20034098 A JP20034098 A JP 20034098A JP 2000031587 A JP2000031587 A JP 2000031587A
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index modulation
layer
modulation structure
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JP20034098A
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Nobuhiko Susa
信彦 須佐
Masaya Notomi
雅也 納富
Hirokazu Takenouchi
弘和 竹ノ内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光の波長オーダで動作する3次元屈折率変
調構造・2次元屈折率変調構造を備えた半導体光結晶素
子を、穴をあけずに容易に製造することができる半導体
光結晶素子の製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 屈折率変調構造を備えた半導体光結晶
素子Sの製造方法であって、屈折率変調構造が少なくと
も、(ア) 基板1上にAl含有の第1の化合物半導体層2
1とAl非含有の第2の化合物半導体層22の積層構造
2を成長する工程と、(イ) 積層されたAl含有の第1の
化合物半導体層21の所定の箇所の真下に位置するAl
のみを垂直に選択的に酸化する酸化工程、を経て構成さ
れる3次元屈折率変調構造3Dであるか、酸化工程の前
に、Al含有の第1の化合物半導体層21とAl非含有
の第2の化合物半導体層22の積層構造2を混晶化する
工程を行なうことにより構成される2次元屈折率変調構
造2Dであることを解決手段とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光情報処理、光伝
送などに用いられる半導体レーザ素子、光導波路、光集
積回路などのさまざまな光デバイスなどを構成する基本
構造となる半導体光結晶素子の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】光の波長の1/4ごとに周期的に屈折率
が変化する構造(以下「屈折率変調構造」という)は、
光を効率良く反射することが知られている。1次元の屈
折率変調構造は半導体レーザ素子の反射ミラーに用いら
れ、発振スペクトル幅の狭い高性能な半導体レーザ素子
(「DFBレーザ」とよばれる)が実現されている。ま
た、1次元の屈折率変調構造は面発光レーザ素子のミラ
ーにも用いられている。この面発光レーザ素子では微小
共振器を構成することにより、レーザ発振に不要な自然
放出による発光が抑制され(自然放出光係数が大き
い)、低しきい値電流で発振する半導体レーザ素子が得
られている。
【0003】このような周期的に屈折率が変化する構造
を2次元、3次元に拡張すると自然放出光がさらに抑え
られ、発振しきい値のない半導体レーザ素子を実現する
ことができるという理論的予測がある。また、上記の屈
折率変調構造を光導波路に応用すると、曲がり損失のな
い導波路を作製できるという理論的予測もある。
【0004】従来のこの種の屈折率変調構造を作製する
方法を図6を用いて説明するが、この図は、バルクの半
導体結晶8の面に垂直な方向から35度傾き、平面視し
て互いに120度の角度で交差するようにドリル9で一
箇所に付きそれぞれ3本の穴8a・8a・8aをあけた
ものである。バルクの半導体結晶8の屈折率は約3.5
で、穴8aの部分(空洞)の屈折率はほぼ1であるので
屈折率変調構造(3次元屈折率変調構造3D´)が形成
できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな機械的な方法では、ドリル9の直径を小さくしたり
穴8aの周期を小さくすることができず、この方法によ
り作製される3次元屈折率変調構造3D´では、反射さ
れる電磁波(光)がマイクロ波領域(cm単位)であっ
た。したがって、光通信などで利用される波長帯1〜
1.5μmで作動させるには、周期を光の波長オーダよ
りも小さくする必要がある。また、屈折率変調構造を構
成する2種類の物質(膜)の厚さを、それぞれ物質内の
光の波長の1/4にする必要がある。
【0006】なお、光の波長オーダの動作を実現するた
め、ドリル9などの機械的な方法ではなく、エッチング
用マスクに2次元配列の孔をあけてエッチングにより3
次元屈折率変調構造3D´を作製する方法が考えられる
が、エッチング用のビーム(図6で符号9´で示す)な
どにより斜めに真っ直ぐにエッチングすることは難し
く、現在の進歩したフォトリソグラフィ技術によっても
これまで成功例がない。
【0007】また、従来の方法ではバルクの半導体結晶
8部分に穴8aをあけるため、このような穴8aのある
構造物の上に半導体の結晶を成長させて新たな半導体層
を設ける場合、せっかくあけた穴8aの中にも新たな半
導体の結晶が成長して穴8aを塞いでしまうので、結晶
成長に欠かせないMOCVD法(有機金属化学気相成長
法)、MBE法(分子線エピタキシ法)やCBE法(ケ
ミカルビームエピタキシ法)などを適用することができ
ないという問題がある。
【0008】本発明は、光の波長オーダで動作する3次
元屈折率変調構造・2次元屈折率変調構造を備えた半導
体光結晶素子を、穴をあけずに容易に製造することがで
きる半導体光結晶素子の製造方法を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、屈折率変調構造を備えた半導体光結晶
素子の製造方法であって、前記屈折率変調構造が少なく
とも、(ア) 基板上にAl含有の第1の化合物半導体層と
Al非含有の第2の化合物半導体層を交互に積層したI
II−V族の化合物半導体よりなる積層構造を成長する
積層構造成長工程と、(イ) 前記積層構造の最上層の所定
の箇所より前記基板方向にO(酸素)を供給することに
より、積層された前記Al含有の第1の化合物半導体層
の前記所定の箇所の真下に位置するAlのみを垂直に選
択的に酸化し、該酸化部分を前記最上層から平面視して
2次元的に周期配列するように形成する酸化工程、を経
て構成される3次元屈折率変調構造であることを特徴と
した半導体光結晶素子の製造方法を提案する。III−
V族の化合物半導体中ではAlが極めて容易に酸化され
ること、Alが酸化された該化合物半導体はAlxOy
に転化されること、また、AlxOyの屈折率が元の化
合物半導体の屈折率の約半分の値であることなどによ
り、本発明によれば、半導体光結晶素子に容易に3次元
屈折率変調構造を構成することができる。
【0010】また、請求項2は、屈折率変調構造を備え
た半導体光結晶素子の製造方法であって、前記屈折率変
調構造が少なくとも、(ア) 基板上にAl含有の第1の化
合物半導体層とAl非含有の第2の化合物半導体層を交
互に積層したIII−V族の化合物半導体よりなる積層
構造を成長する積層構造成長工程と、(イ) 前記積層構造
の所定の領域に位置する前記Al含有の第1の化合物半
導体層と前記Al非含有の第2の化合物半導体層とを、
前記積層構造の最上層から前記基板に向けて垂直に混晶
化する混晶化工程と、(ウ) 前記混晶化した部分の最上部
の所定の箇所より前記基板方向にOを供給することによ
り、該混晶化した部分の前記所定の箇所の真下に位置す
るAlのみを垂直に選択的に酸化し、該酸化部分を前記
最上部から平面視して2次元的に周期配列するように形
成する酸化工程、を経て構成される2次元屈折率変調構
造であることを特徴とする。これによれば、半導体光結
晶素子に容易に2次元屈折率変調構造を構成することが
できる。
【0011】さらに、本発明は、前記混晶化工程が、
(ア) 前記積層構造の最上層の所定の箇所にマスクを形成
した後、(イ) 該マスクを基に、前記積層構造のうちマス
クが形成されていない部分より前記基板方向へ不純物を
拡散させるか、または、前記基板方向へイオンを注入す
ることにより、積層された前記第1の化合物半導体層と
前記第2の化合物半導体層を垂直に混晶化すること、よ
りなることを特徴とした請求項2に記載の半導体光結晶
素子の製造方法を提案する(請求項3)。これによれ
ば、確実に第1の化合物半導体層と第2の化合物半導体
層を混晶化することができる。
【0012】また、請求項4では、前記酸化工程が、
(ア) 前記積層構造上もしくは前記混晶化した部分上に2
次元的に周期配列した孔を有する酸化用マスクを形成す
る工程により該酸化用マスクを形成した後、前記孔の部
分から前記基板方向へ酸素を含む気体を熱拡散すること
により酸素を供給して垂直に酸化するか、または、前記
孔の部分から前記基板方向へ酸素イオンを注入して酸素
を供給しアニールすることにより垂直に酸化するか、
(イ) あるいは、前記積層構造上もしくは前記混晶化した
部分上に酸素の収束イオンビームを照射して前記基板方
向に酸素イオンを垂直に注入して酸素を供給し、該注入
箇所が平面視して2次元配列をなすように走査して垂直
に酸化することを特徴とした請求項1乃至請求項3に記
載のいずれか1項に記載の半導体光結晶素子の製造方法
を提案する。これによれば、確実にAl含有の第1の化
合物半導体層中の特定の箇所に存在するAlのみを選択
的に酸化して、当該部分をAlxOyに転化することが
できる。
【0013】また、本発明は、前記半導体光結晶素子に
活性層を形成する場合は、該活性層の上下あるいは両端
に前記3次元屈折率変調構造もしくは前記2次元屈折率
変調構造を形成したことを特徴とした請求項1乃至請求
項4のいずれか1項に記載の半導体光結晶素子の製造方
法を提案する(請求項5)。これによれば、自然放出光
の少ない半導体レーザ素子を確実に提供することができ
る。
【0014】さらに、本発明は、前記第1の化合物半導
体層がAl組成x=0.02〜1.0のAlxGa1-x
sであり、前記第2の化合物半導体層がGaAsである
ことを特徴とした請求項1乃至請求項5のいずれか1項
に記載の半導体光結晶素子の製造方法を提案する。これ
によれば、酸化工程において、確実にAlGaAs層中
の特定箇所のAlのみを選択的に酸化してAlxOyに
転化し、容易に屈折率変調構造を作製することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】≪第1の実施形態》本発明の第1
の実施形態を図により詳細に説明する。図1は、本発明
の第1の実施形態に係る3次元屈折率変調構造を概念的
に示す斜視図である。図2は、本発明の第1の実施形態
に係る3次元屈折率変調構造を半導体レーザ素子に応用
した例の概念的斜視図を示す。ここで、(a)は活性層
を3次元屈折率変調構造の中に埋め込むように設けた半
導体レーザ素子の要部の概念的斜視図を、(a´)は活
性部分を拡大した斜視図を、(b)は活性層の左右に3
次元屈折率変調構造を作製した半導体レーザ素子の要部
の概念的斜視図を、それぞれ示す。また、図3は、本発
明の第1の実施形態に係る3次元屈折率変調構造を2次
元光導波路に応用した例の概念的斜視図である。
【0016】◎3次元屈折率変調構造の作製 図1により、3次元屈折率変調構造3Dの作製方法をA
lAs層21(アルミニウム・ひ素)/GaAs層22
(ガリウム・ひ素)よりなる化合物半導体層を交互に積
層した積層構造2を例にあげて説明する。
【0017】まず、基板1に化合物半導体の積層構造2
を作製する。積層構造2の作製は、基板1上に分子線エ
ピタキシ法などで、AlAs層21(Al含有の第1の
化合物半導体層)、その上にGaAs層22(Al非含
有の第2の化合物半導体層)というように、両者を交互
にそれぞれ0.12μmずつ結晶成長させて積み重ねる
積層構造2を作製する。各層の厚さは物質内の光の波長
の1/4程度の値が屈折率変調構造作製の面から好まし
い。なお、基板1は、格子整合した良好な結晶を成長さ
せるため、GaAs基板1を使うのがよい。
【0018】積層構造2作製の際、各AlAs層21及
び各GaAs層22の厚さに多少のバラツキがあっても
許容される。また、これらを積層する数は、それぞれ3
層ずつ程度でも、それより多くてもよい。さらに、基板
1上にどちらの化合物半導体層を最初に作製するか、最
後にどちらの化合物半導体層を作製するかは自由であ
る。
【0019】次に、この積層構造2中の各AlAs層2
1の特定箇所のAlのみを酸化して、当該部分のAlA
sをAlx Oy21aに転化する。ここで、xはAl組
成を示し、yはO組成を示す。酸化は、積層構造2の最
上層の所定の箇所より前記基板1方向にO(酸素)を供
給することにより行い、積層されたAlAs層21・2
1・・の前記所定の箇所の真下に位置するAlのみを垂
直に選択的に酸化してAlxOy21aに転化し、該酸
化(転化)部分が最上層から平面視して2次元的に周期
配列するように形成する。
【0020】具体的には、まず、積層構造2の上に選択
酸化用マスクMoとして働くSiN(窒化珪素)、Ni
(ニッケル)あるいはCr(クロム)などの膜を付着さ
せる。そして、この膜の部分のみに、例えば電子ビーム
露光とエッチングにより直径0.12μmの2次元周期
配列の孔Hをあけ、酸化用マスクMoとする。孔Hの口
径は、各化合物半導体層の厚さと同程度の0.12μm
程度がよい。なお、孔Hの形状は、図1などでは円形で
あるが、楕円形でも方形であってもよい。
【0021】次に、窒素ガスを80℃に熱した純水中を
通過させて水蒸気で湿らせ、これを400℃に加熱して
ある積層構造2が形成された半導体ウェハに20〜30
分間流し暴露する。この操作により、窒素ガス中の水蒸
気は、酸化用マスクMoにあけられた孔Hを通して、積
層された各AlAs層21・21・・の、当該孔Hの下
方(基板1方向)に位置するAlAs部分のAlのみを
順次選択的に酸化して当該部分をAlxOy21aに転
化する。一方、酸化用マスクMoで覆われている部分の
下方に位置するAlAsは酸化されないでそのまま残
る。この部分は図1などにおいて符号21bで示す。な
お、図1などにおいて、斜線がクロスして描かれている
模様の部分(符号21a)は、酸化によりAlxOyに
転化された部分を示す。また、斜線のみで描かれている
模様の部分(符号21b)は、AlxOyに転化されな
かった部分を示す。
【0022】このように、垂直方向にのみ選択的な酸化
が行なえるのは、AlAsが水蒸気によりAlxOy2
1aに転化する関係上、水蒸気は水平方向に拡散するよ
りも、垂直方向(基板1方向)に、より拡散し易くなる
からである。なお、GaAs層22は水蒸気の透過の障
害にならない。また、Al以外のIII−V族元素はこ
の条件では酸化されることはない。この酸化工程によ
り、Alとともに第1の化合物半導体層(AlAs層)
21を構成していたAsは、窒素の気流などにより系外
に運び去られる。
【0023】この酸化工程により2.9あったAlAs
の屈折率が屈折率1.5のAlxOy21aに転化す
る。一方GaAsは酸化されずそのまま残るので、屈折
率は3.5程度のままである。従って、これにより得ら
れる3次元の周期的な構造は、屈折率の比が有効な光反
射が生ずるために必要な値、すなわち、フォトニックバ
ンドギャップが開くために必要な値である2よりも大き
くなり、良好な3次元屈折率変調構造3Dが作製でき
る。
【0024】上記では、Alの選択的酸化には水蒸気を
用いたが、酸素O2や他の酸素を含むガスを用いること
もできる。また、後で説明するが他の方法によっても選
択的に酸化することができる。
【0025】なお、ここでは、AlAs層21/GaA
s層22の積層構造2を例に挙げたが、例えば、第1の
化合物半導体21がAl組成x=0.02〜1.0(モ
ル分率)のAlxGa1-xAsであり(xが1.0の場合
はAlAsになる)、第2の化合物半導体22がGaA
sであってもよい。
【0026】上記のように、Al組成xの下限値は0.
02以上であればよいが、酸化によりAlGaAsがA
lxOyに転化すること、すなわち、酸化によりGaお
よびAsが失われAlの酸化物のみが残ること(サイズ
が変化すること)を考慮すると、Al組成xの下限値は
0.3以上であることが好ましい。Al組成xが0.3
以上であれば、優れた3次元屈折率変調構造3Dを半導
体光結晶素子中に作製することができる。
【0027】◎酸化工程の他の方法 Al含有の第1の化合物半導体層21の特定部分のAl
のみを酸化する方法(酸化工程)には、上記の方法の他
に数種類の方法が考えられるが、以下に酸化工程の他の
方法について説明する。
【0028】1) まず、上記と同様、酸化用マスクMo
を設けて、これを基に酸化を行なう方法を説明する。こ
の方法は、積層構造2上に2次元周期配列をした孔Hを
あけた酸化用マスクMoを設けるところまでは同じであ
る。
【0029】次に、酸化用マスクMoを基に、酸素イオ
ンをこの孔Hの直上から例えば、40、150、30
0、500、800keVと異なる5つの加速電圧で、そ
れぞれ1020個/cm2ずつ注入する。加速電圧を変え
るのは、酸素イオンの注入深さを変えるためであり、こ
れにより、深さ数μmにわたって酸素イオンを垂直方向
(基板1の方向)に注入することができる。
【0030】酸素イオン注入後、例えば、400℃で1
5分間アニールする。アニールすることによりAlが選
択的に酸化され、Alを含んだ第1の化合物半導体層2
1の当該部分がAlxOy21aに転化される。また、
アニールにより、酸素イオンが上記の水蒸気の場合と同
様に基板1の方向に拡散して行き、酸化用マスクMoの
直下に位置するAlが順次酸化されて行くことになる。
また、Asなど第1の化合物半導体層21を構成する材
料はアニール中に系外に運び去られる。
【0031】2) また、これとは別の方法として、酸化
用マスクMoを使用しない酸化方法を説明する。この方
法では、酸素の収束イオンビームを用いるが、この場合
は酸素イオンを2次元周期配列を成すように走査してス
ポット的に注入する。
【0032】注入後、上記と同様アニールなどの熱処理
により、第1の化合物半導体層21中の酸素イオンを注
入した部分のみを酸化してAlxOy21aに転化す
る。なお、収束イオンビームの口径は、上記と同様の理
由により0.12μm程度の径がよい。この酸化方法の
場合は、酸化用マスクMoの作製(および除去)が不要
というメリットがある。
【0033】以上説明した酸化方法であれば、第1の化
合物半導体層21がAlAsよりなる場合はもちろんA
lGaAsよりなる場合でも実用上問題のない3次元屈
折率変調構造3Dを作製することができる。なお、第1
の化合物半導体層21がAlGaAsである場合は、A
l組成xが0.02以上あればAlGaAsを酸化して
AlxOy21aに転化し、3次元屈折率変調構造3D
を作製することができるが、良質な3次元屈折率変調構
造3Dを作製する観点からは、Al組成xが0.3以上
あることが好ましい。
【0034】したがって、上記の方法によれば、3次元
屈折率変調構造3Dを備えた半導体光結晶素子(導体レ
ーザ素子や光導波路など・・)を容易に製造することが
できる。
【0035】◎半導体レーザ素子への応用 1) 図2(a)は、上記のようにして作製した3次元屈
折率変調構造3Dを半導体レーザ素子Loに応用した例
である。この例では、積層構造2の中心部分に活性部分
41が埋め込まれるように作製してある。なお、図2
(a)は、p型クラッド層32の上に酸化用マスクMo
を設けた状態を示す図である。
【0036】この半導体レーザ素子Loの製造方法を説
明すると、まず、Al含有の第1の化合物半導体層21
とAl非含有の第2の化合物半導体層22を交互に積層
してなるn型クラッド層31を基板1上に成長させる。
n型クラッド層31には必要に応じてn型ドーパントが
ドーピングされる。この段階で上記の酸化マスクMoを
設けるなどの酸化方法によりn型クラッド層31に3次
元屈折率変調構造3Dを作製する。
【0037】次に、酸化用マスクMoが設けてある場合
はこれを除去した後、この上に上記と同様Al含有の第
1の化合物半導体層21とAl非含有の第2の化合物半
導体層22を交互に積層して活性層4を作製する。
【0038】ついで、活性層4の上に酸化用マスクMo
を形成し、これを基に3次元屈折率変調構造3Dを作製
するが、酸化用マスクMoには中央部分には孔Hをあけ
ず周囲の部分のみに孔Hをあける。この酸化用マスクを
基に、活性層4の周辺部分のみに3次元屈折率変調構造
3Dを作製する。この酸化用マスクMoに穴を設けなか
った部分が半導体レーザ素子Loの活性部分41にな
る。これを図2(a´)に示す。なお、酸化条件を適当
に選択することによりAlの酸化を、活性層4の下部に
位置するn型クラッド層31の部分には及ばないように
することができる。
【0039】酸化工程が酸化用マスクMoを必要としな
い方法である場合は、活性層4の中央部分を避けて酸素
の収束イオンビームを照射して、酸化工程を行なうこと
になる。
【0040】酸化工程が終了したら不要な酸化用マスク
Moを除去し、活性層4の上に上記と同様、Al含有の
第1の化合物半導体層21とAl非含有の第2の化合物
半導体層22を交互に積層してなるp型クラッド層32
を作製する。このp型クラッド層32にはp型のドーパ
ントがドーピングしてある。
【0041】次に、p型クラッド層32の上に、n型ク
ラッド層31に3次元屈折率変調構造3Dを作製したも
のと同様の酸化用マスクMoを形成し、これを基に3次
元屈折率変調構造3Dをp型クラッド層32にも作製す
る(図2(a))。なお、酸化条件を適当に選択するこ
とによりAlの酸化を、p型クラッド層32の部分のみ
に留めることができる。
【0042】2) 図2(b)は、3次元屈折率変調構造
3Dを半導体レーザ素子Loに応用した別の例で、上記
の製造方法と同様の方法で、半導体レーザ素子Loの上
面と下面にそれぞれn型クラッド層31およびp型クラ
ッド層32を形成し、活性層4(i層)の相対する2面
に3次元屈折率変調構造3D・3Dを作製している。こ
の面が半導体レーザ素子Loの反射ミラーの役割を果た
す構成となっている。
【0043】半導体レーザ素子Loを上記1)・2)のよう
な構成にし、両クラッド部分31・32から電流(電
子、正孔)を注入すると、3次元屈折率変調構造3D部
分はAlAsが酸化してAlxOy21bになっている
ため隣接するGaAs層22もキャリアが空乏化し電流
が流れないので効率よく活性層4(i層)に電子・正孔
のキャリア注入が行なわれ、効率よくレーザLが発振さ
れる。
【0044】◎光導波路への応用 また、3次元屈折率変調構造3Dは、光導波路にも応用
することができ、曲がり損失の少ない光導波路を提供す
ることができる。以下に、本発明の製造方法を2次元光
導波路Lgに応用した例を記載する(図3参照)。
【0045】まず、基板1上にAlGaAsよりなる化
合物半導体層を成長させる。これが、光閉じ込め用のク
ラッド層3になる。
【0046】このクラッド層3の上に、Al含有の第1
の化合物半導体層21とAl非含有の第2の化合物半導
体層22が交互に積層した積層構造2を成長させる。こ
の積層構造2の一部がコア層5となるため、クラッド層
3よりも高い屈折率の材料で作ることが必要である。逆
にいえば、クラッド層3は屈折率の値が相対的に小さい
材料(上記のAlGaAsなど)が適している。
【0047】これに、上記の方法(酸化工程)により酸
化を行ない3次元屈折率変調構造3Dを作製する。な
お、図3に示すように、光の通路になるコア層5の部分
は酸化を行なわない。酸化工程は、酸化用マスクMoを
形成する方法・形成しない方法のどちらでもよい。
【0048】次に、必要に応じて酸化用マスクMoを除
去し2次元光導波路Lgとする。なお、上部のクラッド
層は空気などがその役割を果たす。図3において符号6
により表されている丸い部分は、酸化によりAlxOy
に転化された部分21aがその下方に存在することを示
すものである。このような構成にすると光導波路の曲が
り損失を極めて小さくすることができる。なお、このよ
うな2次元光導波路Lgは、直角に曲げても光損失がな
いことが理論的に示されている。
【0049】《第2の実施形態》本発明の第2の実施形
態を図により詳細に説明する。図4は、本発明の第2の
実施形態に係る2次元屈折率変調構造の作製例を示す概
念的斜視図である。ここで、(a)は混晶化した後を、
(b)は混晶化した部分に2次元屈折率変調構造を作製
した例を、それぞれ示す。図5は、本発明の第2の実施
形態に係る2次元屈折率変調構造を半導体レーザ素子に
応用した例の要部の概念的斜視図を示す。
【0050】◎2次元屈折率変調構造の作製 図4・図5により、2次元屈折率変調構造2Dを備えた
半導体光結晶素子Sの製造方法をAlAs層21/Ga
As層22よりなる化合物半導体層を交互に積層した積
層構造2を例に、半導体レーザ素子Loに応用したもの
について説明する。
【0051】この実施形態では、GaAs層22が約1
0nm程度と薄い(物質内の光の波長の1/4よりもは
るかに薄い)ものを使用するが、このような厚さのGa
As層22の使用により、いわゆる量子効果を用いて半
導体レーザ素子Loなどの半導体光結晶素子Sの高性能
化を図ることができる。
【0052】まず、基板1に化合物半導体の積層構造2
を作製するが、Al含有の第1の化合物半導体層21、
Al非含有の第2の化合物半導体層22、基板1とも第
1の実施形態のものと同様でよい。ここでは、上記のよ
うにAlAs層21とGaAs層22である。積層構造
2の作製は、第1の実施形態と同様に分子線エピタキシ
法などが利用される。
【0053】次に、積層構造2の特定部分に位置するA
lAsとGaAsを混晶化させて、混晶化されたAlG
aAs層7にする。これは、積層構造2の最上層の所定
の領域に混晶化用マスクMmを形成し、これを基に、混
晶化用マスクMmで覆われていない部分に位置する積層
構造2を構成するAlAs層21中のAlAsとGaA
s層22中のGaAsを垂直に混晶化する。なお、混晶
化は、不純物を基板1の方向に熱で拡散するか、あるい
は、イオンを基板1の方向に向けて注入することにより
行なわれる。図4(a)は、混晶化した後の状態を示す
図である。
【0054】混晶化されたAlGaAs層7の組成は、
もとのAlAs層21とAlGa層22の厚さにより決
まるが、混晶化工程の後に行なわれる酸化工程では、第
1の実施形態の場合と同様に、混晶化されたAlGaA
s層7のAl組成xが0.02以上であればAlのみを
選択的に酸化してAlxOy21aに転化することがで
きる。但し、Al組成xが高い方が酸化し易いので、混
晶化されたAlxGa1-xAs層7のAl組成xが0.3
以上、より好ましくは0.5以上になるようにAlAs
層21の厚みを決定するのがよい。
【0055】次いで、上記により混晶化した部分7の所
定箇所を選択的に酸化して2次元屈折率変調構造2Dを
作製する。この際には、第1の実施形態で3次元屈折率
変調構造3Dを作製したものと同様の酸化方法が使われ
るが、この方法が適用される化合物半導体層が積層構造
2ではなく、混晶化されたAlGaAs層7という単一
種類の化合物半導体層であるため、形成される屈折率変
調構造も3次元ではなく2次元屈折率変調構造2Dとな
る。この点、第1の実施形態の場合と異なる。
【0056】図4(b)は、2次元屈折率変調構造2D
を作製した後の状態を示す図であるが、図中の丸い部分
(符号6)はAlxOy21aが下部に存在する箇所を
示している。すなわち、当該部分は、混晶化されたAl
GaAs層7が酸化によりAlxOyに転化された部分
であり、混晶化した部分7の所定箇所を最上部から基板
1に達するように円柱状にAlxOyに転化されてい
る。
【0057】積層構造2の両脇に2次元屈折率変調構造
2Dを作製したら、必要に応じて不要な酸化用マスクM
o(図示せず)などを除去し、次いで、その上面及び下
面にそれぞれn型クラッド層31、p型クラッド層32
を取り付け半導体レーザ素子Loとする(図5)。な
お、n型クラッド層31は、通常は最初から積層構造2
を作る基板1と同一の基板上に作られる。
【0058】このようにして作られる半導体レーザ素子
Lo(図5)の屈折率変調構造は2次元屈折率変調構造
2Dであり、3次元屈折率変調構造3Dより性能は劣る
ものの、これまで実用化されている1次元のDFB構造
を有する面発光レーザより、自然発光が抑制されるた
め、しきい値電流が低い半導体レーザ素子Loを提供す
ることができる。
【0059】なお、上記混晶化されたAlGaAs層7
は、ドーピングするドーパントの種類によりp型あるい
はn型にすることも可能である。したがって、混晶化工
程と同時にあるいは混晶化工程の後に混晶化部分の一方
をn型クラッド層31、他方をp型クラッド層32とす
る構造とすれば、電子、正孔を横方向から活性層4に注
入する半導体レーザ素子Loを作ることもできる。
【0060】上記第1の実施形態及び第2の実施形態で
は、Al含有の第1の化合物半導体層21がAlAs、
AlGaAs、Al非含有の第2の化合物半導体層22
がGaAsよりなる場合について説明したが、Al含有
の第1の化合物半導体層21の材料としては、AlGa
P、InAlGaAs、InAlGaPなどのIII−
Vの元素よりなる3元・4元の化合物半導体を用いるこ
ともできる。また、Al非含有の第2の化合物半導体層
22の材料としては、III−Vの元素よりなるInA
s、InGaAs、InGaAsP、InGaSb、G
aAsSbなどの化合物半導体を用いることができる。
【0061】すなわち、これら材料によっても、上記の
方法により酸化及び混晶化することができ、2次元や3
次元の屈折率変調構造を備えた半導体光結晶素子Sを製
造することができる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法によ
れば、従来困難であった光の波長の1/4程度の構造を
持つ3次元屈折率変調構造3Dを、半導体部分に穴をあ
けずに、半導体光結晶素子S中に容易に作り出すことが
できる。3次元屈折率変調構造3Dを半導体レーザ素子
に適用すると、自然放出光が極めて小さく、かつ、しき
い値の低い半導体レーザ素子Loを提供することができ
る。また、その製造も極めて容易である。また、3次元
屈折率変調構造3Dを光導波路に適用すると、曲り損失
が極端に小さな2次元光導波路Lgを提供することがで
き。また、その製造も極めて容易である。
【0063】また、本発明の方法によれば、極めて容易
に2次元屈折率変調構造2Dを半導体光結晶素子S中に
作り出すことができる。これを半導体レーザ素子に適用
する場合には、混晶化工程を活用することにより、活性
層4と2次元屈折率変調構造2Dの両者を、同じ基板1
上に同時に成長させた同一の化合物半導体の積層構造2
を基にして作製できるため、性能のよい半導体レーザ素
子Loとすることができる。
【0064】さらに、本発明の方法は、幅広くIII−
V族の半導体材料に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る3次元屈折
率変調構造を概念的に示す斜視図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態に係る3次元屈折
率変調構造を半導体レーザ素子に応用した例の概念的斜
視図を示す。(a)は活性層を3次元屈折率変調構造の
中に埋め込むように設けた半導体レーザ素子の要部の概
念的斜視図を、(a´)は活性部分を拡大した斜視図
を、(b)は活性層の左右に3次元屈折率変調構造を作
製した半導体レーザ素子の要部の概念的斜視図を、それ
ぞれ示す。
【図3】 本発明の第1の実施形態に係る3次元屈折
率変調構造を2次元光導波路に応用した例の概念的斜視
図である。
【図4】 本発明の第2の実施形態に係る2次元屈折
率変調構造の作製例を示す概念的斜視図である。(a)
は混晶化した後を、(b)は混晶化した部分に2次元屈
折率変調構造を作製した例を、それぞれ示す。
【図5】 本発明の第2の実施形態に係る2次元屈折
率変調構造を半導体レーザ素子に応用した例の要部の概
念的斜視図を示す。
【図6】 従来例による3次元屈折率変調構造の製造
を示す斜視図である。
【符号の説明】
3D ;3次元屈折率変調構造 3D´;3次元屈折率変調構造(従来例、斜めに穴をあ
けるもの) 2D ;2次元屈折率変調構造 Lg ;2次元光導波路 Lo ;半導体レーザ素子 L ;レーザ(レーザ光) Mm ;混晶化用マスク Mo ;酸化用マスク H ;孔(酸化用マスクにあけられた孔) S ;半導体光結晶素子 x ;Al組成 y ;O組成 1 ;基板(GaAs基板) 2 ;積層構造 21;第1の化合物半導体層(例えばAlAs層) 21a…酸化によりAlxOyに転化された部分(Al
xOy) 21b…AlxOyに転化されなかった部分 22;第2の化合物半導体層(例えばGaAs層) 3 ;クラッド層 31;n型クラッド層 32;p型クラッド層 4 ;活性層(i層) 41;活性部分 5 ;コア層(光導波路のコア部分) 6 ;AlxOyが下部に存在する箇所を示す 7 ;混晶化した部分(混晶化されたAlGaAs
層) 8 ;バルクの半導体結晶 8a ;穴(バルクの半導体結晶にあけられた穴) 8b ;屈折率が異なる部分 9 ;ドリル 9´ ;エッチング用のビーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹ノ内 弘和 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5F045 AB09 AB10 AB17 AB18 AC11 AF04 AF20 CA12 DA52 DA64 HA15 HA20 5F073 AA75 AB17 CA02 CA04 CA05 CA07 CA12 CA13 CA14 CA15 DA12 DA14 DA27 EA23

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屈折率変調構造を備えた半導体光結晶
    素子の製造方法であって、前記屈折率変調構造が少なく
    とも、(ア) 基板上にAl含有の第1の化合物半導体
    層とAl非含有の第2の化合物半導体層を交互に積層し
    たIII−V族の化合物半導体よりなる積層構造を成長
    する積層構造成長工程と、(イ) 前記積層構造の最上
    層の所定の箇所より前記基板方向にO(酸素)を供給す
    ることにより、積層された前記Al含有の第1の化合物
    半導体層の前記所定の箇所の真下に位置するAlのみを
    垂直に選択的に酸化し、該酸化部分を前記最上層から平
    面視して2次元的に周期配列するように形成する酸化工
    程、を経て構成される3次元屈折率変調構造であること
    を特徴とした半導体光結晶素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 屈折率変調構造を備えた半導体光結晶
    素子の製造方法であって、前記屈折率変調構造が少なく
    とも、(ア) 基板上にAl含有の第1の化合物半導体
    層とAl非含有の第2の化合物半導体層を交互に積層し
    たIII−V族の化合物半導体よりなる積層構造を成長
    する積層構造成長工程と、(イ) 前記積層構造の所定
    の領域に位置する前記Al含有の第1の化合物半導体層
    と前記Al非含有の第2の化合物半導体層とを、前記積
    層構造の最上層から前記基板に向けて垂直に混晶化する
    混晶化工程と、(ウ) 前記混晶化した部分の最上部の
    所定の箇所より前記基板方向にOを供給することによ
    り、該混晶化した部分の前記所定の箇所の真下に位置す
    るAlのみを垂直に選択的に酸化し、該酸化部分を前記
    最上部から平面視して2次元的に周期配列するように形
    成する酸化工程、を経て構成される2次元屈折率変調構
    造であることを特徴とした半導体光結晶素子の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記混晶化工程が、(ア) 前記積層
    構造の最上層の所定の箇所にマスクを形成した後、
    (イ) 該マスクを基に、前記積層構造のうちマスクが
    形成されていない部分より前記基板方向へ不純物を拡散
    させるか、または、前記基板方向へイオンを注入するこ
    とにより、積層された前記第1の化合物半導体層と前記
    第2の化合物半導体層を垂直に混晶化すること、よりな
    ることを特徴とした請求項2に記載の半導体光結晶素子
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記酸化工程が、(ア) 前記積層構
    造上もしくは前記混晶化した部分上に2次元的に周期配
    列した孔を有する酸化用マスクを形成する工程により該
    酸化用マスクを形成した後、前記孔の部分から前記基板
    方向へ酸素を含む気体を熱拡散することにより酸素を供
    給して垂直に酸化するか、または、前記孔の部分から前
    記基板方向へ酸素イオンを注入して酸素を供給しアニー
    ルすることにより垂直に酸化するか、(イ) あるい
    は、前記積層構造上もしくは前記混晶化した部分上に酸
    素の収束イオンビームを照射して前記基板方向に酸素イ
    オンを垂直に注入して酸素を供給し、該注入箇所が平面
    視して2次元配列をなすように走査して垂直に酸化する
    こと、よりなることを特徴とした請求項1乃至請求項3
    に記載のいずれか1項に記載の半導体光結晶素子の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記半導体光結晶素子に活性層を形成
    する場合は、該活性層の上下あるいは両端に前記3次元
    屈折率変調構造もしくは前記2次元屈折率変調構造を形
    成することを特徴とした請求項1乃至請求項4のいずれ
    か1項に記載の半導体光結晶素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の化合物半導体層がAl組成
    x=0.02〜1.0のAlxGa1-xAsであり、前記
    第2の化合物半導体層がGaAsであることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の半導体
    光結晶素子の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004266280A (ja) * 2003-02-28 2004-09-24 Osram Opto Semiconductors Gmbh 半導体レーザおよび光ポンピングされる半導体装置
WO2007029661A1 (ja) * 2005-09-05 2007-03-15 Kyoto University 2次元フォトニック結晶面発光レーザ光源
JP2018200915A (ja) * 2017-05-25 2018-12-20 富士通株式会社 化合物半導体装置、赤外線検知器及び撮像装置

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