JP3743209B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機の変速制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動変速機の変速制御装置としては、例えば特開平10−30688号公報に開示されるものが知られている。 上記従来例は、図6に示すように、3組の遊星歯車を有することで前進5速後進1速の複数の変速段を有するものであり、複数の摩擦要素であるフロントブレーキ1、インプットクラッチ3、ハイアンドローリバースクラッチ4、ダイレクトクラッチ6、リバースブレーキ7、ローコーストブレーキ8、およびフォワードブレーキ9と、一方向のみの回転を許容するサードワンウェイクラッチ2、ファーストワンウェイクラッチ5、およびフォワードワンウェイブレーキ10を図7に示した締結表に従って締結或いは解放することで、前記複数の変速段のうちの一つの変速段を選択することを可能としている。 前記複数の変速段のうち、一つの変速段から他の変速段への変速動作は、駆動軸と連動回転して油を圧縮供給するオイルポンプからの吐出圧を、図7の締結表に従って、前記複数の摩擦要素に対してそれぞれ所定の作動油圧に調圧して供給するか、或いは摩擦要素の作動油圧を排出するかの組み合わせによって行なわれる。 図7の締結表において、○は締結、△は締結はするが動力伝達には関与しないもの、○’は入力トルクが大きな時に締結、○”は入力トルクが小さな時に締結、△’は図8に示したマップに従って締結させ、Pはエンジンから動力が入力される際に動力伝達に関与し、Cは自動変速機の出力軸から動力が入力される際(コースト状態)に動力伝達に関与することを意味している。また、オイルポンプからの吐出圧を所定の作動油圧に調圧して摩擦要素に供給すること、或いは摩擦要素から作動油圧を排出することも、オイルポンプからの吐出圧を利用して行なわれる。 2速の変速段から1速の変速段への変速動作(以下、2−1変速動作と称す。)は、例えば、スロットル開度TVOが一定値Tvo0で車速VSPが低下しているような場合、図9の2−1変速マップに基づいて、車速VSPがV0から2−1変速線上のV1に低下すると起動し、ダイレクトクラッチ6の作動油圧の排出を開始する。車速VSPがさらに低下してV2となると、フロントブレーキ1およびハイアンドローリバースクラッチ4の締結領域を示した図8に基づいて、フロントブレーキ1およびハイアンドローリバースクラッチ4に対してそれぞれ所定の作動油圧を供給して締結させる。その後、ダイレクトクラッチ6の作動油圧のほとんど全てが排出されると、ダイレクトクラッチ6が完全に解放して2−1変速動作が終了する。 ダイレクトクラッチ6に対して設置される電磁弁は、オイルポンプからの吐出圧を油圧源とする制御圧を出力して、ダイレクトクラッチ6を解放させ、制御圧を出力しなければ締結させる。すなわち、ダイレクトクラッチ6は、制御圧が0の状態で完全に締結し、制御圧の上昇の度合いに応じて解放され、制御圧が最大の状態で完全に解放する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した自動変速機の変速制御装置において、コースト状態では、駆動軸の回転が低くなることによりオイルポンプからの吐出圧も低下する。コースト状態における2−1変速動作は、フロントブレーキ1とハイアンドローリバースクラッチ4とダイレクトクラッチ6の締結圧、車速、および変速比の時間変化量を示した図10のようになり、車速V1(時間t1)で起動して、前記制御圧を上昇させることでダイレクトクラッチ6を徐々に解放させながら、車速がV2まで低下すると(時間t2)、フロントブレーキ1およびハイアンドローリバースクラッチ4を同時に締結させる。時間t2からt3において、フロントブレーキ1を締結させる作動油圧と、ハイアンドローリバースクラッチ4を締結させる作動油圧とが同時に必要となるので、オイルポンプの吐出圧が一時的に低下することとなる。吐出圧が低下することで前記制御圧も低下するため、時間t3付近のように、ダイレクトクラッチ6の解放が一時後退して、ダイレクトクラッチ6に引きずりが発生する。すなわち、フロントブレーキ1およびハイアンドローリバースクラッチ4が完全に締結しても、ダイレクトクラッチ6に引きずりが発生し、図7の締結表から分かるように、擬似的に3速の変速段が選択された状態となって、運転者に違和感を与えるといった問題があった。 また、ダイレクトクラッチ6の引きずりによって運転者が違和感を感じることをなくすためには、コースト状態において駆動軸の回転が低くなったとしても、オイルポンプから十分な吐出圧が得られるよう、オイルポンプを大型化しなければならないといった問題点があった。 そこで、本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、コースト状態における2−1変速動作で、オイルポンプの大型化を伴うことなくダイレクトクラッチの引きずりを防止することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1記載の自動変速機の変速制御装置では、複数の変速段のうち、一つの変速段を実現するよう締結、或いは解放する複数の摩擦要素と、該複数の摩擦要素の各々に対応し、締結解放するための所定の作動油圧を供給、或いは排出するよう作動する複数の変速制御弁と、該複数の変速制御弁の各々に対応し、変速制御弁の作動を制御するために、入力圧を制御圧に調圧して出力するか、或いは入力圧をそのまま排出する複数の電磁弁と、車両の走行状態に基づいた変速段を選択するよう前記複数の電磁弁を制御する変速制御手段と、を備え、前記複数の変速制御弁のうち、一方の形式の変速制御弁は、対応する電磁弁から制御圧が入力されると対応する摩擦要素を解放し、制御圧が入力されなければ対応する摩擦要素を締結する第1形式の変速制御弁とし、前記複数の変速制御弁のうち、他方の形式の変速制御弁は、対応する電磁弁から制御圧が入力されると対応する摩擦要素を締結し、制御圧が入力されなければ対応する摩擦要素を解放する第2形式の変速制御弁とし、前記変速制御手段は、第1の摩擦要素を第1形式の変速制御弁により解放する、前記複数の変速段のうち、変速比が最も大きな第1の変速段への変速動作時に、少なくとも二つの第2の摩擦要素を対応する第2形式の変速制御弁により締結する自動変速機の変速制御装置において、前記変速制御手段は、コースト状態における前記変速動作時に、前記第1の摩擦要素の解放が開始された後に、前記第2の摩擦要素を順次締結させることを特徴としている。 また、請求項2記載の発明では、請求項1記載の自動変速機の変速制御装置において、前記変速制御手段は、コースト状態における前記変速動作時に、前記第2の摩擦要素を締結する時期を決定するための基準となり、第1の摩擦要素の解放が開始する際の車速より低く、かつ、第2の摩擦要素毎に異なるよう設定される基準車速を有し、車速が前記基準車速以下となると、対応する第2の摩擦要素を締結させることを特徴としている。
【0005】
【発明の効果】
本発明請求項1記載の自動変速機の変速制御装置にあっては、コースト状態で、第1の摩擦要素を第1形式の変速制御弁により解放する、前記複数の変速段のうち、変速比が最も大きな第1の変速段への変速動作時に、前記第1の摩擦要素の解放が開始された後に、少なくとも二つの第2の摩擦要素を順次締結させることで、前記変速動作の過渡状態において、前記第2の摩擦要素を締結させる作動油圧を同時に必要としなくなり、前記第1形式の変速制御弁に入力される制御圧が低下することを防止できるため、オイルポンプの大型化を伴うことなく前記第1の摩擦要素に引きずりが発生することを防止している。 また、請求項2記載の自動変速機の変速制御装置にあっては、コースト状態における前記変速動作の過渡状態において、車速が基準車速以下になると第2の摩擦要素を順次締結させることで、前記第2の摩擦要素を締結させる時期を車速のみで決定することができ、タイマ等を用いて決定する必要がなくなるため、変速制御手段の設計が容易になる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。 図1は、本発明の実施の形態による自動変速機の変速制御装置を示したものであり、自動変速機101は、エンジン100によって回転駆動されるトルクコンバータ102と、トルクコンバータ102から入力される回転速度を変速して図示しない出力軸に出力する変速機構103と、変速機構103の変速を制御する変速制御装置104とを備える。変速機構103は、3組の遊星歯車装置と、遊星歯車装置間の動力伝達経路の切り換えを行なうための複数の摩擦要素とから構成される。また、変速制御装置104は、電磁弁等からなる複数の弁で構成され、オイルポンプから各摩擦要素への作動油圧の供給経路の切り換え、および作動油圧を調整する油圧調整部105と、この油圧調整部105を制御する電子制御ユニット(ATCU)106(変速制御手段に相当)とからなる。また、変速機構103は、図6で示した従来の自動変速機の変速制御装置の変速機構と同等であることから、同じ符号を用いることとする。
【0007】
変速機構103は、第1遊星歯車G1と、第2遊星歯車G2と、第3遊星歯車G3との3組の遊星歯車装置を有することで前進5速後進1速の複数の変速段を有するものであり、前記複数の摩擦要素に相当する、フロントブレーキ1(第2の摩擦要素に相当)、インプットクラッチ3、ハイアンドローリバースクラッチ4(第2の摩擦要素に相当)、ダイレクトクラッチ6(第1の摩擦要素に相当)、リバースブレーキ7、ローコーストブレーキ8、およびフォワードブレーキ9と、一方向のみの回転を許容する、サードワンウェイクラッチ2、ファーストワンウェイクラッチ5、およびフォワードワンウェイブレーキ10を図7に示した締結表に従って締結或いは解放することで、前記複数の変速段のうちの一つの変速段を選択することを可能としている。 第1遊星歯車G1は、フロントブレーキ1およびサードワンウェイクラッチ2を介して変速機ケースに接続される第1サンギアS1、自動変速機101の入力軸に接続される第1リングギアR1、および、これらの両者と歯合する第1ピニオンP1を回転自在に支持する第1キャリアC1によって構成される。 また、第2遊星歯車G2は、ローコーストブレーキ8或いはフォワードブレーキ9とフォワードワンウェイブレーキ10を介して変速機ケースに接続される第2サンギアS2、インプットクラッチ3を介して第1リングギアR1に接続される第2リングギアR2、および、これらの両者と歯合する第2ピニオンP2を回転自在に支持し、出力軸に接続される第2キャリアC2によって構成される。 さらに、第3遊星歯車G3は、ハイアンドローリバースクラッチ4およびファーストワンウェイクラッチ5を介して第2サンギアS2に接続される第3サンギアS3、第1キャリアC1に接続される第3リングギアR3、および、これらの両者と歯合する第3ピニオンP3を回転自在に支持し、ダイレクトクラッチ6を介して第3サンギアS3と、また、リバースブレーキ7を介して変速機ケースと接続される第3キャリアC3によって構成される。
【0008】
変速制御装置104による2−1変速動作は、電子制御ユニット106が、図9に示した変速マップにおいて車速VSPとスロットル開度TVOとの関係が2−1変速線の右側の領域から左側の領域に切り換わる瞬間に、2−1変速動作を起動させ、図7に示した締結表に従って、フロントブレーキ1およびハイアンドローリバースクラッチ4を締結させる一方、ダイレクトクラッチ6を解放させるよう、油圧調整部105を制御することで、実行される。以下では、油圧調整部105の2−1変速動作時に作動する油圧回路を示した図2、2−1変速動作時のフロントブレーキ1とハイアンドローリバースクラッチ4とダイレクトクラッチ6の締結圧、車速、および変速比の時間変化量を示した図3、フロントブレーキ1の締結領域を示した図4、および、ハイアンドローリバースクラッチ4の締結領域を示した図5を用いて説明する。 例えば、スロットル開度TVOが一定値Tvo0で、車速VSPが低下することによって2−1変速動作が実行される場合、図2における制御部30(電子制御ユニット106の一部)は、車速がV0からV1に低下すると(図3中時間t1)、図9の変速マップに従って、2−1変速動作を起動させ、ダイレクトクラッチ電磁弁26に指令信号33を出力する。プレッシャーレギュレータ弁12は、図示しない駆動軸と連動回転して油を圧縮供給するオイルポンプ11の吐出圧をライン圧PLに調圧する。パイロット弁13はライン圧PLを一定油圧に相当するパイロット圧Ppに調圧する。 ダイレクトクラッチ電磁弁26(電磁弁に相当)は、指令信号33が入力されると、パイロット圧Ppをダイレクトクラッチ制御圧Pdに調圧して出力し、ダイレクトクラッチ変速制御弁23(第1形式の変速制御弁に相当)は、ダイレクトクラッチ制御圧Pdが印加されると、ライン圧PLを減圧調整したダイレクトクラッチ圧PCdを吐出して、ダイレクトクラッチ6を徐々に解放させる。 ダイレクトクラッチ変速制御弁23は、ダイレクトクラッチ制御圧Pdが印加されなければ、ライン圧PLをそのままダイレクトクラッチ6に供給してダイレクトクラッチ6を締結させ、ダイレクトクラッチ制御圧Pdが印加されると、ライン圧PLをダイレクトクラッチ制御圧Pdの増加に応じて減圧調整したダイレクトクラッチ圧PCdによって、ダイレクトクラッチ6の締結を徐々に解除するものであり、ダイレクトクラッチ圧PCdが減圧されて0になって初めて、ダイレクトクラッチ6は完全に解放されることとなる。 ダイレクトクラッチ6の解放が開始された後、車速がV2(基準車速に相当)まで低下すると(図3中時間t2)、制御部30は、図4に示したマップに従って、フロントブレーキ1を締結させるための指令信号31をフロントブレーキ電磁弁24(電磁弁に相当)に出力する。フロントブレーキ電磁弁24は、指令信号31が入力されると、パイロット圧Ppをフロントブレーキ制御圧Pfに調圧して出力する。フロントブレーキ変速制御弁21(第2形式の変速制御弁に相当)は、フロントブレーキ制御圧Pfが印加されると、ライン圧PLをフロントブレーキ圧PBfに調圧して吐出し、フロントブレーキ1を締結させる。
【0009】
図4におけるスロットル開度Tvo(≧Tvo0)は、コースト状態か否かを判断するためのものであり、スロットル開度Tvo以下がコースト状態となるように設定される。フロントブレーキ1は、コースト状態では車速V2以下で、また、コースト状態でないときは車速V1で締結されることとなる。
1速の変速段選択時にフロントブレーキ1が締結されるのは、スロットル開度TVOがある程度の大きさとなる状態(TVO>Tvo)で、サードワンウェイクラッチ2が行なう動力伝達の補助を行なうためである。したがって、フロントブレーキ1は、コースト状態(TVO≦Tvo)では、自動変速機101の動力伝達に影響を及ぼすものではなく、車速がV2まで低下したときに図3に示すよう急激に締結させても変速ショックを発生させることはない。コースト状態においてフロントブレーキ1を締結させるのは、フロントブレーキ電磁弁24からパイロット圧Ppがそのまま排出(ドレン)されることを防止するためである。 さらに、ダイレクトクラッチ6が完全に締結する車速V3まで低下すると(時間t4)、変速比は1速の変速比となり、2−1変速動作における変速比が変化する領域である2−1実変速は終了する。車速がV3(基準車速に相当)まで低下すると、制御部30は、図5に示したマップに従って、ハイアンドローリバースクラッチ4を締結させるための指令信号32をハイアンドローリバースクラッチ電磁弁25(電磁弁に相当)に出力する。ハイアンドローリバースクラッチ電磁弁25は、指令信号32が入力されると、パイロット圧Ppをハイアンドローリバースクラッチ制御圧Phに調圧して出力する。ハイアンドローリバースクラッチ変速制御弁22(第2形式の変速制御弁に相当)は、ハイアンドローリバースクラッチ制御圧Phが印加されると、ライン圧PLをハイアンドローリバースクラッチ圧PChに調圧して吐出し、ハイアンドローリバースクラッチ4を締結させる。
【0010】
図5におけるスロットル開度Tvo(≧Tvo0)は、図4におけるスロットル開度Tvoと同様に、コースト状態か否かを判断するためのものであり、スロットル開度Tvo以下がコースト状態となるように設定される。ハイアンドローリバースクラッチ4は、コースト状態では車速V3以下で、また、コースト状態でないときは車速V1で締結されることとなる。 1速の変速段選択時にハイアンドローリバースクラッチ4が締結されるのは、スロットル開度TVOがある程度の大きさとなる状態(TVO>Tvo)で、ファーストワンウェイクラッチ5が行なう動力伝達の補助を行なうためである。したがって、ハイアンドローリバースクラッチ4は、コースト状態(TVO≦Tvo)では、自動変速機101の動力伝達には影響するものではなく、車速がV3まで低下したときに図3に示すよう急激に締結させても変速ショックを発生させるものではない。コースト状態においてハイアンドローリバースクラッチ4を締結させるのは、ハイアンドローリバースクラッチ電磁弁25からパイロット圧Ppがそのままドレンされることを防止するためである。
【0011】
最終的に時間t5に至ると、ハイアンドローリバースクラッチ4が完全に締結して、2−1変速動作は終了する。したがって、2−1変速動作は、図3から明らかなように、車速V1(時間t1)で起動し、変速比は2速の変速比から1速の変速比へと滑らかに変化を開始する。ついで、車速V2(時間t2)でフロントブレーキ1を締結させる。さらに、車速V3(時間t4)でダイレクトクラッチ6が完全に解放して、変速比は2速の変速比となり、2−1実変速が終了するとともに、ハイアンドローリバースクラッチ6を締結させている。最終的に時間t5で2−1変速動作が終了する。 また、前記フロントブレーキ電磁弁24、ハイアンドローリバースクラッチ電磁弁25、およびダイレクトクラッチ電磁弁26は、指令信号31,32,33が入力されない限り、パイロット圧Ppをそのまま排出ドレンしてしまう構造となっているため、指令信号31,32,33が入力されない場合はライン圧PLを低下させる一因になっている。1速の変速段選択時で、コースト状態或いはアイドル状態にあるとき、駆動軸の回転速度は低くなり、それに伴ってオイルポンプ11からの吐出圧も低くなるので、プレッシャーレギュレータ弁12によって調圧されるライン圧PLも低くなる。したがって、フロントブレーキ1とハイアンドローリバースクラッチ4を締結させて、電磁弁フロントブレーキ電磁弁24とハイアンドローリバースクラッチ電磁弁25からパイロット圧Ppがそのままドレンされることを規制することによって、ダイレクトクラッチ電磁弁26へ供給されるパイロット圧Ppの低下を避けることができ、ダイレクトクラッチ電磁弁制御圧Pdの低下を防止して、ダイレクトクラッチ6に引きずりが発生しないようにしている。 さらに、フロントブレーキ1およびハイアンドローリバースクラッチ4は、図4および図5に従って、ダイレクトクラッチ6の解放が開始された後に、順に締結されるため、2−1変速動作の過渡状態において、フロントブレーキ圧PBfおよびハイアンドローリバースクラッチ圧PChを同時に発生させることによってライン圧PLが一時的に大きく低下することを防止できる。ライン圧PLの低下を防止することでパイロット圧Ppの低下を避けることができ、ダイレクトクラッチ制御圧Pdがダイレクトクラッチ6を解放させるのに必要な油圧を維持できるため、オイルポンプの吐出圧が大きくなるようにオイルポンプを大型化させることなく、ダイレクトクラッチ6が引きずられて擬似的に3速の変速段が形成され、運転者に違和感を与えることを防止できる。 また、コースト状態における2−1変速動作時のフロントブレーキ1およびハイアンドローリバースクラッチ4の締結時期は、図4および図5に従って、車速がV2まで低下したとき、すなわち時間t2でフロントブレーキ1を締結させ、車速がV3まで低下したとき、すなわち時間t4でハイアンドローリバースクラッチ4を締結させるよう、車速VSPから一意に決定することができることから、フロントブレーキ1およびハイアンドローリバースクラッチ4の締結時期をずらすためにタイマ等を用いる必要がなくなり、電子制御ユニット106が指令信号31,32を出力する時期を決定するためのプ
ログラムの設計が容易になる。
【0012】
さらにまた、フロントブレーキ1およびハイアンドローリバースクラッチ4の締結時期は、同時にならなければ良いため、それらの締結領域は、図4および図5に示したものに限られるものではなく、例えば、フロントブレーキ1の締結領域を図5とし、ハイアンドローリバースクラッチ4の締結領域を図4として、反対の構成とすることも可能であり、或いは、2−1実変速が終了した後に、フロントブレーキ1およびハイアンドローリバースクラッチ4を順に締結させてもよい。 そして、本発明の実施の形態では、前記第2の摩擦要素として、フロントブレーキ1とハイアンドローリバースクラッチ4との二つについて説明しているが、前記第2の摩擦要素とは複数であればよく二つに限定されるものではない。仮に前記第2の摩擦要素が三つ以上であったとしても、それらの締結時期をずらすことで本発明の実施の形態と同等の効果が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の自動変速機を示す概略図である。
【図2】実施の形態の2−1変速動作の油圧回路を示す図である。
【図3】実施の形態の時間に対する摩擦要素の締結圧と時間と変速比との関係を示す図である。
【図4】実施の形態のフロントブレーキの締結領域を示した図である。
【図5】実施の形態のハイアンドローリバースクラッチの締結領域を示した図である。
【図6】従来例の自動変速機の変速機構を示す概略図である。
【図7】従来例の締結表を示す図である。
【図8】従来例のフロントブレーキおよびハイアンドローリバースクラッチの締結領域を示した図である。
【図9】従来例の2−1変速の変速マップを示す図である。
【図10】従来例の時間に対する摩擦要素の締結圧と時間と変速比との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 フロントブレーキ(第2の摩擦要素)
2 サードワンウェイクラッチ
3 インプットクラッチ
4 ハイアンドローリバースクラッチ(第2の摩擦要素)
5 ファーストワンウェイクラッチ
6 ダイレクトクラッチ(第1の摩擦要素)
7 リバースブレーキ
8 ローコーストブレーキ
9 フォワードブレーキ
10 フォワードワンウェイクラッチ
11 オイルポンプ
12 プレッシャーレギュレータ弁
13 パイロット弁
21 フロントブレーキ変速制御弁(第2形式の変速制御弁)
22 ハイアンドローリバースクラッチ変速制御弁(第2形式の変速制御弁)
23 ダイレクトクラッチ変速制御弁(第1形式の変速制御弁)
24 フロントブレーキ電磁弁(電磁弁)
25 ハイアンドローリバースクラッチ電磁弁(電磁弁)
26 ダイレクトクラッチ電磁弁(電磁弁)
30 制御部
31,32,33 指令信号
100 エンジン
101 自動変速機
102 トルクコンバータ
103 変速機構
104 変速制御装置
105 油圧調整部
106 電子制御ユニット(変速制御手段)

Claims (2)

  1. 複数の変速段のうち、一つの変速段を実現するよう締結、或いは解放する複数の摩擦要素と、
    該複数の摩擦要素の各々に対応し、締結解放するための所定の作動油圧を供給、或いは排出するよう作動する複数の変速制御弁と、
    該複数の変速制御弁の各々に対応し、変速制御弁の作動を制御するために、入力圧を制御圧に調圧して出力するか、或いは入力圧をそのまま排出する複数の電磁弁と、
    車両の走行状態に基づいた変速段を選択するよう前記複数の電磁弁を制御する変速制御手段と、を備え、
    前記複数の変速制御弁のうち、一方の形式の変速制御弁は、対応する電磁弁から制御圧が入力されると対応する摩擦要素を解放し、制御圧が入力されなければ対応する摩擦要素を締結する第1形式の変速制御弁とし、
    前記複数の変速制御弁のうち、他方の形式の変速制御弁は、対応する電磁弁から制御圧が入力されると対応する摩擦要素を締結し、制御圧が入力されなければ対応する摩擦要素を解放する第2形式の変速制御弁とし、
    前記変速制御手段は、第1の摩擦要素を第1形式の変速制御弁により解放する、前記複数の変速段のうち、変速比が最も大きな第1の変速段への変速動作時に、少なくとも二つの第2の摩擦要素を対応する第2形式の変速制御弁により締結する自動変速機の変速制御装置において、
    前記変速制御手段は、コースト状態における前記変速動作時に、前記第1の摩擦要素の解放が開始された後に、前記第2の摩擦要素を順次締結させることを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 前記変速制御手段は、コースト状態における前記変速動作時に、前記第2の摩擦要素を締結する時期を決定するための基準となり、第1の摩擦要素の解放が開始する際の車速より低く、かつ、第2の摩擦要素毎に異なるよう設定される基準車速を有し、車速が前記基準車速以下となると、対応する第2の摩擦要素を締結させることを特徴とする請求項1記載の自動変速機の変速制御装置。
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