JP3593260B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用の自動変速機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用の自動変速機の制御装置としては、実公平5−38286号公報に開示されたものがある。この制御装置では、デューティ比制御される1つのソレノイドバルブによって、2つのバルブを制御するように構成したものが示されている。すなわち、ソレノイドバルブにより得られる比較的低い信号圧によって、2−3シフトバルブを切換え、また比較的高い信号圧によって1−2シフトバルブを切換える。これにより1つのソレノイドによって2つのバルブを制御し、1速、2速および3速間で、変速段を切換えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の自動変速機の制御装置では、変速段の制御方法が記載されているのみなので、発進時等の特にライン圧を大きくしたい場合には、例えば、1速状態の時だけライン圧を特に高くする油圧制御回路等のライン圧の制御手段を別に設けなければならず、油圧制御回路が大型化かつ複雑化するという問題があった。
【0004】
また、近年、車両利用者のアウトドア指向の広がりに伴い、海岸等のオフロードを走行したり、雪道を走行する場合が増加し、スリップしやすい場所での発進を容易にするために2速状態での発進ができるように、2速に固定される2レンジを有する車両が開発されている。
しかし単に2速に固定するだけでは、発進時に締結要素に対する締結力が不足する恐れがあるため、1速状態と同様に、ライン圧を特に大きくすることが望ましい。
本発明は、従来のこのような問題点に着目してなされたものであり、1つのソレノイドバルブを用いて、変速段を制御するとともに、1速状態の場合と2速状態で発進する場合には、ライン圧を高圧状態へ切換制御することのできる自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明は、電子制御装置からの信号を受けて順に油圧値が大きくなる第1油圧P1、第2油圧P2および第3油圧P3の少なくとも3段階のソレノイド圧を出力するソレノイドバルブと、動力伝達機構における締結要素の油圧回路に接続され、それぞれソレノイドバルブに接続されて第1位置と第2位置に切換えられる第1のシフトバルブと第2のシフトバルブと、ソレノイドバルブに接続されて第1位置と第2位置に切換えられ、締結要素への作動圧であるライン圧を第1位置で通常圧よりも高圧とし、第2位置で通常圧にするプレッシャーモデファイアバルブと、第2のシフトバルブとプレッシャーモデファイアバルブにそれぞれ切換信号圧を供給する切換油圧回路を有し、締結要素の油圧回路は第1のシフトバルブと第2のシフトバルブがともに第1位置のとき、第1の変速比状態となり、第1のシフトバルブが第2位置で第2シフトバルブが第1位置のとき第2の変速比状態となり、第1のシフトバルブと第2のシフトバルブがともに第2位置のとき第3の変速比状態となるように構成され、第1のシフトバルブはソレノイド圧が第2油圧P2と第3油圧P3の間で切換わる、切換信号圧がオフのとき、第2のシフトバルブはソレノイド圧が第1油圧P1と第2油圧P2の間で切換わり、プレッシャーモデファイアバルブはソレノイド圧が第2油圧P2と第3油圧P3の間で切換わり、ソレノイド圧が第1油圧P1のときには、第1のシフトバルブ、第2のシフトバルブおよびプレッシャーモデファイアバルブはともに第2位置となって、:第3の変速比、ライン圧通常状態、ソレノイド圧が第2油圧P2のときには、第1のシフトバルブおよびプレッシャーモデファイアバルブは第2位置となるとともに、第2のシフトバルブは第1位置となって、:第2の変速比、ライン圧通常状態、ソレノイド圧が第3油圧P3のときには、第1のシフトバルブ、第2のシフトバルブおよびプレッシャーモデファイアバルブはともに第1位置となって、:第1の変速比、ライン圧高圧状態、となり、切換信号圧がオンのときには、第2のシフトバルブは第1位置に固定され、プレッシャーモデファイアバルブはソレノイド圧が第1油圧P1と第2油圧P2の間で切換わる、ソレノイド圧が第1油圧P1のときには、第1のシフトバルブおよびプレッシャーモデファイアバルブは第2位置となるとともに第2のシフトバルブは第1位置となって、:第2の変速比、ライン圧通常状態、ソレノイド圧が第2油圧P2のときには、第1のシフトバルブは第2位置となり、第2のシフトバルブおよびプレッシャーモデファイアバルブは第1位置となって、:第2の変速比、ライン圧高圧状態、ソレノイド圧が第3油圧P3のときには、第1のシフトバルブ、第2のシフトバルブおよびプレッシャーモデファイアバルブはともに第1位置となって、:第1の変速比、ライン圧高圧状態となるものとする。
【0006】
上記ソレノイドバルブは走行状態に応じてデューティ比制御されて弁体を駆動するデューティサイクル型のソレノイドバルブであり、自動変速機は前進3速の変速段を有し、第1の変速比が1速状態、第2の変速比が2速状態、第3の変速比が3速状態であり、第1のシフトバルブは1−2シフトバルブ、第2のシフトバルブは2−3シフトバルブであることが好ましい。
【0007】
また、自動変速機は、少なくとも1速、2速および3速間で変速段を変更するドライブレンジと、1速および2速間で変速段を変更する1レンジおよび2速に変速段を固定する2レンジを有し、切換油圧回路は、シフトレバーに連結されたマニアルバルブを含み、シフトレバーによりドライブレンジが選択された場合には、切換油圧回路から供給される切換信号圧はオフとなり、電子制御装置は走行状態に応じて、第1油圧P1、第2油圧P2または第3油圧P3を供給するようにソレノイドバルブを駆動する信号を出力し、シフトレバーにより1レンジまたは2レンジが選択された場合には、切換信号圧はオンとなり、1レンジが選択された場合には、電子制御装置は走行状態に応じて、第1油圧P1または第3油圧P3を供給する信号を出力し、2レンジが選択された場合には、電子制御装置は、走行状態に応じて第1油圧P1または第2油圧P2を供給する信号を出力するものとする。
【0008】
さらに、上記電子制御装置は走行車速、スロットル開度およびシフトポジション信号に基づいて供給するソレノイド圧を選択するものであり、特にシフトレバーにより2レンジが選択された場合には、通常の2速での走行時には第1油圧P1を供給する信号を出力してライン圧を通常状態に保ち、2速での発進時には第2油圧P2を供給する信号を出力してライン圧を高圧状態に保つことができる。
【0009】
【作用】
切換油圧回路から供給される切換信号圧がオフである場合には、ソレノイド圧が第1油圧P1のときには、第3の変速比でライン圧通常状態となり、第2油圧P2のときには、第2の変速比でライン圧通常状態となり、第3油圧P3のときには、第1の変速比でライン圧高圧状態となる。
また、切換信号圧がオンである場合には、ソレノイド圧が第1油圧P1のときには、第2の変速比でライン圧通常状態となり、第2油圧P2のときには、第2の変速比でライン圧高圧状態となり、第3油圧P3のときには、第1の変速比でライン圧高圧状態となる。
【0010】
上記のように切換信号圧がオフの場合とオンの場合での変速比とライン圧の組合わせを、異なる3通りとすることにより、切換信号圧がオフの場合には3つの変速比から望ましい変速比を選択でき、切換信号圧がオンの場合には、変速比が同じ第2の変速比であって、ライン圧が通常状態の場合とライン圧が高圧状態の場合と第2の変速比の場合の3通りの状態の中から選択できる。
例えば、第1のシフトバルブを1−2シフトバルブ、第2のシフトバルブを2−3シフトバルブとし、第1の変速比を1速、第2の変速比を2速、第3の変速比を3速とすると、油圧切換回路をオンとした場合には、ソレノイド圧として第1油圧P1または第2油圧P3を選択することにより、変速段が2速の時には、ライン圧が通常状態と高圧状態の2通りの中からで選択できる。
【0011】
また、1速、2速および3速間で変速段を変更するドライブレンジと、1速および2速間で変速段を変更する1レンジおよび2速に変速段を固定する2レンジの3種類のレンジを有する自動変速機で、シフトレバーによりドライブレンジが選択された場合には切換信号圧をオフとし、シフトレバーにより1レンジまたは2レンジが選択された場合には切換信号圧をオンとし、特に2レンジが選択された場合には、通常の2速での走行時には第1油圧P1を供給すれば、ライン圧を通常状態に保つことができ、2速での発進時には第2油圧P2を供給すれば、ライン圧を高圧状態に保つことができる。
【0012】
さらに、切換油圧回路がオン状態の場合には、2−3シフトバルブは第1位置に固定されることにより、ソレノイドバルブより第1油圧P1が出力されても3速状態になることはなく、第1油圧P1と第2油圧P2の両者の油圧で2速が設定され、2速に対応するソレノイド圧の範囲が広がるので、2レンジが選択され、ライン圧が通常状態を選択する場合と高圧状態のどちらかを選択する場合には、使用されるプレッシャーモデファイアバルブが第1位置と第2位置で切換わる油圧にばらつきがあっても、ソレノイドバルブから出力される第1油圧P1と第2油圧P2の間に入っていればスロットル圧の切換えは行われる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
はじめに、本実施例における車両用自動変速機の動力伝達機構について説明する。
図1は、本実実施例を適用した前進3速後退1速の自動変速機の動力伝達機構のスケルトン図である。この動力伝達機構は、トルクコンバータ1を介してエンジン出力軸2からの回転が入力軸3に入力され、出力軸4からファイナルドライブ装置へ伝えられる。
動力伝達機構は更に、第1遊星歯車組5、第2遊星歯車組6、フロントクラッチ7、リアクラッチ8、ローアンドリバースブレーキ9、セカンドバンドブレーキ10、ワンウエイクラッチ11を有している。
【0014】
第1遊星歯車組5は、サンギヤS1、インターナルギヤR1およびこれらの両ギヤと同時に噛み合うピニオンギヤP1を支持するキャリヤPC1とから構成されている。
また、第2遊星歯車組6は、サンギヤS2、インターナルギヤR2およびこれらの両ギヤと同時に噛み合うピニオンギヤP2を支持するキャリヤPC2とから構成されている。
【0015】
インターナルギヤR1はリアクラッチ8を介して入力軸3と連結可能であり、また、サンギアS1およびサンギアS2は常に連結され、フロントクラッチ7を介して入力軸3と連結可能である。
インターナルギアR2およびキャリアPC1は常に出力軸4と連結されている。セカンドバンドブレーキ10はサンギアS1およびS2を固定することが可能であり、また、ローアンドリバースブレーキ9はキャリアPC2を固定することが可能である。
ワンウエイクラッチ11はキャリアPC2の正転(出力軸4と同方向の回転)は許すが、逆転(正転と逆方向の回転)は許さない向きに配置してある。
【0016】
上記動力伝達機構では、締結要素であるフロントクラッチ7、リアクラッチ8、ワンウエイクラッチ11とローアンドリバースブレーキ9、セカンドバンドブレーキ10とを図2に示すような組み合わせで作動させることによって、第1遊星歯車組5および第2遊星歯車組6の各要素の回転状態を変え、入力軸3の回転速度に対する出力軸4の回転速度を変えて、前進3速後退1速を得ることができる。
【0017】
変速段およびライン圧の制御回路について説明する。
図3に油圧制御回路のうち本発明と直接関連する部分を取り出して示す。
この制御回路では、変速段を切換える変速段制御とともに油圧回路の作動圧であるライン圧の調圧を行うライン圧制御を行う。
【0018】
最初に変速段を制御する油圧回路の構成を簡単に説明する。
この油圧回路は、図示しないリンク機構でシフトレバーに接続され、Dレンジでは油路51にライン圧を供給し、2レンジでは油路51および油路52に、1レンジでは油路51、油路52および油路53にライン圧を供給するマニアルバルブ50と、1速と2速間の切換えを行う1−2シフトバルブ60、2速と3速間の切換えを行う2−3シフトバルブ70と、3速から2速に切換えられる際に、車速に応じ、2速に切換わるタイミングを調整する3−2タイミングバルブ80と、1−2シフトバルブ60、2−3シフトバルブ70、3ー2タイミングバルブおよび後述するプレッシャーモデファイアバルブ30の切換えを制御するソレノイドバルブ90およびソレノイドバルブ90に電気信号を送る電子制御装置91により構成される。
【0019】
油路51にライン圧が供給されると、リアクラッチ8に油圧が供給され締結される。
油路51にライン圧が供給され油路64と連結されると、セカンドバンドブレーキ10のサーボアプライ室S/Aにライン圧が供給され、セカンドバンドブレーキ10が作用する。
油路51にライン圧が供給され油路64および油路74と連結されると、セカンドバンドブレーキ10のサーボレリーズ室S/Rにライン圧が供給され、セカンドバンドブレーキ10が解放される。
油路53に油圧が供給され油路65と連結されると、ロウアンドリバースブレーキ9にライン圧が供給され、ロウアンドリバースブレーキ9が作用する。
3−2タイミングバルブ80は3速から2速へシフトダウンする際に、車速に応じ、サーボレリーズ室S/Rの油圧の抜き時間を変化させ、セカンドバンドブレーキ10の締結タイミングを調整する。
【0020】
次にライン圧を調圧する油圧回路の構成を簡単に説明する。
この回路はアクセル開度と逆比例するスロットル圧を生成するスロットル圧調整バルブ20と、ライン圧を制御するスロットル圧を油路34に供給するプレッシャーモデファイアバルブ30と、スロットル圧によりオイルポンプから吐出された油圧を調圧しライン圧として油路43を介してマニアルバルブ50に供給するプレッシャーレギュレータバルブ40と、プレッシャーモデファイアバルブ30へ切換信号圧を供給する油路52への油圧を開閉するマニアルバルブ50およびプレッシャーモデファイアバルブ30を切換えるソレノイドバルブ90および電子制御装置91から構成される。
【0021】
締結要素であるクラッチやブレーキの作動においては、一方では締結時のショックを低減し、他方では締結解放時の滑りによる過度の摩耗防止のために、作動油圧として運転状態とくに負荷されるトルクの大きさに応じて適切なライン圧を設定する必要がある。
本実施例では、アクセル開度と逆比例するスロットル圧によりライン圧を制御するとともに、特に大きな締結圧が必要である発進時には、さらに高圧のライン圧を得られるように構成している。
【0022】
つぎに、個々の油圧回路要素の構成を説明する。
スロットル圧調整バルブ20は、スロットル圧調整バルブ内のスプリング力をアクセル開度により変化させることで調圧を行う調圧バルブで、アクセル開度に逆比例するスロットル圧を生成し油路21へ供給している。
【0023】
プレッシャーモデファイアバルブ30は、スプール31およびスプリング32から構成され、油圧回路を開閉するシフトバルブである。スプール31が図中上半部位置では、油路33と油路34とを連通させ、図中下半部位置では、油路34をドレーンする。
油路33には、スロットル圧調整バルブ20からスロットル圧が供給され、油路34に供給している。
スプール31を右側に押す力としては、油路35からポート36に作用する油圧による力と、油路37からポート38に作用する油圧による力があり、スプール31の位置は、これらの右側に押す力の総和とスプリング32による左側に押す力のつり合いによって決定される。
【0024】
油路37は切換制御され、油路37の油圧がオンのときには、油路35の油圧が略75kPa以下のとき図中上半分部の状態となり、略75kPaよりも大きくなったとき図中下半分部の状態となり、油路37がオフのときは、油路35の油圧が275kPa以下のとき図中上半分部の状態となり、275kPaよりも大きくなったとき図中下半分部の状態となるようにスプリング力が設定されている。
【0025】
プレッシャーレギュレータバルブ40はスプール41a、41bおよびスプリング42から構成される調圧バルブである。スプール41aを右側に押す力としては油路43からポート44に作用するライン圧による力FLと油路34からポート47に作用するスロットル圧による力FMSがあり、スプール41aを左側に押す力としては、スプリングによる力FS1と、油路45からポート46に作用するスロットル圧による力FSがある。スプール41bはスプール41aに当接し、スプール41aを左側に押す力を作用させる。
【0026】
ライン圧による力FLとスロットル圧FMSの和が
FL+FMS>FS+FS1(リバース時以外)
となると、オイルポンプのコントロールピストンに油路48を介して油圧が作用し、オイルポンプの吐出圧が減少する。従って、油路43に供給されるライン圧は、ライン圧による力FLが
FL=FS+FS1−FMS(リバース時以外)
となるように調圧される。
【0027】
通常の走行時には、スロットル圧調整バルブ20で生成されたスロットル圧を信号圧としてプレッシャーレギュレータバルブ40が制御され、走行状態に応じたライン圧を得るようになっている。
また、高い締結圧が必要な場合には、プレッシャーモデファイアバルブ30で油路34に供給されるスロットル圧をカットして、スロットル圧がプレッシャレギュレータバルブ40に作用しないようにして、大きなライン圧を得られるように構成されている。
またトルクコンバータ1へも油路49を介して油圧を供給する。
【0028】
マニアルバルブ50はシフトレバーで選択されたシフトポジションに応じて油路43から供給されるライン圧を各油圧回路に配送している。
D(ドライブ)レンジが選択されると、油路51にライン圧が配送される。油路51は1−2シフトバルブ60およびリアクラッチ8に接続されている。
2レンジが選択されると、油路51および油路52にライン圧が配送される。油路52は、2−3シフトバルブ70およびプレッシャーモデファイアバルブ30に接続されている。
1レンジが選択されると、油路51、油路52および油路53にライン圧が配送される。油路53は1−2シフトバルブ60に接続される。
N(ニュートラル)レンジでは、どの油路にもライン圧は配送されない。
【0029】
1−2シフトバルブ60は、スプール61およびスプリング62から構成されており、スプール61が図中上半部位置では、油路63と油路64を連通させ、図中下半部位置では油路53と油路65を連通させる。
油路64は、セカンドバンドブレーキ10のサーボアプライ室S/Aおよびシフトバルブ70に接続されている。油路65はローアンドリバースブレーキ9に接続されている。
スプール61の位置は、スプリング62による力と、油路67からポート68に作用するソレノイドバルブ90により生成されたソレノイド圧による力のつり合いによって決定される。
油路67の油圧が275kPa以上のとき図中下半分部の状態となり、275kPaよりも小さいとき図中上半分部の状態となるようにスプリング62のスプリング力が設定されている。
【0030】
2−3シフトバルブ70は、スプール71およびスプリング72から構成されており、スプール71が図中上半部位置では、油路73と油路74を連通させ、図中下半部位置では油路74をドレーンさせる。
油路74は、オリフィス86を介して、セカンドバンドブレーキ10のサーボレリーズ室S/Rと接続されている。また、フロントクラッチ7および油路87に接続されている。
スプール71を右側に押す力としては、油路75からポート76に作用するソレノイド圧による力と、油路77からポート78に作用する油圧による力があり、スプール71の位置は、これらの右側に押す力の総和とスプリング72による力のつり合いによって決定される。
油路77の油圧がオンの場合には、図中下半部の状態に固定され、油路77がオフの場合には、油路75の油圧が略75kPa以上のとき図中下半分部の状態となり、略75kPaよりも小さくなったとき図中上半分部の状態となるようにスプリング力が設定されている。
【0031】
3−2タイミングバルブ80は、スプール81およびスプリング82から構成されており、スプール81が図中下半部位置では、油路83と油路87を接続させず、図中上半部位置では油路83と油路87を接続させる。
油路83はセカンドバンドブレーキ10のサーボレリーズ室S/Rに接続されている。
スプール81の位置は、油路84からポート85に作用するソレノイド圧による力とスプリング82による力のつり合いによって決定される。油路84の油圧が165kPa以下のとき図中上半分部の状態となり、165kPaよりも大きくなったとき図中下半分部の状態となるようにスプリング力が設定されている。
オリフィス86は油路74からサーボレリーズ室S/Rへの油路へは影響を与えないが、サーボレリーズ室S/Rから油路74への油路を狭める作用をする。
【0032】
ソレノイドバルブ90は電子制御装置91からの信号によって弁体を駆動し、油路92の油圧を調整するデューティサイクル型ソレノイドバルブであり、油路92に供給するソレノイド圧を電子制御装置91から指令された所定の油圧に調整することができる。
【0033】
電子制御装置91には、図示しない車速センサから走行車速信号が、スロットル開度センサからスロットル開度信号が入力されている。また、シフトレバーからシフトポジション信号が入力されている。電子制御装置91はこれらの信号に基づいて、油路92のソレノイド圧を0kPa、120kPa、220kPa、または400kPaの4段階に調整する信号を出力する。
【0034】
電子制御装置91でのソレノイド圧の設定値を説明する。
まずDレンジにおいては、図4の(a)に示すように、車速信号およびスロットル開度信号から1速が選択されると、ソレノイド圧は400kPaに設定される。3速が選択されると、0kPaに設定される。
2速が選択された場合には、シフトアップの場合には、220kPaに設定される。シフトダウンの場合には、直前の走行車速により設定されるソレノイド圧が異なり、高車速からシフトダウンする場合には、220kPaに設定し、低車速からシフトダウンする場合には、120kPaに設定する。
【0035】
1レンジの場合には、図4の(b)に示すように、1速が選択されると、400kPaに設定され、2速が選択されると、0kPaが設定される。
2レンジの場合には、2速固定であるが、2レンジが選択される直前の車速によりソレノイド圧の設定値は異なる。
走行中から2レンジに切替えられた場合には、ソレノイド圧は0kPaに設定される。
停止中から切替えられた場合には、220kPaに設定される。
上述のように油圧特性を設定することにより、変速段制御およびライン圧の制御を行うことができる。
【0036】
なおソレノイドバルブ90から供給される0kPaは発明の第1油圧P1であり、220kPaは第2油圧P2、400kPaは第3油圧P3である。
また、1−2シフトシフトバルブは発明の第1のシフトバルブであり、2−3シフトバルブは発明の第2のシフトバルブである。各バルブの図中下半部位置は発明の第1位置であり、図中上半部位置は第2位置である。さらに1速は発明の第1の変速比であり、2速は第2の変速比、3速は第3の変速比である。
さらにマニアルバルブ50と油路52、油路77および油路30は発明の切換え油圧回路を構成する。
【0037】
次に、各レンジ毎の各変速段における油圧回路の作動を説明する。
まずシフトレバーがDレンジに設定されているときの変速について説明する。
Dレンジが選択されている場合には、マニアルバルブ50により油路51にライン圧が供給されている。リアクラッチ8には油路51を介してライン圧が供給され、リアクラッチ8は締結される。
また油路52にはライン圧は供給されず、即ち油路77および油路37の油圧もオフであるので、各シフトバルブは図4の(a)に示す切換圧でスプールの位置が切換わる。
【0038】
電子制御装置91より1速が選択されると、ソレノイドバルブ90により油路92にはソレノイド圧として、400kPaが供給される。
1−2シフトバルブ60は、図中下半部の状態となり、油路63と油路64は連通していないので、2−3シフトバルブ70の状態にかかわらずリアクラッチ8のみが締結され、1速の状態となる。
【0039】
また、2−3シフトバルブ70は図中下半部の状態であり、油路92および油路35を介して、400kPaのソレノイド圧がプレッシャーモデファイアバルブ30のポート36に供給される。
プレッシャーモデファイアバルブ30は図中下半部の状態となり、油路33と油路34が接続されず、プレッシャーレギュレータバルブ40のポート47には、スロットル圧が供給されない。このため、プレッシャーレギュレータバルブ40で調圧されるライン圧は高圧状態となる。
【0040】
次に電子制御装置91によりシフトアップでの2速が選択されると、ソレノイド圧として、220kPaが供給される。
1−2シフトバルブ60は図中上半部の状態となり、油路63と油路64が接続され、セカンドバンドブレーキ10のサーボアプライ室S/Aに油圧が供給されて、既に締結されているリアクラッチ8に加えて、セカンドバンドブレーキ10が締結され、自動変速機は2速状態となる。
【0041】
2−3シフトバルブ70は、図中下半部状態となり、油路74には油圧は供給されない。
1速の時と同様に油路92および油路35を介して、プレッシャーモデファイアバルブ30のポート36にもソレノイド圧は供給されるが、ソレノイド圧は220kPaであるため、プレッシャーモデファイアバルブ30は図中上半部の状態となり油路33と油路34は接続され、プレッシャーモデファイアバルブ30を介してスロットル圧がプレッシャーレギュレータバルブ40に供給され、ライン圧は通常状態に保たれる。
3−2タイミングバルブ80は図中上半部状態となるが、動作には関与しない。
シフトダウンにより2速が選択される場合の動作に関しては、後述する。
【0042】
次に3速が選択されると、ソレノイド圧として、0kPaが供給される。
1−2シフトバルブ60は図中上半部の状態となり、リアクラッチ8が締結され、サーボアプライ室S/Aに油圧が供給されるが、2−3シフトバルブ70も図中上半部の状態となり、油路73と油路74が接続され、サーボレリーズ室S/Rに油圧が供給され、セカンドバンドブレーキ10は解放され、またフロントクラッチ7が締結され、3速状態となる。
【0043】
またこのときには、ソレノイド圧は0kPaのため、プレッシャーモデファイアバルブ30は図中上半部の状態となり、スロットル圧がプレッシャーレギュレータバルブ40のポート47に供給され、ライン圧は通常状態に保たれる。
【0044】
次にシフトダウンにより2速が選択された場合の動作について説明する。この場合には、直前の車速が異なると電子制御装置91が設定するソレノイド圧が異なる。
まず直前の車速が低車速であれば、ソレノイド圧は120kPaが供給される。
1−2シフトバルブ60は、図中上半部の状態となり、油路63と油路64が接続され、セカンドバンドブレーキ10のサーボアプライ室S/Aに供給されている油圧は保たれる。
2−3シフトバルブ70のポート76にも油路75を介して120kPaのソレノイド圧が供給されているため、図中下半部状態となり、油路74の油圧はドレーンされる。
【0045】
このとき、3−2タイミングバルブ80のポート85にもソレノイド圧120kPaが供給されているため、図中上半部状態となり油路83と油路87が接続され、サーボレリーズ室S/Rに供給されていた油圧はオリフィス86と、油路83、油路87および油路74を介してドレーンされるため、速やかにサーボレリーズ室S/Rの作動圧は抜け、セカンドバンドブレーキ10は締結される。また同時にフロントクラッチ7の締結も解放される。
シフトアップの時の2速と同様に、プレッシャーモデファイアバルブ30を介してスロットル圧がプレッシャーレギュレータバルブ40に供給されることはなく、ライン圧は通常状態に保たれる。
【0046】
直前の車速が高車速であれば、2速にシフトダウンされたとき、電子制御装置91はソレノイドバルブ90が、ソレノイド圧として220kPaを出力するように制御する。
1−2シフトバルブ60は、図中上半部の状態となり、油路63と油路64が接続され、セカンドバンドブレーキ10のサーボアプライ室S/Aに供給されている油圧は保たれる。
2−3シフトバルブ70のポート76にも油路75を介して220kPaのソレノイド圧が供給されているため、図中下半部状態となり、油路74の油圧はドレーンされる。
【0047】
このとき、3−2タイミングバルブ80のポート85にはソレノイド圧220kPaが供給されているため、図中下半部状態となり、油路83と油路87は接続されない。このため、サーボレリーズ室S/Rに供給されていた油圧はオリフィス86および油路74を介して徐々にドレーンされるため、サーボレリーズ室S/Rの作動圧の抜け時間は、長くなり、エンジンの回転が上昇する時間を確保することができ、なめらかな変速が可能となる。
【0048】
プレッシャーモデファイアバルブ30のポート36にもソレノイド圧は供給されるが、ソレノイド圧は220kPaであるため、プレッシャーモデファイアバルブ30は図中上半部の状態となり油路33と油路34は接続され、スロットル圧がプレッシャーレギュレータバルブ40のポート47に供給され、ライン圧は通常状態に保たれる。
【0049】
次に、シフトレバーが2レンジに設定されているときの変速について説明する。
2レンジが選択されている場合には、マニアルバルブ50により油路51および油路52にライン圧が供給され、油路77および油路37はオンとなり、2−3シフトバルブ70は図中下半部に固定され、各バルブは図4の(b)に示される切換圧でスプールの位置が切換わる。
電子制御装置91は、2レンジが選択される直前の車速により、設定するソレノイド圧が異なる。
【0050】
まず、走行中に2レンジが選択された場合には、ソレノイドバルブ90により油路92にはソレノイド圧として、0kPaが供給される。
1−2シフトバルブ60は図中上半部の状態となり、油路63と油路64が接続され、セカンドバンドブレーキ10のサーボアプライ室S/Aに油圧が供給されて、リアクラッチ8に加えて、セカンドバンドブレーキ10が締結され、自動変速機は2速状態となる。
【0051】
2−3シフトバルブ70は、図中下半部状態に固定され、油路74には油圧は供給されない。
油路92および油路35を介して、プレッシャーモデファイアバルブ30のポート36にもソレノイド圧は供給されるが、ソレノイド圧は0kPaであるため、プレッシャーモデファイアバルブ30は図中上半部の状態となり油路33と油路34は接続され、スロットル圧がプレッシャーレギュレータバルブ40のポート47に供給され、ライン圧は通常状態に保たれる。
3−2タイミングバルブ80は図中上半部状態となるが、動作には関与しない。
【0052】
次に、停止中に2レンジが選択された場合、すなわち2速発進のときには、ソレノイドバルブ90により油路92にはソレノイド圧として、220kPaが供給される。
1−2シフトバルブ60は図中上半部の状態となり、油路63と油路64が接続され、セカンドバンドブレーキ10のサーボアプライ室S/Aに油圧が供給されて、リアクラッチ8に加えて、セカンドバンドブレーキ10が締結され、自動変速機は2速状態となる。
【0053】
2−3シフトバルブ70は、図中下半部状態に固定され、油路74には油圧は供給されない。
油路92および油路35を介して、プレッシャーモデファイアバルブ30のポート36にもソレノイド圧は供給され、ソレノイド圧が220kPaであるため、プレッシャーモデファイアバルブ30は図中下半部の状態となり油路33と油路34は接続されず、スロットル圧がプレッシャーレギュレータバルブ40のポート47に供給されないため、ライン圧は高圧状態とされる。
3−2タイミングバルブ80は図中下半部状態となるが、動作には関与しない。
【0054】
次に、シフトレバーが1レンジに設定されているときの変速について説明する。
1レンジが選択されている場合には、マニアルバルブ50により油路51、油路52および油路53にライン圧が供給され、2レンジが選択された場合と同様に、油路77および油路37はオンとなり、2−3シフトバルブ70は図中下半部に固定され、各バルブは図4の(b)に示される切換圧でスプールの位置は切換わる。また油路53を介してロウアンドリバースブレーキ9にライン圧が供給され締結される。
電子制御装置91で、2速が選択された場合には、2レンジの発進以外の場合と同様にソレノイド圧として0kPaが供給され、動作も同様である。
【0055】
1速が選択されると、ソレノイド圧として、400kPaが供給される。
1−2シフトバルブ60は、図中下半部の状態となり、2−3シフトバルブ70は図中下半部状態に固定されているため、リアクラッチ8とロウアンドリバースブレーキ9が締結され、1速の状態となる。
また、油路92および油路35を介して、400kPaのソレノイド圧がプレッシャーモデファイアバルブ30のポート36に供給され、プレッシャーモデファイアバルブ30は図中下半部の状態となり、油路33と油路34が接続されず、油路34を介してプレッシャーレギュレータバルブ40のポート47には、スロットル圧が供給されない。このため、プレッシャーレギュレータバルブ40で調圧されるライン圧は高圧状態となる。
【0056】
以上説明したように、本実施例では、マニアルバルブ50で切換制御される油路77および油路37がオフであるDレンジでは、ソレノイドバルブ90から供給される油圧が0kPaであれば、変速段は3速でライン圧は通常状態となり、220kPaが設定された場合には、2速でライン圧は通常状態となり、400kPaが設定された場合には1速でライン圧は高圧状態となるようにバルブの開閉状態が制御される。
【0057】
1レンジまたは2レンジが選択されると、油路52にライン圧が供給され、油路77および油路37がオンとなり、ソレノイドバルブ90から供給される油圧が0kPaであれば、変速段は2速でライン圧は通常状態となり、220kPaが設定された場合には、2速でライン圧は高圧状態となり、400kPaが設定された場合には1速でライン圧は高圧状態となるようにバルブの開閉状態が制御される。
これにより、1つのソレノイドバルブ90を用いて、変速段を制御するとともに、1速状態の場合と2速状態で発進する場合には、ライン圧を高圧状態へ切換制御することができる。
【0058】
また、2レンジが選択された場合には、2−3シフトバルブ70は図中下半部状態に固定され、ソレノイド圧が0kPaから220kPaの範囲で変速段は2速となり、ライン圧として通常状態を選択する場合と高圧状態を切換える場合のプレッシャーモデファイアバルブ30のスプール位置が切換わる切換圧は略75kPaであり、使用されるプレッシャーモデファイアバルブ30の切換圧にばらつきがあっても、0kPaと220kPaの間から外れる恐れはなく、切換動作は確実に行われ、制御装置の信頼性が向上する。
さらに、変速段を切換える1−2シフトバルブ60、2−3シフトバルブ70および3−2タイミングバルブ80が全てデューティ比制御されるソレノイドバルブ90で切換制御されるので、任意の変速線に基づいて変速段を切換え可能であり、制御装置の設計自由度が向上する。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の自動変速機の制御装置では、切換油圧回路から供給される切換信号圧がオフである場合には、ソレノイド圧が第1油圧P1のときには、第3の変速比でライン圧通常状態となり、第2油圧P2のときには、第2の変速比でライン圧通常状態となり、第3油圧P3のときには、第1の変速比でライン圧高圧状態となる。
また、切換信号圧がオンである場合には、ソレノイド圧が第1油圧P1のときには、第2の変速比でライン圧通常状態となり、第2油圧P2のときには、第2の変速比でライン圧高圧状態となり、第3油圧P3のときには、第1の変速比でライン圧高圧状態となる。
上記のように切換信号圧がオフの場合とオンの場合での変速比とライン圧の組合わせを、異なる3通りとすることにより、切換信号圧がオフの場合には3つの変速比から望ましい変速比を選択でき、切換油圧回路がオンの場合には、変速比が同じ第2の変速比であって、ライン圧が通常状態の場合とライン圧が高圧状態の場合と第1の変速比の場合の3通りの状態から選択できる。
【0060】
例えば、第1のシフトバルブを1−2シフトバルブ、第2のシフトバルブを2−3シフトバルブとし、第1の変速比を1速、第2の変速比を2速、第3の変速比を3速とすると、油圧切換回路をオンとした場合には、ソレノイド圧として第1油圧P1または第2油圧P3を選択することにより、変速段が2速の時には、ライン圧が通常状態と高圧状態の2通りの中からで選択できる。
【0061】
また、1速、2速および3速間で変速段を変更するドライブレンジと、1速および2速間で変速段を変更する1レンジおよび2速に変速段を固定する2レンジの3種類のレンジを有する自動変速機で、シフトレバーによりドライブレンジが選択された場合には、切換油圧回路をオフ状態とし、シフトレバーにより1レンジまたは2レンジが選択された場合には、前記切換油圧回路をオン状態とし、特に2レンジが選択された場合には、通常の2速での走行時には第1油圧P1を供給すれば、ライン圧を通常状態に保つことができ、2速での発進時には第2油圧P2を供給すれば、ライン圧を高圧状態に保つことができる。
これにより、1つのソレノイドバルブを用いて、変速段を制御するとともに、1速状態の場合と2速状態で発進する場合には、ライン圧を高圧状態へ切換制御することができる。
【0062】
また、前記切換油圧回路がオン状態の場合には、2−3シフトバルブは第2位置に固定されることにより、ソレノイドバルブより第1油圧P1が出力されても3速状態になることはなく、第1油圧P1と第2油圧P2の両者の油圧で2速が設定され、2速に対応するソレノイド圧の範囲が広がるので、2レンジが選択され、ライン圧が通常状態を選択する場合と高圧状態のどちらかを選択する場合には、使用されるプレッシャーモデファイアバルブが第1位置から第2位置に切換わる油圧にばらつきがあっても、ソレノイドバルブから出力される第1油圧P1と第2油圧P2の間に入っていればスロットル圧の切換えは行われるため、切換動作は確実に行われ、制御装置の信頼性が向上する。
さらに、変速段を切換える1−2シフトバルブおよび2−3シフトバルブや3−2タイミングバルブ等を全てデューティ比制御されるソレノイドバルブで切換制御するので、任意の変速線に基づいて変速段を切換え可能であり、制御装置の設計自由度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動変速機の動力伝達機構を示すスケルトン図である。
【図2】変速のための締結要素の作動組み合わせを示す図である。
【図3】実施例の構成を示す図である。
【図4】ソレノイド圧およびバルブの切換圧を示す図である。
【符号の説明】
1 トルクコンバータ
2 エンジン出力軸
3 入力軸
4 出力軸
5 第1遊星歯車組
6 第2遊星歯車組
7 フロントクラッチ
8 リアクラッチ
9 ローアンドリバースブレーキ
10 セカンドバンドブレーキ
11 ワンウエィクラッチ
20 スロットル圧調整バルブ
30 プレッシャーモデファイアバルブ
40 プレッシャーレギュレータバルブ
50 マニアルバルブ
60 1−2シフトバルブ
70 2−3シフトバルブ
80 3−2タイミングバルブ
86 オリフィス
90 ソレノイドバルブ
91 電子制御装置

Claims (4)

  1. 電子制御装置からの信号を受けて順に油圧値が大きくなる第1油圧P1、第2油圧P2および第3油圧P3の少なくとも3段階のソレノイド圧を出力するソレノイドバルブと、
    動力伝達機構における締結要素の油圧回路に接続され、それぞれソレノイドバルブに接続されて第1位置と第2位置に切換えられる第1のシフトバルブと第2のシフトバルブと、
    ソレノイドバルブに接続されて第1位置と第2位置に切換えられ、締結要素への作動圧であるライン圧を第1位置で通常圧よりも高圧とし、第2位置で通常圧にするプレッシャーモデファイアバルブと、
    第2のシフトバルブとプレッシャーモデファイアバルブにそれぞれ切換信号圧を供給する切換油圧回路を有し、
    締結要素の油圧回路は第1のシフトバルブと第2のシフトバルブがともに第1位置のとき、第1の変速比状態となり、
    第1のシフトバルブが第2位置で第2シフトバルブが第1位置のとき第2の変速比状態となり、
    第1のシフトバルブと第2のシフトバルブがともに第2位置のとき第3の変速比状態となるように構成され、
    第1のシフトバルブはソレノイド圧が第2油圧P2と第3油圧P3の間で切換わり、
    切換信号圧がオフのとき、
    第2のシフトバルブはソレノイド圧が第1油圧P1と第2油圧P2の間で切換わり、
    プレッシャーモデファイアバルブはソレノイド圧が第2油圧P2と第3油圧P3の間で切換わる、
    ソレノイド圧が第1油圧P1のときには、
    第1のシフトバルブ、第2のシフトバルブおよびプレッシャーモデファイアバルブはともに第2位置となって、
    :第3の変速比、ライン圧通常状態
    ソレノイド圧が第2油圧P2のときには、
    第1のシフトバルブおよびプレッシャーモデファイアバルブは第2位置となるとともに、第2のシフトバルブは第1位置となって、
    :第2の変速比、ライン圧通常状態、
    ソレノイド圧が第3油圧P3のときには、
    第1のシフトバルブ、第2のシフトバルブおよびプレッシャーモデファイアバルブはともに第1位置となって、
    :第1の変速比、ライン圧高圧状態、
    となり、切換信号圧がオンのときには、
    第2のシフトバルブは第1位置に固定され、
    プレッシャーモデファイアバルブはソレノイド圧が第1油圧P1と第2油圧P2の間で切換わり、
    ソレノイド圧が第1油圧P1のときには、
    第1のシフトバルブおよびプレッシャーモデファイアバルブは第2位置となるとともに第2のシフトバルブは第1位置となって、
    :第2の変速比、ライン圧通常状態
    ソレノイド圧が第2油圧P2のときには、
    第1のシフトバルブは第2位置となり、第2のシフトバルブおよびプレッシャーモデファイアバルブは第1位置となって、
    :第2の変速比、ライン圧高圧状態
    ソレノイド圧が第3油圧P3のときには、
    第1のシフトバルブ、第2のシフトバルブおよびプレッシャーモデファイアバルブはともに第1位置となって、
    :第1の変速比、ライン圧高圧状態
    となることを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 前記ソレノイドバルブは走行状態に応じてデューティ比制御されて弁体を駆動するデューティサイクル型のソレノイドバルブであり、
    前記自動変速機は前進3速の変速段を有し、前記第1の変速比が1速状態、前記第2の変速比が2速状態、前記第3の変速比が3速状態であり、
    第1のシフトバルブは1−2シフトバルブ、第2のシフトバルブは2−3シフトバルブであることを特徴する請求項1記載の自動変速機の制御装置。
  3. 前記自動変速機は、少なくとも1速、2速および3速間で変速段を変更するドライブレンジと、1速および2速間で変速段を変更する1レンジおよび2速に変速段を固定する2レンジを有し、
    前記切換油圧回路は、シフトレバーに連結されたマニアルバルブを含み
    シフトレバーによりドライブレンジが選択された場合には、前記切換油圧回路から供給される切換信号圧はオフとなり、前記電子制御装置は走行状態に応じて、第1油圧P1、第2油圧P2または第3油圧P3を供給するようにソレノイドバルブを駆動する信号を出力し、
    シフトレバーにより1レンジまたは2レンジが選択された場合には、前記切換信号圧はオンとなり、
    1レンジが選択された場合には、前記電子制御装置は走行状態に応じて、第1油圧P1または第3油圧P3を供給する信号を出力し、
    2レンジが選択された場合には、前記電子制御装置は、走行状態に応じて第1油圧P1または第2油圧P2を供給する信号を出力することを特長とする請求項2記載の自動変速機の制御装置。
  4. 前記電子制御装置は走行車速、スロットル開度およびシフトポジション信号に基づいて供給するソレノイド圧を選択するものであり、特にシフトレバーにより2レンジが選択された場合には、通常の2速での走行時には第1油圧P1を供給する信号を出力してライン圧を通常状態に保ち、2速での発進時には第2油圧P2を供給する信号を出力してライン圧を高圧状態に保つことを特徴とする請求項3記載の自動変速機の制御装置。
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