JP3741230B2 - 強誘電体メモリ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は強誘電体メモリに関し、例えば、不揮発モード及び揮発モードを有するシャドーRAM(ランダムアクセスメモリ)ならびにそのS/N比(信号対雑音比)の向上に利用して特に有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
強誘電体キャパシタ及びアドレス選択MOSFET(金属酸化物半導体型電界効果トランジスタ。この明細書では、MOSFETをして絶縁ゲート型電界効果トランジスタの総称とする)を含む強誘電体型のメモリセルが格子状に配置されてなるメモリアレイをその基本構成要素とする強誘電体メモリがある。また、強誘電体メモリの一種として、通常動作時は強誘電体キャパシタのプレート電位及びビット線のプリチャージ電位を電源電圧及び接地電位間の中間電位として揮発モードで動作させ、電源切断時には不揮発モードで動作させるいわゆるシャドーRAMが、例えば、特開平7−21784等に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記シャドーRAMにおいて、不揮発モードによる保持データの読み書きは、強誘電体キャパシタの電極間にある強誘電体の分極を利用して行われ、保持データの読み出し動作は、例えば、ビット線を接地電位VSSにプリチャージしてフローティング状態とした後、ワード線を選択してアドレス選択MOSFETをオン状態とし、あるいは強誘電体キャパシタの他方の電極に供給されるプレート電圧を電源電圧VCCとして、強誘電体キャパシタに選択的に電荷が流れ込むことによるビット線の電位変化を検出して行われる。言い換えるならば、不揮発モードによる読み出し動作は、ビット線の寄生容量にチャージされた接地電位を、選択されたメモリセルの強誘電体キャパシタの電極間容量との間でチャージシェアして強誘電体キャパシタの電極間に電界をかけ、強誘電体の分極状態の遷移にともなう電荷の移動を利用して行われる訳であって、このときビット線に得られる信号量は、チャージシェアにより強誘電体キャパシタの電極間に印加される電界すなわちビット線の寄生容量Cdと強誘電体キャパシタの電極間容量Csとの比つまり容量カップリング比Cd/Csが大きいほど大きくなる。
【0004】
一方、シャドーRAMの揮発モードによる保持データの読み書きは、強誘電体の分極にともない強誘電体キャパシタの電極間容量に蓄積される電荷を利用して行われ、揮発モードによる読み出し動作は、例えば、ビット線を電源電圧VCC及び接地電位VSS間の中間電位HVCにプリチャージしてフローティング状態とした後、ワード線を選択してアドレス選択MOSFETをオン状態とし、強誘電体キャパシタの電極間容量に蓄積された電荷が移動することによるビット線の電位変化を検出して行われる。言い換えるならば、揮発モードによる読み出し動作は、強誘電体の分極にともなって強誘電体キャパシタの電極間容量に蓄積された電荷をビット線の寄生容量との間でチャージシェアすることにより実現される訳であって、このときビット線に得られる信号量は、不揮発モードの場合とは逆に、容量カップリング比Cd/Csが小さくほど大きくなる。
【0005】
このように、シャドーRAMの不揮発モード及び揮発モードによる読み出し動作時のビット線における信号量つまりS/N比は、容量カップリング比Cd/Csに関して相反する条件を必要とするため、従来の方法では、両方の条件を満たしてシャドーRAMの各動作モードにおけるS/N比を同時に高めることが難しく、容量カップリング比Cd/Csの設定が困難な状況にある。
【0006】
この発明の目的は、各動作モードにおけるS/N比を同時に高くしかつその容量カップリング比を容易に設定しうるシャドーRAM等の強誘電体メモリを実現することにある。
【0007】
この発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、この明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次の通りである。すなわち、不揮発モード及び揮発モードを有するシャドーRAM等の強誘電体メモリにおいて、メモリアレイを構成する強誘電体メモリセルのそれぞれを、強誘電体キャパシタからなる第1のキャパシタと、第1のキャパシタと実質並列形態に設けられ強誘電体キャパシタ又は通常のキャパシタからなる第2のキャパシタと、第1及び第2のキャパシタの共通結合された一方の電極と対応するビット線との間にそれぞれ設けられるアドレス選択MOSFETとにより構成する。また、強誘電体メモリが不揮発モードから揮発モードへ移行するためのリコールモードで選択状態とされるときには、第1のキャパシタの他方の電極が共通結合される第1のプレート線に例えば電源電圧のようなハイレベルを、第2のキャパシタの他方の電極が共通結合される第2のプレート線に接地電位のようなロウレベルをそれぞれ供給するとともに、強誘電体メモリが揮発モードによる通常の読み出し又は書き込みモードで選択状態とされるときには、第1及び第2のプレート線に接地電位のようなロウレベルを供給する。
【0009】
上記した手段によれば、強誘電体メモリが不揮発モードから揮発モードへの移行のためのリコールモードで選択状態とされるときには、第2のキャパシタをビット線の寄生容量と同様に負荷容量として作用させ、リコール動作時の容量カップリング比を大きくすることができるとともに、シャドーRAMが揮発モードによる通常の読み出し又は書き込みモードで選択状態とされるときには、第2のキャパシタを第1のキャパシタと同様に情報蓄積容量として作用させ、通常読み出し動作時の容量カップリング比を小さくすることができる。この結果、その各動作モードにおけるS/N比を同時に高くしかつ容量カップリング比を容易に設定しうるシャドーRAM等の強誘電体メモリを実現することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1には、この発明が適用されたシャドーRAM(強誘電体メモリ)の一実施例のブロック図が示されている。同図をもとに、まずこの実施例のシャドーRAMの構成及び動作の概要を説明する。なお、図1の各ブロックを構成する回路素子は、特に制限されないが、公知のMOSFET集積回路の製造技術により、単結晶シリコンのような1個の半導体基板面上に形成される。
【0011】
図1において、この実施例のシャドーRAMは、いわゆるシェアドセンス方式を採り、センスアンプSAの両側に配置されこのセンスアンプSAを共有する一対のメモリアレイARYL及びARYRと、これらのメモリアレイに対応して設けられる一対のXアドレスデコーダXDL及びXDRと、メモリアレイARYLの左側に示されるYアドレスデコーダYDとを備える。
【0012】
メモリアレイARYL及びARYRは、いわゆる2セル・1トランジスタ型アレイとされ、図の垂直方向に平行して配置されるm+1本のワード線と、水平方向に平行して配置されるn+1組の相補ビット線とをそれぞれ含む。これらのワード線及び相補ビット線の交点には、(m+1)×(n+1)個の強誘電体メモリセルが格子状に配置される。この実施例において、メモリアレイARYL及びARYRは、さらに、例えばワード線のセンスアンプSA側に平行して配置される2本のダミーワード線と、これらのワード線及びダミーワード線にそれぞれ隣接して平行配置されるm+1本のプレート線ならびに2本のダミーセル用プレート線とを含む。ダミーワード線及び相補ビット線の交点には、2×(n+1)個のダミーセルが格子配置される。メモリアレイARYL及びARYRならびにその周辺部の具体的構成については、後で詳細に説明する。
【0013】
メモリアレイARYL及びARYRを構成するワード線及びダミーワード線ならびにプレート線及びダミーセル用プレート線は、その下方において対応するXアドレスデコーダXDL又はXDRに結合され、それぞれ所定の組み合わせで選択的に選択レベルとされる。XアドレスデコーダXDL及びXDRには、XアドレスラッチXLから最上位ビットを除くiビットの内部アドレス信号X0〜Xi−1が共通に供給される。また、クロック発生回路CGから対応する内部制御信号XGL又はXGRがそれぞれ供給されるとともに、内部制御信号RECM及びSTMが共通に供給される。XアドレスラッチXLには、アドレス入力端子A0〜AiからアドレスバッファABを介してXアドレス信号AX0〜AXiが時分割的に供給され、リフレッシュカウンタRFCからリフレッシュアドレス信号RX0〜RXiが供給される。XアドレスラッチXLには、さらにクロック発生回路CGから内部制御信号RF及びXLが供給され、リフレッシュカウンタRFCには図示されない内部制御信号RCが供給される。
【0014】
内部制御信号RECMは、シャドーRAMがリコールモードで選択状態とされるとき選択的に電源電圧VCCのようなハイレベルとされ、内部制御信号STMは、シャドーRAMが退避モードで選択状態とされるとき選択的にハイレベルとされる。また、内部制御信号RFは、シャドーRAMがリフレッシュモード,リコールモードあるいは退避モードで選択状態とされるとき、選択的に電源電圧VCCのようなハイレベルとされ、内部制御信号RCは、これらのモードにおいて所定のタイミングで選択的にかつ一時的にハイレベルとされる。
【0015】
リフレッシュカウンタRFCは、シャドーRAMがリコールモード,退避モードあるいはCBRリフレッシュモードとされるとき、クロック発生回路CGから供給される内部制御信号RCに従って歩進動作を行い、リフレッシュアドレス信号RX0〜RXiを形成して、XアドレスラッチXLに供給する。
【0016】
XアドレスラッチXLは、シャドーRAMが通常の動作モードとされ内部制御信号RFがロウレベルとされるとき、アドレス入力端子A0〜AiからアドレスバッファABを介して入力されるXアドレス信号AX0〜AXiを内部制御信号XLに従って取り込み、保持する。また、シャドーRAMがリコールモード,退避モードあるいはCBRリフレッシュモードとされ内部制御信号RFがハイレベルとされるときには、リフレッシュカウンタRFCから供給されるリフレッシュアドレス信号RX0〜RXiを内部制御信号XLに従って取り込み、保持する。そして、これらのXアドレス信号又はリフレッシュアドレス信号をもとに、内部アドレス信号X0〜Xiを形成する。このうち、最上位ビットの内部アドレス信号Xiは、クロック発生回路CGに供給され、その他の内部アドレス信号X0〜Xi−1は、XアドレスデコーダXDL及びXDRに供給される。
【0017】
XアドレスデコーダXDL及びXDRは、対応する内部制御信号XGL又はXGRのハイレベルを受けてそれぞれ選択的に動作状態とされ、内部アドレス信号X0〜Xi−1をデコードして、メモリアレイARYL又はARYRの対応するワード線,ダミーワード線ならびにプレート線及びダミーセル用プレート線を所定の組み合わせで選択的に選択レベルとする。
【0018】
すなわち、XアドレスデコーダXDL及びXDRは、内部アドレス信号X0〜Xi−1のデコード結果に従って、メモリアレイARYL又はARYRの対応するワード線を択一的に高電圧VCHのような選択レベルとすると同時に、シャドーRAMがリコールモード又は退避モードとされ内部制御信号RECM又はSTMがハイレベルとされることを条件に、対応するプレート線をそれぞれ所定のタイミングで択一的に電源電圧VCCのような選択レベルとする。また、シャドーRAMがリコールモードとされるときには、最下位ビットの内部アドレス信号X0のデコード結果に従って、メモリアレイARYL又はARYRの対応するダミーワード線を択一的に高電圧VCHのような選択レベルとすると同時に、対応するダミーセル用プレート線を所定のタイミングで択一的に電源電圧VCCのような選択レベルとする。なお、ワード線及びダミーワード線の選択レベルとなる高電圧VCHは、電源電圧VCCより少なくとも強誘電体メモリセルのアドレス選択MOSFETのしきい値電圧分以上高い電位とされる。
【0019】
次に、メモリアレイARYL及びARYRを構成する相補ビット線は、センスアンプSAの対応する単位回路に結合される。センスアンプSAには、クロック発生回路CGからシェアド制御信号SHL及びSHR,プリチャージ制御信号PCならびにコモンソース線信号CSP及びCSNが供給され、図示されない内部電圧発生回路から所定のプリチャージ電圧VPCが供給される。
【0020】
シェアド制御信号SHL及びSHRは、シャドーRAMが非選択状態とされるとき、その双方がともに高電圧VCHのようなハイレベルとされ、シャドーRAMが選択状態とされると、その一方が選択的に接地電位VSSのようなロウレベルとされる。また、プリチャージ制御信号PCは、シャドーRAMが非選択状態とされるとき、電源電圧VCCのようなハイレベルとされ、シャドーRAMが選択状態とされると、所定のタイミングでロウレベルとされる。さらに、コモンソース線信号CSP及びCSNは、シャドーRAMが非選択状態とされるとき、それぞれ接地電位VSS又は電源電圧VCCのような無効レベルとされ、シャドーRAMが選択状態とされると、所定のタイミングでそれぞれ電源電圧VCC又は接地電位VSSのような選択レベルとされる。プリチャージ電圧VPCは、シャドーRAMが揮発モードによる通常の動作モードあるいは退避モードとされるとき、電源電圧VCC及び接地電位VSS間の中間電位HVCとされるが、リコールモードとされるときには接地電位VSSとされる。
【0021】
センスアンプSAは、メモリアレイARYL及びARYRの各相補ビット線にそれぞれ対応して設けられるn+1個の単位回路を備え、これらの単位回路のそれぞれは、一対のCMOS(相補型MOS)インバータが互いに交差結合されてなる単位増幅回路を含む。これらの単位増幅回路つまり各単位回路の相補入出力ノードは、そのゲートにシェアド制御信号SHLを共通に受けるNチャンネル型の一対のシェアドMOSFETを介してメモリアレイARYLの対応する相補ビット線にそれぞれ結合されるとともに、そのゲートにシェアド制御信号SHRを共通に受けるNチャンネル型の他の一対のシェアドMOSFETを介してメモリアレイARYRの対応する相補ビット線にそれぞれ結合される。
【0022】
センスアンプSAの各単位回路は、さらに、Nチャンネル型の3個のプリチャージMOSFETが直並列結合されてなるビット線プリチャージ回路と、各単位回路の相補入出力ノードと相補共通データ線CD*(ここで、例えば非反転共通データ線CDT及び反転共通データ線CDBを、合わせて相補共通データ線CD*のように*を付して表す。また、それが有効とされるとき選択的にハイレベルとされるいわゆる非反転信号等についてはその名称の末尾にTを付して表し、それが有効とされるとき選択的にロウレベルとされる反転信号等についてはその名称の末尾にBを付して表す。以下同様)との間にそれぞれ設けられるNチャンネル型の一対のスイッチMOSFETとをそれぞれ含む。このうち、各ビット線プリチャージ回路を構成するプリチャージMOSFETのゲートには、プリチャージ制御信号PCが共通に供給され、各スイッチMOSFETのゲートには、YアドレスデコーダYDから対応するビット線選択信号が供給される。
【0023】
これにより、メモリアレイARYLの各相補ビット線は、シェアド制御信号SHLがハイレベルとされセンスアンプSAの対応するシェアドMOSFETがオン状態とされることで選択的にセンスアンプSAの対応する単位回路の相補入出力ノードに接続され、メモリアレイARYRの各相補ビット線は、シェアド制御信号SHRがハイレベルとされセンスアンプSAの対応するシェアドMOSFETがオン状態とされることで選択的に対応する単位回路の相補入出力ノードに接続される。なお、シャドーRAMが非選択状態とされるとき、シェアド制御信号SHL及びSHRは、前述のように、ともにハイレベルとされるため、センスアンプSAの各単位回路の相補入出力ノードには、メモリアレイARYL及びARYRの対応する相補ビット線が同時に接続状態とされる。このとき、センスアンプSAの各単位回路では、ビット線プリチャージ回路を構成するプリチャージMOSFETがプリチャージ制御信号PCのハイレベルを受けて一斉にオン状態となり、メモリアレイARYL及びARYRの各相補ビット線の非反転及び反転信号線はともにプリチャージ電圧VPCにプリチャージされる。
【0024】
センスアンプSAの各単位増幅回路は、コモンソース線信号CSP及びCSNがそれぞれ電源電圧VCC又は接地電位VSSのような有効レベルとされることで選択的にかつ一斉に動作状態とされ、メモリアレイARYL又はARYRの選択されたワード線及びダミーワード線に結合されるn+1個の強誘電体メモリセル及びダミーセルから対応する相補ビット線を介して出力される微小読み出し信号をそれぞれ増幅して、ハイレベル又はロウレベルの2値読み出し信号とする。これらの2値読み出し信号は、ビット線選択信号が択一的にハイレベルとされ対応する単位回路のスイッチMOSFETがオン状態とされることで択一的に相補共通データ線CD*に伝達され、メインアンプMAに伝達される。センスアンプSAの具体的構成及び動作については、後で詳細に説明する。
【0025】
YアドレスデコーダYDには、YアドレスラッチYLからi+1ビットの内部アドレス信号Y0〜Yiが供給され、クロック発生回路CGから内部制御信号YGが供給される。また、YアドレスラッチYLには、アドレス入力端子A0〜AiからアドレスバッファABを介してYアドレス信号AY0〜AYiが時分割的に供給され、クロック発生回路CGから内部制御信号YLが供給される。
【0026】
YアドレスラッチYLは、シャドーRAMが選択状態とされるとき、アドレス入力端子A0〜AiからアドレスバッファABを介して供給されるYアドレス信号AY0〜AYiを内部制御信号YLに従って取り込み、保持するとともに、これらのYアドレス信号をもとに内部アドレス信号Y0〜Yiを形成し、YアドレスデコーダYDに供給する。このとき、YアドレスデコーダYDは、内部制御信号YGのハイレベルを受けて選択的に動作状態とされ、YアドレスラッチYLから供給される内部アドレス信号Y0〜Yiをデコードして、センスアンプSAに対する前記ビット線選択信号を択一的にハイレベルとする。
【0027】
相補共通データ線CD*は、その他方においてメインアンプMAに結合され、このメインアンプMAは、ライトアンプ及びリードアンプを含む。このうち、ライトアンプの入力端子は入力バッファIBの出力端子に結合され、その出力端子は相補共通データ線CD*に結合される。また、リードアンプの入力端子は相補共通データ線CD*に結合され、その出力端子は出力バッファOBの入力端子に結合される。入力バッファIBの入力端子はデータ入力端子Dinに結合され、出力バッファOBの出力端子はデータ出力端子Doutに結合される。メインアンプMAのライトアンプには、クロック発生回路CGから内部制御信号WCが供給され、出力バッファOBには内部制御信号OCが供給される。
【0028】
入力バッファIBは、シャドーRAMが書き込みモードで選択状態とされるとき、データ入力端子Dinを介して入力される書き込みデータを取り込み、メインアンプMAのライトアンプに伝達する。このとき、メインアンプMAのライトアンプは、内部制御信号WCのハイレベルを受けて選択的に動作状態とされ、入力バッファIBから伝達される書き込みデータを所定の相補書き込み信号とした後、相補共通データ線CD*からセンスアンプSAを介してメモリアレイARYL又はARYRの選択された1個の強誘電体メモリセルに書き込む。
【0029】
一方、メインアンプMAのリードアンプは、シャドーRAMが読み出しモードで選択状態とされるとき、メモリアレイARYL又はARYRの選択された1個の強誘電体メモリセルからセンスアンプSA及び相補共通データ線CD*を介して出力される読み出し信号を増幅し、出力バッファOBに伝達する。このとき、出力バッファOBは、内部制御信号OCのハイレベルを受けて選択的に動作状態とされ、メインアンプMAのリードアンプから伝達される読み出し信号をデータ出力端子DoutからシャドーRAMの外部に出力する。
【0030】
クロック発生回路CGには、外部のアクセス装置から外部端子RASB,CASB,WEB,OEBならびにMOD0及びMOD1を介して、起動制御信号となるロウアドレスストローブ信号RASB,カラムアドレスストローブ信号CASB,ライトイネーブル信号WEB,出力イネーブル信号OEBならびにモード制御信号MOD0及びMOD1がそれぞれ供給されるとともに、XアドレスラッチXLから最上位ビットの内部アドレス信号Xiが供給される。
【0031】
クロック発生回路CGは、ロウアドレスストローブ信号RASB,カラムアドレスストローブ信号CASB,ライトイネーブル信号WEB,出力イネーブル信号OEBならびにモード制御信号MOD0及びMOD1と、XアドレスラッチXLから供給される最上位ビットの内部アドレス信号Xiとをもとに、シャドーRAMの動作モードを選択的に決定するとともに、上記各種の内部制御信号等をそれぞれ選択的に形成して、シャドーRAMの各部に供給する。
【0032】
図2には、図1のシャドーRAMに含まれるメモリアレイARYL及びARYRならびにその周辺部の一実施例の部分的な回路図が示されている。同図をもとに、メモリアレイARYL及びARYRならびにセンスアンプSAの具体的構成及び動作を説明する。なお、メモリアレイに関する以下の説明は、メモリアレイARYLを例に進められるが、メモリアレイARYRについてはこれと対称的な構成とされるため類推されたい。以下の回路図において、そのチャンネル(バックゲート)部に矢印が付されるMOSFETはPチャンネル型であって、矢印の付されないNチャンネルMOSFETと区別して示される。
【0033】
図2において、メモリアレイARYLは、特に制限されないが、図の垂直方向に平行して配置されるm+1本のワード線WL0〜WLmならびにダミーワード線DWL0〜DWL1と、水平方向に平行して配置されるn+1組の相補ビット線BL0*〜BLn*とを含む。ワード線WL0〜WLmならびに相補ビット線BL0*〜BLn*の交点には、実質並列形態に設けられる2個の強誘電体キャパシタCsa(第1のキャパシタ)及びCsb(第2のキャパシタ)と1個のアドレス選択MOSFETQsからなる(m+1)×(n+1)個の2セル・1トランジスタ型強誘電体メモリセルが格子状に配置される。また、ダミーワード線DWL0〜DWL1ならびに相補ビット線BL0*〜BLn*の交点には、2個の強誘電体キャパシタCyと1個のアドレス選択MOSFETQyからなる2×(n+1)個のいわゆる倍面積型ダミーセルが格子状に配置される。
【0034】
メモリアレイARYLの同一列に配置されるm+1個のメモリセルの強誘電体キャパシタCsa及びCsbの一方の電極は、それぞれ共通結合されて各メモリセルの情報蓄積ノードとなり、対応するアドレス選択MOSFETQsを介して相補ビット線BL0*〜BLn*の非反転又は反転信号線に所定の規則性をもって交互に結合される。また、メモリアレイARYLの同一行に配置されるn+1個のメモリセルの強誘電体キャパシタCsa及びCsbの他方の電極つまりプレートは、対応するプレート線PL0a〜PLma(第1のプレート線)あるいはPL0b〜PLmb(第2のプレート線)にそれぞれ共通結合される。同様に、メモリアレイARYLの同一列に配置される2個のダミーセルの2個の強誘電体キャパシタCyの一方の電極は、それぞれ共通結合されて各ダミーセルの情報蓄積ノードとなり、対応するアドレス選択MOSFETQyを介して相補ビット線BL0*〜BLn*の非反転又は反転信号線に所定の規則性をもって交互に結合される。また、メモリアレイARYLの同一行に配置されるn+1個のダミーセルの2個の強誘電体キャパシタCyの他方の電極つまりプレートは、対応するダミーセル用プレート線PY0又はPY1にそれぞれ共通結合される。
【0035】
メモリアレイARYLの同一行に配置されるn+1個のメモリセルのアドレス選択MOSFETQsのゲートは、対応するワード線WL0〜WLmにそれぞれ共通結合される。また、メモリアレイARYLの同一行に配置されるn+1個のダミーセルのアドレス選択MOSFETQyのゲートは、対応するダミーワード線DWL0〜DWL1にそれぞれ共通結合される。
【0036】
ワード線WL0〜WLmは、通常、接地電位VSSのような非選択レベルとされるが、シャドーRAMが選択状態とされるときには、内部アドレス信号X0〜Xi−1のデコード結果に従って択一的に高電圧VCHのような選択レベルとされる。また、ダミーワード線DWL0〜DWL1は、通常、接地電位VSSのような非選択レベルとされるが、シャドーRAMがリコールモードで選択状態とされるときには、最下位ビットの内部アドレス信号X0のデコード結果に従って択一的に高電圧VCHのような選択レベルとされる。一方、プレート線PL0a〜PLmaならびにPL0b〜PLmbの電位つまり第1及び第2のプレート電圧は、シャドーRAMが揮発モードによる通常の読み出し又は書き込みモードとされるとき、ともに接地電位VSSのようなロウレベルとされるが、リコールモード又は退避モードで選択状態とされるときには、内部アドレス信号X0〜Xi−1のデコード結果に従って、プレート線PL0a〜PLmaのみがそれぞれ所定のタイミングで一時的にかつ択一的に電源電圧VCCとされる。
【0037】
これらのことから、シャドーRAMが揮発モードによる通常の読み出し又は書き込みモードとされるとき、メモリアレイARYLを構成する強誘電体メモリセルの強誘電体キャパシタCsa及びCsbは、そのプレート電圧つまりプレート線PL0a〜PLmaならびにPL0b〜PLmbが接地電位VSSのようなロウレベルとされることで論理的に並列結合され、ともにその電極間容量に保持データに応じた電荷を蓄積するいわゆる情報蓄積容量として作用する。また、メモリアレイARYLでは、ワード線WL0〜WLmの指定された1本が択一的に高電圧VCHのような選択レベルとされ、相補ビット線BL0*〜BLn*の非反転又は反転信号線には、この選択ワード線に結合されるn+1個の強誘電体メモリセルの強誘電体キャパシタCsa及びCsbの電極間容量に蓄積された電荷に対応する微小読み出し信号がそれぞれ出力される。
【0038】
一方、シャドーRAMがリコールモードで選択状態とされるとき、メモリアレイARYLを構成する強誘電体メモリセルの強誘電体キャパシタCsaは、そのプレート電圧つまりプレート線PL0a〜PLmaが電源電圧VCCのようなハイレベルとされることで、その電極間強誘電体に保持データに応じた分極を生じるいわゆる不揮発セルとして作用するが、強誘電体キャパシタCsbは、そのプレート電圧つまりプレート線PL0b〜PLmbが接地電位VSSのようなロウレベルのままとされることで、対応する相補ビット線BL0*〜BLn*の寄生容量と同様に、強誘電体キャパシタCsaに対する負荷容量として作用する。このとき、メモリアレイARYLでは、ワード線WL0〜WLmの指定された1本が択一的に高電圧VCHのような選択レベルとされるとともに、対応するダミーワード線DWL0又はDWL1が同時に選択レベルとされる。このため、相補ビット線BL0*〜BLn*の例えば非反転信号線には、選択ワード線に結合されるn+1個の強誘電体メモリセルの強誘電体キャパシタCsaの分極状態に応じた微小読み出し信号が出力され、その対をなす反転信号線には、選択されたダミーワード線に結合されるn+1個のダミーセルの2個の強誘電体キャパシタCyの分極状態に応じた微小読み出し信号が出力される。
【0039】
この実施例において、ダミーワード線DWL0に結合されるn+1個のダミーセルは、リコール動作に先立って、すべて論理“1”のデータを保持すべくリセットされ、ダミーワード線DWL1に結合されるn+1個のダミーセルは、すべて論理“0”のデータを保持すべくリセットされる。また、ダミーセルのそれぞれは、並列結合された2個の強誘電体キャパシタCyを含み、強誘電体メモリセルを構成する強誘電体キャパシタCsaの2倍の容量を有するものとされる。したがって、各ダミーセルから出力される微小読み出し信号のレベルは、強誘電体メモリセルから出力される論理“0”又は“1”の微小読み出し信号のほぼ中間レベルとなり、センスアンプSAの各単位増幅回路における読み出し信号の論理レベル判定動作の基準値となる。強誘電体メモリセル及びダミーセルの情報保持特性ならびにその具体的動作については、後で詳細に説明する。
【0040】
次に、センスアンプSAは、メモリアレイARYL及びARYRの相補ビット線BL0*〜BLn*ならびにBR0*〜BRn*に対応して設けられるn+1個の単位回路を備え、これらの単位回路のそれぞれは、PチャンネルMOSFETP1及びNチャンネルMOSFETN1ならびにPチャンネルMOSFETP2及びNチャンネルMOSFETN2からなる一対のCMOSインバータが互いに交差結合されてなる単位増幅回路を含む。各単位増幅回路を構成するPチャンネルMOSFETP1及びP2のソースは、コモンソース線CSPに共通結合され、NチャンネルMOSFETN1及びN2のソースはコモンソース線CSNに共通結合される。また、MOSFETP1及びN1の共通結合されたドレインならびにMOSFETP2及びN2の共通結合されたゲートは、それぞれ各単位増幅回路つまり単位回路の非反転入出力ノードBS0T〜BSnTとなり、MOSFETP1及びN1の共通結合されたゲートならびにMOSFETP2及びN2の共通結合されたドレインは、それぞれ反転入出力ノードBS0B〜BSnBとなる。なお、コモンソース線CSP及びCSNが、前記コモンソース線信号CSP及びCSNに対応するものであることは言うまでもない。
【0041】
センスアンプSAの各単位回路は、さらに、その相補入出力ノードBS0*〜BSn*と相補共通データ線CD*との間にそれぞれ設けられるNチャンネル型の一対のスイッチMOSFETN3及びN4と、Nチャンネル型の3個のプリチャージMOSFETN5〜N7が直並列結合されてなるビット線プリチャージ回路とをそれぞれ含む。また、各単位回路は、その相補入出力ノードBS0*〜BSn*とメモリアレイARYLの対応する相補ビット線BL0*〜BLn*との間にそれぞれ設けられるNチャンネル型の一対のシェアドMOSFETN8及びN9をそれぞれ含み、その相補入出力ノードBS0*〜BSn*とメモリアレイARYRの対応する相補ビット線BR0*〜BRn*との間にそれぞれ設けられるもう一対のシェアドMOSFETNA及びNBをそれぞれ含む。
【0042】
センスアンプSAの各単位回路を構成するスイッチMOSFETN3及びN4のドレインは、対応する非反転入出力ノードBS0T〜BSnTあるいは反転入出力ノードBS0B〜BSnBに結合される。また、これらのスイッチMOSFETのソースは、相補共通データ線CD*の非反転又は反転信号線にそれぞれ共通結合され、その共通結合されたゲートには、YアドレスデコーダYDから対応するビット線選択信号YS0〜YSnが供給される。一方、各単位回路のビット線プリチャージ回路を構成するプリチャージMOSFETN5〜N7のゲートには、クロック発生回路CGからプリチャージ制御信号PCが共通に供給され、プリチャージMOSFETN6及びN7の共通結合されたソースには、図示されない内部電圧発生回路から所定のプリチャージ電圧VPCが供給される。さらに、シェアドMOSFETN8及びN9のゲートには、クロック発生回路CGからシェアド制御信号SHLが共通に供給され、シェアドMOSFETNA及びNBのゲートには、シェアド制御信号SHRが共通に供給される。
【0043】
プリチャージ制御信号PCは、前述のように、シャドーRAMが非選択状態とされるとき、電源電圧VCCのようなハイレベルとされ、シャドーRAMが選択状態とされると、所定のタイミングで接地電位VSSのようなロウレベルとされる。また、プリチャージ電圧VPCは、シャドーRAMが揮発モードによる通常の動作モードとされるとき、電源電圧VCC及び接地電位VSS間の中間電位HVCとされ、リコールモードとされるときには、接地電位VSSのようなロウレベルとされる。さらに、シェアド制御信号SHL及びSHRは、シャドーRAMが非選択状態とされるとき、ともに高電圧VCHのようなハイレベルとされ、選択状態とされるときには、そのいずれか一方が所定のタイミングで選択的に接地電位VSSのようなロウレベルとされる。
【0044】
これらのことから、センスアンプSAの各単位回路のシェアドMOSFETN8及びN9ならびにNA及びNBは、対応するシェアド制御信号SHL又はSHRのハイレベルを受けて選択的にオン状態となり、メモリアレイARYL又はARYRの相補ビット線BL0*〜BLn*あるいはBR0*〜BRn*とセンスアンプSAの対応する単位回路の相補入出力ノードBS0*〜BSn*との間を選択的に接続状態とする。また、各単位回路のビット線プリチャージ回路を構成するプリチャージMOSFETN5〜N7は、プリチャージ制御信号PCのハイレベルを受けて選択的にオン状態となり、センスアンプSAの各単位回路の非反転入出力ノードBS0T〜BSnTならびに反転入出力ノードBS0B〜BSnBつまりはメモリアレイARYL及びARYRの相補ビット線BL0*〜BLn*ならびにBR0*〜BRn*の非反転及び反転信号線をプリチャージ電圧VPCつまり中間電位HVC又は接地電位VSSにプリチャージする。
【0045】
一方、センスアンプSAの各単位回路の単位増幅回路は、コモンソース線CSP及びCSNが電源電圧VCC又は接地電位VSSのような有効レベルとされることで選択的にかつ一斉に動作状態とされ、メモリアレイARYL又はARYRの選択されたワード線に結合されるn+1個のメモリセルあるいは選択されたワード線及びダミーワード線に結合されるそれぞれn+1個のメモリセル及びダミーセルから対応する相補ビット線BL0*〜BLn*あるいはBR0*〜BRn*を介して出力される微小読み出し信号をそれぞれ比較増幅して、ハイレベル又はロウレベルの2値読み出し信号とする。さらに、各単位回路のスイッチMOSFETN3及びN4は、対応するビット線選択信号YS0〜YSnが択一的にハイレベルとされることで選択的にオン状態となり、センスアンプSAの対応する単位回路の相補入出力ノードBS0*〜BSn*と相補共通データ線CD*つまりメインアンプMAとの間を選択的に接続状態とする。
【0046】
図3には、図2のメモリアレイARYL及びARYRを構成する強誘電体メモリセルの一実施例の情報保持特性図が示されている。同図をもとに、メモリアレイARYL及びARYRを構成する強誘電体メモリセル及びダミーセルの情報保持特性と、その各動作モードにおける具体的動作を説明する。なお、メモリセルに関する以下の説明は通常の強誘電体メモリセルを中心に進めるが、ダミーセルについてはこれと異なる部分についてのみ説明を付け加える。
【0047】
図3において、メモリアレイARYL及びARYRを構成する強誘電体メモリセルは、強誘電体キャパシタCsaの電極間に印加される電界と電極間にある強誘電体の分極との関係について図示のような情報保持特性を有する。すなわち、点Aにある初期の強誘電体は、電極間に例えば電源電圧VCCの絶対値に相当する正方向の電界+Epが印加されることでその状態を点Bに移し、正方向の最大分極+Ppを生じる。この分極は、電界の絶対値が小さくなることで徐々に低下するが、電界がゼロとなる点Cにおいても分極+Prが残留する。一方、強誘電体の分極状態は、逆方向の電界−Ecが印加される点Dを境に反転し、電源電圧VCCの絶対値に相当する電界−Epが印加される点Eにおいて逆方向の最大分極−Ppを生じる。この分極は、電界の絶対値が小さくなることで徐々に低下するが、電界がゼロとなる点Fにおいても分極−Prが残留する。そして、正方向の電界+Ecが印加される点Gを境に正転し、上記点Bに至る。
【0048】
この実施例において、相補ビット線BL0*〜BLn*あるいはBR0*〜BRn*の非反転信号線側に結合される強誘電体メモリセルは、特に制限されないが、その強誘電体キャパシタCsaの分極状態が+側にあるとき論理“1”のデータを保持するものとされ、−側にあるとき論理“0”のデータを保持するものとされる。また、相補ビット線BL0*〜BLn*あるいはBR0*〜BRn*の反転信号線側に結合される強誘電体メモリセルは、その強誘電体キャパシタCsaの分極状態が−側にあるとき論理“1”のデータを保持するものとされ、+側にあるとき論理“0”のデータを保持するものとされる。強誘電体メモリセルの分極状態の推移を示す各動作点については、後記するシャドーRAMの各動作モードの具体的説明に際して再三引用する。
【0049】
図4には、図1のシャドーRAMのリコール動作時の一実施例の信号波形図が示され、図5及び図6には、その通常読み出し動作時及び退避動作時の一実施例の信号波形図がそれぞれ示されている。また、図7には、図1のシャドーRAMのリコール動作時及び通常読み出し動作時の接続図が示され、図8には、この発明に先立って本願発明者等が開発したシャドーRAMのリコール動作時及び通常読み出し動作時の接続図が示されている。さらに、図9には、図1及び図8のシャドーRAMの容量カップリング比の比較図が示されている。これらの図をもとに、この実施例のシャドーRAMの各モードの具体的動作ならびにその特徴について説明する。なお、以下の信号波形図では、メモリアレイARYLのワード線WL0を指定して各動作モードが実行される場合が例示され、ワード線WL0及び相補ビット線BL0*の交点に配置される強誘電体メモリセルは、論理“1”のデータを保持するものとされる。また、以下の説明は、メモリアレイARYLに対するリコール動作を中心に進めるが、通常読み出し動作及び退避動作ならびにメモリアレイARYRに対する動作については類推されたい。
【0050】
図4において、シャドーRAMが電源投入直後の非選択状態とされるとき、センスアンプSAに対するプリチャージ制御信号PCは、電源電圧VCCのようなハイレベルとされ、シェアド制御信号SHL及びSHRは、ともに高電圧VCHのようなハイレベルとされる。また、プリチャージ電圧VPCは、接地電位VSSのようなロウレベルとされ、コモンソース線CSP及びCSNは、それぞれ接地電位VSS又は電源電圧VCCの無効レベルとされる。メモリアレイARYLでは、ワード線WL0〜WLmがすべて接地電位VSSのような非選択レベルとされ、ダミーワード線DWL0〜DWL1も、すべて非選択レベルとされる。また、ワード線WL0〜WLmに対応するプレート線PL0a〜PLmaならびにPL0b〜PLmbは、すべて接地電位VSSのようなロウレベルとされ、ダミーワード線DWL0〜DWL1に対応するダミーセル用プレート線PY0〜PY1も、すべて接地電位VSSのようなロウレベルとされる。
【0051】
これにより、シャドーRAMでは、メモリアレイARYLを構成する相補ビット線BL0*〜BLn*がセンスアンプSAの対応する単位回路に接続され、その非反転及び反転信号線がプリチャージ電圧VPCつまり接地電位VSSにプリチャージされる。このとき、メモリアレイARYLを構成する強誘電体メモリセルのそれぞれは、その分極状態が図3の点C又は点Fにあり、選択的に論理“1”又は“0”のデータを保持するものとされる。また、その電極間容量の蓄積電荷は、アドレス選択MOSFETQsの拡散層を介してリークされ、情報蓄積ノードは、ほぼ接地電位VSSのようなロウレベルとなっている。
【0052】
この実施例において、ダミーワード線DWL0に結合されるn+1個のダミーセルは、リコール動作に先立って、すべて論理“1”のデータを保持すべくリセットされ、ダミーワード線DWL1に結合されるn+1個のダミーセルは、論理“0”のデータを保持すべくリセットされる。したがって、ダミーワード線DWL0つまり相補ビット線BL0*〜BLn*の反転信号線側に結合されるダミーセルの強誘電体キャパシタCyの分極状態は、図3の点Fにあり、ダミーワード線DWL1つまり相補ビット線BL0*〜BLn*の非反転信号線側に結合されるダミーセルの強誘電体キャパシタCyの分極状態も点Fにある。
【0053】
シャドーRAMは、モード制御信号MOD0がハイレベルとされモード制御信号MOD1がロウレベルとされた状態で、カラムアドレスストローブ信号CASBがロウアドレスストローブ信号RASBに先立ってロウレベルとされるいわゆるCBR(CASビフォアRAS)サイクルが実行されることで、選択的にリコールモードとされる。このとき、シャドーRAMでは、前記のように、内部制御信号RFがハイレベルとされ、リコール動作の対象となるワード線は、リフレッシュカウンタRFCから出力されるリフレッシュアドレス信号RX0〜RXiによって順次択一的に指定される。また、シャドーRAMでは、ロウアドレスストローブ信号RASBの立ち下がりを受けてプリチャージ制御信号PCがロウレベルとされ、指定されたワード線WL0を含まないメモリアレイARYRに対応するシェアド制御信号SHRが高電圧VCHのようなハイレベルから接地電位VSSのようなロウレベルに変化される。さらに、やや遅れて指定されたワード線WL0と対応するダミーワード線DWL0が高電圧VCHのような選択レベルとされるとともに、少し遅れてワード線WL0に対応するプレート線PL0aとダミーワード線DWL0に対応するプレート線PY0とが同時に電源電圧VCCのハイレベルとされ、さらに遅れてコモンソース線CSP及びCSNがそれぞれ電源電圧VCC又は接地電位VSSのような有効レベルとされる。
【0054】
シャドーRAMでは、まずプリチャージ制御信号PCのロウレベルを受けて、センスアンプSAの各単位回路のビット線プリチャージ回路による相補ビット線BL0*〜BLn*のプリチャージ動作が停止され、シェアド制御信号SHLのロウレベルを受けて、各単位回路とメモリアレイARYRの相補ビット線BR0*〜BRn*との間の接続が断たれる。また、ワード線WL0の選択レベルを受けて、これに結合されるn+1個の強誘電体メモリセルのアドレス選択MOSFETQsが一斉にオン状態となるが、各メモリセルの強誘電体キャパシタCsa及びCsbは、その一方の電極つまり相補ビット線BL0*〜BLn*の非反転又は反転信号線とその他方の電極つまりプレート線PL0a及びPL0bがすべて接地電位VSSとされることで、これまでの状態を保持する。
【0055】
ここで、プレート線PL0aが択一的にハイレベルとされると、メモリアレイARYLのワード線WL0に結合されるn+1個の強誘電体メモリセルの強誘電体キャパシタCsaには、電源電圧VCCの絶対値に対応する逆方向の電界が印加され、その分極状態は、強制的に図3の点C又は点Fから点Eへと移行する。このとき、例えば相補ビット線BL0*〜BLn*の非反転信号線側に結合されかつ論理“1”のデータを保持するメモリセルでは、点Cから点Eへの分極反転をともなうため、比較的大きな負電荷の移動が必要となって、対応する非反転ビット線の電位が比較的大きく上昇する。しかし、例えば相補ビット線BL0*〜BLn*の非反転信号線側に結合されかつ論理“0”のデータを保持するメモリセルでは、分極反転をともなわない点Fから点Eへの移行であるため、負電荷の移動量は少なく、対応する非反転ビット線の電位上昇も小さい。
【0056】
一方、メモリアレイARYLのダミーワード線DWL0に結合されるn+1個のダミーセルの強誘電体キャパシタCyには、ダミーセル用プレート線PY0がハイレベルとされることで、やはり電源電圧VCCの絶対値に対応する逆方向の電界が印加される。前述のように、ダミーワード線DWL0及びDWL1に結合されるすべてのダミーセルは、リコール動作に先立って、それぞれ論理“1”又は“0”のデータを保持すべくリセットされ、その分極状態はともに図3の点Fにある。また、各ダミーセルは、並列結合された2個の強誘電体キャパシタCyを含み、その容量カップリング比Cd/Csは、ワード線WL0〜WLmに結合される通常の強誘電体メモリセルに比較して2倍とされる。したがって、ダミーワード線DWL0に結合されるn+1個のダミーセルでは、プレート線PY0のハイレベルを受けて、強誘電体キャパシタCyの分極状態が図3の点Fから点Eへと移行し、相補ビット線BL0*〜BLn*の反転信号線の電位は、比較的小さく上昇するが、その絶対値は、容量カップリング比Cd/Csが2倍となるために、論理“0”のデータを保持する通常の強誘電体メモリセルからの信号量よりはほぼ2倍程度に大きくなり、論理“1”のデータを保持する通常の強誘電体メモリセルからの信号量よりは小さなものとなる。
【0057】
上記相補ビット線BL0*〜BLn*の非反転及び反転信号線における微小な電位差は、コモンソース線CSP及びCSNがそれぞれ電源電圧VCC又は接地電位VSSのような有効レベルとされることで、センスアンプSAの対応する単位増幅回路によりそれぞれ増幅され、2値読み出し信号とされる。そして、プレート線PL0aが接地電位VSSとされた時点で、選択ワード線WL0に結合されるn+1個の強誘電体メモリセルの強誘電体キャパシタCsa及びCsbの電極間容量に書き込まれ、揮発性データとなって、ワード線WL0に関するリコール動作が終了する。なお、このリコール動作に際して、ダミーワード線DWL0に結合されるn+1個のダミーセルの保持データは対応する選択メモリセルの保持データに応じて選択的に書き換えられるが、リコール動作が終了した時点で再度論理“1”又は“0”にリセットされ、初期状態に戻される。
【0058】
センスアンプSAの各単位増幅回路による増幅動作が終了し、相補ビット線BL0*〜BLn*の非反転及び反転信号線にハイレベル又はロウレベルの2値読み出し信号が確立されるとき、ワード線WL0及び非反転ビット線BL0Tの交点に配置されかつ論理“1”のデータを保持する強誘電体メモリセルの強誘電体キャパシタCsaの一方の電極つまり情報蓄積ノードには、対応する非反転ビット線BL0Tの増幅後のハイレベルつまり電源電圧VCCが印加され、その他方の電極つまりプレートには、対応するプレート線PL0aのハイレベルつまり電源電圧VCCが印加される。これにより、これらの強誘電体キャパシタCsaの電極間に印加される電界はゼロとなり、その分極状態は、図3の点Eから点Fへと移行する。また、ワード線WL0及び非反転ビット線BL0Tの交点に配置される強誘電体メモリセルが論理“0”のデータを保持する場合、その強誘電体キャパシタCsaの情報蓄積ノードには、非反転ビット線BL0Tの増幅後のロウレベルつまり接地電位VSSが印加され、そのプレートには、プレート線PL0aのハイレベルつまり電源電圧VCCが印加される。このため、これらの強誘電体キャパシタCsaの電極間には、電源電圧VCCの絶対値に相当する電界が印加され、その分極状態は、移行することなく図3の点Eにある。
【0059】
プレート線PL0aがハイレベルから接地電位VSSのようなロウレベルに戻されると、ワード線WL0及び非反転ビット線BL0Tの交点に配置され論理“1”のデータを保持する強誘電体メモリセルの強誘電体キャパシタCsaの情報蓄積ノードには、対応する非反転ビット線BL0Tの増幅後のハイレベルが印加され、そのプレートには、プレート線PL0aのロウレベルつまり接地電位VSSが印加される。このため、これらの強誘電体キャパシタCsaの電極間には、電源電圧VCCの絶対値に対応する正方向の電界が印加され、その分極状態は、図3の点Fから点Bへと移行する。また、ワード線WL0及び非反転ビット線BL0Tの交点に配置される強誘電体メモリセルが論理“0”のデータを保持する場合、その強誘電体キャパシタCsaの情報蓄積ノードには、非反転ビット線BL0Tの増幅後のロウレベルつまり接地電位VSSが印加され、そのプレートには、プレート線PL0aのロウレベルつまり接地電位VSSが印加される。このため、これらの強誘電体キャパシタCsaの電極間に印加される電界はゼロとなり、その分極状態は、図3の点Eから点Fへと移行する。この分極状態は、揮発モードによる通常の読み出し動作が実行されることで徐々に点Cへと移行し、反転書き込み動作が実行されることで一挙に点Bへ移行する。
【0060】
次に、シャドーRAMが揮発モードの非選択状態とされるとき、プリチャージ電圧VPCは、図5に示されるように、電源電圧VCC及び接地電位VSS間の中間電位HVCとされるため、メモリアレイARYLの相補ビット線BL0*〜BLn*の非反転及び反転信号線は、ともに中間電位HVCにプリチャージされる。また、すべてのプレート線PL0a〜PLmaならびにPL0b〜PLmbは、全体を通して接地電位VSSのようなロウレベルとされるため、例えば相補ビット線BL0*〜BLn*の非反転信号線側に結合されかつ論理“1”のデータを保持する強誘電体メモリセルの強誘電体キャパシタCsaの一方の電極つまり情報蓄積ノードには、電源電圧VCCに対応する電荷が蓄積され、その両電極間には、電源電圧VCCの絶対値に対応する正方向の電界が印加される。一方、相補ビット線BL0*〜BLn*の例えば非反転信号線側に結合されかつ論理“0”のデータを保持する強誘電体メモリセルの強誘電体キャパシタCsaの情報蓄積ノードには、接地電位VSSに対応する電荷が蓄積され、その両電極間に印加される電界はゼロとなる。これにより、論理“1”のデータを保持する強誘電体メモリセルは、所定の周期で蓄積電荷のリフレッシュ動作が繰り返されることを条件に、図3の点Bの分極状態を保持し、論理“0”のデータを保持する強誘電体メモリセルは、点Cの分極状態を保持し続ける。
【0061】
シャドーRAMは、モード制御信号MOD0及びMOD1がともにロウレベルとされた状態で、ロウアドレスストローブ信号RASB及びカラムアドレスストローブ信号CASBが所定の時間をおいて順次ロウレベルとされることで、揮発モードによる通常の読み出し動作を開始する。このとき、アドレス入力端子A0〜Aiには、ロウアドレスストローブ信号RASBの立ち下がりに同期して、Xアドレス信号AX0〜AXiがワード線WL0つまりロウアドレスra0を指定する組み合わせで供給され、カラムアドレスストローブ信号CASBの立ち下がりに同期して、Yアドレス信号AY0〜AYiがビット線選択信号YS0つまりカラムアドレスca0を指定する組み合わせで供給される。
【0062】
シャドーRAMでは、まずロウアドレスストローブ信号RASBの立ち下がりを受けて、プリチャージ制御信号PC及びシェアド制御信号SHRがロウレベルとされる。また、やや遅れて指定されたワード線WL0が択一的に高電圧VCHのような選択レベルとされ、少し遅れてコモンソース線CSP及びCSNがそれぞれ電源電圧VCC又は接地電位VSSのような有効レベルとされる。
【0063】
メモリアレイARYLでは、ワード線WL0の選択レベルを受けて、これに結合されるn+1個の強誘電体メモリセルのアドレス選択MOSFETQsが一斉にオン状態となり、相補ビット線BL0*〜BLn*の非反転信号線には、強誘電体メモリセルCsa及びCsbの蓄積電荷に対応した微小読み出し信号が出力されるため、その電位がわずかに上昇し又は下降する。このとき、ダミーワード線DWL0〜DWL1は、ともに接地電位VSSとされるため、相補ビット線BL0*〜BLn*の反転信号線は中間電位HVCのままとされる。相補ビット線BL0*〜BLn*の非反転及び反転信号線間における電位差は、コモンソース線CSP及びCSNがそれぞれ電源電圧VCC又は接地電位VSSのような有効レベルとされることで、センスアンプSAの対応する単位増幅回路によってそれぞれ増幅され、2値読み出し信号となる。また、これらの2値読み出し信号は、選択ワード線WL0に結合されるn+1個の強誘電体メモリセルの電極間容量に再書き込みされるとともに、カラムアドレスca0つまりビット線選択信号YS0に対応する1ビットが、相補共通データ線CD*,メインアンプMA,出力バッファOBならびにデータ出力端子Doutを介して出力される。
【0064】
ワード線WL0が選択レベルとされてからコモンソース線CSP及びCSNが有効レベルとされるまでの間、例えば相補ビット線BL0*〜BLn*の非反転信号線側に結合されるn+1個の強誘電体メモリセルの強誘電体キャパシタCsa及びCsbの情報蓄積ノードには、対応する非反転ビット線のプリチャージ電位つまり中間電位HVCが印加され、そのプレートには、対応するプレート線の接地電位VSSが印加される。このため、これらの強誘電体メモリセルの分極状態は、図3の点B又は点Cからともに中間電位HVCに対応する点Jに移行するが、センスアンプSAの各単位増幅回路による読み出し信号の増幅動作が終了し相補ビット線BL0*〜BLn*の非反転及び反転信号線に2値読み出し信号が確立された時点で、またもとの点B又は点Cに戻される。
【0065】
シャドーRAMは、図6に示されるように、モード制御信号MOD0がロウレベルとされモード制御信号MOD1がハイレベルとされた状態で、CBRサイクルが実行されることで、揮発モードから不揮発モードへの移行のための退避動作を開始する。このとき、シャドーRAMでは、コモンソース線CSP及びCSNが有効レベルとされてから所定時間が経過した時点でプレート線PL0aが択一的にかつ一時的にハイレベルとされ、その他のプレート線PL1a〜PLmaならびにPL0b〜PLmbはすべてロウレベルのままとされる。
【0066】
メモリアレイARYLの相補ビット線BL0*〜BLn*には、ワード線WL0の選択レベルを受けて、これに結合されるn+1個の強誘電体メモリセルの蓄積電荷に対応する微小読み出し信号がそれぞれ出力され、これらの微小読み出し信号は、コモンソース線CSP及びCSNが有効レベルとされることで、センスアンプSAの対応する単位増幅回路によってそれぞれ増幅され、2値読み出し信号となる。そして、プレート線PL0aがハイレベルとされると、選択されたn+1個の強誘電体メモリセルのうち論理“1”のデータを保持する強誘電体メモリセルの強誘電体キャパシタでは、両電極間に印加される電界がゼロとなり、その分極状態は図3の点Bから点Cに移行する。また、論理“0”のデータを保持する強誘電体メモリセルの強誘電体キャパシタでは、両電極間に電源電圧VCCの絶対値に対応する逆方向の電界が印加され、その分極状態は図3の点Cから点Eへと移行する。これらの強誘電体メモリセルの分極状態は、プレート線PL0aがロウレベルに戻されることで、それぞれ点Cから点Bあるいは点Eから点Fへと移行するが、ワード線WL0が非選択レベルに戻されアドレス選択MOSFETQsを介するリークが進むとやがて点C又は点Fに落ちつく。これにより、揮発モードにおいて各強誘電体メモリセルの電極間容量に蓄積電荷として保持されていた揮発性データは、各強誘電体メモリセルの分極状態に応じた不揮発性データとなり、ワード線WL0に関する退避動作が終了する。
【0067】
ところで、この実施例のシャドーRAMがリコールモードとされ、例えば選択ワード線WL0に結合されるn+1個の強誘電体メモリセルの分極状態に応じた微小読み出し信号の出力動作が行われるとき、各強誘電体メモリセルの一方の強誘電体キャパシタCsaのプレートつまりプレート線PL0aには、図7(a)に示されるように、電源電圧VCCが供給され、他方の強誘電体キャパシタCsbのプレートつまりプレート線PL0bには、接地電位VSSが供給される。したがって、強誘電体キャパシタCsaは、その分極状態に応じた微小読み出し信号を出力するいわゆる不揮発情報セルとして作用するが、強誘電体キャパシタCsbは、実質的には例えば非反転ビット線BL0Tに結合される寄生容量Cdと同様、強誘電体キャパシタCsaに対する負荷容量として作用する。このため、リコールモードにおける容量カップリング比Cd/Csは、非反転ビット線BL0Tの寄生容量Cd,強誘電体キャパシタCsaならびにCsbの静電容量値をそれぞれCd,CsaならびにCsbとするとき、図9に示されるように、
Cd/Cs=(Cd+Csb)/Csa
となり、例えば強誘電体キャパシタCsa及びCsbの静電容量値を150fF(フェムトファラッド)とし、非反転ビット線BL0Tの寄生容量Cdの静電容量値を300fFとするとき、3のような比較的大きな値となる。
【0068】
一方、シャドーRAMが揮発モードによる通常読み出しモードとされるとき、各強誘電体メモリセルの2個の強誘電体キャパシタCsa及びCsbのプレートつまりプレート線PL0a及びPL0bには、図7(b)に示されるように、ともに接地電位VSSが供給される。したがって、強誘電体キャパシタCsbは、他方の強誘電体キャパシタCsaと同様に、その電極間容量の蓄積電荷に対応した微小読み出し信号を出力する情報蓄積容量として作用する。このため、揮発モードにおけるシャドーRAMの容量カップリング比Cd/Csは、
Cd/Cs=Cd/(Csa+Csb)
となり、例えば1のような比較的小さな値となる。
【0069】
周知のように、シャドーRAMがリコールモードとされるとき、強誘電体キャパシタの両電極間に印加される電界の大きさは容量カップリング比Cd/Csが大きいほど大きくなり、これを受けて相補ビット線BL0*〜BLn*の非反転又は反転信号線に得られる微小読み出し信号の信号量も大きくなる。また、シャドーRAMが通常の読み出しモードとされるとき、相補ビット線BL0*〜BLn*の非反転及び反転信号線には、その寄生容量と強誘電体キャパシタとの間のチャージシェアによって蓄積電荷に対応する微小読み出し信号が得られ、その信号量は、容量カップリング比Cd/Csが小さいほど大きくなる。
【0070】
つまり、各動作モードにおける信号量に着目した場合、シャドーRAMは、容量カップリング比Cd/Csに関して相反する条件を必要とする訳であって、容量カップリング比Cd/Csが固定される図8の従来方式では、その最適値を設定することが困難となる。上記のように、各強誘電体メモリセルに2個の強誘電体キャパシタCsa及びCsbを設け、その一方を選択的に情報蓄積容量又は負荷容量として作用させることで、リコールモードにおける容量カップリング比Cd/Csを例えば3のように大きくしつつ、通常読み出しモードにおける容量カップリング比Cd/Csを1のように小さくすることができる。この結果、その各動作モードにおけるS/N比を同時に高くしかつ容量カップリング比を容易に設定しうるシャドーRAMを実現することができるものとなる。
【0071】
図10には、この発明が適用されたシャドーRAMのリコール動作時の第2の実施例の信号波形図が示され、図11及び図12には、その通常読み出し動作時及び退避動作時の第2の実施例の信号波形図がそれぞれ示されている。なお、この実施例のシャドーRAMは、前記図1ないし図9の実施例を基本的に踏襲するものであるため、これと異なる部分についてのみ説明を追加する。
【0072】
図10において、この実施例のシャドーRAMでは、プレート線PL0a〜PLmaならびにPL0b〜PLmbが、不揮発モードから揮発モードへの移行のためのリコール動作が終了した時点で、接地電位VSSから中間電位HVCに変化される。また、これらのプレート線の中間電位HVCは、図11に示されるように、シャドーRAMが揮発モードによる通常の読み出し又は書き込みモードとされる間も保持され、図12に示されるように、揮発モードから不揮発モードへの移行のための退避動作が終了した後、中間電位HVCから接地電位VSSに戻される。この結果、通常の使用状態において、メモリアレイARYL及びARYRを構成する強誘電体メモリセルの強誘電体キャパシタCsa及びCsbの電極間にかかる電界の絶対値を二分の一とすることができ、強誘電体膜に対するストレスを低減して、シャドーRAMの耐用期間を長くすることができる。
【0073】
図10のリコール動作が終了しプレート線PL0a〜PLmaならびにPL0b〜PLmbが中間電位HVCとされると、例えばワード線WL0及び非反転ビット線BL0Tの交点に配置されかつ論理“1”のデータを保持する強誘電体メモリセルの強誘電体キャパシタCsaの分極状態は、図3の点Fから点Hへと移行し、論理“0”のデータを保持する強誘電体メモリセルの強誘電体キャパシタCsaの分極状態は、点Eから点Kへと移行する。この分極状態は、通常読み出し動作が実行されることで徐々に点Mへと移行し、揮発モードによる反転書き込みが行われることで一挙に点Hへ移行する。以後、退避動作が実行されるまでの間、強誘電体キャパシタCsaの分極状態は図3の太い点線に沿って変化し、退避動作が終了しプレート線PL0a〜PLmaならびにPL0b〜PLmbが接地電位VSSに戻された後は、それぞれ点C及び点Fに落ちつく。
【0074】
図13には、この発明が適用されたシャドーRAMのメモリアレイ及びその周辺部の第2の実施例の部分的な回路図が示され、図14には、その一実施例の部分的な断面構造図が示されている。なお、これらの実施例は、前記図2の実施例を基本的に踏襲するものであるため、これと異なる部分についてのみ説明を追加する。また、メモリアレイに関する以下の説明は、メモリアレイARYLを例に進めるが、メモリアレイARYRについては類推されたい。
【0075】
図13において、この実施例のシャドーRAMのメモリアレイARYLは、前記図2の実施例と同様に、ワード線WL0〜WLmに対応して設けられるそれぞれm+1本のプレート線PL0a〜PLma(第1のプレート線)ならびにPL0b〜PLmb(第2のプレート線)を備えるが、プレート線PL0b〜PLmbは、プレート線PLbとしてすべて共通結合され、その電位は一斉に変化される。つまり、前記図2の実施例の説明から明らかなように、プレート線PL0b〜PLmbの電位は、その行アドレスに関係なく同じように変化され、指定外の行アドレスでは、対応するワード線が非選択レベルとされるためにその電位が変化しても問題は生じない訳であって、このようにプレート線PL0b〜PLmbを共通結合することで、メモリアレイARYL及びARYRのデバイス構造を簡素化し、その低コスト化を図ることができるものである。
【0076】
この実施例において、各強誘電体メモリセルの強誘電体キャパシタCsa及びCsbの共通結合された一方の電極は、図14に示されるように、蓄積電極STNとして一体化される。この蓄積電極STNの上層には、強誘電体膜FERをはさんで強誘電体キャパシタCsaの他方の電極つまりプレート線PL0a〜PLmaに対応する上部プレート線PLaが形成され、その下層には、強誘電体膜FERをはさんで強誘電体キャパシタCsbの他方の電極つまりプレート線PL0b〜PLmbに対応する下部プレート線PLbが形成される。前述のように、この下部プレート線PLbは、すべてのプレート線PL0b〜PLmbを共通結合するものであって、図の奥行き方向にも前後して形成される。
【0077】
なお、この実施例では、すべてのプレート線PL0b〜PLmbをプレート線PLbとして共通結合しているが、プレート線PL0b〜PLmbを所定数を単位でブロック分割し、ブロックごとに共通結合してもよい。
【0078】
図15には、この発明が適用されたシャドーRAMのメモリアレイ及びその周辺部の第3の実施例の部分的な回路図が示されている。なお、この実施例は、前記図2の実施例を基本的に踏襲するものであるため、これと異なる部分について説明を追加する。また、メモリアレイに関する以下の説明は、メモリアレイARYLを例に進めるが、メモリアレイARYRについては類推されたい。
【0079】
図15において、この実施例のシャドーRAMのメモリアレイARYLを構成する強誘電体メモリセルは、その一方の電極が情報蓄積ノードとして共通結合される2個のキャパシタCsa(第1のキャパシタ)及びCsc(第2のキャパシタ)をそれぞれ含む。このうち、キャパシタCsaは、強誘電体キャパシタからなり、キャパシタCscは、その電極間材料として強誘電体を使用しないいわゆる通常のキャパシタからなる。つまり、前記図2の説明から明らかなように、キャパシタCsbに対応するキャパシタCscは、不揮発性データを保持する必要がないため、通常のキャパシタに置き換えることが可能であり、これによってシャドーRAMの低コスト化を図ることができるものとなる。
【0080】
以上の実施例から得られる作用効果は、下記の通りである。すなわち、
(1)不揮発モード及び揮発モードを有するシャドーRAM等の強誘電体メモリにおいて、メモリアレイを構成する強誘電体メモリセルのそれぞれを、強誘電体キャパシタからなる第1のキャパシタと、第1のキャパシタと実質並列形態に設けられる第2のキャパシタと、第1及び第2のキャパシタの共通結合された一方の電極と対応するビット線との間にそれぞれ設けられるアドレス選択MOSFETとにより構成し、強誘電体メモリが不揮発モードから揮発モードへ移行するためのリコールモードで選択状態とされるときには、第1のキャパシタの他方の電極が共通結合される第1のプレート線に例えば電源電圧のようなハイレベルを供給し、第2のキャパシタの他方の電極が共通結合される第2のプレート線に例えば接地電位のようなロウレベルを供給するとともに、強誘電体メモリが揮発モードによる通常の読み出し又は書き込みモードで選択状態とされるときには、第1及び第2のプレート線に接地電位のようなロウレベルを供給することで、強誘電体メモリが不揮発モードから揮発モードへの移行のためのリコールモードで選択状態とされるときには、第2のキャパシタをビット線の寄生容量と同様に負荷容量として作用させ、リコール動作時の容量カップリング比を大きくすることができるとともに、シャドーRAMが揮発モードによる通常の読み出し又は書き込みモードで選択状態とされるときには、第2のキャパシタを第1のキャパシタと同様に情報蓄積容量として作用させ、通常読み出し動作時の容量カップリング比を小さくすることができるという効果が得られる。
【0081】
(2)上記(1)項により、その各動作モードにおけるS/N比を同時に高くしかつ容量カップリング比を容易に設定しうるシャドーRAM等の強誘電体メモリを実現することができるという効果が得られる。
(3)上記(1)及び(2)項において、リコール動作終了後における第1及び第2のプレート線の電位を、電源電圧及び接地電位間の中間電位とすることで、通常使用状態において強誘電体キャパシタからなる第1及び第2のキャパシタの強誘電体膜にかかるストレスを小さくし、シャドーRAM等の強誘電体メモリの耐用期間を長くすることができるという効果が得られる。
(4)上記(1)ないし(2)項において、第2のプレート線を所定数ごとに共通結合することで、メモリアレイのデバイス構造を簡素化し、シャドーRAM等の低コスト化を図ることができるという効果が得られる。
(5)上記(1)ないし(4)項において、第2のキャパシタをその電極間材料として強誘電体を使用しない通常のキャパシタとすることで、シャドーRAM等の低コスト化を図ることができるという効果が得られる。
【0082】
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、この発明は、上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、図1において、シャドーRAMは、シェアドセンス方式を採ることを必須条件とはしない。また、メモリアレイARYL及びARYRは、その直接周辺回路を含めて複数のメモリマットに分割することができる。さらに、シャドーRAMは、例えば×4ビット,×8ビットあるいは×16ビット等、任意のビット構成を採りうるし、そのブロック構成や起動制御信号及び内部制御信号の名称,組み合わせ及び有効レベルならびに電源電圧の極性等は、種々の実施形態を採りうる。
【0083】
図2,図13ならびに図15において、シャドーRAMのメモリアレイARYL及びARYRは、所定数の冗長素子を含むことができる。また、相補ビット線BL0*〜BLn*と各強誘電体メモリセルとの接続関係は、この実施例による制約を受けない。シェアドMOSFETN8〜NBは、PチャンネルMOSFETに置き換えることができるし、Nチャンネル及びPチャンネルMOSFETを組み合わせた相補スイッチとしてもよい。また、シャドーRAMは、いわゆる4セル・2トランジスタ型等、各種アレイ構成を採りうるし、相補ビット線BL0*〜BLn*ならびにBR0*〜BRn*のプリチャージ方式も任意である。メモリアレイARYL及びARYRならびにセンスアンプSAの具体的構成及びMOSFETの導電型等は、種々の実施形態を採りうる。
【0084】
図3において、強誘電体メモリセルの情報保持特性は標準的な一例であって、この発明に制約を与えるものではない。図4ないし図6ならびに図10ないし図12において、各起動制御信号,内部制御信号ならびに内部信号の絶対的な時間関係及び有効レベル等は、この実施例の限りではない。図14において、メモリアレイのデバイス構造は、種々の実施形態を採りうる。
【0085】
さらに、この明細書に記載した実施例では、各強誘電体メモリセルの強誘電体キャパシタCsa及びCsbのプレート電圧を選択的に切り換えることで、リコール動作時には強誘電体キャパシタCsbを負荷容量として、また揮発モードによる通常の読み出し動作時には情報蓄積容量として選択的に作用させているが、例えば、リコール動作時における強誘電体キャパシタCsbの効果を必要としない場合、強誘電体キャパシタCsa及びCsbに対応して2本のワード線つまりは2個のアドレス選択MOSFETQsを設け、これらのアドレス選択MOSFETQsを動作モードに応じて選択的にオン状態とすることで、強誘電体キャパシタCsa及びCsbを選択的に並列接続するだけでもよい。
【0086】
以上の説明では、主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野であるシャドーRAMに適用した場合について説明したが、それに限定されるものではなく、例えば、同様なシャドーRAMを内蔵するシングルチップマイクロコンピュータ等のデジタル集積回路装置にも適用できる。この発明は、少なくとも強誘電体キャパシタを含む強誘電体メモリセルが格子配置されてなるメモリアレイを具備しかつ不揮発モード及び揮発モードを有する強誘電体メモリならびにこれを含む装置又はシステムに広く適用できる。
【0087】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものにより得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。すなわち、不揮発モード及び揮発モードを有するシャドーRAM等の強誘電体メモリにおいて、メモリアレイを構成する強誘電体メモリセルのそれぞれを、強誘電体キャパシタからなる第1のキャパシタと、第1のキャパシタと実質並列形態に設けられ強誘電体キャパシタ又は通常のキャパシタからなる第2のキャパシタと、第1及び第2のキャパシタの共通結合された一方の電極と対応するビット線との間にそれぞれ設けられるアドレス選択MOSFETとにより構成する。また、強誘電体メモリが不揮発モードから揮発モードへ移行するためのリコールモードで選択状態とされるときには、第1のキャパシタの他方の電極が共通結合される第1のプレート線に例えば電源電圧のようなハイレベルを、第2のキャパシタの他方の電極が共通結合される第2のプレート線に接地電位のようなロウレベルをそれぞれ供給するとともに、強誘電体メモリが揮発モードによる通常の読み出し又は書き込みモードで選択状態とされるときには、第1及び第2のプレート線に接地電位のようなロウレベルを供給する。これにより、強誘電体メモリが不揮発モードから揮発モードへの移行のためのリコールモードで選択状態とされるときには、第2のキャパシタをビット線の寄生容量と同様に負荷容量として作用させ、リコール動作時の容量カップリング比を大きくすることができるとともに、シャドーRAMが揮発モードによる通常の読み出し又は書き込みモードで選択状態とされるときには、第2のキャパシタを第1のキャパシタと同様に情報蓄積容量として作用させ、通常読み出し動作時の容量カップリング比を小さくすることができる。この結果、その各動作モードにおけるS/N比を同時に高くしかつ容量カップリング比を容易に設定しうるシャドーRAM等の強誘電体メモリを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用されたシャドーRAMの一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1のシャドーRAMに含まれるメモリアレイ及びその周辺部の第1の実施例を示す部分的な回路図である。
【図3】図2のメモリアレイを構成する強誘電体メモリセルの一実施例を示す情報保持特性図である。
【図4】図1のシャドーRAMのリコール動作時の第1の実施例を示す信号波形図である。
【図5】図1のシャドーRAMの通常読み出し動作時の第1の実施例を示す信号波形図である。
【図6】図1のシャドーRAMの退避動作時の第1の実施例を示す信号波形図である。
【図7】図1のシャドーRAMのリコール動作時及び通常読み出し動作時の接続図である。
【図8】この発明に先立って本願発明者等が開発したシャドーRAMのリコール動作時及び通常読み出し動作時の接続図である。
【図9】図1及び図8のシャドーRAMの容量カップリング比の比較図である。
【図10】図1のシャドーRAMのリコール動作時の第2の実施例を示す信号波形図である。
【図11】図1のシャドーRAMの通常読み出し動作時の第2の実施例を示す信号波形図である。
【図12】図1のシャドーRAMの退避動作時の第2の実施例を示す信号波形図である。
【図13】図1のシャドーRAMに含まれるメモリアレイ及びその周辺部の第2の実施例を示す部分的な回路図である。
【図14】図13のメモリアレイの一実施例を示す部分的な断面構造図である。
【図15】図1のシャドーRAMに含まれるメモリアレイ及びその周辺部の第3の実施例を示す部分的な回路図である。
【符号の説明】
ARYL,ARYR……メモリアレイ、XDL,XDR……Xアドレスデコーダ、XL……Xアドレスラッチ、AB……アドレスバッファ、RFC……リフレッシュカウンタ、SA……センスアンプ、YD……Yアドレスデコーダ、YL……Yアドレスラッチ、MA……メインアンプ、IB……入力バッファ、OB……出力バッファ、CG……クロック発生回路。
Din……データ入力端子、Dout……データ出力端子、RASB……ロウアドレスストローブ信号入力端子、CASB……カラムアドレスストローブ信号入力端子、WEB……ライトイネーブル信号入力端子、OEB……出力イネーブル信号入力端子、MOD0〜MOD1……モード制御信号入力端子、A0〜Ai……アドレス入力端子。
WL0〜WLm,WR0〜WRm……ワード線、DWL0〜DWL1……ダミーワード線、BL0*〜BLn*,BR0*〜BRn*……相補ビット線、Csa,Csb……強誘電体メモリセル、Qs……アドレス選択MOSFET、PL0a〜PLma,PL0b〜PLmb……プレート線、Cy……ダミーセル、Qy……ダミーセル用アドレス選択MOSFET、PY0〜PY1……ダミーセル用プレート線、BS0*〜BSn*……センスアンプ各単位回路の相補入出力ノード、VPC……プリチャージ電圧、SHL,SHR……シェアド制御信号、PC……プリチャージ制御信号、CSP,CSN……コモンソース線、YS0〜YSn……ビット線選択信号、CD*……相補共通データ線、N1〜NB……NチャンネルMOSFET、P1〜P2……PチャンネルMOSFET。
Cs……強誘電体メモリセル、USA0……単位増幅回路。
VCC……電源電圧、VSS……接地電位、HVC……中間電位、VCH……高電圧。
PLa……上部プレート線、PLb……下部プレート線(共通プレート線),FER……強誘電体膜、STN……蓄積電極、WL……ワード線、BL……ビット線、P……プラグ、GOX……ゲート酸化膜、NDL……N型拡散層。
Csc……キャパシタ。

Claims (3)

  1. 複数のワード線と、
    複数の相補ビット線と、
    上記複数のワード線と複数の相補ビット線うち一方との交差部に設けられた複数のメモリセルと、
    上記複数の相補ビット線に交差するよう設けられた第1及び第2ダミーワード線と、
    上記複数の相補ビット線の一方と上記第1ダミーワード線及び上記複数の相補ビット線の他方の上記第2ダミーワード線との交差部に設けられた複数のダミーセルとを備え、
    上記メモリセルは、強誘電体キャパシタからなる第1のキャパシタと、第2のキャパシタと、上記第1及び第2のキャパシタの一方の電極と対応する相補ビット線との間に設けられたアドレス選択MOSFETからなり、
    上記第2のキャパシタの他方の電極は、複数のワード線に対応したメモリセルにおいて共通化され、
    上記第1のキャパシタの他方の電極は、メモリセルの不揮発情報の読み出しの時に動作電圧に対応したレベルにされ、メモリセルの揮発情報の読み出しのときには回路の接地電位にされ
    第2のキャパシタの共通化された他方の電極は上記メモリセルの不揮発情報及び揮発情報の読み出しのとき回路の接地電位にされ、
    上記ダミーセルは、上記メモリセルと同じ構造で非選択側ビット線電位を上記不揮発情報の読み信号の中間電位とするような容量値を持つようにされ、
    上記ダミーワード線は、メモリセルの不揮発情報の読み出しの時に非選択側ビット線に対応したダミーセルを選択し、メモリセルの揮発情報の読み出しのときには非選択状態にされることを特徴とする誘電体メモリ。
  2. 請求項1において、
    上記第2のキャパシタは、その電極間材料として強誘電体を使用しない通常のキャパシタからなるものであることを特徴する強誘電体メモリ。
  3. 請求項1又は2において、
    上記メモリセルは、電源投入直後に上記不揮発情報の読み出しが行われて揮発モードでの書き込みや読み出しが行われ、電源遮断前に上記不揮発情報に置き換えられるものであることを特徴とする誘電体メモリ。
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