JP3740880B2 - ダイレクトドライブモータシステム - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ダイレクトドライブモータ(以下DDモータという)に関し、特に位置検出器としてレゾルバを有するDDモータ、例えば、メガトルクモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
減速機を使用せず直接負荷を駆動するDDモータは、民生機器、特に,オーディオ・ビデオ関連にその性能(高い回転精度,コンパクト性,メンテナンスフリー化)を評価され,早くから実用化されていた。この性能を産業用として適用したのがメガトルクモータである。
【0003】
メガトルクモータはインダクタ形のVR(バリアブルリアクタンス)型を採用しており、以下の特長が評価され、主として一般産業用高精度インデックスとして採用されている。すなわち、▲1▼永久磁石を使用しないため、コストを押さえる事が出来る、▲2▼位置検出器にレゾルバを使用しているため、オイルミスト等の影響を受け難く、機械的に堅牢であり、検出器としての信頼性も高い、▲3▼高剛性軸受を内蔵し、負荷を直接受ける事ができる、▲4▼中空構造を配管、配線等のスペースとして活用することができるのでコンパクトに装置をまとめられる、▲5▼ドライブユニットに位置検出機能を内蔵しているため、上位コントローラ(パルス列出力コントローラ)が不要となる等である。
【0004】
レゾルバを用いたDDモータ(メガトルクモータ等)システムは、例えば、モータ部にレゾルバを設け、そのレゾルバからの多相出力をドライブユニット内に取り込み、これを相変換回路により2相出力(SlN、COS)信号に変換し、R/Dコンバータと補正データによりデジタル位置信号を出力する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなレゾルバを使用したDDモータでは、モータ部とドライブユニットとの互換性が悪く、同一のシリアルナンバーのモータ部及びドライブユニットを1対1で組合わせて使用しない場合、位置検出精度が悪くなる場合がある。これは、モータ部に取り付けられている位置検出器(レゾルバ)において、個々に誤差補正情報を合わせ込んで調整し補正データを作成し、この情報をドライブユニットの位置検出回路(R/Dコンバータを含む)の基板に、ROM等として組込むため、ドライブユニットに汎用性がなく、使用するモータを特定してしまうからである。
【0006】
そこで、故障・メンテナンス等においてドライブユニットを交換する場合、誤差補正情報を組み込んだ位置検出回路(特にR/Dコンバータ)の基板を、新たに交換するドライブユニットに移し替える必要があり、この場合、DDモータシステム供給側の専門の知識を持つ者のみが、ドライブユニット本体のケースを開け基板の付け替え作業をする必要があった。
【0007】
そこで、本発明はDDモータシステムのユーザー側にあっても交換可能なドライブユニットを有するDDモータシステムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、位置検出器としてレゾルバを有するモータ部と、レゾルバ信号に基づいて位置検出処理を行う位置検出回路を有するドライブユニットとからなるダイレクトドライブモータシステムであって、位置検出処理を行う前記位置検出回路とこの位置検出処理に用いる補正データと相変換回路とレゾルバ発振器とを含む電子回路部分を電子パッケージとして一体に取り付け、前面パネルを有するユニットケースから成るサブユニットを、前記ドライブユニットの本体に該本体の前面パネル側から交換可能に設け、前記サブユニットは、前記ユニットケースの前記前面パネルを前記ドライブユニット本体に、取り外し可能な固定手段により取り付け固定したシステムを提供する。
【0009】
前記サブユニットは、前記位置検出回路と補正データと相変換回路とレゾルバ発振器とを含む電子パッケージと、この電子パッケージを取り付けるユニットケースからなり、前記ドライブユニット本体に、固定手段、例えばビス、ピン、ねじ、ナット、リベット等で交換可能に取り付けることが好ましい。
【0010】
【実施の形態】
以下、本発明を図示の一実施の形態に従い詳説する。図1は、本発明に係るDDモータシステムの回路構成の一例を示し、図2はドライブユニットの斜視図を示す。
【0011】
図1において、モータ部10は位置検出器としてレゾルバ11を有し、ドライブユニット20は、このレゾルバ11からの3相出力信号を2相出力信号に変換する相変換回路21と、この2相変換されたレゾルバ信号と補正データとに基づいて位置検出処理を行う位置検出回路22を有する。補正データは、例えばROM23として、位置検出回路22に組み込まれる。位置検出回路22は、2相変換されたレゾルバ信号を入力し、R/Dコンバータ22Aと補正データとに基づいてデジタル位置信号を出力する。
【0012】
なお、図示において、22Bは、補正データをデジタル値に変換するD/Aコンバータ、24はレゾルバ用発振器、25は増幅器(アンプ)を示す。
【0013】
本発明に係るDDモータのドライブユニットでは、位置検出処理を行う位置検出回路22とこの位置検出処理に用いる前記補正データであるROM23とを電子パッケージ(プリント基板)に一体に組み込み、この電子パッケージを、ドライブユニット本体30に対し交換可能のサブユニット40に設ける。電子パッケージには、図1に示す相変換回路、レゾルバ用発振器等を組み込むことも勿論可能である。
【0014】
サブユニット40は、この電子パッケージと、電子パッケージを取り付けるユニットケースからなり、図2に示すように、ドライブユニット本体30に、ビス31で交換可能に取り付ける。
【0015】
なお、図2において、32はドライブユニット本体のケース、33は前面パネル、40’は交換用のサブユニット、41はサブユニットの前面パネルを示す。
【0016】
サブユニットの交換は、▲1▼前面パネルのビスを外し、▲2▼本体からサブユニットを引き抜き、▲3▼交換用ユニットを本体に挿入し、▲1▼で外したビスで固定すればよい。
【0017】
【効果】
本発明の構成は上述のごとくであるが、その構成から次のような特有の効果を奏することができる。
【0018】
▲1▼ ドライブユニット交換が容易である。即ち、従来一定レベルの知識を持つ者しかできなかった交換が、ケースを開けずに交換できる事で、ユーザー側での交換を可能にする。
【0019】
▲2▼ ドライブユニット(サブユニット)を交換する時のビス等の固定手段の数が少ない。
【0020】
▲3▼ ドライブユニット(サブユニット)を交換しても、位置検出器精度を保つことができる。位置検出器の誤差情報(ボリュウムの調整値とROMの補正データ)と位置検出回路を1つのユニットにし、モータとこのユニットを1対1で組み合わせることで、ドライブユニットを交換しても初期の精度を完全に保つ事ができる。
【0021】
▲4▼ 準互換性を持ち管理が容易である。モータを使用する装置の電装と装置本体は、別の場所で組み立てられ完成後にマッチングすることが多い。この時、従来の方式ではモータとドライブユニットを1対1で組み合わせる必要があるので、シリアルナンバーを合わせるための管理をしなければならなかった。本発明の場合はドライブユニット本体には互換性がありモータとユニットを1対1で組み合わせれば良いため、組み立てる場所が異なる場合でも管理がしやすい。
【0022】
▲5▼ 耐環境性に優れている。モータシステムの電子回路部分をユニットに集約しているので、モータ本体は駆動用巻線とレゾルバ用巻線のみとなり、レゾルバの長所である耐環境性を活かしたまま上記の効果を得る事ができるため、耐環境に対する設計が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るDDモータシステムの回路構成の一例を示す。
【図2】本発明に係るライブユニットの斜視図を示す
【符号の説明】
10 モータ部
11 レゾルバ
20 ドライブユニット
21 相変換回路
22 位置検出回路
23 補正データ用ROM
30 ドライブユニット本体
40 サブユニット
40’ 交換用サブユニット
Claims (1)
- 位置検出器としてレゾルバを有するモータ部と、レゾルバ信号に基づいて位置検出処理を行う位置検出回路を有するドライブユニットとからなるダイレクトドライブモータシステムにおいて、
位置検出処理を行う前記位置検出回路とこの位置検出処理に用いる補正データと相変換回路とレゾルバ発振器とを含む電子回路部分を電子パッケージとして一体に取り付け、前面パネルを有するユニットケースから成るサブユニットを、前記ドライブユニットの本体に該本体の前面パネル側から交換可能に設け、
前記サブユニットは、前記ユニットケースの前記前面パネルを前記ドライブユニット本体に、取り外し可能な固定手段により取り付け固定したことを特徴とするダイレクトドライブモータシステム。
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1999
- 1999-03-05 JP JP5932799A patent/JP3740880B2/ja not_active Expired - Fee Related
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