JPH1198883A - ブラシレスモータの制御方法 - Google Patents

ブラシレスモータの制御方法

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JPH1198883A
JPH1198883A JP9276549A JP27654997A JPH1198883A JP H1198883 A JPH1198883 A JP H1198883A JP 9276549 A JP9276549 A JP 9276549A JP 27654997 A JP27654997 A JP 27654997A JP H1198883 A JPH1198883 A JP H1198883A
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brushless motor
filter
digital filter
armature winding
switching
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JP9276549A
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Yoshiyuki Ohara
義之 尾原
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Fujitsu General Ltd
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Fujitsu General Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブラシレスモータの電機子巻線の端子電圧に
重畳されているノイズやスパイクをソフトウェアの積分
フィルタで除去することにより、誤位置検出(誤通電切
り替え)を防止し、回転数によらず回転制御の安定化を
図る。 【解決手段】 直流電源をトランジスタ・マトリックス
部3の複数のトランジスタでスイッチングしてブラシレ
スモータ4に印加し、ブラシレスモータ4を回転制御す
る。A/D変換部10,11,12は端子電圧の波形を
サンプリングしてディジタルデータ(数値データ)に変
換する。マイクロコンピュータ13はその数値データを
取り込む一方、この数値データをフィルタ処理部13
b,13c,13dで数値演算処理してフィルタリング
し、このフィルタリングした値と直流電圧測定部13a
で測定した端子電圧の1/2との交点をもとにして前記
電機子巻線の通電切り替えタイミングを得、また数値演
算処理に用いるフィルタ係数を回転数に応じて変更す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はセンサレス直流ブ
ラシレスモータ(以下ブラシレスモータと記す)の回転
制御技術に係り、特に詳しくはブラシレスモータの電機
子巻線電圧を数値演算処理によってフィルタリングして
回転子の位置を検出するようにしたブラシレスモータの
制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ブラシレスモータの回転制御は、回転子
の位置を検出し、この位置検出をもとにしてブラシレス
モータの電機子巻線電流の通電を切り替える。この通電
切り替え方法としては、アナログ方式とディジタル方式
に大別することができる。前者のアナログ方式は例えば
図4に示す構成をしており、商用電源1をAC/DC変
換部2で直流に変換し、この変換直流電源をトランジス
タ・マトリックス部3でスイッチングして三相交流とし
てブラシレスモータ4に供給する。
【0003】また、ブラシレスモータ4の回転子の位置
を検出するために、位置検出回路5は電機子巻線U,
V,Wの端子電圧を積分回路5a,5b,5bに通して
積分し、これら積分した電圧波形(三角波)と電圧発生
回路5dで発生した所定電圧とを比較回路5e,5f,
5gで比較し、それらの交点を位置検出信号(誘起電圧
と所定電圧との交点)として制御回路(マイクロコンピ
ュータ)6に出力する。この場合、端子電圧(誘起電
圧)波形を積分することにより、その電圧波形の位相が
所定遅れとなり、つまり誘起電圧と所定電圧との交点が
丁度次の通電切り替えタイミングとなる。そこで、制御
回路6は位置検出信号をもとにして電機子巻線の通電を
切り替えるPWM波形を生成し、この生成PWM波形の
駆動信号を駆動回路7を介してトランジスタ・マトリッ
クス部3に出力する。これにより、トランジスタ・マト
リックス部3の各トランジシタUa,Va,Wa,X,
Y,Zが所定にオン、オフし、ブラシレスモータ4の電
機子巻線の通電を切り替えることができる。
【0004】このように、積分フィルタを用いることか
ら、ノイズ等を除去することができ、特にPWM方式の
チョッピングによって発生するノイズを除去することが
でき、つまり誤位置検出もなく、結果トランジスタ・マ
トリックス部3に対して安定したPWM波形の駆動信号
を供給することができ、ひいてはブラシレスモータ4の
回転制御の安定化が図れる。
【0005】しかし、前記積分フィルタの定数が固定で
あるため(1種類の積分フィルタを用いているため)、
ブラシレスモータ4の回転数の変化に伴って端子電圧波
形の位相遅れが変化し、つまり常に所定位相遅れとはな
らず、通電切り替えタイミングが最適値からずれるとい
う欠点がある。すなわち、例えばブラシレスモータ4が
低回転数にあるときに、所定位相となるように積分フィ
ルタのフィルタ係数を決めていると、高回転数域ではそ
の位相が進相傾向になるからである。
【0006】一方、ディジタル方式は、端子電圧と所定
電圧とを比較し(回転子の位置を検出し)、この比較結
果(誘起電圧と所定電圧との交点)から通電切り替えま
での時間を演算して得るため、アナログ方式のような位
相の問題を解決することができ、つまり常に最適な通電
切り替えが可能である。また、積分回路を必要としない
ために、コスト低下を図ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ブ
ラシレスモータの制御方法においては、ノイズの影響を
受け易いという欠点があり、つまり積分フィルタを用い
ていないために誤位置検出が生じ易く、ひいては回転制
御が安定しないだけなく、最悪脱調、停止ともなる。
【0008】この発明は前記課題に鑑みなされたもので
あり、その目的は電機子巻線の端子電圧を用いて通電を
切り替える場合、ソフトウェアのフィルタ(積分フィル
タ)を用いてその端子電圧に重畳されているノイズやス
パイクを除去し、誤位置検出(誤通電切り替え)を防止
することができ、しかも回転数によらず常に安定した回
転制御を行うことができるようにしたブラシレスモータ
の制御方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明はブラシレスモータの電機子巻線の端子電
圧に含まれる誘起電圧により回転子の位置を検出し、該
位置検出をもとにして前記ブラシレスモータの電機子巻
線の通電を切り替え、前記ブラシレスモータを回転制御
するブラシレスモータの制御方法であって、前記端子電
圧の波形をサンプリングして得たディジタルデータを取
り込む一方、該取り込んだディジタルデータを数値演算
処理によってフィルタリングし、該フィルタリングした
値と所定値との交点をもとにして前記電機子巻線の通電
切り替えタイミングを得るようにしたことを特徴として
いる。
【0010】この発明はブラシレスモータの電機子巻線
の端子電圧に含まれる誘起電圧により回転子の位置を検
出し、該位置検出をもとにして前記ブラシレスモータの
電機子巻線の通電を切り替え、前記ブラシレスモータを
回転制御するブラシレスモータの制御方法であって、前
記端子電圧の波形をサンプリングしてディジタルデータ
を得る手段と、該ディジタルデータを数値演算処理によ
ってフィルタリングする2つのディジタルフィルタと、
該ディジタルフィルタの係数を複数個テーブル形式で記
憶している記憶手段とを有し、前記一方のディジタルフ
ィルタでフィルタリングした値と所定値との交点をもと
にして前記電機子巻線の通電切り替えタイミングを得る
一方、前記ブラシレスモータの回転数の変更に際して同
回転数に応じた係数を前記記憶手段から読み出して前記
他方のディジタルフィルタの係数にするとともに、該他
方のディジタルフィルタのフィルタリングが安定した時
点で同ディジタルフィルタでフィルタリングした値と所
定値との交点をもとにして前記電機子巻線の通電切り替
えタイミングを得るようにしたことを特徴としている。
【0011】この場合、前記数値演算処理はFIR型の
ディジタルフィルタであり、前記取り込んだディジタル
データを積分してフィルタリングするとよい。前記ディ
ジタルフィルタの係数を複数個テーブル形式で記憶し、
前記ディジタルフィルタの係数を変更するとよい。前記
ディジタルフィルタの係数を前記ブラシレスモータの回
転数に応じて変更するとよい。前記複数の係数にフィル
タリングの位相要素を含めると好ましい。前記ディジタ
ルフィルタの次数を変更するとよい。前記ブラシレスモ
ータの回転数範囲を複数ゾーンに分け、該各ゾーン毎に
少なくとも前記係数を設定するとよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1ないし図3を参照して詳細に説明する。なお、図1
中、図4と同一部分には同一符号を付して重複説明を省
略する。この発明のブラシレスモータの制御方法は、電
機子巻線の端子電圧をサンプリングしてソフトウェア演
算処理によってフィルタリングすれば、ハードウェアの
積分フィルタの代わりになるだけでなく、回転数に応じ
て最適なフィルタ係数を選択すれば、最適な通電切り替
えタイミングが得られることに着目したものである。
【0013】そのために、図1に示すように、この発明
のブラシレスモータの制御方法が適用される制御装置
は、電機子巻線U,V,Wの端子電圧をサンプリングし
てディジタルデータ(数値データ)に変換するA/D変
換部10,11,12と、端子電圧(例えば電機子巻線
Uの端子電圧)の電圧を測定する直流電圧測定部13
a、それら数値データを取り込んで数値演算によってフ
ィルタリングするとともに、このフィルタリングして得
た信号と前記測定電圧の1/2とを比較して位置検出点
(通電切り替えに相当するタイミング)を得るフィルタ
処理部13b,13c,13d、前記直流電圧測定部1
3aおよびフィルタ処理部13b,13c,13dを制
御するとともに、当該PWM方式のためのPWMキャリ
ア信号を出力する制御部13eおよびフィルタ処理部1
3b,13c,13dから出力される通電切り替え信号
にPWMキャリア信号を重畳してトランジスタ・マトリ
ックス部3の各トランジスタUa,Va,Wa,X,
Y,Zの駆動信号を発生する信号発生部13fを有する
マイクロコンピュータ13とを備えている。なお、マイ
クロコンピュータ13がA/D変換機能を有していれ
ば、A/D変換部10,11,12を含めるとよい。ま
た、マイクロコンピュータ13は図4に示す制御回路6
に対応している。さらに、当該制御装置を構成する他の
部分については図4と同じであることから、それらの説
明を省略する。
【0014】各フィルタ処理部13b,13c,13d
はソフトウェア演算処理によって実現され、その1つの
フィルタ処理部13bについて図2の模式図を参照して
具体的に説明すると、まず数値データを第1および第2
のフィルタ部13ba,13bbに取り込んでフィルタ
リングする。このフィルタリングにおいては、制御部1
3eが係数テーブル部(ROM)13bcからフィルタ
係数(および次数)を読み出して第1のフィルタ部13
baあるいは第2のフィルタ部13baに転送する。
【0015】例えば、スイッチ13bdを第1のフィル
タ部13ba側に切り替え、フィルタ係数(および次
数)を第1のフィルタ部13baに転送する。第1のフ
ィルタ部13baはそのフィルタ係数(および次数)を
用いて差分方程式を作成し、この差分方程式に数値デー
タを入れて解き、この演算結果を出力する。換言すれ
ば、電機子巻線Uの端子電圧を積分する形になり、した
がってその端子電圧に重畳されているノイズやスパイク
を除去するとともに、その端子電圧のPWM波形を所定
位相遅れの三角波とする。この第1のフィルタ部13b
aおよび第2のフィルタ部13bbは図3に示すFIR
型のディジタルフィルタで、ソフトウェアで構成され、
非巡回形であることから、常に安定性が保証される。そ
のため、安定性を考慮せずともよいことから、係数を自
由に変えることができる。なお、図3に示したディジタ
ルフィルタは遅延レジスタ、フィルタ係数の乗算器およ
び加算器からなり、既に公知であることから詳しい説明
を省略する。
【0016】比較部13beは第1のフィルタ部13b
aの出力と直流電圧測定部13aで測定している電圧の
1/2とを比較し、この比較結果をフィルタ処理部13
bの出力とする。なお、比較部13beはゼロクロス演
算方法を採用しており、第1のフィルタ部13baの出
力がその電圧の1/2の前後になったとき、その前後の
値から直線式を想定し、この直線式とその電圧の1/2
との交点を比較結果として出力する。このとき、制御部
13eはPWMキャリアに同期し、かつ端子電圧が正電
圧になっている間アクティブとなる信号を直流電圧測定
部13aに出力し、つまりPWMのオン区間の端子電圧
情報だけを選別可能とする。これにより、直流電圧測定
部13aでは、端子電圧の正電圧(印加電圧の最大正電
圧)を測定結果として比較部13beに出力する。
【0017】したがって、比較部13beは端子電圧に
含まれている誘起電圧とその測定電圧の1/2との交点
(つまり誘起電圧の1/2点)の情報を出力する。この
交点は、端子電圧(誘起電圧)の波形が所定位相遅れに
なっていることから、当該ブラシレスモータ4の通電切
り替えタイミングに相当する。信号発生部13fはその
通電切り替えタイミングの信号に制御部13eからのP
WMキャリア信号を重畳してトランジスタ・マトリック
ス部3の駆動信号として出力する。
【0018】このように、マイクロコンピュータ13に
よる演算処理によって端子電圧をフィルタリングするこ
とにより、ハードウェアの積分回路と同じ効果、つまり
ノイズ(特にPWMによって発生するノイズ)を除去す
ることができ、また積分回路の分ハードウェアを削減す
ることができる。
【0019】また、ブラシレスモータ4の回転数が変化
したとき、フィルタ係数(および次数)を変えないと、
従来例で説明したように端子電圧(誘起電圧)の波形が
所定位相遅れにならない。そこで、図2に示すように、
係数テーブル部13bcには、例えば経験的に求めたフ
ィルタ係数(および次数)のデータを複数個記憶してお
く。一例として、当該ブラシレスモータ4の回転数範囲
(最低回転数V0から最高回転数Vn)を複数ゾーンに
分け、1ゾーンをV0からV1、2ゾーンをV1からV
2、以下同様にしてnゾーンをVn−1からVnに分け
る。また、各ゾーン毎に最適なフィルタ係数a0ないし
ann(および次数M0ないしMn)を経験的に求めて
設定する。なお、最適なフィルタ係数(および次数)と
は各ゾーンの回転数においてフィルタリングの結果が適
切な位相やゲインとなる値である。また、係数テーブル
部13bcのフィルタ係数としては、ブラシレスモータ
4の運転効率が最大になるような進相(あるいは遅相)
分を加味した位相特性をもたせたものとすると好まし
い。
【0020】そして、制御部13eはブラシレスモータ
4の回転数を検出し、この検出回転数に対応するフィル
タ係数(および次数)を係数テーブル部13bcから読
み出して第1あるいは第2のフィルタ部13ba,13
bbに転送する。例えば、第1のフィルタ部13baの
出力によりブラシレスモータ4の通電を切り替えている
ときに、ブラシレスモータ4の回転数が1つのゾーンか
ら他のゾーンの範囲に入る場合、制御部13eはスイッ
チ13bdを切り替えるとともに、他のゾーンに対応し
ているフィルタ係数(および次数)を係数テーブル部1
3bcから読み出して第2のフィルタ部13bbに転送
する。
【0021】第2のフィルタ部13bbはそのフィルタ
係数(および次数)で差分方程式を作成し、この差分方
程式に数値データを入れて解き、この演算結果を出力す
る。この演算処理が安定すると(フィルタリングが安定
すると)、ハードウェア的に言えば入力信号が全遅延レ
ジスタを通過すると、スイッチ13bfを切り替えて第
2のフィルタ部13bbの出力を比較部13beに入力
する。なお、第2のフィルタ部13bbの出力により通
電を切り替えているとき、回転数を変更する場合には第
1のフィルタ部13baにフィルタ係数(および次数)
を転送し、この第1のフィルタ部13baが安定した時
点でスイッチ13bfを切り替える。したがって、スイ
ッチ13bfは回転数の変更毎に第1のフィルタ部13
baあるいは第2のフィルタ部13bb側に切り替わ
る。
【0022】このように、ブラシレスモータ4の回転数
が変わる場合でも、その回転数に応じたフィルタ係数
(および次数)によって最適なフィルタリングを行うこ
とができ、つまり回転数によらず、常に適切な位置検出
(適切な通電切り替え)を行うことができ、ひいてはブ
ラシレスモータ4の脱調、停止を防止することができ
る。また、第1および第2のフィルタ部13ba,bb
によって2系統のフィルタリング処理を実行し、かつそ
れらのフィルタリングを監視していることから、回転数
が変わる場合において不安定なフィルタの出力を使わず
に済み、つまり常に安定したフィルタの出力を用いるこ
とができ、ひいては通電切り替えが安定し、ブラシレス
モータ4の回転制御を滑らかに行うことができる。
【0023】まお、前実施の形態では、三相の電機子巻
線U,V,Wの端子電圧をフィルタリングする場合につ
いて説明した、一相の端子電圧を用いて通電切り替えタ
イミングを得る場合にも適用可能であり、また三相の端
子電圧を合成した電圧波形(誘起電圧波形)を用いて位
置検出(通電切り替え)タイミングを得る場合にも適用
可能である。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、ブラシレスモータ
の制御方法の請求項1記載の発明によると、ブラシレス
モータの電機子巻線の端子電圧の波形をサンプリングし
て得たディジタルデータを取り込む一方、この取り込ん
だディジタルデータを数値演算処理によってフィルタリ
ングし、このフィルタリングした値と所定値との交点を
もとにして電機子巻線の通電切り替えタイミングを得る
ようにしたので、ソフトウェアの積分フィルタにより端
子電圧に重畳されているノイズやスパイクを除去するこ
とができるため、誤位置検出(誤通電切り替え)を防止
することができ、またそのフィルタ係数を回転数に応じ
て変更することにより回転数によらず常に安定した回転
制御を行うことができるという効果がある。
【0025】請求項2記載の発明によると、ブラシレス
モータの電機子巻線の端子電圧の波形をサンプリングし
てディジタルデータを得る手段と、このディジタルデー
タを数値演算処理によってフィルタリングする2つのデ
ィジタルフィルタと、これらディジタルフィルタの係数
を複数個テーブル形式で記憶している記憶手段とを有
し、一方のディジタルフィルタでフィルタリングした値
と所定値との交点をもとにして電機子巻線の通電切り替
えタイミングを得る一方、ブラシレスモータの回転数の
変更に際して同回転数に応じた係数を記憶手段から読み
出して他方のディジタルフィルタの係数にするととも
に、この他方のディジタルフィルタのフィルタリングが
安定した時点で同ディジタルフィルタでフィルタリング
した値と所定値との交点をもとにして電機子巻線の通電
切り替えタイミングを得るようにしたので、ソフトウェ
アの積分フィルタにより端子電圧に重畳されているノイ
ズやスパイクを除去することができるため、誤位置検出
(誤通電切り替え)を防止することができ、またそのフ
ィルタ係数を回転数に応じて変更することにより回転数
によらず常に安定した回転制御を行うことができ、しか
も回転数の変更に際して安定したフィルタリングを行う
ことができ、ひいては回転数の変更時における回転制御
に支障が起こることもない。
【0026】請求項3記載の発明によると、請求項1ま
たは2の数値演算処理をFIR型のディジタルフィルタ
とし、取り込んだディジタルデータを積分してフィルタ
リングするので、請求項1の効果に加え、既に公知のF
IR型のディジタルフィルタを用いることから、ソフト
ウェアで容易に実現することができる。請求項4記載の
発明によると、請求項3のディジタルフィルタの係数を
複数個テーブル形式で記憶し、回転数に応じてデジタル
フィルタの係数を変更するようにしたので、請求項3の
効果に加え、ディジタルフィルタの積分特性を安定化す
ることができるという効果がある。
【0027】請求項5記載の発明によると、請求項4の
ディジタルフィルタの係数をブラシレスモータの回転数
に応じて変更するようにしたので、請求項4の効果に加
え、ディジタルフィルタの位相特性を安定化することが
できるという効果がある。請求項6記載の発明による
と、請求項4の複数の係数にフィルタリングの位相要素
を含めるようにしたので、請求項4の効果に加え、その
位相要素の進相(遅相)により各回転数でのブラシレス
モータの運転効率を高くすることが可能となる。
【0028】請求項7記載の発明によると、請求項1,
2,3,4,5または6におけるディジタルフィルタの
次数も変更するようにしたので、請求項1,2,3,
4,5または6の効果に加え、より最適なフィルタリン
グを実現することができる。請求項8記載の発明による
と、請求項3,4,5または6においてブラシレスモー
タの回転数範囲を複数ゾーンに分け、この各ゾーン毎に
少なくとも前記ディジタルフィルタの係数を設定したの
で、請求項3,4,5または6の効果に加え、回転数の
範囲(最低回転数から最高回転数までの範囲)が大きく
とも、その係数の数がそれほど多くならずに済み、つま
りその記憶容量が大きくならずに済み、ひいてはコスト
アップを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態を示し、ブラシレスモ
ータの制御方法が適用される制御装置の概略的ブロック
線図。
【図2】図1に示す制御装置のフィルタリングを説明す
るための概略的模式図。
【図3】図1に示す制御装置のフィルタリングを説明す
るための概略的模式図。
【図4】従来のブラシレスモータの制御装置の概略的ブ
ロック線図。
【符号の説明】
2 AC/DC変換部 3 トランジスタ・マトリックス部 4 ブラシレスモータ(センサレス直流ブラシレスモー
タ) 6 制御回路(マイクロコンピュータ) 10,11,12 A/D変換部 13 マイクロコンピュータ 13a 直流電圧測定部 13b,13c,13d フィルタ処理部 13ba 第1のフィルタ部 13bb 第2のフィルタ部 13bc 係数テーブル部(ROM;記憶手段) 13bd,13bf スイッチ(切り替え手段) 13be 比較部 13e 制御部 13f 信号発生部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラシレスモータの電機子巻線の端子電
    圧に含まれる誘起電圧により回転子の位置を検出し、該
    位置検出をもとにして前記ブラシレスモータの電機子巻
    線の通電を切り替え、前記ブラシレスモータを回転制御
    するブラシレスモータの制御方法であって、前記端子電
    圧の波形をサンプリングして得たディジタルデータを取
    り込む一方、該取り込んだディジタルデータを数値演算
    処理によってフィルタリングし、該フィルタリングした
    値と所定値との交点をもとにして前記電機子巻線の通電
    切り替えタイミングを得るようにしたことを特徴とする
    ブラシレスモータの制御方法。
  2. 【請求項2】 ブラシレスモータの電機子巻線の端子電
    圧に含まれる誘起電圧により回転子の位置を検出し、該
    位置検出をもとにして前記ブラシレスモータの電機子巻
    線の通電を切り替え、前記ブラシレスモータを回転制御
    するブラシレスモータの制御方法であって、前記端子電
    圧の波形をサンプリングしてディジタルデータを得る手
    段と、該ディジタルデータを数値演算処理によってフィ
    ルタリングする2つのディジタルフィルタと、該ディジ
    タルフィルタの係数を記憶している記憶手段とを有し、
    前記一方のディジタルフィルタでフィルタリングした値
    と所定値との交点をもとにして前記電機子巻線の通電切
    り替えタイミングを得る一方、前記ブラシレスモータの
    回転数の変更に際して同回転数に応じた係数を前記記憶
    手段から読み出して前記他方のディジタルフィルタの係
    数にするとともに、該他方のディジタルフィルタのフィ
    ルタリングが安定した時点で同ディジタルフィルタでフ
    ィルタリングした値と所定値との交点をもとにして前記
    電機子巻線の通電切り替えタイミングを得るようにした
    ことを特徴とするブラシレスモータの制御方法。
  3. 【請求項3】 前記数値演算処理はFIR型のディジタ
    ルフィルタであり、前記取り込んだディジタルデータを
    積分してフィルタリングする請求項1または2記載のブ
    ラシレスモータの制御方法。
  4. 【請求項4】 前記ディジタルフィルタの係数を複数個
    テーブル形式で記憶し、前記ディジタルフィルタの係数
    を変更するようにした請求項3記載のブラシレスモータ
    の制御方法。
  5. 【請求項5】 前記ディジタルフィルタの係数を前記ブ
    ラシレスモータの回転数に応じて変更するようにした請
    求項4記載のブラシレスモータの制御方法。
  6. 【請求項6】 前記複数の係数にフィルタリングの位相
    要素を含めるようにした請求項4記載のブラシレスモー
    タの制御方法。
  7. 【請求項7】 前記ディジタルフィルタの次数を変更す
    るようにした請求項1,2,3,4,5または6記載の
    ブラシレスモータの制御方法。
  8. 【請求項8】 前記ブラシレスモータの回転数範囲を複
    数ゾーンに分け、該各ゾーン毎に少なくとも前記ディジ
    タルフィルタの係数を設定した請求項3,4,5または
    6記載のブラシレスモータの制御方法。
JP9276549A 1997-09-24 1997-09-24 ブラシレスモータの制御方法 Pending JPH1198883A (ja)

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