JP2004508000A - 電気モータの制御方法、電気モータの制御システムおよび電気モータ - Google Patents

電気モータの制御方法、電気モータの制御システムおよび電気モータ Download PDF

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Abstract

電気モータを制御システム、電気モータの制御方法および電気モータが開示される。N相電気モータのシステムは、マイクロコントローラ(10)、これに接続されたA/Cコンバータ(30)、これに接続された1組の電圧メータ(DN)、電圧(VBARR)およびマイクロコントローラ(30)に接続された1組のスイッチ(SW2N)を備える。コントローラ(30)は(TPOS)の間に、モータ(20)の少なくとも2つの相(FN)の2つのスイッチ(SW2N)により電圧(VBARR)を選択的に供給し、モータの回転は電圧(EN)を誘起し、1組のメータ(DN)は電圧信号(fN)を測定し、そして、期間(TPOS)を決定するためにそれらの電圧を互いに比較する。発展的な型のモータに基づき転流時期を調整するために用いられるパラメータH(r)の計算を述べている。パラメータはモータの回転に依存する。又、制御方法での調整の影響を排除するために、デジタルフィルタ処理技術の使用を予見している。フィルタ処理は各平均電圧(fN)の最新のk個のサンプルの加算平均により行う。

Description

【0001】
(技術分野)
この発明は、モータ用、特にブラシレスDCタイプで永久磁石モータ用のデジタル制御方法による電気モータを制御するためのシステム並びにデジタル制御システムを備えた電気モータに関する。
【0002】
(背景技術)
ブラシレスDCタイプの永久磁石モータは、その位置に関する情報なしで始動してもよく、それにより、誘導電動機のように動作する。しかしながら、最大のトルクおよび効率を達成するために、相電流れは誘起された電圧と同期しなくてはならない。これは、モータに物理的に結合されたセンサーの手段、例えばホール・タイプの光学のセンサーなどによって、あるいは誘起された電圧/または電流を観察することによって行うことができる。結合されたセンサーは、モータの設計に余分な要素を追加するという欠点を持ち、最終コストをかなり増加させる。さらに、モータに課せられるペース制限および外枠自体が、これらのタイプのセンサーの使用を実施し難くする。そのため、ほとんど場合で、電圧および/又は電流の観察を用いるのが最善の選択となっている。
【0003】
電圧および/または電流の観察を用いた制御技術の例は、SCHWARZらによるブラジル特許のPl 9904253、WRIGHTによる特許米国 4,162,435、LERDMANによる米国特許 4,169.990、GEEらによる米国特許 4,743,815、VUKOSAVICによる米国特許 4,912,378、PLUNKETTによる米国特許 4,928,043、DUNFIELDによる米国特許 5,028,852、およびSOODによる米国特許 6,420,492、さらに、1991年のSATOSHI、1998年のSHOUSE、1998年のERTUGRULおよぴ1999年のBOLOGNANIの各出版物に見ることができる。
【0004】
(発明の開示)
(発明が解決しようとする技術的課題)
WRIGHTでは、転流の瞬間の決定のために統合技術を使用する。エネルギーを与えられていない巻線は積分され、それによって磁束を得て、その磁束は基準値と比較される。積分値が基準値を超過した場合、転流が達成され、また、積分値はその初期の値に戻る。この技術の不利な点はそれを実行するために必要とされる大きな量のハードウェアである。その解決には超小型では処理されない。
【0005】
LERDMANでは、WRIGHTの中で示されたものに似ている技術を使用する。エネルギーを与えられていない巻線は、積分され基準値と比較される。この技術の不利な点はさらに大きな量のハードウェアが要求される点である。その解決には超小型では処理されない。
【0006】
SWARZでは、電圧コンパレーター、コンデンサーおよび抵抗器によって形成されたネットワークによって構成された電圧値観察を用いた技術を使用する。システムが平衡している場合、この観察により、相電圧を取り込み、それにより、仮想中立(誘起電圧が0)を形成する。その後、前記0は、各位相と比較され、位置変化時の瞬時の電流より30°進みの信号を生成する。この進みはその後、位置変更(転流)の正確な瞬間に達するために、コンデンサーのネットワークによって補償される。その解決には超小型で処理されるが、多くの外部の素子を要求する。
【0007】
GEEでは、0の誘起電圧(0交差)の検知技術を採用し、0を、DCラインの電圧値の半分と考えている。エネルギーを与えられていない巻線中の電圧は0と比較される。その0は、常に転流の瞬間から30°で到達する。このように、転流の瞬間を決定するために、遅れは検知の後になされる。抵抗器、コンデンサーおよびコンパレーターによって形成されるサイクルは、検知プロセスの中で使用される。モータ速度制御には調整はなく、代わりに、1つは、バスの電圧を制御するSCRを使用する。その解決には超小型で処理される。この技術の欠点は電圧コンパレーターを使用する必要があることである。別の欠点は、モータが固定子に減じられた溝を持つことであり(例えば、6個の溝+4極の回転子、9個の溝+6極の回転子)、0交差に、平坦な領域を持ち、このことが、0が生じるべき正確な瞬間を決定することを困難にする。
【0008】
SATOSHIでも、0検出法を採用する。この場合、2つのダイオードが検知のために使用される。1つのダイオードは各相に接続される。1つの相にエネルギーを与えられない時、ダイオードで電流がモニターされる。ダイオードでの電流が消滅する瞬間、あるいは前記電流がダイオードを通じて循環し始めた瞬間が、0の電圧を表わす。
【0009】
VUKOSAVICでは、モータの第3の高調波電圧が、相の電圧の合計によって達成される。その後、転流の瞬間が、第3高調波の位相角の関数として決定される。ここで有利な点は、モータの電圧の調整の場合には第3高調波の信号がひずみを被らないということである。欠点はモータの星形結線の中性点にアクセスする必要があることである。その解決には超小型処理が可能である。しかし、別の欠点はマイクロプロセッサーの外部で大きな量のハードウェアが要求されることである。
【0010】
PLUNIETTでは、ちょうどWRIGHTとLERDMANのように、エネルギーを与えられていない相電圧の積分がなされる。この積分値(それは磁束を表わす)は0ポイントと呼ばれる基準値と比較される。このポイントは電圧信号(0の電圧)の境界を定める。例えば、エネルギーを与えられていない相が(バス電圧に向けて)増加中である場合、0ポイントの左の電圧値は負で、右側では正になると考えられている。この場合、電圧を積分する過程が始められる時、0のポイントにおいて、負の最大値に達するまで、電圧は負に上昇し始める。0ポイントの後に、積分の値が減じ始め、その積分値が0に達した時に、転流の瞬間が起きる。この解決には超小型処理できない。ここでの欠点は、かなりな量のハードウエアを必要とすることである。
【0011】
DUNFIELDでは、高周波信号がエネルギーを与えられていない相に注入され、これによって生じるピークが測定される。測定値に基づいて、転流の瞬間を決定する。
【0012】
SOODでは、以前に引用されたものとは全く異なる方法を使用する。ここでは、各相における電圧を準備する必要がない。情報としてDCのバスの中で循環する電流を単に使用する。モータは最初に電圧印加により始動される。その後、転流の瞬間は、読まれた電流の波形に従って調節される。マイクロプロセッサーは、電流波形の解析を行なうために使用される。
【0013】
市場では、モータの制御のために設計されたいくつかのマイクロプロセッサーもあり、これらは、転流の瞬間を決定するために意図された周辺装置である。例として、一つは、STMicroelectronicsからのマイクロコントローラST72141およびマイクロコントローラTMP88PH47、TMP88PH48(東芝からのTMP88PH49)を引用することができます。これらのマイクロコントローラはすべて、転流の瞬間の決定のために0を検知する方法を利用する。
【0014】
東芝からのマイクロコントローラでは、0はDCのバスの電圧の値の半分と考えられている。しかし、それには、検知を援護するための外部コンパレーター、抵抗およびコンデンサーを必要とする
【0015】
STMicroelectronicsからのマイクロコントローラでは、0はディジタル回路自身の基準になっている。インバーターのスイッチがすべて開いている場合、エネルギーを与えられていない相の電圧の読みがなされるべきなので、それは常に相に調整の存在を必要とする。3つの抵抗器および3つのコンデンサーだけが検知の援護のために必要になる。
【0016】
ここに提案された技術では、モータの3つの相の中の電圧がサンプリングされ、数学的に扱われ、合計してパラメータになる。このパラメータは、モータの速度に比例し、かつ、このモータを構成する形態に依存せず、そして互いに比較される。この比較の結果は、相の転流の瞬間を決定する。転流の瞬間は、ソフトウェアによって前述のパラメーターを単に変更することにより、進められたり、遅延されたりする。位置の制御および検知の全体の部分は、単に、デジタル信号プロセッサまたは等価な回路によって実行される。これらは、アナログ−デジタル(A/D)変換器に結びついたマイクロコントローラのアッセンブリとして定義される。この発明の制御システムおよび方法は、回転子の位置を決定するためのアナログ回路を排除し、ソフトウェアに挿入されたパラメーターによるこの角度の制御を許可できるように、このモータの巻線に印加された電流と電圧の間の正確な角度を備えたモータの起動を求める目的を持つ。
【0017】
この発明の別の目的は、実際に高いパワーのために、最後の転流の瞬間から30°の電気角度の後に、つまり、非励磁の相の電圧が0交差する瞬間の後に、消磁が終了する状況下であっても、回転子の位置を検出することを可能にすることである。
【0018】
この方法およびシステムは、さらに、最大の回転の2%(この値以下では、メーターの入口の電圧が非常に低い。)からの十分なトルクを許可する、広範囲の回転を包含する目的を持つ。システムおよび方法は、相の電圧に対して変調、例えばPWM(パルス幅変調)を必然的に必要とすることなく、1つのデジタル信号プロセッサおよび、モータの相の中の電圧を読むための第1の比率のRCフィルタを備える3つの抵抗性のディバイダーの使用を目的とする。
【0019】
提案された方法およびシステムの別の目的は、異なった構成のモータが採用された時に見られる、レベル(水平区間)が120°より小さい台形状の誘起電圧を受け取ることである。
【0020】
提案された方法およびシステムの別の目的は、1OO%の周期的な比率を備えたモータの相の中のPWM変調を受け入れることである。
【0021】
提案された方法およびシステムの一層の目的は、モータの巻線上の電圧印加および電流印加の両方による制御技術で動作することである。
【0022】
(その解決方法)
この発明の目的の1つは、永久磁石のN相電気モータを制御する方法の手段によって達成される。このN相電気モータは、マイクロコントローラ、前記マイクロコントローラに結合された1組の電圧メータ、電源に接続され、かつ前記マイクロコントローラに結合されたスイッチを備え、前記マイクロコントローラは、少なくとも1対のスイッチを選択的に動作させ、前記モータの少なくとも2相に電圧を印加する。前記方法は、組みのメータの手段により、前記マイクロコントローラが、モータの相での供給電圧に対応する電圧の信号を読み取り、そして、前記マイクロコントローラが各相の電圧を互いに比較し、かつ、予め設定されたパラメータと比較し、電圧によって予め設定された関係が満足されると、直ちに少なくとも1対の新たなスイッチを動作させる。
【0023】
この発明の別の目的は、永久磁石のN相電気モータを制御するシステムの手段によって達成される。このN相電気モータは、マイクロコントローラ、前記マイクロコントローラに結合された1組の電圧メータ、電源に接続され、かつ前記マイクロコントローラに結合されたスイッチを備え、前記マイクロコントローラは、少なくとも1対のスイッチを選択的に動作させ、前記モータの少なくとも2相に電圧を印加する。前記システム方は、マイクロコントローラに結合した1組の電圧メータを備え、前記1組のメータは、モータの相の供給入力部に接続される。前記マイクロコントローラは、電圧間の予め設定された関係を内部のメモリ内に備え、そして、メータによって測定された値を予め設定された前記関係と比較して、前記組みのメータにより測定された電圧の関数にして、数少なくとも1対のスイッチを動作させる。
【0024】
この発明の更に別の目的は、相電流を誘起電圧に同期できるシステムを備える、永久磁石のN相電気モータの手段によって達成される。このN相電気モータは、マイクロコントローラ、電源に接続され、かつ前記マイクロコントローラに結合されたスイッチを備え、前記マイクロコントローラは、少なくとも1対のスイッチを選択的に動作させ、前記マイクロコントローラに結合した少なくとも1組の電圧メータに電圧を印加し、前記組みのメータは、モータの相の供給入力部に接続される。前記マイクロコントローラは、電圧間の予め設定された関係を内部のメモリ内に備え、そして、メータによって測定された値を予め設定された前記関係と比較して、前記組みのメータにより測定された電圧の関数にして、数少なくとも1対のスイッチを動作させる。
【0025】
この発明の目的の1つは、永久磁石のN相電気モータの回転子の位置を制御する方法の手段によって達成される。前記モータは、マイクロコントローラにより選択的に転換される1組のスイッチにより給電される。前記方法は、H(r)と呼ばれ、前記モータの構造上の係数に比例し、前記モータの回転に比例し、そして、モータのスイッチの最大の結合への転流の瞬間を決定するために、相の比較の過程における調節係数として用いられるために、電圧メータのスケールの係数に比例するパラメータの使用を含む。
【0026】
この発明の別の目的は、永久磁石のN相電気モータを制御する方法の手段によって達成される。前記モータは、マイクロコントローラにより選択的に転換される1組のスイッチにより給電される。前記方法は、モータの相での電圧調整、例えばPWMタイプにより生じる歪みを排除するためのデジタルフィルタリング技術の使用を含む。前記フィルタリング技術は、測定され、かつ、調整周波数に同期された電圧の最新のk個のサンプリングの算術的な平均よりなる。サンプリング速度は、調整周波数のk倍の整数に等しい。
【0027】
(発明を実施するための最良の形態)
以下この発明を、図面の中で表わされた実施例を参照してより詳しく述べる。図1の(a)は、インバーターの基本的な構造を示し、(b)は、ブラシレスDCタイプの永久磁石の3相4極モータを動作させた時に、台形波形に存在する理想的な波形形状を示す。正常に機能している時、制御回路は、電圧および/又は電流の監視回路の入力を解析し、そして、図1に図示のスイッチSW1…SW6を、検出された位置に基づき順に動作させる。電流の監視回路によって示された過電流の場合には、スイッチのすべてが、システムの保護のために、開にされる。
【0028】
図7を参照すると、この発明の制御システムは、マイクロコントローラ(10)と、各相(FN)中の電圧に対応するメーター(Dn)における電圧(fN)を読むために少なくとも3つの入力部に備えられたA/D変換器によって総合的に実行される。明白なように、マイクロコントローラ(10)は、周辺装置に、あるいはデジタル信号プロセッサ以外に関連したマイクロコントローラと同じ特性を持っている、等価なデバイスと取り替えられてもよい。
【0029】
図2は、ブラシレス DCのタイプの3相4極永久磁石モータにより誘起された、理想的にオーバーラップした波形を示し、台形の電圧および電気角120°のレベル(水平区間)を有する。ここではそのレベルは、誘起電圧が、より高い値(正のレベル)または、より低い(負のレベル)に留まっている電気角と定義される。60°の電気角の各ステップ(位置)の相電圧間の関係は、次の表で見ることができる。
【0030】
表1:モータ内の誘起電圧間の関係
Figure 2004508000
【0031】
このように、各位置は、モータの各相の誘起電圧間で定義された関係を示していることがわかる。例えば、実際の位置が位置1の場合、相C内の誘起電圧(Ec)が相B内の誘起電圧(EB)(図2を参照)と等しく、これが、相A内の誘起電圧(EA)より低い時に、位置2が開始されるべきである。同様に、相B内の誘起電圧(EB)が相Aの誘起電圧(EA)と等しく、これが、相C内の誘起電圧(Ec)より高い時に、位置3が開始されるべきである。
【0032】
図3および図7を参照すると、回路のグランド(GND)に対し、共通点の電位 VCOMMON を持つ電圧VA、VBおよびVcを観察することができる。
(1) VA = EA + VCOMMON
(2) VB = EB + VCOMMON
(3) Vc = Ec + VCOMMON
【0033】
120°のレベルを有する台形電圧の場合、モータの共通点の電圧(VCOMMON)は、バス電圧の値の半分である。
(4) VCOMMON = VBARR/2
【0034】
したがって、電圧VA、VBおよびVcは、バス電圧(VBARR)とグランド(GND)の間で対称的に配置される。モータの速度の変化が直接バス電圧(VBARR)を変えることにより、すなわち、PWM調整なしで行われる場合、また、モータが無負荷で使用され場合、図3の中で例示されたように、これらの電圧はバス電圧(VBARR)と等しい正のレベル値、およびグランド(GND)と等しい負のレベル値を持つ。電圧VAとVBおよびVcの間の関係は、表1で示された誘起電圧EA、EB、Ecの間の関係と等しいことがこの図で理解することができる。従って、次の表を示すことができる。
【0035】
表2:モータの各相内の電圧VN間の関係
Figure 2004508000
【0036】
実際のシステムでは、120°のレベルを有する誘起電圧の取得は、モータの設計および製作を大きく制限する。したがって、図4に関しては、一般的な電圧波形(120°以下のレベル)を検討する。この場合、表2に示された各位置に対して誘起された電圧間の関係は引き続き真実である。しかしながら、120°のレベルの場合に対して注目すると、2つの相の同電位によって特徴づけられる、転流の瞬間では、この同電位は、最大(正のレベル)あるいは最小値(負のレベル)のいずれかで両方の相で生じる。他方、120°未満のレベルの場合、任意の2つの相間の同電位(転流の瞬間)は、正または負のレベルの差電圧2Hにて常に起きる。
【0037】
図5では、120°未満のレベルに対する電圧VA、VB、およびVcを観察することができる。ます。表2の関係は、この状況では引き続き真実である。モータの共通点の電圧(VCOMMON)がもはや、バス電圧(VBARR/2)の半分に留まらないことに注目される。減じられたレベルは、この値(VBARR/2)のまわりに振幅Hのリップルを引き起こす。モータの共通点の電圧(VCOMOMON)中のこのひずみは、誘起電圧(EN)の波形と異なるは波形(VN)を生じる。この場合、誘起電圧ENの場合でのように、2つの電圧VN(転流の瞬間)間の特性が、正または負のレベルの差異Hを常に生じさせ、その差異は2Hではない。
【0038】
モータの起動のために、N個の誘起電圧ENに直接に同時のアクセスを行うことはできない。したがって、表1の関係の直接の利用は不可能である。さらに、これらの電圧を読むために、モータの共通点にアクセスすることが必要となるが、検知回路およびモータの制作費が高価になる。
【0039】
グランド(GND)に関する電圧VNさえも、モータの巻線のインダクタンス(LN)および抵抗(RN)(図7を参照)により、同時にアクセスすることができない。したがって、表2の関係はまた直接に適用できない。この発明で用いられる検知個所は、モータの相(FN)の給電入力部である(図7参照)。これらの入力を用いた検知方法を理解するためには、図6が観察されるべきである。この図は、モータの誘起電圧のレベルが120°未満である時に得られた、入力部FNで波形を例示する。ここで、無負荷時で回転し、かつバス電圧(VBARR)の調整が無い場合のモータを考察する。例として、位置2から位置3への転流を解析する。
【0040】
位置2でモータが起動された時、スイッチSW1は入力FAをバス電圧VBARRに接続し、スイッチSW6は、入力FcをグランドGNDに接続する。入力FBは開にされる。そのため、この巻線の抵抗RBおよびインダクタンスLB内の循環電流は無く、そして、この入力電圧の値として、電圧VBを得る。要約すると、位置2では、
FA = VBARR
FB = VB
Fc = O (GND)
を得る。
【0041】
電圧VBが電圧VAと等しい場合、位置3への瞬時の転流が生じるべきである。しかしながら、図6を観察すると、転流の瞬間では、VAがVBARR−Hと等しいことを理解することができる(モータが事実上、無負荷と考える)。このように、位置2から位置3への転流の瞬間に満足される次の関係を示すことができる。
転流 2 → 3 : FB ≧ FA − H > Fc
位置3では次式に従う。
FA = VA
FB = VBARR
Fc = O(GND)
【0042】
電圧VAが電圧Vcと等しい場合、位置4への瞬時の転流が生じるべきである。図6を考察すると、転流Vcの瞬間に、GND+Hは有効になることがわかる(モータが事実上、無負荷と考える)。したがって、位置3から位置4への転流の瞬間に、満足されるべき次式を示すことができる。
転流 3 → 4 FB > Fc + H ≧ FA
【0043】
他の転流に対して同じ理由を発展させると、次表が得られる。
表3:転流時の電圧FN間の関係
Figure 2004508000
【0044】
表2および3を比較すると、違いとして、電圧FNによる電圧VNの置換およびパラメーターHの包含を見ることができる。モータの回転が変わるとともに、誘起電圧の振幅は比例して変わり、また、その結果、パラメーターHの変化が生じる。したがって、一旦、回転ro(H(ro)に対してパラメータHが得られると、回転rに対するその値が何であれ、提示することができる。
(5) H( ro)・H( ro)
【0045】
モータ用のパラメーターHの取得は、どのように作成されようと、非常に単純な方法である。
a) スイッチSW2Nをすべてオフの状態にして、モータに回転 ro を与える。
b) 誘起電圧ENを読み込む。この状況下では、巻線の抵抗RNおよびインダクタンスLNMに電流が流れないので、その測定が可能である。
c) 誘起電圧EPのピーク値と、2つの相で互いに等しい減じられた電圧に相当する電圧E*(図4参照)との間の差の半分としてパラメータH(ro)読み込む。
(6) H(ro) = (EP − E*)/2
d) 式(5)を用いてすべての回転 r に対するH(r)を得る。
【0046】
今までは、常に無負荷状態のモータを検討してきた。モータが正常に機能している場合には、巻線中の電流が誘起電圧ENを生じさせ、そのため電圧VNに、同じ回転rにおいて、振幅を縮小させる。このように、電圧VNの最大の振幅はバス電圧(VBARR)より低い。また、それらの最小の振幅はグランド(GND)より高い。したがって、H(r)の値は、この電流の変化を補償するために増加させられるべきである。この増加は電流の値に比例させるべきである。制御アルゴリズム中において、電流の値を利用したくない場合、電流の変化を補償するために、上述したステップdにおいてパラメータH(r)を得る過程で、定数の係数 ki >1による乗数値を加えることができる。次式が得られる。
(6) H(r) = (r/ro)・H(r)・Ki
【0047】
このように、モータが無負荷で回転している時は、正確な転流の瞬間に関して、少し進んだ転流の瞬間を常に持つ。転流の瞬間の遅延に応じてモータの電流が増加する。Kiの値は、最大の電流の状態でモータの良好な機能を保証するために、実験的に調節されてもよい。初期の提案として、Ki=1.3を使用してもよい。
【0048】
Kiが1未満で値で調節された場合、低減した値 H(r)を持ち、従って、転流の瞬間が遅延することになる。したがって、この定数は、電流の増加を補うために使用されることに加えて、転流の瞬間に進みおよび遅延を与えるために使用できる。
【0049】
アルゴリズムを検出するために、図7の中で示された取得システムのスケールの係数を考慮する必要がある。メーターDNは、次式により与えられるスケールの係数KDを示す。
(7) KD = R1/(R1 + R2)
このように、A/D変換器(30)の入力部で、次式により与えられた電圧fNが接続される。
(8) fN = KD・FN
【0050】
パラメーターH(r)も係数KDによって考慮されるべきである。表3にスケールの係数KDを加算し、HをH(r)で置換することにより、制御アルゴリズムの中で使用される次表が得られる。
表4:位置検出のためのマイクロコントローラでテストされるべき関係
Figure 2004508000
【0051】
最終の適用では、モータの回転の変化は、電圧VBARR(図4を参照)を直接変えることにより、あるいはスイッチSW1、SW2、...SW6の手段によってモータに印加される電圧を調整することによって行われてもよい。例えば、スイッチSW1、SW3およびSW5の手段によって調整が行われる場合、相A中の電圧(およびさらに残りのものの中での電圧)は、図8の中で示した波形を持つ。
【0052】
DN(図4を参照)の中にあるフィルタR1Cは、この相における電圧変化を和らげる。このように、図6の中で示された faに似た波形を得る。ここで、表4によって各相の中で観察された電圧間の比較のために、fa、fbおよびfcの中にある調整を全体的にフィルタ処理する必要がある。この目的のために、各調整期間(T)の電圧の平均を計算する。電圧fNの測定のために使用されたサンプリング周波数は、変調周波数(F)と同期すべきである。
【0053】
各調整期間に、各相で均等割付けされたサンプルk値、すなわち、サンプリング周波数は次式によって与えられる
(9) FS=k・F
【0054】
サンプリング数で割られたこの値kの合計、kが表わす、変調期間Tに沿った電圧の近似の平均値を示す。この動作は、電圧fNのサンプリング毎に行われ、このことが、fNMEDIO (AVERAGEfN)の平均値、電圧fNの各サイクルのサンプリング、つまり、モータの相電圧の変調期間PWMと同じ程度の高い周波数のk回の取得を可能にする。
【0055】
利用可能な平均値を得るべく完全な期間Tを待つ必要を回避するために、次の手順を採用する。各サンプリング期間TS(=1FS)で、サンプル値を先のサンプルk−1に加算し、そして、その結果をkで割る。より簡単に言えば、fNMEDIOの値の決定のために提案された技術は、最後のkの相加平均から成る。
【0056】
この技術は比較的低いスイッチング周波数PWMのためにさえ、モータの正確な転流の瞬間を決定する際に最適の解決をもたらす。
【0057】
例として、図9は、図8の中で示された詳細拡大図を表わす。この例において、1変調期間に5個のサンプル(k=5)を考察している。調整期間nの5つのサンプリング後、次の平均値が得られる。
(11) faMEDIO5(n)=[ fa5(n)+fa4(n)+fa3(n)+fa2(n)+fa1(n) ]/5
変調期間n+1に入ると、faMEDIOの最大値は次式で与えられる。
(12) faMEDIO 1 (n+1)=[fa1(n+1)+fa5(n)+fa4(n)+fa3(n)+fa2(n)]/5
従って、
(12) faMEDI02(n+1)= [fa2(n+1)+fa1(n+1)+fa5(n)+fa4(n)+fa3(n)]/5
【0058】
このように、すべてのサンプリング期間TSで利用可能な値を持つ。フィルタR1Cのカット周波数は、Nyquistの法則に従えば、サンプリング周波数の半分より小さくあるべき(FC<F/2)であることに注目することは重要である。良好な評価のために、サンプリング周波数の1/4以下を用いることができる。サンプリング周波数については、良好な平均値を持つために、4*Fまたはそれ以上を用いることができる。従って次式が提案される。
(14) Fs <=4・F
(15) Fc<= 2・Fs
【0059】
図8では、点線のラインは、提案された技術で得られた平均価値faMEDIOを示す。図8の中のfaMEDIOの波形は図6(モータの相電圧にPWM変調が無い)の中のFAと同じであることに注目される。提案された技術では、相電圧上のPWM変調の効果は、実際の平均値と計算値との間で大きな損失を示されずに、その全体の中で実際にフィルタ処理されることが知られており、その結果、平均値(表5参照)がモータの転流の増加を決定する表4に示された関係を用いることを可能にする。
【0060】
表4:アルゴリズムで使用された比較
Figure 2004508000
【0061】
モータの相に誘起された電圧の観察のために提案された、フィルタ処理の技術の使用での特長は、モータの相に印加された電圧の各変調期間PWMで、k回のローター位置をモニターできることである。したがって、低い変調周波数(例えば、1KHz、あるいはそれ以下)の使用の場合でさえ、ローターの位置および転流の適切な瞬間の位置を検出する間に、1つの良い解決策が達成された。
【0062】
例として、図10(a)を考察する。この図は、ブラシレス DCタイプの6溝、4極永久磁石モータを制御する際に達成された実験の結果を示す。F=1.2KHz、Fc=3.3KHz、Fs=16*F=19.2KHz。その回転は1500rpmである。図10(b)は、PWMの2サイクルの拡大図であり、また、faのサンプリングの瞬間も図示されている。以前にコメントしたように、変調周波数は低いが、ここに提案された数学的なフィルタ処理の技術によって、すべての期間Tで16回の位置の変化をモニターすることができる。このように、これは、位置を検出する際に優れた解決を持つ。図10(a)の中で示された信号の振幅が異なるスケールで、質の基準としてのみ役立つことに注目することは重要である。
【0063】
図10を参照すると、転流5→の後、および転流2→3の後の電圧欠落時に、相Aの中で電圧ピークが観察された。その期間はその相の消磁期となっている。消磁は、相での電流の印加期間の終了後に、即ち、位置xから次の位置x+1への転流後に、特定の相内の循環電流を停止させるために必要となる期間である。その消磁は、モータの端子で観察された電圧の波形にひずみを引き起こす。このひずみが位置の検出に影響するのを防ぐために、各転流後にある遅延期間TDがあり、その期間では電圧FNの間の転流は実行されない。誘起電圧の0を検知する従来の方法と比較したこの発明の方法の1つの利点は、0を検知する方法では、この場合、電気角度30°後に正確に0を検出できないので、消磁期間が電気角30°を超過できないことである。この発明の方法では、消磁が30°を超えても、検出に際しいかなる問題も引き起こさないということであり、この目的のために、遅延期間TDを便利なように十分に調節することができる。
【0064】
フィルタR1Cおよび数学的な平均計算の双方がその結果に遅延を引き起こすことに注目することは重要である。この遅延は、しかしながら、それが短く、影響がほとんどなくても、単にパラメーターH(r)を調節することにより補償されなければならない。
【0065】
PWM変調が100%である場合、電圧VBARRは連続的になる。また、サンプリングを実行することは必要ではない。この特定の場合には、単に相電圧を観察し、これらの値を表4と比較することにより位置を検出できる。サンプリングが100%未満である状況でのサンプリング率は、モータの最大の回転においてよい解決が保証されるように適切にすべきである。この回転では、モータの電気的な周波数は次式に示される。
(16) FEL=n・p/60 =4500・2/60=150Hz
ここで: n =モータの回転数(rpm)
p = 対の極数
【0066】
個々の電気的な期間が6つの異なる位置を示すので、このモータの位置に対する最小の期間(MINIMUMTPOS)が得られる。
(17) MINIMUMTPOS=1/6.150Hz= 1.11 ms
【0067】
したがって、最大回転でよい解決を維持するために用いられる良好な値は、1つの位置当たり10個のサンプリングである。従って、サンプリング周波数に対して次の値を得るもとができる。
(18) Fs = 10 /MINIMUMTPOS = 9.09kHz
【0068】
明白に、この発明の目的は、永久磁石モータの構成に似たモータおよび任意の極数および相数のモータに適用可能である。
【0069】
好ましい具体化を述べたが、この発明の範囲は、他の可能な変形および可能な等価な物を含み、添付したクレーム(それらは)の内容によってのみ制限されることに理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】永久磁石のブラシレスDCのタイプの3相モータを始動させるためのシステムのブロック図(a)と、電気角が120°の台形状レベル電圧をそれぞれ示した図(b)
【図2】1相あたりの、台形状および120°の電気角のレベルを有し、オーバーラップする誘起電圧(EN)および理想的なブラシレス DCタイプの永久磁石モータの共通点(VCOMMON)での電圧を示す図
【図3】誘起電圧(EN)が120°の電気角のレベルを有する台形状の場合の、オーバーラップする電圧VNおよび図1、図7のモータの共通点(VCOMMON)での電圧を示す図
【図4】120°の電気角のレベルを有する1相についての台形状の誘起電圧(EN)のオーバーラップおよびブラシレス DCタイプの永久磁石モータの共通点(VCOMMON)での電圧を示す図で、また、パラメータH(r)の入手を確認する図
【図5】オーバーラップする電圧VNおよび誘起電圧(VN)が120°の電気角よりも低いレベルの台形状の場合、図1および図7の共通点(VCOMMON)での電圧を示す図
【図6】各位置に対するスイッチSW2Nの共通信号、モータの相(FN)の入力部での電圧を示し、かつ、位置2から位置3への転流および位置3から位置4への転流を示す図
【図7】この発明に使用されるシステムであり、整流ユニット(40)、整流フィルタ(50)、電位VBARRとグランドGNDとの間に接続された1組のスイッチSW2N、永久磁石のDCタイプの電気モータ(20)、1組の電圧メータ DN、デジタル信号プロセッサ(10+(30)により形成されたシステム図
【図8】スイッチSW2Nの共通信号、モータの1つの相FNの電圧、サンプリングされる電圧FN、モータの対応する巻き線の電圧VNおよび、PWW処理が使用された時のサンプリングの数学的処理の結果fNMEDIO (AVERAGEfN)を示し、更に、この発明のシステムに基づく電圧FNのサンプリングの瞬間を示す図
【図9】モータの相電圧にPWW変調が適用されたシステムに対し、電圧FNのサンプリングの数学的処理の結果fNMEDIOと、モータの1つ相における電圧FNのサンプリングの瞬間の詳細を示した図
【図10】集中巻きされた6溝の固定子を備えるモータに対する実験的な波形形状の図(a)と、相Aのサンプリングの瞬間およびサンプリングの数学的処理により得られた平均値を示した図(b)
【符号の説明】
SW:スイッチ
10:マイクロコントローラ
20:モータ
Dn:メータ
FN:相

Claims (18)

  1. n相(FN)の電気モータを制御するための方法は、
    マイクロコントローラ(10)と、
    マイクロコントローラ(10)に結合した1組の電圧メータ(DN)と、
    電圧(VBARR)に接続され、かつマイクロコントローラ(10)に結合された1組のスイッチ(SW2N)とを備え、
    前記マイクロコントローラ(10)は、少なくとも1対のスイッチ(SW2N)を選択的に動作させ、モータ(20)の少なくとも2つの相(FN)に電圧(VBARR)を印加し、
    マイクロコントローラ(10)は、前記組みのメータ(DN)の手段により、モータ(20)の相(FN)への給電電圧に対応する電圧(fN)の信号を読み取り、そして、
    前記マイクロコントローラ(10)は、相(FN)の電圧に対応する電圧(fN)を所定のパラメータと比較し、電圧(fN)によって前記所定のパラメータが達成されると、前記スイッチ(SW2N)を動作させるステップを含むことを特徴とする方法。
  2. 電圧(fN)を読み取るステップの前に、前記信号がA/Dコンバータ(30)により変換される請求項1記載の方法。
  3. 電圧(fN)を比較するステップの前に、期間(T)内で等しく割り当てられたサンプリング期間(Ts)により得た fNの値の手段により、平均値(fNMEDIO)を得る請求項2記載の方法。
  4. 前記比較のステップは、各メータ(DN)でサンプリングされた電圧値(fN)の前記平均値(fNMEDIO)を、他の各メータ(DN)でサンプリングされた電圧値の平均値(fNMEDIO)と比較するステップを含み、1つの相の平均値(fNMEDIO)は合計され、モー(20)の回転に比例するパラメータ(H (r ))から減じられる請求項3記載の方法。
  5. 前記スイッチ(SW2N)は、スイッチ(SW1)から(SW6)を含み、前記メータ(DN)はメータ(DA)からメータ(DC)と、相(FN)の電圧に対応する電圧(fN)を比較するステップを含み、
    メータ(DA)内の平均値の電圧(faMEDIO)が、パラメータ(h (r ))を減じた、メータ(DC)内の平均値の電圧(fcMEDIO)を上回るか、等しくなった時と、パラメータ(h (r ))を減じた、メータ(DC)内の平均値の電圧(fcMEDIO)が、メータ(DB)内の平均値の電圧(fbMEDIO)を上回った時に、スイッチ(SW1)および(SW4)の第1の組合せが動作され、
    メータ(DA)内の平均値の電圧(faMEDIO)が、パラメータ(h (r ))を加算した、メータ(DB)内の平均値の電圧(fbMEDIO)を上回わった時と、パラメータ(h (r ))を加算した、メータ(DB)内の平均値の電圧(fbMEDIO)が、メータ(DC)内の平均値の電圧(fcMEDIO)を上回るか、等しくなった時に、スイッチ(SW1)および(SW6)の第2の組合せが動作され、
    メータ(DB)内の平均値の電圧(fbMEDIO)が、パラメータ(h (r ))を減じた、メータ(DA)内の平均値の電圧(faMEDIO)を上回るか、等しくなった時と、パラメータ(h (r ))を減じた、メータ(DA)内の平均値の電圧(faMEDIO)が、メータ(DC)内の平均値の電圧(fcMEDIO)を上回った時に、スイッチ(SW3)および(SW4)の第3の組合せが動作され、
    メータ(DB)内の平均値の電圧(fbMEDIO)が、パラメータ(h (r ))を加算した、メータ(DC)内の平均値の電圧(fcMEDIO)を上回わった時と、パラメータ(h (r ))を加算した、メータ(DC)内の平均値の電圧(fcMEDIO)が、メータ(DA)内の平均値の電圧(faMEDIO)を上回るか、等しくなった時に、スイッチ(SW2)および(SW3)の第4の組合せが動作され、
    メータ(DC)内の平均値の電圧(fcMEDIO)が、パラメータ(h (r ))を減じた、メータ(DB)内の平均値の電圧(fbMEDIO)を上回るか、等しくなった時と、パラメータ(h (r ))を減じた、メータ(DB)内の平均値の電圧(fbMEDIO)が、メータ(DA)内の平均値の電圧(faMEDIO)を上回った時に、スイッチ(SW2)および(SW5)の第5の組合せが動作され、
    メータ(DC)内の平均値の電圧(fcMEDIO)が、パラメータ(h (r ))を加算した、メータ(DA)内の平均値の電圧(faMEDIO)を上回わった時と、パラメータ(h (r ))を加算した、メータ(DA)内の平均値の電圧(faMEDIO)が、メータ(DB)内の平均値の電圧(fbMEDIO)を上回るか、等しくなった時に、スイッチ(SW4)および(SW5)の第6の組合せが動作される請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  6. スイッチ(SW1)〜(SW6)の組合せが動作された時、パラメータ(h (r ))は、パラメータ(H (r ))にスケールの係数(KD)を乗じた結果である請求項5記載の方法。
  7. 各メータ(DN)でサンプリングされた値の平均値(fNMEDIO)を、他のメータ(DN)でサンプリングされた値の平均値(fNMEDIO)と比較するステップは、メータ(DN)において、電圧(fN)の各サンプリングサイクル(Ts)にて実行される請求項6に記載の方法。
  8. モータ(FN)の相電圧に対応するメータ(DN)での電圧(fN)のサンプリングは、時間Tの期間内にk回実行される請求項7に記載の方法。
  9. 時間Tの期間は、PWM変調が適用された時、モータの相のPWM変調の期間に等しい請求項8に記載の方法。
  10. モータの相電圧(fN)の各メータ(DN)にてサンプリングされた電圧の平均値(fNMEDIO)は、最後のk個のサンプリングの算術平均により計算される請求項9に記載の方法。
  11. 上記値(H(ro))は、モータ(20)の与えられた位置にて、相に観察された誘起電圧(Ep)の最大値と、2つの相で観察された、互いに等しい時の電圧(E*)との差の半分の結果である請求項10に記載の方法。
  12. 1つの相の電圧のメータ(DN)にてサンプリングされた電圧の平均値(fNMEDIO)に加算または減算されるパラメータ(H(r))は、あらゆる回転(r)と回転(ro)との比に、回転(ro)にて測定された値(H(ro))と、調整定数(ki)とを乗じたものに等しい請求項11に記載の方法。
  13. 新しい組合せのスイッチ(SW2N)の動作の瞬間を調整しないように、パラメータ(H(r))の使用は、回転(r)に比例する請求項12記載の方法。
  14. N相の電気モータを制御するためのシステムにおいて、
    マイクロコントローラ(10)と、電圧(VBARR)に接続され、前記マイクロコントローラ(10)に結合された1組のスイッチ(SW2N)とを備え、前記マイクロコントローラ(10)は、少なくとも1組のスイッチ(SW2N)を選択的に動作させ、モータ(20)の少なくとも2つの相(FN)に電圧(VBARR)を印加し、
    当該システムは、マイクロコントローラ(10)に結合された1組の電圧メータ(DN)を備え、その組みのメータ(DN)は、モータ(20)の相(FN)の給電部に接続され、
    前記マイクロコントローラ(10)は、メモリに格納された、電圧(fN)間の予め確立された関係を有し、そして、メータ(DN)により測定された値を、前記組みのメータ(DN)により測定された電圧(fN)の前記関係と比較することを特徴とするシステム。
  15. 組みのメータ(DN)により読まれた信号を変換するために、前記マイクロコントローラに結合されたA/Dコンバータ(30)を備える請求項14記載のシステム。
  16. 電圧(fN)と相(FN)の電圧との関係のスケールの係数(KD)を示すRCフィルタを形成できるように、キャパシタに関係した抵抗性分割器を備える請求項14または15に記載のシステム。
  17. マイクロコントローラ(10)は、変調周波数PWMkのk倍の高いサンプリング周波数の手段により、電圧(fN)の値を読む請求項16記載のシステム。
  18. マイクロコントローラ(10)、電圧(VBARR)に接続され、前記マイクロコントローラ(10)に結合した1組のスイッチ(SW2N)を備え、相電流を誘起電圧に同期できるシステムを備えるN相の電気モータ(20)において、
    前記マイクロコントローラ(10)は、少なくとも1組のスイッチ(SW2N)を選択的に動作させ、モータ(20)の少なくとも2つの相に電圧(VBARR)を印加し、
    そして、前記マイクロコントローラ(10)に結合した1組の電圧メータ(DN)を備え、前記組みのメータ(DN)は、モータ(20)の相(FN)の給電部に接続され、
    前記マイクロコントローラ(10)は、メモリに格納された、電圧(fN)間の予め確立された関係を有し、そして、前記メータ(DN)により測定された値を、前記関係と比較して、前記組みのメータ(DN)により測定された電圧(fN)の関係の関数として、1つ以上のスイッチ(SW2N)を動作させることを特徴とする電気モータ。
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