JP3738887B2 - 自動車におけるシート周りの車体構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、サイドメンバが後上がりの傾斜メンバと、これの後上端部から後方に向って延出する後部メンバとを備えて、この後部メンバの前部上方にシートを設置した自動車におけるシート周りの車体構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の車体には、従来、次のように構成されたものがある。
【0003】
即ち、上記車体の下側部を構成するサイドメンバが、このサイドメンバの長手方向の中途部を構成して後上方に向って延出する傾斜メンバと、この傾斜メンバの後上端部から後方に向ってほぼ水平に延出する後部メンバとを備えている。上記サイドメンバの上端縁にはフロアパネルが取り付けられてこのフロアパネルの上方が車室とされている。この車室にシートが設置され、このシートの外側部が上記後部メンバの前部上方に位置させられ、上記シートの外側部が上記後部メンバに支持されている。
【0004】
上記の場合、上下方向で、シートの着座面の前方への仮想延長面から、上記着座面の前下方におけるフロアパネルの部分の上面に至る空間には、このシートへの着座者がその脚を無理なく置くことができるよう、上下長さが十分に大きい所定寸法の脚置き空間が設定される。
【0005】
また、上記サイドメンバは、車体の幅方向で離れて対面する外、内側板と、これら外、内側板の各下端縁を互いに結合させる底板とを備えている(例えば、特開平10‐297541号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の技術では、車体の側面視で、シートは、傾斜メンバの後上端部から後方に延出する後部メンバの前部上方に設置されており、このため、上記車室の下端部におけるある基準位置からみた上記シートの設置位置は高くなりがちとなる。しかも、これに加えて、上記した所定寸法の脚置き空間を設定すると、上記シートの設定位置が更に高くなり、その分、上記シートにおける着座者の頂面から車室天井面までの寸法が過少になるおそれがある。
【0007】
そこで、上記シートの着座面の前下方におけるサイドメンバの部分の上部に、下方に向って凹む凹部を形成してこの凹部上のフロアパネルを低く位置させることにより、上記した所定寸法の脚置き空間を設定することとし、もって、上記シートの設置位置が高くなり過ぎないようにすることが考えられる。
【0008】
しかし、上記凹部をサイドメンバに単に形成すると、このサイドメンバの強度が低下して、所定の強度の確保がし難くなるおそれを生じる。
【0009】
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、サイドメンバが後上がりの傾斜メンバと、これの後上端部から後方に向って延出する後部メンバとを備えて、この後部メンバの前部の上方にシートを設置した場合に、このシートの着座面の前下方に上下長さが十分に大きい所定寸法の脚置き空間を設定したとしても、車室の下端部の基準位置からみた上記シートの設置位置が高くなりすぎないようにすることを課題とする。
【0010】
また、上記課題を達成するようにした場合でも、サイドメンバに十分の強度が確保されるようにすることを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の自動車におけるシート周りの車体構造は、次の如くである。
【0012】
請求項1の発明は、車体2の下側部を構成するサイドメンバ8が、このサイドメンバ8の長手方向の中途部を構成して後上方に向って延出する傾斜メンバ22と、この傾斜メンバ22の後上端部から後方に向ってほぼ水平に延出する後部メンバ23とを備え、上記サイドメンバ8の上端縁にフロアパネル26を取り付けてこのフロアパネル26の上方を車室28とし、この車室28に設置したシート41が備えるシートクッション43の外側部の前部を上記後部メンバ23の前部上方に位置させた自動車において、
【0013】
上記傾斜メンバ22の長手方向における中途部分の上部に下方に向って凹む凹部53を形成し、車体2の側面視で、上記凹部53の前部上端縁54を、この上端縁54の前端が上記傾斜メンバ22の中途部分の上面に達するまでほぼ水平に延びるよう形成する一方、上記凹部53の後端を、上記シートクッション43の前端よりも後側に位置させたものである。
【0014】
請求項2の発明は、請求項1の発明に加えて、上記傾斜メンバ22が、車体2の幅方向で離れて対面する外、内側板14,15と、これら外、内側板14,15の各下端縁を互いに結合させる底板16とを備えた自動車において、
【0015】
上記傾斜メンバ22の上記中途部分を構成する上記外、内側板14,15のうち、上記外側板14の上端縁よりも上記内側板15の上端縁54が低くなるようこの内側板15の上部に上記凹部53を形成したものである。
【0016】
請求項3の発明は、請求項1、もしくは2の発明に加えて、車体2の下側部を構成して上記傾斜メンバ22の外側方に配設されるホイールハウス35を設け、かつ、上記車体の下側部を構成して上記ホイールハウス35側から前方に向って延出するロッカ36を設けた自動車において、
【0017】
上記傾斜メンバ22における上記凹部53の近傍部分、ホイールハウス35、およびロッカ36を互いに結合させる補強部材59を設けたものである。
【0018】
請求項4の発明は、請求項3の発明に加えて、上記補強部材59に、シートベルトアンカ60を取り付けたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。
【0020】
図において、符号1は自動車で、矢印Frはこの自動車1の前方を示している。
【0021】
自動車1の車体2の後部にはサスペンション3によりデフ装置である車軸支持装置4が上下に揺動自在となるよう懸架され、この車軸支持装置4に左右一対の後車輪5が連動連結され、これら後車輪5と不図示の前車輪とにより、上記車体2が走行路面上に支持されている。
【0022】
上記車体2は、板金製で、その下部を構成して上記サスペンション3により車軸支持装置4と後車輪5を懸架する車体フレーム6と、上記車体2の上部側を構成して上記車体フレーム6の上面側に支持される箱形状の車体本体7とを備えている。
【0023】
上記車体フレーム6は、その左右各側部(車体2の下側部)を構成して前後方向に長く延びる左右一対のサイドメンバ8と、これら両サイドメンバ8の前端部同士と、長手方向の中途部同士とをそれぞれ互いに結合させるクロスメンバ9,10と上記両サイドメンバ8の後端部同士を互いに結合させるロアバックパネル11とを備えている。
【0024】
上記サイドメンバ8は、プレス成形されたもので、その長手方向の各部断面が倒立ハット形とされ、車体2の幅方向で離れて対面する外、内側板14,15と、これら外、内側板14,15の各下端縁を互いに一体的に結合させる底板16と、上記外、内側板14,15の各上端縁に一体的に形成される外向きフランジ17,18とを備えている。
【0025】
上記サイドメンバ8は、その長手方向の中途部を構成して後方に向ってほぼ水平に直線的に延出する前部メンバ21と、上記サイドメンバ8の中途部を構成して上記前部メンバ21の後端部から後上方に向って一体的にほぼ直線的に延出する傾斜メンバ22と、この傾斜メンバ22の後上端部から後方に向ってほぼ水平に直線的に延出する後部メンバ23とを備えている。
【0026】
前記車体本体7は、その下端部を構成して上記サイドメンバ8、クロスメンバ9,10の各上端縁に載置されてスポット溶接S(図中×印、以下同じ)により取り付けられるフロアパネル26と、上記車体本体7の左右各側部を構成して車体2の幅方向における上記フロアパネル26の各外縁部側から上方に延出する左右一対の側壁27と、これら両側壁27の上端縁同士を互いに結合させる不図示のルーフパネルとを備え、これらフロアパネル26、側壁27、およびルーフパネルで囲まれた車体本体7の内部空間が車室28とされている。
【0027】
上記側壁27は、車体2の幅方向で少し離れて対面するアウタ、インナパネル31,32を備え、この側壁27の下部のインナパネル32に上記フロアパネル26の各外端縁がスポット溶接Sにより結合させられている。
【0028】
上記側壁27の前後方向の中途部に車室28の内外を連通させるドア開口34が形成されている。上記側壁27の下部(車体2の下側部)に上記後車輪5をその上方から覆うホイールハウス35が形成され、このホイールハウス35は上記傾斜メンバ22の後部と後部メンバ23の前部との各外側方近傍かつドア開口34の後方近傍に配設されている。
【0029】
また、上記側壁27の下部(車体2の下側部)には、上記ドア開口34の下部開口縁を構成し上記ホイールハウス35側から前方に向って延出するロッカ36が形成され、このロッカ36は上記傾斜メンバ22の前部と前部メンバ21との各外側方近傍に配設されている。
【0030】
自動車1はシート装置39を備えている。このシート装置39は上記車室28の前後方向の中途部に設置されるシート40と、このシート40の後方で上記車室28に設置される他のシート41とを備えている。これら各シート40,41は、それぞれ上面が着座面42とされるシートクッション43と、このシートクッション43の後端部から上方に向って突出するシートバック44とを備えている。
【0031】
上記シート40の外側方に上記ドア開口34が配設され、上記シート40のシートクッション43の外側部は上記前部メンバ21の後部と傾斜メンバ22の前部の各上方に位置させられて、これら21,22に支持されている。
【0032】
一方、上記他のシート41のシートクッション43の外側部は、上記後部メンバ23の前部上方に位置させられ、上記シート41は、上記シートクッション43の外側部の前、後部を上記後部メンバ23に支持させる前、後脚45,46を備えている。
【0033】
上記サイドメンバ8の後部メンバ23の前部における内部空間47に、上記後部メンバ23に取り付けられて上記シート41を支持するシートブラケット49が配設されている。このシートブラケット49は、横断面がほぼU字形状をなしその車体2の幅方向の各端部が上記後部メンバ23の各側板14,15および各外向きフランジ17,18にスポット溶接Sされて上記各側板14,15がわに跨ってこれらに強固に結合されるブラケット基板49aと、このブラケット基板49aの内部に嵌入されこのブラケット基板49aの外、内側板と底板にそれぞれスポット溶接Sにより結合されて上記ブラケット基板49aを補強するブラケット本体49bとを備え、このブラケット本体49bに上記前脚45が締結具50により着脱自在に締結されている。
【0034】
また、上記ブラケット基板49aは、上記シートブラケット49から上記内部空間47内に沿って前方に一体的に延び、上記傾斜メンバ22の各側板14,15がわを互いに結合させて、この傾斜メンバ22を強固に補強している。
【0035】
上記傾斜メンバ22の長手方向における中途部分を含む後部側と後部メンバ23の前部の各上部にこれら傾斜メンバ22と後部メンバ23の各一般部の上面からみて下方に凹む凹部53が形成され、車体2の側面視(図1,3)で、上記凹部53の前部の上端縁54はほぼ水平に直線的に延びるよう形成され、後部の上端縁55は上記傾斜メンバ22の傾きに沿うように後上方に向ってほぼ直線的に延びている。そして、上記各上端縁54,55に上記フロアパネル26が接合させられてスポット溶接Sされている。
【0036】
このため、上記シート41の着座面42の前方への仮想延長面から、上記着座面42の前下方における上記凹部53上のフロアパネル26上に至る脚置き空間56の上下寸法は、上記凹部53を形成した分、上記着座面42の位置を高くしないままで、十分に大きい所定寸法に設定することができる。
【0037】
よって、上記した後上がりの傾斜メンバ22の後上端部から後方に向って延出する後部メンバ23の上方に上記シート41が設置されていて、このシート41は、上記車室28の下端部におけるある基準位置57からみてその設置位置は高くなりがちではあるが、上記したように、所定寸法の脚置き空間56を設定したとしても、上記基準位置57からみた上記シート41の設置位置は更に高くはさせないで済むことから、このシート41の設置位置が高くなり過ぎるということは防止される。
【0038】
また、上記の場合、傾斜メンバ22はこれを水平にした場合に比べて、傾きが与えられている分、その断面係数を大きくとれるため、上記したように傾斜メンバ22に凹部53を形成しても、この傾斜メンバ22に十分の強度が確保される。
【0039】
また、上記傾斜メンバ22と後部メンバ23を構成する上記外、内側板14,15のうち、上記外側板14の上端縁よりも上記内側板15の上端縁54が低くなるようこの内側板15の上部に上記凹部53が形成されている。
【0040】
ここで、前記したようにシート41はその外側部が上記後部メンバ23の前部上方に位置させられていることから、上記シート41への着座者の脚は、上記傾斜メンバ22の外、内側板14,15のうち、比較的に内側板15の上方に置かれることとなる。
【0041】
そこで、上記したように、上記内側板15の上部に凹部53を形成したのであり、このため、上記シート41への着座者にとってより広い脚置き空間56が設定されて好ましい。
【0042】
一方、上記外側板14の上端縁は、上記凹部53が形成された上記内側板15の上端縁54よりも高く位置させられることから、上記サイドメンバ8に上記凹部53を成形しても、この凹部53に対応する上記外側板14の部分の強度低下が防止されることにより、上記傾斜メンバ22と後部メンバ23の強度低下も防止され、もって、上記凹部53に対応する傾斜メンバ22と後部メンバ23の各部分に十分の強度が確保される。
【0043】
また、上記シートブラケット49は、上記サイドメンバ8の後部メンバ23の前部に形成された上記凹部53と前後方向でほぼ同じところに位置させられて、上記サイドメンバ8の後部メンバ23の前部に強固に取り付けられ、この後部メンバ23の前部を強固に補強している。
【0044】
このため、上記凹部53に対応する上記サイドメンバ8の部分が上記シートブラケット49の利用により補強されており、よって、上記凹部53に対応する傾斜メンバ22と後部メンバ23の各部分は、上記シートブラケット49の利用により簡単な構成で、十分の強度が確保されている。
【0045】
また、前記したように、車体2の下側部を構成して上記傾斜メンバ22の外側方近傍に配設されるホイールハウス35が設けられ、かつ、上記車体の下側部を構成して上記ホイールハウス35側から前方に向って延出するロッカ36を設けた場合に、車体2の平面視で、上記傾斜メンバ22における上記凹部53の近傍部分、ホイールハウス35、およびロッカ36で囲まれた空間に上記補強部材59が設けられ、この補強部材59によって上記各部材22,35,36が互いに結合させられて互いに補強されている。
【0046】
このため、上記凹部53の形成により上記傾斜メンバ22の強度は低下しがちとはなるが、この強度低下は、上記補強部材59による上記した互いの結合により補填されて、上記傾斜メンバ22に十分の強度が確保される。
【0047】
上記フロアパネル26と補強部材59とが重なり合った部分に、上記シート40用のシートベルトアンカ60が締結具61により取り付けられている。
【0048】
このため、従来では、シートベルトアンカはホイールハウス35の上部に取り付けられると共に、この取り付け部を補強する補強部材が別途に設けられていたが、これに比べて、上記シートベルトアンカ60の取り付けは、上記傾斜メンバ22、ホイールハウス35、およびロッカ36を互いに結合させ、上記傾斜メンバ22の補強用として大きい強度を有する補強部材59の利用により達成されたのであり、よって、車体2に対するシートベルトアンカ60の強固な取り付けが、簡単な構成により達成される。
【0049】
なお、以上は図示の例によるが、凹部53は傾斜メンバ22と後部メンバ23のうち、傾斜メンバ22の上部にのみ形成してもよい。
【0050】
【発明の効果】
本発明による効果は、次の如くである。
【0051】
請求項1の発明は、車体の下側部を構成するサイドメンバが、このサイドメンバの長手方向の中途部を構成して後上方に向って延出する傾斜メンバと、この傾斜メンバの後上端部から後方に向ってほぼ水平に延出する後部メンバとを備え、上記サイドメンバの上端縁にフロアパネルを取り付けてこのフロアパネルの上方を車室とし、この車室に設置したシートが備えるシートクッションの外側部の前部を上記後部メンバの前部上方に位置させた自動車において、
【0052】
上記傾斜メンバの長手方向における中途部分の上部に下方に向って凹む凹部を形成し、車体の側面視で、上記凹部の前部上端縁を、この上端縁の前端が上記傾斜メンバの中途部分の上面に達するまでほぼ水平に延びるよう形成する一方、上記凹部の後端を、上記シートクッションの前端よりも後側に位置させてある。
【0053】
このため、上記シートの着座面の前方への仮想延長面から、上記着座面の前下方における上記凹部上のフロアパネル上に至る脚置き空間の上下寸法は、上記凹部を形成した分、上記着座面の位置を高くしないままで、十分に大きい所定寸法に設定することができる。
【0054】
よって、上記した後上がりの傾斜メンバの後上端部から後方に向って延出する後部メンバの上方に上記シートが設置されていて、このシートは、上記車室の下端部におけるある基準位置からみてその設置位置は高くなりがちではあるが、上記したように、所定寸法の脚置き空間を設定したとしても、上記基準位置からみた上記シートの設置位置は更に高くはさせないで済むことから、このシートの設置位置が高くなり過ぎるということは防止される。
【0055】
また、上記の場合、傾斜メンバはこれを水平にした場合に比べて、傾きが与えられている分、その断面係数を大きくとれるため、上記したように傾斜メンバに凹部を形成しても、この傾斜メンバに十分の強度が確保される。
【0056】
請求項2の発明は、上記傾斜メンバが、車体の幅方向で離れて対面する外、内側板と、これら外、内側板の各下端縁を互いに結合させる底板とを備えた自動車において、
【0057】
上記傾斜メンバの上記中途部分を構成する上記外、内側板のうち、上記外側板の上端縁よりも上記内側板の上端縁が低くなるようこの内側板の上部に上記凹部を形成してあり、次の効果が生じる。
【0058】
即ち、前記したようにシートはその外側部が上記後部メンバの前部上方に位置させられていることから、上記シートへの着座者の脚は、上記傾斜メンバの外、内側板のうち、比較的に内側板の上方に置かれることとなる。
【0059】
そこで、上記したように、上記内側板の上部に凹部を形成したのであり、このため、上記シートへの着座者にとってより広い脚置き空間が設定されて好ましい。
【0060】
一方、上記外側板の上端縁は、上記凹部が形成された上記内側板の上端縁よりも高く位置させられることから、上記凹部を成形しても、上記外側板の強度低下が防止されることにより、傾斜メンバの強度低下も防止され、もって、上記傾斜メンバに十分の強度が確保される。
【0061】
請求項3の発明は、車体の下側部を構成して上記傾斜メンバの外側方に配設されるホイールハウスを設け、かつ、上記車体の下側部を構成して上記ホイールハウス側から前方に向って延出するロッカを設けた自動車において、
【0062】
上記傾斜メンバにおける上記凹部の近傍部分、ホイールハウス、およびロッカを互いに結合させる補強部材を設けてある。
【0063】
このため、上記凹部の形成により上記傾斜メンバの強度は低下しがちとはなるが、この強度低下は、上記補強部材による上記した互いの結合により補填されて、上記傾斜メンバに十分の強度が確保される。
【0064】
請求項4の発明は、上記補強部材に、シートベルトアンカを取り付けてある。
【0065】
このため、従来では、シートベルトアンカはホイールハウスの上部に取り付けられると共に、この取り付け部を補強する補強部材が別途に設けられていたが、これに比べて、上記シートベルトアンカの取り付けは、上記傾斜メンバ、ホイールハウス、およびロッカを互いに結合させ、上記傾斜メンバの補強用として大きい強度を有する補強部材の利用により達成されたのであり、よって、車体に対するシートベルトアンカの強固な取り付けが、簡単な構成により達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体側面線図である。
【図2】車体の部分斜視図である。
【図3】図1の部分拡大詳細図である。
【図4】図3で示したものの平面図である。
【図5】図3の5‐5線矢視断面図である。
【図6】図3の6‐6線矢視断面図である。
【図7】図3の7‐7線矢視断面図である。
【符号の説明】
1 自動車
2 車体
6 車体フレーム
7 車体本体
8 サイドメンバ
14 外側板
15 内側板
16 底板
21 前部メンバ
22 傾斜メンバ
23 後部メンバ
26 フロアパネル
27 側壁
28 車室
35 ホイールハウス
36 ロッカ
39 シート装置
41 シート
42 着座面
43 シートクッション
49 シートブラケット
53 凹部
54 上端縁
56 脚置き空間
57 基準位置
59 補強部材
60 シートベルトアンカ

Claims (4)

  1. 車体の下側部を構成するサイドメンバが、このサイドメンバの長手方向の中途部を構成して後上方に向って延出する傾斜メンバと、この傾斜メンバの後上端部から後方に向ってほぼ水平に延出する後部メンバとを備え、上記サイドメンバの上端縁にフロアパネルを取り付けてこのフロアパネルの上方を車室とし、この車室に設置したシートが備えるシートクッションの外側部の前部を上記後部メンバの前部上方に位置させた自動車において、
    上記傾斜メンバの長手方向における中途部分の上部に下方に向って凹む凹部を形成し、車体の側面視で、上記凹部の前部上端縁を、この上端縁の前端が上記傾斜メンバの中途部分の上面に達するまでほぼ水平に延びるよう形成する一方、上記凹部の後端を、上記シートクッションの前端よりも後側に位置させた自動車におけるシート周りの車体構造。
  2. 上記傾斜メンバが、車体の幅方向で離れて対面する外、内側板と、これら外、内側板の各下端縁を互いに結合させる底板とを備えた自動車において、
    上記傾斜メンバの上記中途部分を構成する上記外、内側板のうち、上記外側板の上端縁よりも上記内側板の上端縁が低くなるようこの内側板の上部に上記凹部を形成した請求項1に記載の自動車におけるシート周りの車体構造。
  3. 車体の下側部を構成して上記傾斜メンバの外側方に配設されるホイールハウスを設け、かつ、上記車体の下側部を構成して上記ホイールハウス側から前方に向って延出するロッカを設けた自動車において、
    上記傾斜メンバにおける上記凹部の近傍部分、ホイールハウス、およびロッカを互いに結合させる補強部材を設けた請求項1、もしくは2に記載の自動車におけるシート周りの車体構造。
  4. 上記補強部材に、シートベルトアンカを取り付けた請求項3に記載の自動車におけるシート周りの車体構造。
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