JP3737943B2 - 画像処理装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は画像処理装置、特にSDRAM(同期型DRAM)をビットマップメモリとして用いて画像デ−タのバースト転送を行う画像処理に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の画像処理装置ではスキャナから受信した画像デ−タを画像メモリ上に記憶するときに画像デ−タの先頭アドレスをバス幅を境界にして設定し記憶している。例えば、「16」ビットCPUの場合は「16」ビットを境界にして、「32」ビットCPUの場合は「32」ビットを境界にして画像デ−タを画像メモリに記憶している。
【0003】
画像メモリのデバイスとしてはビット当たりの単価が安いことからDRAMが多く用いられ、画像デ−タの転送を高速にするために高速ページモードやバースト転送モードによるブロック転送が行われている。DRAMは他のRAMに比べてアクセスタイムが遅く、かつ制御が複雑であった。そこで、例えば特開平5−120114号公報に掲載されたマイクロプロセッサと同期して動作するランダムアクセスメモリのように、一端設定するとDRAMに比してアクセスタイムが速いSDRAM(以下、SDRAMという)が開発され画像メモリのデバイスとして使われている。
【0004】
しかしながら、SDRAMによるブロック転送は複数ワード又はハーフワードで行われるためブロックの先頭が画像デ−タの先頭であるとは限らない。このようにブロックの先頭のアドレスがSDRAMの画像デ−タを格納するアドレスの先頭でない場合、画像デ−タの先頭をSDRAMの画像デ−タを格納するアドレスの先頭にあわせなければならず操作が複雑である。またこのように先頭を無理にあわせると、例えば32画素を1ワード、1バーストを4ワードとすれば、誤差は最大128画素となり、600DPIであっても約5.4mm程度ずれることになる。つまりこのままでは、精度の高い移動、重ね合わせの妨げになっていた。そこで、バースト転送するブロックデータをワード単位で移動させられるようにアドレスを与えればよいが、この場合に転送されるブロックデータの先頭から有効画像データまでに転送不要なデータ(以下無効データ)が含まれる。さらに、SDRAMによるブロック転送は最終アドレス以降にも不必要なデ−タが送出される場合があるため、最終アドレス以降に不必要なデ−タが書き込まれる場合もある。
【0005】
このような問題点を解決するために、転送される最初のブロックデータの先頭および最後のブロックデータの最後に無効なデータがある場合は、格納先のアドレスをマスクして転送する方法を用いている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述したような技術を用いて、ビットマップメモリに上書きしていくような場合、格納先には前の画像データが残っており、無効なデータで書き込まれない位置はそのまま前の画像データがあるので、移動や貼り付けを行う場合には良いが、たとえば2in1や4in1などの集約コピーを行う場合は、各画像の間には隙間を設けるので、ここに元々あった画像などがあると編集後画像データに不具合が生じてしまう。そのためビットマップメモリに書き込む前にクリアすればよいが時間のロスになってしまう。本件発明は、このような問題点を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、本件第1の発明はビットマップメモリの領域に格納されている画像データを、当該ビットマップメモリの他の領域に移動させることにより編集を行うメモリ制御手段において、前記メモリ制御手段は、前記編集をバースト転送で前記ビットマップメモリに画像データを書き込む場合、転送されるバースト単位のブロックデータに書き込む必要のない無効データがあれば白データに置き換えることを特徴とする画像処理装置を用いる。
【0008】
【作用】
バースト転送のブロックデータに含まれる無効データを、必要に応じて白データに置き換える制御を行うことにより、画像の不具合を無くす。
【0009】
【実施例】
本件の発明の画像処理装置を採用するデジタル複写機を図1に示す。同図においてこのデジタル複写機は、CCDセンサで原稿画像を読み取るスキャナ部1、前記スキャナ部1で読み取られた原稿画像のアナログ信号適正なレンジの信号に増幅する増幅器やこのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部やCCDのバラツキを補正するシェーディング補正部などからなるデータ画像処理前装置2、画像データをビットマップイメージとして保持するビットマップメモリ31と、画像データを前記ビットマップメモリ31へ書き込み、読み出しを行うときのアドレス生成手段や編集するときにアドレスを変換するアドレス変換手段や第1の内部バッファ321、白データ生成手段323、これらからの画像データを選択するセレクタ322、第2の内部バッファ324などから構成されるメモリ制御手段32、画像データの圧縮、伸長を行うCODEC33、圧縮された複数の画像データを格納できる画像メモリ34、LANなどのネットワーク回線にこれらの画像データを送信するための通信制御手段4、ユーザーが複写機本体の操作を行う操作部5,複写機の制御全般を行う制御部6,プログラムや必要なデータを記憶しているROM7、変更可能な設定データなどを記憶しているRAM8、画像データを用紙に出力するプリンタ部9などで構成されている。
【0010】
このようなデジタル複写機を用いた画像データの編集方法は、編集前の元画像データと編集後の処理後画像データの2画面分の容量を用意し、元画像データをバースト単位で読み出し前記内部バッファ321に保持し、書き込みアドレスを移動させて処理後画像データをビットマップメモリの他の領域に生成して記憶させる方法を用いている。ここでは元画像データ311から切り取った画像を別の領域にある別の画像に貼り付けているところを表している。
【0011】
このときのメモリ制御手段32の動作を、図2のフローチャート、図3〜6に基づいて説明する。ここでのバースト転送モードは1ブロックを4ワードとしている。画像処理の要求があった場合(S101)に、まずはそのラインの先頭ブロックの転送かどうかを判断し(S102)、先頭ブロックの転送の場合は、ビットマップメモリ31の各ブロックの中から編集するために切り取りたい画像の先頭のブロックの先頭のアドレスを指示し、このブロックを第1の内部バッファ321に読み取る(S103)、続いて図3に示すように1ワードずつ第2のバッファ324に移動させるが(S104)、このとき先頭のいくつかのワード(図3中I1とI2)は無効であり、移動させるための有効なワード(図3中D1とD2)はこのブロックの後半であり、これを指示されたワード単位のアドレスから判断する(S105)。このとき無効なデータである場合は白データに置き換え(S106)、有効であればそのまま第2のバッファ324に移動し、1ブロック分終了すれば(S107)ビットマップメモリの書き込み位置のアドレスを指示してバースト転送でブロック単位で書き込み(S108)、S102に戻る。図4はこのときの、基準クロック、ビットマップメモリへの書き込み信号、データ信号を示すタイムチャートである。
【0012】
次の第2ブロックはラインの先頭ではないので、第2ブロック(図3中D3〜D6を含むブロック)のアドレスを指示して第1のバッファ321に読み取り(S109)、続いてビットマップメモリの書き込み位置のアドレスを指示して転送する(S110)。図5の第N−1ブロックもこれと同様の処理をしている。
【0013】
次にそのラインの最終ブロックで有るかどうかを判断し(S111)、最終ブロック(第Nブロック)の場合はその後半のワードには無効なデータが含まれていることがあるので、以下の処理となる。その前のブロックの次のブロックの先頭のアドレスを指示し、このブロックを第1の内部バッファ321に読み取る(S112)、続いて図3に示すように1ワードずつ第2のバッファ324に移動させるが(S113)、このとき先頭のいくつかのワード(図5中D11)は有効であり、無効なワード(図5中I3〜I5)はこのブロックの後半であり、これも指示されたワード単位のアドレスから判断する(S114)。このとき無効なデータである場合は白データに置き換え(S115)、有効であればそのまま第2のバッファ324に移動し、1ブロック分終了すれば(S116)ビットマップメモリの書き込み位置のアドレスを指示してバースト転送でブロック単位で書き込み(S117)、このラインが最終ラインでない場合はS102に戻り、最終ラインであれば処理を終了する。図5はこのときの、基準クロック、ビットマップメモリへの書き込み信号、データ信号を示すタイムチャートである。
【発明の効果】
本件発明を用いれば、バースト転送のブロックデータに含まれる無効データをアドレスから判断し、メモリ制御手段で白データに置き換えることにより、画像の不具合を無くすことができる。またはビットマップメモリをクリアする時間が省略できるか、このクリアする装置自体を省略できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像処理装置を採用するデジタル複写機の構成図である。
【図2】本発明を採用する画像処理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明を採用する画像処理装置でバースト転送しているときの各ラインの先頭のブロックを転送するときのイメージ図である。
【図4】本発明を採用する画像処理装置でバースト転送しているときの各ラインの先頭のブロックを転送するときの基準クロック、ビットマップメモリへの書き込み信号、データ信号を示すタイムチャートである。
【図5】本発明を採用する画像処理装置でバースト転送しているときの各ラインの最終のブロックを転送するときのイメージ図である。
【図6】本発明を採用する画像処理装置でバースト転送しているときの各ラインの最終のブロックを転送するときの基準クロック、ビットマップメモリへの書き込み信号、データ信号を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1;スキャナ部
2;画像処理前装置
31;ビットマップメモリ
311;元画像データ
312;処理後画像データ
32;メモリ制御手段
321;第1の内部バッファ
322;セレクタ
323;白データ生成手段
324;第1の内部バッファ
33;CODEC
34;画像メモリ
4;通信制御手段
5;操作部
6;制御部
7;ROM
8;RAM
9;プリンタ部
Claims (1)
- ビットマップメモリの領域に格納されている画像データを、当該ビットマップメモリの他の領域に移動させることにより編集を行うメモリ制御手段において、
前記メモリ制御手段は、前記編集をバースト転送で前記ビットマップメモリに画像データを書き込む場合、転送されるバースト単位のブロックデータであって、画像データの先頭ブロック及び最終ブロックに書き込む必要のない無効データがあれば白データに置き換えることを特徴とする画像処理装置。
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