JP3736152B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はハロゲン化銀カラー写真感光材料に関し、詳しくは発色性に優れ、かつ低沸点溶媒に対する溶解性が高く、分散安定性に優れた新規なイエローカプラーを用いるハロゲン化銀カラー写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ハロゲン化銀カラー写真感光材料(以下、単にカラー感光材料とも称す)においては、1分子の色素を形成させるために4原子の銀を必要とした従来の4当量カプラーの代わりに、現像主薬の酸化体と反応するカプラーのカプリング位置(活性点)に適当な置換基を導入することによって、色素1分子を形成させるための銀を2原子で足りるようにした2当量カプラーが多く用いられる傾向にある。
【0003】
このような2当量カプラーの内、イエローカプラーにおいて採用される活性点置換基としては、例えば特開昭50−87650号及び米国特許3,408,194号記載のアリールオキシ基、特開昭51−131325号記載のオキサゾリルオキシ基、同51−139333号記載のクロマン−4−オキシ基、同52−43420号記載のテトラゾリルオキシ基、同52−150631号記載の5−ピラゾリルオキシ基、同52−115219号記載の含窒素複素環基、特公昭51−33410号記載のウラゾール基、同51−10783号記載のヒダントイン基、特開昭48−66835号記載のオキサゾリジンジオン基及び米国特許3,227,554号記載のアリールチオ基等が知られており、これらの内の幾つかは既に実用化されており、中でも特開昭48−66835号記載のオキサゾリジンジオン基は発色性に優れた離脱基であるという利点を有する。
【0004】
しかしながら、カラー感光材料の進歩に伴ってカプラーに対する要求は益々厳しくなりつつあり、2当量イエローカプラーについても更なる発色効率の向上が求められている。
【0005】
又、オキサゾリジンジオン基を離脱基として有する前記カプラーは前述の如き利点を備えているが、酢酸エチル等の低沸点溶媒に分散させるに当たっては、その溶媒に対する溶解性が悪いために、大量の溶媒を使用しなければならないという感光材料製造上不都合な問題を生じ、更に前記溶媒中に一旦分散された後に析出を起こし易く、低沸点溶媒中の分散安定性に劣るという問題もあり、これらの解決も強く要望されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みて為されたもので、第1の目的は、発色性に優れた新規な2当量イエローカプラーを含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供することにある。又、本発明の第2の目的は、低沸点溶媒に対する溶解性が高く、該溶媒中で優れた分散安定性を示す新規な2当量イエローカプラーを含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記一般式〔I〕で表されるイエローカプラーを含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料によって達成された。
【0008】
【化2】
Figure 0003736152
【0009】
式中、R1はアルキル基、シクロアルキル基、アミノ基、複素環基又はアリール基を表し、R2は炭素数2以上の直鎖又は分岐の無置換アルキル基を表し、Xは塩素原子、アルコキシ基又はアリールオキシ基を表す。Yは、R1がアルキル基、シクロアルキル基、アミノ基又は複素環基の時、アシルアミノ基又は塩素原子を表し、R1がアリール基の時、スルホニルアミノ基、塩素原子又はオキシカルボニル基を表す。nは0〜4の整数を表す。nが2以上の時、複数のYは同じでも異なってもよい。ただし、R 1 、X及びYの何れか一つは耐拡散性基であり、R 1 、X及びYの炭素数の総和は12以上である。
【0010】
以下、本発明をより詳細に説明する。まず、上記一般式〔I〕で表されるイエローカプラーについて詳述する。
【0011】
一般式〔I〕においてR1で表されるアルキル基としては、例えばメチル、エチル、i−プロピル、t−ブチル、ドデシル等の各基が挙げられる。これらのアルキル基は更に置換基を有してもよく、該置換基としては、例えばハロゲン原子、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基、アシルアミノ基及びヒドロキシル基等が挙げられる。
【0012】
1で表されるシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロヘキシル及びアダマンチル等の各基が挙げられる。
【0013】
1で表されるアミノ基は置換アミノ基を含み、ジエチルアミノ、ジ−i−オクチルアミノ、アニリノ等の各基が挙げられる。これらのアミノ基は更に置換基を有してもよく、該置換基としては、前記R1で表されるアルキル基の置換基と同様の置換基が挙げられる。
【0014】
1で表される複素環基としては、モルホリノ基、インドリン−1−イル基等が挙げられる。
【0015】
1で表されるアリール基としては、フェニル、ナフチル等の各基が挙げられる。これらのアリール基は更に置換基を有してもよく、該置換基としては、前記R1で表されるアルキル基の置換基と同様の置換基が挙げられる。
【0016】
1として好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アミノ基、複素環基であり、更に好ましくはアルキル基であり、特にt−ブチル基が好ましい。
【0017】
2で表される炭素数2以上の直鎖又は分岐の無置換アルキル基としては、例えばエチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、ヘキシル等の各基が挙げられる。
【0018】
2として好ましくは直鎖の無置換アルキル基であり、更に好ましくは炭素数4以上の直鎖の無置換アルキル基である。
【0019】
Xで表されるアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、i−プロポキシ、ブトキシ、デシルオキシ、ドデシルオキシ等の各基が挙げられ、アリールオキシ基としてはフェノキシ基が代表的である。
【0020】
Yで表されるアシルアミノ基としては、パルミトイルアミノ、ステアロイルアミノ、2−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブタノイルアミノ等の各基が挙げられる。
【0021】
Yで表されるスルホニルアミノ基としては、ドデシルスルホニルアミノ、4−ドデシルオキシベンゼンスルホニルアミノ等の各基が挙げられる。
【0022】
Yで表されるオキシカルボニル基としては、ドデシルオキシカルボニル、ヘキサデシルオキシカルボニル等の各基が挙げられる。
【0023】
一般式〔I〕において、R1、X及びYの何れか一つは耐拡散性基あり、R1、X及びYの炭素数の総和12以上である。
【0024】
以下に、一般式〔I〕で表されるイエローカプラーの代表例を示すが、本発明は勿論これらに限定されない。
【0025】
【化3】
Figure 0003736152
【0026】
【化4】
Figure 0003736152
【0027】
【化5】
Figure 0003736152
【0028】
【化6】
Figure 0003736152
【0029】
【化7】
Figure 0003736152
【0030】
これらのイエローカプラーは、従来公知の方法により容易に合成することができる。以下に代表的な合成例を示す。
【0031】
合成例:例示化合物(7)を下記スキームに従って合成した。
【0032】
【化8】
Figure 0003736152
【0033】
化合物(7a)120g(0.254モル)をアセトン360mlに溶解し、化合物(7b)51.9g(0.330モル)と炭酸カリウム45.6g(0.330モル)を加え、加熱・還流下に5時間反応させた。反応終了後、アセトンを減圧回収し、酢酸エチルと水を加えて有機層を抽出し、更に炭酸ナトリウム水で2回、希塩酸水で1回洗浄後、3回水洗した。その後、溶媒を減圧回収し、残渣を300mlのメタノールで再結晶することにより、例示化合物(7)を127g(収率84%)得た。融点83〜86℃。
【0034】
尚、構造はNMR、IR及びマススペクトルにより確認した。
【0035】
(7)以外の例示カプラーも、それらにそれぞれ対応する原料から出発し、上記合成例に準じて合成された。
【0036】
本発明のイエローカプラーは、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。又、公知のあらゆるピバロイルアセトアニリド系又はベンゾイルアセトアニリド系イエローカプラーと併用することもできる。
【0037】
本発明のイエローカプラーをカラー感光材料のハロゲン化銀写真乳剤中に含有させるには、例えばトリクレジルホスフェート又はジブチルフタレート等の沸点175℃以上の高沸点有機溶媒及び酢酸エチル、メタノール、アセトン、クロロホルム、塩化メチルまたはプロピオン酸ブチルのような、従来、カプラー分散液を調整する際に用いられている低沸点有機溶媒の1種又は2種以上に、単独に又は併用して溶解した後、界面活性剤を含むゼラチン水溶液と混合し、次いで混合物を高速度回転ミキサー又はコロイドミルで乳化分散させた後、得られた乳化分散液をハロゲン化銀乳剤中に直接添加するか、あるいは上記乳化分散液をセットした後、細断し、次いで水洗等の手段により低沸点有機溶媒を除去した後、これをハロゲン化銀乳剤中に添加すればよい。
【0038】
本発明のイエローカプラーは、ハロゲン化銀1モル当たり約1×10-3〜約1モル添加するのが好ましいが、この添加量はその適用目的により、これ以外の量に変更してもよい。
【0039】
本発明のカラー感光材料は、どのような種類及び用途のものでもよく、そのハロゲン化銀としては、例えば塩化銀、臭化銀、沃化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀等が用いられる。
【0040】
本発明のカラー感光材料には、本発明に係るイエローカプラーと共に、多色カラー画像を形成するための他のカラーカプラーを含有させることができる。
【0041】
カラー感光材料には、色カブリ防止剤、画像安定剤、硬膜剤、可塑剤、ポリマーラテックス、ホルマリンスカベンジャー、媒染剤、現像促進剤、現像遅延剤、蛍光増白剤、マット剤、溶剤、帯電防止剤、界面活性剤等を任意に用いることができる。
【0042】
尚、本発明のイエローカプラーを含有するカラー感光材料に紫外線吸収剤を含有させることにより、形成される黄色画像の耐久性を更に向上させることができる。
【0043】
【実施例】
次に、実施例を参照して本発明を説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。
【0044】
実施例1
紙支持体の片面にポリエチレンをラミネートし、もう一方の面に酸化チタンを含有するポリエチレンをラミネートした支持体上に、以下に示す構成の各層を酸化チタンを含有するポリエチレン層側に塗設し、多層カラー感光材料試料101を作製した。ただし、塗布液は下記の如く調製した。
【0045】
イエローカプラー分散液
イエローカプラー(Y−1)26.7g、色素画像安定化剤(ST−1)10.0g,(ST−2)6.67g、混色防止剤(HQ−1)0.67g、イラジエーション防止染料(AI−3)0.34g、高沸点有機溶媒(DNP)0.67gに酢酸エチル60mlを加えて溶解し、この溶液を20%界面活性剤(SU−1)7mlを含有する10%ゼラチン水溶液220mlに超音波ホモジナイザーを用いて乳化分散させてイエローカプラー分散液(A)を作製した。
【0046】
この分散液(A)の濁度をポイック積分球式濁度計(日本精密光学社製)で測定した。又、分散液(A)を40℃で24時間保ったものを分散液(B)として、これの濁度も測定した。結果は表1に示す。
【0047】
第1層塗布液
次に、別途調製した分散液(A)を、後述の条件にて青感性ハロゲン化銀乳剤(銀8.68g含有)と混合し第1層塗布液を調製した。
【0048】
第2層〜第7層塗布液も上記第1層塗布液と同様に調製した。
【0049】
又、硬膜剤として第2層及び第4層に(H−1)を、第7層に(H−2)を添加した。塗布助剤としては、界面活性剤(SU−2),(SU−3)を添加し、表面張力を調製した。
【0050】
尚、構成中の添加量はg/m2で示す。ただし、ハロゲン化銀乳剤は銀換算値で示した。
【0051】
Figure 0003736152
Figure 0003736152
Figure 0003736152
上記本発明で使用したハロゲン化銀乳剤は、何れも分布の広さ10%以下の単分散立方体乳剤であった。各乳剤は、チオ硫酸ナトリウム、塩化金酸及びチオシアン酸アンモニウムの存在下にて最適な化学熟成を施し、増感色素、安定剤(STAB−1)及び(STAB−2)を加えた。
【0052】
使用した化合物の構造を以下に示す。
【0053】
PVP:ポリビニルピロリドン
DBP:ジブチルフタレート
DOP:ジオクチルフタレート
DNP:ジノニルフタレート
DIDP:ジ−i−デシルフタレート
HQ−1:2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン
HQ−2:2,5−ジ−s−ドデシルハイドロキノン
HQ−3:2,5−ジ−s−テトラデシルハイドロキノン
HQ−4:2−s−ドデシル−5−s−テトラデシルハイドロキノン
HQ−5:2,5−ビス(1,1−ジメチル−4−ヘキシルオキシカルボニルブチル)ハイドロキノン
SU−1:i−プロピル−ナフタレン−スルホン酸ナトリウム
SU−2:スルホ琥珀酸ジ(2−エチルヘキシル)ナトリウム
SU−3:スルホ琥珀酸ジ(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)ナトリウム
STAB−1:4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン
STAB−2:1−(3−アセドアミド)フェニル−5−メルカプトテトラゾール
H−1:O(CH2SO2CH=CH22
H−2:2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン・ナトリウム
【0054】
【化9】
Figure 0003736152
【0055】
【化10】
Figure 0003736152
【0056】
【化11】
Figure 0003736152
【0057】
【化12】
Figure 0003736152
【0058】
次いで試料101作製において第1層のイエローカプラーを、表1に示す通りに変更した以外は試料101と同様にして、比較試料102〜106および本発明試料107〜112を作製した。尚、イエローカプラーの添加量は試料101における添加量と同一モル量になるように調整した。
【0059】
各試料を白色光にて0.2秒ウェッジ露光し、下記処理工程に従って発色現像した後、光学濃度計PDA−65(コニカ社製)を用いて青色光で濃度測定し、最大発色濃度(Dmax)及び最小発色濃度(Dmin)を測定した。
【0060】
又、上記試料を太陽光で4週間曝射し、初濃度1.0の所の残存濃度を測定し耐光性を求めた。結果を表1に示す。
【0061】
処理条件は下記の通りである。
【0062】
Figure 0003736152
水を加えて全量を1リットルとし、pH=10.10に調整する。
【0063】
漂白定着液
エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム2水塩 60g
エチレンジアミン四酢酸 3g
チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100ml
亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5ml
水を加えて全量を1リットルとし、炭酸カリウム又は氷酢酸でpH=5.7に調整する。
【0064】
安定化液
5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.2g
1,2−ベンツイソチアゾリン−3−オン 0.3g
エチレングリコール 1.0g
1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0g
o−フェニルフェノールナトリウム 1.0g
エチレンジアミン四酢酸 1.0g
水酸化アンモニウム(20%水溶液) 3.0g
蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンスルホン酸誘導体)1.5g
水を加えて全量を1リットルとし、硫酸又は水酸化カリウムでpH=7.0に調整する。
【0065】
【表1】
Figure 0003736152
【0066】
【化13】
Figure 0003736152
【0067】
【化14】
Figure 0003736152
【0068】
表1に示された結果から、本発明のカプラーを用いた試料は、比較カプラーY−1,Y−4を用いた比較試料に比べ発色性に優れ、比較カプラーY−2,Y−3,Y−5,Y−6を用いた比較試料に比べ分散安定性に優れていることが判る。又、本発明のカプラー(4),(7),(15)を用いた本発明試料は発色性の点で特に優れていることが判る。
【0069】
実施例2
トリアセチルセルロースフィルム支持体の片面(表面)に下引加工を施し、次いで、支持体を挟んで当該下引加工を施した面と反対側の面(裏面)に、下記組成の各層を支持体側から順次塗設した。尚、感光材料中の添加量は、特に記載のない限り実施例1同様g/m2で示す。又、ハロゲン化銀及びコロイド銀は、銀換算値である。
【0070】
Figure 0003736152
上記下引加工したトリアセチルセルロースフィルム支持体の表面上に、下記に示す組成の各層を順次支持体側から形成して、多層カラー感光材料試料201を作製した。
【0071】
Figure 0003736152
Figure 0003736152
Figure 0003736152
Figure 0003736152
上記で使用したハロゲン化銀乳剤は、何れも分布の広さ20%以下のコア/シェル型単分散乳剤であった。各乳剤は、チオ硫酸ナトリウム、塩化金酸及びチオシアン酸アンモニウムの存在下にて最適な化学熟成を施し、増感色素、安定剤(STAB−1)及びカブリ防止剤(AF−1)を加えた。
【0072】
AF−1:1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール
Oil−1:ジオクチルフタレート(=DOP)
Oil−2:トリクレジルホスフェート
Oil−3:ジブチルフタレート(=DBP)
HS−1:ヒダントイン
HS−2:4−ウレイドヒダントイン
SU−4:スルホ琥珀酸ジ(2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデシルフルオロヘプチル)ナトリウム
【0073】
【化15】
Figure 0003736152
【0074】
【化16】
Figure 0003736152
【0075】
【化17】
Figure 0003736152
【0076】
【化18】
Figure 0003736152
【0077】
【化19】
Figure 0003736152
【0078】
【化20】
Figure 0003736152
【0079】
尚、上述の感光材料試料201は、更に界面活性剤SU−1,SU−5、粘度調整剤、硬膜剤H−1,H−2、安定剤STAB−1、カブリ防止剤AF−1,AF−2(重量平均分子量10,000のもの及び1,100,000のポリビニルピロリドン)、イラジエーション防止染料AI−5,AI−6及び防黴剤DI−1(9.4mg/m2)を含有する。
【0080】
SU−5:スルホ琥珀酸ジオクチル・ナトリウム
【0081】
【化21】
Figure 0003736152
【0082】
更に、試料201の第9層及び第10層のイエローカプラーを表2に示す通りに変更した以外は試料201と同様にして、本発明試料202〜207を作製した。尚、イエローカプラーの添加量は試料201における添加量と同一重量になるよう調整した。
【0083】
試料201〜205を白色光にて1/100秒ウェッジ露光し、下記処理工程に従って発色現像した後、光学濃度計PDA−65型(前出)を用いて、Dmax及びDminを測定した。その結果を表2に示す。
【0084】
処理条件は以下の通り。
【0085】
Figure 0003736152
【0086】
発色現像液、漂白液、定着液、安定液、及びその補充液は以下のものを使用した。
【0087】
Figure 0003736152
水を加えて1リットルとし、水酸化カリウム又は20%硫酸を用いて現像液はpH10.06に、補充液はpH10.18に調整する。
【0088】
Figure 0003736152
水を加えて1リットルとし、アンモニア水又は氷酢酸を用いて漂白液はpH4.4に、補充液はpH4.0に調整する。
【0089】
Figure 0003736152
アンモニア水又は氷酢酸を用いて定着液はpH6.2に、補充液はpH6.5に調整後、水を加えて1リットルとする。
【0090】
Figure 0003736152
水を加えて1リットルとした後、アンモニア水又は50%硫酸を用いてpH8.5に調整した。
【0091】
【表2】
Figure 0003736152
【0092】
表2に示された結果から、本発明のカプラーを用いた試料は何れも、Y−7を用いた比較試料に比べ最大発色濃度が高く、かつカブリの少ない色素画像を形成することが判る。
【0093】
実施例3
トリアセチルセルロースフィルム支持体の片面(表面)に下引加工を施し、次いで、支持体を挟んで当該下引加工を施した面と反対側の面(裏面)に、下記組成の層を、支持体側から順次塗設した。尚、添加剤の感光材料への添加量は実施例2と同様である。
【0094】
Figure 0003736152
下引加工したトリアセチルセルロースフィルム支持体の表面上に、下記に示す組成の各層を順次支持体側から形成して多層カラー感光材料試料301を作製した。
【0095】
Figure 0003736152
Figure 0003736152
Figure 0003736152
Figure 0003736152
(註:各層で使われたポリ−N−ビニルピロリドンの重量平均分子量は350,000)
尚、上述の感光材料試料301は、更にゼラチン硬膜剤H−1,H−2,H−3、水溶性染料AI−5,AI−6,AI−7、防黴剤DI−1、安定剤STAB−1、カブリ防止剤AF−1を必要に応じて適宜添加した。
【0096】
各感光層に用いたハロゲン化銀乳剤は、何れも分布の広さ20%以下の単分散乳剤であった。各乳剤は脱塩、水洗した後、チオ硫酸ナトリウム、塩化金酸及びチオシアン酸アンモニウムの存在下にて最適な化学熟成を施し、各感光層に用いたハロゲン化銀乳剤を分光増感するための各増感色素、STAB−1、AF−1を加えた。
【0097】
尚、分布の広さは下記式により定義される。
【0098】
分布の広さ(%)=粒径標準偏差/平均粒径×100
MA−1:コロイダルシリカ粒子(平均粒径3.5μm)
MA−2:ポリメチルメタクリレート粒子(平均粒径3.0μm)
O−1:ジ−2−エチルヘキシルフタレート
O−2:ジブチルフタレート(=Oil−3)
O−3:トリクレジルホスフェート(=Oil−2)
G−1:没食子酸ドデシル
H−3:[(CH2=CHSO2CH23CCH2SO2CH2CH22NCH2CH2SO3
【0099】
【化22】
Figure 0003736152
【0100】
【化23】
Figure 0003736152
【0101】
【化24】
Figure 0003736152
【0102】
次いで、試料301の第10層及び第11層のイエローカプラーを、表3に示す通りに変更した以外は試料301と同様にして、本発明試料302〜303を作製した。尚、イエローカプラーの添加量は、試料301における添加量と同一モル量になるよう調整した。
【0103】
試料301〜303を白色光にて1/100秒ウェッジ露光し、下記処理工程に従って発色現像した後、光学濃度計PDA−65型(前出)を用いて、最大発色濃度及び最小発色濃度を測定した。
【0104】
その結果、実施例1及び2と同様に、本発明のカプラーを用いた試料は何れも、比較試料よりも最大発色濃度が高く、かつカブリの少ない色素画像を形成することが判った。
【0105】
【表3】
Figure 0003736152
【0106】
処理工程 処理時間 処理温度
第1現像 6分 38℃
水 洗 2分 38℃
反 転 2分 38℃
発色現像 6分 38℃
調 整 2分 38℃
漂 白 6分 38℃
定 着 4分 38℃
水 洗 4分 38℃
安 定 1分 常温
乾 燥
上記処理工程に用いた処理液組成は以下の通りである。
【0107】
Figure 0003736152
水を加えて、pH=9.60、全量1000mlに仕上げた。
【0108】
反転液
Figure 0003736152
水を加えて、pH=5.75、全量1000mlに仕上げた。
【0109】
Figure 0003736152
水を加えて、pH=11.70、全量1000mlに仕上げた。
【0110】
Figure 0003736152
水を加えて、pH=6.15、全量1000mlに仕上げた。
【0111】
Figure 0003736152
水を加えて、pH=5.65、全量1000mlに仕上げた。
【0112】
Figure 0003736152
水を加えて、pH=6.60、全量1000mlに仕上げた。
【0113】
Figure 0003736152
水を加えて、pH=7.00、全量1000mlに仕上げた。
【0114】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明により発色性に優れ、かつ分散安定性にも優れた新規なイエローカプラーを含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供することができた。

Claims (3)

  1. 下記一般式〔I〕で表されるイエローカプラーを含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
    Figure 0003736152
    〔式中、R1はアルキル基、シクロアルキル基、アミノ基、複素環基又はアリール基を表し、R2は炭素数2以上の直鎖又は分岐の無置換アルキル基を表し、Xは塩素原子、アルコキシ基又はアリールオキシ基を表す。Yは、R1がアルキル基、シクロアルキル基、アミノ基又は複素環基の時、アシルアミノ基又は塩素原子を表し、R1がアリール基の時、スルホニルアミノ基、塩素原子又はオキシカルボニル基を表す。nは0〜4の整数を表す。nが2以上の時、複数のYは同じでも異なってもよい。ただし、R 1 、X及びYの何れか一つは耐拡散性基であり、R 1 、X及びYの炭素数の総和は12以上である。
  2. 上記一般式〔I〕において、R1がアルキル基、シクロアルキル基、アミノ基又は複素環基を表し、R2が炭素数2以上の直鎖又は分岐の無置換アルキル基を表し、Xが塩素原子、アルコキシ基又はアリールオキシ基を表し、Yがアシルアミノ基又は塩素原子を表し、nが0〜4の整数を表すことを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
  3. 上記一般式〔I〕において、R1がアリール基を表し、R2が炭素数2以上の直鎖又は分岐の無置換アルキル基を表し、Xが塩素原子、アルコキシ基又はアリールオキシ基を表し、Yがスルホニルアミノ基、塩素原子又はオキシカルボニル基を表し、nが0〜4の整数を表すことを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
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