JP3735434B2 - 色相の改善されたポリエステル弾性体の製造方法 - Google Patents

色相の改善されたポリエステル弾性体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリエステル弾性体に関し、更に詳しくは、色相、耐熱性、弾性回復性に優れたポリエステル弾性体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
芳香族ポリエステルをハードセグメントとし、脂肪族ポリエーテルをソフトセグメントとするポリエステルブロック共重合体はいわゆるポリエステル弾性体として種々の用途に使用されていることは周知のことである。
【0003】
しかしながら、これらのポリエステル弾性体は耐熱性、及び耐候性の点で不十分であるという問題点があった。
上記の問題点を改善するために、先に本出願人は平成7年特許願第302759号にて芳香族ジカルボン酸とポリオキシエチレングリコールとからなるポリエステルをソフトセグメントとするポリエステル弾性体を提案した。該弾性体は、従来公知の、脂肪族ポリエーテルをソフトセグメントとして用いたポリエステル弾性体と比較して耐熱性、弾性回復性には優れているものの、得られるポリエステル弾性体の色相という点において必ずしも十分とは言えなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点に着目してなされたものであり、色相、耐熱性、弾性回復性に優れるポリエステル弾性体の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記のごときポリエステル弾性体の色相を改善するために鋭意検討を重ねた結果、該弾性体の着色は、該弾性体中のソフトセグメントを構成するポリオキシエチレングリコールが熱分解を起こしやすいことに起因していることを突き止め、更に鋭意検討を重ねた結果、特定の時期にヒンダードフェノール系酸化防止剤または特定のリン系化合物を添加することにより、得られるポリエステル弾性体の色相が大幅に改善されることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明によれば、
下記ポリエステル(A)部分80〜20重量%と下記ポリエステル(B)部分20〜80重量%とからなるポリエステル弾性体を製造するに際し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤及び/又は下記式(I)で表されるリン系化合物を、該ポリエステル(A)部分のみから構成されたポリエステル(A)を製造する際、エステル交換反応終了後から重縮合反応が完了するまでの任意の段階で該ポリエステル弾性体を基準として0.01〜1.0重量%添加し、その後該ポリエステル(B)部分のみから構成されたポリエステル(B)と溶融混練してブロック化反応を完了することを特徴とする色相の改善されたポリエステル弾性体の製造方法を提供することができる。
【0007】
ポリエステル(A)部分:
ジカルボン酸成分としてのテレフタル酸成分が全ジカルボン酸成分を基準として50モル%以上と、ジオール成分としてのオキシエチレン単位2〜5個からなるポリオキシエチレングリコール成分が全ジカルボン酸成分を基準として50モル%以上を夫々占めるように構成されたポリエステル部分。
【0008】
ポリエステル(B)部分:
テトラメチレンテレフタレート単位が全繰り返し単位を基準として60モル%以上を占めるポリブチレンテレフタレート系ポリエステル部分。
【0009】
【化2】
(RO)3PO ・・・ (I)
(式中、Rはアルキル基またはフェニル基を示す。)
【0010】
本発明の製造方法において、ポリエステル弾性体を構成するポリエステル(A)部分は、ジカルボン酸成分としてのテレフタル酸成分が全ジカルボン酸成分を基準として50モル%以上を占め、ジオール成分としてのオキシエチレン単位2〜5個からなるポリオキシエチレングリコール成分が全ジカルボン成分を基準として50モル%以上を占めるように構成されたポリエステル部分であることが必要である。
【0011】
ポリエステル(A)部分を構成するテレフタル酸は、全ジカルボン酸に対して50モル%以上である必要がある。該占有割合が50モル%未満の場合には、ブロック化反応時の融点降下が早く制御が困難となり好ましくない。該占有割合は好ましくは80モル%以上である。他のカルボン酸成分として共重合可能な成分、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸等を挙げることができ、具体的には、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、炭素数8〜12の直鎖状ジカルボン酸、1,6−シクロヘキサンジカルボン酸等を挙げることが出来る。
【0012】
また、ポリエステル(A)部分を構成する他方のジオール成分として用いられる該ポリオキシエチレングリコールは、全ジカルボン酸成分を基準として50モル%以上を占めることが必要である。該占有割合が50モル%未満の場合には、得られる弾性体の弾性回復性が低下する。更に、ジオール成分として共重合可能な成分としては炭素数2〜12の脂肪族グリコール、ポリオキシアルキレングリコール(但し、ポリオキシエチレングリコールを除く)等を挙げることができる。
【0013】
更に、ポリオキシエチレングリコール成分のオキシエチレン単位は2〜5個であることが必要である。該単位個数が2個より少ない場合は弾性回復性が低下し好ましくない。また、オキシエチレン単位が5個を越えると耐熱性という点で不十分となるばかりか、耐水性も低下する。オキシエチレン単位2〜5個からなるポリオキシエチレングリコールとしては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール等を挙げることができ、これらの混合物でもよい。
【0014】
ポリエステル(A)部分は、該ポリエステル(A)部分のみから構成されたポリエステル(A)の融点が100℃以下、好ましくは50℃以下であるものが好ましく、特に、非晶性であるのが好ましい。
【0015】
一方、ポリエステル弾性体を構成するもう一つの成分であるポリエステル(B)部分は、テトラメチレンテレフタレート単位が全繰り返し単位を基準として60モル%以上を占めるポリブチレンテレフタレート系ポリエステルである必要がある。ポリエステル(B)部分はテトラメチレンテレフタレート単位が60モル%以上を占めている必要があり、70モル%以上占めていることが好ましい。該占有割合が60モル%未満であると、弾性体としての結晶性が低下してしまう。
【0016】
このポリエステル(B)部分には、テトラメチレンテレフタレート単位が60モル%以上を占める限り、テレフタル酸以外のベンゼン環を含む芳香族ジカルボン酸、ナフタレン環を含む芳香族ジカルボン酸、炭素数4〜12個の脂肪族ジカルボン酸、テトラメチレングリコール以外の炭素数2〜12個の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタノール等の脂環式グリコール等が共重合されてもよい。
【0017】
上記の、テトラメチレンテレフタレート以外の共重合成分は、ポリエステル(B)部分のみから構成されたポリエステル(B)の融点が160℃、好ましくは170℃以上となるような共重合割合とすることが結晶性を保つ上で必要である。
【0018】
本発明の製造方法においてポリエステル弾性体を構成する上記のポリエステル(A)部分とポリエステル(B)部分との混合割合は重量比で、{ポリエステル(A)部分:ポリエステル(B)部分}=(20:80)〜(80:20)の範囲であることが必要である。ポリエステル(A)部分とポリエステル(B)部分と混合割合が上記の範囲外にあると弾性回復性が低下し弾性体としての性能を発揮できない。
【0019】
本発明の製造方法においては、ポリエステル(A)部分のみから構成されたポリエステル(A)を製造する際、エステル交換反応終了後から重合反応が完了するまでの任意の段階でヒンダードフェノール系酸化防止剤及び/又は下記式(I)に示すリン系化合物を該ポリエステル弾性体を基準として0.01〜1.0重量%添加する必要がある。
【0020】
【化3】
(RO)3PO ・・・ (I)
(ここでRはアルキル基、フェニル基を示す。)
【0021】
ここで、ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(例:住友化学社製「スミライザーGA−80」)、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](例:チバガイギー社製「イルガノックス245」)、等を挙げられるが、就中、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(例:チバガイギー社製「イルガノックス1076」)、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(例:チバガイギー社製「イルガノックス1010」)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(例:チバガイギー社製「イルガノックス1330」)等の両ヒンダードフェノール系酸化防止剤を用いるのが好ましい。ここで、両ヒンダードフェノール系酸化防止剤とはベンゼン環の両方のオルト位に立体障害基(t−ブチル基)を有するヒンダードフェノール系酸化防止剤のことをいう。
【0022】
また、特定のリン系化合物としては、上記式(I)で表される化合物である必要があり、リン酸トリフェニル、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル等が好ましく用いられるが、この際添加されるリン系化合物は使用される触媒を失活させることのないように種類、添加量を適宜選択することが必要である。
【0023】
この、ヒンダードフェノール系酸化防止剤及び/又は上記式(I)で表されるリン系化合物をソフトエセグメント(A)へ添加する量は、得られるポリエステル弾性体を基準として両添加剤の合計が0.01〜1.0wt%とすることが必要である。該添加量が0.01wt%未満では色相改善という点で不十分であり、また1.0wt%を越えるとポリエステル(A)部分の重縮合反応時に悪影響を及ぼす。
【0024】
ポリエステル(A)部分のみから構成されるポリエステル(A)を製造する際の重縮合反応の温度は、構成成分であるポリオキシエチレングリコールの熱分解を防ぐために240〜260℃の範囲に設定することが好ましい。該設定温度が260℃を越えると、例えば、酸化防止剤等を添加しても得られるポリエステル弾性体は色相の点で劣ったものとなってしまう。逆に、240℃未満となると重縮合反応速度が遅くなり反応時間が長くなるばかりかポリエステル(A)部分の重合度が低いものとなってしまい、得られるポリエステル弾性体の強度低下等を招く。
【0025】
また、本発明の製造方法においてポリエステル弾性体はポリエステル(A)とポリエステル(B)とを製造した後、230〜260℃の反応温度下、1mmHg以下の高真空下で溶融混練してブロック化反応させて、ポリエステル弾性体の融点が、ポリエステル(B)の融点よりも2℃以上50℃以下低くなる時点で反応を終了させることによって行うことが好ましい。
【0026】
該反応温度が230℃未満であると、ポリエステル(B)が溶融しにくく、逆に該温度が260℃を越えると、反応の停止が困難となる。
【0027】
また、溶融混練が1mmHgを超える圧力下で行われると、ブロック化反応速度が遅くなるため好ましくない。
【0028】
更に、ポリエステル弾性体の融点が、ポリエステル(B)の融点よりも2℃以上低くなっていないと、ブロック化反応が十分進行しておらず、得られるポリマーはポリエステル(A)とポリエステル(B)との混合物としての特性を示し、十分な弾性回復性能を示さなくなる。
【0029】
逆に50℃を越えて低くなると、得られる弾性体のポリエステル(B)部分の分子鎖長が短くなりすぎ、結晶性が低下するとともに弾性回復性能が不十分となって実質的にはランダム共重合した場合と同等の性能となるので好ましくない。この際、溶融混練装置については減圧下で溶融混練できる反応槽や反応押し出し機であれば特に問題はない。
【0030】
本発明の製造方法において、ポリエステル弾性体を得るためにポリエステル(A)とポリエステル(B)とをブロック化反応させる際に、該ブロック化反応を進行させ過ぎないようにするために触媒失活剤を添加してもよい。該失活剤としてはリン酸、亜リン酸、ホスフォン酸、ホスフィン酸及びこれらの誘導体を挙げることが出来る。
【0031】
該失活剤の添加量は、エステル交換触媒として通常用いるチタン化合物、スズ化合物、亜鉛化合物、マンガン化合物等の金属化合物と当モル、もしくはそれ以上の量であることが完全に触媒を失活させる観点から好ましい。
【0032】
本発明の製造方法において、得られるポリエステル弾性体の固有粘度は0.6〜2.0の範囲にあることが好ましい。該固有粘度が0.6未満であると、得られるポリエステル弾性体の機械強度が低下する。逆に、2.0を越えると、成形時の流動性が悪くなるという点から好ましくない。
【0033】
尚、上記のポリエステル弾性体には必要に応じて分岐剤、カチオン可染性を付与するためのスルホン酸塩化合物、難燃性を付与するためのリン化合物、その他共重合成分が共重合されていてもよく、また、顔料、染料、充填剤、難燃剤、安定剤、抗酸化剤、光安定剤、鎖延長剤等が含有されていてもよい。
【0034】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明はこの実施例により限定されるものではない。また、各種特性は下記の通り測定した。
固有粘度:
オルトクロロフェノール中35℃で測定した溶液粘度から求めた。
融点:
示差走査熱量計(TAインスツルメント社製2920型)を用いて20℃/分で昇温測定し、結晶の融解に相当する吸熱ピークの頂点から求めた。
色相:
ポリエステル弾性体のペレットを50℃で1時間結晶化させた後、ハンディーカラーマシーン(日本電色社製Z−Σ80社製)で測定した。尚、L値が75を越えるとともに、b値が10以下であれば、必要十分なレベルである。
【0035】
[実施例1]
テレフタル酸ジメチル100重量部、トリエチレングリコール93重量部をチタニウムテトラブトキサイドを触媒としてエステル交換反応を行い、エステル交換反応が完了する直前に「イルガノックス1076」(チバガイギー社製)0.8重量部を添加し、引き続いて260℃、高真空下で重縮合反応を行い、固有粘度0.98のポリエステル(A’)を得た。このポリエステルと、別途重縮合反応して得られた固有粘度1.02のポリブチレンテレフタレートの乾燥チップ62重量部とを250℃、1mmHgの高真空下で溶融混練して60分間ブロック化反応させて、その後、触媒失活剤としてのフェニルホスホン酸(チタニウムテトラブトキサイドを基準として1.5倍モル)を添加し、該反応を終了させてポリエステル弾性体を得た。得られたポリエステル弾性体の固有粘度は1.07、融点は178℃であった。カラー測定の結果は表1に示す。
【0036】
[比較例1]
テレフタル酸ジメチル100重量部、トリエチレングリコール93重量部とをチタニウムテトラブトキサイドを触媒としてエステル交換反応を行い、次いで265℃、高真空下で重縮合反応を行い、固有粘度0.99のポリエステルを得た。次いで実施例1と同様にしてポリブチレンテレフタレートとブロック化反応させて、固有粘度1.03、融点189℃のポリエステル弾性体を得た。カラー測定結果は表1に示す通り実施例1と比較して劣る。
【0037】
[比較例2]
比較例1において重縮合反応温度を260℃と設定すること以外は同様の操作を行ってポリエステル弾性体を得た。
このポリエステル弾性体は酸化防止剤あるいはリン系化合物を添加しておらず表1に示す通りカラーの値が劣る。
【0038】
[実施例2]
実施例1において「イルガノックス1076」から代えて「イルガノックス1010」(チバガイギー社)を0.4重量部添加すること以外は同様の操作を行ってポリエステル弾性体を得た。ポリエステル弾性体の特性及びカラー測定結果は表1に示す。
【0039】
[実施例3および4]
実施例1においてソフトセグメントの重縮合反応温度および酸化防止剤を表1記載の条件に変更すること以外は同様の操作を行って、ポリエステル弾性体を得た。得られたポリエステル弾性体の特性及びカラー測定結果を表1に示す。
【0040】
[実施例5]
実施例1において「イルガノックス1076」代えてリン酸トリメチル0.05重量部を添加し、且つ重縮合反応温度を250℃に設定したこと以外は同様の操作を行ってポリエステル弾性体を得た。得られたポリエステル弾性体の特性及びカラー測定結果を表1に示す。
【0041】
[実施例6]
実施例1において「イルガノックス1076」に代えて、「スミライザーGA−80」(住友化学社製)を用いること以外は同様の操作を行ってポリエステル弾性体を得た。得られたポリエステル弾性体の特性及びカラー測定結果を表1に示す。
【0042】
[実施例7]
実施例1において「イルガノックス1076」に加えて、更にリン酸トリメチル0.05重量部を添加すること以外は同様の操作を行ってポリエステル弾性体を得た。得られたポリエステル弾性体の特性及びカラー測定結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
Figure 0003735434
【0044】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、耐熱性、耐候性に優れるポリエステル弾性体の色相を改善でき、成形品の外観が向上すると共に、例えば淡色の原液着色を行った場合にも、ポリエステル弾性体自身の色相が目立たず、淡色を十分に再現できる成形品を得られるという点でその工業的価値は大きい。

Claims (4)

  1. 下記ポリエステル(A)部分80〜20重量%と下記ポリエステル(B)部分20〜80重量%とからなるポリエステル弾性体を製造するに際し、ヒンダードフェノール系酸化防止剤及び/又は下記式(I)で表されるリン系化合物を、該ポリエステル(A)部分のみから構成されたポリエステル(A)を製造する際、エステル交換反応終了後から重縮合反応が完了するまでの任意の段階で該ポリエステル弾性体を基準として0.01〜1.0重量%添加し、その後該ポリエステル(B)部分のみから構成されたポリエステル(B)と溶融混練してブロック化反応を完了することを特徴とする色相の改善されたポリエステル弾性体の製造方法。
    ポリエステル(A)部分:
    ジカルボン酸成分としてのテレフタル酸成分が全ジカルボン酸成分を基準として50モル%以上と、ジオール成分としてのオキシエチレン単位2〜5個からなるポリオキシエチレングリコール成分が全ジカルボン酸成分を基準として50モル%以上を夫々占めるように構成されたポリエステル部分。
    ポリエステル(B)部分:
    テトラメチレンテレフタレート単位が全繰り返し単位を基準として60モル%以上を占めるポリブチレンテレフタレート系ポリエステル部分。
    Figure 0003735434
    (式中、Rはアルキル基またはフェニル基を示す。)
  2. ヒンダードフェノールが両ヒンダードフェノールである、請求項1記載のポリエステル弾性体の製造方法。
  3. ポリエステル(A)を重縮合反応によって得る際、該反応温度を240℃〜260℃の範囲内と設定する、請求項1記載のポリエステル弾性体の製造方法。
  4. ポリエステル弾性体の融点が、ポリエステル(B)の融点よりも2〜50℃低くなる時点でブロック化反応を終了させる、請求項1記載のポリエステル弾性体の製造方法
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