JP3735355B2 - サイレントチェーン用リンクプレートの製造方法 - Google Patents

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    • F16G13/02Driving-chains
    • F16G13/04Toothed chains

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サイレントチェーンに関するものであって、特に、サイレントチェーンを構成するリンクプレートの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のサイレントチェーン用リンクプレートは、噛み合い歯面の外形打ち抜き加工後に、噛み合い歯面で内側フランク面およびクロッチ部のシェービング加工を同時に行い、これにより、内側フランク面からクロッチ部にかけての部分を滑らかで一様な面粗度にすることができ、その結果としてマイクロクラックの発生を防止でき、疲労強度を向上できるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−28749号公報(図1−図7)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなサイレントチェーン用リンクプレート500の製造方法には、図5乃至図7から明らかなように、以下のような問題があった。
ここで、図5に示す従来の製造方法は、サイレントチェーン用リンクプレート500を構成する連結ピン孔内面510、スプロケットとの噛み合い歯面520、チェーンガイドのシュー面と接触するプレート背面530の加工順で、粗打ち抜き加工とこれに連続して対応するシェービング加工を施すものであって、図6は、図5のBで示す加工領域を拡大視したものである。また、図7に示す従来のサイレントチェーン用リンクプレート600の製造方法は、連結ピン孔内面610、噛み合い歯面620、プレート背面630のうち、噛み合い歯面620とプレート背面630とを同時に加工するようにした加工順で、粗打ち抜き加工とこれに連続して対応するシェービング加工を施すものである。
【0005】
すなわち、図5に示すように、供給ロールから引き出された帯状鋼板Hをリンクプレート打ち抜き金型D内にパイロット孔Rに基づいて間欠的に順送りしてリンクプレート500を打ち抜いた後、残余の帯状鋼板Hを巻き取りロールに巻き取り回収するように製造すると、供給ロールに巻かれている段階で既に発生しているロール幅方向のごく僅かな曲がり歪みによって、順送り時に帯状鋼板Hに蛇行、斜行などの曲がりを発生させ、この帯状鋼板Hに発生した蛇行などの曲がりが、リンクプレート打ち抜き金型D内においてそのまま、すなわち、供給ロール側から供給されたままの送り状態で持ち込まれ、図6に拡大視したように、粗打ち抜き加工に対応して連続配置されたシェービング加工Sに打ち抜きズレXを惹起させる。
そして、このような打ち抜きズレXは、リンクプレート打ち抜き金型D内におけるシェービング加工Sが巻き取りロール側に配置するに伴って拡大する。
【0006】
その結果、0.1mm程度の少ないシェービング代で打ち抜かれたサイレントチェーン用リンクプレート500には、シェービング加工Sが予定通り施されて破断面から剪断面に改良できた部分とシェービング加工Sが予定通り施されずに破断面から剪断面に改良できなかった部分が発生し、狙いの剪断面率や面粗度が得られずにチェーンの摩耗伸び性能が低下するとともに、シェービング加工Sが予定通り施されずに破断面から剪断面に改良できなかった部分では、リンクプレート製造時にマイクロクラックが発生し、その部分を起点としたチェーン破壊を防止することができず、所定のチェーン強度を長期間に亙って維持することができないという問題があった。しかも、このようなシェービング加工Sの打ち抜きズレXによって一部欠損したリング状抜き滓が発生し、この一部欠損したリング状抜き滓がリンクプレート打ち抜き金型D内から完全に排出されずに一部残留して打ち抜き傷や残留痕などを誘発してリンクプレート500の打ち抜き品質を低下させるという問題があった。
【0007】
また、上記リンクプレート打ち抜き金型D内における帯状鋼板Hの曲がりによって、連結ピン孔内面510と噛み合い歯面520の打ち抜き位置の距離精度が保てず、連結ピン孔内面510と噛み合い歯面520との間の桟幅Wが狭くなって、スプロケットとの噛み合い位置にバラツキが生じ、チェーン強度の更なる低下を招くという問題があるばかりでなく、連結ピン孔内面510とプレート背面530の打ち抜き位置の距離精度が保てず、チェーン走行ラインに対するプレート背面530の位置にバラツキが生じ、チェーンガイドのシュー摩耗が著しく進行するという問題があった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、前述したような従来の技術の問題点を解決するものであって、リンクプレート打ち抜き金型内に順送りされた帯状鋼板に曲がりが生じても粗打ち抜き加工した後の打ち抜き周縁部に対するシェービング加工の打ち抜きズレを抑制して打ち抜き品質の均一化を達成できるサイレントチェーン用リンクプレートの製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本請求項1に記載された発明は、帯状鋼板を異なる複数の加工型からなる一連のリンクプレート打ち抜き金型へ間欠的に順送りして加工型毎に粗打ち抜き加工した後の打ち抜き周縁部にシェービング加工を施すサイレントチェーン用リンクプレートの製造方法において、前記帯状鋼板がリンクプレート打ち抜き金型内の順送り中間位置を基準とした送り込み側と送り出し側で対称に位置決めされるような順送り調整状態で、前記送り込み側で施した粗打ち抜き加工に対応するシェービング加工が送り出し側の相対する順送り位置で施されるようにしたサイレントチェーン用リンクプレートの製造方法を提供する。
【0010】
本請求項2に記載された発明は、請求項1記載の構成に加えて、前記粗打ち抜き加工に対応するシェービング加工が、リンクプレートを構成する噛み合い歯面、連結ピン孔内面、プレート背面の少なくとも一カ所に施されるようにしたサイレントチェーン用リンクプレートの製造方法を提供する。
【0011】
本請求項3に記載された発明は、請求項1記載の構成に加えて、前記粗打ち抜き加工に対応するシェービング加工が、リンクプレートを構成する噛み合い歯面、連結ピン孔内面、プレート背面の少なくとも二か所に同時に施されるようにしたサイレントチェーン用リンクプレートの製造方法を提供する。
【0012】
なお、本発明で言う「シェービング加工」とは、一次加工と称する粗打ち抜き加工時に帯状鋼板をポンチで打ち抜いて形成した打ち抜き周縁部の輪郭よりも、僅かに大きな輪郭を有する棒状又は柱状のシェービング工具を用い、前記ポンチと同様にして前記帯状鋼板の打ち抜き周縁部を押し抜くことにより、前記打ち抜き周縁部の輪郭を少量削り取り、ポンチで打ち抜く粗打ち抜き加工時に生じた粗面やダレを除去して、打ち抜き周縁部の表面粗度や表面精度を向上させる二次加工をいう。
【0013】
また、本発明では、シェービング加工をリンクプレートの外側噛み合い歯面と内側噛み合い歯面の両方に施すことで便宜的に説明するが、スプロケットと内側噛み合いを行うサイレントチェーンに用いるリンクプレートでは、内側噛み合い歯面のみをシェービング加工すれば良いが、スプロケットと外側噛み合いを行うサイレントチェーンに用いるリンクプレートでは、外側噛み合い歯面のみをシェービング加工するだけでなく二股状部分も含めた内側噛み合い歯面をシェービング加工すると良い。
【0014】
さらに、本発明で言う「加工型」とは、リンクプレート打ち抜き金型内にリンクプレート単位で等間隔に送り込み側から送り出し側に向けて一連に配置される噛み合い歯面、連結ピン孔内面、プレート背面などの打ち抜き型、もしくはこれらの組み合わせからなる打ち抜き型をいう。
【0015】
【作用】
本発明は、帯状鋼板を異なる複数の加工型からなる一連のリンクプレート打ち抜き金型へ間欠的に順送りして加工型毎に粗打ち抜き加工した後の打ち抜き周縁部にシェービング加工を施すサイレントチェーン用リンクプレートの製造方法において、帯状鋼板がリンクプレート打ち抜き金型内の順送り中間位置を基準とした送り込み側と送り出し側で対称に位置決めされるような順送り調整状態で、前記送り込み側で施した粗打ち抜き加工に対応するシェービング加工が送り出し側の相対する順送り位置で施されるようにしたことにより、供給ロールからリンクプレート打ち抜き金型内に順送りされる帯状鋼板に蛇行などの曲がりが生じている場合でも、帯状鋼板とリンクプレート打ち抜き金型との相対的な位置決めが、上記の順送り中間位置を基準として送り込み側と送り出し側で対称に確保されるため、従来のような供給ロール側から供給されたままの送り状態で持ち込まれた帯状鋼板の場合に比較すると、帯状鋼板とリンクプレート打ち抜き金型との相対的な位置ズレを解消して打ち抜きズレを従来の半分程度に抑え込んだ状態でシェービング加工が施される。
【0016】
特に、前記リンクプレート打ち抜き金型内における順送り中間位置の直前で施された粗打ち抜き加工に対応するシェービング加工が順送り中間位置の直後で施されるような場合には、従来のような帯状鋼板に生じた曲がりの影響を受ける打ち抜きズレが最大限に抑制される。
【0017】
【実施例】
以下、図面に基づいて本発明を詳細に説明する。
まず、図1は、本発明を用いて編成されたサイレントチェーンSCを一部破断して示した斜視図であって、一対のガイドプレートGPとこれらのガイドプレートGP間に配置された複数のリンクプレートLPとが連結ピンCPによってチェーン長手方向に無端状に連結されているサイレントチェーンSCを示している。
【0018】
そこで、図2は、本発明の第1実施例であるサイレントチェーン用リンクプレートの製造方法を説明する図であり、図3は、図2のAで示す加工領域の拡大図であって、本実施例で得られたサイレントチェーン用リンクプレート100は、連結ピン孔内面110、噛み合い歯面120、プレート背面130からなる基本的な構造を備えており、本実施例では、帯状鋼板Hを複数の異なる加工型d1,d2,d3、すなわち、連結ピン孔内面110を形成する粗打ち抜きの加工型d1,噛み合い歯面120を形成する粗打ち抜きの加工型d2,プレート背面130を形成する粗打ち抜きの加工型d3を備えた一連のリンクプレート打ち抜き金型Dへプレート単位で間欠的に順送りして粗打ち抜きの加工型d1,d2,d3毎に粗打ち抜き加工した後、これらの打ち抜き周縁部にそれぞれの加工型d1,d2,d3に見合う加工型S3,S2,S1のシェービング加工が施されるようになっている。
なお、図2における符号dnは、帯状鋼板Hからサイレントチェーン用リンクプレート100を最終的に打ち抜く加工型を示している。
【0019】
さらに、本実施例について詳しく説明すると、前記帯状鋼板Hがリンクプレート打ち抜き金型D内の順送り中間位置Dmを基準とした送り込み側と送り出し側で対称に位置決めされるような順送り調整状態で、前記送り込み側で施した粗打ち抜き加工のそれぞれに対応する加工型S3,S2,S1のシェービング加工が送り出し側の相対する順送り位置で施されるようになっている。
【0020】
すなわち、図2に示すように、連結ピン孔内面110を形成する加工型d1には、その送り出し側の相対する順送り位置で加工型S1のシェービング加工が施され、噛み合い歯面120を形成する粗打ち抜きの加工型d2には、その送り出し側の相対する順送り位置で加工型S2のシェービング加工が施され、プレート背面130を形成する粗打ち抜きの加工型d3には、その送り出し側の相対する順送り位置で加工型S3のシェービング加工が施されるようになっており、前記加工型d1,d2,d3で施される粗打ち抜き加工とこれらに対応する加工型S3,S2,S1のシェービング加工は、リンクプレート打ち抜き金型D内において順送り中間位置Dmを境に送り込み側と送り出し側で対称に配置されている。
【0021】
なお、前記帯状鋼板Hは、リンクプレート打ち抜き金型D外の送り込み側と送り出し側において、図示しないガイドなどからなる順送り調整機構を用いて、順送り中間位置Dmを基準とした送り込み側と送り出し側で対称になるような順送り状態に調整されるようになっている。
【0022】
上述したような本実施例の製造方法によれば、図示しない供給ロールからリンクプレート打ち抜き金型D内にパイロット孔Rに基づいてプレート単位で順送りされる帯状鋼板Hに蛇行などの曲がりが生じた場合でも、図2乃至図3に示すように、帯状鋼板Hとリンクプレート打ち抜き金型Dとの相対的な位置決めが順送り中間位置Dmを基準として送り込み側と送り出し側で対称に確保されるため、従来のような供給ロール側から供給されたままの送り状態で持ち込まれた帯状鋼板Hの場合に比較すると、帯状鋼板Hとリンクプレート打ち抜き金型Dとの相対的な位置ズレを従来の半分程度以下に抑え込んだ状態で加工型S3,S2,S1のシェービング加工を施すことができる。
なお、前記パイロット孔Rは、帯状鋼板Hをリンクプレート打ち抜き金型D内にプレート単位で正確に順送りするために穿孔するものであって、これによって帯状鋼板Hの湾曲などの曲がりを矯正するものではない。
【0023】
特に、図2で示すようなプレート背面130を形成する粗打ち抜きの加工型d3に対応する加工型S3のシェービング加工のように、前記リンクプレート打ち抜き金型D内における順送り中間位置Dmの直前で施された粗打ち抜き加工に対応するシェービング加工が順送り中間位置Dmの直後で施されるような場合には、従来のような帯状鋼板Hに生じた曲がりの影響を受ける加工位置のズレを最大限に抑制することができる。
【0024】
そこで、本実施例の製造方法によって得られたサイレントチェーン用リンクプレート100について詳しく説明すると、帯状鋼板Hとリンクプレート打ち抜き金型Dとの相対的な位置ズレを抑え込んだ状態で加工型S3,S2,S1のシェービング加工が施されているため、粗打ち抜き加工した後の打ち抜き周縁部にシェービング加工が均等にかつ同程度のシェービング代で板厚の70%以上の範囲に亘って施されて良好な剪断面が形成されているとともに従来のようなマイクロクラックの発生や打ち抜き傷、残留痕なども解消されるため、狙いの剪断面率や面粗度が得られてチェーンの摩耗伸び性能とチェーン強度を長期間に亙って維持することができる。
【0025】
しかも、前記粗打ち抜き加工に対応するシェービング加工がリンクプレート100を構成する連結ピン孔内面110、噛み合い歯面120、プレート背面130に施されていることにより、加工型S1のシェービング加工が板厚の70%以上の範囲に亘って施された連結ピンCPと摺動する連結ピン孔内面110、加工型S2のシェービング加工が板厚の70%以上の範囲に亘って施されたスプロケットとの噛み合い歯面120、加工型S3のシェービング加工が板厚の70%以上の範囲に亘って施されたチェーンガイドのシュー面と接触するプレート背面130においてそれぞれ良好な剪断面を充分に確保することができるため、接触面圧が均一かつ減少して動力伝達時の動力損失を著しく低減することができるなど、その効果は甚大である。
【0026】
つぎに、図4は、本発明の第2実施例であるサイレントチェーン用リンクプレート200の製造方法を説明する図であって、本実施例で得られたサイレントチェーン用リンクプレート200は、基本的に連結ピン孔内面210、噛み合い歯面220、プレート背面230から構成されており、本実施例では、帯状鋼板Hを複数の異なる加工型d1,d2、すなわち、連結ピン孔内面210を形成する粗打ち抜きの加工型d1,噛み合い歯面220とプレート背面230を同時に形成する粗打ち抜きの加工型d2を備えた一連のリンクプレート打ち抜き金型Dへプレート単位で間欠的に順送りして粗打ち抜きの加工型d1,d2毎に粗打ち抜き加工した後、これらの打ち抜き周縁部にそれぞれの加工型d1,d2に見合う加工型S2,S1のシェービング加工を施すようになっている。
なお、図4における符号dnは、帯状鋼板Hからサイレントチェーン用リンクプレート200を最終的に打ち抜く加工型を示している。
【0027】
さらに、本実施例について詳しく説明すると、前記帯状鋼板Hがリンクプレート打ち抜き金型D内の順送り中間位置Dmを基準とした送り込み側と送り出し側で対称に位置決めされるような順送り調整状態で、前記送り込み側で施した粗打ち抜き加工のそれぞれに対応する加工型S2,S1のシェービング加工が送り出し側の相対する順送り位置で施されるようになっている。
【0028】
すなわち、図4に示されているように、連結ピン孔内面210を形成する粗打ち抜きの加工型d1には、その送り出し側の相対する順送り位置で板厚の70%以上の範囲に亘って加工型S1のシェービング加工が施され、噛み合い歯面220とプレート背面230を同時に形成する粗打ち抜きの加工型d2には、その送り出し側の相対する順送り位置で板厚の70%以上の範囲に亘って加工型S2のシェービング加工が施されるようになっており、前記加工型d1,d2で施される粗打ち抜き加工とこれらに対応する加工型S2,S1のシェービング加工は、リンクプレート打ち抜き金型D内において順送り中間位置Dmを境に送り込み側と送り出し側で対称に配置されている。
なお、前記帯状鋼板Hは、本発明の第1実施例と同様に、リンクプレート打ち抜き金型D外の送り込み側と送り出し側において、図示しないガイドなどからなる順送り調整機構を用いて、順送り中間位置Dmを基準とした送り込み側と送り出し側で対称になるような順送り状態に調整されるようになっている。
【0029】
したがって、噛み合い歯面220とプレート背面230とを同時に加工する以外は、上述した本発明の第1実施例であるサイレントチェーン用リンクプレート100の製造方法と何ら変わるところはなく、同様の効果を奏することができる。
すなわち、本実施例では、帯状鋼板Hとリンクプレート打ち抜き金型Dとの相対的な位置ズレを抑え込んだ状態で加工型S2,S1のシェービング加工が施されているため、粗打ち抜き加工した後の打ち抜き周縁部にシェービング加工が均等にかつ同程度のシェービング代で板厚の70%以上の範囲に亘って施されて良好な剪断面が形成されているとともに従来のようなマイクロクラックの発生や打ち抜き傷、残留痕なども解消されるため、狙いの剪断面率や面粗度が得られてチェーンの摩耗伸び性能とチェーン強度を長期間に亙って維持することができる。
【0030】
しかも、前記粗打ち抜き加工に対応するシェービング加工が、リンクプレート200を構成する噛み合い歯面220とプレート背面230の二か所に同時に施されていることにより、これら相互間の平行度および距離精度をさらに均一に達成することができるため、たとえば、スプロケット歯面に噛み合い面220が直角に当接して安定した均一な噛み合い状態となって噛み合い時の振動や騒音を防止したり、リンクプレート200の連結ピン孔内面210と連結ピンCPとの片当たりによる摩耗を低減してサイレントチェーンSCの摩耗伸びを抑制することができるなど、その効果は甚大である。
【0031】
なお、上述した第1実施例と第2実施例は、本発明の具体的な実施形態の一実施例であって、これら以外の実施形態であっても何ら差し支えなく、例えば、粗打ち抜き加工に対応するシェービング加工が連結ピン孔内面と噛み合い歯面の二か所に同時に施されるような実施形態であっても良い。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本請求項1に記載された発明では、帯状鋼板がリンクプレート打ち抜き金型内の順送り中間位置を基準とした送り込み側と送り出し側で対称に位置決めされるような順送り調整状態で、前記送り込み側で施した粗打ち抜き加工に対応するシェービング加工が送り出し側の相対する順送り位置で施されるようにしたことにより、供給ロールからリンクプレート打ち抜き金型内に順送りされる帯状鋼板に蛇行などの曲がりが生じている場合でも、帯状鋼板とリンクプレート打ち抜き金型とが順送り中間位置を基準として送り込み側と送り出し側で相対的に対称に位置決めされるため、従来のシェービング加工に比較すると、帯状鋼板とリンクプレート打ち抜き金型との相対的な位置ズレを半分程度に抑え込んだ状態でシェービング加工が施されるので、サイレントチェーン用リンクプレートの均一な打ち抜き品質を確保することができる。
【0033】
特に、前記リンクプレート打ち抜き金型内における順送り中間位置の直前で施された粗打ち抜き加工に対応するシェービング加工が順送り中間位置の直後で施されるような場合には、従来のような帯状鋼板に生じた曲がりの影響を受ける加工位置のズレが最大限に抑制されるため、サイレントチェーン用リンクプレートのより一段と優れた均一な打ち抜き品質を確保することができる。
【0034】
そして、本請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明が奏する効果に加えて、前記粗打ち抜き加工に対応するシェービング加工がリンクプレートを構成する噛み合い歯面、連結ピン孔内面、プレート背面の少なくとも一カ所に施されるようにしたことにより、スプロケットとの噛み合い歯面、連結ピンと摺動する連結ピン孔内面、チェーンガイドのシュー面と接触するプレート背面における仕上げ精度、プレート平面に対する直角度の均一化を達成することができる。
【0035】
さらに、本請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明が奏する効果に加えて、前記粗打ち抜き加工に対応するシェービング加工が、リンクプレートを構成する噛み合い歯面、連結ピン孔内面、プレート背面の少なくとも二か所に同時に施されるようにしたことにより、スプロケットとの噛み合い歯面、連結ピンと摺動する連結ピン孔内面、チェーンガイドのシュー面と接触するプレート背面における少なくとも相互間の平行度および距離精度を均一に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いて編成されたサイレントチェーンの斜視図。
【図2】本発明の第1実施例であるサイレントチェーン用リンクプレートの製造方法を説明する図。
【図3】図2のAで示す加工領域の拡大図。
【図4】本発明の第2実施例であるサイレントチェーン用リンクプレートの製造方法を説明する図。
【図5】従来例の製造方法を説明する図。
【図6】図5のBで示す加工領域の拡大図。
【図7】他の従来例である製造方法を説明する図。
【符号の説明】
100、200、500、600 ・・・ リンクプレート
110、210、510、610 ・・・ 連結ピン孔内面
120、220、520、620 ・・・ 噛み合い面
130、230、530、630 ・・・ プレート背面
SC ・・・ サイレントチェーン
GP ・・・ ガイドプレート
LP ・・・ リンクプレート
CP ・・・ 連結ピン
H ・・・ 帯状鋼板
R ・・・ パイロット孔
D ・・・ リンクプレート打ち抜き金型
Dm ・・・ 順送り中間位置
d1,d2,d3 ・・・ 粗打ち抜き加工の加工型
dn ・・・ 最終的に打ち抜く加工型
S1,S2,S3 ・・・ シェービング加工の加工型
X ・・・ 位置ズレ

Claims (3)

  1. 帯状鋼板を異なる複数の加工型からなる一連のリンクプレート打ち抜き金型へ間欠的に順送りして加工型毎に粗打ち抜き加工した後の打ち抜き周縁部にシェービング加工を施すサイレントチェーン用リンクプレートの製造方法において、
    前記帯状鋼板がリンクプレート打ち抜き金型内の順送り中間位置を基準とした送り込み側と送り出し側で対称に位置決めされるような順送り調整状態で、前記送り込み側で施した粗打ち抜き加工に対応するシェービング加工が送り出し側の相対する順送り位置で施されるようにしたことを特徴とするサイレントチェーン用リンクプレートの製造方法。
  2. 前記粗打ち抜き加工に対応するシェービング加工が、リンクプレートを構成する噛み合い歯面、連結ピン孔内面、プレート背面の少なくとも一カ所に施されるようにしたことを特徴とする請求項1記載のサイレントチェーン用リンクプレートの製造方法。
  3. 前記粗打ち抜き加工に対応するシェービング加工が、リンクプレートを構成する噛み合い歯面、連結ピン孔内面、プレート背面の少なくとも二か所に同時に施されるようにしたことを特徴とする請求項1記載のサイレントチェーン用リンクプレートの製造方法。
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