JP3735260B2 - 容器入り食品の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は容器入り食品の製造方法に関するもので、特に、効率的に長時間品質を良好に維持することができる容器入り食品を製造することを可能とする容器入り食品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の食品殺菌装置としては、例えば、特開平9−84567号公報に記載されている食品殺菌装置があり、この食品殺菌装置は、カセット式短時間殺菌機を複数備えている。容器を複数個収容したカセットをカセット搬送循環コンベヤーによって殺菌機に間欠的に投入し、この殺菌機をバッチ連続式に稼動してその内部で固形物を蒸気で直接殺菌している。そして、殺菌後、殺菌機よりカセットを取り出してクリーンブースに搬入し、自動充填装置へ投入する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の食品殺菌装置では、下記の課題があった。
(1)クリーンブース内で容器を密封する際に、菌汚染の可能性が少なからずある。
(2)空気を含んだ状態で容器を密封するため、この空気の影響により、長期間にわたって食品の品質を良好に維持するのが困難である。
そこで、食品収納容器をシールするまでの工程を水蒸気雰囲気内で行う新たな着想に基づく食品製造方法及び食品製造装置の開発を行った。
そして、このような開発において、以下の課題が生じた。
(1)食品製造装置の内壁面にドレン水が発生するおそれがあり、食品製造装置内部の無菌性を高めるのが困難であった。
(2)食品製造装置内を洗浄したのちに水滴が残留し、この水滴を除去することはむずかしく、水滴が残留している状態で殺菌ガスを食品製造装置内に注入した場合には、殺菌ガスの濃度が上記の水滴により薄められ、特に、食品殺菌装置の形状が複雑になっている部分について、確実な殺菌を行うのがむずかしかった。また、このような水滴又は殺菌液の残留を防止するためには、食品製造装置内を乾燥処理しなければならず、このような乾燥処理を行うためには長い時間を必要とした。
(3)容器の内部に空気が入ったままで容器が水蒸気室に搬入されるおそれがあった。そのため、この空気の存在により、食品の品質保持に悪い影響を及ぼすおそれがあった。
【0004】
そこで、本発明の目的は、このような課題を解決するため、食品製造装置内部の無菌性を高め、食品の殺菌後、包装シールされる間の工程において、菌による汚染のない容器入り食品の製造方法を提供することにある。また、本発明に関連する技術では、容器入り食品の製造方法において、容器の内部に空気が入ったままにならないで容器を水蒸気室に搬入することができるようになっている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、本発明の容器入り食品の製造方法において、容器を殺菌する。次に、既に殺菌されている容器を無菌空気室に搬入する。次に、この容器の開口部を下方に向けて、この容器を容器入り食品の製造装置の水蒸気室に搬入する。そして、水蒸気室内において、この容器の開口部が上方に向くように容器を回転させる。
【0006】
また、本発明の容器入り食品の製造方法では、容器を殺菌する。次に、既に殺菌されている容器を無菌空気室に搬入する。次に、この容器の開口部を下方に向けて、この容器を回転させながら水蒸気・無菌空気界面を通過させ、容器入り食品の製造装置の水蒸気室に搬入する。そして、水蒸気室内において、前記容器の開口部が上方に向くように容器を水蒸気室で保持する。
【0007】
このような段階を用いることにより、殺菌した容器の無菌状態を確保することができる。しかも、このような殺菌した容器の中に空気がたまったままで、この容器が水蒸気雰囲気内に入ることをなくすことができる。更に、本発明に関連する技術では、容器入り食品を製造するときに、容器の開口部を下方に向けて、この容器を容器入り食品の製造装置の水蒸気室に搬入する。そして、容器の開口部が上方に向くように容器を回転させる。このように容器を移動させることにより、容器内に空気がたまったままで、容器が水蒸気雰囲気内に入ることをなくすことができる。
【0008】
さらに、本発明に関連する技術では、容器入り食品を製造するときに、この容器を回転させながら水蒸気・空気界面を通過させ、容器入り食品製造装置の水蒸気室に搬入する。そして、容器の開口部が上方に向くように、容器を水蒸気室で保持する。このように容器を移動させることによっても同様に、容器内に空気がたまったままで、容器が蒸気雰囲気内に入ることをなくすことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(1)本発明の方法を適用する容器入り食品の製造装置の実施の形態の構造
図1を参照すると、本発明の方法を適用する容器入り食品の製造装置100は、容器供給部102と、容器殺菌部104と、容器反転部106と、具材充填部108と、蓋材供給部110と、蓋材シール部112と、製品排出部114とを有する。容器120を容器供給部102から容器入り食品の製造装置100に導入する。
【0010】
図1及び図2を参照すると、容器120を搬送するための容器搬送コンベヤ130が容器供給部102に設けられている。容器120は、開口部120aを下方に向けて、容器搬送コンベヤ130上に配置される。
【0011】
容器殺菌用H22 バス140が容器殺菌部104に設けられる。過酸化水素即ちH22 146が容器殺菌用H22 バス140に収容される。容器搬送コンベヤ130の一部分は容器殺菌用H22 バス140内のH22 の中を通る。容器案内コンベヤ132が容器搬送コンベヤ130の一部分と向き合って配置されている。容器案内コンベヤ132の一部分は容器殺菌用H22 バス140内のH22 の中を通る。容器案内コンベヤ132と容器搬送コンベヤ130の間には、容器120を保持するための隙間が設けられている。ケーシング138のバス密閉部144が容器殺菌用H22 バス140内へ延びている。
22 を乾燥させるための乾燥用ノズル150が無菌空気・過酸化水素液界面142の上方で、容器殺菌用H22 バス140の下流側に設けられる。乾燥用ノズル150は高温の無菌乾燥空気を容器搬送コンベヤ130上の容器120に吹き付けるように構成されている。
【0012】
ケーシング138内の無菌空気保持部152は、乾燥用ノズル150から供給される無菌空気により無菌的に保持されている。無菌空気170は、乾燥用ノズル150から供給される無菌空気量に応じ、弁162を介して適宜調整されながら排出される。H22 146と無菌空気170との間には、無菌空気・過酸化水素液界面142が形成されている。ケーシング138のバス密閉部144は無菌空気・過酸化水素液界面142を越えて、容器殺菌用H22 バス140内へ延びている。
ジャケット部分180がケーシング138の外周に、無菌空気保持部152に続くように設けられる。ジャケット部分180は、ケーシング138の無菌水蒸気を収容する部分にほぼ対応して設けられる。水蒸気源(図示せず)から供給される高い温度の加熱用水蒸気184がジャケット部分180の中に供給され、ケーシング138の内壁138aを加熱する。この加熱用水蒸気184の温度は、約100°C〜約103°Cの範囲内であるのが好ましく、常に、ケーシング138内の水蒸気188の温度よりも高い温度となるようにする。水蒸気源(図示せず)及びジャケット部分180は、ケーシング138の内壁138aを加熱状態に保持するための加熱手段を構成する。
【0013】
無菌水蒸気188がジャケット部分180を設けたケーシング138の部分の内部に供給される。水蒸気・無菌空気界面182が、ジャケット部分180とケーシング138の無菌空気保持部152との連結部分の近くに形成される。無菌水蒸気188は、水蒸気・無菌空気界面182より上に満たされる。
この無菌水蒸気188の温度は、約95°C〜約102°Cの範囲内であるのが好ましく、上記加熱用水蒸気184の温度よりも低い温度となるようにする。そのようにするための方法として、この無菌水蒸気188の圧力を、上記加熱用水蒸気184の圧力より低く維持する。無菌水蒸気188の圧力と加熱用水蒸気184の圧力の差は、約196パスカル(約20mm水柱)以上であるのが好ましい。
【0014】
容器搬送用のパレット200が無菌水蒸気188の雰囲気内で容器搬送コンベヤ130上に配置される。パレット200は、例えば、アルミニウム又は耐熱プラスチックで作られ、容器120を保持することができるように構成される。
第1パレット移動装置202がパレット200を下流側に移動させるように配置されている。第1パレット移動装置202は、空圧シリンダ及びピストンを備えており、このピストンによりパレット200を移動させる。
容器120は、開口部を下方に向けた状態でパレット200の容器受け入れ穴200aに保持される。
パレット反転装置210が無菌水蒸気188の雰囲気内で容器搬送コンベヤ130の下流側端部の付近に設けられる。パレット反転装置210はモータ212及びアーム214を備える。モータ212の作動により、アーム214がパレット反転装置210を回転させ、容器120を保持したパレット200を反転させる。パレット反転装置210より下流側では、容器120は開口部120aを上方に向けた状態でパレット200の容器受け入れ穴200aに保持される。
【0015】
第2パレット移動装置220が無菌水蒸気188の雰囲気内でパレット200を下流側に移動させるように配置されている。第2パレット移動装置220は、空圧シリンダ及びピストンを備えており、このピストンによりパレット200を移動させる。
具材を容器120の中に充填させる具材充填部108がパレット反転装置210の下流側に設けられる。
図3を参照すると、リテーナ搬送用コンベヤ232が具材充填部108に配置されている。殺菌済みの食品具材240を収容したリテーナ242が水蒸気雰囲気内にあるリテーナ搬送用コンベヤ232により搬送される。リテーナ反転部244がリテーナ搬送用コンベヤ232の下流側端部付近に設けられる。リテーナ242は矢印246の方向に移動して、リテーナ242は反転し、具材240は容器120の中に収容される。リテーナ排出経路250がリテーナ反転部244に続いて設けられる。具材240を供給して空になったリテーナ242は、リテーナ排出経路250の中を矢印252の方向に移動する。
【0016】
第3パレット移動装置260がパレット200を下流側に移動させるように配置されている。第3パレット移動装置260は、空圧シリンダ及びピストンを備えており、このピストンによりパレット200を移動させる。
ソース充填部262が具材充填部108の下流側に設けられる。殺菌済みの液体状のソースがソース充填部262のノズル264から、具材240を収容した容器120の中に充填される。ノズル264を滅菌洗浄するためのノズル洗浄用アダプタ270がノズル264の下方に配置されている。
蓋材供給部110がソース充填部262の下流側に設けられる。蓋材282はプラスチック等のシート材料で作られ、蓋材供給部110において、具材240を収容した容器120に供給される。不活性ガス、例えば、窒素を供給するための窒素(N2 )供給ノズル286が、蓋材供給部280の蓋材282を位置決めする部分の付近に設けられる。
【0017】
図4を参照すると、蓋材供給部110は蓋材用H22 バス290を備え、H22 292がこの蓋材用H22 バス290に入っている。シート材料の蓋材282は蓋材用H22 バス290を通して供給される。蓋材乾燥用ノズル294が蓋材用H22 バス290の上方に設けられる。
無菌空気300が蓋材用H22 バス290と蓋材供給部280との間に供給される。無菌空気300とH22 292との間には無菌空気・過酸化水素液界面302が形成される。無菌空気300と無菌水蒸気188の間には、水蒸気・無菌空気界面304が形成される。蓋材乾燥用ノズル294は、無菌空気300の雰囲気内に配置されている。蓋材282は、蓋材用H22 バス290を出てから、無菌空気300の雰囲気内で乾燥され、無菌蒸気188の雰囲気の中に移動する。
【0018】
窒素ガスを逃がすための窒素排出流路298が蓋材供給部110に設けられ、窒素排出流路298を制御するための窒素排出流路弁296が窒素排出流路298に設けられる。
ジャケット部分180は具材充填部108内のリテーナ242の経路及びパレット200の経路、ソース充填部262内のパレット200の経路、蓋材供給部110内の乾燥した蓋材282の経路を取り囲んでいる。前述したように、加熱用水蒸気184がジャケット部分180の中に供給されている。リテーナ242の経路、パレット200の経路、乾燥した蓋材282の経路の内部には、無菌水蒸気188が供給されている。
図5を参照すると、第1蓋材シール装置310及び第2蓋材シール装置312が蓋材供給部110の下流側に設けられている。蓋材カット装置318が第2蓋材シール装置312の下流側に設けられている。第1蓋材シール装置310、第2蓋材シール装置312及び蓋材カット装置318は、蓋材シール部112を構成する。
【0019】
第4パレット移動装置316がパレット200を下流側に移動させるように配置されている。第4パレット移動装置316は、空圧シリンダ及びピストンを備えており、このピストンによりパレット200を移動させる。
蓋材をシールして完成した容器即ち製品360を保持しているパレットを反転させるための完成パレット反転装置320が第2蓋材シール装置312の下流側に設けられている。完成パレット反転装置320はモータ322及びアーム324を備える。モータ322の回転により、アーム324が回転し、製品360を保持したパレット200を反転させる。
第5パレット移動装置326がパレット200を下流側に移動させるように配置されている。第5パレット移動装置326は、空圧シリンダ及びピストンを備えており、このピストンによりパレット200を移動させる。
【0020】
完成した容器即ち製品360を受けるための容器受け部材328が、完成パレット反転装置320の下方に設けられている。
完成容器搬送用コンベヤ330が、完成パレット反転装置320の下流側に設けられている。完成パレット反転装置320より下流側では、製品360は底部360bを上方に向けた状態で完成容器搬送用コンベヤ330の上に位置決めされる。
ジャケット部分180は第1蓋材シール装置310及び第2蓋材シール装置312内のパレット200の経路、完成パレット反転装置320内のパレット200の経路、完成容器搬送用コンベヤ330の上の部分を取り囲んでいる。前述したように、加熱用蒸気184がジャケット部分180の中に供給されている。パレット200の経路の内部には、無菌水蒸気188が供給されている。
【0021】
無菌空気340が完成容器搬送用コンベヤ330の下流側に供給される。無菌空気340と無菌水蒸気188の間には、水蒸気・無菌空気界面342が形成される。製品360は、無菌水蒸気188の雰囲気内から無菌空気340の雰囲気内に移動する。無菌空気340を外気から遮蔽するためのロータリバルブ350が完成容器搬送用コンベヤ330の下流側に設けられている。
製品360はロータリバルブ350を通って容器入り食品の製造装置100から外部に排出される。
変形例として、無菌空気340を容器入り食品製造装置100に供給することなしに、無菌蒸気188を外気と直接接触させるように構成してもよい。この構成においては、ロータリバルブ350を設ける必要はない。
【0022】
(2)本発明の方法を適用する容器入り食品の製造装置の作用
次に、本発明の方法を適用する容器入り食品の製造装置100の作用について説明する。
容器120に食品の具材及びソースを充填する前に、容器入り食品の製造装置100の内部を殺菌する。最初に、加熱用水蒸気184をジャケット部分180の中に供給し、容器入り食品の製造装置100のケーシング138の内壁138aを加熱状態にする。
次に、この製造装置100の内部に霧化又は気体化した殺菌剤、例えば、H22 ガスを充填する。ここで、殺菌剤として過酢酸等を使用することができる。
次に、この製造装置100の内部のH22 ガスを水蒸気と置換する。この置換する水蒸気の温度は、加熱用水蒸気184の温度よりも低く、約95°C〜約102°Cの範囲内の温度であるのが好ましい。
次に、容器120の中に殺菌済み食品を充填する。
【0023】
図2を参照すると、開口部120aを下方に向けて、容器120を容器搬送コンベヤ130上に搬送させる。容器案内コンベヤ134が容器120を容器搬送コンベヤ130に案内する。容器120を容器殺菌用H22 バス140の中に通して、容器120を殺菌する。容器120を無菌空気170の雰囲気の中に入れて、乾燥用ノズル150を作動させ、容器120を乾燥させる。
約100°C〜約103°Cの範囲内の温度の加熱用水蒸気184は、常時ジャケット部分180の中に供給されており、上記製造装置100の内壁を加熱している。
約95°C〜約102°Cの範囲内の温度の別の無菌水蒸気188がジャケット部分180で取り囲まれた内部に供給される。無菌水蒸気188を、水蒸気・無菌空気界面182より上に供給する。この無菌水蒸気188の圧力は、加熱用水蒸気184の圧力より低く維持する。無菌水蒸気188の圧力と加熱用水蒸気184の圧力の差を、約196パスカル(約20mm水柱)以上に設定しておく。
【0024】
開口部を下方に向けた状態で、容器120をパレット200の容器受け入れ穴200aに保持する。このパレット200を容器搬送コンベヤ130により移動させる。更に、第1パレット移動装置202を作動させて、パレット200を下流側に移動させる。
パレット反転装置210を作動させて、容器120を保持したパレット200を反転させる。開口部120aを上方に向けた状態で、容器120をパレット200の容器受け入れ穴200aに保持する。
すなわち、本発明においては、容器120の開口部120aを下方に向けて、この容器120を容器入り食品製造装置の無菌水蒸気188の雰囲気内に搬入する。そして、パレット反転装置210を作動させて、容器120の開口部120aが上方に向くように容器120を回転させる。このように容器120を移動させることにより、容器120の内部に空気がたまったままで容器120が無菌水蒸気188の雰囲気内に入ることがなくなる。
【0025】
また、変形例として、容器120の開口部を下方に向けて、この容器120を製造装置100の無菌空気170の雰囲気内に搬入し、容器120を回転させながら水蒸気・無菌空気界面182を通過させ、容器120の開口部120aが上方に向くように、容器120を無菌水蒸気188の雰囲気内で保持してもよい。
このように容器120を移動させることによっても、同様に、容器120の内部に空気がたまったままで容器120が無菌水蒸気188の雰囲気内に入ることをなくすことができる。
なお、本発明において、「容器の開口部を下方に向ける」とは、該開口部面が水平面となるようにすることだけに限定するのではなく、容器内の空気が水蒸気中で下方に流れ出る程度に、容器を傾けた状態も包含するものとする。
【0026】
第2パレット移動装置220を作動させて、パレット200を移動させる。
図3を参照すると、食品の具材240を収容したリテーナ242を反転させ、リテーナ242内に収容されている殺菌済の具材240を容器120の中に収容する。具材240は、例えば、肉類及び又はにんじん、じゃがいも等の野菜類である。空になったリテーナ242を、リテーナ排出経路250を通って排出させる。
第3パレット移動装置260を作動させて、パレット200を移動させる。
具材240を収容した容器120の中に殺菌済みソースを充填する。ソースは、例えば、カレーソース、シチューソース、みそ汁のソースである。
シート材料からなる蓋材282を供給する。窒素供給ノズル286から窒素を容器120のヘッドスペースに充填する。ここで、「ヘッドスペース」とは、容器の内部のうちで、具材240及びソースが入っていない上方の空間部分を示す。
【0027】
ヘッドスペースに充填するガスは不活性ガスであるのがよい。この不活性ガスは、窒素、アルゴン等である。
不活性ガスの温度は、特に限定するものではないが、比較的低い温度であるのが望ましく、例えば、約0°C〜約50°Cの範囲内であるのがよい。これにより、不活性ガスが水蒸気よりも下方に移動し易くなり、ヘッドスペースの水蒸気をこの不活性ガスによって確実に置換させることができる。
不活性ガスを容器120のヘッドスペースに供給する速度は、容器120の移動速度とほぼ同等の速度であるのが好ましい。この不活性ガスの供給速度は、例えば、3m/min〜60m/minの範囲内であるのがよい。
このような不活性ガスの供給は、水蒸気雰囲気内に乱流を生じないような速度であるのがよい。すなわち、不活性ガスの供給は、層流を維持するような速度で行うのがよい。
【0028】
不活性ガスの供給量は、容器120のヘッドスペースの体積の約2倍から3倍の範囲内の体積であるのがよい。
図4を参照すると、シート材料の蓋材282を蓋材用H22 バス290を通して、無菌空気300内で乾燥させる。そして、蓋材282を無菌水蒸気188の雰囲気の中に移動させる。
具材充填部108内のリテーナ242の経路及びパレット200の経路、ソース充填部262内のパレット200の経路、蓋材供給部110内の乾燥した蓋材282の経路を取り囲んでいるジャケット部分180の中は、加熱用蒸気184が供給されている。リテーナ242の経路、パレット200の経路、乾燥した蓋材282の経路の内部は、無菌水蒸気188が供給される。
【0029】
図5を参照すると、第1蓋材シール装置310が蓋材282を容器120に一次シールする。第2蓋材シール装置312が蓋材282を容器120に二次シールする。蓋材カット装置318を作動させて、蓋材282を切断する。
シールが完了した容器即ち製品360を保持しているパレット200を、第4パレット移動装置316により移動させる。
完成パレット反転装置320を作動させて、完成した容器即ち製品360を保持しているパレットを反転させる。
第5パレット移動装置326を作動させて、パレット200を移動させる。製品360を容器受け部材328によって受ける。
製品360は底部360bを上方に向けた状態で完成容器搬送用コンベヤ330の上を移動する。
【0030】
第1蓋材シール装置310及び第2蓋材シール装置312内のパレット200の経路、完成パレット反転装置320内のパレット200の経路、完成容器搬送用コンベヤ330の上の部分を取り囲んでいるジャケット部分180には、加熱用水蒸気184が供給されている。パレット200の経路の内部には、無菌水蒸気188が供給されている。
無菌空気340が完成容器搬送用コンベヤ330の下流側に供給され、水蒸気・無菌空気界面342が形成される。製品360は、無菌水蒸気188の雰囲気から無菌空気340の雰囲気の中に移動する。
製品360をロータリバルブ350を通って排出させる。
【0031】
(3)本発明に関連する容器入り食品製造装置
図6を参照すると、本発明に関連する容器入り食品製造装置において、容器入り食品の製造装置500は、図2に示す容器入り食品の製造装置100と同様に、容器120を搬送するための容器搬送コンベヤ130を備える。容器入り食品の製造装置500が容器入り食品の製造装置100と異なる部分は、容器殺菌用H22 バス140、乾燥用ノズル150、無菌空気保持部152、弁160を備えておらず、この無菌空気保持部152に無菌空気を供給していない点にある。すなわち、空気570が無菌空気の代わりに存在する。このため、容器入り食品の製造装置500のジャケット部分580は、図2に示す容器入り食品の製造装置100のジャケット部分180とは異なり、2つの延長部580a及び580bを有している。この延長部580a及び580bにより、無菌水蒸気188がケーシング138の外部に排出されるのを阻止している。従って、この構造においては、無菌水蒸気188は、水蒸気・空気界面582より上に満たされている。
【0032】
このような構造の容器入り食品の製造装置500を用いる容器入り食品の製造方法では、容器入り食品を製造するときに、容器120の開口部を下方に向けて、この容器を容器入り食品の製造装置500の無菌水蒸気188の雰囲気の中に搬入する。そして、容器120の開口部120が上方に向くように容器を回転させる。このように容器120を移動させることにより、容器内に空気がたまったままで、容器が水蒸気雰囲気内に入ることをなくすことができる。また、このような容器入り食品の製造方法では、容器入り食品を製造するときに、この容器120を回転させながら水蒸気・空気界面582を通過させ、容器入り食品製造装置500の無菌水蒸気188の雰囲気の中に搬入する。そして、容器120の開口部120aが上方に向くように、容器120を無菌水蒸気188の雰囲気の中で保持する。
【0033】
このように容器を移動させることによっても同様に、容器内に空気がたまったままで、容器が蒸気雰囲気内に入ることをなくすことができる。このような構成により、容器入り食品製造装置の構造を簡単なものにすることができ、また、容器入り食品の製造方法の工程を単純なものとすることができる。この構成において、容器を水蒸気の雰囲気で殺菌することができるので、容器の殺菌の品質を充分に確保することができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明の方法を用いることにより、容器の内部に空気が入ったままにならないで容器を水蒸気室に搬入し、空気が存在しない品質を長期間良好に保持できる容器入り食品を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法を適用する容器入り食品製造装置の実施の形態の概略全体構造を示す斜視図である。
【図2】 図1の2A方向から見た、本発明の方法を適用する容器入り食品製造装置の実施の形態を示す断面図である。
【図3】 図1の3A方向から見た、本発明の方法を適用する容器入り食品製造装置の実施の形態を示す断面図である。
【図4】 本発明の方法を適用する容器入り食品製造装置の実施の形態の蓋を供給する部分を示す断面図である。
【図5】 図1の5A方向から見た、本発明の方法を適用する容器入り食品製造装置の実施の形態を示す断面図である。
【図6】 本発明に関連する容器入り食品製造装置の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
100 容器入り食品製造装置
102 容器供給部
104 容器殺菌部
106 容器反転部
108 具材充填部
110 蓋材供給部
112 蓋材シール部
114 製品排出部
120 容器
130 容器搬送コンベヤ
132 容器案内コンベヤ
140 容器殺菌用H22 バス
142 無菌空気・過酸化水素液界面
150 乾燥用ノズル
180 ジャケット部分
182 水蒸気・無菌空気界面
184 加熱用水蒸気
188 無菌水蒸気
200 パレット
202 第1パレット移動装置
210 パレット反転装置
220 第2パレット移動装置
232 リテーナ搬送用コンベヤ
240 食品具材
242 リテーナ
250 リテーナ排出経路
260 第3パレット移動装置
262 ソース充填部
282 蓋材
286 窒素供給ノズル
290 蓋材用H22 バス
294 蓋材乾燥用ノズル
296 窒素排出流路弁
298 窒素排出流路
310 第1蓋材シール装置
312 第2蓋材シール装置
316 第4パレット移動装置
320 完成パレット反転装置
326 第5パレット移動装置
330 完成容器搬送用コンベヤ
342 水蒸気・無菌空気界面
350 ロータリバルブ
360 製品
500 容器入り食品の製造装置
570 空気
580 ジャケット部分
582 水蒸気・空気界面

Claims (2)

  1. 容器を殺菌する段階と、
    前記容器を無菌空気室に搬入する段階と、
    前記容器の開口部を下方に向けて、前記容器を容器入り食品の製造装置の水蒸気室に搬入する段階と、
    前記水蒸気室内において、前記容器の開口部が上方に向くように前記容器を回転させる段階と、
    を含むことを特徴とする容器入り食品の製造方法。
  2. 容器を殺菌する段階と、
    前記容器を無菌空気室に搬入する段階と、
    前記容器の開口部を下方に向けて、前記容器を回転させながら水蒸気・無菌空気界面を通過させ、容器入り食品の製造装置の水蒸気室に搬入する段階と、
    前記水蒸気室内において、前記容器の開口部が上方に向くように容器を水蒸気室で保持する段階と、
    を含むことを特徴とする容器入り食品の製造方法。
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