JP3735192B2 - ダイヤフラムスプリング及びクラッチカバー組立体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クラッチカバーとともに駆動側の部材に装着され、レリーズ部材に連動して被駆動部材をプレッシャープレートを介して駆動部材に押圧するクラッチカバー組立体及びクラッチカバー組立体のダイヤフラムスプリングに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にクラッチ装置は、フライホイールに対してクラッチディスク組立体の摩擦部材を押圧したり、その押圧を解除したりするために、クラッチカバー組立体を備えている。クラッチカバー組立体は、クラッチディスク組立体の摩擦部材をフライホイールとの間で挟持するためのプレッシャープレートと、このプレッシャープレートをフライホイールに対して付勢するためのダイヤフラムスプリング又はコイルスプリングとを有しており、これらはフライホイールに固定されるクラッチカバー内に収納される。
【0003】
例えば、プッシュ式のクラッチカバー組立体において、ダイヤフラムスプリングは、クラッチカバーに支えられる支持部を支点として、支持部の外周側に形成される押圧部がプレッシャープレートを押圧する。また、支持部から内周側に延びるレバー部の先端(内周)部にはレリーズ部材が当接する。このレリーズ部材をエンジン側に移動させることにより、支持部を支点として押圧部がトランスミッション側に引き上げられ、プレッシャープレートへの押圧が解除される。
【0004】
また、プル式のクラッチカバー組立体において、ダイヤフラムスプリングは、クラッチカバーに支えられる支持部を支点として、支持部の内周側に形成される押圧部がプレッシャープレートを押圧する。また、押圧部から内周側に延びるレバー部の先端(内周)部にはレリーズ部材が当接する。このレリーズ部材をトランスミッション側に移動させることにより、押圧部がトランスミッション側に引き上げられ、プレッシャープレートへの押圧が解除される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
クラッチカバー組立体とフライホイールとの間にはクラッチディスク組立体が配置される。クラッチカバー組立体とクラッチディスク組立体とは相対回転し得るものなので、両者の干渉は回避されなければならない。一方、干渉を避ける必要があっても、クラッチ装置の小型化を図るためには、両者の間に過剰な隙間を設けることは好ましくない。
【0006】
ここでダイヤフラムスプリングに関して干渉の問題を考えると、レバー部がクラッチディスク組立体の内周部に配される部材、例えばトーションスプリングに干渉する恐れがある。このダイヤフラムスプリングのレバー部とクラッチディスク組立体のトーションスプリング等との干渉を避けるため、従来からレバー部に段差を設けたものが存在する。この一例を図10及び図11に示す。ダイヤフラムスプリング90のレバー部91には段差部91aが設けられ、ダイヤフラムスプリング90とトーションスプリング99との干渉が回避されている。
【0007】
一方、クラッチ装置の動作において、クラッチのオン・オフの動作は、レリーズ部材の動きに対して忠実に追随することが望ましい。したがって、ダイヤフラムスプリングやクラッチカバーの変形によるレリーズ部材の移動からプレッシャープレートの移動までのタイムロスを抑制することが求められる。従来は、ダイヤフラムスプリングやクラッチカバーの板厚を厚くする等の対策の他に、ダイヤフラムスプリングにリブを設けて剛性アップを図る対策がなされている。
【0008】
しかし、干渉回避のために段差が設けられたレバー部に対して、段差にまたがるようなリブを形成することは、加工上困難である。また、段差のない平面の部分にのみリブを形成した場合、段差部分付近の曲げ剛性は向上しないため、レバー部全体としての曲げ剛性もあまり向上しない。
【0009】
本発明の課題は、干渉を回避できる形状であって、かつレバー部の曲げ剛性が高いダイヤフラムスプリングを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のダイヤフラムスプリングは、クラッチカバー組立体を構成する一部材であって、環状部と、複数のレバー部とを備えている。レバー部は環状部から内周側に延びている。レバー部には、第1段差部と第2段差部とが一体に形成されている。第1段差部は径方向に延びており、第2段差部は第1段差部が形成された平面と同じ平面に第1段差部と交差する方向に延び第1段差部と一体に形成されている。
【0011】
ここでは、レバー部に径方向に延びる第1段差部が設けられているため、ダイヤフラムスプリングの曲げ剛性が向上し、クラッチ操作時のレバー部の変形が抑えられる。これにより、クラッチ操作におけるタイムロスを小さくすることができる。また、ここでは、レバー部に第2段差部を設けることによって、他の組立体等との干渉を避けている。
【0012】
従来では、剛性向上のための第1段差部と干渉回避のための第2段差部とをクラッチ装置に合わせて適宜形成していた。したがって、加工の困難性から両方の段差部を形成することは殆どなく、もし両方の段差部を形成するような場合には、加工上、一方の段差部のない部分に対して他方の段差部を形成することとなり、剛性を向上させる第1段差部の径方向の長さを十分に確保することができていない。
【0013】
本請求項に記載のダイヤフラムスプリングでは、第1段差部と第2段差部とを一体に形成することにより、干渉を回避しつつ従来よりも剛性の高いレバー部を実現させている。
【0014】
請求項2に記載のダイヤフラムスプリングは、クラッチカバー組立体を構成する部材であって、環状部と、複数のレバー部とを備えている。レバー部は、環状部から内周側に延びている。レバー部にはリブが形成されている。リブは、レバー部の外周部分から内周側に延び、レバー部の中央部分において段差部が折れ、レバー部の円周方向両端に至るように同一平面内に連続して形成されている
【0015】
ここでは、レバー部の外周部分から中央部分にかけてリブが形成されているため、ダイヤフラムスプリングの曲げ剛性が向上し、クラッチ操作時のレバー部の変形が抑えられる。これにより、クラッチ操作におけるタイムロスを小さくすることができる。
【0016】
また、ここでは、リブの段差部がレバー部の中央部分から円周方向両側に折れてそれぞれレバー部の円周方向両端に至っているため、レバー部の内周部分とレバー部の外周部分との間に段差が生じ、これにより他の組立体等との干渉を避けることができる。そして、レバー部の内周部分に更に段差を設けることで、種々のクラッチ装置に合ったダイヤフラムスプリングとすることができる。すなわち、本請求項に記載のダイヤフラムスプリングは、レバー部の内周部分に対する加工を替えることにより、種々の車輌のクラッチ装置に適応することができる。
【0017】
請求項3に記載のダイヤフラムスプリングは、クラッチカバーとともに駆動側の部材に装着され、レリーズ部材に連動して被駆動部材をプレッシャープレートを介して駆動部材に押圧するクラッチカバー組立体のダイヤフラムスプリングであって、支持部と、押圧部と、複数のレバー部とを備えている。支持部は、クラッチカバーに支持される部分である。押圧部は、支持部の外周側に形成される部分であり、プレッシャープレートを被駆動部材に対して押圧する。レバー部は、それぞれ支持部から内周側に延び、内周側先端部がレリーズ部材と当接する。レバー部にはリブが設けられている。リブは、第1段差部と第2段差部とが一体に形成されたものである。第1段差部は径方向に延びる。第2段差部は、第1段差部の内周側端部から折れて、レバー部の円周方向両端まで延びて同一平面内におおいて第1段差部と連続している。
【0018】
ここでは、レバー部に径方向に延びる第1段差部が設けられているため、ダイヤフラムスプリングの曲げ剛性が向上し、クラッチ操作時のレバー部の変形が抑えられる。これにより、クラッチ操作におけるタイムロスを小さくすることができる。
【0019】
また、ここでは、リブの第1及び第2段差部が円周方向両端を結んでいるため、レバー部のうちリブよりも内周側の部分と外周側の部分との間に段差が生じる。この段差によって他の組立体等との干渉を避けることができる。
【0020】
本請求項に記載のダイヤフラムスプリングでは、第1段差部と第2段差部とを一体に形成することにより、干渉を回避しつつ剛性の高いレバー部を実現させている。
【0021】
請求項4に記載のダイヤフラムスプリングは、請求項3に記載のものにおいて、レバー部のリブよりも内周側の部分に更に別の段差部が形成される。
【0022】
ここでは、レバー部の内周部分に更に段差部を形成することで、種々のクラッチ装置に合ったダイヤフラムスプリングとすることができる。すなわち、本請求項に記載のダイヤフラムスプリングは、レバー部の内周部分に対する加工を替えることにより、種々の車輌のクラッチ装置に適応することができる。
【0023】
請求項5に記載のダイヤフラムスプリングは、クラッチカバーとともに駆動側の部材に装着され、レリーズ部材に連動して被駆動部材をプレッシャープレートを介して駆動部材に押圧するクラッチカバー組立体のダイヤフラムスプリングであって、支持部と、押圧部と、複数のレバー部とを備えている。支持部はクラッチカバーに支持される部分である。押圧部は、支持部の内周側に形成される部分であり、プレッシャープレートを被駆動部材に対して押圧する。レバー部は、押圧部から内周側に延びており、内周側先端部がレリーズ部材と当接する。レバー部にはリブが設けられている。リブは、第1段差部と第2段差部とが一体に形成されたものである。第1段差部は径方向に延びる。第2段差部は、第1段差部の内周側端部から折れて、レバー部の円周方向両端まで延びて同一平面内において第1段差部と連続している。
【0024】
ここでは、レバー部に径方向に延びる第1段差部が設けられているため、ダイヤフラムスプリングの曲げ剛性が向上し、クラッチ操作時のレバー部の変形が抑えられる。これにより、クラッチ操作におけるタイムロスを小さくすることができる。
【0025】
また、ここでは、リブの第1及び第2段差部が円周方向両端を結んでいるため、レバー部のうちリブよりも内周側の部分と外周側の部分との間に段差が生じる。この段差によって他の組立体等との干渉を避けることができる。
【0026】
本請求項に記載のダイヤフラムスプリングでは、第1段差部と第2段差部とを一体に形成することにより、干渉を回避しつつ剛性の高いレバー部を実現させている。
【0027】
請求項6に記載のダイヤフラムスプリングは、請求項5に記載のものにおいて、レバー部のリブよりも内周側の部分に更に別の段差部が形成される。
【0028】
ここでは、レバー部の内周部分に更に段差部を形成することで、種々のクラッチ装置に合ったダイヤフラムスプリングとすることができる。すなわち、本請求項に記載のダイヤフラムスプリングは、レバー部の内周部分に対する加工を替えることにより、種々の車輌のクラッチ装置に適応することができる。
【0029】
請求項7に記載のダイヤフラムスプリングは、被駆動部材の駆動部材への押し付け又は押し付け解除を行うためのクラッチカバー組立体であって、クラッチカバーと、プレッシャープレートと、ダイヤフラムスプリングとを備えている。クラッチカバーは駆動部材に固定される。プレッシャープレートは、クラッチカバーの内周側に、クラッチカバーに対して相対回転不能にかつ軸方向に移動自在に配置されている。ダイヤフラムスプリングは、請求項1から6のいずれかに記載のものであって、クラッチカバーに支持される。
【0030】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
図1に示すクラッチカバー組立体1は、クラッチディスク組立体(被駆動部材)51の摩擦部材51aをフライホイール(駆動部材)50に押しつけてクラッチを連結し、あるいは押し付けを解除してクラッチを切断するためのクラッチ装置を構成する主要な組立体の1つである。図1に示すクラッチカバー組立体1は、プッシュ式のクラッチ装置用のものであって、主として、クラッチカバー2と、プレッシャープレート3と、ダイヤフラムスプリング4とから構成されている。軸O−Oは、クラッチ装置の回転中心軸である。
【0031】
クラッチカバー2は、概ね皿形状のプレート部材であり、外周部がボルトによりフライホイール50に固定される。クラッチカバー2の中心には、大径の孔が形成されている。クラッチカバー2の内周部には図示しない複数のタグが設けられ、タグはフライホイール50の側(図1の左側。以下、エンジン側という)に折り曲げられている。このタグの先端部は、ワイヤリング20及びダイヤフラムスプリング4を組み込んだ後に、径方向外側に向かって折り曲げられる。すなわち、ダイヤフラムスプリング4はタグを介してクラッチカバー2に支持されている。
【0032】
プレッシャープレート3は、フライホイール50に対向する側に押圧面3aが形成された環状の部材である。押圧面3aとフライホイール50との間には、クラッチディスク組立体の摩擦部材51が配置される。また、プレッシャープレート3には、押圧面3aと反対側に軸O−O方向に突出する突出部3bが形成されている。
【0033】
ダイヤフラムスプリング4は、図1〜図3に示すものであり、プレッシャープレート3とクラッチカバー2との間に配置される円板状の部材であって、クラッチカバー2に支持されている。このダイヤフラムスプリング4は、種々のクラッチ装置に共通して使用するための汎用ダイヤフラムスプリング40に段差部32を形成させる加工を施したものである。
【0034】
汎用ダイヤフラムスプリング40は、図4〜図6に示すものであって、環状部10と、環状部10から径方向内側に延びる複数のレバー部13とから構成される。また、ダイヤフラムスプリング4は、レバー部13間がスリットになっており、これらのスリットの外周部には概ね台形形状の孔40aが形成されている。
【0035】
レバー部13は、それぞれ環状部10の内周端から内周側に延びる部分であって、隣接する孔40a間に挟まれた部分から中央部分にかけてリブ31が形成されている。リブ31は、図4に示すように、レバー部13の外周側の部分から径方向に沿って内周側に延びる第1段差部31aと、第1段差部31aの内周端から円周方向に沿うように折れてレバー部13の円周方向両端に至る第2段差部31bとから成る。第2段差部31bは、レバー部13の円周方向のほぼ中央部分に位置している。
【0036】
汎用ダイヤフラムスプリング40では、第1段差部31aと第2段差部31bとを一体に形成しており、他部材との干渉を回避し易く、かつ曲げ剛性の高いレバー部13を実現させている。
【0037】
ダイヤフラムスプリング4は、上記の汎用ダイヤフラムスプリング40に段差部32を設けたものである。段差部32はリブ31の内周側に配され、レバー部13の段差部32よりも内周側の部分にレリーズ部材52が当接する(図1参照)。汎用ダイヤフラムスプリング40の環状部10が押圧部11及び支持部12となる。押圧部11の外周部分はプレッシャープレート3の突出部3bに当接している(図1参照)。支持部12は、押圧部11の内周側の部分で、ワイヤリング20及びクラッチカバー2の突起2aを介してクラッチカバー2に支持されている。レバー部13は支持部12から内周側に延びる。
【0038】
次に、クラッチカバー組立体1の作用について説明する。このクラッチカバー組立体1は、クラッチ連結状態では、ダイヤフラムスプリング4によってプレッシャープレート3がフライホイール50との間にクラッチディスク組立体51の摩擦部材51aを押圧している。これによって、フライホイール50と摩擦部材51aとが圧接し、フライホイール50からのトルクがクラッチディスク組立体51に伝達される。レリーズ時においてこの押圧を解除する時には、レリーズ部材52によってダイヤフラムスプリング4のレバー部13の先端をエンジン側に移動させ、クラッチカバー2の突起2aを支点としてダイヤフラムスプリング4の押圧部11をエンジン側と逆側(図1の右側。以下、トランスミッション側という。)に移動させる。すると、プレッシャープレート3もトランスミッション側に移動し、フライホイール50との間に挟持されていた摩擦部材51aがフライホイール50及びプレッシャープレート3と離接し、トルクの伝達が切断される。
【0039】
本実施形態のダイヤフラムスプリング4では、レバー部13の外周側の部分から中央部分にかけてリブ31の第1段差部31aが形成されているため、ダイヤフラムスプリング4の曲げ剛性が向上し、クラッチ操作時のレバー部13の変形が抑えられる。これにより、クラッチ操作におけるタイムロスを小さくすることができる。
【0040】
また、ここでは、リブ31の内周側、すなわち第2段差部31bの内周側の部分は全てリブ31の外周側の部分と軸O−O方向の位置が異なっている。これにより、図1に示すように、ダイヤフラムスプリング4とクラッチディスク組立体51のトーションスプリング51bとの干渉が回避される。なお、図1において点線で示しているのは、クラッチ接続解除時におけるダイヤフラムスプリング4の位置である。
【0041】
そして、汎用ダイヤフラムスプリング40のレバー部13に更に段差部32を設けることで、クラッチディスク組立体51との干渉が回避されている。ここでは図2及び図3に示すように段差部32によってレバー部13の内周側先端部分(図2及び図3の左側の部分)がトランスミッション側(図3の上側)に逃げるような形状にしているが、クラッチディスク組立体51の代わりに他のクラッチディスク組立体を採用する場合には、例えば図7及び図8に示すダイヤフラムスプリング41を採用することが考えられる。ダイヤフラムスプリング41では、段差部33によってレバー部13の内周側先端部分(図7及び図8の左側の部分)がエンジン側(図8の下側)に近づくような形状になっている。クラッチディスク組立体等との干渉が回避できれば、レバー部13の内周側先端部分をエンジン側に寄せてクラッチ装置の小型化を図ることが望ましいからである。このように、汎用ダイヤフラムスプリング40のリブ31よりも内周側の部分に対する加工を替えることにより、種々の車輌のクラッチ装置に適応することができる。
【0042】
[第2実施形態]
上記第1実施形態のダイヤフラムスプリング4はプッシュ式のクラッチ装置用のクラッチカバー組立体1に使用されるものであるが、本発明はプル式のクラッチ装置用のクラッチカバー組立体に対しても採用することもできる。なお、以降の説明において第1実施形態と同一又は同様な部材の符号は同一符号を付すものとする。
【0043】
図9に示すクラッチカバー組立体61は、プル式のクラッチ装置用のものであって、主として、クラッチカバー2と、プレッシャープレート3と、ダイヤフラムスプリング8とから構成されている。
【0044】
クラッチカバー2は、概ね皿形状のプレート部材であり、外周部が例えばボルトによりフライホイール50に固定される。
【0045】
プレッシャープレート3は、フライホイール50に対向する側に押圧面3aが形成された環状の部材である。プレッシャープレート3には、押圧面3aと反対側に軸O−O方向に突出する突出部3bが形成されている。
【0046】
ダイヤフラムスプリング8は、プレッシャープレート3とクラッチカバー2との間に配置される円板状の部材であって、クラッチカバー2にワイヤリング70を介して支持される。ダイヤフラムスプリング8には、汎用ダイヤフラムスプリング40をそのまま用いる。汎用ダイヤフラムスプリング40の環状部10が支持部81及び押圧部82となる。
【0047】
支持部81は、ワイヤリング70を介してクラッチカバー2に支持されており、トランスミッション側への移動が規制される。
【0048】
押圧部82は、支持部81の内周側の部分であり、エンジン側の面がプレッシャープレート3の突出部3bに当接しており、トランスミッション側の面がクリップ71の先端と当接している。クリップ71は、ボルト72によりプレッシャープレート3に固定されており、ダイヤフラムスプリング8の押圧部82とプレッシャープレート3との軸O−O方向に沿った相対移動を規制する。
【0049】
レバー部13は押圧部82から内周側に延びる。レバー部13のリブ31よりも内周側の部分にレリーズ部材53がエンジン側から当接する。
【0050】
次に、クラッチカバー組立体61の作用について説明する。このクラッチカバー組立体61は、クラッチ連結状態では、ダイヤフラムスプリング8によってプレッシャープレート3がフライホイール50との間に摩擦部材51aを押圧する。これによって、フライホイール50と摩擦部材51aとが圧接し、フライホイール50からのトルクがクラッチディスク組立体に伝達される。レリーズ時においてこの押圧を解除する時には、レリーズ部材53によってダイヤフラムスプリング8のレバー部13の先端をトランスミッション側に移動させ、ワイヤリング70を支点としてダイヤフラムスプリング8の押圧部82をトランスミッション側に移動させる。すると、クリップ71に引っ張られてプレッシャープレート3もトランスミッション側に移動する。これにより、フライホイール50との間に挟持されていた摩擦部材51aがフライホイール50及びプレッシャープレート3と離接し、トルクの伝達が切断される。
【0051】
本実施形態のダイヤフラムスプリング8にリブ31を形成したことによる効果については、第1実施形態と同様である。
【0052】
【発明の効果】
本発明では、第1段差部と第2段差部とから成るリブをレバー部に一体に形成することにより、ダイヤフラムスプリングと他の部材との干渉を回避するとともに、ダイヤフラムスプリングの曲げ剛性を向上させている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態によるダイヤフラムスプリングを含むクラッチ装置の縦断面図。
【図2】ダイヤフラムスプリングの平面図。
【図3】図2のIII −III 矢視図。
【図4】汎用ダイヤフラムスプリングの平面図。
【図5】図4のV−V矢視図。
【図6】図5のVI−VI矢視図。
【図7】ダイヤフラムスプリングの平面図。
【図8】図7のVIII−VIII断面図。
【図9】第2実施形態によるダイヤフラムスプリングを含むクラッチ装置の縦断面図。
【図10】従来のダイヤフラムスプリングの部分拡大図。
【図11】図10のXI−XI断面図。
【符号の説明】
1 クラッチカバー組立体
2 クラッチカバー
3 プレッシャープレート
4,8 ダイヤフラムスプリング
10 環状部
11,82 押圧部
12,81 支持部
13 レバー部
31 リブ
31a 第1段差部
31b 第2段差部
32 段差部
40 汎用ダイヤフラムスプリング
50 フライホイール(駆動部材)
51 クラッチディスク組立体(被駆動部材)
52,53 レリーズ部材
51 クラッチディスク(被駆動部材)
52,53 レリーズ部材

Claims (7)

  1. 環状部と、
    前記環状部から内周側に延びる複数のレバー部と、
    を備え、
    前記レバー部には、径方向に延びる第1段差部と、前記第1段差部が形成された平面と同じ平面に前記第1段差部と交差する方向に延び前記第1段差部と一体に形成された第2段差部とが形成されている
    ラッチカバー組立体のダイヤフラムスプリング。
  2. 環状部と、
    前記環状部から内周側に延びる複数のレバー部と、
    を備え、
    前記レバー部には、レバー部の外周部分から内周側に延びレバー部の中央部分において段差部が折れてレバー部の円周方向両端に至るリブが同一平面内に連続して形成されている、
    クラッチカバー組立体のダイヤフラムスプリング。
  3. クラッチカバーとともに駆動側の部材に装着され、レリーズ部材に連動して被駆動部材をプレッシャープレートを介して駆動部材に押圧するクラッチカバー組立体のダイヤフラムスプリングであって、
    前記クラッチカバーに支持される支持部と、前記支持部の外周側に形成され、前記プレッシャープレートを前記被駆動部材に対して押圧する押圧部と、
    前記支持部から内周側に延び、内周側先端部が前記レリーズ部材と当接する複数のレバー部と、
    を備え、
    前記レバー部には、径方向に延びる第1段差部と前記第1段差部の内周側端部から折れてレバー部の円周方向両端まで延びる第2段差部とが同一平面内に連続して一体に形成されるリブが設けられている、
    ダイヤフラムスプリング。
  4. 前記レバー部のリブよりも内周側の部分に更に別の段差部が形成される、請求項3に記載のダイヤフラムスプリング。
  5. クラッチカバーとともに駆動側の部材に装着され、レリーズ部材に連動して被駆動部材をプレッシャープレートを介して駆動部材に押圧するクラッチカバー組立体のダイヤフラムスプリングであって、
    前記クラッチカバーに支持される支持部と、
    前記支持部の内周側に形成され、前記プレッシャープレートを前記被駆動部材に対して押圧する押圧部と、
    前記押圧部から内周側に延び、内周側先端部が前記レリーズ部材と当接する複数のレバー部と、
    を備え、
    前記レバー部には、径方向に延びる第1段差部と前記第1段差部の内周側端部から折れてレバー部の円周方向両端まで延びる第2段差部とが同一平面内に連続して一体に形成されるリブが設けられている、
    ダイヤフラムスプリング。
  6. 前記レバー部のリブよりも内周側の部分に更に別の段差部が形成される、請求項5に記載のダイヤフラムスプリング。
  7. 被駆動部材の駆動部材への押し付け又は押し付け解除を行うためのクラッチカバー組立体であって、
    前記駆動部材に固定されるクラッチカバーと、
    前記クラッチカバーの内周側に前記クラッチカバーに対して相対回転不能にかつ軸方向に移動自在に配置されたプレッシャープレートと、
    前記クラッチカバーに支持される請求項1から6のいずれかに記載のダイヤフラムスプリングと、
    を備えたクラッチカバー組立体。
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