JP4141295B2 - クラッチカバー組立体 - Google Patents

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JP4141295B2 JP2003073875A JP2003073875A JP4141295B2 JP 4141295 B2 JP4141295 B2 JP 4141295B2 JP 2003073875 A JP2003073875 A JP 2003073875A JP 2003073875 A JP2003073875 A JP 2003073875A JP 4141295 B2 JP4141295 B2 JP 4141295B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クラッチカバー組立体、特にダイヤフラムスプリングを用いてプレッシャープレートをクラッチディスクに付勢するにクラッチカバー組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】
クラッチカバー組立体は、一般に、エンジンのフライホイールに取り付けられ、エンジンの回転駆動力をトランスミッション側に伝達するために用いられている。クラッチカバー組立体は、主に、クラッチカバー、プレッシャープレート、及びダイヤフラムスプリングから構成されている。
【0003】
クラッチカバーは、概ね皿形状のプレート部材であり、中心に大径の中心孔を有している。クラッチカバーは、ボルトなどによりフライホイールに固定される。プレッシャープレートは、クラッチカバー内に配置された環状の部材であり、クラッチディスクに対向している。ダイヤフラムスプリングは、外周部分の円板弾性部と、円板弾性部から内周側に延びる複数のレバー部とを有する。プッシュタイプのクラッチカバー組立体は、ダイヤフラムスプリングの円板弾性部の外周部でプレッシャープレートに当接し、内周部でクラッチカバーに支持される。円板弾性部の内周側を支持する機構としては、例えば円周方向に配置された複数のスタッドピンとスタッドピンに支持され円板弾性部の両側面に当接する2本のワイヤリングが知られている。また、クラッチカバーの内周部から一体に延びる複数の折り曲げ部をスタッドピンの代わりに設け、このタグをダイヤフラムスプリングのレバー部の間隙を通してさらに折り曲げることで、2本のワイヤリングを支持する機構なども知られている。
【0004】
さらに、ダイヤフラムスプリングの円板弾性部とクラッチカバーとの間のワイヤリングを廃止した機構も知られている(特許文献1参照。)。その場合には、ワイヤリングの代わりにプレス加工で形成された突出部をクラッチカバーに形成し、その突出部で円板弾性部を支持する。この場合、ワイヤリングが1本省略されるため、部品点数が減少しさらに組み付けの作業性が向上する。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−250560号公報(図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載されるクラッチカバー組立体では、やはりワイヤリングを1本使用する必要があるため、依然ワイヤリングの組み込みの必要が生じる。
【0007】
本発明の課題は、ワイヤリングを廃止するクラッチカバー組立体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のクラッチカバー組立体は、回転軸回りに回転するフライホイールに対してクラッチディスクを押圧し又はその押圧を解除するためのクラッチカバー組立体であって、クラッチカバー、プレッシャープレート、及びダイヤフラムスプリングを備える。クラッチカバーは、フライホイールに固定された外周部を有するとともに、中心部に中心孔を有する。プレッシャープレートは、クラッチカバー内に配置され、クラッチディスクに対向して配置される。ダイヤフラムスプリングは、クラッチカバーの内周部に支持されプレッシャープレートをクラッチディスク側に付勢する。また、ダイヤフラムスプリングは、円板弾性部と複数のレバー部とを有する。円板弾性部は、内周部がクラッチカバーの内周部に支持され外周部がプレッシャープレートに支持される。レバー部は、円板弾性部から内周側に延びる。さらに、ダイヤフラムスプリングのレバー部間の間隙の外周側には、複数の開口部が形成されている。クラッチカバーの内周部には、複数の第1支持部と第2支持部とが形成されている。複数の第1支持部は、回転方向に並んで形成されており、ダイヤフラムスプリングの円板弾性部及びレバー部の境界部付近であってフライホイール側と反対側を支持する。第2支持部は、ダイヤフラムスプリングの円板弾性部及びレバー部の境界部付近のフライホイール側を支持する。
【0009】
また、クラッチカバーの内周部でダイヤフラムスプリングの開口部に対応する位置にはカバー側開口が形成されている。そして第2支持部はカバー側開口の内周縁からフライホイール側に延びてダイヤフラムスプリングの開口部を貫通しさらに外周側に屈曲されてダイヤフラムスプリングの前記フライホイール側を支持する。
【0010】
このクラッチカバー組立体では、ダイヤフラムスプリングを支持するのに従来用いられていたワイヤリングが廃止されており、代わりに第1支持部及び第2支持部によってダイヤフラムスプリングが支持されている。これにより、ワイヤリングを省略することができるため、組立コストを抑えることが可能となる。
【0011】
請求項2に記載のクラッチカバー組立体は、請求項1に記載のクラッチカバー組立体であって、突出部を有する。突出部は、第1支持部及び第2支持部のそれぞれに形成され、回転軸方向に押し出されて加工されており、ダイヤフラムスプリングに当接する。
【0012】
このクラッチカバー組立体では、ダイヤフラムスプリングが第1支持部及び第2支持部に設けられる突出部により従来と同様に支持される。突出部を例えば従来のワイヤリングと同様に半径方向に細くダイヤフラムスプリングを支持するような形状にすることにより、ダイヤフラムスプリングは、クラッチカバーに対して従来と同様の支持を受けることができる。
【0013】
請求項3に記載のクラッチカバー組立体は、回転軸回りに回転するフライホイールに対してクラッチディスクを押圧し又はその押圧を解除するためのものであり、クラッチカバーと、プレッシャープレートと、ダイヤフラムスプリングと、を備えている。クラッチカバーは、フライホイールに固定された外周部を有するとともに、中心部に中心孔を有する。プレッシャープレートは、クラッチカバー内に配置され、クラッチディスクに対向して配置される。ダイヤフラムスプリングはクラッチカバーの内周部に支持されプレッシャープレートをクラッチディスク側に付勢する。また、ダイヤフラムスプリングは、内周部がクラッチカバーの内周部に支持され外周部がプレッシャープレートに支持された円板弾性部と、円板弾性部から内周側に延びる複数のレバー部とを有し、ダイヤフラムスプリングのレバー部間には複数の開口部が形成されている。さらに、クラッチカバーの内周部には、ダイヤフラムスプリングの円板弾性部及びレバー部の境界部付近であってフライホイールと反対側を支持する回転方向に並んで形成された複数の第1支持部と、ダイヤフラムスプリングの円板弾性部及びレバー部の境界部付近であってフライホイール側を支持する第2支持部とが形成されており、クラッチカバーの内周部でダイヤフラムスプリングの開口部に対応する位置にはカバー側開口が形成されている。そして、第2支持部はカバー側開 口の回転方向縁から回転方向に延びフライホイール側に折り曲げられてダイヤフラムスプリングの開口部を貫通しさらに回転方向に屈曲されてダイヤフラムスプリングのフライホイール側を支持する。
【0014】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
本発明に係るプッシュ式のクラッチカバー組立体1の第1実施形態を図1及び図2に示す。図1はクラッチカバー組立体1の部分断面図、図2は図1のA−O−A’断面図である。
【0015】
<全体の構成>
クラッチカバー組立体1は、クラッチディスク組立体の摩擦部材101をフライホイール100に押し付けてクラッチを連結し、あるいは押し付けを解除してクラッチを切断するための装置である。クラッチカバー組立体1は、主に、クラッチカバー2、プレッシャープレート3、及びダイヤフラムスプリング4から構成される。
【0016】
クラッチカバー2は、概ね皿形状のプレート部材であり、外周部が例えばボルトによりフライホイール100に固定される。クラッチカバー2の中心部には、大径の中心孔2aが形成されている。また、クラッチカバー2の内周部には、連続した環状内周縁2bが形成されている。
【0017】
プレッシャープレート3は、クラッチカバー2の内周部に配置されており、フライホイール100に対向する側に押圧面3aが形成された環状の部材である。押圧面3aとフライホイール100との間には、クラッチディスク組立体の摩擦部材101が配置される。プレッシャープレート3には、押圧面3aと反対側に軸方向に突出する突出部3bが形成されている。また、プレッシャープレート3は、円周方向の複数箇所に外周側に突出する連結用突出部3cを有しており、その連結用突出部3cにストラッププレート5の一端がリベット6により固定されている。ストラッププレート5は、プレッシャープレート3の接線方向に延びており、他方がクラッチカバー2に固定されている。この結果、プレッシャープレート3は、クラッチカバー2に対して相対回転不能であり且つ回転軸方向に移動可能となっている。なお、ストラッププレート5の付勢力により、プレッシャープレート3は、フライホイール100から離間する方向に付勢されている。
【0018】
ダイヤフラムスプリング4は、クラッチカバー2とプレッシャープレート3との間に配置され、クラッチカバー2に支持される円盤状部材である。ダイヤフラムスプリング4は、円板弾性部4aと、円板弾性部4aから内周側に延びる複数のレバー部4bとから構成されている。また、レバー部4b間はスリットになっており、そのスリットの外周側には開口部4cが形成されている。円板弾性部4aの外周部は、プレッシャープレート3の突出部3bに当接している。円板弾性部4aの内周部は、クラッチカバー2に支持されている。
【0019】
クラッチカバー2の環状内周縁2bの外周側には、ダイヤフラムスプリング4の円板弾性部4aとレバー部4bとの境界部付近であって、フライホイール100側と反対側を支持する支持部10が形成されている。支持部10には、回転軸方向のフライホイール100側に押し出し加工された第1突出部10aが形成されている。第1突出部10aは、ダイヤフラムスプリング4の円板弾性部4aとレバー部4bとの境界部付近において、ダイヤフラムスプリング4のフライホイール100側と反対側に当接する。また、クラッチカバー2の内周部で各開口部4cに対応する位置には、開口11が形成されている。開口11は、支持部10の回転方向間に位置する。さらに、開口11の内周縁11a(環状内縁部2bの外周側の部分に相当)からは、外周側に延びるタグ12が形成されている。タグ12は、開口11の内周縁11aからフライホイール100側に折り曲げられており、開口部4cを貫通し、その後にさらに外周側へ屈曲している。タグ12の先端付近には、フライホイール100側と反対側に押し出し加工された第2突出部12aが形成されている。第2突出部12aは、ダイヤフラムスプリング4の円板弾性部4aとレバー部4bとの境界部付近において、ダイヤフラムスプリング4のフライホイール100側に当接する。第1突出部10a及び第2突出部12aは、それぞれ、回転方向に長く半径方向に短い形状の突起である。
【0020】
以上の構成により、ダイヤフラムスプリング4は、クラッチカバー2の第1突出部10a及び第2突出部12aにより支持される。
【0021】
<動作>
クラッチの連結及び遮断動作について説明する。
【0022】
このクラッチカバー組立体1では、図示しないレリーズ装置がダイヤフラムスプリング4からのレバー部4bの先端に荷重を与えない場合に、円板弾性部4aがプレッシャープレート3に押圧荷重を与える。この結果として、クラッチディスク組立体の摩擦部材101がフライホイール100に押し付けられる。これにより、フライホイール100からクラッチディスク組立体にトルクが伝達される。
【0023】
図示しないレリーズ装置がダイヤフラムスプリング4からのレバー部4bの先端をフライホイール100側に押し出すと、第2突出部12aを支点として円板弾性部4aがクラッチカバー2側に引き上げられる。これにより、プレッシャープレート3の押圧が解除される。このとき、ストラッププレート5の付勢力により、プレッシャープレート3がフライホイール100側と反対側へ離間するため、クラッチディスク組立体の摩擦部材がフライホイール100から離れる。よって、フライホイール100からクラッチディスク組立体へのトルク伝達が遮断される。
【0024】
<特徴>
第1実施形態に係るクラッチカバー組立体1では、ダイヤフラムスプリング4がクラッチカバー2の支持部10の第1突出部10a、及びタグ12の第2突出部12aにより、円板弾性部4a及びレバー部4bの境界部付近で支持される。タグ12は、クラッチカバー2からフライホイール100側に屈曲した後にダイヤフラムスプリング4の開口部4cを貫通し、さらに外周側へ屈曲してダイヤフラムスプリング4のフライホイール100側の面を支持する。
【0025】
ダイヤフラムスプリング4を支持するのに従来用いられていたワイヤリングの代わりに、支持部10及びタグ12を用いている。第1突出部10a及び第2突出部12aは、それぞれ回転方向に長く半径方向に短い形状の突起であるため、ワイヤリングと同様にダイヤフラムスプリング4を支持することを可能としている。これにより、ワイヤリングを廃止することができたため、クラッチカバー組立体1の組立に必要な部品点数の減少と組立手順の省略が図られ、よって組立コストを抑えることが可能となっている。
【0026】
また、クラッチカバー2には、内周部に環状内縁部2bが設けられていると共に、タグ12が環状内縁部2bの外周側から延びている。環状内縁部2bが設けられているため、クラッチカバー2の中心孔2aの径を小さく保つことができる。このため、クラッチカバー2の剛性を高めることが可能となっている。また、従来に比べてクラッチカバー2の板厚を薄くした場合にも従来と同様の剛性を維持することが可能となるため、製造コストの削減に貢献している。さらに、環状内周縁2bの外周側からタグ12が延びる構成となっているため、ダイヤフラムスプリング4の支持を十分に行うことができる。
【0027】
さらに、支持部10の回転方向間にはダイヤフラムスプリング4の開口部4cに対向するように開口11が形成されており、開口11の内周縁11aにはタグ12が設けられている。開口11とタグ12とはプレス成型時に開口11の部分を打ち抜くことにより一体形成することができる。よって、タグ12を丈夫に且つ容易に形成でき、ダイヤフラムスプリング4の支持を十分に行うことが可能となる。
【0028】
〔第2実施形態〕
本発明に係るプッシュ式のクラッチカバー組立体21の第2実施形態を図3及び図4に示す。図3はクラッチカバー組立体21の部分断面図、図4は図3のB−O−B’断面図である。
【0029】
<全体の構成>
クラッチカバー組立体21は、第1実施形態と同様に、クラッチカバー22、プレッシャープレート23、及びダイヤフラムスプリング24から構成される。
【0030】
クラッチカバー22は、概ね皿形状のプレート部材であり、外周部が例えばボルトによりフライホイール100に固定される。クラッチカバー22の中心部には、大径の中心孔22aが形成されている。また、クラッチカバー22の内周部には、連続した環状内周縁22bが形成されている。
【0031】
プレッシャープレート23は、クラッチカバー22の内周部に配置されており、フライホイール100に対向する側に押圧面3aが形成された環状の部材である。押圧面23aとフライホイール100との間には、クラッチディスク組立体の摩擦部材101が配置される。プレッシャープレート23には、押圧面23aと反対側に軸方向に突出する突出部23bが形成されている。また、プレッシャープレート23は、円周方向の複数箇所に外周側に突出する連結用突出部23cを有しており、その連結用突出部23cにストラッププレート25の一端がリベット26により固定されている。ストラッププレート25は、プレッシャープレート23の接線方向に延びており、他方がクラッチカバー22に固定されている。この結果、プレッシャープレート23は、クラッチカバー22に対して相対回転不能であり且つ回転軸方向に移動可能となっている。なお、ストラッププレート25の付勢力により、プレッシャープレート23は、フライホイール100から離間する方向に付勢されている。
【0032】
ダイヤフラムスプリング24は、クラッチカバー22とプレッシャープレート23との間に配置され、クラッチカバー22に支持される円盤状部材である。ダイヤフラムスプリング24は、円板弾性部24aと、円板弾性部24aから内周側に延びる複数のレバー部24bとから構成されている。また、レバー部24b間には開口部24cが形成されている。円板弾性部24aの外周部は、プレッシャープレート23の突出部23bに当接している。円板弾性部24aの内周部は、クラッチカバー22に支持されている。
【0033】
クラッチカバー22の環状内周縁22bの外周側には、レバー部24bの根元部分(ダイヤフラムスプリング24の円板弾性部24aとレバー部24bとの境界部付近)において、フライホイール100側と反対側を支持する支持部30が形成されている。支持部30は、レバー部24bに相当する位置に配置される。支持部30には、フライホイール100側に押し出し加工された第1突出部30aが形成されている。第1突出部30aは、ダイヤフラムスプリング24の円板弾性部24aとレバー部24bとの境界部付近において、ダイヤフラムスプリング24のフライホイール100側と反対側に当接する。また、支持部30の回転方向間に開口31が形成されている。さらに、開口31の回転方向縁31aからは、回転方向側に延びるタグ32が形成されている。1箇所の支持部30に対して、タグ32は2箇所に設けられている。タグ32は、開口31の回転方向縁31aからフライホイール100側に折り曲げられており、開口部24cを貫通し、その後にさらにタグ32自身が延伸する回転方向側へ屈曲している(図5参照)。図5は、図3に示すI方向からレバー部4b近傍を見た断面図であり、矢印はタグ32の折り曲げを示している。これによって、円板弾性部24aとレバー部24bとの境界部付近を支持部30とタグ32とにより上下を囲む状況が得られる。さらに、タグ32の先端付近には、フライホイール100側と反対側に押し出し加工された第2突出部32aが形成されている。第2突出部32aは、ダイヤフラムスプリング24の円板弾性部24aとレバー部24bとの境界部付近において、ダイヤフラムスプリング24のフライホイール100側に当接する。第1突出部30a及び第2突出部32aは、それぞれ、回転方向に長く半径方向に短い形状の突起である。
【0034】
以上の構成により、ダイヤフラムスプリング24は、クラッチカバー22の第1突出部30a及び第2突出部32aにより支持される。
【0035】
<動作>
クラッチの連結及び遮断動作については、第1実施形態のクラッチカバー組立体1と同様であるため省略する。
【0036】
<特徴>
第2実施形態に係るクラッチカバー組立体21では、ダイヤフラムスプリング24がクラッチカバー22の支持部30の第1突出部30a、及びタグ32の第2突出部32aにより、円板弾性部24a及びレバー部24bの境界部付近で支持される。タグ32は、クラッチカバー22からフライホイール100側に屈曲した後にダイヤフラムスプリング4の開口部4cを貫通し、さらに回転方向側へ屈曲してダイヤフラムスプリング4のフライホイール100側の面を支持する。
【0037】
ダイヤフラムスプリング24を支持するのに従来用いられていたからワイヤリングの代わりに、支持部30及びタグ32を用いている。第1突出部30a及び第2突出部32aは、それぞれ回転方向に長く半径方向に短い形状の突起であるため、ワイヤリングと同様にダイヤフラムスプリング24を支持することを可能としている。これにより、ワイヤリングを廃止することができたため、クラッチカバー組立体21の組立に必要な部品点数の減少と組立手順の省略が図られ、よって組立コストを抑えることが可能となっている。
【0038】
また、クラッチカバー22には、内周部に環状内縁部22bが設けられており、中心孔22aの径を小さく保っている。これにより、クラッチカバー22の剛性を高めることが可能となっている。また、従来に比べてクラッチカバー22の板厚を薄くした場合にも従来と同様の剛性を維持することが可能となるため、製造コストの削減に貢献している。
【0039】
さらに、支持部30の回転方向間には、ダイヤフラムスプリング24の開口部24cに対向するように開口31が形成されている。開口31の内周縁31aには、タグ32が設けられている。開口31とタグ32とはプレス成型時に開口31の部分を打ち抜くことにより一体形成することができる。よって、タグ32を丈夫に且つ容易に形成でき、ダイヤフラムスプリング24の支持を十分に行うことが可能となる。
【0040】
<他の実施例>
(a)
第2実施形態に係るクラッチカバー組立体21のクラッチカバー22の内周部には、環状内縁部22bが設けられている。ここで、クラッチカバー22が環状内縁部22bを有していなくてもよい。
【0041】
(b)
第2実施形態に係るクラッチカバー組立体21のダイヤフラムスプリング24は、第1実施形態に用いられるダイヤフラムスプリング4と形状が異なる。しかし、第2実施形態のクラッチカバー22と同様に、第1実施形態のダイヤフラムスプリング4に対して、クラッチカバーの支持部とタグとがレバー部4bの根元部分を囲むようにして支持する構成としても良い。この場合には、ダイヤフラムスプリングの共通化を図ることができるため、コストの削減を行える。
【0042】
(c)
第2実施形態に係るクラッチカバー組立体21のクラッチカバー22の支持部30は、レバー部24bに相当する位置に配置されており、レバー部24bの根元部分においてダイヤフラムスプリング24を支持する。
【0043】
ここで、図6及び図7に示すように、ダイヤフラムスプリング24の開口部24cの外周側(円板弾性部24aの内周部)の被支持部24dにおいて、フライホイール100側と反対側を支持する支持部30がさらに設けられていても良い。なお、図6はクラッチカバー組立体21の部分断面図であり、図7は、図6のC−O−C’断面図である。支持部30には、上記したように、フライホイール100側に押し出し加工された第1突出部30aが形成されている。クラッチカバー22がこのように構成されることにより、ダイヤフラムスプリング24は、クラッチカバー22により支持される箇所が増加するため、より安定した支持が行われる。また、開口31の面積が小さくなるため、クラッチカバー22の強度を強く維持することができる。
【0044】
また、クラッチカバー22のタグ32は、支持部30と共にレバー部24bの上下を囲んでいる。ここで、図8及び図9に示すように、クラッチカバー22に、タグ32に加えて、開口31の内周縁31bから外周側に延びる第2タグ33が形成されており、この第2タグ33が被支持部24dのフライホイール100側を支持するようになっていても良い。第2タグ33は、第1実施形態のクラッチカバー2に形成されるタグ12と同様に、開口31の内周縁31bからフライホイール100側に折り曲げられて開口部24cを貫通し、その後にさらに外周側へ屈曲している。第2タグ33の先端付近には、フライホイール100側と反対側に押し出し加工された第3突起部33aが形成されており、第3突起部33aが被支持部24dに当接する。クラッチカバー22がこのように構成されることにより、ダイヤフラムスプリング24は、クラッチカバー22により支持される箇所が増加するため、より安定した支持が行われる。
【0045】
【発明の効果】
本発明に係るクラッチカバー組立体では、ダイヤフラムスプリングを支持するのに従来用いられていたワイヤリングが廃止されており、代わりに第1支持部及び第2支持部によってダイヤフラムスプリングが支持されている。これにより、ワイヤリングを省略することができるため、組立コストを抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態に係るクラッチカバー組立体の部分断面図。
【図2】 クラッチカバー組立体のA−O−A’断面図。
【図3】 第2実施形態に係るクラッチカバー組立体の部分断面図。
【図4】 クラッチカバー組立体のB−O−B’断面図。
【図5】 レバー部近傍の断面図。
【図6】 第2実施形態の他の実施例に係るクラッチカバー組立体の部分断面図。
【図7】 クラッチカバー組立体のC−O−C’断面図。
【図8】 第2実施形態の他の実施例に係るクラッチカバー組立体の部分断面図。
【図9】 クラッチカバー組立体のD−O−D’断面図。
【符号の説明】
1、21 クラッチカバー組立体
2、22 クラッチカバー
2b、22b 環状内縁部
3、23 プレッシャープレート
4、24 ダイヤフラムスプリング
4a、24a 円板弾性部
4b、24b レバー部
4c、24c 開口部
10、30 支持部
10a、30a 第1突出部
11、31 開口
11a、31b 内周縁
31a 回転方向縁
12、32 タグ
12a、32a 第2突出部
33 第2タグ
33a 第3突出部
100 フライホイール
101 摩擦部材

Claims (3)

  1. 回転軸回りに回転するフライホイールに対してクラッチディスクを押圧し又はその押圧を解除するためのクラッチカバー組立体であって、
    前記フライホイールに固定された外周部を有するとともに、中心部に中心孔を有するクラッチカバーと、
    前記クラッチカバー内に配置され、前記クラッチディスクに対向して配置されるプレッシャープレートと、
    前記クラッチカバーの内周部に支持され前記プレッシャープレートを前記クラッチディスク側に付勢するためのダイヤフラムスプリングと、
    を備え、
    前記ダイヤフラムスプリングは、内周部が前記クラッチカバーの内周部に支持され外周部が前記プレッシャープレートに支持された円板弾性部と、前記円板弾性部から内周側に延びる複数のレバー部とを有し、前記ダイヤフラムスプリングの前記レバー部間の間隙の外周側に複数の開口部が形成されており、
    前記クラッチカバーの内周部には、前記ダイヤフラムスプリングの前記円板弾性部及び前記レバー部の境界部付近であって前記フライホイールと反対側を支持する回転方向に並んで形成された複数の第1支持部と、前記ダイヤフラムスプリングの前記円板弾性部及び前記レバー部の境界部付近であって前記フライホイール側を支持する第2支持部とが形成されており、
    前記クラッチカバーの内周部で前記ダイヤフラムスプリングの開口部に対応する位置にはカバー側開口が形成されており、
    前記第2支持部は前記カバー側開口の内周縁から前記フライホイール側に延びて前記ダイヤフラムスプリングの開口部を貫通しさらに外周側に屈曲されて前記ダイヤフラムスプリングの前記フライホイール側を支持する、
    クラッチカバー組立体。
  2. 前記第1支持部及び前記第2支持部には、回転軸方向に押し出されて加工され前記ダイヤフラムスプリングに当接する突出部をそれぞれ有する、
    請求項1に記載のクラッチカバー組立体。
  3. 回転軸回りに回転するフライホイールに対してクラッチディスクを押圧し又はその押圧を解除するためのクラッチカバー組立体であって、
    前記フライホイールに固定された外周部を有するとともに、中心部に中心孔を有するクラッチカバーと、
    前記クラッチカバー内に配置され、前記クラッチディスクに対向して配置されるプレッシャープレートと、
    前記クラッチカバーの内周部に支持され前記プレッシャープレートを前記クラッチディスク側に付勢するためのダイヤフラムスプリングと、
    を備え、
    前記ダイヤフラムスプリングは、内周部が前記クラッチカバーの内周部に支持され外周部が前記プレッシャープレートに支持された円板弾性部と、前記円板弾性部から内周側に延びる複数のレバー部とを有し、前記ダイヤフラムスプリングの前記レバー部間には複数の開口部が形成されており、
    前記クラッチカバーの内周部には、前記ダイヤフラムスプリングの前記円板弾性部及び前記レバー部の境界部付近であって前記フライホイールと反対側を支持する回転方向に並んで形成された複数の第1支持部と、前記ダイヤフラムスプリングの前記円板弾性部及び前記レバー部の境界部付近であって前記フライホイール側を支持する第2支持部とが形成 されており、
    前記クラッチカバーの内周部で前記ダイヤフラムスプリングの開口部に対応する位置にはカバー側開口が形成されており、
    前記第2支持部は前記カバー側開口の回転方向縁から回転方向に延び前記フライホイール側に折り曲げられて前記ダイヤフラムスプリングの開口部を貫通しさらに回転方向に屈曲されて前記ダイヤフラムスプリングの前記フライホイール側を支持する、
    クラッチカバー組立体。
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