JP3734309B2 - 線材供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ローディング部材に複数の線材を整列して供給する線材供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、接離動可能な上型と下型との間に被成型品を搬入してこれを型閉じして樹脂モールドを行う樹脂モールド装置において、被成型品として例えばワイヤダイオード等の線材を樹脂モールドする場合には、上記ワイヤダイオードを整列載置したローディングフレームが用いられている。この樹脂モールド装置においては、ローディングフレームをワイヤダイオードセット位置(成型品取り出し位置)と、モールド金型の成型位置との間をチャックバンドを備えたローダーにより往復移動するように構成されている。
【0003】
一般に、上記ローディングフレームにワイヤダイオードのような線材を供給する場合、図10(a)に示すようなラック61,62にワイヤダイオード63を一本ずつ保持させておいて、このラック61,62からローディングフレームに移載する。上記ラック61は、断面コ字状の支持具61aの両側起立壁61bの上縁にV溝61cを長手方向に複数箇所に形成して、ワイヤダイオード63の両側リード部を支持するものである。また、上記ラック62は、筐体状の支持具62aの一側面に長手方向に複数の差し込み孔62bを穿孔して、該差し込み孔62aにワイヤダイオード63の一端側リード部を差し込み支持するものである。
【0004】
上記各ラック61,62よりワイヤーダイオード63をローディングフレームに移載する方法としては、図10(b)に示すように、カニ挟み式の複数のハンド64を用いて、ラック61に保持されたワイヤーダイオード63はリード部をチャッキングして持ち上げ、ラック62に保持されたワイヤーダイオード63はリード部をチャッキングして引き抜くことにより、ローディングフレーム上の載置位置に移動させてチャッキングを開放することによりV溝状の支持部にリード部を支持するように落とし込んで載置していた。
また、他の方法としては上記ラック61,62に保持させたワイヤーダイオード63を、該ラック61,62ごとローディングフレーム上に運んで、手作業により位置ずれを補正しながら載置していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記樹脂モールド装置においては、ローディングフレームに載置されるワイヤーダイオード63は、その長手方向の両端側をワイヤーガイド部により位置決めするため、ハンド64にチャックされたワイヤーダイオード63のチャックを開放してローディングフレームのV溝状の支持部に落とし込む際に、リード部がうまく入り込まない場合があった。
また、カニ挟み式のハンド64によりチャッキングを行うため、ハンド64の開閉のための駆動スペースを要し、ラック61,62により保持するワイヤーダイオード63のピッチをある程度広くとらなければならない。よって、上記ラック61,62により保持できるワイヤーダイオード63の数も制約され歩留りが悪いうえ、ハンド64により一度にチャックできる数にも限度があり作業効率が低下する。
【0006】
また、上記ハンド64がカニ挟み式では線材間のピッチを狭くするのは困難であり、線材も破損するおそれがあった。また、上記ハンド64は、ワイヤーダイオード63のような線材を2点支持でチャックするため、チャッキング動作中の安定度に欠け、落下してしまうおそれもある。
【0007】
また、手作業により線材をローディングフレームに移載する場合は、大量の線材を移載するには、時間と手間がかかり作業効率が悪い。
【0008】
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、線材収容部からローディング部材への線材の移載動作を位置決め精度良く行い、しかも大量の線材を確実にチャックして効率良く供給できる線材供給装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は次の構成を備える。
すなわち、ローディング部材に複数の線材を整列して供給する線材供給装置において、複数の線材を前記ローディング部材の載置部のピッチに合わせて長手方向一端側を基準に保持するラックを複数収容する線材収容部と、前記線材収容部に収容されたラックに保持された複数の線材の他端側近傍を保持して前記ローディング部材移載する線材移載手段とを備え、前記線材移載手段は、互いに同一ピッチで櫛歯状の突起形成された可動スライド板とその両側に固定スライド板とが設けられており、固定スライド板の突起をラックに保持された線材の一方側に当接させた後、可動スライド板をスライドさせて線材の他方側に当接させることにより、線材端部近傍を両側より挟圧して保持したまま前記ラックから引き抜いてローディング部材移載することを特徴とする。
【0010】
また、前記線材収容部には、線材の折れ曲がりを検出するための不良品検出手段を装備していることを特徴とする。
また、前記可動スライド板には、可撓性を有する櫛歯状の突起が同一ピッチで形成されていることを特徴とする
また、前記線材移載手段は、線材を保持したまま起立してピッチ送りされた先頭側のラックより線材を引き抜いて前記ローディング部材に移載する動作を繰り返すことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の態様を添付図面に基づいて詳細に説明する。
本実施の態様は、線材としてワイヤーダイオードを用い、線材収容部よりローディングフレームにワイヤーダイオードを供給する線材供給装置について説明するものとし、該線材供給装置がローディングフレーム周回移動機構を備えた樹脂モールド装置に装備された場合について説明する。
【0012】
図1は線材供給装置を備えた樹脂モールド装置の全体構成を示す平面図、図2は線材供給装置の側面図、図3はラック整列機構における不良ワイヤ検出機構の説明図、図4はラック保持具の矩形運動機構を示す説明図、図5はスライド式ハンドの構成を示す正面及び側面図、図6は可動スライド板の拡大説明図、図7はスライド部材のチャック動作の説明図、図8はスライドチャックの移載動作を示す説明図である。
【0013】
先ず、図1を参照して線材供給装置を備えた樹脂モールド装置の全体構成について説明する。1はモールド金型であり、例えば下型上にワイヤーに半導体素子をボンディングしたワイヤーダイオード2等の線材を載置して上型を接離動させて樹脂モールドを行うものである。本実施例では、ポットの両側にキャビティが片側に6箇所ずつ合計12箇所に形成されている。
【0014】
3は上記モールド金型1に樹脂タブレットを供給するタブレット供給手段としてのタブレットホルダーである。このタブレットホルダー3は、モールド金型1に形成されたポットに対応した間隔で樹脂タブレットを整列保持したものを、手作業若しくは自動でモールド金型に搬入して樹脂タブレットを各ポットに装填するものである。上記樹脂タブレットは、プレヒートされた状態から、プランジャにより押圧されて溶融樹脂が各樹脂路を経てキャビティ内に充填されて樹脂モールドが行われる。
【0015】
4は前記ワイヤーダイオード2を整列載置するローディング部材としてのローディングフレームである。このローディングフレーム4は、上記モールド金型1のキャビティに対応してポットの両側にワイヤーダイオード2を載置する載置部が合計12か所に形成されている。上記ローディングフレーム4としては、軽量で可搬性に優れたアルミニウム板等の金属板が好適に用いられ、後述するローディングフレーム周回移動機構5により周回移動させられる。このローディングフレーム周回移動機構5は、複数のローディングフレーム4を載置した状態で被成型品供給側から上記モールド金型1及び成型品排出側を経て被成型品供給側へ周回移動させる。
【0016】
6は線材供給装置であり、被成型品供給側にセットされたローディングフレーム4に複数のワイヤーダイオード2を整列供給する。
7は成型品取り出し手段としての成型品取り出し部であり、成型品排出側にセットされたローディングフレーム4に載置された成型品より、ゲートブレイクしてワイヤーダイオード2と不要樹脂とを分離した後、ワイヤーダイオード2をラック単位に保持して取り出す。
【0017】
次に上記線材供給装置を備えた樹脂モールド装置の各部の構成について具体的に説明する。
【0018】
(ローディングフレーム周回移動機構)
図1に示すように、モールド金型の被成型品供給側及び成型品排出側には、ベルト搬送手段としての第1,第2,第3,第4,第5ベルト搬送装置8a,8b,8c,8d,8eが設けられている。この第1〜第5ベルト搬送装置8a〜8eは、ローディングフレーム4を被成型品供給側から成型品排出側へ周回させるべく図1に示すように縦横に配置されており、ローディングフレーム4をベルト9上に載置して搬送する。上記ベルト9としては無端ベルトが好適に用いられ、ベルト駆動モータ10a,10b,10c,10d,10eにより回転駆動させてベルト9上に載置されたローディングフレーム4を縦横方向それぞれへ直線的に移動させる。
【0019】
11,12は昇降手段としてのエレベータ機構であり、ローディングフレーム4をエレベーションテーブルに載置して昇降させる。上記エレベータ機構11,12は、図1に示すように、樹脂モールド装置の左右に被成型品供給側及び成型品排出側に対応してそれぞれ設けられている。
上記エレベータ機構11は成型品回収後の空のローディングフレーム4を第4ベルト搬送装置8dより昇降位置Hへ受け渡し、装置底部より装置上部へ上昇させ、後述する移動シリンダにより待機位置Iへ移動させる。そして、待機位置Iにおいてローディングフレーム4の第5ベルト搬送手段8eへ受け渡し、ローディングフレーム4は被成型品供給位置Aに向かって搬送される。
また上記エレベータ機構12は成型品回収後のローディングフレーム4を装置上部より装置底部に下降させて昇降位置Gより第4ベルト搬送装置8dへの受け渡しを行う。
【0020】
13、14は移動手段としての移動シリンダであり、樹脂モールド装置の左右に被成型品供給側及び成型品排出側に対応してそれぞれ設けられている。上記移動シリンダ13は前記エレベータ機構11により上昇させたローディングフレーム4を昇降位置Hより待機位置Iへ移動させて第5ベルト搬送装置8eへの受け渡しを行う。上記移動シリンダ14はローディングフレーム4を成型品収納位置Fより昇降位置Gへ移動させて前記エレベータ機構12への受渡しを行う。
【0021】
15,16は搬送手段としてのインローダー,アンローダーである。被成型品供給位置Aにおいて被成形品供給部6よりワイヤーダイオード2を供給されたローディングフレーム4を第1ベルト搬送装置8aによりチャック位置Bまで移動させた後、上記インローダ15のハンドによりチャックしてモールド金型1上の成型位置Cへ搬入する。上記アンローダ16のハンドは、樹脂モールド後の成型品を載置したローディングフレーム4をチャックして、成型位置Cより成型品取り出し位置Dまで搬出する。該成型品取り出し位置Dには第2ベルト搬送装置8bが装備されており、ローディングフレーム4は該第2ベルト搬送装置8bに載置されて不要樹脂回収位置Eまで搬送される。
上記アンローダー16のモールド金型側先端部には、クリーニンング装置16aが装備されており、モールド金型1に進退移動する際に、金型面をクリーニングして塵埃や不要樹脂等を除去する。
【0022】
上記ローディングフレーム周回移動機構5には3〜6枚のローディングフレーム4が装備されており、被成型品供給側と成型品排出側とで複数枚ずつ待機しており、被成型品の供給動作、成型動作、成型品の取り出し動作、不要樹脂の回収動作、成型品の収納動作などが待機時間をできるだけ短くして行えるように構成されている。
【0023】
(線材供給装置)
図2において、線材供給装置6には、複数の線材(ワイヤーダイオード2)を整列収容する線材収容部として、線材を整列保持するラック17、該ラック17を複数収容するマガジン18、及び該マガジン18より取り出されたラック17を受け渡されて保持するラック保持具20を装備している。上記ラック17としては、例えば筐体状の一側面に長手方向に差し込み孔をローディングフレーム4の載置部の溝ピッチに合わせて複数形成され、該差し込み孔にワイヤーダイオード2のリードを差し込むことにより、複数のワイヤーダイオード2を保持している。また、上記マガジン18は、上記ワイヤーダイオード2を保持したラック17を該ワイヤーダイオード2の長手方向が水平方向となるように複数段積み重ねて保持している。
上記ラック17はマガジン18に収容されて供給され、空になるとラック排出機構19a及びマガジン排出機構19bにより個別に回収される(図1参照)。上記ラック17には、片側キャビティに供給して樹脂モールドするだけの本数(例えば48本程度)のワイヤーダイオード2が装填されており、1回の樹脂モールドで500〜600本程度のワイヤーダイオード2がラック単位で供給される。
【0024】
図2において、マガジン18は、マガジン搬送機構21のハンド21aに保持されてエレベータ機構22の上部に搬送されて、エレベーションテーブル22aに受け渡される。上記エレベーションテーブル22aは、駆動モータ22b(サーボモータ)により1ピッチ分ずつ上動してマガジン18内に収容されたラック17を押し上げる。
上記押し上げられた最上側のラック17は、ラック搬送機構23のハンド23aにチャックされてラック保持テーブル24上に受け渡される。上記ラック搬送機構23は再び元のエレベーションテーブル22aの上側に戻って、次のラック17の搬送に備える。
上記ラック保持テーブル24はその右端側下部に上下シリンダ24bが連結しており、該上下シリンダ24bを作動させることにより左端側下部に設けられた支点24aを中心に回動可能に取り付けられている。上記ラック保持テーブル24は、水平支持棒24cにより支持されて水平状態を維持可能に構成されている。
上記ラック保持テーブル24にワイヤーダイオード2の長手方向を水平方向となるように載置されたラック17は、上記上下シリンダ24bを作動させることによりテーブル24を支点24aを中心に反時計回り方向に回動してほぼ45度に傾け、該ラック17に保持されたワイヤーダイオード2を一端側に整列した状態にする。
【0025】
25はラック整列機構であり、上記ラック保持テーブル24を傾斜させて整列保持されたラック17をハンド25aによりチャックして上動し、図面右側に移動するとともに回動シリンダ25bを作動させてハンド25aを支点25cを中心に反時計回り方向に回動させてラック17を起立した状態で保持する。このとき、ワイヤーダイオード2は、リード端のうち自由端を上側、整列端を下側に保持される。上記ハンド25aに保持されたラック17は、ラック保持具20に受け渡される。
図2に示すように、上記ラック保持具20は、ラック17を長手方向両側で溝に嵌め込んで支持するものであり、固定された固定側保持具20aと、該固定側保持具20aより狭い幅間隔で内側に設けられた矩形運動をする移動側保持具20bとを備えている。上記固定側保持具20aには12個のラック保持溝20cが長手方向に穿設されており、移動側保持具20bには11個のラック保持溝20dが上記ラック保持溝20cと同一ピッチで長手方向に穿設されている。上記移動側保持具20bは、固定側保持具20aと左端側を揃えて併設されており、固定側保持具20aがラック17をラック保持溝20cに保持した状態では、互いに干渉しない下側位置に待機している。
【0026】
図3(a)に示すように、上記固定側保持具20aの上側には不良ワイヤ検知機構30が設けられている。この不良ワイヤ検知機構30は、上記固定側保持具20aの幅方向両側に起立した起立壁30a,30aに、回動軸30bの両端側を回動可能に軸支している。この回動軸30bの下側周面には長手方向に溝が形成されており、この溝にはラック17に支持するワイヤーダイオード2と同じピッチで同じ数の櫛歯状のスリット30cを形成したスリット板30dが嵌め込まれている。また、上記回動軸30bの一端側(図3(a)では右側)には、検知片30eが一体に取り付けられている。上記スリット板30d及び検知片30eは、自重により垂下した状態で回動軸30bに支持されている。また、上記検知片30eに近接する起立壁30aにはフォトセンサ30fが設けられており、上記検知片30eが回動軸30bと共に回動してフォトセンサ30fの光軸を開閉する。
【0027】
上記不良ワイヤ検知機構30は、上記ラック保持具20の上側所定位置に設けられている。上記固定側保持具20aのラック保持溝20cに保持されるラック17には複数のワイヤーダイオード2が上下方向に起立して保持されており、上記ラック17が移動側保持具20bにより1ピッチずつ先送りされる際に良品のワイヤーダイオード2は、上記スリット板30dのスリット30cを通り抜け、不良品の(曲がったもの)ワイヤーダイオード2は、移動時にスリット30cを通過できずにスリット板30dと干渉してこれを回動させるため、検知片30eがフォトセンサ30fの光軸を開放するため、不良品が混入したことを検出できる。不良品を検出した場合には、図示しない制御部により線材供給装置6におけるラック17の供給動作を停止して、該当する不良品を手作業で交換する。これによって、樹脂モールド前に不良品の発生を未然に防止して、成型品の品質を維持することができ。尚、上記不良新検知機構30は、ラック保持具20の上側位置に複数箇所に設けても良い。
【0028】
次に、上記ラック保持具20のうち移動側保持具20bの矩形運動機構について図3(b)及び図4を参照して説明する。図3(b)及び図4(b)において、上記固定側保持具20a及び移動側保持具20bの下部には、支持脚31上にベースプレート32が水平方向に支持されており、該ベースプレート32には上下シリンダ32aが取り付けられている。この上下シリンダ32aのシリンダロッド先端は可動プレート33に連結しており、該可動プレート33には上記ベースプレート32を挿通する複数の上下ガイドロッド34が連結している。上記可動プレート33には水平シリンダ35が取り付けられており、そのシリンダロッド先端は移動側保持具20bの裏面側に連結している。また、上記可動プレート33には、移動側保持具20bの裏面側に設けた治具を挿通する複数の水平ガイドロッド36が支持されている。
また、図4(a)に示すように、固定側保持具20aの長手方向両端側のラック保持溝20c,20cに対応する位置には、フォトセンサ37a,37bがそれぞれ設けられている。上記ラック保持溝20c,20cにハンド25aや移動側保持具20bによりラック17が搬送されると、上記フォトセンサ37a,37bの光軸を開閉してラック17の搬送を検知し、制御部はラック17の供給排出動作やラック17からのワイヤーダイオード2のチャック動作を行わせる。
【0029】
よって、固定側保持具20aのラック保持溝20cにラック整列機構25のハンド25aによりラック17が固定側保持具20aの左端側のラック保持溝20cに受け渡されると、フォトセンサ37aがこれを検知する。そして、上下シリンダ32aを作動させて可動プレート33を上下ガイドロッド34に沿って押し上げ、移動側保持具20bが上動してラック保持溝20dにラック17が嵌入して受渡しが行われる。そして、ラック17が固定側保持具20aのラック保持溝20cを外れた位置で、水平シリンダ35を作動させて可動プレート33を水平ガイドロッド36に沿って図4(b)の右側へ保持溝1ピッチ分だけ水平移動させる。そして、上下シリンダ32aの作動を停止させると可動プレート33は再び下動して、移動側保持具20bに保持されたラック17は、固定側保持具20aの左端より2番目のラック保持溝20cに嵌入して受渡しが行われ、ラック保持溝20dを外れた位置で水平シリンダ35を作動させて移動側保持具20bを図4(b)の左側に保持溝1ピッチ分だけ水平移動して元の位置に戻る。
【0030】
上記固定側保持具20aのラック保持溝20cにハンド25aに保持されたラック17が嵌入されて受渡しが終了すると、ハンド25aは再び上動して時計回り方向に回動して次にラック保持テーブル24に斜めに保持されたラック17を搬送すべく待機する。
そして、上記ハンド25aにより次のラック17が固定側保持具20aのラック保持溝20cに受け渡されると、移動側保持具20bが同様の矩形運動を繰り返し行い、固定側保持具20aに保持されたラック17を1ピッチ分先送りされたラック17と共に保持してラック保持溝20cの1ピッチ分ずつ図4(b)の右側方向に先送りして保持させる。そして、上記固定側保持具20aのラック保持溝20cすべて(12個分)にラック17が保持されるまで同様の動作を繰り返す。
【0031】
また、図2において、26は線材移載手段としてのスライドチャックであり、前記ラック保持具20のうち固定側保持具20aに一端側を基準に整列保持された複数のワイヤーダイオード2の他端側近傍をラック17単位に保持して前記ローディングフレーム4に移載する。
前記固定側保持具20aのラック保持溝20cのすべてにラック17を保持させると、上記スライドチャック26は、時計回り方向に回動させて、固定側保持具20aに保持された最先端側(図面右側)に保持されたラック17よりワイヤーダイオード2をチャックして引き抜き、反時計回り方向に回動させてワイヤーダイオード2の長手方向が水平になるように保持してローディングフレーム4上にX−Y方向に走査して所定位置でチャックを開放して支持部のV溝に落とし込んで載置させる。上記ワイヤーダイオード2が引き抜かれ空になったラック17は、図1に示すように、図示しないハンドによりチャックされてラック排出機構19aとしてのコンベアベルト上に搬送され、装置外へ排出される。また、マガジン18が空になると、シリンダ駆動により排出位置に移動させて取り出される。
【0032】
上記スライドチャック26は、移動体27に取り付けられており、該移動体27にはボールネジ28a,28bがX−Y方向に連結している。上記X方向(図2の垂直方向)ボールネジ28aはX方向駆動モータ(サーボモータ)29aにより回転駆動され、Y方向(図2の左右方向)ボールネジ28bはY方向駆動モータ(サーボモータ)29bにより回転駆動され、スライドチャック26を支持する移動体27をX−Y方向に走査可能に構成されている。
【0033】
次に、上記スライドチャック26のより詳細な構成について、図5〜図8を参照して説明する。図5(a)において、38はスライド部材であり、同一ピッチ(例えば4.0mm)で櫛歯状の複数の突起を形成した固定スライド板38a,38bの間に可動スライド板38cを装備している。上記可動スライド板38cは、可動板駆動シリンダ39により図5(a)の左右方向にスライドするように構成されている。
40は回動アームであり、回動シリンダ(エアシリンダ)44の回転軸41を中心に上記スライド部材38を回動可能に軸支している。上記回動シリンダ44は取付板42に一体に取り付けられており、上記回転軸41は取付板42に取り付けられた円筒状ボス部43により回動可能に支持されている。上記回動シリンダ44を作動させることにより、回動アーム40が図5(b)に示すように水平位置と垂下位置との間を90度回動する。
また、図5(b)に示すように、移動体27には上下シリンダ45が設けられており、該上下シリンダ45のシリンダロッド先端は、上記取付板42の上側に連結している。上記上下シリンダ45を作動させると、取付板42と共にスライド部材38は上下動する。
【0034】
また、図6において、上記可動スライド板38cは、厚さ1.0mm程度の金属薄板(炭素鋼等)が用いられる。上記可動スライド板38cは、図6の拡大図に示すように、櫛歯状の突起38dのワイヤー保持部38eの幅は0.3mm程度に薄肉に形成されており、上記突起38dの付け根部分の長手方向両側はRが施されているため、該突起38dに十分な弾性及び強度を持たせ、ワイヤーダイオード2の径(約0.5mm)の公差や突起38dの加工精度にばらつきが生じても、該ばらつきを吸収してワイヤーダイオード2を保持することができる。また上記可動スライド板38cの櫛歯状の突起38dは、ワイヤーカットにより形成される。これによって、突起38dのワイヤー保持部38eは梨地状に形成されることから圧接するリード部との摩擦抵抗を高めて、ワイヤーダイオード2は落下し難いように構成されている。
また、上記突起38dの先端部は、固定スライド板38a,38bの形状に倣って、先端に向かう程薄肉となるようにテーパー状に形成されている。また、図7に示すように、上記固定スライド板38a,38bの突起38f,38fのワイヤー保持部38g,38gの幅は1.0mm程度であり、上記可動スライド板38cの突起38dより幅広に形成されている。
【0035】
次に上記スライド部材38のワイヤーダイオード2のチャック動作について、図7を参照して説明する。
図7(a)において、スライド部材38は待機状態において可動スライド板38cの突起38dが上記固定スライド板38a,38bの突起38fに重なる位置で待機している。よって、上記固定スライド板38a,38bの突起38f間(約3.0mm幅)に、ラック17に保持されたワイヤーダイオード2のリード(自由端側)を進入させる。
即ち、図2において、スライド部材38は、回動シリンダ44を作動させて回動アーム40を90度回動して水平方向に保たれた状態で、Y方向駆動モータ29bを駆動して移動体27を図2の左側に移動させ、固定側保持具20bの先頭側(図2の右端側)のラック17に保持されたワイヤーダイオード2のリード間に、突起38f,突起38d,突起38fをそれぞれ進入させる。このとき、図7(a)に示すように、突起38f,突起38d,突起38fは、リード間の中心位置を狙って進入させる。
【0036】
次に、図7(b)において、固定スライド板38a,38bをリードに突き当てて位置決めを行う。即ち、図2に示すX方向駆動モータ29aを駆動して、移動体27を移動させ、図7(b)に示すように、固定スライド板38a,38bの突起38f,38fのワイヤー保持部38gがワイヤーダイオード2のリードに突き当たるまで図7(b)の左側に移動させる。
【0037】
次に、図7(c)において、可動スライド板38cをリードに突き当てて固定スライド板38a,38bとの間で挟持する。即ち、図5(a)に示す可動板駆動シリンダ39を作動させて可動スライド板38cを図7(c)の右側へスライドさせ、突起38f,38fのワイヤー保持部38g,38gに突き当てられたリードの反対側より突起38dのワイヤー保持部38eが突き当たるまで移動させる。
これによって、ワイヤーダイオード2のリードは、固定スライド板38a,38b及び可動スライド板38cにより両側より3か所で挟むようにチャックされ、ラック17からの受渡しが行われる。
【0038】
前述したように、ワイヤーダイオード2のリード径の公差にばらつきがあっても、可動フライド板38cの突起38dの弾性により吸収し、かつワイヤー保持部38dは梨地状に形成されているので、ワイヤーダイオード2を落下することなく確実にチャックできる。
なお、上記スライド板38のチャック動作において、図7(b)に示すように、一旦固定スライド板38a,38bの突起38f,38fにリードを突き当てる動作を介在させたのは、図7(a)に示す突起38f,38d,38fをリード間に進入させた状態から、図7(c)に示すように可動スライド板38cをスライドさせると、リードが折り曲げられるおそれがあるからである。
【0039】
次に、図8を参照して、スライドチャック26によるワイヤーダイオード2のラック保持具20からローディングフレーム4への移載動作について説明する。図8において、固定側保持具20aのラック保持溝20cにワイヤーダイオード2を整列保持したラック17が満たされると、図8に示すホームポジション位置にあるスライドチャック26の回動シリンダ44が作動させて回動アーム40を垂下した位置から水平位置まで時計回り方向に90度回動させる。このとき、スライド部材38は水平方向に保持されるため高さ位置が上がるが、上下シリンダ45をさせることによりチャック位置の高さに調整する。
【0040】
次に、Y方向駆動モータ29bを駆動させて移動体27をホームポジションよりラック17側(図8の左側)に移動させ、スライド部材38の突起38f,38d,38fをワイヤーダイオード2のリード間に進入させる(チャック位置P)。そして、前述したように、X方向駆動モータ29aを駆動して固定スライド板38a,38bをリードに当接させておき、次いで可動板駆動シリンダ39を作動させて固定スライド板38a,38bと可動スライド板38cとの間でリードをチャックする。
【0041】
上記スライド部材38がリードをチャックすると、上下シリンダ45を作動させてスライド部材38を上動させてラック17よりワイヤーダイオード2をチャックしたまま引き抜く(上動位置Q)。
【0042】
そして、再度Y方向駆動モータ29bを逆転駆動させて移動体27を後退(図8の右側へ移動)させ、リードをチャックしたスライド部材38が回動可能な位置まで移動させる(回動位置R)。このとき、ワイヤーダイオード2は、長手方向が上下方向となるようにチャックされている。
次に、回動シリンダ44を作動させて回動アーム40を90度反時計回り方向に回動させて垂下させる(垂下位置S)。このとき、ワイヤーダイオード2は、長手方向が水平方向となるようにチャックされている。
そして、前記X方向,Y方向駆動モータ29a,29bをそれぞれ駆動して移動体27をローディングフレーム4の上側をX−Y方向に走査して、所定の載置位置で上下シリンダ45を作動させてスライド部材38を下動させ、所定の積載板4cに近接して可動板駆動シリンダ39を作動させて可動スライド板38cをスライドさせチャックを開放する(チャック開放位置T)。チャックを開放すると、チャックされていたワイヤダイオードは各積載板4cに設けられた支持部材4a,4bのV溝に落とし込まれる。
【0043】
また、図1において、46はダミー供給手段としてのダミーワイヤー供給装置であり、前記ローディングフレーム4上に整列載置されたワイヤーダイオード2の欠損部分にダミーワイヤーを供給する。上記ダミーワイヤー供給装置46は、ローディングフレーム4上をX−Y方向に走査可能に構成されており、センサーによりワイヤーダイオード2の欠損部分を検出すると、ホッパーに装填されていたダミーワイヤーを1本ずつ供給する。上記ダミーワイヤ供給装置46により、ダミーワイヤーを供給することにより、ワイヤーダイオード2の欠損部分から樹脂漏れするのを防止する。
【0044】
(成型品取り出し部)
また、図1において、前記アンローダ16により成型品取り出し位置Dに取り出されたローディングフレーム4は、ゲートブレイク機構によりワイヤーダイオード2及び不要樹脂を相対的に回動させることによりゲートブレイクを行い、カル、ランナ、ゲートが一体となった不要樹脂とワイヤーダイオード2とを分離させる。そして、ローディングフレーム4は第2ベルト搬送装置8bに受け渡されて不要樹脂回収位置Eに設けられた不要樹脂回収手段としての不要樹脂回収部47に搬送される。この不要樹脂回収部47は、不要樹脂回収機構によりゲートブレイク後の不要樹脂をハンドによりチャックして上側で待機させた状態で、第3ベルト搬送装置8cにより、ワイヤーダイオード2を載置したローディングフレーム4を成型品収納位置Fに搬送する。そして、上記ハンドにチャックされた不要樹脂は、チャックを開放されてホッパーを介して下方に落下し、コンベアによってスクラップボックス48に搬送されて回収される。
【0045】
49は成型品収納手段としての成型品収納部であり、成型品収納位置Fに搬送されたローディングフレーム4より、収納ハンド50によりワイヤーダイオード2を1チェイスごとにチャックして、排出治具51に順次収容する。図2に示すように、排出治具51はワイヤーダイオード2を1チェイス毎に収容して装置外に排出して次の排出治具51が収容位置に移動すると共に空の排出治具51が順次供給される。このように、複数の排出治具51が順次周回移動してワイヤーダイオード2を回収する。上記排出治具51に回収されたワイヤーダイオード2は、バレル研磨等による樹脂部のバリ取りが行われる。
【0046】
(ローディングフレーム)
図8に示すように、ローディング部材としてのローディングフレーム4は、長手方向両側に複数の凹凸部を連続して形成した支持部4a,4bを形成した積載板4cが互いに隣接するように片側6枚ずつ合計12枚装備されている(図1参照)。上記各積載板4cはベース板4d上に載置され固定されている。各積載板4c上には、ダイオード等の半導体素子にワイヤーリードが接合されたワイヤーダイオード2がワイヤー両端部を上記支持部4a,4bに支持されて長手方向にラック単位で整列して搭載される。
また、図8に示すように、上記支持部4a,4bの両側には、ワイヤーダイオード2の長手方向のがたつきを防止するためストッパーとなるワイヤーガイド4e,4fがそれぞれ支持部4a,4bと平行に長手方向に設けられている。
【0047】
なお、上記ローディングフレーム4のモールド金型1への搭載が終了すると、樹脂モールド工程に移行するため、モールド金型1によりワイヤーダイオード2を挟持する。このとき、ワイヤーダイオード2の両側リードは、モールド金型1の凹部に固定されており、ローディングフレーム4の支持部4a,4b及びワイヤーガイド4d,4eは、金型より外側に逃げた位置に配置されているため、金型と干渉することはない。また、ローディングフレーム4は、上側に突出するワイヤガイド4e,4fを上型に対して嵌まり込むことにより位置決めされる。
【0048】
(ローディングフレーム周回移動動作)
次に上記ローディングフレーム周回移動機構5におけるローディングフレームの周回移動動作について図1を参照して説明する。上記ローディングフレーム周回移動機構5には複数枚のローディングフレーム4がセットされているが、そのうちの任意の1枚についての周回移動動作について説明する。
【0049】
待機位置Iに待機するローディングフレーム4は、第5ベルト駆動モータ10eを作動させ、第5ベルト搬送装置8eにより被成型品供給位置Aへ搬送される。上記被成型品供給位置Aにおいて、線材供給装置6のマガジン18よりラック保持具20に移載されたラック17に保持されたワイヤーダイオード2は、スライドチャック26によりラック17ごとにチャックされて積載板4c上の支持部4a,4bに載置される。本実施例における金型は12枚取りであるため、12ラック分の供給動作をしてローディングフレーム4へのワイヤーダイオード2の供給動作を終了する。
【0050】
上記ワイヤーダイオード2の供給が終了すると、第5ベルト駆動モータ10eを作動させ、第1ベルト搬送装置8aによりローディングフレーム4は被成型品供給位置Aよりチャック位置Bへ搬送される。このチャック位置Bにおいて、ローディングフレーム4はインローダー15のハンドによりチャックされて、型開き状態にあるモールド金型1上の成型位置Cへ搬入される。なお、上記ローディングフレーム4をモールド金型1に搬入後、該モールド金型1のポットにタブレットホルダー3より樹脂タブレットが装填される。ワイヤーダイオード2は、ローディングフレーム4に整列載置されたままモールド金型(金型チェイス)1に搬入され、型閉じした後、プランジャにより溶融樹脂をキャビティに注入して樹脂モールドが行われる。
尚、上記樹脂モールド工程を行う際には、第5ベルト搬送装置8eを作動させて被成型品供給位置Aに次のローディングフレーム4を搬送し、線材供給装置6よりワイヤーダイオード2の供給が行われる。
【0051】
樹脂モールドが終了すると、下型を下降させて型開きを行い、成型品取り出し位置Dに待機していたアンローダー16がモールド金型1上に移動してハンドによりローディングフレーム4をチャックする。そして、ローディングフレーム4を保持したまま再び成型品取り出し位置Dにローディングフレーム4を搬送して、チャックを開放し第2ベルト搬送装置8bへ受け渡しを行う。上記アンローダー16に設けられたクリーニング装置16aは、金型に進入し、ローディングフレーム4をチャックし、後退する際に不要樹脂や塵埃等を回収除去する。
【0052】
上記成型品取り出し位置Dに搬送されたローディングフレーム4は、ゲートブレイク機構によりワイヤーダイオード2及び不要樹脂を相対的に回動させることによりゲートブレイクを行い、カル、ランナ、ゲートが一体となった不要樹脂とワイヤーダイオード2とを分離させる。そして、ゲートブレイク後にローディングフレーム4は第2ベルト駆動モータ10bを作動させて、第2ベルト搬送装置8bのベルト9上に載置したまま不要樹脂回収位置Eに搬送する。不要樹脂回収位置Eにおいては、不要樹脂回収機構によりゲートブレイク後の不要樹脂をハンドによりチャックして上側で待機させた状態で、第3ベルト駆動モータ10cを作動させてローディングフレーム4を第3ベルト搬送装置8cのベルト9に載置したまま成型品収納位置Fへ搬送する。
また、上記ハンドによりチャックされた不要樹脂は、ローディングフレーム4の移動後にチャックを開放されて下方に落下し、コンベアにより搬送されてスクラップボックス48に回収される。
上記ローディングフレーム4が成型品収納位置Fへ搬送されると、成型品を載置した次のローディングフレーム4をアンローダー16により成型品取り出し位置Dに取り出してゲートブレイクが行われ、次いでローディングフレーム4は不要樹脂回収位置Eに搬送されて不要樹脂回収動作が行われる。
【0053】
成型品収納位置Fに搬送されたローディングフレーム4は、その上側に設けられた収納ハンド50により、成型後のワイヤーダイオード2を1チェイスごとにチャックして排出治具51に順次排出される。ローディングフレーム4上に載置された全てのワイヤーダイオード2の回収が終了すると、移動シリンダ14により空になったローディングフレーム4を昇降位置Gに移動させ、エレベータ機構12への受渡しが行われる。また、ゲートブレイク後のワイヤーダイオード2を載置した次のローディングフレーム4が成型品収納位置Fに搬送される。
【0054】
装置上部に待機しているエレベータ機構12のエレベーションテーブルに載置されたローディングフレーム4は、該エレベーションテーブルを下降させて装置底部に設けられた第4ベルト搬送装置8dへ受け渡される。そして、第4ベルト駆動モータ10dを作動させることにより第4ベルト搬送装置8dのベルト9に載置されたローディングフレーム4は、昇降位置Hに搬送され、エレベータ機構11への受渡しが行われる。
【0055】
装置底部に待機しているエレベータ機構11のエレベーションテーブルに載置されたローディングフレーム4は、該エレベーションテーブルを上昇させて、移動シリンダ13により待機位置Iへ移動させられ、装置上部に設けられた第5ベルト搬送装置8eへ受け渡される。そして、線材供給装置6による供給順を待って、第5ベルト駆動モータ10eを作動させることにより第5ベルト搬送装置8eにより再び被成型品供給位置Aに搬送されて同様の周回移動動作を繰り返す。
【0056】
上記ローディングフレーム4の周回経路は、同一平面上で周回させてもよいが、本実施例のように、エレベータ機構11,12を介して装置底部を移動空間として利用することにより、モールド金型1の出し入れ当の作業空間を有効に活用することができる。
【0057】
上記構成によれば、ローディングフレーム4の線材載置部の溝部に対応したピッチで一端側を基準にラック17に整列保持されたワイヤーダイオード2の他端側近傍をスライドチャック26によりチャックしてローディングフレーム4に移載するように構成したので、ワイヤーダイオード2を長手方向に高精度に位置決めしてローディングフレーム4に移載することができる。
また、固定スライド板38a,38b及び可動スライド板38cを組み合わせてワイヤーダイオード2をチャックするように構成したので、線材のピッチが狭く大量の線材をチャックして供給する場合も、チャックスペースが少なくて済むため、線材収容部の歩留りが向上すると共に作業効率が良く、しかも少なくとも3点支持で線材をチャックできるので、線材を落下することなく確実にチャックすることができる。
特に可動スライド板38cは、薄肉の金属板をワイヤーカットすることにより櫛歯状の突起38dを連続して形成したことにより、該突起38dに弾性を持たせ、線材径の公差にばらつきが生じても弾性変形によりこれを吸収して確実に保持することができる。
また、ラック保持具20には、ワイヤーダイオード2の折れ曲がりを検出するためのワイヤ検知機構30を装備したことにより、樹脂モールド前に不良品の発生を未然に防止して成型品の品質を維持することができる。
また、ワイヤーダイオード2等の線材の長手方向一端側を基準に整列保持して他端側をチャックするように構成しているため、半導体素子等が破損し易いデリケートな電子部品等も取り扱うことができ、汎用性の高い線材供給装置を備えた樹脂モールド装置を提供することができる。
また、ローディングフレーム4を複数枚装備してこれを被成型品供給側よりモールド金型及び成型品取り出し側を経て前記被成型品供給側へ所定の周期で周回移動させるローディングフレーム周回移動機構5と組み合わせることにより、線材の整列載置、樹脂モールド、ゲートブレイク及び不要樹脂回収、成型品収納等の一連の作業を自動化して行うので、樹脂モールド工程を省力化し、かつマシンサイクルを短縮化することができ、作業効率の向上に寄与することができる。
【0058】
前記実施の態様では、線材としてワイヤーダイオード2を水平面に対し90度立てた状態でラック17に整列保持させて供給しているが、ワイヤー端面を基準に整列できれば良いので、少なくとも45度以傾ければ良い。
また、前記実施の態様では、ラック保持具20はラック17をモールド金型1により1回分の樹脂モールド量に相当する12ラック分保持するように構成したが、これに限定されるものではなく、上記より多くても少なくても良い。
【0059】
また、ラック17をラック保持具20に受け渡しながら前送りしてスライドチャック26によるチャック位置に運ぶように構成されていたが、上記ラック保持具20を省略することも可能である。
例えば、図9(a)に示すように、ラック17を複数収容するマガジン18ごとチャック位置に運ぶように構成しても良い。
【0060】
また、上記ラック17は、ワイヤーダイオード2を挿通して保持するものに限らず、図9(b)に示すように、V溝等に載置するものであっても良い。この場合、スライドチャック26によりラック17上に載置されたワイヤーダイオード2を位置決めしてチャックする必要がある。そこで、図9(b)のように、ラック17の両側に設けられた可動なワイヤー整列プレート52によりワイヤーダイオード2のリ−ド端面を突き当てて位置決めした後スライドチャック26によりチャックしたり、或いはラック17を載置するセット台53を水平方向に対して45度傾けてリ−ド端を支持壁53aに突き当てて位置決めした後スライドチャック26によりチャックするように構成するのが望ましい。
【0061】
尚、本発明は上記実施の態様に限定されるものではなく、例えば線材としてワイヤーダイオードを用いたが、他のワイヤ状の電子部品にも適用可能であり、また線材供給装置は樹脂モールド装置に装備される場合に限らず、単独でローディング部材に線材を整列供給する装置としても利用可能である等、発明の精神を逸脱しない範囲内でさらに多くの改変を施し得るのはもちろんのことである。
【0062】
【発明の効果】
本発明は前述したように、ローディング部材の載置部の溝部に対応したピッチで一端側を基準にラックに整列保持された線材の他端側近傍を、線材移載手段によりチャックしてローディング部材に移載するように構成したので、線材を長手方向に高精度に位置決めしてローディング部材に移載することができ、また半導体素子等が破損し易いデリケートな電子部品等をも取り扱うことができ、汎用性の高い線材供給装置を提供できる。
また、線材移載手段として固定スライド板と可動スライド板と用いて当該固定スライド板の突起をラックに保持された線材の一方側に当接させた後で可動スライド板をスライドさせて線材の他方側に当接させることにより線材をチャックするようにしたので、線材のピッチが狭く大量の線材をチャックして供給する場合も、チャックスペースが少なくて済線材収容部の歩留りが向上すると共に作業効率が良く、しかも一旦固定スライド板に線材を突き当てることで折れ曲がることなくチャックでき、少なくとも3点支持以上で線材をチャックできるので、線材を落下することなく確実にチャックすることができる。
特に可動スライド板は、薄肉の金属板をワイヤーカットすることによっては、櫛歯状の突起を連続して形成したことにより、突起に弾性を持たせ、線材径の公差にばらつきが生じても弾性変形によりこれを吸収して確実に保持することができる。
また、前記線材収容部に線材の折れ曲がりを検出するための不良品検出手段を装備した場合には、例えば樹脂モールド装置において樹脂モールド前に不良品の発生を未然に防止して成型品の品質を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】線材供給装置を備えた樹脂モールド装置の全体構成を示す平面図である。
【図2】 線材供給装置の側面図である。
【図3】 ラック整列機構における不良ワイヤ検出機構の説明図である。
【図4】 ラック保持具の矩形運動機構を示す説明図である。
【図5】 スライド式ハンドの構成を示す正面及び側面図である。
【図6】 可動スライド板の拡大説明図である。
【図7】 スライド部材のチャック動作の説明図である。
【図8】 スライドチャックの移載動作を示す説明図である。
【図9】 線材収容部の他の構成を示す説明図である。
【図10】 従来のラック及びラックに保持された線材の供給機構の説明図である。
【符号の説明】
A 被成型品供給位置
B チャック位置
C 成型位置
D 成型品取り出し位置
E 不要樹脂回収位置
F 成型品収納位置
G,H 昇降位置
I 待機位置
1 モールド金型
2 ワイヤーダイオード
3 タブレットホルダー
4 ローディングフレーム
4a,4b 支持部
4c 積載板
4d ベース板
4e,4f ワイヤガイド
5 ローディングフレーム周回移動機構
6 線材供給装置
7 成型品取り出し部
8a,8b,8c,8d,8e ベルト搬送装置
9 ベルト
10a,10b,10c,10d,10e ベルト駆動モータ
11,12 エレベータ機構
13,14 移動シリンダ
15 インローダー
16 アンローダー
16a クリーニング装置
17 ラック
18 マガジン
19a ラック排出機構
19b マガジン排出機構
20 リード保持具
20a 固定側保持具
20b 移動側保持具
20c,20d ラック保持溝
21 マガジン搬送機構
21a,23a,25a ハンド
22 エレベータ機構
22a エレベーションテーブル
23 ラック搬送機構
24 ラック保持テーブル
24a,25c 支点
24b,32a,45 上下シリンダ
24c 水平支持棒
25 ラック整列機構
25b 回動シリンダ
26 スライドチャック
27 移動体
28a,28b ボールネジ
29a X方向駆動モータ
29b Y方向駆動モータ
30 ワイヤ検知機構
30a 起立壁
30b 回動軸
30c スリット
30d スリット板
30e 検知片
30f,37a,37b フォトセンサ
31 支持脚
32 ベースプレート
33 可動プレート
34 上下ガイドロッド
35 水平シリンダ
36 水平ガイドロッド
38 スライド部材
38a,38b 固定スライド板
38c 可動スライド板
38d 突起
38e ワイヤー保持部
39 可動板駆動シリンダ
40 回動アーム
41 回転軸
42 取付板
43 ボス部
44 回動シリンダ
46 ダミーワイヤー供給装置
47 不要樹脂回収部
48 スクラップボックス
49 成型品収納部
50 収納ハンド
51 排出治具
52 ワイヤー整列プレート
53 セット台
53a 支持壁

Claims (4)

  1. ローディング部材に複数の線材を整列して供給する線材供給装置において、
    複数の線材を前記ローディング部材の載置部のピッチに合わせて長手方向一端側を基準に保持するラックを複数収容する線材収容部と、
    前記線材収容部に収容されたラックに保持された複数の線材の他端側近傍を保持して前記ローディング部材に移載する線材移載手段を備え、
    前記線材移載手段は、互いに同一ピッチで櫛歯状の突起が形成された可動スライド板とその両側に固定スライド板とが設けられており、固定スライド板の突起をラックに保持された線材の一方側に当接させた後、可動スライド板をスライドさせて線材の他方側に当接させることにより、線材端部近傍を両側より挟圧して保持したまま前記ラックから引き抜いてローディング部材へ移載することを特徴とする線材供給装置。
  2. 前記線材収容部には、線材の折れ曲がりを検出するための不良品検出手段を装備していることを特徴とする請求項1記載の線材供給装置。
  3. 前記可動スライド板には、可撓性を有する櫛歯状の突起が同一ピッチで形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の線材供給装置。
  4. 前記線材移載手段は、線材を保持したまま起立してピッチ送りされた先頭側のラックより線材を引き抜いて前記ローディング部材に移載する動作を繰り返すことを特徴とする請求項1、2又は請求項3記載のいずれか一項に記載の線材供給装置。
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