JP3733805B2 - 画像複写装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光感応性層及び表示層を有する書換可能な表示記録媒体を備え、印刷物等の反射画像原稿に照射された光の反射光を前記光感応性層に結像し、前記表示層に反射画像原稿を複写し記録を行う画像複写装置に関し、詳しくは、装置全体が簡易かつ軽量であり、高速にハードコピー形態の複写物を作成しうる、携帯性のある小型画像複写装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷物等の反射画像原稿を複写する代表的な装置としては、原稿を照明した反射光を結像光学系によって、予め帯電した光導電性を示す誘電体表面に直接結像し、その像面上に静電潜像を形成して、前記誘電体と逆極性に帯電、或いは、電荷注入された着色粉体等により顕像化する、アナログ方式の電子写真プロセスが一般的に知られている。
前記アナログ方式の電子写真プロセスは、画像処理による画質向上等を理由に急速に普及した、イメージセンサーとレーザー露光等の組合わせよりなるディジタル方式の電子写真プロセスに比べ、複雑なデータ処理やデータメモリ等を必要とせず、高精細な画像を安価に、かつ高速に複写しうるメリットを有する。このメリットは、記述の通り、原稿の照明から反射光の結像までが直接繋がったプロセスになっていることに大きく依存している。また、この直接的なプロセスの特徴を最大に生かした複写装置として、例えば、特開昭61−42631号や特開昭61−264331号において、文書の像が受光装置上に完全な全体的潜像として形成される全フレーム型複写機が開示されている。
【0003】
これらは、結像光学系に2次元的なレンズアレイを採用し、プラテン上の文書原稿を2次元的に均一露光して文書全体を一括して、予め帯電しておいた光導電性を示す誘電体表面に結像できることから、従来の単レンズを直列に組合わせる装置に比べ小型化が可能で、かつ高速な潜像形成が行えるという利点を有する。
しかし、これらの電子写真技術は、最終的には露光によって形成された誘電体上の潜像に、帯電若しくは電荷注入された着色粉体を付着させ、さらに紙面上にそれらを転写し、定着することでハードコピー形態の複写画像を得るものであるため、装置全体のサイズを手に持てる程度にまで小型化することは困難であった。また、2次元的な露光による潜像形成は瞬間的であっても、着色粉体による顕像化プロセスがさらに必要であるため、複写画像を瞬時に入手することは不可能であった。
【0004】
一方、上記電子写真装置とは別に、2次元的なイメージセンシング機能と表示機能とを一体的に備えた画像読取表示装置が、特開平5−276313号に開示されている。この画像読取表示装置は、反射画像原稿に照射した2次元的な露光に対する反射光をマトリクス電極により画素化された強誘電液晶層で受けて表示を行うと同時に、強誘電液晶層の分極電流の変化を検出してデータのディジタル的な読み出しを行うもので、原稿照射光を直接表示に反映させているため、瞬時に反射物の複写画像を得ることができる。また、読み取り画像はディジタル化されたデータとして加工に優れるという長所もある。
【0005】
しかし、イメージセンシング機能を併せ持つ表示部分は画素化されているため、複写できる画像の解像度は、その画素密度に制約されてしまう等の欠点がある。さらに、アナログ的な電子写真複写機のように、単純に画像の複写を行う用途として用いるには、マトリクス電極形成などの加工や、それらを駆動する回路等を必要とするため、装置の複雑化やコストアップに繋がる。
【0006】
また、表示層が読み取り装置と一体化されており、紙のハードコピーと同様に操作上の利便性が高いシート状の複写物を得ることは不可能であり、一度に表示できる複写画像も、常に表示画面の一枚のみであるという制約があり、複写物を並べて閲覧する等の使い方はできなかった。
【0007】
上記の通り、ハードコピー形態の複写物を高速に作成でき、手軽に持ち運べる等の携帯性に優れるとともに、読み取り装置と一体化された表示層のように複写画像を消去することなく、複数の複写物を作成しうる、薄型で軽量な小型画像複写装置は、未だ提供されていないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、
本発明は、小型、薄型かつ軽量であって、反射画像原稿の一部若しくは全部を複写して高速にハードコピー形態の複写物を作成しうる、携帯性に優れた画像複写装置を提供することを目的とする。また、
本発明は、書換可能で、読み取り装置と一体化された表示層のように複写画像を消去することなく、複数の複写物を作成しうる画像複写装置を提供することを目的とする。さらに、
本発明は、簡易な構造で高速に複数の複写物を作成しうる、安価な画像複写装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。即ち、
<1> 反射画像原稿方向に出射光の指向性が高められるように構成された光透過性の導光板と、該導光板の一方の側端に備えられた光源と、を含んで構成されたフロントライト型照明手段と、前記導光板の少なくとも一方の側の表面に対向して配置され、反射画像原稿面からの反射光を結像焦点面に結像する2次元レンズアレイと、光透過性の基板上に少なくとも光感応性層と表示層とが積層され、かつ前記2次元レンズアレイにより結像される結像焦点面と前記光感応性層の表面とが一致する位置に、着脱可能に2次元レンズアレイに対し離間して配置された、シート状の表示記録媒体と、前記2次元レンズアレイと前記表示記録媒体との間に配置された光透過性の支持プレートと、を備え、前記支持プレートの表面上に前記表示記録媒体をその光感応性層が表示層に対して該支持プレート側に位置する向きに密着して積載した時に、前記2次元レンズアレイにより結像される反射光の焦点が結像焦点面と一致するように、前記支持プレートが配置されると共に、前記支持プレートの積載面の正面側から前記表示記録媒体を載置可能に構成されたことを特徴とする画像複写装置である。
【0012】
<2> 支持プレートが、反射画像原稿方向に出射光の指向性が高められるように構成された光透過性の導光板と、該導光板の一方の側端に備えられた光源と、を含んで構成されたフロントライト型照明手段を兼ねる前記<1>に記載の画像複写装置である。
【0013】
<3> 表示記録媒体が、互いに対向する2枚の光透過性の電極基板間に、少なくとも光感応性層とメモリ性を有する表示層とを積層配置して構成され、さらに、前記表示記録媒体の電極基板に電圧を印加しうる電圧印加手段を備えた前記<1>又は<2>に記載の画像複写装置である。
【0014】
<4> メモリ性を有する表示層が、コレステリック液晶素材を含有する前記<3>に記載の画像複写装置である。
【0015】
<5> 光感応性層が、有機材料よりなる、電荷発生層、電荷輸送層及び電荷発生層をこの順に積層してなる積層構造を有してなる前記<3>又は<4>に記載の画像複写装置である。
【0016】
前記<1>に記載の本発明の画像複写装置によれば、印刷物等の反射画像原稿の表面が照射されると、その反射画像原稿からの反射光が、光感応性層と表示層とを有してなるシート状の表示記録媒体の前記光感応性層に結像されることにより、前記表示層に反射画像が容易に複写されるので、特に従来の電子写真方式の複写機のように着色紛体等の着色材料によって顕像化することなく、高速かつ簡易に複写が行える。
【0017】
原稿への光照射、反射像の結像及び記録(複写)が、薄板状に組合わされた一体構造を成すので、手軽に移動し、複写しようとする反射画像原稿上に置くだけで原稿面に密着させることができ、その一部若しくは全部を容易に複写できる。
【0018】
また、複写記録を担う表示記録媒体を着脱可能に配置したため、上述のようにして複写記録した後、装置より取り外してシート状のハードコピー形態の複写物として取り扱えるとともに、複数の表示記録媒体を使用し順じ装着することにより、一旦作成した複写画像を消去することなく、複数の複写物を作成することできる。
【0019】
しかも、本発明の画像複写装置は簡易な構造で構成されるので、薄型化、軽量化及び小型化が容易に行え、画像複写装置全体を容易に手で持ち運ぶことのできる携帯性を有し、また装置の低コスト化も可能である。
【0020】
本発明の画像複写装置よれば、フロントライト型照明手段を構成する導光板が原稿と密着させる支持台として機能し、該導光板の厚みは、2次元レンズアレイの導光板と対向する側のレンズ面から、原稿と接する側の導光板表面までの距離が、2次元レンズアレイの導光板と対向しない側のレンズ面から、該レンズ面より表示記録媒体方向に出射された反射光が結像される結像焦点面までの距離と光学的に等しくなるように設定されるので、単に複写しようとする反射画像原稿上にその導光板と接するように置く等して導光板の表面に密着させるだけで、位置決め等の煩雑な他の作業を要することなく、原稿面の浮き上りを防止すると共に、2次元レンズアレイからの反射光の焦点を、結像焦点面となる光感応性層と合焦し得、即ち、2次元レンズアレイより結像される反射光の焦点位置を容易に決定することができる。従って、簡易な操作で画像ボケ等のない高精細な複写画像を得ることができる。
【0021】
本発明の画像複写装置によれば、2次元レンズアレイと表示記録媒体との間に、さらに光透過性の支持プレートを装置本体側、即ち、2次元レンズアレイ側に固定配置し、該支持プレートが表示記録媒体の支持台として機能し、かつ該支持プレートの厚みが、2次元レンズアレイの導光板と対向する側のレンズ面から、原稿と接する側の導光板の表面までの距離が、2次元レンズアレイの導光板と対向しない側のレンズ面から、該レンズ面より表示記録媒体方向に出射された反射光が結像される結像焦点面までの距離と光学的に等しくなるように設定されるので、前記支持プレート上に表示記録媒体を、その光感応性層が表示層に対して支持プレート側に位置する向きに密着して積載するだけで、2次元レンズアレイより結像される反射光の焦点位置を容易に決定でき、画像ボケ等のない高精細な複写画像をより簡易な操作で得ることができる。
【0022】
しかも、表示記録媒体は支持プレート上に積載されるので、本発明の画像複写装置に装着する表示記録媒体はシート(薄板)状の媒体であるが、例えば、表示記録媒体をその側端部でのみ支持するような構造の場合に懸念される、表示記録媒体自体の湾曲を抑え、焦点ズレによる画像のボケ等を防止してより高精細な画像を安定に複写することができる。
【0023】
前記<2>に記載の本発明の画像複写装置によれば、前記支持プレートとしてフロントライト型照明手段を用いることにより照明機能をも兼ね備えたので、反射画像原稿の表面への出射光量を増大させることが可能であり、より高感度にかつ高精細に複写することができる。
特に、濃色で低コントラストな領域の多い画像や高濃度画像のように、反射光量が比較的小さい、又は反射光量差の小さい反射画像原稿を複写する場合など、十分な光量を確保して、鮮明で高コントラストな画像を形成することができる。
【0024】
前記<3>に記載の本発明の画像複写装置によれば、複写機能を担う表示記録媒体を、一対の光透過性の電極基板間に少なくとも光感応性層とメモリ性を有する表示層とが積層状態で挟持された構成とし、該表示記録媒体の前記電極基板に電圧を印加しうる電圧印加手段を別途装置内に備えたので、反射画像原稿からの反射光が、2次元レンズアレイを介して前記表示記録媒体を構成する光感応性層の表面に結像されると、その画像形状に従って光感応性層内に電荷が発生して画像様に電界を生じ、該電界により表示層に画像が複写(メモリ)される。従って、容易に書き換えができ、しかも複数回の書き換えが可能であり、その書換による表示記録媒体の劣化もほとんどない。
【0025】
前記<4>に記載の本発明の画像複写装置によれば、メモリ性を有する表示層をコレステリック液晶素材を含んで構成したことにより、表示層にかかる電界を適宜変えることにより容易に書き換えが可能であるとともに、記録後の画像も十分な保持安定性を有する。
【0026】
しかも、その表示モードとして、液晶分子が、表示層面と平行に配向して強い光反射性を有するプレーナ配列と、表示層面と垂直に配向して弱い後方散乱性を有する光透過性のフォーカルコニック配列と、の2つの光反射率の異なる双安定状態を、電極にバイアス電圧を与えながら光感応性層に入射される光量に応じて切り替え表示する、選択反射特性を利用した表示モードを選択した場合には、原稿の反射画像原稿を、より高コントラストに、かつ鮮明に複写記録することができので好ましい。
【0027】
前記<5>に記載の本発明の画像複写装置によれば、光感応性層を、有機材料を用いた、第一の電荷発生層、電荷輸送層、第二の電荷発生層がこの順に積層されてなる積層構造を含んだ構成としたので、光に対する良好な感度特性を有し、表示層での表示を高感度かつ高精度に行える。また、汎用の液晶素材などを表示層に使用する場合に、AC(交流)駆動が可能になり、液晶表示層の劣化の原因となるDC(直流)成分の印加を回避できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の画像複写装置は、反射画像原稿方向に出射光の指向性が高められるように構成された光透過性の導光板と、該導光板の一方の側端に備えられた光源とを含んで構成されたフロントライト型照明手段(以下、単に「照明手段」ということがある。)と、前記導光板の少なくとも一方の側の表面に対向して配置され、光が出射された反射画像原稿面からの反射光を結像焦点面に結像する2次元レンズアレイと、基板上に少なくとも光感応性層と表示層とが積層され、前記2次元レンズアレイにより結像される結像焦点面が前記光感応性層の表面と一致する位置に、着脱可能に2次元レンズアレイに対し離間して配置された、シート状の表示記録媒体と、前記2次元レンズアレイと前記表示記録媒体との間に配置された光透過性の支持プレートとを含んで、支持プレートの表面上に表示記録媒体をその光感応性層が表示層に対して該支持プレート側に位置する向きに密着して積載した時に、2次元レンズアレイにより結像される反射光の焦点が結像焦点面と一致するように、支持プレートが配置されると共に、支持プレートの積載面の正面側から前記表示記録媒体を載置可能なように構成される。
以下、本発明の画像複写装置について、図1、図2及び図4により詳細に説明する。
【0029】
図1には、本発明の画像複写装置の基本的な構成態様が示されており、該構成であればその具体的態様としては制限はなく、適宜選択して構成できる。以下、基本構成について説明する。図1は、本発明の画像記録装置の基本構成を示す図である。即ち、
フロントライト型照明手段1は、光透過性の導光板5と、該導光板5の一方の側端で固定され一体的に備えられた光源4とを含んで一体的に構成されている。このフロントライト型照明手段1に対して、該照明手段1の導光板5の少なくとも一方の側の表面からみたその上方に、離間して対向する位置に、2次元レンズアレイ2が配置されている。この2次元レンズアレイ2は導光板5とともに固定配置され、導光板5と一体的に構成されている。2次元レンズアレイ2と導光板5との間の間隙は、導光板5や後述する支持プレートの厚みや、2次元レンズアレイ2と表示記録媒体3との間の距離等に応じて、適宜調節が可能である。
【0030】
一方、表示記録媒体3は、2次元レンズアレイ2の照明手段1と対向しない側において、前記2次元レンズアレイにより結像される結像焦点面が、該表示記録媒体3の、表示層と接しない側の光感応性層の表面と一致する位置に、即ち、2次元レンズアレイ2の導光板5と対向する側のレンズ面Aから反射画像原稿20と接する側の導光板5の表面までの距離(焦点距離A)が、2次元レンズアレイ2の導光板5と対向しない側のレンズ面Bから結像される結像焦点面までの距離(焦点距離B)と光学的に等しくなる位置に、2次元レンズアレイ2と離間して着脱可能な形態で配置されている。
【0031】
また、反射画像原稿は20は、2次元レンズアレイ2と対向しない側の導光板5の表面に配置され、上述したように、導光板5表面に密着させることのみにより、前記焦点距離Aと焦点距離Bは光学的に等距離となり、表示層にボケ等のない鮮明な画像として複写できる。
【0032】
以下、各構成についてさらに詳細に説明する。
図1に示すように、フロントライト型照明手段1は、光源4により導光板5の一方の側端から光を出射し、その出射光を、導光板5に対向して配置された反射画像原稿20側に高い指向性を有する導光板5を通して、反射画像原稿20の表面全体を照射する。出射光は、反射画像原稿20の表面において画像の反射特性に従って反射され、その反射光は再び導光板5中を通って2次元レンズアレイ2へと入射される(図1中の矢印)。
【0033】
従って、前記導光板5としては、基本的には、光源4より入射した光を反射させたい反射画像原稿20面側に指向性を高めて出射できる構造を有し、かつ反射画像原稿20からの反射光が再び導光板5を通過する時に、反射光が散乱を受けにくい透明性を有しているものであることが必要である。
このような導光板としては、上記性質を有するものであればいずれの構造よりなるものであってもよく、通常の反射型液晶表示装置の暗所での視認性を改善するための光源として用いられているものをそのまま応用することができる。即ち、例えば、月刊ディスプレイ(Vol.4,No.6,p.56,1998)に記載の、くさび形導波板、又はプリズム状の起伏を連続的に有するもの、或いは、特開平10−14260110号に記載の、矩形的な凹凸起伏を導波板表面に有するもの、特開平10−32651510号に記載の、導波板表面に階段状の段差を設けたもの、などを好適に挙げることができる。
【0034】
また、反射画像原稿20と導光板5とは、例えば図2に示すように、互いに密着するように配置することが好ましく、この場合に、前記焦点距離Aと焦点距離Bとが等しくなるように、導光板5の配置位置を調整し固定する。即ち、導光板5の表面が、反射画像原稿20と密着させる支持台として機能し、複写しようとする反射画像原稿上に導光板が接するようにして置く等して導光板の表面に密着させるだけで、位置決め等の煩雑な他の作業を必要とすることなく、反射光の焦点が結像焦点面である光感応性層と合焦し得、即ち、2次元レンズアレイより結像される反射光の焦点位置を容易に決定することができる。
【0035】
前記光源としては、冷陰極蛍光ランプ、熱陰極蛍光ランプ、ハロゲンランプ、LEDをライン状に並べたもの、キセノンフラッシュランプ等が挙げられる。
【0036】
前記2次元レンズアレイは、図1に示すように、反射画像原稿20から反射された反射光を受け、さらに結像焦点面に結像する。ここで、結像焦点面とは、2次元レンズアレイが、反射された画像様の反射光をピントボケを生ずることなく結像しうる面、即ち、反射光の焦点が合う空間面をいい、具体的には、表示記録媒体3を構成する光感応性層の、表示層と接しない側の表面と一致し、該表面上に集光して反射画像原稿を結像する。
前記2次元レンズアレイとしては、例えば、球面屈折型のマイクロレンズ、ゾーンプレート、フレネルレンズなどの回折現象を利用したレンズを2次元アレイ状に配置し、レンズ間を遮光材料で固定した平面状のものであってもよい。回折格子が半導体製造プロセスを使ったマルチレベルグレーティングによって形成された、いわゆるバイナリレンズであってもよい。但し、上記タイプのレンズは、少なくとも2層以上を空間的に直列に組合わせて、等倍の正立像を得ることができるものである必要がある。
また、上記のほか、レンズ間を遮光材料で固定した屈折率分布型のロッドレンズの2次元アレイを用いてもよく、この場合には、単板で等倍正立像が得られるという利点がある。
【0037】
前記2次元レンズアレイを構成するレンズ材質としては、ガラス、プラスチックともに利用可能であるが、ガラス製レンズは、光学的な透明性、加工精度、加工後の変形が少なく結像性能の劣化が少ないといった利点がある。一方、プラスチック製レンズは、装置全体の重量を軽量化しうるといった利点がある。従って、目的に応じて適宜選択することができる。
【0038】
本発明の画像複写装置は、例えば、図2に示す態様で構成されていてもよい。即ち、2次元レンズアレイ2と表示記録媒体3との間に、支持プレート6を備えていてもよい。この態様では、該支持プレート6が、表示記録媒体3を装着する際の位置を支持する支持台としての役割を担い、表示記録媒体3を前記支持プレートの表面上に密着して装着するだけで、容易に結像焦点面が決定され、鮮明な複写画像を作成できる。特に、複数の表示記録媒体3を用いる場合には、容易に付け替えが可能であり、複数の複写物を高速に得ることができる。
【0039】
前記支持プレート6としては、少なくとも表示記録媒体3のサイズと同等以上であればよく、また、上述のように、焦点位置を容易に決定しうる観点から、既述の焦点距離A及びBが等距離となる厚みとすることが望ましい。
また、その材質としては、表面平滑で表示記録媒体3と密着でき、2次元レンズアレイ2からの反射光が散乱を受けにくい透明性を有しているものであることが好ましい。例えば、ガラス、PMMA、ポリカーボネート等が好適に挙げられる。
【0040】
また、本発明の画像複写装置は、例えば、図4に示す態様で構成されていてもよい。即ち、前記支持プレート6の代わりに、既述の照明手段1を備えた態様であってもよい。この場合には、上記同様に支持台としての機能を有するとともに、照明機能をも兼ね備えることが可能である。
【0041】
本発明の画像複写装置に備えられた表示記録媒体は、光透過性の基板上に少なくとも光感応性層と表示層とが積層されてなり、図1に示すように、前記2次元レンズアレイ2のレンズ面Bから出射した反射光が結像して画像を結ぶように調整された結像焦点面が、前記表示層と接しない側の光感応性層の表面と一致する位置に2次元レンズアレイ2に対し離間して、着脱可能な形態で配置される。
【0042】
前記光感応性層としては、光応答性のある材料であれば使用でき、例えば、フォトクロミック材料や光導電性の材料等より適宜選択することができる。
前記フォトクロミック材料は、光により直接発色反応を起こしうるものであり、該材料の場合、光感応性層と表示層を兼用できるため、媒体の構成を簡略化しうる長所を有する。しかし、書き込み光以外の波長光による消色を生じやすく、複写記録後の画像安定性に欠けるといった短所がある。
【0043】
一方、前記光導電性の材料の場合、露光によるインピーダンス変化を利用するため、電圧印加時以外は表示層に影響を与えないため、複写記録された画像の維持性の点で優れている。本発明においては、光導電性の材料を用いた態様が好ましい。
【0044】
前記光導電性の材料としては、無機系、有機系のいずれの材料も使用できる。前記無機系材料としては、例えば、セレン、アモルファスシリコン、酸化亜鉛、BSO等が挙げられ、中でも、アモルファスシリコンは、太陽電池等でも広く用いられている材料であるため好ましい。しかし、シート状の表示記録媒体としてフレキシブル基板への適性が良好で、製造工程に高温の熱処理や、時間を要するプロセスを必要としない、有機系の材料がより好ましい。
【0045】
前記有機系の材料としては、例えば、電子写真プロセスにおいて感光体として用いられる材料を用いることができる。
有機系の材料には、電荷発生と電荷輸送を同時に行う材料もあり、該材料も適用可能であるが、一般敵には、良好な光感度特性を示すという観点から、電荷発生層と電荷輸送層とに機能分離された構成を有する材料が多用されており、本発明においても好ましい態様である。
上記のように、機能分離された構成を有する材料としては、少なくとも、電荷発生層、電荷輸送層及び電荷発生層をこの順に積層してなる積層構造を有して構成された材料が挙げられ、少なくとも、電荷発生層/電荷輸送層/電荷発生層の積層構造を有してなる材料は、表示層への交流電圧の印加が可能であり、表示層として汎用の液晶素材が使用可能である点で好ましい。例えば、図3に示すように構成することができる。さらに、中央の電荷輸送層中に電荷発生層を形成し、電荷発生層/電荷輸送層/電荷発生層/電荷輸送層/電荷発生層とした構成の材料も適用可能である。
【0046】
前記電荷発生層に用いられる材料としては、ペリレン系、フタロシアニン系、ビスアゾ系、ジチオピトケロピロール系、スクワリリウム系、アズレニウム系、チアピリリウム・ポリカーボネート系など光照射により電荷が発生する有機材料が挙げられる。
【0047】
電荷発生層の形成方法としては、真空蒸着法やスパッタリング法など、ドライな膜形成法のほか、溶剤や分散剤を用いたスピンコート法、ディップ法等の方法も適用可能である。
【0048】
また、前記電荷輸送層に用いられる材料としては、トリニトロフルオレン系、ポリビニルカルバゾール系、オキサジアゾール系、ピラリゾン系、ヒドラゾン系、スチルベン系、トリフェニルアミン系、トリフェニルメタン系、ジアミン系などが挙げられる。また、LiClO4を添加したポリビニルアルコ−ルやポリエチレンオキシドのようなイオン導電性材料の適用も可能である。
【0049】
電荷輸送層の形成方法としては、電荷発生層の形成に適用可能な方法と同様の方法を挙げることができる。
【0050】
光感応性層として光導電性の材料を用いた場合、該層に積層する表示層としては、電界応答性の表示材料、或いは、電流の通電によって表示可能なもの(電流応答性の表示材料)等が好適である。
前記電界応答性の表示材料としては、ネマチック、スメクチック、ディスコチック、コレステリック系などの液晶素材を含む表示素子、電気泳動を利用した表示素子、電気浸透を利用した表示素子、2色粒子の回転を利用した表示素子、電界応答性のフレーク配向を利用した表示素子等が挙げられる。
【0051】
上記のように、光感応性層として光導電性の材料を用い、かつ表示層の表示材料として電界応答性の表示材料を用いる場合、表示記録媒体の構成態様としては、例えば、図3又は4に示すように、積層される光感応性層14及び表示層10若しくは17を2枚の電極基板9により挟持した態様に構成してもよい。ここで、前記電極基板9は、基体8上に導電性層8’が設けて構成されるが、後述の通り、本発明においてはこれに制限されるものではない。
この場合、電界の変化により容易に画像をメモリすることができ、従って、一旦画像を形成した後に、再度容易に書き換えることができる。
【0052】
前記電界応答性の表示材料は、系全体をマイクロカプセル内に封入し、該マイクロカプセルをバインダーに分散させて、図5に示すような態様で表示層を構成してもよく、この場合には、表示層の形成は、塗布プロセスにより公知の塗布方法により行える、表示層形成後の耐機械特性に優れる等の利点があり、シート状の表示記録媒体を操作する上で好ましい。
また、液晶素材としては、該液晶化合物が高分子材料中に分散されたものや、液晶素材中に高分子材料を若干混合したもの、或いは、液晶化合物自体が高分子化合物であるもの等が挙げられる
【0053】
一方、前記電流応答性の表示材料としては、エレクトロクロミー現象を発現する、無機系若しくは有機系の表示材料が挙げられる。
【0054】
前記表示素子の中でも、画像メモリー性を有し、電圧印加終了後もバッテリーを要することなく、表示内容を安定に維持することができ、また、書込装置から切り離してシート状の表示記録媒体として利用できる点で、特に電気泳動や2色粒子の回転を利用した表示素子、又はスメクチック液晶、カイラルスメクチックC相等の強誘電液晶、若しくはコレステリック液晶等を主とした表示材料が好ましい。
さらに、偏光板やカラーフィルタを必要とせずに、選択反射波長特性を利用したカラー表示を高い反射率で行え、高コントラストで高精細な画像を表示しうる観点から、コレステリック液晶を主体とする表示材料が特に好ましい。
【0055】
表示記録媒体を構成する、光透過性の基板としては、ガラス又はプラスチック等を材料とした基板が挙げられるが、紙ハードコピーに近いフレキシブル性や、ラフな取り扱いにも耐えられる機械強度に優れる点で、プラスチック材料を用いた基板が好ましい。
前記プラスチック材料を用いた基板としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系フィルム、ポリカーボネート、ポリイミド等が挙げられる。基板の厚みとしては、自己支持性やフレキシブル性、軽量性、重ねた時の厚み等の点で、75〜500μmが好ましい。
【0056】
本発明に用いる表示記録媒体が、例えば、図3又は5に示すように、互いに対向する2枚の光透過性の電極基板9間に、光感応性層14若しくは17と表示層10とを積層してなる態様である場合には、前記電極基板としては、光透過性のもので、入射する光が散乱を受け難い透明性を有し、かつ表示層に画像形成できる電圧を印加しうるものであれば使用でき、それ自体が導電性の基板であるもののほか、後述する光透過性の基体の一方の表面に光透過性の導電性層が形成された基板等も挙げられる。例えば、図3又は5のように、互いに対向する2枚の基体8の各対向面側の表面に、それぞれ導電性層8’が設けられた態様のものであってもよい。
【0057】
前記導電性層としては、入射光が散乱を受け難い透明性を有し、導電性があり電極として機能しうるものであれば特に制限はなく、例えば、ITO(インジュウム−スズ酸化物)、二酸化スズ等の金属酸化物等が挙げられる。また、導電性セラミックス材料等を用いることもできる。導電性膜は、例えば、蒸着法、スパッタリング法、CVD法等従来公知の方法により基板上に形成できる。
【0058】
前記シート状の表示記録媒体としては、光導電性の材料を用いた光感応性層と表示層とを組合わせた態様のものは好ましく、この場合には、画像複写装置とこれを構成する、着脱可能にしたシート状の表示記録媒体とを電気的に接続し、表示記録媒体に電圧を印加しうる手段を備えた構成とする。
このような構成としては、特にその態様が限定されるものではなく、例えば、シート状の表示記録媒体側に、積層された光感応性層及び表示層を挟むようにして一対の電極を設け、該電極から引き出された接点端子を有するコネクタと、画像複写装置の内部に備えた電圧印加手段に接続された接点を有するコネクタとを着脱自在にできる接続部を有する態様の構成としてもよい。
【0059】
また、前記電圧印加手段は、画像複写装置の照明手段と同期したタイミングで、表示層の駆動に必要な電圧パルスを印加できるように構成されている。印加される電圧パルスは、AC電源からの電圧をもとに変圧や、波形の整形を行って作られる態様のものでもよいし、電池などのバッテリーから供給されるDC電圧源を機械的にON/OFFスイッチングして印加しうるものでもよいし、DC電源からインバータ回路を介して必要なAC波形パルスを生成し印加する態様のものでもよい。
表示材料として、電界応答性の液晶材料を用いる場合は、特にAC波形による駆動が液晶材料の劣化、特性変化を避けるうえで好ましい。
【0060】
上記のようなパルスの生成には、例えば、ROMのような波形記憶手段とDA変換手段と制御手段とを有して、電圧印加時にROMから読み出した波形をDA変換して電圧をパルス状に供給する回路も適用可能であり、また、ROMではなく、パルス発生回路のような電気回路的な方式でパルスを発生させる手段も適用可能である。パルスの生成手段としては、これらに限定されるものではなく、駆動パルスを印加しうる手段であればよく、適宜選択して構成することができる。
また、前記電圧印加手段と照明手段の露光タイミングとを同期させるために、露光状態や照明手段の駆動状態を検出した電気的なトリガーをもとに、シート状表示記録媒体への電圧印加を行ってもよい。
【0061】
複写対象となる反射画像原稿としては、印刷物やレーザープリンタ、手書き文書など、一般の紙媒体上にマーキングされたハードコピー原稿は勿論、OHP原稿などの透過物を紙のような拡散面、あるいは鏡面上に重ねたもの、さらに透過型液晶パネルの背面部や電極部に反射性の材料や構造を有し、入射光を反射することで表示を行う反射型液晶表示素子、或いは、画素化された微小ミラー面の角度を電気的に可変して入射光の反射方向を制御し、表示や光変調を行うDigital Micromirror Device(米国TI社の商標)なども含まれる。即ち、画像が形成された原稿面を光照射することにより、その画像に従った反射光を返す構造を有するものであれば制限はない。
【0062】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図2と同様の構造となるように、光透過性の導光板5と、該導光板5の一方の側端において光源としての冷陰極管4とを一体的に連結して構成されたフロントライト型照明手段1に対して、該照明手段1の導光板5の少なくとも一方の側の表面からみて、その上方側に対向する位置に離間して屈折率分布型の2次元ロッドレンズアレイ(ロッドスコープ,三菱レーヨン(株)製)2を配置した。このロッドレンズアレイ2は、前記導光板5の、照明手段1が固定された一方の側端に対向する他方側端において導光板5と固定され、導光板5と一体的に構成されている。図2は、本発明の画像複写装置の一例を示す図である。
前記フロントライト照明手段1を、図2に示すように、画像がプリントされた紙文書(反射画像原稿)20の表面に導光板5の表面が密着するように配置した。導光板5の原稿面側の表面には、導光板5の側端の冷陰極管4より入射した光が、原稿20方向への照明光の指向性を高めるため、冷陰極管4からの入射光方向と直交する方向に稜線が伸びた微小なプリズム状の起伏が連続的に形成されている。
【0063】
また、導光板5の厚みは、ちょうどその上部に配置するロッドレンズアレイ2の、導光板5と対向しない側のレンズ面Bから該レンズ面Bより表示記録媒体3方向に出射された反射光が結像される結像焦点面までの光学的な距離と等しくなるように設定されている。
【0064】
前記ロッドレンズアレイ2上部には、やはりレンズ面Bから該レンズ面Bより表示記録媒体3方向に出射された反射光が結像される結像焦点面までの光学的距離に等しい厚みを有する、光透過性の支持プレート6が配置されている。
さらに、前記支持プレート6上には、ITO電極膜が内側にそれぞれ設けられた2枚のPETフィルム基板9、この一対の基板9に挟持されるようにして、光感応性層14、遮光層11及びコレステリック液晶化合物と若干量の高分子樹脂とを含む表示層10を備えた、図3と同様の構成を有するシート状の表示記録媒体3が、その光感応性層14と接触する側の基板9がロッドレンズアレイ2と対向するように配置した。図3は、表示記録媒体の構造の一例を示す概略断面図である。
【0065】
前記表示記録媒体3の作製方法については、以下の通りである。
まず、75μm厚の、一方の側の表面に酸化インジウム錫(ITO)膜(電極8’)が設けられた基板(商品名:ハイビーム,東レ(株)製)9を2枚準備し、電極8’部を若干引き出すようにして電圧印加用の端子を設けた。
【0066】
次に、2枚のうちの一方の基板9の電極8’上に、ベンズイミダールペリレン(BZP)を蒸着して0.08μm厚の電荷発生層12を形成した。次いで、ビフェニルージアミン系材7.2%、ポリカーボネートビスフェノールZ(ポリ(4,4'−シクロヘキシリデンジフェニレンカーボネート))10.8%及びモノクロロベンゼン82%を混合した後、これにさらにモノクロベンゼンを加えて2倍に希釈して塗布液を調製し、これを前記電荷発生層12上にスピンコート法により塗布して、3μm厚の電荷輸送層13を積層した。
この電荷輸送層13上に、上記と同様にしてBZPを蒸着し0.08μm厚の電荷発生層12’を形成し、さらに該電荷発生層12’上に、黒色樹脂(BKR−105,日本化薬(株)製)の溶液をスピンコート法により塗布し、0.7μm厚の遮光層11を形成した。
前記遮光層11上には、5μm径の接着剤付球形スペーサー(ハヤビーズL−25,早川ゴム(株)製)を湿式散布した。
【0067】
次に、もう一枚の基板9に対して、そのITO膜(電極8’)上に、上記同様の5μm径の接着剤付球形スペーサー(ハヤビーズL−25,早川ゴム(株)製)を湿式散布した。
その後、2枚の基板9を、その球形スペーサーが散布された面同士が接触するように密着させた。以上の工程を室温で行った後、スペーサーと基板を接着するため、110℃に加熱し、30分間保持して表示層用の空のセルを形成した。
【0068】
一方、正の誘電率異方性を有するネマチック液晶素材(E186,メルク社製)72.3%、右旋性のカイラル剤(CB15,メルク社製)13.9%及び右旋性のカイラル剤(CE2,メルク社製)13.9%を混合し、この混合液に、さらにチオール系UV重合高分子前駆体(NOA65,ノーランド社製)15%添加して、表示層用材料を調製した。
この表示層用材料は、緑色光を選択反射するように、ネマチック液晶素材とカイラル剤との割合が選択されている。
【0069】
前記表示層用に形成した空のセルの周囲は、予め一方の基板9に塗布しておいたシール材によって、表示層用材料を注入しうる一部(注入口)を残して封鎖されている。この注入口から、得られた表示層用材料と高分子樹脂(紫外線硬化樹脂)との混合物を、加熱流動化して真空注入し、余剰の前記混合物を排出した後注入口を封止した。その後、フィルタリングされた高圧水銀ランプを用いて、照射エネルギー25mW/cm2(365nm)のUV光を120秒間照射し、注入された高分子樹脂を重合硬化させ表示層とし、シート状の表示記録媒体3を完成した。
【0070】
得られた表示記録媒体3を、図2に示すように、その光感応性層14と接する側の基板9と支持プレート6とが密着するように配置し、以下の手順で反射画像原稿20の複写を行った。
【0071】
まず、図2に示すように照明手段1及びロッドレンズアレイ2が一体的に備えられた画像複写装置本体に、上記で得られた表示記録媒体3を装着し、表示記録媒体3の2枚の電極8’から引き出された電圧印加用の端子を、画像複写装置本体内に備えた電圧印加手段の回路からの端子と接続した。
【0072】
次に、反射画像原稿20の複写しようとする領域を覆うように、装置全体を手に持って位置決めし、装置の導光板5が原稿と接するようにして原稿20上に置いた。原稿20のサイズと表示記録媒体3のサイズが同じ大きさであれば、周囲の辺を合致させることにより位置決めを容易に行える。
図示されていない複写動作のスイッチを押すと、フロントライト型照明手段1の冷陰極管4が点灯し、原稿20の画像面を照明するのと同期して、表示記録媒体3の電極8’の両端子に交流矩形波の駆動パルスが供給され、光感応性層14内に、原稿20より反射された反射光のパターンに応じたインピーダンス変化を誘起させる。
【0073】
反射光のパターンに従って生ずる光感応性層のインピーダンス変化に応じて、電圧印加された状態で表示層に対して画像パターン状の電界が生じ、コレステリック液晶素材を含む表示層10に原稿20の複写画像が記録された。表示記録媒体3への電圧印加を終了し、次いで原稿20への照明を終了した。
【0074】
上記操作により、電圧印加を解除した表示層10には、露光後の反射光のパターンに従って、緑色の選択波長反射を示すプレーナ状態、又は光透過による背景色(ここでは、黒色)を示すフォーカルコニック状態よりなるコントラストの高い画像が形成され、反射画像原稿20と同一の画像を複写することができた。
【0075】
上記の通り、手に持って複写しようとする位置に手軽に移動し置くだけで原稿に密着させることができ、着色材料等の消費材料を用いずに高速に複写を行うことができた。
画像が複写されたシート状の表示記録媒体3は、電圧印加用の端子を外し、画像複写装置本体より取り外しても、無電源下で形成画像を安定に維持することができ、紙ハードコピーに相当する、シート状のハードコピー形態の複写物を得ることができた。また、手に持って閲覧等するなど、紙と同様に取り扱うことができ、複数の表示記録媒体を用いて異なる画像を複写することにより、複数の表示をも同時にかつ容易に行うことができた。表示記録媒体の着脱も支持プレートを支持台とすることで、簡易に焦点位置が定めることができ、その着脱性にも優れていた。
得られた複写画像は、再度画像複写装置本体に装着し、上記と同様の複写操作を繰り返すことにより、容易にかつ何度でも所望の画像に容易に書き換えることができた。
【0076】
(実施例2)
図4に示すように、実施例1で用いた支持プレート6に代えて、実施例1においてロッドレンズアレイ2の下部に備えた、導光板5と冷陰極管4とを備えてなるフロントライト型照明手段1と同様にして構成された第2のフロントライト型照明手段15を配置したこと以外、実施例1と同様にして本発明の画像複写装置を作製し、実施例1と同様にして反射画像原稿20の画像を複写した。
但し、図示されていない複写動作のスイッチを押すと、フロントライト型照明手段1の冷陰極管4と、フロントライト型照明手段15の冷陰極管16の両方が点灯し、原稿20の画像面は、光量が増加したことでより明るく照明された。
【0077】
実施例1同様、手に持って複写しようとする位置に手軽に移動し置くだけで原稿に密着させることができ、着色材料等の消費材料を用いずに高速に複写を行うことができた。上記の通り、照明手段を2個配置したことで、表示記録媒体へ入射される反射光の光量が増大し、原稿上の濃色で低コントラストな領域や高濃度領域の画像も、高コントラストにかつ高精細に複写することができた。第2の照明手段の導光板が支持プレートに代わる支持台としても機能し、表示記録媒体の着脱性、取り扱い性は実施例1と同様であった。
また、実施例1同様、シート状の表示記録媒体3には、画像複写装置本体より取り外した後においても形成画像が安定に保持され、シート状の安定した複写物を得ることができた。さらに、紙と同様の取り扱いが可能であり、複数の表示記録媒体を用いることで複数の表示をも同時にかつ容易に行うことができた。得られた複写画像は、再度画像複写装置本体に装着し、同様の複写操作を繰り返すことにより、容易にかつ何回でも所望の画像に容易に書き換えることができた。
【0078】
(実施例3)
実施例1で用いた表示記録媒体に代えて、以下のようにして作製した、図5と同様の構造を有する表示記録媒体を用いたこと以外、実施例1と同様にして本発明の画像複写装置を作製し、実施例1と同様にして反射画像原稿20の画像の複写を行った。
即ち、本実施例では、表示記録媒体として、マイクロカプセル内包されたコレステリック液晶素材を含有する表示層を備えた液晶素材を含有する表示記録媒体を用いる。
【0079】
マイクロカプセル内包されたコレステリック液晶素材を含有する表示層を備えた表示記録媒体の作製方法は、以下の通りである。即ち、
正の誘電率異方性を有するネマチック液晶素材(E186,メルク社製)72.3%、右旋性のカイラル剤(CB15,メルク社製)13.9%及び右旋性のカイラル剤(CE2,メルク社製)13.9%を混合し、この混合液を加熱溶解した後、室温に戻して緑色光を選択反射する表示層用液晶材料を調製した。
該表示層用液晶材料1gに対し、キシレンジイソシアネート3モルとトリメチロールプロパン1モルとの付加物(D−110N,武田薬品工業(株)製;カプセル壁材)0.3gと、酢酸エチル10.0gとを加えて均一な溶液とし、これを油相とした。
【0080】
一方、ポリビニルアルコール(ポバール217EE,(株)クラレ製)1gを、加熱したイオン交換水10.0g中に加えて攪拌した後、放置冷却して水相とした。
次に、得られた油相を上記水相中に添加して乳化分散し、水相中に油相液滴が分散された、水中油エマルジョンを調製した。この水中油エマルジョンを60℃の恒温槽にて2時間攪拌し、界面重合反応及び脱溶剤を完了した後、コレステリック液晶内包マイクロカプセル液を得た。このコレステリック液晶内包マイクロカプセル液を遠心分離器にかけて上澄みを除き、少量のポリビニルアルコール水溶液を含むマイクロカプセル粗生成物とし、このマイクロカプセル粗生成物に10%ポリビニルアルコール水溶液を4g添加して表示層用塗布液を調製した。
【0081】
実施例1で用いたものと同様の、75μm厚のITO膜(電極8’)付き基板9を2枚準備し、電極8’部を若干引き出すようにして電圧印加用の端子を設けた。2枚の基板うち、一方の基板9の電極8’上に、実施例1と同様にして、電荷発生層12、電荷輸送層13及び電荷輸送層12’よりなる光感応性層14を形成し、該層上にさらに遮光層11を積層した。
上記より得られた表示層用塗布液を、前記遮光層11上に、エッジコータを用いてその湿潤膜厚が125μmとなるように塗布し、その後室温で乾燥させて表示層17を形成した。尚、乾燥時の表示層17の層厚は約25μmであった。
さらに、表示層17上に接着剤を塗布し、該接着剤上にもう一枚の基板9をそのITO膜が接するように載せラミネートし、図5と同様の構成を有する表示記録媒体を作製した。
【0082】
前記表示記録媒体を用いても、実施例1同様、手に持って複写しようとする位置に手軽に移動し置くだけで原稿に密着させることができ、着色材料等の消費材料を用いずに高速に複写を行うことができた。しかも、表示層に含有する液晶素材をマイクロカプセルに内包したことで、より簡易な工程で容易に表示記録媒体を形成することができ、取り扱い時における高い耐久性を有していた。表示記録媒体の着脱性は実施例1と同様であった。
また、実施例1同様、このシート状の表示記録媒体には、画像複写装置本体より取り外した後においても形成画像が安定に保持され、シート状の安定した複写物を得ることができた。さらに、紙と同様の取り扱いが可能であり、複数の表示記録媒体を用いることで複数の表示をも同時にかつ容易に行うことができた。得られた複写画像は、再度画像複写装置本体に装着し、同様の複写操作を繰り返すことにより、容易にかつ何回でも所望の画像に容易に書き換えることができた。
【0083】
【発明の効果】
請求項1に記載の本発明によれば、印刷物等の反射画像原稿の表面で反射された反射光がシート状の書換可能な表示記録媒体の光感応性層に結像されることにより、原稿画像を容易に複写記録されるので、特に従来の電子写真方式の複写機のように着色材料等によって顕像化することなく、高速かつ簡易にシート状の複写物を提供することができる。また、手軽に移動し、複写しようとする反射画像原稿上に置くだけで原稿面に密着させることができ、その一部又は全部を容易に複写記録できる。
【0084】
さらに、表示記録媒体が着脱可能に配置されるため、装置より取り外してシート状のハードコピー形態の複写物として取り扱えるとともに、複数の表示記録媒体を使用することにより、読み取り装置と表示層とが一体化された装置のように一旦作成した複写画像を消去することなく、複数の複写物を同時に得ることができる。
【0085】
しかも、簡易な構造で構成されるので、薄型化、軽量化及び小型化が容易に行え、画像複写装置全体を手軽に持ち運び可能な携帯性を有し、また装置の低コスト化も可能である。
【0086】
請求項1に記載の発明において、照明手段を構成する導光板が支持台として機能し、単に複写しようとする反射画像原稿上に導光板が接するように置く等して導光板の表面に密着させるだけで、位置決め等の煩雑な他の作業を必要とすることなく、原稿面の浮き上りを防止すると共に、結像される反射光の焦点位置を容易に決定することができ、簡易に複写が行える。
【0087】
請求項1に記載の発明において、支持プレートが支持台として機能し、該支持プレート上に、表示記録媒体が密着してその光感応性層が表示層に対して支持プレート側に位置する向きに積載するだけで、結像される反射光の焦点位置を容易に決定でき、簡易に複写が行える。
しかも、主にシート状である表示記録媒体自体の湾曲を抑え、焦点ズレによる画像のボケ等を防止して、より高精細な画像を安定に提供することができる。
【0088】
請求項2に記載の本発明によれば、反射画像原稿表面への出射光量を増大させることができ、より高感度にかつ高精細に複写記録することができる。特に、濃色で低コントラストな領域の多い画像や高濃度画像のように、反射光量が比較的小さい、又は反射光量差の小さい反射画像原稿を複写する場合など、十分な光量を確保して鮮明で高コントラストな画像を提供することができる。
【0089】
請求項3に記載の本発明によれば、反射画像原稿からの反射光に対応して生じた電界に従って画像が複写(メモリ)され、従って、複数回の書換が可能であり、その書換による記録媒体の劣化もほとんどない。
【0090】
請求項4に記載の本発明によれば、表示層にかかる電界を適宜変えることにより容易に書き換えが可能であるとともに、記録後の画像も十分な保持安定性を有する。
【0091】
請求項5に記載の本発明によれば、光に対する良好な感度特性を有し、画像表示を高感度かつ高精度に行える。また、表示層に液晶素材を用いた場合にAC電圧駆動が可能となり、液晶劣化の要因となるDC成分の印加が回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像記録装置の基本構成を示す図である。
【図2】 本発明の画像複写装置の一例を示す図である。
【図3】 表示記録媒体の構造の一例を示す概略断面図である。
【図4】 本発明の画像複写装置の一例を示す図である。
【図5】 表示記録媒体の構造の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1,15 フロントライト型照明手段
2 2次元レンズアレイ
3 表示記録媒体
4,16 光源
5 導光板
6 支持プレート
8’ 電極(導電性層/ITO膜)
9 電極基板
10,17 表示層
11 遮光層
12,12’ 電荷発生層
13 電荷輸送層
14 光感応性層
20 反射画像原稿
Claims (5)
- 反射画像原稿方向に出射光の指向性が高められるように構成された光透過性の導光板と、該導光板の一方の側端に備えられた光源と、を含んで構成されたフロントライト型照明手段と、
前記導光板の少なくとも一方の側の表面に対向して配置され、反射画像原稿面からの反射光を結像焦点面に結像する2次元レンズアレイと、
光透過性の基板上に少なくとも光感応性層と表示層とが積層され、かつ前記2次元レンズアレイにより結像される結像焦点面と前記光感応性層の表面とが一致する位置に、着脱可能に2次元レンズアレイに対し離間して配置された、シート状の表示記録媒体と、
前記2次元レンズアレイと前記表示記録媒体との間に配置された光透過性の支持プレートと、を備え、
前記支持プレートの表面上に前記表示記録媒体をその光感応性層が表示層に対して該支持プレート側に位置する向きに密着して積載した時に、前記2次元レンズアレイにより結像される反射光の焦点が結像焦点面と一致するように、前記支持プレートが配置されると共に、
前記支持プレートの積載面の正面側から前記表示記録媒体を載置可能に構成されたことを特徴とする画像複写装置。 - 支持プレートが、反射画像原稿方向に出射光の指向性が高められるように構成された光透過性の導光板と、該導光板の一方の側端に備えられた光源と、を含んで構成されたフロントライト型照明手段を兼ねる請求項1に記載の画像複写装置。
- 表示記録媒体が、互いに対向する2枚の光透過性の電極基板間に、少なくとも光感応性層とメモリ性を有する表示層とを積層配置して構成され、
さらに、前記表示記録媒体の電極基板に電圧を印加しうる電圧印加手段を備えた請求項1又は2に記載の画像複写装置。 - メモリ性を有する表示層が、コレステリック液晶素材を含有する請求項3に記載の画像複写装置。
- 光感応性層が、有機材料よりなる、電荷発生層、電荷輸送層及び電荷発生層をこの順に積層してなる積層構造を有してなる請求項3又は4に記載の画像複写装置。
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