JP2001100664A - 光書き込み型記録媒体及び光書き込み型記録装置 - Google Patents

光書き込み型記録媒体及び光書き込み型記録装置

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JP2001100664A
JP2001100664A JP27366399A JP27366399A JP2001100664A JP 2001100664 A JP2001100664 A JP 2001100664A JP 27366399 A JP27366399 A JP 27366399A JP 27366399 A JP27366399 A JP 27366399A JP 2001100664 A JP2001100664 A JP 2001100664A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で容易に製造可能な、表示側から
光書き込みが可能な光書き込み型記録媒体及び光書き込
み型記録装置を提供する。また、簡単な構造で容易に製
造可能な、両面から光書き込みが可能な光書き込み型記
録媒体及び光書き込み型記録装置を提供する。 【解決手段】 画像を表示する記録部10、光のパター
ンにより記録部10に画像を書き込む光書き込み部1
2、及び記録部10と書き込み部12とを制御する入出
力部14とから構成されている。記録部10を構成する
空間変調素子20は、一方が透明で表示面側とされる一
対の基板30、31の間に、表示面側から順に、透明電
極層32、選択反射性かあるいは後方散乱性をもつメモ
リ性のある素子(液晶)よりなる表示制御素子層34、
電荷輸送層42の上層側と下層側との両方に電荷発生層
40、44が設けられたデュアルCGL構造の光導電層
36、裏面側電極層38が積層されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光書き込み型媒体
及び光書き込み型媒体を用いた表示装置にかかり、特
に、表示側から光書き込みが可能な光書き込み型媒体及
び光書き込み型媒体を用いた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光導電性スイッチング素子と表示
素子を組み合わせた光書き込み型空間変調デバイスが開
発され、ライトバルブとしてプロジェクター等に実用化
されているほか、"液晶空間変調機と情報処理"液晶, Vo
l.2,No.1, '98, pp3-18にあるように、光情報処理の分
野にも可能性が検討されている。
【0003】そのような光書き込み型空間変調デバイス
としては、例えば、OplusE"1997.1No206pp115-119に、
書き込み側と読み出し側が表裏の関係になっいる光書き
込み型媒体と、この光書き込み型媒体の書き込み側に書
き込み用の光学系、読み出し側に読み出し用の光学系と
が設けられたオーバーヘッドプロジェクタのライトバル
ブ用の光書き込み型デバイスが提案されている。
【0004】また、光書き込み型空間変調デバイスの表
示制御素子にメモリ性のある素子を用いて、切り離し可
能にした光書き込み型媒体も注目されている。例えば、
journal of the SID 5/3 1997 pp269-274には、表示側
の裏面側を書き込み装置にセットして裏面側から書き込
み、書き込み終了後は書き込み装置から外して光書き込
み型媒体のみを持ち運びできるように構成した光書き込
み型空間変調デバイスが提案されている。
【0005】このような光書き込み型空間変調デバイス
は、所定の電圧を素子に印加しつつ、受光した光量によ
り光導電性スイッチング素子のインピーダンスを変化さ
せて、表示素子に印加される電圧を制御することによ
り、表示素子を駆動し、画像を表示するものである。
【0006】受光した光量によりインピーダンスを変化
させて表示素子に印加される電圧あるいは電流を制御す
る光導電性スイッチング素子としては、例えば、CCD
に用いられるフォトダイオードや密着型イメージセンサ
に用いられるアモルファスシリコン素子等が提案されて
いる。さらに、本発明者らによって、デュアルCGL構
造(dual CGL structure)のOPC素子が光導電性ス
イッチング素子として検討されている。
【0007】このデュアルCGL構造は、電荷輸送性材
料からなる電荷輸送層(CTL)の上層側と下層側との両
方に光照射により電荷を発生させる材料よりなる電荷発
生層(CGL)を設けた構造であり、この構造によれば、
交流駆動の液晶素子等に適用可能な上、高温の熱処理を
必要としないため、PETフィルムなどのフレキシブル
基板への適用も可能であるという利点があり、様々な分
野での応用が期待される。
【0008】また、表示制御素子としては、例えば、ポ
リマーに分散しメモリ性を付与したネマチック液晶、コ
レステリック液晶、強誘電液晶のような液晶表示素子
や、あるいは電気泳動素子が検討されているが、特に強
誘電液晶が注目されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな光書き込み型デバイスには以下のような問題があ
る。すなわち、書き込み側と読み出し側が表裏の関係に
なっているため、裏面側に光書き込み用の光路またはス
ペースを確保する必要がある。例えばOplusE"1997.1No2
06pp115-119において提案されたオーバーヘッドプロジ
ェクタのライトバルブ用の光書き込み型デバイスは、書
き込み光学系とライトバルブ読み出し側の両側に光路を
有するためスペースが必要となる。
【0010】また、journal of the SID 5/3 1997 pp26
9-274において提案された光書き込み型媒体は、表示側
の裏面からデータを書込むための光書き込み装置が必要
であり、そのためのスペースが別途に必要になる。ま
た、書き換え時に書き込み装置にセットする必要がある
ため、例えば、壁や机等に光書き込み型媒体を張り付け
ている場合などは一旦はずして記録する必要があるため
不便である。
【0011】さらに、近年では、両面記録可能な光書き
込み型媒体の要求が強まっており、上述したような従来
の構造の光書き込み型媒体では、明らかに両面記録が困
難である。
【0012】そこで、例えば、特開平2-125228
号公報や特開平5-173169号公報には、強誘電液
晶を用いてフロント側から書き込み可能な光書き込み型
デバイスが提案されている。これらは液晶層と光導電層
の間に、或る波長の光を選択的に透過する波長選択フィ
ルタ或いは或る波長の光を選択的に反射する波長選択性
ミラー反射膜を設け、波長選択フィルタ或いは波長選択
性ミラー反射膜によって表示するための波長を選択的に
反射させるとともに、それ以外の光を透過させ、光導電
層のインピーダンスを変えるものである。
【0013】しかし、これらは複雑な構造であり、製造
が困難である。また、波長の帯域が狭く、感度の低下を
まねくこともある。また、コレステリック液晶を用いた
場合は、SID96 APPLICATIONDIGEST pp59-62にあるよう
に、表示制御素子と光導電層の間に光吸収層があるため
光導電層に光を供給することが困難である。
【0014】このため、特開平11−149090号公
報では、波長選択性ミラー反射膜を除いた構成の空間光
変調素子が提案されている。この空間光変調素子は、読
出し操作の時にはクロスニコルで配置した1対の偏向板
の間に空間光変調素子を配置し、書き込み側と同じ側か
ら光を照射して、空間光変調素子を通過した光を裏面側
から閲覧するものである。この場合、閲覧する側の裏面
側で書き込み光と読出し光とを照射する構成であるた
め、閲覧する側(すなわち、表示側)の裏面側に、読出し
光を照射するための照明光学系とは別にネガ等の原稿を
投影して光画像を空間光変調素子に導く書き込み光学系
を備えなければならない。そのため、比較的光記録装置
としての構成が複雑である。
【0015】また、近年、両面記録可能な光書込みデバ
イスについての要求もなされているが、上述した構造の
光書き込み型デバイスでは、両面記録を行うことが構造
上難しい。
【0016】以上のことから、本発明は、簡単な構造で
容易に製造可能な、表示側から光書き込みが可能な光書
き込み型記録媒体及び光書き込み型記録装置を提供する
ことを目的とする。また、簡単な構造で容易に製造可能
な、両面から光書き込みが可能な光書き込み型記録媒体
及び光書き込み型記録装置を提供することも目的とす
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、請求項1の発明の光書き込み型記録媒体
は、いずれか一方が透明な1対の電極層の間に、透明な
電極層側から順に、メモリ性を有し、かつ、表示に必要
な波長を選択的に反射する選択反射性又は後方散乱性の
表示制御層と、前記表示制御層を透過した光を光電変換
して得られた電荷を伝播させる光機能層と、の少なくと
も2種類の層を積層形成したものである。
【0018】すなわち、請求項1の光書き込み型記録媒
体は、表示制御層としてメモリ性を有し、かつ、表示に
必要な波長を選択的に反射する選択反射性又は後方散乱
性の表示制御層を用いている。選択反射および後方散乱
では、表示に必要な波長は反射し、不必要な波長はその
まま透過する。そのため、光書き込み型記録媒体の一方
の面側で、書き込み光の入射面、読出し光の入射面、及
び読出し光の出射面(すなわち、表示面)を形成できる。
また、記録された画像を読み出す際に光を反射させるた
めの反射膜が不要であるため、その分光書き込み型記録
媒体の構成を簡略化できる。
【0019】光機能層は、表示制御層を透過した光を光
電変換し、得られた電荷を輸送することで、表示制御層
に照射された光のパターンに応じて部分的に電圧を印加
する。これにより、表示制御層の光学特性が光のパター
ンに応じて変えられるので、光書き込み型記録媒体に光
のパターンが表示制御層の光学特性の変調として記録さ
れることとなる。
【0020】表示制御層としては、請求項2に記載した
ように、コレステリック液晶が好適であり、より好適に
は、請求項3に記載したように、プレーナ状態が左螺旋
のみ若しくは右螺旋のみの単層又は複数層のコレステリ
ック液晶を選択するとよい。
【0021】また、上記請求項1〜請求項3のいずれか
1項に記載の光書き込み型記録媒体は、何れも光書き込
み型記録媒体の一方の面側を、書き込み光の入射面、読
出し光の入射面、及び読出し光の出射面(すなわち、表
示面)としているため、請求項4に記載したように、上
記請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の光書き込
み型記録媒体を、透明な電極層側が外側となるように貼
着することにより、両面表示可能な光書き込み型記録媒
体が得られる。
【0022】また、請求項5の発明の光書き込み型記録
装置は、上記請求項1から請求項4の光書き込み型記録
媒体を用いた装置であり、上記請求項1〜請求項4のい
ずれか1項に記載の光書き込み型記録媒体と、前記光書
き込み型記録媒体の前記1対の電極層に駆動電圧を印加
して前記光書き込み型記録媒体を駆動する媒体駆動手段
と、前記媒体駆動手段により駆動された前記光書き込み
型記録媒体の表示面側から画像データに応じてパターン
化した光を照射して光書き込みを行う光書き込み手段
と、を備えている。
【0023】前記媒体駆動手段は、前記光書き込み型記
録媒体の1対の電極層に駆動電圧を印加して、前記1対
の電極層間に電界を生じさせることで、前記光書き込み
型記録媒体の前記光機能層内で発生した電荷が移動可能
な状態とする。
【0024】前記光書き込み手段は、画像データに応じ
て画素パターン化した光を前記光書き込み型記録媒体の
表示面側から照射する。これにより、前記光書き込み型
記録媒体の光機能層の対応する領域に画像データに応じ
た量の電荷が発生し、前記1対の電極層間を移動する。
この移動によって前記1対の電極層間に設けられた前記
表示制御層に高電界が画像データに応じて分圧印加さ
れ、前記表示制御層に画像が記録される。
【0025】このような媒体駆動手段と光書き込み手段
は、請求項6に記載したように、一体に形成され、又は
通信手段を介して接続され、制御手段が前記媒体駆動手
段と前記光書き込み手段とを同期して駆動するように制
御するように構成することが可能である。
【0026】また、上記請求項4に記載の光書き込み型
記録媒体を用いた場合には、請求項7に記載したよう
に、前記光書き込み手段を、両面の透明な電極層の各々
に対して設ける構成とすることができる。この構成によ
れば、両面同時に光書き込みが行えるので効率的であ
る。
【0027】また、請求項8に記載したように、前記表
示制御層により選択的に反射される波長と、前記光書き
込み手段により光書き込みを行う波長とを異ならせるこ
とにより、光き込み時に前記表示制御層によって書き込
み光が影響を受けることなく、良好な書き込みを行える
だけでなく、次の書き込みの際に初期化する必要がなく
有利である。
【0028】また、請求項9に記載したように、表示状
態をオンとする領域の書き込み光量をL、光書き込み手
段の明暗コントラストをC、光スレッシュホールドをL
th、オン表示の時の前記表示制御層の透過率をTon、オ
フ表示の時の前記表示制御層の透過率をToffとしたと
き、以下の(1)式及び(2)式の両方を満たす波長の
光で光書き込みを行うことにより、前記表示制御層によ
り選択的に反射される波長と、前記光書き込み手段によ
り光書き込みを行う波長とが同じ波長であっても、良好
な書き込みを行うことが可能である。
【0029】Lth<L*Ton/100…(1) Lth>L*C*Toff/100…(2)
【0030】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)第1の実施の
形態に係る光書き込み型記録装置は、図1に示すよう
に、大別して、画像を表示する記録部10、光のパター
ンにより記録部10に画像を書き込む光書き込み部1
2、及び記録部10と書き込み部12とを制御する入出
力部14とから構成されている。
【0031】記録部10は、画像表示面を構成する空間
変調素子20と該空間変調素子20を駆動する駆動装置
22とを備え、駆動装置22は後述する入出力部14か
らの駆動信号を受け取ると空間変調素子20に電圧を印
加して、空間変調素子20を画像表示可能状態、すなわ
ち、オン状態にする。
【0032】空間変調素子20は、一方が透明で表示面
側とされる一対の基板30、31の間に、表示面側から
順に、透明電極層32、表示制御素子層34、光導電層
36、裏面側電極層38が積層された構造である。
【0033】一対の基板30、31の一方の透明基板3
0としては、ガラス製またはプラスチック製など公知の
透明基板を適宜使用することができるが、本実施の形態
の表示装置は製造時に高温の熱処理を必要としないた
め、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィ
ルムをはじめとするフレキシブル基板を適用することも
可能である。なお、透明基板30の厚さは100μmか
ら500μm程度が好適である。
【0034】透明電極層32は、透明基板30側から光
により画像の入力があるため、ITO等の透明電極より
構成するのが好適である。また、他方の基板側の裏面側
電極層38は光による画像の入力がないため、透明電極
である必要はなく、例えば、Al、Cu、Cr等の金属
電極のように、密着性、低抵抗性や機械特性を考慮した
電極が適用可能である。
【0035】表示制御素子層34は、選択反射性かある
いは後方散乱性をもつメモリ性のある素子よりなる層で
あり、液晶を配向させるための1対の配向膜間に設けら
れたスペーサにより区画された空間内に液晶材料が充填
された構成である。表示制御素子層34を、選択反射性
のある層とする場合は、液晶材料としてコレステリック
液晶を充填し、後方散乱性のある層とする場合は、液晶
材料としてネマチック液晶などを用いたポリマー分散液
晶を充填するとよい。勿論、コレステリック液晶をポリ
マー分散液晶化してもよいし、これらの液晶をカプセル
化することも有効である。
【0036】なお、選択反射および後方散乱では、表示
に必要な波長は反射し、不必要な波長はそのまま透過す
るため、本実施の形態では、表示制御素子層34の光射
出側に光導電層36を設けて、表示制御素子層34を透
過した光を吸収し、吸収された光量を光スイッチングに
使用している。
【0037】本実施の形態では、光導電層36として、
電荷輸送層42の上層側と下層側との両方に電荷発生層
40、44が設けられたデュアルCGL構造のものを使
用している。光導電層36の詳細な説明は後述する。な
お、光導電層36としては、デュアルCGL構造のもの
に限らず、例えば、その他の構造の有機光導電素子やア
モルファスシリコン素子等のように、光吸収能と、吸収
した光を吸収量に相当する電荷に変換する光電変換能を
兼ねた光機能層であれば適用可能である。
【0038】また、空間変調素子20を駆動する駆動装
置22は、上述した透明電極層32と裏面側電極層38
に接続するコネクタ46、通信部47a、駆動パルス生
成部48を備え、コネクタ46を介して透明電極層32
と裏面側電極層38に駆動パルスを印加することによ
り、透明電極層32と裏面側電極層38との間に電界を
生じさせる。なお、このコネクタ46は取り外し可能に
構成されている。
【0039】また、駆動装置22は、外部から、例え
ば、無線、電磁波、赤外線及び超音波等を利用してオフ
ラインで通信部47aから入力した駆動波形出力のため
のトリガ信号を検知し、該トリガ信号の検知によって駆
動パルス生成部48にパルスを生成させる。駆動パルス
生成部48としては、例えば、ROMのような波形記憶
部とDA変換部とを有し、ROMから読み出した波形を
DA変換して駆動パルスを生成したり、パルス発生回路
のような電気回路的な方式でパルスを発生させるように
構成できる。
【0040】本第1の実施の形態では、パルスは、正パ
ルスと負パルスを組み合わせたものを使用し、図2に示
すように、第1パルス、第2パルス、…と正パルスと負
パルスを交互に所望の数だけ印加する。したがって、図
2では奇数番目のパルスは正パルス、偶数番目のパルス
は負パルスとなっている。ここで、正パルスとは、裏面
側電極層38に対して透明電極層32が高電位であるこ
とを示し、負パルスとはその逆を示す。
【0041】駆動するパルスの波形としては、特に限定
はされないが、交流電圧、周波数、が適用可能である。
印加電圧は交流電圧であるが波形としてはサイン波、矩
形波、三角波など適用可能である。勿論、これらを組み
合わせたものでも、まったく任意の波形であっても適用
可能である。また、単独では表示の切り替えのできない
ようなサブパルスを、表示性能等改善のため、駆動パル
スに付加してもよい。さらに、表示制御素子層34の種
類によっては、若干のバイアス成分を印加することが有
効な場合があるが、その場合は若干のバイアス成分を印
加するように構成するとよい。
【0042】光書き込み部12は、大別して、画像デー
タに応じてパターンを生成するパターン生成部50、パ
ターン生成部50において生成されたパターンを光のパ
ターンとして空間変調素子20の画像表示面側から照射
する光照射部52、及び、外部からオフラインで画像デ
ータ等の情報を出入力する通信部47bとを備え、通信
部47bを介して入出力部14から入力された指示に基
き、画像データに応じて形成した光のパターンを空間変
調素子20の画像表示面側から照射して光書き込みを行
う。
【0043】パターン生成部50としては、例えば、T
FTを用いた液晶ディスプレイ、単純マトリックス型液
晶ディスプレイ等の透過型ディスプレイを適用すること
ができる。光照射部52としては、蛍光ライト、ハロゲ
ンランプ、エレクトロルミネッセンス(EL)ライト
等、空間変調素子20に光を照射できるものであれば適
用できる。
【0044】また、上述のように、パターン生成部50
と光照射部52とは別体に設けた構成としてもよいし、
一体に設けた構成としてもよい。一体に設けた構成とす
る場合、例えば、ELディスプレイ、CRT、フィール
ドエミッションディスプレイ(FED)などの発光型デ
ィスプレイ等が適用できる。これらの他にも、空間変調
素子20に照射する光量、波長、及び、照射パターンを
制御できる照明装置であれば、適用可能である。もちろ
ん、光源は白色に限定されるわけではなく、フィルター
を用いて得られる有色光とすることも可能である。
【0045】入出力部14は、大別して、駆動信号通信
部54、光書き込み信号通信部56、及び制御部58を
備えている。駆動信号通信部54は、例えば、無線、電
磁波、赤外線及び超音波等を利用してオフラインで駆動
装置22に駆動信号を送信し、光書き込み信号通信部5
6も同様に、例えば、無線、電磁波、赤外線及び超音波
等を利用してオフラインで光書き込み部12に書き込み
制御信号を送信する。
【0046】制御部58は、外部とオンライン又はオフ
ラインで接続されており、外部から入力された画像デー
タを表示用の画像データに変換すると共に、光書き込み
部12と駆動装置22とを同期して制御する。例えば、
外部から画像データが入力され、空間変調素子20に書
き込む書き込み指示があると、駆動信号通信部54から
駆動信号を駆動装置22に出力すると共に、入力された
画像データを表示用の画像データに変換し、光書き込み
信号通信部56から光書き込み部12に出力する。
【0047】ここで、このような構成の光書き込み型記
録装置の記録条件について説明する。
【0048】まず、空間変調素子20のオン領域の書き
込み光量をL、光書き込み部12の明暗コントラストを
C、光スレッシュホールドをLth、オン表示の時の前記
表示制御層の透過率をTon、オフ表示の時の前記表示制
御層の透過率をToffとしたとき、Lth<L*Ton/1
00(明時の最小光量)、かつ、Lth>L*C*Toff/
100(暗時の最大光量)を満たすように、それぞれの
光の値を決定する。この場合、初期化プロセスの必要は
なく、表示層の履歴に関わらず記録が可能である。
【0049】なお、光スレッシュホールドとは、空間変
調素子20に或る大きさの電圧パルスが印加されている
ときに、空間変調素子20に与えることによって空間変
調素子20の表示状態を変えられる最低の光量である。
【0050】例えば、パルス電圧を100Vとして10
0μW/cm2以下の光照射においてはオフ表示(例え
ば、暗部)となり、100μW/cm2以上の光照射で
はオン表示(例えば、明部)となるとき、光スレッシュ
ホールドLthは100μW/cm2となる。
【0051】例えば、表示制御素子層34が選択反射性
である場合、透過率Tonは、表示制御素子層34が選択
反射している状態の透過率であり、表示上ではオン状態
のときの表示制御素子層34の透過率である。また、透
過率Toffは、表示制御素子層34が選択反射していな
い状態の透過率であり、表示上ではオフ状態のときの表
示制御素子層34の透過率である。すなわち、Toffの
時は表示制御素子層34による選択反射がなく全ての光
を表示制御素子層34を透過して背面の光導電層36に
吸収されてしまうため、Toff>Tonとなっている。
【0052】さらに、表示制御素子層34の光量に対す
る反射率変化がなだらかな時は、表示制御素子層34の
光量に対する反射率の変化率が90%となる光量をLth
90、表示制御素子層34の光量に対する反射率の変化
率が10%となる光量をLth10とすると、Lth90<
L*Ton(明時の最小光量)、及び、Lth10>L*C*T
off(暗時の最大光量)でもある。
【0053】このとき表示制御素子層34にプレーナ状
態が左螺旋のみ若しくは右螺旋のみの単層又は複数層の
コレステリック液晶を用いることが有効である。単層で
ある場合、透過率は最高で100%、最低で50%以上
であり、画像の明暗時の表示制御素子層34を通過する
ことによる光量の比、言い換えると、表示制御素子層3
4が表示上でオン状態の領域の透過光量に対する表示制
御素子層34が表示上でオフ状態の領域の透過光量の比
は2:1以内となり、ほぼ均一であり、上記の設計値を
容易に満たすことができる。
【0054】また、さらに別の記録条件として、選択反
射波長と書き込み波長を異ならせる方式が適用できる。
例えば、選択波長を550nmの青緑としておき、か
つ、書き込み書き込み光を680nmの赤色で行えば、
表示制御層の影響を受けずに光導電層36に光書き込み
をすることができ、かつ、初期化の必要がない。また、
上述のような複雑な設計も必要ないため、有効である。
【0055】なお、本第1の実施の形態では、駆動信号
通信部54、光書き込み信号通信部56、及び制御部5
8を個別に構成した場合について説明したが、少なくと
も2つを一体に構成することもできる。
【0056】ここで、空間変調素子20を構成する光導
電層36について、詳細に説明する。本第1の実施の形
態では、電荷輸送層42の上層側と下層側との両方に電
荷発生層40、44が設けられたデュアルCGL構造の
光導電層36としている。
【0057】電荷発生層40、44を構成する電荷発生
層材料としては、ペリレン系、フタロシアニン系、ビス
アゾ系、ジチオピトケロピロール系、スクワリリウム
系、アズレニウム系、チアピリリウム・ポリカーボネー
ト系など光照射により電荷が発生する有機材料が適用可
能である。電荷発生層の作製方法としては、真空蒸着法
やスパッタ法などドライな膜形成法のほか、溶剤やある
いは分散材を用いてのスピンコート法、ディップ法など
が適用可能である。
【0058】また、電荷輸送層42を構成する電荷輸送
材料としては、トリニトロフルオレン系、ポリビニルカ
ルバゾール系、オキサジアゾール系、ピラリゾン系、ヒ
ドラゾン系、スチルベン系、トリフェニルアミン系、ト
リフェニルメタン系、ジアミン系などが適用可能であ
る。また、LiClO4を添加したポリビニルアルコ−
ルやポリエチレンオキシドのようなイオン導電性材料の
適用も可能である。電荷輸送層の作製方法としては、真
空蒸着法やスパッタ法などドライな膜形成法のほか、溶
剤やあるいは分散材を用いてのスピンコート法、ディッ
プ法などが適用可能である。
【0059】さらに、光導電層36は、上記3層構造に
限らず、少なくとも電荷輸送層が電荷発生層に挟まれて
構成されていればよく、例えば、電荷発生層/電荷輸送
層/電荷発生層/電荷輸送層/電荷発生層等のような多
層構造とすることもできるの構成も可能である。
【0060】また、表示制御素子層34と光導電層36
との間に、少なくとも保護用透明膜、直流成分除去用機
能膜、感度調整のための調光膜、及び酸素や水の進入を
阻止するガスバリヤー膜等の1つからなる機能層を設け
ることができる。
【0061】なお、直流成分除去用機能膜は絶縁性が高
く、直流成分を除去可能な容量を持つ膜であり、例え
ば、ポリビニルアルコール(PVA) 、ポリビニルカル
バゾール、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンオキシド、ポ
リブチルアルコールからなる群より選択される有機材料
を主成分とす膜や、SiO2、SiO、TiO2、Al2
3、SiN、PZT、Ta25、AlN からなる群よ
り選択される無機材料を主成分とする膜を使用すること
ができる。
【0062】なお、第1の実施の形態では、記録部1
0、書き込み部12、及び、入出力部14をオフライン
で接続した構成について説明したが、記録部10、書き
込み部12、及び、入出力部14を同一の装置内に組み
込むように構成してもよい。勿論、記録部10、書き込
み部12、及び、入出力部14のうちの2つを同一の装
置内に組み込むように構成してもよい。
【0063】(第2の実施の形態)本第2の実施の形態
は、上記第1の実施の形態の応用例であり、図3に示す
ように、記録部10が両面記録可能な空間変調素子21
と、該両面記録可能な空間変調素子21に対して駆動パ
ルスを印加する駆動装置22とを備え、書き込み部12
a、12bが両面記録可能な空間変調素子21の両面側
にそれぞれを設けられた構成である。
【0064】本第2の実施の形態の空間変調素子21
は、2枚の上記第1の実施の形態で使用した空間変調素
子20の非表示側基板31側同士をホットメルト接着剤
33などで貼着した構成である。
【0065】第2の実施の形態の空間変調素子21は、
同じ構成の2枚の空間変調素子20を対照的に貼り合わ
せているため、素子が反りにくくなるという利点があ
る。また、別の製造方法として、フレキシブル透明基板
30上に、例えば、透明導電層/表示制御素子層/保護
層/光導電層/電極/接着層/光導電層/保護層/表示
制御素子層/透明導電層/透明基板と順次積層すること
により、両面記録可能な空間変調素子21を形成するこ
ともできる。
【0066】駆動装置22は、上記第1の実施の形態で
使用した空間変調素子20の構成を単位として、それぞ
れ表面側と裏面側とで非同期に画像の書き込み及び読出
しが行えるように両面記録可能な空間変調素子21を駆
動させる。
【0067】なお、その他の構成及び記録条件等は上述
した第1の実施の形態と同様であるので同様な符号を付
して説明は省略する。
【0068】(第3の実施形態)第3の実施の形態に係る
光書き込み型記録装置は、上記第1の実施の形態の応用
例であり、図4に示すように、大別して、画像を表示す
る記録部11、光のパターンにより記録部11に画像を
書き込む光書き込み部13、記録部11と書き込み部1
3とを制御する入出力部15、及びパソコン(PC)1
8とがオンライン接続された構成である。なお、上述し
た第1の実施の形態と同様な個所は同様な符号を付して
説明は省略する。
【0069】本第3の実施の形態では、記録部11の駆
動装置22を構成する駆動パルス生成部48として、波
形を記憶させたEPROMとDA変換回路とを備え、電
圧印加時にはEPROMから読み出した波形をDA変換
して空間変調素子23に駆動パルスを印加する。なお、
本第3の実施の形態では、空間変調素子23に印加する
駆動パルスの波形としては、正パルスおよび負パルスを
組み合わせた矩形波としている。
【0070】また、光書き込み部13は、パターン生成
部50と光照射部52は、それぞれI/Oポート45、
及び、入出力部15を介してパソコン(PC)18にオ
ンラインで接続され、パソコン(PC)18によって駆
動が制御されている。第3の実施の形態では、パターン
生成部50としてコントラストが150:1程度の透過
型TFT型液晶ディスプレイを使用し、光照射部52と
してハロゲンランプ光源を使用している。
【0071】入出力部15の制御部58は、パソコン
(PC)18から出力された各種制御信号及びユーザに
より指定された画像を表す画像データを受け取り、駆動
装置22を駆動するための駆動信号、及び書き込み部を
駆動するための駆動信号などの各種制御信号や、書き込
み対象の画像データを駆動信号通信部54、又は、光書
き込み信号通信部56を介して記録部11及び光書き込
み部13に出力する。
【0072】また、第3の実施の形態では、記録部11
の空間変調素子23として、表示制御素子層34と光導
電層36との間に保護層37を形成した構成のものを使
用している。
【0073】この空間変調素子23は、例えば、以下の
手順で製造できる。まず、厚さ5nmのAu電極38を
作製した基板31上に、電荷発生層44としてベンズイ
ミダールペリレン(BZP)を蒸着により0.08μmの
厚さに作製する。
【0074】その上層に、電荷輸送層42としてビフェ
ニルージアミン系材 7.2%、ポリカーボネート ビス
フェノールZ(ポリ(4,4’−シクロヘキシリデンジフ
ェニレンカーボネート)) 10.8%、モノクロロベン
ゼン82%の溶液をさらにモノクロベンゼンにより2倍
に希釈し、これをスピンコートにより塗布することによ
り厚さ3μmの膜を作製する。さらにその上層に電荷発
生層40としてBZPを0.08μm形成した。これに
より得られた3層の膜を光導電層36とする。
【0075】その後、裏面に遮光膜を塗ったガラス基板
30上に、ITO電極膜32を厚さが20nmとなるよ
うに作製し、この上層に、接着剤付の直径5μmの球状
スペーサーハヤビーズL−25(早川ゴム社製)を湿式
散布し、さらに、ITO電極膜付きガラス基板をITO
電極膜がスペーサーに接触するように密着させる。
【0076】以上の工程を室温で行った後、スペーサー
と基板を接着するため、110℃に加熱して、30分間
保持しOPC液晶セルを得る。その後、この液晶セルに
グリーンの色光を選択反射するコレステリック液晶を注
入して表示制御素子層34を得る。
【0077】なお、このコレステリック液晶としてより
詳細には、正の誘電率異方性を有するネマチック液晶E
186(メルク社製)72.3wt%、右旋性のカイラ
ル剤CB15(メルク社製)13.9wt%および右旋
性のカイラル剤CE2(メルク社製)13.9wt%を
混合したものである。
【0078】このようにして作成した電荷発生層40と
表示制御素子層34とを保護用透明層37を介して貼着
することにより、空間変調素子23が得られる。
【0079】ここで、表示制御素子層34に使用したコ
レステリック液晶について、あらかじめ透過率を測定し
た結果を図5に示す。図5は、グリーン光において、コ
レステリック液晶が選択反射をしている状態、すなわ
ち、オン表示の時のコレステリック液晶の透過率と、コ
レステリック液晶が選択反射をしていない状態、すなわ
ち、オフ表示の時のコレステリック液晶の透過率とを示
している。
【0080】図5において、コレステリック液晶が選択
反射をして、オン表示となっている時は、高印加電圧時
の透過率が下がる状態であり、図5では77%程度であ
る。また、コレステリック液晶が選択反射をしておら
ず、オフ表示となっている時は、光がコレステリック液
晶をほぼ全透過する場合であり、図5では99%であ
る。すなわち、本第3の実施の形態の表示制御素子層3
4を書き込み光が透過して背面の光導電層36に入射す
る光量は、入射光量の77%から99%の間を変動する
ことがわかる。
【0081】このようにして作成した空間変調素子23
の感度特性について調べた。図6にその結果を示す。
【0082】図6より240Vppの駆動パルスを印加
したとき、画像がオン状態、すなわち、オン表示になる
しきい値光量Lthは1mW/cm2から10mW/cm2
の間に観察される。これより多い光量で入射したとき
は、コレステリック液晶が選択反射をして画像がオン状
態となるため反射率が高く、これより少ない光量で入射
したときは、コレステリック液晶が選択反射をしておら
ず画像がオフ状態となるため反射率が低くなる。
【0083】ここに、20mW/cm2の光量で書き込
みした場合、反射率は77%から99%であるので、光
量の変動は15.7mW/cm2から20mW/cm2
間であり、図6にも示すように、オン表示の時の反射率
は均一となる。これにより、オン表示の時の表示光量
(反射光量)が均一となることがわかる。
【0084】また、書き込まれる画像のコントラストは
150:1なので、光量変動は104μW/cm2から1
33μW/cm2となるため、図6に示すように、オフ
表示の時の反射率も均一となる。これにより、オフ表示
の時の表示光量(反射光量)も均一となることがわか
る。
【0085】ここで、第3の実施の形態の構成の光書込
み装置を用いて空間変調素子23に光書込みを行い、表
示性能を評価した。空間変調素子23に印加する駆動パ
ルスは、パルス幅か20msで、240Vppの正パル
スと負パルスとが交互となるように、第1パルス(正パ
ルス)、第2パルス(負パルス)、…、第8パルス(負
パルス)まで印加した。
【0086】また、光書込みに使用する光は波長550
nmとし、最大光量20mW/cm 2の光画像を空間変
調素子23に書き込み、評価した。なお、予め明暗のパ
ターンを空間変調素子23に記録させた後、空間変調素
子23を初期化してから、試験用の画像記録を行った。
【0087】この結果、暗部と光照射部において、光照
射部はグリーン、暗部はブラックのモノクロ画像が得ら
れた。試験用の画像記録を行う前に記録した画像の影響
は確認できず、履歴は残らなかった。また、1000回
繰りかえして、画像記録を行ったが表示性能の低下は見
られず特性が安定していることが確認できた。
【0088】さらに、光書込みに使用する光は波長を選
択反射の色光であるグリーンではなく赤色光な変え、上
記と同様にして試験用の画像記録を行った。この場合、
書き込み光と読出し光とが異なる波長であるため、初期
化を行わずに次の画像の画像記録を行った。
【0089】この結果も上記と同様に、暗部と光照射部
において、光照射部はグリーン、暗部はブラックのモノ
クロ画像が得られ、また、前回記録した画像が残像とな
って残ることもなかった。勿論、1000回繰り返し
て、画像記録を行っても表示性能の低下は見られず特性
が安定していることが確認できた。
【0090】さらに、第3の実施の形態の2枚の空間変
調素子23を裏面側同士を貼り合わせて両面記録可能と
し、この両面記録可能な空間変調素子についても上記と
同様に、書き込み光と読出し光とが同じ波長である場合
と異なる波長である場合とのそれぞれについて試験用の
画像記録を行った。
【0091】この結果も上記と同様に、暗部と光照射部
において、光照射部はグリーン、暗部はブラックのモノ
クロ画像が得られ、また、前回記録した画像が残像とな
って残ることもなかった。勿論、1000回繰り返し
て、両面に画像記録を行っても表示性能の低下は見られ
ず特性が安定していることが確認できた。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、簡
単な構造で容易に製造可能であり、また、表示側から光
書き込み記録を行うことができる、という効果がある。
【0093】また、簡単な構造で容易に製造可能であ
り、また、両面に光記録ができ、かつ、両面表示ができ
る表示側から光書き込み記録を行うことができる、とい
う効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態の光書き込み型記録装置の
概略構成を示す説明図である。
【図2】 図1の空間変調素子に印加する駆動パルスの
例を示すグラフである。
【図3】 第2の実施の形態の光書き込み型記録装置の
概略構成を示す説明図である。
【図4】 第3の実施の形態の光書き込み型記録装置の
概略構成を示す説明図である。
【図5】 図4の空間変調素子の表示制御素子層に使用
したコレステリック液晶の印加電圧と透過率との関係を
示すグラフである。
【図6】 図4の空間変調素子に240Vppの駆動パ
ルスを印加したときの感度特性を示すグラフである。
【符号の説明】
10 記録部 12、12a、12b、13 光書き込み部(光書き
込み手段) 14、15 入出力部(制御手段) 18 パソコン(PC) 20、21、23 空間変調素子(光書き込み型記録媒
体) 22 駆動装置(媒体駆動手段) 30 透明基板 31 非表示側基板 32 透明電極層 33 ホットメルト接着剤 34 表示制御素子層(表示制御層) 36 光導電層(光機能層) 38 裏面側電極層 40、44 電荷発生層 42 電荷輸送層 45 I/Oポート 46 コネクタ 47a、47b 通信部(通信手段) 48 駆動パルス生成部 50 パターン生成部 52 光照射部 54 駆動信号通信部 56 光書き込み信号通信部 58 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有沢 宏 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2H088 EA62 FA29 GA03 GA10 HA06 HA28 MA20 2H092 KA05 LA02 LA12 PA06 QA15 RA10 2H123 AE00 AE09 EA17 5C094 AA43 BA44 BA49 CA19 EA05 EB02 ED11 GA01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 いずれか一方が透明な1対の電極層の間
    に、透明な電極層側から順に、 メモリ性を有し、かつ、表示に必要な波長を選択的に反
    射する選択反射性又は後方散乱性の表示制御層と、 前記表示制御層を透過した光を光電変換して得られた電
    荷を伝播させる光機能層と、 の少なくとも2種類の層を積層形成した光書き込み型記
    録媒体。
  2. 【請求項2】 前記表示制御層は、コレステリック液晶
    である請求項1に記載の光書き込み型記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記コレステリック液晶は、プレーナ状
    態が左螺旋のみ若しくは右螺旋のみの単層又は複数層の
    コレステリック液晶である請求項2に記載の光書き込み
    型記録媒体。
  4. 【請求項4】 上記請求項1〜請求項3のいずれか1項
    に記載の光書き込み型記録媒体の透明な電極層側が外側
    となるように貼り合わされた両面表示可能な光書き込み
    型記録媒体。
  5. 【請求項5】 上記請求項1〜請求項4のいずれか1項
    に記載の光書き込み型記録媒体と、 前記光書き込み型記録媒体の前記1対の電極層に駆動電
    圧を印加して前記光書き込み型記録媒体を駆動する媒体
    駆動手段と、 前記媒体駆動手段により駆動された前記光書き込み型記
    録媒体の表示面側から画像データに応じてパターン化し
    た光を照射して光書き込みを行う光書き込み手段と、 を備えた光書き込み型記録装置。
  6. 【請求項6】 前記媒体駆動手段と前記光書き込み手段
    とが一体に形成され、又は通信手段を介して接続され、 前記媒体駆動手段と前記光書き込み手段とを同期して駆
    動するように制御する制御手段をさらに備えた請求項5
    に記載の光書き込み型記録装置。
  7. 【請求項7】 上記請求項4に記載の光書き込み型記録
    媒体を用いた場合に、 前記光書き込み手段は、両面の透明な電極層の各々に対
    して設けられている請求項5又は請求項6に記載の光書
    き込み型記録装置。
  8. 【請求項8】 前記表示制御層により選択的に反射され
    る波長と、前記光書き込み手段により光書き込みを行う
    波長とが異なる請求項5〜請求項7のいずれか1項に記
    載の光書き込み型記録装置。
  9. 【請求項9】 表示状態をオンとする領域の書き込み光
    量をL、光書き込み手段の明暗コントラストをC、光ス
    レッシュホールドをLth、オン表示の時の前記表示制御
    層の透過率をTon、オフ表示の時の前記表示制御層の透
    過率をToffとしたとき、以下の(1)式及び(2)式
    の両方を満たす波長の光で光書き込みを行う請求項5〜
    請求項7のいずれか1項に記載の光書き込み型記録装
    置。 Lth<L*Ton/100…(1) Lth>L*C*Toff/100…(2)
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