JP3747709B2 - 光書き込み型記録表示媒体及び光書き込み型記録装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光書き込み型媒体及び光書き込み型媒体を用いた表示装置にかかり、特に、表示側から光書き込みが可能な光書き込み型媒体及び光書き込み型媒体を用いた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光導電性スイッチング素子と表示素子を組み合わせた光書き込み型空間変調デバイスが開発され、ライトバルブとしてプロジェクター等に実用化されているほか、"液晶空間変調機と情報処理"液晶, Vol.2,No.1, '98, pp3-18にあるように、光情報処理の分野にも可能性が検討されている。
【0003】
そのような光書き込み型空間変調デバイスとしては、例えば、OplusE"1997.1No206pp115-119に、書き込み側と読み出し側が表裏の関係になっいる光書き込み型媒体と、この光書き込み型媒体の書き込み側に書き込み用の光学系、読み出し側に読み出し用の光学系とが設けられたオーバーヘッドプロジェクタのライトバルブ用の光書き込み型デバイスが提案されている。
【0004】
また、光書き込み型空間変調デバイスの表示制御素子にメモリ性のある素子を用いて、切り離し可能にした光書き込み型媒体も注目されている。例えば、journal of the SID 5/3 1997 pp269-274には、表示側の裏面側を書き込み装置にセットして裏面側から書き込み、書き込み終了後は書き込み装置から外して光書き込み型媒体のみを持ち運びできるように構成した光書き込み型空間変調デバイスが提案されている。
【0005】
このような光書き込み型空間変調デバイスは、所定の電圧を素子に印加しつつ、受光した光量により光導電性スイッチング素子のインピーダンスを変化させて、表示素子に印加される電圧を制御することにより、表示素子を駆動し、画像を表示するものである。
【0006】
受光した光量によりインピーダンスを変化させて表示素子に印加される電圧あるいは電流を制御する光導電性スイッチング素子としては、例えば、CCDに用いられるフォトダイオードや密着型イメージセンサに用いられるアモルファスシリコン素子等が提案されている。さらに、本発明者らによって、デュアルCGL構造(dual CGL structure)のOPC素子が光導電性スイッチング素子として検討されている。
【0007】
このデュアルCGL構造は、電荷輸送性材料からなる電荷輸送層(CTL)の上層側と下層側との両方に光照射により電荷を発生させる材料よりなる電荷発生層(CGL)を設けた構造であり、この構造によれば、交流駆動の液晶素子等に適用可能な上、高温の熱処理を必要としないため、PETフィルムなどのフレキシブル基板への適用も可能であるという利点があり、様々な分野での応用が期待される。
【0008】
また、表示制御素子としては、例えば、ポリマーに分散しメモリ性を付与したネマチック液晶、コレステリック液晶、強誘電液晶のような液晶表示素子や、あるいは電気泳動素子が検討されているが、特に強誘電液晶が注目されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような光書き込み型デバイスには以下のような問題がある。すなわち、書き込み側と読み出し側が表裏の関係になっているため、裏面側に光書き込み用の光路またはスペースを確保する必要がある。例えばOplusE"1997.1No206pp115-119において提案されたオーバーヘッドプロジェクタのライトバルブ用の光書き込み型デバイスは、書き込み光学系とライトバルブ読み出し側の両側に光路を有するためスペースが必要となる。
【0010】
また、journal of the SID 5/3 1997 pp269-274において提案された光書き込み型媒体は、表示側の裏面からデータを書込むための光書き込み装置が必要であり、そのためのスペースが別途に必要になる。また、書き換え時に書き込み装置にセットする必要があるため、例えば、壁や机等に光書き込み型媒体を張り付けている場合などは一旦はずして記録する必要があるため不便である。
【0011】
さらに、近年では、両面記録可能な光書き込み型媒体の要求が強まっており、上述したような従来の構造の光書き込み型媒体では、明らかに両面記録が困難である。
【0012】
そこで、例えば、特開平2-125228号公報や特開平5-173169号公報には、強誘電液晶を用いてフロント側から書き込み可能な光書き込み型デバイスが提案されている。これらは液晶層と光導電層の間に、或る波長の光を選択的に透過する波長選択フィルタ或いは或る波長の光を選択的に反射する波長選択性ミラー反射膜を設け、波長選択フィルタ或いは波長選択性ミラー反射膜によって表示するための波長を選択的に反射させるとともに、それ以外の光を透過させ、光導電層のインピーダンスを変えるものである。
【0013】
しかし、これらは複雑な構造であり、製造が困難である。また、波長の帯域が狭く、感度の低下をまねくこともある。また、コレステリック液晶を用いた場合は、SID96 APPLICATIONDIGEST pp59-62にあるように、表示制御素子と光導電層の間に光吸収層があるため光導電層に光を供給することが困難である。
【0014】
このため、特開平11−149090号公報では、波長選択性ミラー反射膜を除いた構成の空間光変調素子が提案されている。この空間光変調素子は、読出し操作の時にはクロスニコルで配置した1対の偏向板の間に空間光変調素子を配置し、書き込み側と同じ側から光を照射して、空間光変調素子を通過した光を裏面側から閲覧するものである。この場合、閲覧する側の裏面側で書き込み光と読出し光とを照射する構成であるため、閲覧する側(すなわち、表示側)の裏面側に、読出し光を照射するための照明光学系とは別にネガ等の原稿を投影して光画像を空間光変調素子に導く書き込み光学系を備えなければならない。そのため、比較的光記録装置としての構成が複雑である。
【0015】
また、近年、両面記録可能な光書込みデバイスについての要求もなされているが、上述した構造の光書き込み型デバイスでは、両面記録を行うことが構造上難しい。
【0016】
以上のことから、本発明は、簡単な構造で容易に製造可能な、表示側から光書き込みが可能な光書き込み型記録表示媒体及び光書き込み型記録装置を提供することを目的とする。また、簡単な構造で容易に製造可能な、両面から光書き込みが可能な光書き込み型記録表示媒体及び光書き込み型記録装置を提供することも目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明の光書き込み型記録表示媒体は、書き込み光が照射されることにより画像を記録し、読出し光が照射されることにより前記記録された画像が閲覧可能となる光書き込み型記録表示媒体において、少なくとも一方が透明で画像の閲覧側となる1対の電極層の間に、透明な電極層側から順に、前記1対の電極間に電圧を印加しない状態でメモリ性を有し、かつ、前記記録された画像が閲覧可能となる表示に必要な波長を選択的に反射する選択反射性又は後方散乱性の表示制御層と、前記透明で画像の閲覧側となる電極層側から前記書き込み光及び前記読出し光の双方が入射されるとともに、前記1対の電極間に電圧を印加した状態では前記表示制御層を透過した前記書き込み光を光電変換して得られた電荷を伝播させ、前記1対の電極間に電圧を印加しない状態では前記表示制御層を透過した前記読出し光を吸収するとともに光電変換による電荷を伝播しない光機能層と、の少なくとも2種類の層を積層形成したものである。
【0018】
すなわち、請求項1の光書き込み型記録表示媒体は、表示制御層としてメモリ性を有し、かつ、表示に必要な波長を選択的に反射する選択反射性又は後方散乱性の表示制御層を用いている。選択反射および後方散乱では、表示に必要な波長は反射し、不必要な波長はそのまま透過する。そのため、光書き込み型記録表示媒体の一方の面側で、書き込み光の入射面、読出し光の入射面、及び読出し光の出射面(すなわち、表示面)を形成できる。また、記録された画像を読み出す際に光を反射させるための反射膜が不要であるため、その分光書き込み型記録表示媒体の構成を簡略化できる。
【0019】
光機能層は、透明な電極層側から書き込み光及び読出し光の双方が入射される。また、1対の電極間に電圧を印加した状態では表示制御層を透過した光を光電変換し、得られた電荷を輸送することで、表示制御層に照射された光のパターンに応じて部分的に電圧を印加する。これにより、表示制御層の光学特性が光のパターンに応じて変えられるので、光書き込み型記録表示媒体に光のパターンが表示制御層の光学特性の変調として記録されることとなる。また、1対の電極間に電圧を印加しない状態では表示制御層を透過した読出し光を吸収するとともに光電変換による電荷を伝播しない。
【0020】
表示制御層としては、請求項4に記載したように、コレステリック液晶が好適であり、より好適には、請求項5に記載したように、プレーナ状態が左螺旋のみ若しくは右螺旋のみの単層又は複数層のコレステリック液晶を選択するとよい。
【0021】
また、上記請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の光書き込み型記録表示媒体は、何れも光書き込み型記録表示媒体の一方の面側を、書き込み光の入射面、読出し光の入射面、及び読出し光の出射面(すなわち、表示面)としているため、請求項6に記載したように、上記請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の光書き込み型記録表示媒体を、透明な電極層側が外側となるように貼着することにより、両面表示可能な光書き込み型記録表示媒体が得られる。
【0022】
また、請求項7の発明の光書き込み型記録装置は、上記請求項1から請求項6の光書き込み型記録表示媒体を用いた装置であり、上記請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の光書き込み型記録表示媒体と、前記光書き込み型記録表示媒体の前記1対の電極層に対し、前記書き込み光による画像の書き込み時には駆動電圧を印加し、画像の書き込みを行わない時には前記駆動電圧を印加しない媒体駆動手段と、前記媒体駆動手段により駆動された前記光書き込み型記録表示媒体の画像の閲覧側となる表示面側から画像データに応じてパターン化した前記書き込み光を照射して光書き込みを行う光書き込み手段と、を備えている。
【0023】
前記媒体駆動手段は、前記光書き込み型記録表示媒体の1対の電極層に駆動電圧を印加して、前記書き込み光による画像の書き込み時に前記1対の電極層間に電界を生じさせることで、前記光書き込み型記録表示媒体の前記光機能層内で発生した電荷が移動可能な状態とする。また、前記媒体駆動手段は、画像の書き込みを行わない時には前記駆動電圧を印加しない。
【0024】
前記光書き込み手段は、画像データに応じて画素パターン化した光を前記光書き込み型記録媒体の表示面側から照射する。これにより、前記光書き込み型記録媒体の光機能層の対応する領域に画像データに応じた量の電荷が発生し、前記1対の電極層間を移動する。この移動によって前記1対の電極層間に設けられた前記表示制御層に高電界が画像データに応じて分圧印加され、前記表示制御層に画像が記録される。
【0025】
このような媒体駆動手段と光書き込み手段は、請求項8に記載したように、一体に形成され、又は通信手段を介して接続され、制御手段が前記媒体駆動手段と前記光書き込み手段とを同期して駆動するように制御するように構成することが可能である。
【0026】
また、上記請求項6に記載の光書き込み型記録表示媒体を用いた場合には、請求項9に記載したように、前記光書き込み手段を、両面の透明な電極層の各々に対して設ける構成とすることができる。この構成によれば、両面同時に光書き込みが行えるので効率的である。
【0027】
また、請求項10に記載したように、前記表示制御層により選択的に反射される波長と、前記光書き込み手段により光書き込みを行う波長とを異ならせることにより、光き込み時に前記表示制御層によって書き込み光が影響を受けることなく、良好な書き込みを行えるだけでなく、次の書き込みの際に初期化する必要がなく有利である。また、請求項11に記載したように、前記表示制御層により選択的に反射される波長と、前記光書き込み手段により光書き込みを行う波長とを同じにすることもできる。
【0028】
また、請求項12に記載したように、表示状態をオンとする領域の書き込み光量をL、光書き込み手段の明暗コントラストをC、光スレッシュホールドをLth、オン表示の時の前記表示制御層の透過率をTon、オフ表示の時の前記表示制御層の透過率をToffとしたとき、以下の(1)式及び(2)式の両方を満たす波長の光で光書き込みを行うことにより、前記表示制御層により選択的に反射される波長と、前記光書き込み手段により光書き込みを行う波長とが同じ波長であっても、良好な書き込みを行うことが可能である。
【0029】
Lth<L*Ton/100…(1)
Lth>L*C*Toff/100…(2)
【0030】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る光書き込み型記録装置は、図1に示すように、大別して、画像を表示する記録部10、光のパターンにより記録部10に画像を書き込む光書き込み部12、及び記録部10と書き込み部12とを制御する入出力部14とから構成されている。
【0031】
記録部10は、画像表示面を構成する空間変調素子20と該空間変調素子20を駆動する駆動装置22とを備え、駆動装置22は後述する入出力部14からの駆動信号を受け取ると空間変調素子20に電圧を印加して、空間変調素子20を画像表示可能状態、すなわち、オン状態にする。
【0032】
空間変調素子20は、一方が透明で表示面側とされる一対の基板30、31の間に、表示面側から順に、透明電極層32、表示制御素子層34、光導電層36、裏面側電極層38が積層された構造である。
【0033】
一対の基板30、31の一方の透明基板30としては、ガラス製またはプラスチック製など公知の透明基板を適宜使用することができるが、本実施の形態の表示装置は製造時に高温の熱処理を必要としないため、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルムをはじめとするフレキシブル基板を適用することも可能である。なお、透明基板30の厚さは100μmから500μm程度が好適である。
【0034】
透明電極層32は、透明基板30側から光により画像の入力があるため、ITO等の透明電極より構成するのが好適である。また、他方の基板側の裏面側電極層38は光による画像の入力がないため、透明電極である必要はなく、例えば、Al、Cu、Cr等の金属電極のように、密着性、低抵抗性や機械特性を考慮した電極が適用可能である。
【0035】
表示制御素子層34は、選択反射性かあるいは後方散乱性をもつメモリ性のある素子よりなる層であり、液晶を配向させるための1対の配向膜間に設けられたスペーサにより区画された空間内に液晶材料が充填された構成である。表示制御素子層34を、選択反射性のある層とする場合は、液晶材料としてコレステリック液晶を充填し、後方散乱性のある層とする場合は、液晶材料としてネマチック液晶などを用いたポリマー分散液晶を充填するとよい。勿論、コレステリック液晶をポリマー分散液晶化してもよいし、これらの液晶をカプセル化することも有効である。
【0036】
なお、選択反射および後方散乱では、表示に必要な波長は反射し、不必要な波長はそのまま透過するため、本実施の形態では、表示制御素子層34の光射出側に光導電層36を設けて、表示制御素子層34を透過した光を吸収し、吸収された光量を光スイッチングに使用している。
【0037】
本実施の形態では、光導電層36として、電荷輸送層42の上層側と下層側との両方に電荷発生層40、44が設けられたデュアルCGL構造のものを使用している。光導電層36の詳細な説明は後述する。なお、光導電層36としては、デュアルCGL構造のものに限らず、例えば、その他の構造の有機光導電素子やアモルファスシリコン素子等のように、光吸収能と、吸収した光を吸収量に相当する電荷に変換する光電変換能を兼ねた光機能層であれば適用可能である。
【0038】
また、空間変調素子20を駆動する駆動装置22は、上述した透明電極層32と裏面側電極層38に接続するコネクタ46、通信部47a、駆動パルス生成部48を備え、コネクタ46を介して透明電極層32と裏面側電極層38に駆動パルスを印加することにより、透明電極層32と裏面側電極層38との間に電界を生じさせる。なお、このコネクタ46は取り外し可能に構成されている。
【0039】
また、駆動装置22は、外部から、例えば、無線、電磁波、赤外線及び超音波等を利用してオフラインで通信部47aから入力した駆動波形出力のためのトリガ信号を検知し、該トリガ信号の検知によって駆動パルス生成部48にパルスを生成させる。駆動パルス生成部48としては、例えば、ROMのような波形記憶部とDA変換部とを有し、ROMから読み出した波形をDA変換して駆動パルスを生成したり、パルス発生回路のような電気回路的な方式でパルスを発生させるように構成できる。
【0040】
本第1の実施の形態では、パルスは、正パルスと負パルスを組み合わせたものを使用し、図2に示すように、第1パルス、第2パルス、…と正パルスと負パルスを交互に所望の数だけ印加する。したがって、図2では奇数番目のパルスは正パルス、偶数番目のパルスは負パルスとなっている。ここで、正パルスとは、裏面側電極層38に対して透明電極層32が高電位であることを示し、負パルスとはその逆を示す。
【0041】
駆動するパルスの波形としては、特に限定はされないが、交流電圧、周波数、が適用可能である。印加電圧は交流電圧であるが波形としてはサイン波、矩形波、三角波など適用可能である。勿論、これらを組み合わせたものでも、まったく任意の波形であっても適用可能である。また、単独では表示の切り替えのできないようなサブパルスを、表示性能等改善のため、駆動パルスに付加してもよい。さらに、表示制御素子層34の種類によっては、若干のバイアス成分を印加することが有効な場合があるが、その場合は若干のバイアス成分を印加するように構成するとよい。
【0042】
光書き込み部12は、大別して、画像データに応じてパターンを生成するパターン生成部50、パターン生成部50において生成されたパターンを光のパターンとして空間変調素子20の画像表示面側から照射する光照射部52、及び、外部からオフラインで画像データ等の情報を出入力する通信部47bとを備え、通信部47bを介して入出力部14から入力された指示に基き、画像データに応じて形成した光のパターンを空間変調素子20の画像表示面側から照射して光書き込みを行う。
【0043】
パターン生成部50としては、例えば、TFTを用いた液晶ディスプレイ、単純マトリックス型液晶ディスプレイ等の透過型ディスプレイを適用することができる。光照射部52としては、蛍光ライト、ハロゲンランプ、エレクトロルミネッセンス(EL)ライト等、空間変調素子20に光を照射できるものであれば適用できる。
【0044】
また、上述のように、パターン生成部50と光照射部52とは別体に設けた構成としてもよいし、一体に設けた構成としてもよい。一体に設けた構成とする場合、例えば、ELディスプレイ、CRT、フィールドエミッションディスプレイ(FED)などの発光型ディスプレイ等が適用できる。これらの他にも、空間変調素子20に照射する光量、波長、及び、照射パターンを制御できる照明装置であれば、適用可能である。もちろん、光源は白色に限定されるわけではなく、フィルターを用いて得られる有色光とすることも可能である。
【0045】
入出力部14は、大別して、駆動信号通信部54、光書き込み信号通信部56、及び制御部58を備えている。駆動信号通信部54は、例えば、無線、電磁波、赤外線及び超音波等を利用してオフラインで駆動装置22に駆動信号を送信し、光書き込み信号通信部56も同様に、例えば、無線、電磁波、赤外線及び超音波等を利用してオフラインで光書き込み部12に書き込み制御信号を送信する。
【0046】
制御部58は、外部とオンライン又はオフラインで接続されており、外部から入力された画像データを表示用の画像データに変換すると共に、光書き込み部12と駆動装置22とを同期して制御する。例えば、外部から画像データが入力され、空間変調素子20に書き込む書き込み指示があると、駆動信号通信部54から駆動信号を駆動装置22に出力すると共に、入力された画像データを表示用の画像データに変換し、光書き込み信号通信部56から光書き込み部12に出力する。
【0047】
ここで、このような構成の光書き込み型記録装置の記録条件について説明する。
【0048】
まず、空間変調素子20のオン領域の書き込み光量をL、光書き込み部12の明暗コントラストをC、光スレッシュホールドをLth、オン表示の時の前記表示制御層の透過率をTon、オフ表示の時の前記表示制御層の透過率をToffとしたとき、Lth<L*Ton/100(明時の最小光量)、かつ、Lth>L*C*Toff/100(暗時の最大光量)を満たすように、それぞれの光の値を決定する。この場合、初期化プロセスの必要はなく、表示層の履歴に関わらず記録が可能である。
【0049】
なお、光スレッシュホールドとは、空間変調素子20に或る大きさの電圧パルスが印加されているときに、空間変調素子20に与えることによって空間変調素子20の表示状態を変えられる最低の光量である。
【0050】
例えば、パルス電圧を100Vとして100μW/cm2以下の光照射においてはオフ表示(例えば、暗部)となり、100μW/cm2以上の光照射ではオン表示(例えば、明部)となるとき、光スレッシュホールドLthは100μW/cm2となる。
【0051】
例えば、表示制御素子層34が選択反射性である場合、透過率Tonは、表示制御素子層34が選択反射している状態の透過率であり、表示上ではオン状態のときの表示制御素子層34の透過率である。また、透過率Toffは、表示制御素子層34が選択反射していない状態の透過率であり、表示上ではオフ状態のときの表示制御素子層34の透過率である。すなわち、Toffの時は表示制御素子層34による選択反射がなく全ての光を表示制御素子層34を透過して背面の光導電層36に吸収されてしまうため、Toff>Tonとなっている。
【0052】
さらに、表示制御素子層34の光量に対する反射率変化がなだらかな時は、表示制御素子層34の光量に対する反射率の変化率が90%となる光量をLth90、表示制御素子層34の光量に対する反射率の変化率が10%となる光量をLth10とすると、Lth90<L*Ton(明時の最小光量)、及び、Lth10>L*C*Toff(暗時の最大光量)でもある。
【0053】
このとき表示制御素子層34にプレーナ状態が左螺旋のみ若しくは右螺旋のみの単層又は複数層のコレステリック液晶を用いることが有効である。単層である場合、透過率は最高で100%、最低で50%以上であり、画像の明暗時の表示制御素子層34を通過することによる光量の比、言い換えると、表示制御素子層34が表示上でオン状態の領域の透過光量に対する表示制御素子層34が表示上でオフ状態の領域の透過光量の比は2:1以内となり、ほぼ均一であり、上記の設計値を容易に満たすことができる。
【0054】
また、さらに別の記録条件として、選択反射波長と書き込み波長を異ならせる方式が適用できる。例えば、選択波長を550nmの青緑としておき、かつ、書き込み書き込み光を680nmの赤色で行えば、表示制御層の影響を受けずに光導電層36に光書き込みをすることができ、かつ、初期化の必要がない。また、上述のような複雑な設計も必要ないため、有効である。
【0055】
なお、本第1の実施の形態では、駆動信号通信部54、光書き込み信号通信部56、及び制御部58を個別に構成した場合について説明したが、少なくとも2つを一体に構成することもできる。
【0056】
ここで、空間変調素子20を構成する光導電層36について、詳細に説明する。本第1の実施の形態では、電荷輸送層42の上層側と下層側との両方に電荷発生層40、44が設けられたデュアルCGL構造の光導電層36としている。
【0057】
電荷発生層40、44を構成する電荷発生層材料としては、ペリレン系、フタロシアニン系、ビスアゾ系、ジチオピトケロピロール系、スクワリリウム系、アズレニウム系、チアピリリウム・ポリカーボネート系など光照射により電荷が発生する有機材料が適用可能である。電荷発生層の作製方法としては、真空蒸着法やスパッタ法などドライな膜形成法のほか、溶剤やあるいは分散材を用いてのスピンコート法、ディップ法などが適用可能である。
【0058】
また、電荷輸送層42を構成する電荷輸送材料としては、トリニトロフルオレン系、ポリビニルカルバゾール系、オキサジアゾール系、ピラリゾン系、ヒドラゾン系、スチルベン系、トリフェニルアミン系、トリフェニルメタン系、ジアミン系などが適用可能である。また、LiClO4を添加したポリビニルアルコ−ルやポリエチレンオキシドのようなイオン導電性材料の適用も可能である。電荷輸送層の作製方法としては、真空蒸着法やスパッタ法などドライな膜形成法のほか、溶剤やあるいは分散材を用いてのスピンコート法、ディップ法などが適用可能である。
【0059】
さらに、光導電層36は、上記3層構造に限らず、少なくとも電荷輸送層が電荷発生層に挟まれて構成されていればよく、例えば、電荷発生層/電荷輸送層/電荷発生層/電荷輸送層/電荷発生層等のような多層構造とすることもできるの構成も可能である。
【0060】
また、表示制御素子層34と光導電層36との間に、少なくとも保護用透明膜、直流成分除去用機能膜、感度調整のための調光膜、及び酸素や水の進入を阻止するガスバリヤー膜等の1つからなる機能層を設けることができる。
【0061】
なお、直流成分除去用機能膜は絶縁性が高く、直流成分を除去可能な容量を持つ膜であり、例えば、ポリビニルアルコール(PVA) 、ポリビニルカルバゾール、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンオキシド、ポリブチルアルコールからなる群より選択される有機材料を主成分とす膜や、SiO2、SiO、TiO2、Al2O3、SiN、PZT、Ta2O5、AlN からなる群より選択される無機材料を主成分とする膜を使用することができる。
【0062】
なお、第1の実施の形態では、記録部10、書き込み部12、及び、入出力部14をオフラインで接続した構成について説明したが、記録部10、書き込み部12、及び、入出力部14を同一の装置内に組み込むように構成してもよい。勿論、記録部10、書き込み部12、及び、入出力部14のうちの2つを同一の装置内に組み込むように構成してもよい。
【0063】
(第2の実施の形態)
本第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態の応用例であり、図3に示すように、記録部10が両面記録可能な空間変調素子21と、該両面記録可能な空間変調素子21に対して駆動パルスを印加する駆動装置22とを備え、書き込み部12a、12bが両面記録可能な空間変調素子21の両面側にそれぞれを設けられた構成である。
【0064】
本第2の実施の形態の空間変調素子21は、2枚の上記第1の実施の形態で使用した空間変調素子20の非表示側基板31側同士をホットメルト接着剤33などで貼着した構成である。
【0065】
第2の実施の形態の空間変調素子21は、同じ構成の2枚の空間変調素子20を対照的に貼り合わせているため、素子が反りにくくなるという利点がある。また、別の製造方法として、フレキシブル透明基板30上に、例えば、透明導電層/表示制御素子層/保護層/光導電層/電極/接着層/光導電層/保護層/表示制御素子層/透明導電層/透明基板と順次積層することにより、両面記録可能な空間変調素子21を形成することもできる。
【0066】
駆動装置22は、上記第1の実施の形態で使用した空間変調素子20の構成を単位として、それぞれ表面側と裏面側とで非同期に画像の書き込み及び読出しが行えるように両面記録可能な空間変調素子21を駆動させる。
【0067】
なお、その他の構成及び記録条件等は上述した第1の実施の形態と同様であるので同様な符号を付して説明は省略する。
【0068】
(第3の実施形態)
第3の実施の形態に係る光書き込み型記録装置は、上記第1の実施の形態の応用例であり、図4に示すように、大別して、画像を表示する記録部11、光のパターンにより記録部11に画像を書き込む光書き込み部13、記録部11と書き込み部13とを制御する入出力部15、及びパソコン(PC)18とがオンライン接続された構成である。なお、上述した第1の実施の形態と同様な個所は同様な符号を付して説明は省略する。
【0069】
本第3の実施の形態では、記録部11の駆動装置22を構成する駆動パルス生成部48として、波形を記憶させたEPROMとDA変換回路とを備え、電圧印加時にはEPROMから読み出した波形をDA変換して空間変調素子23に駆動パルスを印加する。なお、本第3の実施の形態では、空間変調素子23に印加する駆動パルスの波形としては、正パルスおよび負パルスを組み合わせた矩形波としている。
【0070】
また、光書き込み部13は、パターン生成部50と光照射部52は、それぞれI/Oポート45、及び、入出力部15を介してパソコン(PC)18にオンラインで接続され、パソコン(PC)18によって駆動が制御されている。第3の実施の形態では、パターン生成部50としてコントラストが150:1程度の透過型TFT型液晶ディスプレイを使用し、光照射部52としてハロゲンランプ光源を使用している。
【0071】
入出力部15の制御部58は、パソコン(PC)18から出力された各種制御信号及びユーザにより指定された画像を表す画像データを受け取り、駆動装置22を駆動するための駆動信号、及び書き込み部を駆動するための駆動信号などの各種制御信号や、書き込み対象の画像データを駆動信号通信部54、又は、光書き込み信号通信部56を介して記録部11及び光書き込み部13に出力する。
【0072】
また、第3の実施の形態では、記録部11の空間変調素子23として、表示制御素子層34と光導電層36との間に保護層37を形成した構成のものを使用している。
【0073】
この空間変調素子23は、例えば、以下の手順で製造できる。まず、厚さ5nmのAu電極38を作製した基板31上に、電荷発生層44としてベンズイミダールペリレン(BZP)を蒸着により0.08μmの厚さに作製する。
【0074】
その上層に、電荷輸送層42としてビフェニルージアミン系材 7.2%、ポリカーボネート ビスフェノールZ(ポリ(4,4’−シクロヘキシリデンジフェニレンカーボネート)) 10.8%、モノクロロベンゼン82%の溶液をさらにモノクロベンゼンにより2倍に希釈し、これをスピンコートにより塗布することにより厚さ3μmの膜を作製する。さらにその上層に電荷発生層40としてBZPを0.08μm形成した。これにより得られた3層の膜を光導電層36とする。
【0075】
その後、裏面に遮光膜を塗ったガラス基板30上に、ITO電極膜32を厚さが20nmとなるように作製し、この上層に、接着剤付の直径5μmの球状スペーサーハヤビーズL−25(早川ゴム社製)を湿式散布し、さらに、ITO電極膜付きガラス基板をITO電極膜がスペーサーに接触するように密着させる。
【0076】
以上の工程を室温で行った後、スペーサーと基板を接着するため、110℃に加熱して、30分間保持しOPC液晶セルを得る。その後、この液晶セルにグリーンの色光を選択反射するコレステリック液晶を注入して表示制御素子層34を得る。
【0077】
なお、このコレステリック液晶としてより詳細には、正の誘電率異方性を有するネマチック液晶E186(メルク社製)72.3wt%、右旋性のカイラル剤CB15(メルク社製)13.9wt%および右旋性のカイラル剤CE2(メルク社製)13.9wt%を混合したものである。
【0078】
このようにして作成した電荷発生層40と表示制御素子層34とを保護用透明層37を介して貼着することにより、空間変調素子23が得られる。
【0079】
ここで、表示制御素子層34に使用したコレステリック液晶について、あらかじめ透過率を測定した結果を図5に示す。図5は、グリーン光において、コレステリック液晶が選択反射をしている状態、すなわち、オン表示の時のコレステリック液晶の透過率と、コレステリック液晶が選択反射をしていない状態、すなわち、オフ表示の時のコレステリック液晶の透過率とを示している。
【0080】
図5において、コレステリック液晶が選択反射をして、オン表示となっている時は、高印加電圧時の透過率が下がる状態であり、図5では77%程度である。また、コレステリック液晶が選択反射をしておらず、オフ表示となっている時は、光がコレステリック液晶をほぼ全透過する場合であり、図5では99%である。すなわち、本第3の実施の形態の表示制御素子層34を書き込み光が透過して背面の光導電層36に入射する光量は、入射光量の77%から99%の間を変動することがわかる。
【0081】
このようにして作成した空間変調素子23の感度特性について調べた。図6にその結果を示す。
【0082】
図6より240Vppの駆動パルスを印加したとき、画像がオン状態、すなわち、オン表示になるしきい値光量Lthは1mW/cm2から10mW/cm2の間に観察される。これより多い光量で入射したときは、コレステリック液晶が選択反射をして画像がオン状態となるため反射率が高く、これより少ない光量で入射したときは、コレステリック液晶が選択反射をしておらず画像がオフ状態となるため反射率が低くなる。
【0083】
ここに、20mW/cm2の光量で書き込みした場合、反射率は77%から99%であるので、光量の変動は15.7mW/cm2から20mW/cm2の間であり、図6にも示すように、オン表示の時の反射率は均一となる。これにより、オン表示の時の表示光量(反射光量)が均一となることがわかる。
【0084】
また、書き込まれる画像のコントラストは150:1なので、光量変動は104μW/cm2から133μW/cm2となるため、図6に示すように、オフ表示の時の反射率も均一となる。これにより、オフ表示の時の表示光量(反射光量)も均一となることがわかる。
【0085】
ここで、第3の実施の形態の構成の光書込み装置を用いて空間変調素子23に光書込みを行い、表示性能を評価した。空間変調素子23に印加する駆動パルスは、パルス幅か20msで、240Vppの正パルスと負パルスとが交互となるように、第1パルス(正パルス)、第2パルス(負パルス)、…、第8パルス(負パルス)まで印加した。
【0086】
また、光書込みに使用する光は波長550nmとし、最大光量20mW/cm2の光画像を空間変調素子23に書き込み、評価した。なお、予め明暗のパターンを空間変調素子23に記録させた後、空間変調素子23を初期化してから、試験用の画像記録を行った。
【0087】
この結果、暗部と光照射部において、光照射部はグリーン、暗部はブラックのモノクロ画像が得られた。試験用の画像記録を行う前に記録した画像の影響は確認できず、履歴は残らなかった。また、1000回繰りかえして、画像記録を行ったが表示性能の低下は見られず特性が安定していることが確認できた。
【0088】
さらに、光書込みに使用する光は波長を選択反射の色光であるグリーンではなく赤色光な変え、上記と同様にして試験用の画像記録を行った。この場合、書き込み光と読出し光とが異なる波長であるため、初期化を行わずに次の画像の画像記録を行った。
【0089】
この結果も上記と同様に、暗部と光照射部において、光照射部はグリーン、暗部はブラックのモノクロ画像が得られ、また、前回記録した画像が残像となって残ることもなかった。勿論、1000回繰り返して、画像記録を行っても表示性能の低下は見られず特性が安定していることが確認できた。
【0090】
さらに、第3の実施の形態の2枚の空間変調素子23を裏面側同士を貼り合わせて両面記録可能とし、この両面記録可能な空間変調素子についても上記と同様に、書き込み光と読出し光とが同じ波長である場合と異なる波長である場合とのそれぞれについて試験用の画像記録を行った。
【0091】
この結果も上記と同様に、暗部と光照射部において、光照射部はグリーン、暗部はブラックのモノクロ画像が得られ、また、前回記録した画像が残像となって残ることもなかった。勿論、1000回繰り返して、両面に画像記録を行っても表示性能の低下は見られず特性が安定していることが確認できた。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、簡単な構造で容易に製造可能であり、また、表示側から光書き込み記録を行うことができる、という効果がある。
【0093】
また、簡単な構造で容易に製造可能であり、また、両面に光記録ができ、かつ、両面表示ができる表示側から光書き込み記録を行うことができる、という効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態の光書き込み型記録装置の概略構成を示す説明図である。
【図2】 図1の空間変調素子に印加する駆動パルスの例を示すグラフである。
【図3】 第2の実施の形態の光書き込み型記録装置の概略構成を示す説明図である。
【図4】 第3の実施の形態の光書き込み型記録装置の概略構成を示す説明図である。
【図5】 図4の空間変調素子の表示制御素子層に使用したコレステリック液晶の印加電圧と透過率との関係を示すグラフである。
【図6】 図4の空間変調素子に240Vppの駆動パルスを印加したときの感度特性を示すグラフである。
【符号の説明】
10 記録部
12、12a、12b、13 光書き込み部(光書き込み手段)
14、15 入出力部(制御手段)
18 パソコン(PC)
20、21、23 空間変調素子(光書き込み型記録表示媒体)
22 駆動装置(媒体駆動手段)
30 透明基板
31 非表示側基板
32 透明電極層
33 ホットメルト接着剤
34 表示制御素子層(表示制御層)
36 光導電層(光機能層)
38 裏面側電極層
40、44 電荷発生層
42 電荷輸送層
45 I/Oポート
46 コネクタ
47a、47b 通信部(通信手段)
48 駆動パルス生成部
50 パターン生成部
52 光照射部
54 駆動信号通信部
56 光書き込み信号通信部
58 制御部
Claims (12)
- 書き込み光が照射されることにより画像を記録し、読出し光が照射されることにより前記記録された画像が閲覧可能となる光書き込み型記録表示媒体において、
少なくとも一方が透明で画像の閲覧側となる1対の電極層の間に、透明な電極層側から順に、
前記1対の電極間に電圧を印加しない状態でメモリ性を有し、かつ、前記記録された画像が閲覧可能となる表示に必要な波長を選択的に反射する選択反射性又は後方散乱性の表示制御層と、
前記透明で画像の閲覧側となる電極層側から前記書き込み光及び前記読出し光の双方が入射されるとともに、前記1対の電極間に電圧を印加した状態では前記表示制御層を透過した前記書き込み光を光電変換して得られた電荷を伝播させ、前記1対の電極間に電圧を印加しない状態では前記表示制御層を透過した前記読出し光を吸収するとともに光電変換による電荷を伝播しない光機能層と、の少なくとも2種類の層を積層形成した光書き込み型記録表示媒体。 - 前記書き込み光の波長と前記表示制御層が選択的に反射する波長が同じであることを特徴とする請求項1記載の光書き込み型記録表示媒体。
- 前記書き込み光の波長と前記表示制御層が選択的に反射する波長が異なることを特徴とする請求項1記載の光書き込み型記録表示媒体。
- 前記表示制御層は、コレステリック液晶である請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の光書き込み型記録表示媒体。
- 前記コレステリック液晶は、プレーナ状態が左螺旋のみ若しくは右螺旋のみの単層又は複数層のコレステリック液晶である請求項4に記載の光書き込み型記録表示媒体。
- 上記請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の光書き込み型記録表示媒体の透明な電極層側が外側となるように貼り合わされた両面表示可能な光書き込み型記録表示媒体。
- 上記請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の光書き込み型記録表示媒体と、
前記光書き込み型記録表示媒体の前記1対の電極層に対し、前記書き込み光による画像の書き込み時には駆動電圧を印加し、画像の書き込みを行わない時には前記駆動電圧を印加しない媒体駆動手段と、
前記媒体駆動手段により駆動された前記光書き込み型記録表示媒体の画像の閲覧側となる表示面側から画像データに応じてパターン化した前記書き込み光を照射して光書き込みを行う光書き込み手段と、
を備えた光書き込み型記録装置。 - 前記媒体駆動手段と前記光書き込み手段とが一体に形成され、又は通信手段を介して接続され、
前記媒体駆動手段と前記光書き込み手段とを同期して駆動するように制御する制御手段をさらに備えた請求項7に記載の光書き込み型記録装置。 - 上記請求項6に記載の光書き込み型記録表示媒体を用いた場合に、
前記光書き込み手段は、両面の透明な電極層の各々に対して設けられている請求項7又は請求項8に記載の光書き込み型記録装置。 - 前記表示制御層により選択的に反射される波長と、前記光書き込み手段により光書き込みを行う波長とが異なる請求項7〜請求項9のいずれか1項に記載の光書き込み型記録装置。
- 前記表示制御層により選択的に反射される波長と、前記光書き込み手段により光書き込みを行う波長とが同じである請求項7〜請求項9のいずれか1項に記載の光書き込み型記録装置。
- 表示状態をオンとする領域の書き込み光量をL、光書き込み手段の 明暗コントラストをC、光スレッシュホールドをL th 、オン表示の時の前記表示制御層の透過率をT on 、オフ表示の時の前記表示制御層の透過率をT off としたとき、以下の(1)式及び(2)式の両方を満たす波長の光で光書き込みを行う請求項7〜請求項11のいずれか1項に記載の光書き込み型記録装置。
L th <L*T on /100…(1)
L th >L*C*T off /100…(2)
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