JP3732466B2 - 遠心分離装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、円錐円筒状又は円錐状の縦型ボウルを用い、下側の開口部から挿入した取込管で懸濁液をボウル内に供給する方式の遠心分離装置に係り、特に、固液分離された後にボウルの内壁面に堆積した固相に対する掻き取り機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、各種工作機械や研磨機から排出される切削・研磨加工液や、生活・生産活動で排出される廃水又は汚泥等の懸濁液から固形物や浮遊物質や油分等を分離するために多種多様な構成の遠心分離装置が用いられている。
【0003】
そして、円錐円筒状又は円錐状の縦型ボウルを高速回転させる方式の遠心分離装置としては、図4に示すようなものがある。
この遠心分離装置は、懸濁液(未処理液)をボウルの下側から取り込む方式を採用しており、取込管をボウルの下側の開口部から挿入し、その取込管から高速回転中のボウルの内壁面に対して懸濁液を吐出させて遠心力による固液分離を行い、固液分離後にボウルの内壁面に堆積した固相を掻き取り板で剥離させて下側へ落下させる。
【0004】
具体的には、筐体201に軸受部202が固定されており、その軸受部202が軸支する中空円筒軸203に対してボウル204の上壁部204aが取り付けられている。但し、この装置では、軸受部202の下側がボウル204の内側へ垂下した態様で軸受部202を筐体201に固定しているため、ボウル204の上壁部204aの中央に軸受部202を内嵌させる穴が形成されおり、その上壁部204aは軸受部202の側部と下側を覆う連結部材205を介して中空円筒軸203に取り付けられている。
中空円筒軸203の軸受部202より上側部分にはプーリー206が嵌着・固定されており、そのプーリー206と筐体201に取り付けられた電動モータ207側のプーリー208との間にベルト209が掛けられている。
従って、電動モータ207の回転駆動力によってボウル204を高速回転させることができる。
【0005】
前記の中空円筒軸203の内側には回転軸210が軸支されており、その回転軸210の下端部はボウル204の内部へ突出し、また上端部にはカップリング部が形成されている。
そして、回転軸210の下端部には2枚の掻き取り板211a,211bが軸対称位置に取り付けられており、各掻き取り板211a,211bは回転軸210の回転によってボウル204内で回転するようになっている。
ここに、各掻き取り板211a,211bの外端部はボウル204の内壁面に沿った形状に形成されており、ボウル204の内壁面と僅かなクリアランスを構成して回転せしめられる。
尚、この装置では、各掻き取り板211a,211bは水平方向の2枚の円板212,213で連結されており、回転軸210の下端部を上側の円板212の中央に固定して回転軸210の回転駆動力を各掻き取り板211a,211bに伝達するようになっていると共に、下側の円板213の中央領域には穴214が形成されている。
【0006】
回転軸210の上側には連結軸215の昇降装置216が設けられており、連結軸215は下降せしめられた状態でその先端部が回転軸210の上端部のカップリング部と結合する。
そして、連結軸215には鎖歯車217が取り付けられており、その鎖歯車217と昇降装置216の側方に設置した電動モータ218の鎖歯車219との間に掛けたチェーンベルト220を介して連結軸215を回転駆動できるようになっている。
また、221はストッパー用シリンダであり、そのロッドを突き出すことで下側のストッパープランジャ222をボウル204の上壁部204aに設けた係合部と係合せしめ、それによってボウル204の筒軸回りの回転を拘束できるようになっている。
【0007】
懸濁液の取込管223はボウル204の下側から円板213の穴214を通じて各円板212,213の間へ導かれており、その位置でボウル204の内壁面へ懸濁液を吐出させる。
【0008】
以上の構成において、固液分離工程では、連結軸215を上昇させると共にストッパー用シリンダ221のロッドを引き込んでおき、電動モータ207を駆動させてボウル204を高速回転させ、その状態で取込管223を通じて懸濁液を供給する。
その場合、回転軸210に対して摩擦トルクが作用するために掻き取り板211a,211bも回転するが、取込管223の吐出口からボウル204の内壁面へ放出された懸濁液は遠心力によって内壁面に拡がる。
そして、懸濁液は遠心力によって固体粒子と液体に分離され、懸濁液の供給が進行すると、ボウル204の内壁面に徐々に固体粒子が堆積した固相が形成されてゆくと共に、分離された液体はボウル204の開口部204bから下側へ溢れ出て流下する。
【0009】
このようにして固液分離が進行して固相が一定の厚みになると、電動モータ207を停止させてボウル204の回転を停止させ、その状態で固相の掻き出し工程へ移行する。
掻き出し工程では、ストッパー用シリンダ221のロッドを突き出させてボウル204の回転を拘束し、昇降装置216で連結軸215を下降させて回転軸210と連結させ、その状態で電動モータ218を駆動して回転軸210を回転させることにより各掻き取り板211a,211bを回転させる。
その場合、掻き取り板211a,211bは固相を剥離させながら回転し、掻き取られたケーキ又はスラッジはボウル204の開口部204bから下側に落下する。
そして、掻き出し工程では開口部204bの下側に設けられた排出口224のシャッター225が開放されており、落下したケーキ又はスラッジは排出口224を通じて下側の底板上に一旦堆積せしめられた後に回収される。
尚、固液分離工程では前記のシャッター225が閉鎖されているため、ボウル204の開口部204bから流下した分離液は側方へ流れ、排出管226を通じてタンク(図示せず)に回収される。
【0010】
ところで、図4の遠心分離装置における[ボウルとその駆動軸]及び[掻き取り板とその駆動軸]の組立関係は図5に示されるような構成になっている。
その場合、2枚の掻き取り板211a,211bは、その側端部(刃先)がボウル204の内壁面と僅かなクリアランスを介して対向するように構成されているが、ボウル204の筒軸に対して高い精度での対称性が要求される。
そのため、各掻き取り板211a,211bと円板212,213の加工、それら部品の回転軸210に対する組立て、及びボウル204に対する組立て後のアッセンブリの組み付けに際して極めて高い精度が要求され、装置全体の製造・組立てコストの増大を招く。
【0011】
更に、前記の装置では、固液分離工程が完了した段階で掻き取り板211 a, 211 bの側端部が固相の最外周側まで埋まった状態になっており、その状態から掻き取り板211 a, 211 bを回転させることによって固相を剥離させるようにしている。即ち、掻き取り工程ではその初期段階から厚く堆積した固相全体を掘り起こす態様で掻き取り板211 a, 211 bが回転せしめられる。
従って、固相を厚く堆積させた場合には、掻き取り板211 a, 211 bの回転に対する反力が大きくなり、電動モータが過負荷状態で焼き付くことがある。
【0012】
一方、実開昭58−63054号、特開平7−862号及び特開平11−253840号には単一の掻き取り板を用いた遠心分離装置が開示されている。
実開昭58−63054号と特開平7−862号では、支持軸に腕部を介して掻き取り板が取り付けられており、支持軸を回動させて掻き取り板の掻き取り刃をボウルの内壁面に接近させることによりスラッジの掻き出しを行う方式が採用されている。
また、特開平11−253840号では、ボウルの下側から内側にかけて立設配置せしめた支持本体に対して、掻き取り板とその回動機構、固液分離対象である被処理油をボウル内に導いて噴出させるノズル、及びボウル清掃用の空気管等の機構要素を集約的に搭載しておき、固液分離・掻き取り等の一連の工程に対応して支持本体に対する制御がなされる構成が開示されており、掻き取り板は駆動モータによって回動せしめられてボウルの内壁面からスラッジの掻き出しを行うようになっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ボウルの下側の開口部側から懸濁液の取込管とスラッジの掻き取り機構を挿入する構成の遠心分離装置について、ボウルの内部と下側に構成される機構を簡素化することを目的として創作された。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、開口部を下側に設けた円錐円筒状又は円錐状の縦型ボウルをその筒軸回りに高速回転させ、懸濁液を前記開口部から前記ボウル内に導いた取込管を通じて前記ボウルの内壁面に吐出させて、懸濁液の固液分離を行う遠心分離装置において、固液分離された後に前記ボウルの内壁面に堆積した固相を剥離して前記開口部から落下させる掻き取り機構が、前記開口部の下側に設けられた後記案内機構の支持部に立設固定されていると共にその案内方向の一側面に懸濁液の吐出口が設けられており、且つ前記吐出口の位置から上側ヘ長く延長された筒部を有する取込管と、前記取込管における前記吐出口側の側面に対する反対側の側面に固定された平板であって、その側端部の平面形状が前記ボウルの内壁面に沿った形状に形成された掻き取り板と、前記取込管を垂直に立設固定せしめた支持部を水平方向へ直線的に案内する案内機構と、固液分離工程では前記掻き取り板の側端部を前記ボウルの筒軸寄りに退避させ、固相の掻き取り工程では前記掻き取り板の側端部を前記ボウルの内壁面に徐々に接近させるように前記案内機構の支持部を移動させる移動手段と、固相の掻き取り工程で前記ボウルを低速回転で駆動するボウル駆動手段とからなることを特徴とした遠心分離装置に係る。
【0016】
本発明は、単一の掻き取り板を用いているが、取込管を支柱として掻き取り板を取り付けるようにしている。
取込管はボウルの開口部の下側に設けた案内機構でボウル内に立設させた状態で水平方向へ案内され、移動手段によって取込管を移動させることにより、掻き取り板を固液分離工程では退避位置に設定し、固相の掻き取り工程では掻き取り板の側端部がボウルに堆積した固相に抵触する位置へ移動せしめられる。
その場合、この発明では取込管の吐出口が掻き取り板とは反対側の側面に設けられているため、固液分離工程で掻き取り板を退避位置に設定すると吐出口がボウルの内壁面に近寄り、逆に固相の掻き取り工程では吐出口がボウルの筒軸寄りへ後退して退避状態になり、吐出口も各工程に対応して合理的な位置に移動せしめられる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の遠心分離装置の実施形態を、図1から図3を用いて詳細に説明する。
この実施形態に係る遠心分離装置全体の断面図は図1に、また同図におけるX-X矢視断面図は図2に、Y-Y矢視断面図は図3に示される。
図1において、51は装置の基本筐体であり、その基本筐体51の上側にボウルの回転軸の駆動系が載置固定されている。
ボウルの回転軸の駆動系は、回転軸7を上下で軸支するラジアルベアリング42 , 43の保持部と、それらの間に介在してスペーサとしての役割を果たす中空筒体44とで簡素な軸受部41を構成し、軸受筐体2の側方に設置した電動モータ11の回転軸に取り付けたプーリー12と前記の回転軸7のプーリー10との間にベルト13が掛けられており、固液分離工程と掻き取り工程で電動モータ11をそれぞれ高速/低速回転に切り換えるよ うにしている。
【0018】
そして、ボウル52は下側に開口部53を設けた縦型の円錐円筒状のものであり、軸受部41で軸支された回転軸7の下端部がボウル52の上壁部52aに連結されているが、回転軸7の軸心はボウル52の筒軸と一致しており、ボウル52は回転軸7によって基本筐体51内に垂下されている。
また、ボウル52の外周側には基本筐体51の内壁を利用した環状の液受部54が構成されており、その液受部54に流出した液体が基本筐体51に設けた排液口55から外部へ排出されるようになっている。
【0019】
次に、この実施形態の特徴部分である掻き取り板の駆動機構について説明する。
先ず、懸濁液の取込管56が基本筐体51の側壁部51aを貫通してボウル52の下側へ導かれているが、側壁部51aは取込管56を水平方向へ摺動自在な態様で支持している。
そして、取込管56は、ボウル52の下側において垂直方向に上側ヘ曲がり、ボウル52の上壁部52aの近傍まで伸びているが、その垂直方向の立設部分56aはボウル52の開口部53から一定区間だけ管状の構成になっており、それより上側の区間は中実棒の構成になっている。
また、立設部分56aにおける管状構成区間の上部位置には側壁部51aの方向へ向けて吐出口56bが設けられている。
尚、実際上の取込管56の組立て構造は、水平方向の管体と、垂直方向の中実区間と管状区間とからなる立設部分56aと、吐出口56bの管状部分とを溶接して構成したものとなる。
【0020】
前記の取込管56には吐出口56bと反対側に掻き取り板57が取り付けられている。
具体的には、取込管56の立設部分56aを挟む態様で2枚の縦長の板材58,59を平行な関係で取込管56に溶接し、その各板材58,59の間に掻き取り板57を溶接した補強ブロック材60を嵌着させた状態で、各板材58,59に穿設された4個の孔を通じて補強ブロック材60を各板材58,59にボルトで締着固定してある。
【0021】
前記の取込管56と掻き取り板57のアッセンブリは、取込管56の下側に設けた案内機構の支持部に固定・支持されており、基本筐体51に取り付けた油圧シリンダ61によって立設部分56aを垂直に保った状態で水平方向へ往復移動されるようになっている。
【0022】
ここに、案内機構は、取込管56の水平部分と平行な関係で同取込管56の両側部に横架させた2本の案内棒62,63と、それらの案内棒62,63の間に架け渡された移動台64とからなる。
各案内棒62,63はそれぞれの両端部が基本筐体51の対向する壁面に固定されており、また移動台64はその両端部に穿設された水平方向の孔に各案内棒62,63を貫通させており、移動台64は各案内棒62,63と垂直な関係を保ちながら摺動自在に水平方向へ移動できるようになっている。
また、各案内棒62,63と移動台64とを常に垂直な関係に保つために、移動台64は一定の幅を有しており、各案内棒62,63を貫通させる穴の摺動面にグリース等を介在させて移動台64が滑らかに移動するように配慮されている。
【0023】
取込管56の立設部分56aと水平部分の連結部は移動台64の中央部分に形成した陥凹部に嵌合させた状態で溶接・固定されている。
そして、移動台64における前記の溶接・固定部の下側には油圧シリンダ61のロッド61aが取り付けられており、移動台64を油圧駆動することによりボウル52内で掻き取り板57を水平移動させる構成になっている。
尚、掻き取り板57の側端部57aはボウル52の内壁面に対応した形状に形成されており、油圧シリンダ61のストローク長は、ロッド61aを前進限に突き出した状態で側端部57aとボウル52の内壁面との間に僅かなクリアランスが構成され、逆にロッド61aを後退限に引き込んだ状態で側端部57aがボウル52の開口部53より内側へ後退するように設定されている。
【0024】
以上の構成に基づいて、この実施形態の装置は次のように動作する。
先ず、固液分離工程では油圧シリンダ61のロッド61aを後退限に設定し、掻き取り板57をボウル52の中央側に退避させて、前記のように掻き取り板57の側端部57aをボウル52の開口部53の内側に位置させる。
そして、その状態で電動モータ11を駆動させると回転軸7を介してボウル52が高速回転するが、所定の回転速度になった段階で懸濁液を取込管56から供給し、吐出口56bからボウル52の内壁面に吐出させる。
その場合、掻き取り板57を退避させた状態では取込管56の吐出口56bが後退してボウル52の内壁面に近くなっており、懸濁液にかける圧力を低減でき、また懸濁液の液滴が散乱することを抑制できる。
【0025】
懸濁液はボウル52の内壁面に対してほぼ垂直に当たり、ボウル52が高速回転しているためにその回転方向へ流れて拡がるが、懸濁液中の固体粒子は比重が大きいために遠心力によってボウル52の内壁面側に固相として堆積し、その固相の内周側に液相が構成される。即ち、遠心力の作用で固液分離がなされ、懸濁液の供給に伴って除々に固相が厚く形成されてゆき、液相もその厚さを増してゆく。
【0026】
ところで、この実施形態の装置では、図1に示すように、ボウル52の上壁部52 a には平面的に見て開口部53の縁に対応する位置よりも少し外側に穴52 b が形成されている。(図1では左右に2箇所しか表れないが、穴52 b は周方向に数箇所形成されている。)
従って、厚さを増した液相の表面が各穴52 b よりも内周側になると、液相の表面の液体が各穴52 b を通じて上壁部52 a の上側へ溢れ出し、ボウル52の回転による遠心力で外側へ流れる。
また、この実施形態では、ボウル52の外周側には基本筐体51の内壁を利用した環状の液受部54が構成されているため、ボウル52の上壁部52 a から外側へ放出された液体は液受部54へ流下し、排液口55を通じて基本筐体51の外部へ排出される。
【0027】
固相が一定の厚さになって固液分離工程が完了すると、懸濁液の供給を停止してボウル52の回転を停止させ、次の掻き取り工程へ移行する。
掻き取り工程においては、電動モータ11を低速モードで再起動し、ボウル52を低速で回転させる。
また同時に、移動台64の下側に設けたシャッター65が別途設けた移動駆動機構(図示せず)によって側方へ移動せしめられ、そのシャッター65によって閉鎖されていた排出口66を開放しておく。
そして、ロッド61aを後退限に設定していた油圧シリンダ61に圧油を供給してロッド61aを突き出させ、掻き取り板57の側端部57aを固相に抵触させてゆく。
【0028】
その場合、ロッド61aを除々に前進させるように圧油の供給を制御すると、掻き取り板57の側端部57aが固相の表面側から抵触してケーキ又はスラッジを薄く剥離してゆき、ロッド61aを前進限まで突き出すことにより、ボウル52の内壁面に堆積していた固相の殆どが掻き取られることになる。
また、掻き取られたケーキ又はスラッジはボウル52の開口部53から排出口66へ落下し、排出口66の下側に設けた台車等(図示せず)に堆積したケーキ又はスラッジが外部へ取り出されて回収されることになる。
【0029】
掻き取り工程が完了すると、油圧シリンダ61のロッド61aを後退限に戻して掻き取り板57を退避状態にすると共にシャッター65を閉じる。
それによって、固液分離工程を再開させることができ、以降、固液分離工程と掻き取り工程を繰り返して実行させることができる。
【0030】
以上のように、この実施形態では、取込管56の立設部分56 a を掻き取り板57を取り付けるための支柱として利用しており、ボウル52の内部と下側に設ける機構を簡素に構成できる。
尚、この実施形態では、油圧シリンダ61によって掻き取り板57を駆動させているが、その駆動手段は直線的にストロークさせるものであればよく、ボールネジやラック・ピニオンを適用した電動モータによる駆動機構等も採用できる。
【0031】
【発明の効果】
本願発明の遠心分離装置は、以上の構成を有していることにより、次のような効果を奏する。
開口部を下側に設けた円錐円筒状又は円錐状の縦型ボウルをその筒軸回りに高速回転させ、懸濁液を前記開口部から前記ボウル内に導いた取込管を通じて前記ボウルの内壁面に吐出させて、懸濁液の固液分離を行う遠心分離装置において、懸濁液の取込管を支柱としてスラッジの掻き取り板を取り付けたアッセンブリを構成し、それを固液分離後の掻き取り工程で移動させてボウル内のスラッジを掻き取るようにしたことにより、ボウルの内部と下側に設ける機構の簡素化が可能になる。
また、固液分離工程で掻き取り板を退避位置に設定すると吐出口がボウルの内壁面に近寄り、逆に固相の掻き取り工程では吐出口がボウルの筒軸寄りへ後退して退避状態になるという、合理的な動作が実現できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る遠心分離装置の全体的断面図である。
【図2】 図1におけるX - X矢視断面図である。
【図3】 図1におけるY - Y矢視断面図である。
【図4】 従来技術に係る遠心分離装置の全体的断面図である。
【図5】 図4の遠心分離装置における[ボウルとその駆動軸]及び[掻き取り板とその駆動軸]の組立関係を示す部品分解斜視図である。
【符号の説明】
7…回転軸、10…プーリー、11…電動モータ、12…プーリー、13…ベルト、41…軸受部、42 , 43…ラジアルベアリング、44…中空筒体、51…基本筐体、51 a …側壁部、52…ボウル、52 a …上壁部、52 b …穴、53…開口部、54…液受部、55…排液口、56…取込管、56 a …立設部分、56 b …吐出口、57…掻き取り板、57 a …側端部、58 , 59…板材、60…補強ブロック材、61…油圧シリンダ、61 a …ロッド、62 , 63…案内棒、64…移動台、65…シャッター、66…排出口、201…筐体、202…軸受部、203…中空円筒軸、204…ボウル、204 a …上壁部、204 b …開口部、205…連結部材、206…プーリー、207…電動モータ、208…プーリー、209…ベルト、210…回転軸、211 a, 211 b …掻き取り板、212 , 213…円板、214…穴、215…連結軸、216…昇降装置、217…鎖歯車、218…電動モータ、219…鎖歯車、220…チェーンベルト、221…ストッパー用シリンダ 、222…ストッパープランジャ、223…取込管、224…排出口、225…シャッター、226…排出管。
Claims (1)
- 開口部を下側に設けた円錐円筒状又は円錐状の縦型ボウルをその筒軸回りに高速回転させ、懸濁液を前記開口部から前記ボウル内に導いた取込管を通じて前記ボウルの内壁面に吐出させて、懸濁液の固液分離を行う遠心分離装置において、
固液分離された後に前記ボウルの内壁面に堆積した固相を剥離して前記開口部から落下させる掻き取り機構が、
前記開口部の下側に設けられた後記案内機構の支持部に立設固定されていると共にその案内方向の一側面に懸濁液の吐出口が設けられており、且つ前記吐出口の位置から上側ヘ長く延長された筒部を有する取込管と、
前記取込管における前記吐出口側の側面に対する反対側の側面に固定された平板であって、その側端部の平面形状が前記ボウルの内壁面に沿った形状に形成された掻き取り板と、
前記取込管を垂直に立設固定せしめた支持部を水平方向へ直線的に案内する案内機構と、
固液分離工程では前記掻き取り板の側端部を前記ボウルの筒軸寄りに退避させ、固相の掻き取り工程では前記掻き取り板の側端部を前記ボウルの内壁面に徐々に接近させるように前記案内機構の支持部を移動させる移動手段と、
固相の掻き取り工程で前記ボウルを低速回転で駆動するボウル駆動手段と
からなることを特徴とした遠心分離装置。
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