JP3729745B2 - 遊技システム、遊技価値貸出装置及び遊技装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゲームセンタ等ににおける遊技システム、遊技価値貸出装置及び遊技装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ゲームセンタ等におけるメダルゲーム機(遊技装置)で遊技する際、遊技者は、メダル貸出機(遊技価値貸出装置)で、メダル(遊技価値)を借り入れる。そして、遊技者は、そのメダルをメダル貸出機から引き渡されると、遊技したいメダルゲーム機の設置場所まで持ち運んで、そのメダルゲーム機に支払うべきメダル枚数(遊技価値量)を支払って遊技を行う。また、競馬ゲーム機や麻雀ゲーム機などのメダルゲーム機は、遊技者の遊技結果に応じて、遊技者に対してメダルを払い出すので、遊技者は、自分の所有するメダル枚数を増やすことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来では、各遊技者が所有するメダルは、個々の遊技者が手元に置いて管理することになっている。このため、メダル貸出機でメダルを借り入れた後、そのメダルを、遊技したいメダルゲーム機の設置場所まで運ぶという作業を遊技者に強いることになる。特に、メダル借入後、遊技したいメダルゲーム機がなかなか決まらなかったり、遊技したいメダルゲーム機が他人に使用されていたりした場合、遊技者は、借り入れたメダルを持ったまま、歩き回ることもある。このように、遊技者は、遊技しようとするメダルゲーム機を決定するまでの間に、メダルを持ち運ぶという作業をしなければならない。
また、遊技者は、遊技しているメダルゲーム機から、別のメダルゲーム機で遊技しようと気変わりすることも多い。この場合にも、遊技者は、自分の所持しているメダルを、別のメダルゲーム機の設置場所まで運ぶという作業を強いられる。
一方で、携帯端末を競馬ゲーム機等の遊技装置のユーザーインターフェースとして利用することも可能である。このためには、その携帯端末を遊技装置に接続し、携帯端末の画面に表示する遊技画面情報や遊技者の操作情報などを、携帯端末と遊技装置との間でやり取りすることになる。このとき、携帯端末として、専用携帯端末ではなく、携帯電話機等のような汎用の携帯端末を用いる場合には、汎用の携帯端末における既存の機能では、遊技に必要な機能がないか、あるいは不十分であることが多い。
【0004】
本発明は、上記背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、メダル等の遊技価値を持ち運ぶという作業が必要なくすとともに、携帯端末を遊技装置のユーザーインターフェース等として十分に利用できるようにすることが可能な遊技システム、遊技価値貸出装置及び遊技装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、遊技装置と、該遊技装置で遊技する際に用いられる遊技価値を貸出するための遊技価値貸出装置と、サーバ装置と、該遊技価値貸出装置と該サーバ装置との間及び該サーバ装置と該遊技装置との間でデータ通信を行うための通信手段とを備え、上記遊技価値貸出装置は、上記遊技価値を借り入れる遊技者から料金を受け取る料金受取手段と、上記遊技者から該遊技者の識別情報を受け取る借入時識別情報受取手段と、上記借入時識別情報受取手段で受け取った識別情報を、上記通信手段を介して、上記サーバ装置に出力する借入時識別情報出力手段と、上記料金受取手段で料金を受け取ったら、上記遊技者が借り入れる遊技価値量に相当する遊技価値量データを、上記通信手段を介して、上記サーバ装置に出力する借入遊技価値量出力手段とを有し、上記遊技装置は、所定の遊技価値変動条件に応じて、遊技者が支払うべき遊技価値を支払うことと、遊技者に払い出すべき遊技価値を払い出すことの少なくとも一方が完了することで、遊技を進行する遊技進行手段と、当該遊技装置で遊技を行う遊技者から、該遊技者の識別情報を受け取る遊技時識別情報受取手段と、上記遊技時識別情報受取手段で受け取った識別情報を、上記通信手段を介して、上記サーバ装置に出力する遊技時識別情報出力手段と、遊技者が携帯する携帯端末との間でデータ通信を行うための装置側通信手段と、上記遊技進行手段により進行される遊技の遊技画面情報であって上記遊技装置が備える表示手段に表示されるものを、上記装置側通信手段を介して、上記携帯端末に送信する遊技画面情報送信手段と、上記携帯端末から送信される遊技者の操作情報を、上記装置側通信手段を介して受信する操作情報受信手段とを有し、上記遊技進行手段は、上記操作情報受信手段で受信された操作情報に応じて、遊技を進行するものであり、上記サーバ装置は、遊技者の識別情報に関連付けた状態で、該遊技者が所有する遊技価値量に相当する遊技価値量データを記録しておく遊技価値記録媒体と、上記借入時識別情報出力手段で出力された識別情報及び上記借入遊技価値量出力手段で出力された遊技価値量データが入力されたら、該識別情報に関連付けて該遊技価値量データを、上記遊技価値記録媒体に記録するデータ記録手段と、上記遊技時識別情報入力手段で出力された識別情報が入力されたら、上記遊技価値記録媒体に記録されている遊技価値量データの中から該識別情報と同一の識別情報に関連付けされた遊技価値量データを特定するデータ特定手段と、上記データ特定手段で特定された遊技価値量データを、上記遊技装置に支払うべき遊技価値量と、上記遊技装置から払い出されるべき遊技価値量の少なくとも一方の分だけ変動した後の遊技価値量に相当する遊技価値量データに変更するデータ変更手段とを有する遊技システムであって、遊技者が携帯する携帯端末との間でデータ通信を行うための携帯端末通信手段と、上記遊技画面情報送信手段から送信される遊技画面情報に基づく遊技画面を上記携帯端末の表示手段に表示させるための表示機能を該携帯端末に付加する表示制御プログラムを、上記携帯端末通信手段を介して、該携帯端末に送信する表示制御プログラム送信手段とを有することを特徴とするものである。
【0006】
遊技の際に遊技価値を支払ったり、払い出したりする遊技装置(以下、単に「遊技装置」という。)が設置されたゲームセンタ等に来店した遊技者が、このような遊技装置で遊技しようとする場合、まず、その遊技装置で用いる遊技価値を借り入れなければならない。また、実際に遊技装置で遊技する際には、その遊技装置に支払うべき遊技価値量を支払ったり、あるいは、その遊技装置から払い出されるべき遊技価値量を受け取ったりする。ここで、「遊技価値」とは、遊技装置に支払ったり、遊技装置から払い出されたりして用いられるメダル等の有体物又はこれと同等の価値を有する電子データ等の無体物を意味する。尚、この有体物の形状などは問われない。
【0007】
本請求項の遊技システムにおいては、遊技価値を借り入れる際、まず、遊技価値貸出装置に設けられる借入時識別情報受取手段により、遊技者から、その遊技者の識別情報を受け取る。この遊技時識別情報受取手段としては、遊技者自身が操作して識別情報を入力するタッチパネル等の入力手段や、遊技者の識別情報となり得る情報をもつ遊技者が携帯する携帯物、例えば携帯電話機から、遊技者の識別情報を読み出す情報読取手段などを用いることができる。また、遊技者の声紋等を識別情報として用いる場合には、その声紋等を記録する記録手段も、借入時識別情報受取手段として利用することができる。このような借入時識別情報受取手段で受け取った識別情報は、借入時識別情報出力手段により、上記通信手段を介して、上記サーバ装置に出力される。また、遊技価値貸出装置は、これに設けられる料金受取手段で料金を受け取ったら、借入遊技価値量出力手段により、上記識別情報に係る遊技者が借り入れる遊技価値量に相当する遊技価値量データを、上記通信手段を介して、上記サーバ装置に出力する。このようにしてサーバ装置に入力された識別情報及び遊技価値量データは、サーバ装置に設けられるデータ記録手段により、遊技価値記録媒体に記録される。ここで、「識別情報」は、個々の遊技者を識別できる情報を意味し、例えば、遊技装置が設置される店舗で所定の登録手続きを行う等して取得したID、遊技者が所有するクレジットカードの番号あるいは携帯電話機の携帯電話番号、遊技者の指紋や声紋などを利用することができる。
【0008】
また、遊技装置に設けられる遊技時識別情報受取手段により、遊技者から、その遊技者の識別情報を受け取る。この遊技時識別情報受取手段としては、遊技者が遊技時に使用する操作レバーや操作ボタン又は操作パネル等の操作手段を利用したり、あるいは、上記遊技価値貸出装置の借入時識別情報受取手段と同様のものなどを用いたりすることができる。このような借入時識別情報受取手段で受け取った識別情報は、遊技時識別情報出力手段により、上記通信手段を介して、上記サーバ装置に出力される。このようにしてサーバ装置に入力された識別情報に基づいて、サーバ装置は、データ特定手段により、遊技価値記録媒体の中からその遊技者の遊技価値量データを特定し、データ変更手段により、その遊技価値量データを用いて、遊技装置に支払うべき遊技価値量と、遊技装置から払い出されるべき遊技価値量の少なくとも一方の分だけ変動した後の遊技価値量に相当する遊技価値量データに変更する決算を行う。例えば、遊技装置で遊技しようとする遊技者が所定量の遊技価値をその遊技装置に支払う必要がある場合、遊技価値量データとして遊技価値記録媒体に記録されているその遊技者の遊技価値量から、その遊技装置に支払うべき遊技価値量分を減らす。また、遊技装置での遊技の結果、その遊技者に所定量の遊技価値が払い出されることとなった場合、遊技価値量データとして記録されているその遊技者の遊技価値量に、その遊技装置から払い出されるべき遊技価値量分が加算される。すなわち、遊技者と遊技装置との間における遊技価値の受け渡しは、サーバ装置の遊技価値記録媒体に記録されている遊技価値量データを増減させることにより行われる。
【0009】
また、上記携帯端末は、遊技装置との間でデータ通信を行うための端末側通信手段を有し、また、遊技装置は、携帯端末との間でデータ通信を行うための装置側通信手段を有している。この携帯端末としては、遊技者が所有する携帯電話機などを用いることができる。これら携帯端末と遊技装置との間は、各通信手段により、データ通信可能に接続されている。尚、これらを接続する通信媒体は、本遊技価値決算システムに専用のものでも、公衆電話回線のように汎用のものでもよく、また、これらの間は、無線接続でも有線接続でもよい。
更に、本遊技システムにおいては、まず、遊技装置に設けられる遊技画面情報送信手段により、遊技進行手段により進行される遊技の遊技画面情報であって上記遊技装置が備える表示手段に表示されるものを、装置側通信手段を介して、携帯端末に送信する。この遊技画面情報は、携帯端末の遊技画面情報受信手段により受信され、その遊技画面情報に基づいて、その携帯端末に設けられる表示手段により遊技画面が表示される。そして、遊技者は、その遊技画面を見ながら、遊技を行うことになる。この遊技の際、遊技者は、携帯端末に設けられる操作手段を、その遊技画面に従って操作し、遊技を進行する。尚、携帯端末が携帯電話機等のような汎用の携帯端末である場合、上記表示手段及び操作手段は、その汎用の携帯端末に装備されているものを利用してもよい。また、汎用の携帯端末に装着される専用の表示手段や操作手段を用いてもよく、この場合、遊技の演出性や操作性を高めることができる。このような操作手段を操作した遊技者の操作情報は、携帯端末に設けられる操作情報送信手段により、端末側通信手段を介して、遊技装置に送信される。携帯端末から送信された操作情報は、装置側通信手段を介して、遊技装置に設けられる操作情報受信手段により受信され、その操作情報に応じて、遊技進行手段により遊技を進行する。
このように、本遊技システムにおいては、遊技者が携帯する携帯端末を、遊技装置のユーザーインターフェースとして利用する。多数の遊技者が同時に遊技を行う競馬ゲーム機等の従来の遊技装置では、遊技者が使用するユーザーインターフェースが装置本体に固定されており、そのユーザーインターフェースの設置数は、遊技装置の設置スペース等により制限される。このため、その遊技装置に参加できる遊技者を増やそうとしてもある程度の限界があった。しかし、本遊技価値決算システムであれば、ユーザーインターフェースを遊技者が携帯しているので、設置スペース等の制限がなく、遊技装置に参加できる遊技者を従来よりも増やすことができ、大多数の遊技者が参加する大規模な遊技を実現することができる。
【0010】
また、本遊技システムは、遊技者が携帯する携帯電話機等の携帯端末との間でデータ通信を行う携帯端末通信手段を有し、遊技制御情報送信手段により、その携帯端末に表示制御プログラムを送信する。この表示制御プログラムは、遊技装置の遊技画面情報送信手段から送信される遊技画面情報に基づく遊技画面を携帯端末の表示手段に表示させるための表示機能を該携帯端末に付加するプログラムである。例えば、携帯端末を競馬ゲーム機等の遊技装置のユーザーインターフェースとして利用するためには、その携帯端末を遊技装置に接続し、携帯端末の画面に表示する遊技画面情報を、携帯端末と遊技装置との間でやり取りすることになる。このとき、携帯端末が携帯電話機等のような汎用の携帯端末である場合には、汎用の携帯端末における既存の機能では、遊技に必要な機能がないか、あるいは不十分であることが多い。そこで、遊技画面情報を携帯端末の画面によりよく表示させるための表示機能を、携帯端末通信手段を介して携帯端末に送信し、その携帯端末に付加する。これにより、携帯端末を遊技装置のユーザーインターフェース等として十分に利用することができるようになる。特に、表示制御プログラム送信手段を遊技価値貸出装置に設ければ、遊技者は、遊技を行う前に行う遊技価値の借入作業とともに、携帯端末で遊技を行う準備を行うことができる。また、表示制御プログラム送信手段を遊技装置に設ければ、遊技者は、遊技する直前に、携帯端末で遊技を行う準備を行うことができる。
【0032】
また、請求項2の発明は、遊技装置で遊技する際に用いられる遊技価値を貸出するための遊技価値貸出装置であって、上記遊技価値を借り入れる遊技者から料金を受け取る料金受取手段と、上記遊技者から該遊技者の識別情報を受け取る借入時識別情報受取手段と、遊技者の識別情報に関連付けた状態で該遊技者が所有する遊技価値量に相当する遊技価値量データを記録しておく遊技価値記録媒体を備えたサーバ装置に、上記借入時識別情報受取手段で受け取った識別情報を出力する借入時識別情報出力手段と、上記料金受取手段で料金を受け取ったら、上記遊技者が借り入れる遊技価値量に相当する遊技価値量データを、上記サーバ装置に出力する借入遊技価値量出力手段と、遊技者が携帯する携帯端末との間でデータ通信を行うための携帯端末通信手段と、上記遊技装置から送信される遊技画面情報であって上記遊技装置が備える表示手段に表示されるものに基づく遊技画面を上記携帯端末の表示手段に表示させるための表示機能を該携帯端末に付加する表示制御プログラムを、上記携帯端末通信手段を介して、該携帯端末に送信する表示制御プログラム送信手段とを有することを特徴とするものである。
【0033】
この遊技価値貸出装置は、請求項1の遊技システムの一部を構成する遊技価値貸出装置と同様の処理を行うことができる。
【0049】
また、請求項3の発明は、請求項2の遊技価値貸出装置において、上記識別情報は、上記遊技者が携帯する携帯端末がもつ固有の識別情報であることを特徴とするものである。
【0050】
この遊技価値貸出装置においては、遊技者が所有する遊技価値量に相当する遊技価値量データを遊技者ごとに管理するための識別情報として、遊技者が携帯する携帯端末がもつ固有の識別情報を用いる。この識別情報としては、携帯端末として遊技者が所有する携帯電話機を用いる場合には、その電話番号情報や各携帯電話機固有の機体ID等を用いることができる。
【0051】
また、請求項4の発明は、請求項3の遊技価値貸出装置において、上記識別情報は、上記携帯端末として利用される遊技者所有の携帯電話機における電話番号情報であることを特徴とするものである。
【0052】
この遊技価値貸出装置においては、遊技者ごとに遊技価値を管理するための識別情報として、上記携帯端末として利用される遊技者所有の携帯電話機における電話番号情報を用いる。
【0057】
また、請求項5の発明は、所定の遊技価値変動条件に応じて、遊技者が支払うべき遊技価値を支払うことと、遊技者に払い出すべき遊技価値を払い出すことの少なくとも一方が完了することで、遊技を進行する遊技進行手段を有する遊技装置であって、上記遊技装置で遊技を行う遊技者から、該遊技者の識別情報を受け取る遊技時識別情報受取手段と、遊技者の識別情報に関連付けた状態で該遊技者が所有する遊技価値量に相当する遊技価値量データを記録しておく遊技価値記録媒体を備えたサーバ装置に、上記遊技時識別情報受取手段で受け取った識別情報を出力する遊技時識別情報出力手段と、遊技者が携帯する携帯端末との間でデータ通信を行うための装置側通信手段と、上記遊技進行手段により進行される遊技の遊技画面情報であって上記遊技装置が備える表示手段に表示されるものを、上記装置側通信手段を介して、上記携帯端末に送信する遊技画面情報送信手段と、上記携帯端末から送信される遊技者の操作情報を、上記装置側通信手段を介して受信する操作情報受信手段と、上記遊技画面情報送信手段から送信される遊技画面情報に基づく遊技画面を上記携帯端末の表示手段に表示させるための機能を該携帯端末に付加する表示制御プログラムを、上記装置側通信手段を介して、該携帯端末に送信する表示制御プログラム送信手段とを有し、上記遊技進行手段は、上記操作情報受信手段で受信された操作情報に応じて、遊技を進行することを特徴とするものである。
【0058】
この遊技装置においては、請求項1の遊技システムの一部を構成する遊技装置と同様の処理を行うことができる。
【0061】
また、請求項6の発明は、請求項5の遊技装置において、上記装置側通信手段は、公衆電話回線を通じて、上記携帯端末との間でデータ通信を行うためのものであることを特徴とするものである。
【0062】
この遊技装置においては、装置側通信手段により、公衆電話回線を通じて、携帯端末との間でデータ通信を行うことができる。よって、例えば、遊技装置が設置される店舗外の自宅等に遊技者がいるときにでも、その遊技装置での遊技に参加することが可能となる。
【0063】
また、請求項7の発明は、請求項5の遊技装置において、上記装置側通信手段は、上記携帯端末に設けられた外部入出力端子に有線接続される有線接続手段を有することを特徴とするものである。
【0064】
この遊技装置においては、装置側通信手段が有する有線接続手段により、携帯端末に設けられた外部入出力端子と有線接続される。このように携帯端末との間を有線接続することで、無線接続で発生する混信の問題が生じず、また、悪質な遊技者による妨害電波等によるイタズラも防止できる。また、請求項6の遊技装置のように、公衆電話回線を通じて接続する場合には、遊技者にその通話料を負担させることになるという問題が生じるが、本遊技装置においては、このような問題も生じない。
【0065】
また、請求項8の発明は、請求項5の遊技装置において、上記装置側通信手段は、上記携帯端末に設けられる無線通信手段との間でデータ通信を行うための無線通信手段を有することを特徴とするものである。
【0066】
この遊技装置においては、装置側通信手段が有する無線接続手段により、携帯端末に設けられる無線通信手段との間で無線通信によるデータ通信を行うことができる。この無線通信手段としては、例えば、携帯電話機の外部端子に接続される無線通信手段との間でデータ通信が可能なものや、PHS等の子機機能を用いてデータ通信が可能なもの、あるいは、公衆電話回線を通じて、携帯端末との間でデータ通信を行うものなどを用いることができる。尚、公衆電話回線を通じて接続する場合には、遊技者にその通話料を負担させることになるという問題が生じるのでが、無線通信手段としては、公衆電話回線を使用しないものを採用するのが望ましい。このように携帯端末との間を無線接続することで、有線接続のように、携帯端末との接続端子や接続ケーブルなどの設備を敷設する必要がないので、携帯端末との間の通信システムを簡易に実現することができる。また、遊技の際に、遊技者が接続端子等と携帯端末とを接続する作業も必要ない。
【0067】
また、請求項9の発明は、請求項5の遊技装置において、上記装置側通信手段は、上記携帯端末に設けられた外部入出力端子に接続され、該携帯端末に対して入出力されるデータを無線通信により送受信するためのデータ送受信手段と、上記データ送受信手段との間でデータ通信を行うための無線通信手段とを有することを特徴とするものである。
【0068】
この遊技装置においては、携帯端末に設けられた外部入出力端子に接続されるデータ送受信手段と、このデータ送受信手段との間で無線通信によりデータ通信を行うための無線通信手段とにより、装置側通信手段を構成する。このような構成により、携帯端末との間の無線通信システムを実現するために必要な機能を携帯端末自体がもつ必要がなく、携帯端末として、携帯電話機等の汎用の携帯端末を利用することができる。また、請求項6の遊技装置のように、公衆電話回線を通じて接続する場合には、遊技者にその通話料を負担させることになるという問題が生じるが、本遊技装置においては、このような問題も生じない。
【0069】
また、請求項10の発明は、請求項5、6、7、8又は9の遊技装置において、上記識別情報は、上記遊技者が携帯する携帯端末がもつ固有の識別情報であることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10の遊技装置において、上記識別情報は、上記携帯端末として利用される遊技者所有の携帯電話機における電話番号情報であることを特徴とするものである。
【0070】
この遊技装置においては、遊技者が所有する遊技価値量に相当する遊技価値量データを遊技者ごとに管理するための識別情報として、遊技者が携帯する携帯端末がもつ固有の識別情報を用いる。この識別情報としては、携帯端末として遊技者が所有する携帯電話機を用いる場合には、その電話番号情報や各携帯電話機固有の機体ID等を用いることができる。
【0071】
また、請求項11の発明は、請求項10の遊技装置において、上記識別情報は、上記携帯端末として利用される遊技者所有の携帯電話機における電話番号情報であることを特徴とするものである。
【0072】
この遊技装置においては、遊技者ごとに遊技価値を管理するための識別情報として、上記携帯端末として利用される遊技者所有の携帯電話機における電話番号情報を用いる。
【0074】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、遊技者が借り入れる遊技価値であるメダルを電子データとして管理する遊技価値管理システムとしてのメダル管理システムに適用した一実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係るメダル管理システム全体の構成について説明する。
図2は、本実施形態に係るメダル管理システム全体の概略構成図である。このメダル管理システムは、ゲームセンタ等の店舗内に設置された遊技装置である複数のメダルゲーム機1と、遊技者が所有するメダルを管理するサーバ装置20と、遊技者が携帯する携帯端末としての携帯電話機30と、遊技者がメダルを借り入れるための遊技価値貸出装置としてのメダル貸出機40とを備えている。携帯電話機30は、必要に応じて、メダルゲーム機1、サーバ装置20及びメダル貸出機40に、それぞれデータ通信可能に接続される。これらの接続は、携帯電話機30自体がもつ通話機能を利用したデータ通信機能により、例えば、公衆電話回線、専用電話回線等で構成されるネットワークを介して実現することもできるが、本実施形態では、主に、携帯電話機30の外部入出力端子との間でデータ通信を行う方法を採用している。
【0075】
(携帯電話機30の構成)
本実施形態における携帯電話機30の概略構成について説明する。
図3は、携帯電話機30の概略構成を示すブロック図である。この携帯電話機30の基本構成は、既存の携帯電話機と同様である。この携帯電話機30は、CPU31とROM32とRAM33とを含むマイクロコンピュータ(以下、「マイコン部」という。)、遊技者が操作するための操作手段である操作入力部34、CPU31の制御の下で文字や絵などの画像を表示する表示手段としての液晶ディスプレイ(LCD)35、携帯電話機30として通信を行うための端末側通信手段としての無線通信手段である無線通信インターフェース36、外部装置との間でデータ通信するための端末側通信手段としての外部入出力端子をもつ外部インターフェース37、バッテリ38等を備えている。遊技者は、操作入力部34に設けられた操作ボタン等を操作することで、通話先の電話番号を入力したり、インターネット上のWebサイト等のアドレスを入力したりすることができる。
【0076】
マイコン部のCPU31は、ROM32に格納されているコンピュータプログラムに基づいて演算処理を行う。このROM32には、無線通信インターフェース36を介して通話したり、データ通信を行ったりするための無線通信プログラム、外部インターフェース37を介して外部装置とデータ通信を行うための外部通信プログラム、操作入力部34やLCD35等の装置各部を制御する制御プログラムなどのほか、遊技者の識別情報として利用される電話番号も格納されている。また、RAM33は、マイコン部のCPU31における演算処理の際に利用するためのワークメモリ領域や、マイコン部のCPU31が実行可能なインストールされたプログラムを記録するプログラムメモリ領域などを有する。
【0077】
本実施形態に係るメダル管理システムは、遊技価値貸出システムとしてのメダル貸出システムと、遊技価値決算システムとしてのメダル決算システムとに大別できる。よって、以下、本メダル管理システムを、これら2つのシステムに分けて説明する。
【0078】
(メダル貸出システム)
まず、上記メダル管理システムにおけるメダル貸出システムの部分について説明する。
図4は、メダル貸出システム全体の概略構成を示すとともに、このシステムを構成するサーバ装置20及びメダル貸出機40の概略構成を示すブロック図である。このメダル貸出システムは、上記メダル管理システムにおけるサーバ装置20、携帯電話機30及びメダル貸出機40により構成されている。以下、メダル貸出システムを構成する各装置の構成について説明する。
【0079】
(メダル貸出機40の構成)
図4に示すように、メダル貸出機40は、演算部41とROM42とRAM43とを備えた制御基板、遊技者が携帯する携帯電話機30の外部通信インターフェース37と接続可能な通信手段としての接続端子44、遊技者がメダルを借り入れるための料金として金銭を料金投入口45aから受け取り、必要に応じて、おつり等を返却口45bから排出する料金受取手段としての料金決済装置45、サーバ装置20との間でデータ通信を行うための通信手段としての通信I/O46等を備えている。尚、この他、メダルの借入枚数を選択するためのボタン等を設けられている。
【0080】
制御基板上の演算部41は、ROM42に格納されているコンピュータプログラムに基づいて演算処理を行う。このROM42には、接続端子44を介して携帯電話機30内のマイコン部を制御したり、このマイコン部のROM32やRAM33に対してデータの読み書きを行ったりするための電話機制御プログラム、通信I/O46を介してサーバ装置20とデータ通信を行うための通信プログラムなどが格納されている。また、このROM42には、携帯電話機30を用いて遊技者がメダルゲーム機1での遊技を行うための機能を、その携帯電話機30に付加する遊技制御情報である遊技プログラム等も格納される。また、RAM33は、演算部31における演算処理の際に利用するためのワークメモリ領域などを有する。
【0081】
(サーバ装置20の構成)
図4に示すように、サーバ装置20は、当該サーバ装置20の各部を制御するための演算部21と、演算部21が実行するプログラムを記録したプログラム用ROM22と、演算部21における演算処理の際に利用するためのワークメモリ領域などを有するRAM23、上記メダル貸出機40の通信I/O46とLANケーブル51により有線接続される通信手段としての貸出機通信I/O24、各種データベースを格納する遊技価値記録媒体としてのデータベース用ROM25と、複数のメダルゲーム機1との間でデータ通信を行うための通信手段としてのゲーム機通信I/O26等を備えている。このサーバ装置20としては、汎用のパソコンやワークステーションを利用することができるが、専用のコンピュータを用いてもよい。尚、サーバ装置20がもつ各機能は、1つの装置がもつ必要はなく、複数の装置に分散してもつように構成してもよい。各機能による処理も、1つの装置で行わずに分散して行ってもよい。
【0082】
演算部21は、プログラム用ROM22に格納されているコンピュータプログラムに基づいて演算処理を行う。このプログラム用ROM22には、貸出機通信I/O24を介してメダル貸出機40との間でデータ通信をやりとりしたり、ゲーム機通信I/O26を介してメダルゲーム機1とデータ通信を行ったりするための通信プログラム、データベース用ROM25に格納されている各種データベースを処理するためのデータ処理プログラムなどが格納されている。また、データベース用ROM25には、遊技者が所有するメダルと等価の電子データに変換した遊技価値量データとしてのメダル枚数データが遊技者ごとに登録されたメダル管理データベースが格納されている。
【0083】
(メダル貸出システムの流れ)
次に、上記メダル貸出システムを用いて、遊技者に対してメダルを貸し出す際のシステムの流れについて説明する。
図1は、上記メダル貸出システムの流れを示す説明図である。遊技者は、ゲームセンタ等に来店してメダルゲーム機1で遊技を行おうとする場合、まず、メダル貸出機40を用いてメダルを借り入れなければならない。本メダル貸出システムでは、メダルを借り入れる遊技者が所有する携帯電話機30の電話番号データを、メダル貸出機40で読み取る(ステップ▲1▼)。電話番号データを読み取ったメダル貸出機40は、この電話番号データとともに、遊技者が決定したメダル借入枚数を示す遊技価値量データである貸出枚数データを送り、これら電話番号データ及び貸出枚数データがサーバ装置20に入力される(ステップ▲2▼,ステップ▲3▼)。そして、サーバ装置20では、電話番号データに関連付けて、その貸出枚数データを、データベース用ROM25に登録する(ステップ▲4▼)。このようにして貸出枚数データを登録したら、サーバ装置20は、メダル貸出機40に登録が完了した旨の登録完了通知を送信する(ステップ▲5▼)。
【0084】
(電話番号データの読取:ステップ▲1▼)
本メダル貸出システムにおいて、遊技者は、まず、図4に示すように、自分が所有する携帯電話機30をメダル貸出機40の電話機受口44aに挿入する。これにより、携帯電話機30の下部に設けられている外部通信インターフェース37のコネクタと、電話機受口44aの内部に配置されている接続端子44とが連結する。そして、借り入れるメダル枚数を決めたら、遊技者は、従来のメダル貸出機でメダルを借り入れる場合と同様に、必要な料金を料金投入口45aに投入し、借り入れようとするメダル枚数に応じた選択ボタンを押す。これにより、そのボタンから所定の選択信号が出力され、この選択信号が料金決済装置45に送られる。この選択信号が受け取った料金決済装置45は、その選択ボタンに応じた制御信号を演算部41に出力するとともに、料金の清算処理を行い、必要に応じて、返却口45bからおつりを排出する。
【0085】
料金決済装置45からの制御信号を受け取った演算部41は、借入時識別情報受取手段として機能する。具体的には、演算部41は、ROM42に格納されている電話機制御プログラムを実行し、携帯電話機30のROM32に格納されている電話番号データを読み出し、一旦、RAM43に記録する。尚、この読出処理は、メダル貸出機40の演算部41が携帯電話機30のROM32に直接アクセスしたり、メダル貸出機40の演算部41から携帯電話機30のCPU31に所定の制御信号を出力し、そのCPU31に、電話番号データを外部通信インターフェース37から出力するプログラムを実行させたりする等により行うことができる。尚、携帯電話機30から電話番号データを読み取るタイミングは、遊技者から料金を受け取る前でも後でも、あるいは、遊技者が選択ボタンを押す前でも後でもよい。
【0086】
(電話番号データ及び貸出枚数データの入力:ステップ▲2▼,ステップ▲3▼)
メダル貸出機40の演算部41は、料金決済装置から受信した制御信号に基づいて、貸出枚数データを生成する。そして、上記ステップ▲1▼で携帯電話機30から電話番号データを読み取ったら、メダル貸出機40の演算部41は、借入時識別情報出力手段及び借入遊技価値量出力手段として機能する。具体的には、演算部41は、ROM42に格納されている通信プログラムを実行し、電話番号データ及び貸出枚数データを、通信I/O46を介してサーバ装置20に送信する。
【0087】
このようにしてメダル貸出機1から送信された電話番号データ及び貸出枚数データは、LANケーブル51を介して、サーバ装置20の貸出機通信I/O24に受信される。貸出機通信I/O24に受信された電話番号データ及び貸出枚数データは、借入時識別情報入力手段及び借入時遊技価値量入力手段として機能する演算部21に入力される。具体的には、演算部21は、プログラム用ROM22に格納されている通信プログラムを実行することにより、電話番号データ及び貸出枚数データを入力する。
【0088】
(貸出枚数データの登録:ステップ▲4▼)
上記ステップ▲3▼で電話番号データ及び貸出枚数データを入力したサーバ装置20の演算部21は、プログラム用ROM22に格納されているデータ処理プログラムを実行し、データ記録手段として機能する。データ処理プログラムを実行する演算部21は、まず、入力された電話番号データに基づいて、データベース用ROM25に格納されているメダル管理データベースの中から、同一の電話番号データがあるか否かを照会する。ここで、同一の電話番号データがない場合には、新規の遊技者として、その電話番号データに関連付けた状態で貸出枚数データを登録する。一方、同一の電話番号データがある場合には、その電話番号データに関連付けて記録されているメダル枚数データに、貸出枚数データが示すメダル枚数分を加算する登録処理を行う。
【0089】
(登録完了通知:ステップ▲5▼)
上記ステップ▲4▼における登録処理が完了したら、サーバ装置20の演算部21は、貸出機通信I/O24から、メダル貸出機40に向けて登録完了通知を送信する。この登録完了通知は、LANケーブル51を介して、メダル貸出機40の通信I/O46に受信され、演算部41に送られる。この登録完了通知を受け取った演算部41は、メダル貸出機40に設けられる表示手段や音声出力手段等の報知手段を用いて、遊技者に、メダルの貸出処理が終了した旨を報知する。この報知を受けた遊技者は、携帯電話機30をメダル貸出機40の電話機受口44aから取り出し、その携帯電話機30を持って、メダルゲーム機1のもとへ向かう。
【0090】
(メダル貸出システム)
次に、上記メダル管理システムにおけるメダル決算システムの部分について説明する。本メダル決算システムは、メダルゲーム機1、サーバ装置20及び携帯電話機30により構成されている。サーバ装置20と携帯電話機30は、上記メダル貸出システムのものと同じである。また、本メダル決算システムは、複数種のメダルゲーム機1を有しており、以下、その1つである競馬ゲーム機1について説明する。
【0091】
(メダルゲーム機1の構成)
図5は、上記メダルゲーム機1の一例を示す外観図である。このメダルゲーム機1は、中央部分に設けられたフィールド2と、このフィールド2を取り囲むように設けられたユーザーインターフェースとなる複数のステーション10とを備えている。フィールド2には、出馬ゲート3を備える競馬場の馬場4が設けられ、この馬場4内で複数の図示しない模型馬が走行することでレースが展開される。また、このフィールド2の周囲には、レースの実況や歓声等を流す複数のスピーカー5が配置されている。また、フィールド2の上方には、ゲーム名称等を表示するための表示部6やフィールド2を照明する照明装置7が配置されている。これら表示部6及び照明装置7は、支持柱8により支持されている。
【0092】
また、上記メダルゲーム機1の外部には、遊技者が座るためのベンチ9が設けられている。このベンチ9は、内部に、遊技者が所有する携帯電話機30の外部通信インターフェースとの間でデータ通信を行う複数の電話機接続装置が設けられており、その外部通信インターフェースのコネクタを接続するための接続ケーブル111が外部に露出している。この複数の電話機接続装置は、メダルゲーム機1に設けられる後述のメイン制御部にLANケーブルにより接続されており、これらの間でデータ通信が可能な構成となっている。
【0093】
上記ステーション10には、ゲームの進行に応じた遊技画面を表示するディスプレイ11と、このディスプレイ11の表示面に重ね合わされたタッチパネル12とが設けられている。遊技者が遊技画面の指示に従いディスプレイ11に表示された遊技画面の所定位置に触ると、タッチパネル12によりその位置が検出され、メダルゲーム機1において遊技者の操作内容が認識される。また、ステーション10には、遊技者が所有する携帯電話機30をステーション10に接続するための電話機接続口13が設けられている。
【0094】
上記メダルゲーム機1においては、後述するように、遊技進行手段としてのゲーム進行プログラムを実行するメイン制御部の制御の下、所定のサイクルに従って実際の中央競馬と同一名称のレースが順次開催される。1年分のレースとして約60のレースが用意されており、レースごとに、メダルをベットのための時間すなわち馬券を購入するための時間、模型馬によりレースが行われる時間、レース結果を表示するための時間が確保される。遊技者は、レースごとに着順を予想し、自由に馬券を購入することができる。この馬券の購入は、メダルをベットすることにより行い、購入した馬券がレースの結果と一致していれば、メダルのベット数とオッズに応じた枚数のメダルが配当として払い出される。
【0095】
図6は、上記メダルゲーム機1の動作を統合的に制御するためのメイン制御部を示す制御ブロック図であり、図7は、ステーション10ごとに設けられたステーション制御部を示す制御ブロック図である。
【0096】
図6に示すように、フィールド2側に配置されるメイン制御部100は、メイン制御装置101、フィールド2における模型馬の走行等を制御するためのフィールド制御装置102、上記照明装置7を制御する照明制御装置103、上記スピーカー5で流す歓声や実況等を制御する音響制御装置104、遊技者ごとの各種データを記録するためのSRAM105及びフラッシュメモリ106、ゲームに必要なプログラムや携帯電話機30のROM32やRAM33に対してデータの読み書きを行ったりするための電話機制御プログラム、サーバ装置20とのデータ通信を行うためのサーバ通信プログラム及び各種データベースが格納されたROM107、外部のベンチ9に設けられる電話機接続装置110との間でデータ通信を行うための電話機通信I/O108、上記サーバ装置20のゲーム機通信I/O26との間でデータ通信を行うためのサーバ通信I/O109などを備えている。上記メイン制御装置101は、フィールド制御部102、照明装置103、音響装置104、SRAM105、フラッシュメモり106、ROM107、電話機通信I/O108及びサーバ通信I/O109に、それぞれ接続されている。
【0097】
図7に示すように、各ステーション10に設けられているステーション制御部200は、ステーション制御装置201、遊技者が所有する携帯電話機30の外部通信インターフェースとの間でデータ通信を行う遊技時識別情報受取手段としての接続コネクタ202、遊技者の各種データを一時的に記録するRAM203などを備えている。上記ステーション制御装置201は、接続コネクタ202及びRAM203に、それぞれ接続されている。また、このステーション制御装置201は、ステーション10に設けられた図5に示すディスプレイ11及びタッチパネル12等の各部にも、それぞれ接続されている。また、図6及び図7に示すように、各ステーション10側のステーション制御装置201は、フィールド2側のメイン制御装置101に接続されており、これらの間でデータ通信が可能となっている。
【0098】
(メダル決算システムの流れ)
次に、上記メダル決算システムを用いて、メダルゲーム機1と遊技者との間でやりとりされるメダルの決算を行うシステムの流れについて説明する。
図8は、上記メダル決算システムにおいて、遊技者がメダルゲーム機1にメダルを支払う場合のシステムの流れを示す説明図である。遊技者は、上記メダル貸出システムを利用してメダルを借り入れたら、すなわち、メダル枚数データをサーバ装置20のデータベース用ROM25に登録したら、そのメダルを使って、店舗内にあるメダルゲーム機1で遊技を行う。本メダル決算システムでは、遊技者が所有する携帯電話機30の電話番号データを、メダルゲーム機1で読み取る(ステップ▲1▼)。電話番号データを読み取ったメダルゲーム機1は、この電話番号データとともに、メダルゲーム機1が要求する枚数のメダルを支払うためのメダル支払要求を送り、これら電話番号データ及びメダル支払要求がサーバ装置20に入力される(ステップ▲2▼,ステップ▲3▼)。そして、サーバ装置20では、電話番号データに関連付けてデータベース用ROM25に登録されたメダル枚数データから、メダル支払要求に応じたメダル枚数を減らすメダル支払処理を行う(ステップ▲4▼)。このようにしてメダル支払処理が完了したら、サーバ装置20は、メダルゲーム機1にメダル支払処理が完了した旨の引出完了通知を送信する(ステップ▲5▼)。
【0099】
(電話番号データの読取:ステップ▲1▼)
本メダル決算システムにおいて、遊技者は、上記メダルゲーム機1のステーション10を用いて遊技しようとする場合、そのステーション10のディスプレイ11に表示される遊技画面等を見ながら次のレースを予想し、タッチパネル12を操作して予想する馬にメダルをベットする。これにより、遊技者がベットした馬、メダルベット枚数等のベット情報がステーション制御装置201に送られる。また、遊技者は、このようにメダルをベットする場合、自分が所有するメダルをメダルゲーム機1に支払わなければならない。そこで、遊技者は、メダルゲーム機1の設置場所まで着いたら、まず、自分の携帯電話機30をメダルゲーム機1に接続する作業を行う。
【0100】
ステーション10で遊技する場合には、上記メダルゲーム機1のステーション10に設けられる電話機接続口13に携帯電話機30を挿入する。これにより、携帯電話機30の下部に設けられている外部通信インターフェースのコネクタと、電話機接続口13の内部に配置されている接続端子コネクタ202とが連結する。携帯電話機30が接続されたステーション10のステーション制御装置201は、遊技時識別情報受取手段として機能する。具体的には、ステーション制御装置201は、電話機制御プログラムを実行し、携帯電話機30のROM32に格納されている電話番号データを読み出し、一旦、RAM203に記録する。尚、この読出処理は、上記メダル貸出機40の場合と同様である。
【0101】
一方、メダルゲーム機1のステーション10が他の遊技者に全て使用されている等により、ステーション10で遊技を行わない遊技者は、図5に示すように、ベンチ9に座りながらメダルゲーム機1の遊技に参加することができる。この場合には、ベンチ9に設けられる電話機接続装置110の接続ケーブル111に、携帯電話機30の下部に設けられている外部通信インターフェースのコネクタを連結させる。携帯電話機30が接続された電話機接続装置110は、電話機通信I/O108を介して、メイン制御部100のメイン制御装置101に、所定の制御信号を送信する。これにより、電話機接続装置110とメイン制御装置101との間は、データ通信が可能な状態になる。メイン制御装置101は、ROM107に格納されている電話機制御プログラムを実行することで、遊技時識別情報受取手段として機能する。そして、メイン制御装置101は、携帯電話機30のROM32に格納されている電話番号データを読み出す。尚、この読出処理は、上記と同様である。
【0102】
また、メイン制御装置101は、遊技画面情報送信手段として機能し、遊技者に対して、ステーション10のディスプレイ11に表示される遊技画面と同様の遊技画面情報を携帯電話機30に送信する。具体的には、メイン制御装置101は、電話機制御プログラムを実行し、遊技画面情報を装置側通信手段として機能する電話機通信I/O108及び電話機接続装置110を介して、携帯電話機30に送信する。そして、この画面情報は、携帯電話機30における端末側通信手段として機能する外部通信インターフェース37を介して、遊技画面情報受信手段として機能する外部通信プログラムを実行するCPU31に受け取られる。遊技画面情報を受け取った携帯電話機30のCPU31は、LCD35を表示制御する表示制御プログラムを実行し、LCD35に、その遊技画面情報に基づく遊技画面を表示させる。遊技者は、その遊技画面等を見ながら次のレースを予想し、携帯電話機30の操作入力部34に設けられる操作ボタン等を操作して、予想する馬にメダルをベットする。このように操作した遊技者によりベットされた馬、メダルベット枚数等の操作情報であるベット情報は、外部通信プログラムを実行する操作情報送信手段として機能するCPU31により、外部通信インターフェース37を介して、メダルゲーム機1に送信される。このベット情報は、電話機接続装置110及び電話機通信I/O108を介して、メダルゲーム機1の操作情報受信手段として機能するメイン制御装置101に読み込まれる。
【0103】
(電話番号データ及びメダル支払要求の入力:ステップ▲2▼,ステップ▲3▼)
上記ステップ▲1▼において、遊技者がステーション10で遊技を行っている場合、遊技者の携帯電話機30の電話番号データ及びベット情報を読み取ったステーション制御装置201は、所定の通信プログラムを実行して、電話番号データ及びベット情報に含まれるベット枚数データを、メイン制御装置101に送信する。メイン制御装置101は、これらデータを受け取ったら、遊技時識別情報出力手段として機能し、ROM107に格納されているサーバ通信プログラムを実行して、電話番号データ及びベット枚数データを、サーバ通信I/O109を介してサーバ装置20に送信する。
一方、上記ステップ▲1▼において、遊技者がベンチ9に座って自分の携帯電話機30で遊技を行っている場合、遊技者の携帯電話機30から電話番号データ及びベット情報を読み取ったメイン制御装置101も、同様にして、電話番号データ及びベット枚数データをサーバ装置20に送信する。
【0104】
このようにしてメダルゲーム機1から送信された電話番号データ及びベット枚数データは、LANケーブル等を介して、サーバ装置20のゲーム機貸出機通信I/O26に受信される。ゲーム機通信I/O26に受信された電話番号データ及びベット枚数データは、遊技時識別情報入力手段として機能する演算部21に入力される。具体的には、演算部21は、プログラム用ROM22に格納されている通信プログラムを実行することにより、電話番号データ及びベット枚数データを入力する。
【0105】
(メダル支払処理:ステップ▲4▼)
上記ステップ▲3▼で電話番号データ及びベット枚数データを入力したサーバ装置20の演算部21は、プログラム用ROM22に格納されているデータ処理プログラムを実行し、データ特定手段及びデータ変更手段として機能する。データ処理プログラムを実行する演算部21は、まず、入力された電話番号データに基づいて、データベース用ROM25に格納されているメダル管理データベースの中から、同一の電話番号データがあるか否かを照会する。ここで、同一の電話番号データがない場合には、メダルゲーム機1に支払不能通知を出力し、メダルゲーム機1では、メダルの支払いがされていないとして、遊技を進行し又は遊技を中止する。
【0106】
一方、同一の電話番号データがある場合には、その電話番号データに関連付けて記録されているメダル枚数データを特定する。そして、そのメダル枚数データを読み出し、そのメダル枚数データが示すメダル枚数すなわち遊技者が所有するメダル枚数と、上記ステップ▲3▼で入力されたベット枚数データが示すメダル支払枚数とを比較する。この比較の結果、遊技者が所有するメダル枚数よりもメダル支払枚数の方が多いと判断された場合、メダルゲーム機1にメダル不足通知を出力し、メダルゲーム機1では、遊技者にその旨を報知する。これにより、遊技者は、ベット枚数を減らしたり、メダル貸出機40に行ってメダルを借り入れたりして、再度、メダルをベットする。また、上記比較の結果、遊技者が所有するメダル枚数がメダル支払枚数以上であると判断された場合、サーバ装置20の演算部21は、データベース用ROM25のメダル管理データベースにおけるその遊技者のメダル枚数データを、遊技者が所有するメダル枚数からメダル支払枚数を引いた枚数分のメダル枚数データに変更する。これにより、メダル支払処理が完了する。
【0107】
(支払完了通知:ステップ▲5▼)
上記ステップ▲4▼における支払処理処理が完了したら、サーバ装置20の演算部21は、ゲーム機通信I/O26から、メダルゲーム機1に向けて支払完了通知を送信する。この支払完了通知は、LANケーブル等を介して、メダルゲーム機1のサーバ通信I/O109に受信され、メイン制御装置101に送られる。この支払完了通知を受け取ったメイン制御装置101は、上記ステップ▲1▼において、遊技者がベンチ9に座って自分の携帯電話機30で遊技を行っている場合には、その遊技者がメダル支払要求に係る枚数のメダルを支払ったものとして清算処理を行う。一方、遊技者がステーション10で遊技を行っている場合、支払完了通知を受け取ったメダルゲーム機1のメイン制御装置101は、その支払完了通知を、その遊技者が遊技するステーション10のステーション制御装置201に送る。これを受け取ったステーション制御装置201は、その遊技者がメダル支払要求に係る枚数のメダルを支払ったものとして清算処理を行う。このようにして清算処理を終え、所定の時間がきたら、メイン制御装置は、ゲーム進行プログラムに従ってフィールド2において模型馬によるレースを展開する。
【0108】
このレース結果において、遊技者の予想が的中した場合、遊技者には、メダルベット枚数とオッズに応じた枚数のメダルが払い出されることになる。このメダル払出処理も、上述したステップ▲1▼〜ステップ▲5▼と同様にして、サーバ装置20において行われる。この場合、ステップ▲3▼において、メダルゲーム機1からは、メダル支払要求ではなく、メダルゲーム機1が遊技者にメダルを払い出すためのメダル払出要求を出力されることになる。
【0109】
尚、本実施形態におけるメダル決算システムにおいては、メダルの決算処理をサーバ装置20で全て行う構成であるので、従来のようにメダルゲーム機1にメダルのクレジットを記録する必要がない。一方で、遊技者の希望によりメダルをサーバ装置20から引き出し、その引き出したメダルをメダルゲーム機1にクレジットとして記録して遊技を行うようにしてもよい。この場合、メダルゲーム機1は、遊技結果に応じて遊技者のクレジットを増減させるので、遊技者は、従来のように実際のメダルをメダルゲーム機1に投入したのと同じ状態で遊技を行うことができる。
【0110】
また、遊技者の希望によりメダルをサーバ装置20から引き出す構成の場合、遊技者にメダルの引出枚数を入力してもらう必要が生じる。よって、ステーション10で遊技を行う遊技者に対しては、サーバ装置20に登録したメダルから何枚のメダルを引き出すかを入力させるための入力画面をディスプレイ11に表示する。そして、遊技者が引き出す枚数を決めた後、タッチパネル12を操作してメダル引出枚数を入力させ、このようにして入力されたメダル引出枚数を、引出枚数データとしてステーション制御装置201に読み込む。この引出枚数データは、遊技者の電話番号データとともにサーバ装置20に送され、サーバ装置20で上記ステップ▲4▼と同様の処理を行った後、上記ステップ▲5▼の完了通知を受けったステーション制御装置201で、そのメダル引出枚数に応じたクレジットを記録する。
【0111】
一方、自分の携帯電話機30を用いて遊技を行う遊技者に対しては、サーバ装置20に登録したメダルから何枚のメダルを引き出すかを入力させるための入力画面を携帯電話機30のLCD35に表示させる。この場合、メダルゲーム機1のメイン制御装置101と携帯電話機30との間で、上述した携帯電話機30のLCD35に遊技画面を表示させるのと同じようにしてデータ通信を行い、各部で所定の処理を行う。遊技者が引き出す枚数を決めた後、携帯電話機30の操作ボタン等を操作してメダル引出枚数を入力させ、このようにして入力されたメダル引出枚数を、引出枚数データとして携帯電話機30からメイン制御装置101に送信する。この後の処理は、ステーション10で遊技を行う場合とほぼ同様である。
【0112】
また、本実施形態では、ステーション10を用いずにベンチ9に座ったまま遊技を行う場合のユーザーインターフェースとして、遊技者が所有する携帯電話機30を使用している。携帯電話機30自体の画像表示機能は、最近では、静止画像データや簡単な動画像データを表示させる機能を実現させる表示制御プログラムを標準的に備えているが、ステーション10に設けられるゲーム専用のディスプレイ11に比べると、その機能はかなり低いものである。機能が低すぎると、携帯電話機30を用いて遊技する遊技者に与える遊技性が低下したり、操作性が低下したりする。そこで、本実施形態では、メダル貸出機40及びメダルゲーム機1には、携帯電話機30をメダルゲーム機1のユーザーインターフェースとして十分に利用することが可能となるように、携帯電話機30に遊技制御情報としてのゲーム専用表示制御プログラムをダウンロードする機能が設けられている。
【0113】
メダル貸出機40を例に挙げて説明すると、携帯電話機30の外部通信インターフェース37のコネクタが電話機受口44aの接続端子44に接続された状態で、メダル貸出機40のCPU41は、遊技制御情報送信手段として機能し、ROM42に記録されているゲーム専用表示制御プログラムを携帯電話機30にダウンロードする。このダウンロード作業は、メダル貸出処理を開始する前でも後でもよい。また、このダウンロード作業は、例えば、遊技者がボタン等を操作することで行われ、あるいは、メダル貸出時に自動的に行われる。メダルゲーム機1から携帯電話機30にゲーム専用表示制御プログラムをダウンロードする場合も同様に行われる。
【0114】
尚、本実施形態では、携帯電話機30で遊技を行う場合であっても、遊技中に携帯電話機30において遊技特有の処理を行う必要はないが、メダルゲーム機1の種類等によっては、ユーザーインターフェース側で遊技特有の処理を行う必要がある場合がある。このような場合には、メダルゲーム機1で遊技を行う前に、携帯電話機30に所定の遊技プログラムをインストールする。この遊技プログラムは、例えば、上記ゲーム専用表示制御プログラムをダウンロードするのと同様の方法で取得することができる。
【0115】
また、本実施形態では、メダルゲーム機1、サーバ装置20、携帯電話機30、メダル貸出機40の間をデータ通信可能に接続する方法として、LANケーブルやコネクタ等による有線接続を用いているが、これら相互間を無線接続するようにしてもよい。例えば、携帯電話機30とメダルゲーム機1との間を無線接続する場合には、図9に示すように、携帯電話機30の外部通信インターフェース37にデータ送受信手段としての近距離無線通信用の無線通信ユニット60を装着する。この場合、上記電話機接続装置110の代わりに、この無線通信ユニット60との間で無線通信によりデータの送受信が可能な無線通信手段としての無線接続装置112を設ける。
【0116】
また、メダルゲーム機1、サーバ装置20、携帯電話機30、メダル貸出機40の間、特に携帯電話機30と他の装置との間を、公衆電話回線を通じてデータ通信可能に接続することも可能である。例えば、本実施形態では、図2に示すように、公衆電話回線を通じて、携帯電話機30とサーバ装置20との間を接続可能な構成としており、遊技者は、携帯電話機30からサーバ装置20に電話をかけることで、そのサーバ装置20のデータベース用ROM25に格納されている自分の所持するメダル枚数を確認することができる。
【0117】
本実施形態においてメダル枚数を確認する場合、遊技者は、まず、携帯電話機30を用いてサーバ装置20に設けられる通信手段としてのターミナルアダプタ(TA)27に電話をかけ、サーバ装置20と携帯電話機30との間でのデータ通信ラインを確立する。また、携帯電話機30を用いて、サーバ装置20に接続されたWebサーバが運営するWebサイトにアクセスして、データ通信ラインを確立してもよい。そして、サーバ装置20は、携帯電話機30のLCD35に所定のメニュー画面を表示させる。遊技者は、メニュー画面を見て、そのメニュー画面の中から、自分の所持するメダル枚数を確認するメダル残高照会等を選択する。これにより、そのメダル残高照会を照会するための残高照会要求が、携帯電話機30の電話番号データとともに、サーバ装置20に送られる。
【0118】
サーバ装置20は、携帯電話機30の電話番号データを、公衆電話回線を経由してターミナルアダプタ27で受け取られ、これらデータは、識別情報受信手段として機能する演算部21に受信される。演算部21は、残高照会要求に応じて、その電話番号データに関連付けてデータベース用ROM25に記録されているメダル枚数データを特定する。そして、演算部21は、データ送信手段として機能し、そのメダル枚数データが示すメダル枚数の残高表示情報を、遊技価値量情報として、ターミナルアダプタ27から公衆電話回線を経由して携帯電話機30に送信する。この残高表示情報は、携帯電話機30の無線通信インターフェース36に受信され、CPU31に送られた後、そのCPU31の制御の下、その残高表示情報に基づく残高表示画面がLCD35に表示される。これにより、遊技者は、携帯電話機30から電話がかけられる場所であれば、どこからでも、サーバ装置20のデータベース用ROM25に登録されている自分の所有メダル枚数を、携帯電話機30で確認することができる。
【0119】
また、例えば、公衆電話回線を通じて、携帯電話機30とメダルゲーム機1との間を接続可能な構成とした場合、遊技者は、携帯電話機30から電話がかけられる場所であれば、どこでも、店舗にあるメダルゲーム機1での遊技に参加することが可能となる。
【0120】
以上、本実施形態によれば、遊技者がメダルを借り入れる際に有体物であるメダルを受け渡すのではなく、電子データの形で、サーバ装置20のデータベース用ROM25に登録する。また、メダルゲーム機1での遊技中に行われる遊技者とメダルゲーム機1との間のメダルの受け渡しも、サーバ装置20において電子データの状態で行われる。よって、遊技者は、メダルをメダルゲーム機1に投入したり、メダルを持ち運んだりするなどの作業を行わずに、店舗に設置される多数のメダルゲーム機1で遊技を楽しむことができる。また、本実施形態によれば、ステーション10を使用しない遊技者であっても、自分の所持する携帯電話機30を用いて、ステーション10で遊技するのと同様にして、ゲームに参加することができる。これにより、従来ではステーション10の数だけしか同時にゲームに参加できなかったが、本実施形態では、従来よりも多くの遊技者が同時にゲームに参加でき、大人数による大規模な遊技が可能となる。
【0121】
尚、本実施形態では、ステーション10の代わりに使用する携帯端末として、遊技者が所有する携帯電話機30を使用しているが、遊技画面を表示する表示手段、遊技者が操作する操作手段等の必要な機能が備わっているものであれば、他の携帯端末であってもよい。特に、メダルゲーム機1での遊技性や操作性を重視するのであれば、店舗がメダルゲーム機1用の専用端末を遊技者に貸し出し、その専用端末をメダルゲーム機1に接続し、遊技を行ってもよい。
【0122】
また、本実施形態では、識別情報として、携帯電話機30の電話番号データを用いたが、遊技者を識別できる情報であれば、例えば、遊技者が希望するニックネーム等を用いたり、サーバ装置20により各遊技者に振り分けられえるIDを用いたりしてもよい。
【0123】
また、本実施形態では、店舗に設置されるメダルゲーム機1の1つとして、競馬ゲーム機を例に挙げて説明したが、これに限られるものではなく、また、サーバ装置20でメダルの決算処理を行うメダルゲーム機1は、同じ種類である必要は全くない。
【0124】
また、本実施形態におけるメダル管理システムでは、複数のメダルゲーム機1、サーバ装置20、携帯電話機30及びメダル貸出機40並びにこれらを接続するネットワークにより構成されている。本実施形態において各装置が実行している処理は、他の装置で実行してもよいし、複数の装置に分散して実行してもよい。また、本実施形態において各装置が持っている機能は、他の装置に持たせてもよいし、複数の装置に分散して持たせてもよい。すなわち、メダルゲーム機1、サーバ装置20、携帯電話機30又はメダル貸出機40で行われていた各処理の一部又は全部を、上記メダル管理システムを構成する他の装置あるいは新規な装置で行うようにしてもよい。
【0125】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、遊技者が遊技価値を借り入れてから遊技装置で遊技価値を使用するまで、その遊技価値を電子データである遊技価値量データとして遊技価値記録媒体に記録しておくので、従来のように、遊技装置で使用する遊技価値であるメダルを持ち運ぶ作業が必要なくなるという優れた効果がある。
また、遊技者が遊技していた遊技装置から別の遊技装置に移ろうとする場合にも、遊技者の所有する遊技価値は、遊技価値記録媒体に記録されているので、従来のように、メダルを持ち運ぶ作業が必要なくなるという優れた効果もある。
更に、遊技装置での遊技中に行われる遊技者と遊技装置との間の遊技価値の受け渡しも、電子データの状態で行われるので、例えば、遊技装置から大量の払い出しがされたときでも、遊技者は、払い出された遊技価値を持ち運んだりする必要がなくなるという優れた効果もある。
加えて、請求項1の発明によれば、遊技者が携帯する携帯端末を、遊技装置のユーザーインターフェースとして利用することが可能となり、遊技装置に参加できる遊技者を従来よりも増やすことができ、大多数の遊技者が参加する大規模な遊技を実現することが可能となるという優れた効果がある。
しかも、携帯端末を遊技装置のユーザーインターフェース等として十分に利用させることが可能となるという優れた効果もある。
【0129】
請求項2の発明によれば、遊技者が遊技価値を借り入れてから遊技装置で遊技価値を使用するまで、その遊技価値をサーバ装置の遊技価値記録媒体に電子データである遊技価値量データとして記録しておくことが可能となり、従来のように、遊技装置で使用する遊技価値であるメダルを持ち運ぶ作業が必要なくすことが可能となるという優れた効果がある。
加えて、請求項2の発明によれば、遊技者が携帯する携帯端末を、遊技装置のユーザーインターフェースとして利用することが可能となり、遊技装置に参加できる遊技者を従来よりも増やすことができ、大多数の遊技者が参加する大規模な遊技を実現することが可能となるという優れた効果がある。
しかも、携帯端末を遊技装置のユーザーインターフェース等として十分に利用させることが可能となるという優れた効果もある。
【0133】
また、請求項3の発明によれば、識別情報として、携帯端末の識別情報を用いるので、遊技者の遊技価値を管理することができるという優れた効果がある。
【0134】
また、請求項4の発明によれば、識別情報として広く普及している携帯電話機の電話番号情報を用い、遊技者の遊技価値を管理することができるという優れた効果がある。
【0136】
請求項5の発明によれば、遊技者が遊技していた遊技装置から別の遊技装置に移ろうとする場合にも、遊技者の所有する遊技価値をサーバ装置の遊技価値記録媒体に記録しておくことができるので、従来のように、メダルを持ち運ぶ作業が必要なくなるという優れた効果がある。
また、遊技装置での遊技中に行われる遊技者と遊技装置との間の遊技価値の受け渡しも、電子データの状態で行われるので、例えば、遊技装置から大量の払い出しがされたときでも、遊技者は、払い出された遊技価値を持ち運んだりする必要がなくなるという優れた効果もある。
加えて、請求項5の発明によれば、遊技者が携帯する携帯端末を、遊技装置のユーザーインターフェースとして利用することが可能となり、遊技装置に参加できる遊技者を従来よりも増やすことができ、大多数の遊技者が参加する大規模な遊技を実現することが可能となるという優れた効果がある。
しかも、携帯端末を遊技装置のユーザーインターフェース等として十分に利用させることが可能となるという優れた効果もある。
【0138】
また、請求項6の発明によれば、遊技装置が設置される店舗外の自宅等に遊技者がいるときにでも、その遊技装置での遊技に参加することが可能となるという優れた効果がある。
【0139】
また、請求項7の発明によれば、無線接続で発生する混信の問題が生じず、また、悪質な遊技者による妨害電波等によるイタズラも防止できるので、安定して遊技を進行することができるという優れた効果がある。
【0140】
また、請求項8の発明によれば、遊技の際に、遊技者が接続端子等と携帯端末とを接続する作業も必要ないので、遊技者の利便性を高めることができるという優れた効果がある。
【0141】
また、請求項9の発明によれば、携帯端末として、携帯電話機等の汎用の携帯端末を利用することが可能となり、遊技者に気軽に遊技を楽しんでもらえるという優れた効果がある。
【0142】
また、請求項10の発明によれば、識別情報として、携帯端末の識別情報を用いるので、遊技者の遊技価値を管理することができるという優れた効果がある。
特に、請求項11の発明によれば、識別情報として広く普及している携帯電話機の電話番号情報を用い、遊技者の遊技価値を管理することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るメダル管理システムにおけるメダル貸出システムの流れを示す説明図。
【図2】同メダル管理システム全体の概略構成図。
【図3】同メダル管理システムにおける携帯電話機の概略構成を示すブロック図。
【図4】同メダル貸出システム全体の概略構成を示すとともに、このシステムを構成するサーバ装置及びメダル貸出機の概略構成を示すブロック図。
【図5】同メダル管理システムにおけるメダル決算システムのメダルゲーム機の一例を示す外観図。
【図6】同メダルゲーム機の動作を統合的に制御するためのメイン制御部を示す制御ブロック図。
【図7】同メダルゲーム機のステーションごとに設けられたステーション制御部を示す制御ブロック図。
【図8】同メダル決算システムにおいて、遊技者がメダルゲーム機にメダルを支払う場合のシステムの流れを示す説明図。
【図9】同メダル決算システムにおいて、携帯電話機とメダルゲーム機とを接続する他の構成を示す概略構成図。
【符号の説明】
1 メダルゲーム機
9 ベンチ
10 ステーション
11 ディスプレイ
12 タッチパネル
13 電話機接続口
20 サーバ装置
24 貸出機通信I/O
25 データベース用ROM
26 ゲーム機通信I/O
27 TA
30 携帯電話機
35 LCD
36 無線通信インターフェース
37 外部通信インターフェース
40 メダル貸出機
44 接続端子
45 料金決済装置
46 通信I/O
50 公衆電話回線
60 無線通信ユニット
100 メイン制御部
108 電話機通信I/O
109 サーバ通信I/O
110 電話機接続装置
111 接続ケーブル
112 無線接続装置
200 ステーション制御部
202 接続コネクタ
Claims (11)
- 遊技装置と、該遊技装置で遊技する際に用いられる遊技価値を貸出するための遊技価値貸出装置と、サーバ装置と、該遊技価値貸出装置と該サーバ装置との間及び該サーバ装置と該遊技装置との間でデータ通信を行うための通信手段とを備え、
上記遊技価値貸出装置は、
上記遊技価値を借り入れる遊技者から料金を受け取る料金受取手段と、
上記遊技者から該遊技者の識別情報を受け取る借入時識別情報受取手段と、
上記借入時識別情報受取手段で受け取った識別情報を、上記通信手段を介して、上記サーバ装置に出力する借入時識別情報出力手段と、
上記料金受取手段で料金を受け取ったら、上記遊技者が借り入れる遊技価値量に相当する遊技価値量データを、上記通信手段を介して、上記サーバ装置に出力する借入遊技価値量出力手段とを有し、
上記遊技装置は、
所定の遊技価値変動条件に応じて、遊技者が支払うべき遊技価値を支払うことと、遊技者に払い出すべき遊技価値を払い出すことの少なくとも一方が完了することで、遊技を進行する遊技進行手段と、
当該遊技装置で遊技を行う遊技者から、該遊技者の識別情報を受け取る遊技時識別情報受取手段と、
上記遊技時識別情報受取手段で受け取った識別情報を、上記通信手段を介して、上記サーバ装置に出力する遊技時識別情報出力手段と、
遊技者が携帯する携帯端末との間でデータ通信を行うための装置側通信手段と、
上記遊技進行手段により進行される遊技の遊技画面情報であって上記遊技装置が備える表示手段に表示されるものを、上記装置側通信手段を介して、上記携帯端末に送信する遊技画面情報送信手段と、
上記携帯端末から送信される遊技者の操作情報を、上記装置側通信手段を介して受信する操作情報受信手段とを有し、
上記遊技進行手段は、上記操作情報受信手段で受信された操作情報に応じて、遊技を進行するものであり、
上記サーバ装置は、
遊技者の識別情報に関連付けた状態で、該遊技者が所有する遊技価値量に相当する遊技価値量データを記録しておく遊技価値記録媒体と、
上記借入時識別情報出力手段で出力された識別情報及び上記借入遊技価値量出力手段で出力された遊技価値量データが入力されたら、該識別情報に関連付けて該遊技価値量データを、上記遊技価値記録媒体に記録するデータ記録手段と、
上記遊技時識別情報入力手段で出力された識別情報が入力されたら、上記遊技価値記録媒体に記録されている遊技価値量データの中から該識別情報と同一の識別情報に関連付けされた遊技価値量データを特定するデータ特定手段と、
上記データ特定手段で特定された遊技価値量データを、上記遊技装置に支払うべき遊技価値量と、上記遊技装置から払い出されるべき遊技価値量の少なくとも一方の分だけ変動した後の遊技価値量に相当する遊技価値量データに変更するデータ変更手段とを有する遊技システムであって、
遊技者が携帯する携帯端末との間でデータ通信を行うための携帯端末通信手段と、
上記遊技画面情報送信手段から送信される遊技画面情報に基づく遊技画面を上記携帯端末の表示手段に表示させるための表示機能を該携帯端末に付加する表示制御プログラムを、上記携帯端末通信手段を介して、該携帯端末に送信する表示制御プログラム送信手段とを有することを特徴とする遊技システム。 - 遊技装置で遊技する際に用いられる遊技価値を貸出するための遊技価値貸出装置であって、
上記遊技価値を借り入れる遊技者から料金を受け取る料金受取手段と、
上記遊技者から該遊技者の識別情報を受け取る借入時識別情報受取手段と、
遊技者の識別情報に関連付けた状態で該遊技者が所有する遊技価値量に相当する遊技価値量データを記録しておく遊技価値記録媒体を備えたサーバ装置に、上記借入時識別情報受取手段で受け取った識別情報を出力する借入時識別情報出力手段と、
上記料金受取手段で料金を受け取ったら、上記遊技者が借り入れる遊技価値量に相当する遊技価値量データを、上記サーバ装置に出力する借入遊技価値量出力手段と、
遊技者が携帯する携帯端末との間でデータ通信を行うための携帯端末通信手段と、
上記遊技装置から送信される遊技画面情報であって上記遊技装置が備える表示手段に表示されるものに基づく遊技画面を上記携帯端末の表示手段に表示させるための表示機能を該携帯端末に付加する表示制御プログラムを、上記携帯端末通信手段を介して、該携帯端末に送信する表示制御プログラム送信手段とを有することを特徴とする遊技価値貸出装置。 - 請求項2の遊技価値貸出装置において、
上記識別情報は、上記遊技者が携帯する携帯端末がもつ固有の識別情報であることを特徴とする遊技価値貸出装置。 - 請求項3の遊技価値貸出装置において、
上記識別情報は、上記携帯端末として利用される遊技者所有の携帯電話機における電話番号情報であることを特徴とする遊技価値貸出装置。 - 所定の遊技価値変動条件に応じて、遊技者が支払うべき遊技価値を支払うことと、遊技者に払い出すべき遊技価値を払い出すことの少なくとも一方が完了することで、遊技を進行する遊技進行手段を有する遊技装置であって、
上記遊技装置で遊技を行う遊技者から、該遊技者の識別情報を受け取る遊技時識別情報受取手段と、
遊技者の識別情報に関連付けた状態で該遊技者が所有する遊技価値量に相当する遊技価値量データを記録しておく遊技価値記録媒体を備えたサーバ装置に、上記遊技時識別情報受取手段で受け取った識別情報を出力する遊技時識別情報出力手段と、
遊技者が携帯する携帯端末との間でデータ通信を行うための装置側通信手段と、
上記遊技進行手段により進行される遊技の遊技画面情報であって上記遊技装置が備える表示手段に表示されるものを、上記装置側通信手段を介して、上記携帯端末に送信する遊技画面情報送信手段と、
上記携帯端末から送信される遊技者の操作情報を、上記装置側通信手段を介して受信する操作情報受信手段と、
上記遊技画面情報送信手段から送信される遊技画面情報に基づく遊技画面を上記携帯端末の表示手段に表示させるための機能を該携帯端末に付加する表示制御プログラムを、上記装置側通信手段を介して、該携帯端末に送信する表示制御プログラム送信手段とを有し、
上記遊技進行手段は、上記操作情報受信手段で受信された操作情報に応じて、遊技を進行することを特徴とする遊技装置。 - 請求項5の遊技装置において、
上記装置側通信手段は、公衆電話回線を通じて、上記携帯端末との間でデータ通信を行うためのものであることを特徴とする遊技装置。 - 請求項5の遊技装置において、
上記装置側通信手段は、上記携帯端末に設けられた外部入出力端子に有線接続される有線接続手段を有することを特徴とする遊技装置。 - 請求項5の遊技装置において、
上記装置側通信手段は、上記携帯端末に設けられる無線通信手段との間でデータ通信を行うための無線通信手段を有することを特徴とする遊技装置。 - 請求項5の遊技装置において、
上記装置側通信手段は、上記携帯端末に設けられた外部入出力端子に接続され、該携帯端末に対して入出力されるデータを無線通信により送受信するためのデータ送受信手段と、
上記データ送受信手段との間でデータ通信を行うための無線通信手段とを有することを特徴とする遊技装置。 - 請求項5、6、7、8又は9の遊技装置において、
上記識別情報は、上記遊技者が携帯する携帯端末がもつ固有の識別情報であることを特徴とする遊技装置。 - 請求項10の遊技装置において、
上記識別情報は、上記携帯端末として利用される遊技者所有の携帯電話機における電話番号情報であることを特徴とする遊技装置。
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