JP3729666B2 - 電流センサ - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は電流センサに係り、さらに詳しくは、電流を検出する際に磁気検出素子に対する外部磁界による磁気的な影響を磁気シールドケースを用いることなく効果的に抑制することができるようにした電流センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は、ホール素子からなる磁気検出素子やフラックスゲート型の磁気検出素子を用いた従来からある電流センサの概要を示す説明図であり、磁気コア1は、その適宜位置に空隙tが設けられており、該空隙t内に磁気検出素子2を配置することにより構成されている。
【0003】
また、磁気コア1には、負帰還がかかるように二次巻線4が施されており、磁気コア1の囲繞空間内を挿通させた一次巻線3の側に直流の電流iが入力された際には、磁気検出素子2の負帰還動作により直流の電流センサとして、高周波域の電流iが入力された場合には、一次巻線3の変流動作により広帯域の電流センサとしてそれぞれ機能させることができるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来からある上記電流センサによる場合には、磁気検出素子2と組み合わせたことにより直流の電流iも測定することはできるものの、磁気コア1に空隙tを設けた上で磁気検出素子2を配置するという磁気的にバランスの悪い構造が採用されている結果、外部磁界Mの影響を受けやすくなり、磁気シールドケースが必要になるなど、適宜の磁気遮蔽構造を採用せざるを得ない不都合があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は従来技術にみられた上記課題に鑑みてなされたものであり、そのうち、第1の発明の構成上の特徴は、水平基部と、該水平基部の左右両側にて同一方向へと同長に直立させた各長寸突出部と、水平基部の中央位置にて長寸突出部よりはやや短寸にして同一方向へと直立させた短寸突出部とで形成された二つのE形鉄心材を、対応するそれぞれの長寸突出部の先端面相互と短寸突出部の先端面相互とが対面する位置関係で組み合わせてなるEE形鉄心と、該EE形鉄心内に区画形成される二つの鉄心窓のうちの一方の鉄心窓から導入して他方の鉄心窓から導出される一次側導体と、前記EE形鉄心における短寸突出部の側に囲繞配置される二次側導体と、短寸突出部相互間に空隙を介在させて配設される磁気検出素子とで構成したことにある。
【0006】
また、第2の発明の構成上の特徴は、水平基部と、該水平基部の左右両側にて同一方向へと同長に直立させた各長寸突出部と、水平基部の中央位置にて長寸突出部よりはやや短寸にして同一方向へと直立させた短寸突出部とで形成されたE形鉄心材と、I形鉄心材とをE形鉄心材の長寸突出部の先端面と短寸突出部の先端面とがI形鉄心材の一側面に対面する位置関係で組み合わせてなるEI形鉄心と、該EI形鉄心内に区画形成される二つの鉄心窓のうちの一方の鉄心窓から導入して他方の鉄心窓から導出される一次側導体と、前記EI形鉄心における短寸突出部の側に囲繞配置される二次側導体と、短寸突出部とI形鉄心材の一側面との間に空隙を介在させて配設される磁気検出素子とで構成したことにある。
【0007】
これらの発明における前記磁気検出素子は、それぞれの短寸突出部の先端部に形成された溝穴により形成される空間部を介して配設されたフラックスゲート型の磁気検出素子や、短寸突出部の先端面相互間に介在させたホール素子とすることができる。また、前記一次側導体の周面には、絶縁性の合成樹脂材で覆った樹脂被覆層を設けておくのが好ましい。
【0008】
さらに、請求項1〜3,5〜7のいずれかに記載の電流センサにおける前記一次側導体は、EE形鉄心における一方の鉄心窓からの導入と他方の鉄心窓からの導出と、二次側導体の収容とを自在に折曲形成された板状のコ字形導体部と、該コ字形導体部の両側開放端から各別に内方へと延設され、かつ、相互間に間隙を介在させて直進させた一対の延設部とを少なくとも備え、コ字形導体部から延設部の途中位置へと至る周面には、絶縁性の合成樹脂材で覆った樹脂被覆層を設けて形成するものであってもよい。この場合、E形鉄心材の長寸突出部が外接するコ字形導体部の樹脂被覆層の各外表面には、前記長寸突出部を位置決めするための一対のガイド用リブをそれぞれ隆設しておくのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る電流センサの一例についての分解斜視図を、図2はこれを組み立てた後の全体斜視図を、図3は図2におけるA−A線矢視方向での縦断面図をそれぞれ示す。これらの図によれば、電流センサ11の全体は、二つのE形鉄心材13を組み合わせてなるEE形鉄心12と、被測定導体である一次側導体20と、ボビン22に巻線23を施してなる二次側導体21と、フラックスゲート型の磁気検出素子25とで構成されている。
【0010】
このうち、EE形鉄心12を構成しているE形鉄心材13のそれぞれは、水平基部14と、該水平基部14の左右両側にて同一方向へと同長に直立させた各長寸突出部15と、水平基部14の中央位置にて長寸突出部15よりはやや短寸にして同一方向へと直立させた短寸突出部16とで形成されている。しかも、各短寸突出部16の先端部には、先端面16aの側を開口させた溝穴18がそれぞれ設けられている。
【0011】
また、二つのE形鉄心材13は、対応するそれぞれの長寸突出部15,15の先端面15a,15a相互と短寸突出部16,16の先端面16a,16a相互とを対面させた位置関係のもとで組み合わせることにより、長寸突出部15,15の先端面15a,15a相互は密接し、短寸突出部16,16の先端面16a,16a相互は空隙tを介在させ、かつ、溝穴18,18相互間に磁気検出素子25を収容するための空間部19を確保した状態となってEE形鉄心12が形成されることになる。なお、図中の符号12aはEE形鉄心12における一方の鉄心窓を、12bは他方の鉄心窓をそれぞれ示す。
【0012】
一次側導体20としては、EE形鉄心12における一方の鉄心窓12aから導入して他方の鉄心窓12bから導出することができるものであれば、例えば図示例のように略U字形を呈する導電性金属材により形成された固定タイプのほか、被測定電線などの適宜形状を呈する非固定タイプのものなども用いることができる。また、一次側導体20の周面には、絶縁性の合成樹脂材で覆った樹脂被覆層(図示せず)を設けておくのが好ましい。
【0013】
二次側導体21については、EE形鉄心12における短寸突出部16の側の外周面に周回配置できるようにして形成されたボビン22に対し適宜巻数の二次巻線23を施すことにより形成されている。
【0014】
一方、図4は、本発明に係る電流センサの他例についての要部構成を示す説明図であり、電流センサ31の全体は、E形鉄心材33とI形鉄心材39とを組み合わせてなるEI形鉄心32と、被測定導体としての一次側導体40と、ボビン42に巻線43を施してなる二次側導体41と、フラックスゲート型の磁気検出素子25とで構成されている。
【0015】
このうち、EI形鉄心32を構成しているE形鉄心材33は、水平基部34と、該水平基部34の左右両側にて同一方向へと同長に直立させた各長寸突出部35と、水平基部34の中央位置にて長寸突出部35よりはやや短寸にして同一方向へと直立させた短寸突出部36とで形成されている。しかも、短寸突出部36の先端部には、先端面36aの側を開口させた溝穴38が設けられている。
【0016】
また、E形鉄心材33とI形鉄心材39とは、E形鉄心材33の長寸突出部35の先端面35aと短寸突出部36の先端面36aとがI形鉄心材39の一側面39aと対面する位置関係で組み合わせることにより、長寸突出部35の先端面35aと一側面39aとは相互は密接し、短寸突出部36の先端面36aと一側面39aとは相互に空隙tを介在させ、かつ、溝穴38内への磁気検出素子25の収容を自在にしてEI形鉄心32が形成されることになる。なお、図中の符号32aはEI形鉄心32における一方の鉄心窓を、32bは他方の鉄心窓をそれぞれ示す。また、一次側導体40と二次側導体41との構成は、図1に示す一次側導体20と二次側導体21とほぼ同じであるので、その説明は省略する。
【0017】
図5は、ホール素子からなる磁気検出素子26を用いた場合の本発明に係る電流センサを例示する要部説明図であり、そのうち、(イ)はEE形鉄心12と磁気検出素子26との組合せからなる図3に対応させた電流センサ11を、(ロ)はEI形鉄心32と磁気検出素子26との組合せからなる図4に対応させた電流センサ31をそれぞれ示す。
【0018】
この場合、図5(イ)の電流センサ11は、E形鉄心材13における短寸突出部の先端部に溝穴18を設けることなく、先端面16a,16a相互間に形成される空隙tを比較的大きくとり、該空隙t内にホール素子からなる磁気検出素子26を介在させ、他の構成は図3におけると同様にして形成されている。
【0019】
また、図5(ロ)の電流センサ31は、E形鉄心材33における短寸突出部36の先端部に溝穴38を設けることなく、短寸突出部36の先端面36aとI形鉄心材39の一側面39aとの相互間に形成される空隙tを比較的大きくとり、該空隙t内にホール素子からなる磁気検出素子26を介在させ、他の構成は図4におけると同様にして形成されている。
【0020】
図6は、本発明のさらなる他例を示す分解斜視図であり、電流センサ111の全体は、二つのE形鉄心材113を組み合わせてなるEE形鉄心112と、絶縁処理が施された被測定導体としての一次側導体120と、ボビン122に巻線123を施してなる二次側導体121と、フラックスゲート型の磁気検出素子125とで構成されている。
【0021】
このうち、EE形鉄心112を構成しているE形鉄心材113のそれぞれは、水平基部114と、該水平基部114の左右両側にて同一方向へと同長に直立させた一対の長寸突出部115,115と、水平基部114の中央位置にて長寸突出部115よりはやや短寸にして同一方向へと直立させた短寸突出部116とで形成されている。しかも、短寸突出部116の先端部には、先端面116aの側を開口させた溝穴118がそれぞれ設けられており、二つのE形鉄心材113をそれぞれの先端面115a,115a相互と,先端面116a,116a相互とを突き合わせながら組み合わせた際に磁気検出素子125を収容するための空間部119を確保することができるようになっている。なお、二次側導体121と磁気検出素子125とは、図1の二次側導体21と磁気検出素子25と同様にして構成されているので、その説明は省略する。
【0022】
また、一次側導体120は、EE形鉄心112における一方の鉄心窓112aから導入された後、Uターンするようにして他方の鉄心窓112bから導出させることができるように折曲された導電性に富む板状の金属金具126により形成されている。
【0023】
これを具体的に説明すれば、一次側導体120は、二次側導体121の収容が自在な囲繞空間132を確保すべく折曲形成されたコ字形導体部127と、該コ字形導体部127の両側開放端から各別に内方へと延設され、かつ、相互間に間隙sを介在させて平行もしくは非平行に直進させた一対の延設部128,128と、これら延設部128から各別に外方へと折曲された一対の取付け用支脚部129,129とからなる連結金具126によりその全体が構成されている。
【0024】
また、一次側導体120に対して行われる絶縁処理は、コ字形導体部127から延設部128の途中位置へと至る周面に絶縁性の合成樹脂材を覆設して樹脂被覆層130を一体形成することにより行われている。
【0025】
この場合、各E形鉄心材113におけるそれぞれの長寸突出部115が外接する側に位置するコ字形導体部127の樹脂被覆層130の外表面130aには、これら長寸突出部115を位置決めするための一対のガイド用リブ131,131を樹脂被覆層130と一体に隆設しておくのが好ましい。
【0026】
なお、図6に示す電流センサ111については、図4に示すと同様にE形鉄心材とI形鉄心材とを組み合わせてなるEI形鉄心により形成するものであってもよい。
【0027】
次に、上記構成からなる本発明のうち、図1に示す第1の発明につき、その作用を説明すれば、電流センサ11を構成しているEE形鉄心12は、二つのE形鉄心材13をそれぞれの長寸突出部15,15相互は密接させ、短寸突出部16,16相互は空隙tを介在させ、かつ、空間部19を形成した状態のもとで組み合わされているので、一次側導体20に流れた電流iは、EE形鉄心12の中心に位置する空間部19内に配置されているフラックスゲート型の磁気検出素子25と、短寸突出部16の側に囲繞配置されている二次側導体21とで測定できることになる。
【0028】
しかも、EE形鉄心12は、二つのE形鉄心材13のそれぞれの長寸突出部15,15相互を密接させ、短寸突出部16,16相互間に空隙tを介在させることにより形成されているので、図3に示すように外部磁界Mも磁気検出素子25と二次側導体21とが位置している短寸突出部16の側は磁気抵抗が大きくなって流れずらい一方で、その周辺部に位置する長寸突出部15の側は流れやすいことになる。
【0029】
すなわち、図3によれば、一次側導体20の磁束aと二次側導体21の磁束bとは相互に反対方向に流れて常に打ち消し合うことになる。また、外部磁界Mによる磁束cは、EE形鉄心12の短寸突出部16の側は磁気抵抗により流れずらく、したがって外側部に位置する長寸突出部15の側を経て通過することになる。
【0030】
つまり、電流センサ11は、EE形鉄心12における長寸突出部15の側が外部磁気のシールド機能を果たすことになるので、従来は必要であった磁気シールドケースを用いることなく磁気検出素子25と二次側導体21とが受ける外部磁界Mからの影響を効果的に抑制することができることになる。
【0031】
また、図4に示す第2の発明によれば、電流センサ31を構成しているEI形鉄心32は、E形鉄心材33の長寸突出部35の先端面35aと短寸突出部36の先端面36aとがI形鉄心材39の一側面39aと対面するように組み合わせて形成されている。しかも、長寸突出部35の先端面35aと一側面39aとは相互に密接し、短寸突出部36の先端面36aと一側面39aとは相互に空隙tを介在させ、かつ、溝穴38内に磁気検出素子25を収容しているので、一次側導体40に流れた電流iは、EI形鉄心32の中心に位置する溝穴38内に配置されているフラックスゲート型の磁気検出素子25と、短寸突出部36の側に囲繞配置されている二次側導体41とで測定できることになる。
【0032】
また、電流センサ31が外部磁界Mから受ける影響は、EI形鉄心32における長寸突出部35の側が外部磁気のシールド機能を果たすことになるので、図3に示すと同じ理由により従来は必要であった磁気シールドケースを用いることなく効果的に抑制することができることになる。
【0033】
なお、図1に示す電流センサ11を、図5(イ)に示すようにE形鉄心材13における短寸突出部の先端部に溝穴18を設けることなく、空隙t内にホール素子からなる磁気検出素子26を介在させて形成させたり、図4に示す電流センサ31を、図5(ロ)に示すようにE形鉄心材33における短寸突出部36の先端部に溝穴38を設けることなく、空隙t内にホール素子からなる磁気検出素子26を介在させて形成する場合には、その全体構造をより簡素化することができる。また、上記した第1の発明と第2の発明とにおいて、一次側導体20,40の周面に絶縁性の合成樹脂材で覆った樹脂被覆層が設けられている場合には、二次側導体21,41とのショートを防止できるほか、安全面からも好ましい構造とすることができ、さらには、EE形鉄心12やEI形鉄心32との間にガタツキが生じないようにすることもできる。
【0034】
一方、図6に示す他例によれば、電流センサ111を構成している一次側導体120におけるコ字形導体部127から延設部128の途中位置へと至る周面には、絶縁性の合成樹脂材を覆設してなる樹脂被覆層130が設けられているので、二次側導体121との間を完全に絶縁することができる。
【0035】
また、E形鉄心材113の長寸突出部115が外接するコ字形導体部127の樹脂被覆層130の各外表面130aに長寸突出部115を位置決めするための一対のガイド用リブ131,131を隆設してある場合には、二つのE形鉄心材113を正確に位置決めして突き合わせることにより、EE形鉄心112と一次側導体120とを安定的に組み合わせることができる。
【0036】
【発明の効果】
以上述べたように本発明のうち、第1の発明によれば、電流センサを構成しているEE形鉄心は、二つのE形鉄心材をそれぞれの長寸突出部相互は密接させ、短寸突出部相互は空隙を介在させ、かつ、空間部を形成した状態のもとで組み合わされているので、一次側導体に流れた電流は、EE形鉄心の中心に位置する空間部内に配置されているフラックスゲート型の磁気検出素子と、短寸突出部に囲繞配置されている二次側導体とで測定することができる。しかも、電流センサは、EE形鉄心における長寸突出部の側が外部磁気のシールド機能を果たすことになるので、従来は必要であった磁気シールドケースを用いることなく磁気検出素子と二次側導体とが受ける外部磁界による影響を効果的に抑制することができる。
【0037】
また、第2の発明によれば、電流センサを構成しているEI形鉄心は、E形鉄心材の長寸突出部の先端面と短寸突出部の先端面とがI形鉄心材の一側面に対面する位置関係で組み合わされているので、長寸突出部の先端面と一側面とは相互に密接し、短寸突出部の先端面と一側面とは相互に空隙を介在させ、かつ、溝穴内に磁気検出素子を収容しているので、一次側導体に流れた電流は、EI形鉄心の中心に位置する溝穴内に配置されているフラックスゲート型の磁気検出素子と、短寸突出部に囲繞配置されている二次側導体とで測定することができる。しかも、電流センサが外部磁界から受ける影響は、EI形鉄心における長寸突出部の側が外部磁気のシールド機能を果たすことになるので、第1の発明と同様に従来は必要であった磁気シールドケースを用いることなく効果的に抑制することができる。
【0038】
なお、電流センサをEE形鉄心における短寸突出部の先端部に溝穴を設けずに空隙内にホール素子からなる磁気検出素子介在させて形成させたり、EI形鉄心における短寸突出部の先端部に溝穴を設けずに空隙内にホール素子からなる磁気検出素子を介在させて形成する場合には、その全体構造をより簡素化することができる。また、第1,2の発明において、一次側導体の周面に絶縁性の合成樹脂材で覆った樹脂被覆層が設けられている場合には、二次側導体とのショートを防止できるほか、安全面からも好ましい構造とすることができ、さらには、EE形鉄心やEI鉄心との間にガタツキが生じないようにすることもできる。
【0039】
さらに、請求項1〜3,5〜7のいずれかに記載の発明において、電流センサを構成している一次側導体におけるコ字形導体部から延設部の途中位置へと至る周面には、絶縁性の合成樹脂材を覆設してなる樹脂被覆層が設けられているので、二次側導体との間を完全に絶縁することにより、従来は必要であった磁気シールドケースを用いることなく磁気検出素子と二次側導体とが受ける外部磁界による影響を効果的に抑制することができる。また、コ字形導体部の樹脂被覆層の各外表面に長寸突出部を位置決めするための一対のガイド用リブが隆設されている場合には、二つのE形鉄心材を正確に位置決めして突き合わせることにより、EE形鉄心と一次側導体とをより安定的に組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示す分解斜視図。
【図2】図1に示す一例を組み立てた後の全体斜視図。
【図3】図2におけるA−A線縦断面図。
【図4】本発明の他例についての要部構造を示す説明図。
【図5】本発明の変形例についての要部構造を(イ),(ロ)として示す説明図。
【図6】本発明のさらなる他例を示す分解斜視図。
【図7】図6に示す他例を組み立てた後の要部構造を示す縦断面図。
【図8】従来からある電流センサの要部構造を例示する説明図。
【符号の説明】
11,31,111 電流センサ
12,112 EE形鉄心
12a,112a,12b,112b 鉄心窓
13,33,113 E形鉄心材
14,34,114 水平基部
15,35,115 長寸突出部
15a,35a,115a 先端面
16,36,116 短寸突出部
16a,36a,116a 先端面
18,38,118 溝穴
19,119 空間部
20,40 一次側導体
21,41,121 二次側導体
22,42,122 ボビン
23,43,123 巻線
25,26,125 磁気検出素子
32 EI形鉄心
39 I形鉄心材
39a 一側面
120 一次側導体
126 金属金具
127 コ字形導体部
128 延設部
129 取付け用支脚部
130 樹脂被覆層
130a 外表面
131 ガイド用リブ
132 囲繞空間
t 空隙
s 間隙

Claims (10)

  1. 水平基部と、該水平基部の左右両側にて同一方向へと同長に直立させた各長寸突出部と、水平基部の中央位置にて長寸突出部よりはやや短寸にして同一方向へと直立させた短寸突出部とで形成された二つのE形鉄心材を、対応するそれぞれの長寸突出部の先端面相互と短寸突出部の先端面相互とが対面する位置関係で組み合わせてなるEE形鉄心と、該EE形鉄心内に区画形成される二つの鉄心窓のうちの一方の鉄心窓から導入して他方の鉄心窓から導出される一次側導体と、前記EE形鉄心における短寸突出部の側に囲繞配置される二次側導体と、短寸突出部相互間に空隙を介在させて配設される磁気検出素子とで構成したことを特徴とする電流センサ。
  2. 前記磁気検出素子は、それぞれの短寸突出部の先端部に形成された溝穴により形成される空間部を介して配設されたフラックスゲート型の磁気検出素子であることを特徴とする請求項1記載の電流センサ。
  3. 前記磁気検出素子は、短寸突出部の先端面相互間に介在させたホール素子であることを特徴とする請求項1記載の電流センサ。
  4. 前記一次側導体の周面には、絶縁性の合成樹脂材で覆った樹脂被覆層を設けたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電流センサ。
  5. 水平基部と、該水平基部の左右両側にて同一方向へと同長に直立させた各長寸突出部と、水平基部の中央位置にて長寸突出部よりはやや短寸にして同一方向へと直立させた短寸突出部とで形成されたE形鉄心材と、I形鉄心材とをE形鉄心材の長寸突出部の先端面と短寸突出部の先端面とがI形鉄心材の一側面に対面する位置関係で組み合わせてなるEI形鉄心と、該EI形鉄心内に区画形成される二つの鉄心窓のうちの一方の鉄心窓から導入して他方の鉄心窓から導出される一次側導体と、前記EI形鉄心における短寸突出部の側に囲繞配置される二次側導体と、短寸突出部とI形鉄心材の一側面との間に空隙を介在させて配設される磁気検出素子とで構成したことを特徴とする電流センサ。
  6. 前記磁気検出素子は、短寸突出部の先端部に形成された溝穴を介して配設されたフラックスゲート型の磁気検出素子であることを特徴とする請求項5記載の電流センサ。
  7. 前記磁気検出素子は、短寸突出部の先端面とI形鉄心材の一側面との間に介在させたホール素子であることを特徴とする請求項5記載の電流センサ。
  8. 前記一次側導体の周面には、絶縁性の合成樹脂材で覆った樹脂被覆層を設けたことを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の電流センサ。
  9. 前記一次側導体は、EE形鉄心における一方の鉄心窓からの導入と他方の鉄心窓からの導出と、二次側導体の収容とを自在に折曲形成された板状のコ字形導体部と、該コ字形導体部の両側開放端から各別に内方へと延設され、かつ、相互間に間隙を介在させて直進させた一対の延設部とを少なくとも備え、コ字形導体部から延設部の途中位置へと至る周面には、絶縁性の合成樹脂材で覆った樹脂被覆層を設けたことを特徴とする請求項1〜3,5〜7のいずれかに記載の電流センサ。
  10. E形鉄心材の長寸突出部が外接するコ字形導体部の樹脂被覆層の各外表面には、前記長寸突出部を位置決めするための一対のガイド用リブをそれぞれ隆設したことを特徴とする請求項9記載の電流センサ。
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