JPH08213261A - チョークコイル - Google Patents

チョークコイル

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JPH08213261A
JPH08213261A JP7018076A JP1807695A JPH08213261A JP H08213261 A JPH08213261 A JP H08213261A JP 7018076 A JP7018076 A JP 7018076A JP 1807695 A JP1807695 A JP 1807695A JP H08213261 A JPH08213261 A JP H08213261A
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JP
Japan
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choke coil
bobbin
lid
tubular body
mode noise
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JP7018076A
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Koichi Yamaguchi
公一 山口
Iwao Fukutani
巌 福谷
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コモンモードノイズ及びノーマルモードノイ
ズに対して十分なノイズ除去効果を有するチョークコイ
ルを得る。 【構成】 チョークコイルは、磁性体からなるボビン1
と、このボビン1に巻回されている一対の巻線4,5
と、ボビン1に挿通された磁性体コア6,7とを備えて
いる。ボビン1は筒状胴部11とこの胴部11の両端部
及び中央部にそれぞれ設けられた鍔部12〜14と鍔部
12〜14の外周端面に接合する蓋部15とで構成され
ている。鍔部14の外周端面にはV字形状の凹部14a
が設けられている。蓋部15には凹部14aに嵌合する
V字形状の凸部15aが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として電子機器等か
ら流出するノイズを除去する際に用いられるチョークコ
イルに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、コモンモードチョークコイル
は、ノーマルモードの漏れインダクタンス成分をわずか
ながら有しているため、ノーマルモードノイズにも効果
があるが、ノーマルモードノイズが強い場合には、これ
とは別にノーマルモードチョークコイルを使用してノイ
ズ対策をする必要があった。
【0003】また、ノーマルモードの漏れインダクタン
ス成分が比較的大きいコモンモードチョークコイルの場
合は、漏れ磁束が周辺回路に悪影響を与えることがあっ
た。このため、コモンモードチョークコイルの外周に磁
気シールドを施す等の対策をする必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のチョークコイル
は、1個のチョークコイルでコモンモードノイズ及びノ
ーマルモードノイズの両者を十分に除去することができ
なかったため、コモンモードノイズ及びノーマルモード
ノイズを除去するためには2個のチョークコイル、すな
わち、コモンモードチョークコイルとノーマルモードチ
ョークコイルをプリント基板等に実装しなければなら
ず、プリント基板等に占める面積が大きいという問題が
あった。
【0005】また、チョークコイルの外周に磁気シール
ドを施すこともチョークコイルのコストアップを招いて
いた。そこで、本発明の目的は、コモンモードノイズ及
びノーマルモードノイズに対して十分なノイズ除去効果
を有するチョークコイルを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明に係るチョークコイルは、(a)筒状胴部及
びこの筒状胴部の両端部及び中央部にそれぞれ設けられ
た鍔部からなる本体と、前記本体の鍔部の外周端面に接
合する蓋とを有した閉磁路形成のボビンと、(b)前記
筒状胴部の中央部に設けた鍔部を間にして前記筒状胴部
にそれぞれ巻回された一対の巻線と、(c)前記筒状胴
部の穴に一辺が挿通された閉磁路形成の磁性体コアとを
備え、(d)前記筒状胴部の中央部に設けた鍔部の外周
端面に凹部を設けると共に、前記凹部の少なくとも一部
に嵌合する凸部を前記蓋に設けたこと、を特徴とする。
【0007】
【作用】以上の構成において、一対の巻線にコモンモー
ドノイズ電流が流れると、それぞれの巻線に磁束が生じ
る。この磁束は互いに加え合わされて閉磁路形成の磁性
体コア内において、渦電流損等の形で熱エネルギーに変
換されて減衰する。これにより、コモンモードノイズ電
流が除去される。一方、一対の巻線にノーマルモードノ
イズ電流が流れると、巻線に磁束が生じる。この磁束は
閉磁路形成のボビン内を周回し、渦電流損等の形で熱エ
ネルギーに変換されて減衰する。これにより、ノーマル
モードノイズ電流が除去される。
【0008】また、ボビンの筒状胴部の中央部に設けた
鍔部の外周端面には凹部が設けられている。そして、蓋
部には前記凹部の少なくとも一部に嵌合する凸部が設け
られているため、蓋部を鍔部の外周端面に接合する際に
は、凹部と凸部が嵌まり合って蓋部をスムーズに案内す
ることになり、蓋部が容易に位置決めされる。このよう
な鍔部と蓋部の組み合わせにより、この鍔部を挟んで筒
状胴部にそれぞれ巻回されている一対の巻線間の沿面距
離が長くなる。
【0009】
【実施例】以下、本発明に係るチョークコイルの一実施
例について添付図面を参照して説明する。図1及び図2
に示すように、チョークコイルはボビン1と、このボビ
ン1にそれぞれ巻き回されている一対の巻線4,5と、
2個のコ字形磁性体コア6,7とで構成されている。
【0010】ボビン1は筒状胴部11と、胴部11の両
端部及び中央部に設けられた鍔部12,13,14と、
鍔部12〜14の外周端面に接合する蓋部15とで構成
されている。筒状胴部11の横断面は矩形状になってお
り、チョークコイルの限られた外形寸法内で、最も横断
面の面積が大きくなるように設計されている。筒状胴部
11の穴11aの横断面は円形である。ただし、穴の横
断面の形状は任意であり、矩形状であってもよいことは
言うまでもない。鍔部12,13の側面上部には磁性体
コア用ガイド溝16が設けられ、下部には端子取付け台
17が設けられている。端子取付け台17には端子18
が植設されている。
【0011】鍔部14の外周端面にはV字形状の凹部1
4aが設けられている。蓋部15は、図3に示すよう
に、横断面がU字形をしている。ボビン1の胴部11に
巻線4,5が巻回された後、この蓋部15は接着剤等に
より鍔部12〜14の外周端面に接合される。鍔部14
に接合する部分には、凹部14aに嵌合するV字形状の
凸部15aが設けられている。
【0012】ボビン1の材料としては、比透磁率が1以
上(例えば2〜数十)の磁性体材料が使用される。具体
的にはNi−Zn系のフェライトと樹脂の結合材とを混
練したもの等が使用される。一対の巻線4,5は、それ
ぞれボビン1の胴部11に鍔部14を間に挟んで巻回さ
れ、それぞれの始端部及び終端部は異なる端子18に固
定される。
【0013】磁性体コア6,7は、ボビン1の胴部11
の穴11aに挿通された状態で接合され、ロ字形状のコ
アを形成している。この磁性体コア6,7はボビン1に
設けた磁性体コア用ガイド溝16によって略垂直に配設
されている。ボビン1の蓋部15はこの磁性体コア6,
7が配設された側と反対の側から鍔部12〜14の略4
分の3に接合される。コア6,7の材料としては、比透
磁率が数千のものが好ましく、具体的にはフェライトや
アモルファス等が使用される。なお、チョークコイルに
要求される仕様によっては、コア6,7を絶縁性カバー
にて覆ってもよい。
【0014】さらに、図4を参照して本実施例のチョー
クコイルを詳述する。鍔部14はその外周端面に凹部1
4aが設けられている。蓋部15には凹部14aに嵌合
する凸部15aが設けられているので、巻線4と5間の
沿面距離Lは凹部14aの傾斜面に沿った寸法となり、
片側の傾斜面の寸法をCとすると、沿面距離Lは略2C
となる。従って、沿面距離Lは、鍔部14の外周端面に
凹部を設けない場合と比較して長くなり、チョークコイ
ルの耐絶縁性をアップさせることができる。
【0015】あるいは、耐絶縁性をアップさせる替わり
に、チョークコイルの小型化を行ってもよい。すなわ
ち、通常、チョークコイルにおいては、安全規格上、巻
線4と5間の沿面距離が3.2mm以上であることが要
求される。従来のチョークコイルはこの要求を満足させ
るために鍔部の高さを高くして沿面距離を確保していた
が、凹部14aによって鍔部の高さを高くしなくても沿
面距離Lを3.2mm以上確保することができる。
【0016】また、蓋部15を鍔部12〜14の外周端
面に嵌合する際には、凹部14aと凸部15aが嵌まり
合って蓋部15をスムーズに案内することになり、蓋部
15の位置決めが容易にできる。図4において、ボビン
1は胴部11の左側半分と鍔部12と蓋部15の左側半
分と鍔部14とで巻線4を周回する閉磁路を構成し、胴
部11の右側半分と鍔部13と蓋部15の右側半分と鍔
部14とで巻線5を周回する閉磁路を構成している。図
5は、このチョークコイルの電気等価回路図である。
【0017】ここに、以上の構成からなるチョークコイ
ルのコモンモードノイズ除去作用について図6及び図7
を参照して説明する。図6に示すように、チョークコイ
ルは電源20と電子機器等の負荷21の間に配設された
二つの信号線に電気的に接続されている。電源20とグ
ランド間に浮遊容量C1が発生し、負荷21とグランド
間に浮遊容量C2が発生している。二つの信号線をそれ
ぞれ図中矢印方向にコモンモードノイズ電流i1,i2
流れると、図7に示すように、巻線4,5に磁束φ1、
φ2が生じる。この磁束φ1,φ2は互いに加え合わさ
れてコア6,7の閉磁路内を周回しながら、他に漏れる
ことなく漸次減衰する。磁束φ1,φ2は渦電流損等の
形で熱エネルギーに変換するからである。これにより、
コモンモードノイズ電流i1,i2は低減される。
【0018】次に、チョークコイルのノーマルモードノ
イズ除去作用について図8及び図9を参照して説明す
る。図8に示すように、ノーマルモードノイズ電流i3
が二つの信号線をそれぞれ図中矢印方向に流れると、図
9に示すように、巻線4,5に磁束φ3,φ4が生じ
る。この磁束φ3,φ4はボビン1の閉磁路内を他に漏
れることなく周回しながら、渦電流損等の形で熱エネル
ギーに変換され、漸次減衰する。これにより、ノーマル
モードノイズ電流i3は低減される。こうして、コモン
モードノイズ及びノーマルモードノイズに対してノイズ
除去効果を十分に発揮することができるチョークコイル
が得られる。
【0019】なお、本発明に係るチョークコイルは前記
実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種
々に変形することができる。ボビンの胴部の中央部に設
けた鍔部の外周端面に設けられる凹部の形状は任意であ
って、例えばU字形状やW字形状であってもよい。この
場合、蓋部に設けられる凸部は前記凹部に嵌合する形状
とされるものが好ましい。
【0020】また、前記実施例のボビンの蓋部は鍔部の
外周端面の一部(3面)に嵌合しているが、1面のみや
2面あるいは全外周端面(4面)に接合するものであっ
てもよい。さらに、磁性体コアはU字形コアやE字形コ
アを二つ組み合わせたものの他、U字形コアやE字形コ
アをI字形コアと組み合わせたものであってもよい。あ
るいは、コアは分割タイプのものに限定されるものでは
なく、一体タイプのもの、例えば、日字形コア又はロ字
形コアであってもよい。
【0021】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、閉磁路形成のボビンと、前記ボビンに挿通され
た閉磁路形成の磁性体コアとを備えているので、一対の
巻線にコモンモードノイズ電流やノーマルモードノイズ
電流が流れることにより発生した磁束は、それぞれ磁性
体内やボビン内において渦電流損等の形で熱エネルギー
に変換されて減衰し、これにより、コモンモードノイズ
やノーマルモードノイズが除去される。また、磁束がチ
ョークコイルの外へ漏れることはないので、チョークコ
イル外周の磁気シールドも不要となる。
【0022】さらに、ボビンの筒状胴部の中央部に設け
た鍔部の外周端面には凹部が設けられ、これと嵌合する
蓋に凸部が設けられているため、この鍔部を挟んで筒状
胴部にそれぞれ巻回されている一対の巻線間の沿面距離
が長くなる。従って、チョークコイルの耐絶縁性が向上
する。あるいは、耐絶縁性を向上させる替わりに、チョ
ークコイルの小型化を行ってもよい。そして、蓋部に前
記凹部に嵌合する凸部が設けられていると、蓋部を鍔部
の外周端面に接合する際には、凹部と凸部が嵌まり合っ
て蓋部をスムーズに案内することになり、蓋部が容易に
位置決めされるので、自動組立てが可能となると共に、
ボビンと蓋とによる閉磁路形成がより確実になる。
【0023】この結果、コモンモードノイズとノーマル
モードノイズに対して十分なノイズ除去効果を有する小
型のコモンモードチョークコイルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチョークコイルの一実施例を示す
正面図。
【図2】図1に示したチョークコイルの側面図。
【図3】図1に示したチョークコイルに使用されるボビ
ンの蓋部の斜視図。
【図4】図2のIV−IV断面図。
【図5】図1に示したチョークコイルの電気等価回路
図。
【図6】図1に示したチョークコイルによるコモンモー
ドノイズ除去を説明するための電気回路図。
【図7】図1に示したチョークコイルによるコモンモー
ドノイズ除去を説明するための磁気回路図。
【図8】図1に示したチョークコイルによるノーマルモ
ードノイズ除去を説明するための電気回路図。
【図9】図1に示したチョークコイルによるノーマルモ
ードノイズ除去を説明するための磁気回路図。
【符号の説明】
1…ボビン 4,5…巻線 6,7…磁性体コア 11…筒状胴部 11a…穴 12,13,14…鍔部 15…蓋部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状胴部及びこの筒状胴部の両端部及び
    中央部にそれぞれ設けられた鍔部からなる本体と、前記
    本体の鍔部の外周端面に接合する蓋とを有した閉磁路形
    成のボビンと、 前記筒状胴部の中央部に設けた鍔部を間にして前記筒状
    胴部にそれぞれ巻回された一対の巻線と、 前記筒状胴部の穴に一辺が挿通された閉磁路形成の磁性
    体コアとを備え、 前記筒状胴部の中央部に設けた鍔部の外周端面に凹部を
    設けると共に、前記凹部の少なくとも一部に嵌合する凸
    部を前記蓋に設けたこと、 を特徴とするチョークコイル。
JP07018076A 1995-02-03 1995-02-06 チョークコイル Expired - Lifetime JP3106892B2 (ja)

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JP07018076A JP3106892B2 (ja) 1995-02-06 1995-02-06 チョークコイル
DE19603784A DE19603784C2 (de) 1995-02-03 1996-02-02 Drosselspule
TW085101382A TW283780B (ja) 1995-02-03 1996-02-02
US08/597,463 US5635890A (en) 1995-02-03 1996-02-02 Choke coil
CN96102570A CN1093313C (zh) 1995-02-03 1996-02-02 扼流圈
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001337181A (ja) * 2000-03-22 2001-12-07 Mitsubishi Materials Corp 電波時計用アンテナ
JP2009094476A (ja) * 2007-09-20 2009-04-30 Tdk Corp コイル部品
JP2012134532A (ja) * 2012-02-29 2012-07-12 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトル
JP2013074096A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Shindengen Electric Mfg Co Ltd トランス
JP2018082129A (ja) * 2016-11-18 2018-05-24 トヨタ自動車株式会社 リアクトル

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