JP3727675B2 - タンパーエビデント特性を備えた合成樹脂製容器蓋 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、飲料等を収容するための容器の口頸部に適用される合成樹脂製容器蓋、更に詳しくはタンパーエビデント特性(不正を加えるために容器蓋が操作されるとその痕跡が残留する特性)を有する合成樹脂製容器蓋に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知の如く、清涼飲料等のためのガラス又は合成樹脂製容器の口頸部に適用される容器蓋として、タンパーエビデント特性を有する合成樹脂製容器蓋が広く実用に供されている。かかる容器蓋の典型例としては、実開平6−54544号公報を挙げることができる。この実開平6−54544号公報に開示されている容器蓋は、円形天面壁とこの天面壁の周縁から垂下する円筒形スカート壁とを具備する。スカート壁には周方向に延在する周方向破断手段が形成されており、スカート壁は周方向破断手段よりも上方の主部と周方向破断手段よりも下方のタンパーエビデント裾部とに区画されている。周方向破断手段は周方向に間隔をおいて配設されタンパーエビデント裾部を主部に接続している複数個の橋絡部を含み、橋絡部の少なくとも1個は他の橋絡部よりも大きな強度を有する非破断橋絡部である。主部の内周面には雌螺条が形成され、タンパーエビデント裾部の内周面には係止手段が形成されている。係止手段は、例えば、周方向に間隔をおいて半径方向内方に突出する複数個のフラップ片から構成されている。タンパーエビデント裾部には、更に、軸線方向破断手段も形成されている。かかる軸線方向破断手段は周方向に間隔をおいて配設された2本のスリット(材料をその厚さ方向に完全切断することによって形成される切り溝)、即ち第一及び第二のスリットから構成されている。第一のスリットは周方向破断手段上に位置する上端からタンパーエビデント裾部の軸線方向中間部まで実質上鉛直に軸線方向に延びている。容器の口頸部に容器蓋を装着する際の容器蓋の閉回転方向に見て第一のスリットの後方に配置されている第二のスリットは、タンパーエビデント裾部の軸線方向中間部に位置する上端からタンパーエビデント裾部の下端まで実質上鉛直に延びている。
【0003】
上述した容器蓋が適用される容器の口頸部の外周面には、雄螺条とその下方に位置する係止あご部とが形成されている。口頸部に容器蓋を装着して口頸部を密封する際には、口頸部に容器蓋を被嵌し閉回転方向に回転して、容器蓋の雌螺条を口頸部の雄螺条に螺合せしめる。容器蓋のタンパーエビデン裾部に形成されている係止手段は弾性的に変形乃至変位して口頸部の係止あご部を通過し、しかる後に弾性的に復元して係止あご部の下面に係止せしめられる。口頸部を開封するためには、容器蓋を開回転方向に回転せしめる。かくすると、容器蓋の雌螺条が口頸部の雄螺条に沿って移動せしめられる故に、容器蓋は開回転方向への回転と共に上方に移動せしめられる。然るに、タンパーエビデント裾部に形成されている係止手段が口頸部の係止あご部に係止されている故に、タンパーエビデント裾部は上昇が阻止され、これに起因して周方向破断手段における非破断橋絡部を除く橋絡部が破断される。そしてまた、タンパーエビデント裾部における軸線方向破断手段においては、第一のスリットと第二のスリットとの間にて周方向に破断が進行して第一のスリットと第二のスリットとが接続される。かくして、タンパーエビデント裾部は無端環状から有端帯状に展開され、口頸部の係止あご部に対する係止手段の係止が解除される。しかる後においては、開回転方向への回転に応じて、非破断橋絡部を介してスカート壁の主部に接続されているタンパーエビデント裾部を含む容器蓋の全体が上昇せしめられ、口頸部から除去されて口頸部が開封される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
而して、上述したとおりの形態の従来の容器蓋には、タンパーエビデント裾部に形成されている軸線方向破断手段に関する次のとおりの問題が存在する。第一に、口頸部から容器蓋を離脱する際に、軸線方向破断手段を構成する第一のスリットと第二のスリットとの間において周方向に破断が進行せず、これに代わって周方向破断手段における非破断橋絡部が破断され、かくしてタンパーエビデント裾部は無端環状形態のままスカート壁の主部から分離され、口頸部から離脱されることなくそこに残留せしめられる、傾向が少なくない。第二に、第一及び第二のスリットは、一般に、所要形態の容器蓋を圧縮成形或いは射出成形によって成形した後に、切断刃を作用せしめて切断することによって形成されるが、かかる切断の際に、第一のスリットにおいては切断がタンパーエビデント裾部の下端まで進行し、第二のスリットにおいては切断がタンパーエビデント裾部の上端まで進行し、かくしてタンパーエビデント裾部がその上端から下端まで完全に切断されてしまう虞がある。
【0005】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、タンパーエビデント裾部に配設される軸線方向破断手段の形態を改良して、容器蓋の製造工程においてタンパーエビデント裾部がその上端から下端まで完全に切断されてしまうことを充分確実に回避すると共に、容器の口頸部に所要とおりに装着された容器蓋を口頸部から離脱せしめる際には軸線方向破断手段が所要とおりに充分確実に破断されてタンパーエビデント裾部が無端環状から有端帯状に展開されるようになすことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討及び実験の結果、圧縮成形或いは射出成形の際の軸線方向樹脂流動による分子配向に起因して、タンパーエビデント裾部は軸線方向には破断され易く周方向には破断され難いことに着目し、軸線方向破断手段における軸線方向に延びる要素は材料を完全に切断するのではなくて部分的に切断して所要厚さを残留せしめるスコアとし、周方向に延びる要素は材料を完全に切断するスリットとし、周方向に間隔をおいて軸線方向に延びる第一及び第二のスコア並びに周方向に延びてかかる第一のスコアと第二のスコアとを接続しているスリットから軸線方向破断手段を構成することによって、上記主たる技術的課題を解決することができることを見出した。
【0007】
即ち、本発明によれば、上記主たる技術的課題を達成する合成樹脂製容器蓋として、天面壁と該天面壁から垂下するスカート壁とを具備し、該スカート壁には周方向に延在する周方向破断手段が形成されており、該スカート壁は該周方向破断手段よりも上方の主部と該周方向破断手段よりも下方のタンパーエビデント裾部とに区画されており、該周方向破断手段は周方向に間隔をおいて配設され該タンパーエビデント裾部を該主部に接続している複数個の橋絡部を含み、該橋絡部の少なくとも1個は他の橋絡部よりも大きな強度を有する非破断橋絡部であり、該主部の内周面には雌螺条が形成されており、該タンパーエビデント裾部の内周面には係止手段が形成されており、該タンパーエビント裾部には軸線方向破断手段が形成されている合成樹脂製容器蓋において、
該軸線方向破断手段は、周方向に間隔をおいて軸線方向に延びる第一及び第二のスコアと、周方向に延びて該第一のスコアと該第二のスコアとを接続しているスリットとから構成されている、ことを特徴とする合成樹脂製容器蓋が提供される。
【0008】
該スリットは該周方向破断手段から軸線方向下方に0.5乃至2.5mmの間隔をおいて周方向に延びているのが好適である。好ましくは、該第一のスコアは容器の口頸部に容器蓋を装着する際の容器蓋の閉回転方向に見て該非破断橋絡部の前端乃至その若干前方に配置され、該第二のスコアは該閉回転方向に見て該第一のスコアの後方に配置されている。該第一のスコアの上端は該周方向破断手段上に位置し、該第二のスコアの上端は該周方向破断手段から軸線方向下方に0.5乃至2.5mmの間隔をおいて位置し、該第一のスコアの下端は該タンパーエビデント裾部の下端から軸線方向上方に1.0乃至2.0mmの間隔をおいて位置し、該第二のスコアの下端は該タンパーエビデント裾部の下端から軸線方向上方に0.1乃至1.0mmの間隔をおいて位置するのが好ましい。該第一のスコアと該第二のスコアとの周方向間隔は0.5乃至2.5mmであり、該第一及び第二のスコアにおける残留厚さは0.1乃至0.5mmであるのが好ましい。
【0009】
【作用】
本発明の合成樹脂製容器蓋における軸線方向破断手段においては、破断し易い軸線方向に延びる要素は材料を完全に切断するのではなくて部分的に切断することによって形成されるスコア、即ち第一及び第二のスコアであり、破断し難い周方向に延びる要素は材料を完全に切断することによって形成されるスリットである。それ故に、容器蓋の製造工程において第一及び第二のスコアが破断され且つかかる破断が軸線方向に進行する等によってタンパーエビデント裾部がその上端から下端まで完全に切断されてしまうことは実質上皆無であり、そしてまた容器の口頸部に所要とおりに装着された容器蓋を口頸部から離脱せしめる際にはスリットの両側における第一及び第二のスコアが所要とおりに充分確実に破断され、タンパーエビデント裾部が無端環状から有端帯状に展開される。
【0010】
【実施例】
以下、本発明に従って構成された合成樹脂製容器蓋の好適実施例を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
【0011】
図1を参照して説明すると、ポリプロピレンの如き適宜の合成樹脂から圧縮成形或いは射出成形によって形成することができる全体を番号2で示す容器蓋は、円形天面壁4とこの天面壁4の周縁から垂下する全体として略円筒形状のスカート壁6とを具備している。スカート壁6には周方向破断手段8が形成されており、スカート壁6は周方向破断手段8よりも上方の主部10と周方向破断手段8よりも下方のタンパーエビデント裾部12とに区画されている。周方向破断手段8は、周方向に間隔をおいて配設されタンパーエビデント裾部12を主部10に接続している複数個の橋絡部16を含んでいる。複数個の橋絡部16のうちの1個は他の橋絡部16に比べて断面積を大きくすることによって強度が大きくせしめられた非破断橋絡部16Aである。所望ならば、2個又はそれ以上の非破断橋絡部を形成することもできる。周方向破断手段8について更に詳述すると、図示の実施例においては、スカート壁6の内周面には下方を向いた環状肩部18が形成されており、かかる環状肩部18の直ぐ下方においてスカート壁6の内周面には周方向に間隔をおいて軸線方向に延びる複数個のリブ20が形成されている。周方向破断手段8の部位(リブ20の上部)において、スカート壁6の外周面から切断刃(図示していない)を作用せしめることによって、スカート壁6は複数個のリブ20の半径方向内側部のみを残して周方向に連続して切断される。かかる切断は周方向全体に渡ってではなくて、周方向一部は切断されることなく残留せしめられる。従って、周方向破断手段8よりも下方のタンパーエビデント裾部12は切断されることなく残留せしめられている複数個のリブ20と周方向非切断部を介して周方向破断手段8よりも上方の主部10に接続されている。複数個のリブ20における残留部が橋絡部16を規定し、複数個のリブ20間においては切断によって生成されたスリットが周方向に延在する。そして、周方向非切断部が非破断橋絡部16Aを規定する。
【0012】
スカート壁6の主部10の外周面の下端部には下方に向かって外径が漸次増大する円錐台形状部22が形成されており、主部10の外周面における円錐台形状部22よりも上方の部分には、そこに係止せしめられる指の滑りを防止するための凹凸形状24が形成されている。スカート壁6の主部10の内周面には雌螺条26が形成されている。かかる雌螺条26には周方向に間隔をおいて軸線方向に延びる切欠28が形成されている。かかる切欠28は容器の口頸部が開封される際の所謂通気路を規定する。スカート壁6の内周面上端部と天面壁4の内面とによって規定される空間には、容器蓋2の本体とは別個に形成された密封ライナー30が配設されている。かかる密封ライナー30は、天面壁4の内面に軟化溶融状態の合成樹脂素材を供給し、かかる合成樹脂素材を押圧工具によって圧縮することによって好都合に形成することができる。密封ライナー30のための合成樹脂素材としては、軟質ポリエチレンの如き比較的軟質の合成樹脂が好適である。所望ならば、密封ライナー30を成形することに代えて、例えば天面壁4の内面から下方に突出する環状突条でよい密封突条を天面壁4の内面に一体に形成することもできる。タンパーエビデント裾部12の内周面上部には下方を向いた環状肩面32が形成されている。そして、かかる環状肩面32よりも下方において、タンパーエビデント裾部12の内周面には周方向に間隔をおいて複数個のフラップ片34が形成されている。係止手段を構成するフラップ片34は、タンパーエビデント裾部12の内周面に接続された基縁から、容器の口頸部に容器蓋2を装着する際の容器蓋の閉回転方向に対して反対方向に向かって傾斜して半径方向内方に突出する。フラップ片34の基縁自体も、容器蓋の上記閉回転方向に対して反対方向に向かって傾斜して下方に延びている。
【0013】
図示の実施例においては、更に、タパーエビデント裾部12の下端に補強カール36が付設されている。かかる補強カール36は、容器蓋2の本体を圧縮成形或いは射出成形によって成形する際には、アンダーカットの生成を回避するためにタンパーエビデント裾部12の下端から実質上鉛直に下方に延出する形態に成形し、しかる後に加熱カール工具(図示していない)を作用せしめて図示の形態に変形する、ことによって好都合に形成される。
【0014】
図示の容器蓋2の上述したとおりの構成は、本発明に従って構成された容器蓋の新規な特徴を構成するものではなく、既に公知のものであり、それ故に本明細書においては上述した構成についての詳細な説明は省略する。
【0015】
図1と共に図2乃至図3を参照して説明すると、タンパーエビデント裾部12には軸線方向破断手段38が配設されており、かかる軸線方向破断手段38は、周方向に間隔をおいて軸線方向に延びる第一のスコア40及び第二のスコア42、並びに周方向に延在して第一のスコア40と第二のスコア42とを接続するスリット44から構成されていることが重要である。第一のスコア40及び第二のスコア42は、タンパーエビデント裾部12の外周面から切断刃(図示していない)を作用せしめて材料をその厚さ全体に渡ってではなくて部分的に切断することによって好都合に形成することができる。スリット44は、タンパーエビデント裾部12の外周面から切断刃(図示していない)を作用せしめて材料をその厚さ全体に渡って切断することによって好都合に形成することができる。スリット44を形成するための切断工程は、上記周方向切断手段8を形成するための切断工程の前又は後或いはこれと実質上同時に遂行することができる。第一のスコア40及び第二のスコア42を形成するための切断工程は、スリット44を形成するための切断工程及び周方向破断手段8を形成するための切断工程の後に、或いはこれらと実質上同時に形成するのが好適である。スリット44を形成するための切断工程及び周方向破断手段8を形成するための切断工程に先立って第一のスコア40及び第二のスコア42を形成するための切断工程を遂行すると、その理由は必ずしも明確ではないが、第一のスコア40及び第二のスコア42を所要残留厚さに安定して形成することが困難になる傾向がある。
【0016】
図1乃至図3を参照して説明を続けると、本発明者等が遂行した種々の実験結果から判断して、第一のスコア40の上端は、周方向破断手段8における非破断橋絡部16Aに、容器の口頸部に容器蓋2を装着する際の容器蓋2の閉回転方向(図1において上方から見て時計方向、図2において左方向)に見て前端乃至その若干前方(従って周方向破断手段におけるスリットの一端乃至スリットの一端近傍)に位置し、その下端はタンパーエビデント裾部12の下端から軸線方向上方に1.0乃至2.0mm程度の間隔aをおいて位置するのが好適である。第二のスコア42の上端は、周方向破断手段8から、従ってタンパーエビデント裾部12の上端から軸線方向下方に0.5乃至2.5mm程度の間隔bをおいて位置し、その下端はタンパーエビデント裾部12の下端から軸線方向上方に0.1乃至1.0mm程度の間隔cをおいて位置するのが好適である。第一のスコア40と第二のスコア42との周方向間隔dは0.5乃至2.5mm程度でよい。第一のスコア40及び第二にスコア42における材料の残留厚さは0.1乃至0.5mm程度であるのが好都合である。図示の実施例においては、タンパーエビデント裾部12の上端部、即ち上記環状肩面32よりも上方の部分はそれよりも下方の部分よりも肉厚が大きく、これに起因して第一のスコア40の上端部における残留厚さは第一のスコア40の下部における残留厚さ及び第二のスコア42の全体における残留厚さよりも大きくなっている。図示の実施例においては、第一のスコア40及び第二のスコア42は共に実質上鉛直に延在せしめられているが、所望ならば、例えば容器蓋2の上記閉回転方向に見て後方に或いは前方に、特に容器の口頸部から容器蓋2を離脱する際の破断の容易性等の点から後方に、傾斜して下方に延在するようにせしめることもできる。一方、スリット44は、周方向破断手段8から軸線方向下方に0.5乃至2.5mm、特に1.0乃至2.0mmの間隔eをおいて実質上水平に延びているのが好適である。かかるスリット44は第一のスコア40と第二のスコア42との間のみに形成することもできるが、周方向破断手段8に悪影響を及ぼすことなく第一のスコア40及び第二のスコア42を形成するための切断工程を安定して遂行することを可能にする等の見地から、第一のスコア40から容器蓋2の上記閉回転方向に見て前方に2.0乃至20.0mm、特に3.0乃至10.0mm程度の長さfに渡って延長せしめられていると共に、第二のスコア42から容器蓋2の上記閉回転方向に見て後方に0.1乃至1.0mm程度の長さgに渡って延長せしめられているのが好適である。図示の実施例においては、第二のスコア42の上端は周方向に延在するスリット44上に位置せしめられているが、所望ならば、第二のスコア42をスリット44を越えて上方に延在せしめることもできる。
【0017】
而して、本発明に従って構成された容器蓋2においては、タンパーエビデント裾部12に配設されている軸線方向破断手段38における周方向に延びる要素はスリットである、即ちスリット44であるが、軸線方向に延びる要素はスリットではなくてスコアである、即ち第一のスコア40及び第二のスコア42である。それ故に、軸線方向破断手段8を形成する際に第一のスコア40及び/又は第二のスコア42が破断されてタンパーエビデント裾部12が無端環状から有端帯状に展開されてしまう虞は実質上皆無である。
【0018】
図4には容器の口頸部46に上述した容器蓋2を装着した状態が図示されている。ガラス或いはポリエチレンテレフタレートの如き適宜の合成樹脂から形成することができる容器の口頸部46は全体として円筒形状であり、その外周面には雄螺条48とこの雄螺条48の下方に位置する環状係止あご部50とが形成されている。清涼飲料の如き適宜の内容物を容器に充填した後に、口頸部46に容器蓋2が装着される。この際には、口頸部46に被嵌された容器蓋2が閉回転方向、即ち図4において上方から見て時計方向に回転せしめられ、かくして容器蓋2におけるスカート壁6の主部10に形成されている雌螺条26が容器の口頸部46に形成されている雄螺条48に螺合せしめられる。容器蓋2におけるタンパーエビデント裾部12に形成されているフラップ片34は、弾性的に変形せしめられて口頸部46の係止あご部50を通過した後に弾性的に復元せしめられ、係止あご部50の下面に係止せしめられる。容器蓋2における天面壁4の内面に配設された密封ライナー30は口頸部46の上端面に密接せしめられ、これによって口頸部46が密封される。
【0019】
容器の口頸部46を開封するためには、容器蓋2を開回転方向、即ち図4において上方から見て反時計方向に回転せしめる。かくすると、容器蓋2におけるスカート壁6の主部10に形成されている雌螺条26が容器の口頸部46に形成されている雄螺条48に沿って移動せしめられる故に、容器蓋2は回転と共に上昇せしめられる。容器蓋2が幾分か上昇せしめられて密封ライナー30が口頸部46の上端面から離隔せしめられると、口頸部46の上端と密封ライナー30との間から雌螺条26に形成されている切欠28を通して容器内の圧力が外部に逃がされる。容器蓋2のタンパーエビデント裾部12は、その内周面に形成されているフラップ片34が口頸部46の係止あご部50に係止せしめられているので、上方への移動が阻止される。これに起因して、スカート壁6に形成されている周方向破断手段8における橋絡部16に相当な応力が生成され、非破断橋絡部16Aを除く全ての橋絡部16が破断される。更に、タンパーエビデント裾部12における軸線方向破断手段38にも相当な応力が生成され、軸線方向破断手段38における第一のスコア40が破断され、そしてまた第二のスコア42が破断されると共に第二のスコア42のかかる破断がタンパーエビデント裾部12の下端まで進行し、そして更に補強カール36に進行する。かくして、破断された第一のスコア40から周方向に延びるスリット44、破断されたスコア42を介して、補強カール36を含むタンパーエビデント12の軸線方向全体に渡って破断が連続して生成され、図5に明確に図示する如く、タンパーエビデント裾部12が無端環状から有端帯状に展開される。しかる後においては、タンパーエビデント裾部12も自由に上昇せしめられ、かくして容器蓋2の全体が口頸部46から離脱され、口頸部46が開封される。圧縮成形或いは射出成形の際の合成樹脂の流動に起因して、通常、タンパーエビデント裾部12には軸線方向に延びる分子配向が存在し、これに起因して第一のスコア40及び第二のスコア42は充分容易に確実に所要とおりに破断される。一方、軸線方向破断手段38における、破断し難い方向である周方向に延びる要素はスコアではなくて完全に切断されたスリット44である。それ故に、本発明に従って構成された容器蓋2によれば、容器の口頸部46から容器蓋2を離脱する際には、周方向破断手段8が所要とおりの破断されると共に、タンパーエビデント裾部12に配設されている軸線方向破断手段38も所要とおりに充分確実に破断される。
【0020】
【発明の効果】
本発明の合成樹脂製容器蓋によれば、容器蓋の製造工程等においてタンパーエビデント裾部がその上端から下端まで連続して破断されてしまうことが充分確実に回避され、そしてまた容器の口頸部に装着された容器蓋を口頸部から離脱する際には、タンパーエビデント裾部に形成されている軸線方向段手段が所要とおりに充分確実に破断され、タンパーエビデント裾部が無端環状から有端帯状に展開される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って改良された容器蓋の好適実施例を、一部を断面で示す正面図。
【図2】図1に示す容器蓋のタンパーエビデント裾部に形成されている軸線方向破断手段を示す部分正面図。
【図3】図1に示す容器蓋のタンパーエビデント裾部に形成されている軸線方向破断手段を示す部分断面図。
【図4】図1乃至図3に示す容器蓋を容器の口頸部に装着した状態を、一部を断面で示す正面図。
【図5】図1乃至図4に示す容器蓋におけるタンパーエビデント裾部に形成された軸線方向破断手段が所要とおりに破断された状態を示す部分正面図。
【符号の説明】
2:容器蓋
4:天面壁
6:スカート壁
8:周方向破断手段
10:スカート壁の主部
12:タンパーエビデント裾部
16:周方向破断手段における橋絡部
16A:非破断橋絡部
26:雌螺条
30:密封ライナー
34:フラップ片(係止手段)
38:軸線方向破断手段
40:第一のスコア
42:第二のスコア
44:スリット
46:容器の口頸部
48:雄螺条
50:係止あご部
Claims (6)
- 天面壁と該天面壁から垂下するスカート壁とを具備し、該スカート壁には周方向に延在する周方向破断手段が形成されており、該スカート壁は該周方向破断手段よりも上方の主部と該周方向破断手段よりも下方のタンパーエビデント裾部とに区画されており、該周方向破断手段は周方向に間隔をおいて配設され該タンパーエビデント裾部を該主部に接続している複数個の橋絡部を含み、該橋絡部の少なくとも1個は他の橋絡部よりも大きな強度を有する非破断橋絡部であり、該主部の内周面には雌螺条が形成されており、該タンパーエビデント裾部の内周面には係止手段が形成されており、該タンパーエビント裾部には軸線方向破断手段が形成されている合成樹脂製容器蓋において、
該軸線方向破断手段は、周方向に間隔をおいて軸線方向に延びる第一及び第二のスコアと、周方向に延びて該第一のスコアと該第二のスコアとを接続しているスリットとから構成されている、ことを特徴とする合成樹脂製容器蓋。 - 該スリットは該周方向破断手段から軸線方向下方に0.5乃至2.5mmの間隔をおいて周方向に延びている、請求項1記載の合成樹脂製容器蓋。
- 該第一のスコアは容器の口頸部に容器蓋を装着する際の容器蓋の閉回転方向に見て該非破断橋絡部の前端乃至その若干前方に配置され、該第二のスコアは該閉回転方向に見て該第一のスコアの後方に配置されている、請求項1又は2記載の合成樹脂製容器蓋。
- 該第一のスコアの上端は該周方向破断手段上に位置し、該第二のスコアの上端は該周方向破断手段から軸線方向下方に0.5乃至2.5mmの間隔をおいて位置し、該第一のスコアの下端は該タンパーエビデント裾部の下端から軸線方向上方に1.0乃至2.0mmの間隔をおいて位置し、該第二のスコアの下端は該タンパーエビデント裾部の下端から軸線方向上方に0.1乃至1.0mmの間隔をおいて位置する、請求項3記載の合成樹脂製容器蓋。
- 該第一のスコアと該第二のスコアとの周方向間隔は0.5乃至2.5mmである、請求項1から4までのいずれかに記載の合成樹脂製容器蓋。
- 該第一及び第二のスコアにおける残留厚さは0.1乃至0.5mmである、請求項1から5までのいずれかに記載の合成樹脂製容器蓋。
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-
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