JP6041525B2 - 封緘付きねじキャップ - Google Patents
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Description
このキャップは、開封時に容器の口部から螺脱されるにしたがって接続片を破断させ、口部の下部に残る封緘リングと、開蓋されるキャップ本体とに分離し、これによりキャップが開蓋されたことを判別できるようになっている。
そのため、弱化部8の強度を高め、キャップ装着時にリング7が破断しないようにすると、正常に開封するときにも弱化部8が破断せず、連結片6の方が破断してしまい、リング7が口筒12に残ってしまうという問題があった。
また、封緘付きねじキャップのさらなる実施形態として、帯体は、その上部に、キャップ本体の下端の所定位置に設けられた係合凹部にそれぞれ係合する係合突部が設けられていることを特徴とする構成を採用する。
なお、40は、容器本体Aの口部1を密閉する中蓋であり、必要に応じて適宜設けられればよい。
外周筒部6の外周には、滑り止めのためのローレット等が設けられ、外周筒部6の下端8には、破断可能に形成された幅の細い弱化連結片9が周方向複数個所に設けられ、同様に下端8に設けられた一つの連結部10とともに、封緘リングBを連結している。
連結部10は、図1に示すように、弱化連結片9よりも幅広で強度が高く形成されている。
係止爪片15は、内方に向け斜め上方に突出した弾性を有する突片であり、キャップ本体Aとともに封緘リングBを容器本体Cの口部1に装着するとき、下部突条3を乗り越えて下部突条3の下面に係合するようになっている。
帯体14の螺脱方向側端部の端面20の上部には、螺脱方向に突出して延びる上部帯体端部21が設けられ、その先端面22に上部接続片13aが設けられて、対向する螺合方向側端部の端面23と連結している。
上部帯体端部21の先端面22に面する上部スリット16と、上部スリット16よりも螺合方向側に位置し、下部帯体端部24の先端面25に面する下部スリット17とは、水平方向のスリット26によって連続し、全体として上下方向に屈曲しながら連続するスリットを形成している。
帯体14の係止爪片15は、水平スリット26の高さより下方の周方向複数個所に設けられている。
本実施例では、容器本体Cへの装着時の負荷が大きくならないように、係止爪片15は下部帯体端部24には設けられていないが、必要に応じて下部帯体端部24にも設けることができる。
まず、本実施例の封緘付きねじキャップを容器本体Cに装着するには、キャップ本体Aのねじ部7を口部1のねじ2に螺着し、キャップ本体Aを螺合方向に回転させていくと、封緘リングBは、弱化連結片9および連結部10によりキャップ本体Aに連結されているので、キャップ本体Aとともに下降していく。
しかしながら、接続片13は、上部帯体端部21の先端面22と螺合方向側端面23とを連結している上部接続片13aと、下部帯体端部24の先端面25と螺脱方向側端面20とを連結している下部接続片13bからなっているので強度が高いとともに、封緘リングBが変形して剪断力が働くようなことがないため、容器本体Cへの装着時に破断するようなことはない。
さらにキャップ本体Aをねじ込んでいくと、係止爪片15は下部突条3の下面に係合し、封緘付きねじキャップの容器本体Cへの装着が完了する。
キャップ本体Aを螺脱方向に回転してねじを緩めていくと、キャップ本体Aが上昇していくのに対して、封緘リングBは、帯体14の係止爪片15が下部突条3に係合しているため上昇が阻止され、摩擦力によってキャップ本体Aの回転に抵抗が生じるようになる。
摩擦抵抗力に抗して、さらにキャップ本体Aを回転させていくと、摩擦力の増大によって帯体14に延びが発生し、弱化連結片9には上下の引っ張り力に加えて、剪断力も加わるようになり破断していく。
一方、反対側の螺合方向側端部では、弱化連結片9が破断しているとともに係止爪片15が下部突条3に係合しているので、キャップ本体Aと封緘リングBとの間の間隙hが大きくなり、図3(a)に示すように、当該間隙が所定値h1まで大きくなると、上部帯体端部21の先端面22と螺合方向側端面23とを連結している上部接続片13aが剪断力によって容易に破断する。
さらにキャップ本体Aを回転させていくと、下部接続片13bは破断していないので、封緘リングBの螺合側端部は係止爪片15によって引き続き下部突条3に係合し、キャップ本体Aとの間隙hがさらに広がって所定値h2に達すると、図3(b)に示すように、上部帯体端部21の変形も限界となり螺脱方向側端面20がさらに引き上げられて、下部接続片13bも破断する。
下部接続片13bが破断すると、帯体14が自由となり、係止爪片15と下部突条3との係合も解除されるので、以後は、帯状になった封緘リングBを連結部10によって連結したままキャップ本体Aを回転して、開蓋することができる。
その後、キャップ本体Aから帯体14を引っ張って封緘リングBをむしり取れば、キャップ本体Aを自由に開閉することができ、封緘リングBを容器本体Aと分別廃棄することができる。
また、周方向位置が異なる2つの上部接続片13aと下部接続片13bとで帯体14の端部を連結しているので、本実施例の封緘リング付きねじキャップを容器本体Cに装着する際に、封緘リングBが破断してしまうようなことがないとともに、開封時には、上部接続片13aと下部接続片13bに大きな力が働く時間に差が生じるので、開封が困難になるほど一度に大きな負荷がかかることはない。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、相違点を中心に説明する
係合突部30aと30bは、上部スリット16を挟んで螺合方向側に係合突部30aが、螺脱方向側に係合突部30bが設けられ、それぞれの螺合方向側には傾斜面が形成され、螺脱方向側にはほぼ垂直な面が形成されている。
まず、本実施例の封緘リング付きねじキャップを容器本体Cに装着するには、実施例1と同様に、キャップ本体Aを容器本体Cの口部1に螺着し、回転して降下させていく。
その際、キャップ本体Aの外周筒部6の下端8に設けた係合凹部31a,31bと、封緘リングBの帯体14の上部に設けた係合突部30aと30bとが係合することによって、キャップ本体Aの下降にともない封緘リングBを下方に押すとともに、キャップ本体Aの回転力を封緘リングBに確実に伝えることができる。
その他の作用効果は、実施例1と同様であり、容器本体Cに装着する際に、封緘リングBが破断してしまうようなことがないとともに、開封時には、各接続片13a,13bに働く力の時間差により、開封が困難になるほど負荷がかかることはない。
B 封緘リング
C 容器本体
1 口部
2 ねじ
3 下部突条
5 頂壁
6 外周筒部
7 ねじ部
8 下端
9 弱化連結片
10 連結部
13 接続片
13a 上部接続片
13b 下部接続片
14 帯体
15 係止爪片
16 上部スリット
17 下部スリット
20 螺脱方向側端面
21 上部帯体端部
22 先端面
23 螺合方向側端面
24 下部帯体端部
25 先端面
26 水平スリット
30a,30b 係合凸部
31a,31b 係合凹部
40 中蓋
Claims (3)
- 外周筒部の内周面に容器本体の口部に螺合するねじを具えたキャップ本体と、キャップ本体の外周筒部下端に、破断可能な複数の弱化連結片と、弱化連結片よりも強度の高い連結部とにより連設された封緘リングとからなり、
封緘リングは、端部が破断可能な接続片により連結された環状の帯体であり、内周下部には、容器本体の口部外周の下部突条と係合する係止爪片が周方向に複数配設されており、
接続片は、帯体の一方の端部上部で螺脱方向に延びる上部帯体端部の先端面と、上部スリットを隔てて対向する他方の端部の螺合方向端面との間に設けられる上部接続片と、帯体の他方の端部下部で螺合方向に延びる下部帯体端部の先端面と、下部スリットを隔てて対向する一方の端部の螺脱方向端面の間に設けられる下部接続片とからなり、
上部帯体端部の先端近傍の上部には連結部が設けられ、
破断可能な弱化連結片、上部接続片および下部接続片のそれぞれの強度は、開封時にキャップ本体が螺脱するのにともなって、まず弱化連結片が破断し、続いて上部接続片、さらに下部接続片の順に破断するように設定されていることを特徴とする封緘付きねじキャップ。 - 上部スリットと下部スリットは、上部帯体端部と下部帯体端部の間に設けられた水平スリットにより連続しており、係止爪片は水平スリットの高さよりも下方で帯体に連設されていることを特徴とする請求項1記載の封緘付きねじキャップ。
- 帯体は、その上部に、キャップ本体の下端の所定位置に設けられた係合凹部にそれぞれ係合する係合突部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の封緘付きねじキャップ。
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