JP3726728B2 - 鉄道車両用融雪装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は鉄道車両用融雪装置に関するもので、特には雪が強固に付着する車輪周りの部分の融雪に適した鉄道車両用融雪装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、降雪量の多い地域を走行する鉄道車両はその台車部分に雪が付着し、車両基地などにおいて点検整備を行うに先立って、車両の台車に付着した雪を取り除くことが行われる。
【0003】
車両の台車から雪を取り除く場合、従来は作業員がホースなどで水をかけ、スコップや棒で付着した雪を掻き落としていた。しかしながら、このような作業は、人手を多数必要とし、時間も長くかかる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、最近では、温水を噴射するノズル群をレールの下方や側方に固定的に設置し、そのノズル群から車両の台車の下面や側面に向かって散水し、台車に付着した雪を融解させて取り除くことが行われている。
【0005】
しかしながら、このような従来の鉄道車両用融雪装置にあっては、それぞれのノズルの噴射方向が異なる方向に向けて固定されているため、雪等が付着している箇所に集中的に温水等を噴射させることはできず、雪等が強固に付着している場合には、それを取り除くために多大の時間を必要とする。
【0006】
また、各ノズルが固定されており、洗浄しようとする箇所に一定方向からしか温水等が噴きかけられないため、洗浄効果も必ずしも十分ではない。
【0007】
さらに、融雪装置が固定設置されている場合には、その装置まで車両をその都度移動させなければ作業を行うことができないため、運転手等の車両操作者が必要となるばかりでなく、作業も煩雑になる。
【0008】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、洗浄作業が容易で、作業時間が短く、確実に融雪を行うことができ、しかも構造が単純な鉄道車両用融雪装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するために、本発明に係る請求項1の鉄道車両用融雪装置では、ノズルを植立させたヘッダーを帯状体に取り付け、該帯状体の移動に伴い前記ヘッダーが上下動可能に機枠に支持させるとともに、前記ヘッダーの上下動に連動させて、前記ノズルが所定の噴射域に向くように姿勢を調整するヘッダー駆動手段を備えたことを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、ノズルが移動しながら常に所定の噴射域を融雪する。即ち、融雪しようとする箇所に向けて常に温水等が噴射され、しかも異なる方向から噴射される。したがって、融雪効果が高くなる。
【0011】
また、本発明に係る請求項2の鉄道車両用融雪装置では、請求項1の発明において、前記機枠に円弧状のガイド溝を形成し、該ガイド溝に前記ヘッダーを挿通させて前記ヘッダーを前記機枠に上下動自在に保持させたことを特徴としている。
【0012】
この発明によれば、ヘッダーを移動しても、ノズルから所定の噴射域、即ち融雪しようとする箇所までの距離があまり変化することなく維持される。したがって、高い融雪効果を維持することができる。
【0013】
本発明に係る請求項3の鉄道車両用融雪装置では、請求項1の発明において、前記ヘッダーを1対のカーブ形状をしたプレート間に挟み込み、前記帯状体に取り付けられたヘッダーが該帯状体の移動に伴い前記プレートのカーブ形状にガイドされて上下動することを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、ヘッダーの移動に伴って、ヘッダーのノズルの向きを所定の噴射域に向くように変化させることができる。したがって、ノズルの向きを変化させるための特別な構成のアクチュエータ等を必要とせず、装置の構造が単純になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係る鉄道車両用融雪装置の好ましい実施の形態について説明する。
【0016】
図1に示した鉄道車両用融雪装置は、機枠10と、複数のノズルを軸方向に略直線状に植設したヘッダー20と、該ヘッダー20を上下動させ、かつヘッダー20を上下動に伴ってノズルの向きを所定の融雪域に向けるヘッダー駆動手段30等によって構成されている。
【0017】
機枠10は前面11が上下方向に凹湾曲面によって形成されている。そして、この機枠10の下面にはキャスター12が配設され、該キャスター12によって機枠10がいずれの方向にも移動可能に構成されている。
【0018】
ヘッダー20は、円筒状を成しており、周面には軸方向に略直線状に複数のノズル21が植設されている。このヘッダー20の両端面には同芯状に軸22がそれぞれ延設されている。そして、一方の軸22は、パイプによって構成され、該パイプの先端はホース23を介して図示しないポンプに接続され、該ポンプからホース23を介して温水等の融雪水が送給され、該融雪水がノズル21から噴射される。
【0019】
ヘッダー駆動手段30は、ヘッダー20を機枠10の上下方向へ案内するガイド部31を有している。このガイド部31は、機枠10の前面11の両側に上端から下端にわたってそれぞれ立設された側板32と、該側板32の上端から下端にわたり、前面11に沿って湾曲に形成されたガイド溝33とによって構成され、上記ヘッダー20のそれぞれの軸22がそれぞれのガイド溝33に挿通されている。
【0020】
また、ヘッダー駆動手段30は、ヘッダー20を上下動させ、かつ上下動に伴ってヘッダー20のノズル21を所定の融雪域A(図3参照)に向けて変位させる駆動部34を有している。この駆動部34は、それぞれの側板32の外面上下端に設置されたプーリ35,36と、上下のプーリ35,36間で、ガイド溝33に倣って側板32の外面にそれぞれ配設されたガイドプレート37およびガイドローラ38(図2の断面図参照)と、上下のプーリ35,36に掛け渡された無端ベルト39と、下端に位置するプーリ36を回動させるモータ40とを備えている。したがって、この無端ベルト39は、ガイドプレート37およびガイドローラ38とによってガイド溝33に倣って湾曲状に移動される。そして、この無端ベルト39の上面にはヘッダー20の軸22が固定されている。尚、側板32を高強度に製作してガイドとして用いる場合には、ガイドプレート37はなくてもよい。また、上下のプーリ35,36に掛け渡された無端ベルト39の例で説明したが、プーリ35,36に回転駆動源(図示せず)を連結して、無端状でない1本の帯状ベルトをプーリ35,36同士間で巻き取ったり巻き戻したりすることによりヘッダー20を上下動させるようにしてもよい。
【0021】
このように構成された鉄道車両用融雪装置では、ヘッダー20が機枠10の上部位置にある状態では、ノズル21が略水平方向に向いている。
【0022】
この状態で、モータ40を一方向に回転させてベルト39を矢印方向へ移動させると、ヘッダー20はガイド溝33に沿って下方へ移動される。
【0023】
ところで、この実施の形態の場合には、ノズル21の向きがベルト39の面に対して垂直方向に向けて、ヘッダー20がベルト39に固定されているので、2点鎖線で示したように、ヘッダー20が下方に移動されるに伴って、ノズル21が上方へ向くように変位する。したがって、図3に示したように、所定の融雪域A、例えばキャスター1の軸受部2およびその周辺に、ほぼ所定の距離を維持しながら集中的に温水等を噴射することができる。
【0024】
なお、上記実施の形態では、ヘッダー駆動手段30のガイド部31として、側板32にガイド溝33を湾曲に形成し、該ガイド溝33にヘッダー20の軸22を挿通させて、ヘッダー20を上下方向に湾曲移動させているが、このような構成に限定することなく、例えば、図4に示したように、帯状のプレート41を湾曲に形成して機枠10に配設し、ベルト39の下面に帯状のプレート42を湾曲に形成して機枠10に配設し、プレート41,42によってヘッダー20の湾曲移動を保障するようにしてもよい。
【0025】
また、上記実施の形態では、ベルト39によってヘッダー20を移動させるようにしているが、図5に示したように、ガイド溝33にガイドブロック43を摺動自在に嵌合させ、該ガイドブロック43にヘッダー20の軸22を固定して、ヘッダー20を湾曲移動させるようにしてもよい。このようにした場合には、ヘッダー20の移動に伴ってノズル21の向きが変位する。したがって、ヘッダー20を上下動させる手段は、ベルト39でなくてもよく、例えば、ガイドブロック43の側面に突起44を形成し、その突起44をリンク機構による揺動駆動手段,シリンダ等を採用した直線往復動駆動手段等のガイドブロック43を単に移動させる駆動手段であればよい。
【0026】
また、上記実施の形態では、ガイド溝33によってヘッダー20を湾曲走行させているが、図6に示したように、ベルト39をガイドローラ38によって強制的に湾曲走行させるようにし、そのベルト39にヘッダー20の軸22を固定してもよい。
【0027】
また、上記実施の形態では、ヘッダー20の上下動駆動をベルト39によって行っているが、ベルト39に替えてチェーン45を採用することもできる。そして、この場合には、チェーン45の側面にローラ46を配設するとともに、断面コ字状のガイドレール47を湾曲に形成して機枠10に設置し、該ガイドレール47内にローラ46を案内させ、チェーン45の側面にブラケット48を介してヘッダー20の軸22を固定すればよい。この場合には、プーリ35,36に替えてスプロケットを使用することは勿論である。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1の鉄道車両用融雪装置によれば、ノズルが移動しながら常に所定の噴射域を融雪する。即ち、融雪しようとする箇所に向けて常に温水等が噴射され、しかも異なる方向から噴射される。したがって、融雪効果が高くなる。
【0029】
また、本発明に係る請求項2の鉄道車両用融雪装置によれば、ヘッダーを移動しても、ノズルから所定の噴射域、即ち融雪しようとする箇所までの距離があまり変化することがない。したがって、高い融雪効果を維持することができる。
【0030】
また、本発明に係る請求項3の鉄道車両用融雪装置によれば、ヘッダーの移動に伴って、ヘッダーのノズルの向きを所定の噴射域に向くように変化させることができる。したがって、ノズルの向きを変化させるための特別なアクチュエータ等を必要とせず、装置の構造が単純になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鉄道車両用融雪装置の一実施の形態を概念的に示した斜視図である。
【図2】図1に示した鉄道車両用融雪装置のベルト部を示した要部断面図である。
【図3】図1に示した鉄道車両用融雪装置で車両の融雪を行っている状態を示した概念図である。
【図4】本発明に係る鉄道車両用融雪装置におけるヘッダー駆動手段のガイド部の変形例を示した概念的な要部斜視図である。
【図5】本発明に係る鉄道車両用融雪装置におけるヘッダー駆動手段のガイド部の他の実施の形態の要部を概念的に示した斜視図である。
【図6】本発明に係る鉄道車両用融雪装置におけるヘッダー駆動手段の他の実施の形態の要部を概念的に示した斜視図である。
【図7】本発明に係る鉄道車両用融雪装置におけるヘッダー駆動手段の他の実施の形態の要部を概念的に示した斜視図である。
【符号の説明】
10…機枠、11…前面、12…キャスター、20…ヘッダー、21…ノズル、22…軸、23…ホース、30…ヘッダー駆動手段、31…ガイド部、32…側板、33…ガイド溝、34…駆動部、35,36…プーリ、37…ガイドプレート、38…ガイドローラ、39…無端ベルト、40…モータ、41,42…プレート、43…ガイドブロック、44…突起、45…チェーン、46…ローラ、47…ガイドレール、48…ブラケット、A…所定の噴射域
Claims (3)
- ノズルを植立させたヘッダーを帯状体に取り付け、該帯状体の移動に伴い前記ヘッダーが上下動可能に機枠に支持させるとともに、前記ヘッダーの上下動に連動させて、前記ノズルが所定の噴射域に向くように姿勢を調整するヘッダー駆動手段を備えたことを特徴とする鉄道車両用融雪装置。
- 前記機枠に円弧状のガイド溝を形成し、該ガイド溝に前記ヘッダーを挿通させて前記ヘッダーを前記機枠に上下動自在に保持させたことを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用融雪装置。
- 前記ヘッダーを1対のカーブ形状をしたプレート間に挟み込み、前記帯状体に取り付けられたヘッダーが該帯状体の移動に伴い前記プレートのカーブ形状にガイドされて上下動することを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用融雪装置。
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