JP3725839B2 - プラスチック眼鏡テンプルの製造方法 - Google Patents
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、眼鏡部品の改良、更に詳しくは、プラスチック眼鏡のテンプルに装飾性や剛性を付与するのに役立つ異形の差込スリットを簡単かつ合理的に開設することができるプラスチック眼鏡テンプルを製造するための新方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の眼鏡テンプルには軽量で加工性に優れたプラスチックが使用材料として積極的に用いられており、このようなプラスチック製テンプルはソリを防いだり剛性を高めたりする目的で芯金部材が封入することがある。
【0003】
そこで、芯金部材を挿入するための技術として、本願出願人がかつて発明した方法が特許第 2964242号公報に示されており、この方法を採用することによってテンプルに差込孔を開設することにより芯金部材を封入することができる。
【0004】
このような従来のインサート金型の引き抜き式の方法によって開設された差込孔の断面は円形であることが多く、挿入した芯金部材に十分な剛性が得られず、曲がってしまうおそれがあったため、例えば、T字型の異形断面の差込孔を開設して、芯金部材を封入することによって剛性の問題を解決しようとした。
【0005】
しかしながら、T字型のものは断面積が大きく、インサート金型を挿入した際に熱可塑状態のプラスチックの排斥分が表面からはみ出してしまったり、均一な差込孔が開設できずに目詰まりを起こしてしまうおそれがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記欠点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、プラスチック眼鏡のテンプルに装飾性や剛性を付与するのに役立つ異形の差込スリットを簡単かつ合理的に開設することができるプラスチック眼鏡テンプルを製造するための新方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
【0008】
即ち、本発明は、熱可塑性プラスチック材料で眼鏡テンプルを製造する方法であって、
キャビティの長手方向に突条11が形成された第一受型1aと同受型に圧接する第一押型1bとから成る第一金型1に、テンプル素型2を挟み込んで加熱柔軟化状態の下に型締めすることによって当該テンプル素型2にスリット21を成形し、このテンプル素型2を前記第一金型1から取り出し、
キャビティの長手方向に小突条31が形成された第二受型3aと同等に受型に圧接する第二押型3bとから成る第二金型3の前記第二受型3aに、前記取り出したテンプル素型2を挟み込んでテンプル素型2のスリット21と前記小突条31とを嵌合させて、前記第二押型3bを圧接せしめ、ついで、前記スリット21の底側に作出されるスペース21aに対して、小突条31の突端にスライドさせながらインサート金型4を基端側から当該テンプル素型2のスリット21を熱変形させながら圧入し、形崩れしないまで降温したところで同インサート金型4を引き抜くことによりテンプル素型2に異形断面を有する差込スリット22を形成するという技術的手段を採用した。
【0009】
また、本発明は、直棒状のテンプル素型2の長手方向にスリット21を切削形成し、
キャビティの長手方向に小突条31が形成された第二受型3aと同等に受型に圧接する第二押型3bとから成る第二金型3の前記第二受型3aに、前記取り出したテンプル素型2を挟み込んでテンプル素型2のスリット21と前記小突条31とを嵌合させて、前記第二押型3bを圧接せしめ、ついで、前記スリット21の底側に作出されるスペース21aに対して、小突条31の突端にスライドさせながらインサート金型4を基端側から当該テンプル素型2のスリット21を熱変形させながら圧入し、形崩れしないまで降温したところで同インサート金型4を引き抜くことによりテンプル素型2に異形断面を有する差込スリット22を形成するという技術的手段を採用した。
【0010】
また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、インサート金型4を横長平板状に形成し、このインサート金型4の形状および第二金型3の第二受型3aの小突条31の形状とによってテンプル素型2の差込スリット22の形状を略T字型に成形するという技術的手段を採用した。
【0011】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、インサート金型4を超音波振動せしめて第二金型3に挟み込まれたテンプル素型2に圧入するという技術的手段を採用した。
【0012】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、テンプル素型2の差込スリット22に嵌合する芯金部材を挿入する工程を含むという技術的手段を採用した。
【0013】
また、本発明は、熱可塑性プラスチック材料で眼鏡テンプルを製造する方法であって、射出成形機を使用し、
キャビティ内面に突条11を有する第一射出雌型1a’と同第一射出雌型に合接する第一射出雄型1b’とから成る射出成形金型1に対し、熱可塑性樹脂を射出することにより、外面にスリット21を有するテンプル素型2を成形し、このテンプル素型2を射出成形金型1’から取り出し、
キャビティの長手方向に小突条31が形成された第二受型3aと同等に受型に圧接する第二押型3bとから成る第二金型3の前記第二受型3aに、前記取り出したテンプル素型2を挟み込んでテンプル素型2のスリット21と前記小突条31とを嵌合させて、前記第二押型3bを圧接せしめ、ついで、前記スリット21の底側に作出されるスペース21aに対して、小突条31の突端にスライドさせながらインサート金型4を基端側から当該テンプル素型2のスリット21を熱変形させながら圧入し、形崩れしないまで降温したところで同インサート金型4を引き抜くことによりテンプル素型2に異形断面を有する差込スリット22を形成するという技術的手段を採用した。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を具体的に図示した図面に基いて更に詳細に説明すると次のとおりである。
【0015】
本発明の実施形態の製造方法を図1〜図7に基いて説明する。まず、キャビティの長手方向に突条11が形成された第一受型1aと同受型に圧接する第一押型1bとから成る第一金型1を約70℃に保った状態で、テンプル素型2を挟み込んで樹脂温度を約120℃に加熱し、加熱柔軟化状態の下に型締めすることによって当該テンプル素型2にスリット21を成形し(図1および図2参照)、このテンプル素型2を前記第一金型1から取り出す(図3参照)。本実施形態では、テンプル素型2の材料にはセルロースアセテート樹脂を使用する。
【0016】
なお、本実施形態においては、射出成形法を採用することも可能であり、第一金型1を射出成形金型1’とし、前項と同様にして、キャビティ内面に突条11を有する第一射出雌型1a’と同第一射出雌型に合接する第一射出雄型1b’とから成る射出成形金型1に対し、射出成形金型1は約70℃に保った状態で熱可塑性樹脂を射出し、樹脂温度を約120℃に加熱する。このようにして外面にスリット21を有するテンプル素型2を成形し、このテンプル素型2を射出成形金型1から取り出す(図3参照)。
【0017】
また、本実施形態においては、直棒状のテンプル素型2の長手方向にスリット21を切削形成することも可能であり、この切削加工にはNC(数値制御)カッターを使用して、図3に示すようなテンプル素型形状と略同等形状に加工することができる。
【0018】
こうして得られたテンプル素型2は、次に、図4に示すように、キャビティの長手方向に小突条31が形成された第二受型3aと同等に受型に圧接する第二押型3bとから成る第二金型3の前記第二受型3aに、前記取り出したテンプル素型2を挟み込んでテンプル素型2のスリット21と前記小突条31とを嵌合させて、前記第二押型3bを圧接せしめる。この際、同様にして、第二金型3は約70℃に保つ一方、テンプル素型2は約120℃に加熱する。
【0019】
そして、前記スリット21の底側に作出されるスペース21aに対して、小突条31の突端にスライドさせながらインサート金型4を基端側から当該テンプル素型2のスリット21を熱変形させながら圧入し(図5参照)、形崩れしないまで降温したところで同インサート金型4を引き抜くことにより(図5→図6)、テンプル素型2に異形断面を有する差込スリット22を形成することができる(図7参照)。
【0020】
この際、テンプル素型2を作製するセルロースアセテート樹脂は熱可塑性樹脂であって、約120℃にまで加熱することによって可塑化されることから、インサート金型4の挿入箇所を塑性変化せしめて差込スリット22の孔開け加工ができるのである。
【0021】
また、本実施形態では、インサート金型4が横長平板状に形成されており、このインサート金型4の形状および第二金型3の小突条31の形状によってテンプル素型2の差込スリット22の形状を略T字型に成形する。
【0022】
更にまた、本実施形態では、インサート金型4を超音波振動せしめて圧入することができる。この際に使用する超音波発生器は、振動数が20,000Hz、振幅 0.002in〜 0.003inで、出力300Wの性能を有する。
【0023】
なお、テンプル素型2の差込スリット22に嵌合する芯金部材を挿入することによって、テンプルに剛性を付与することもでき、また、色彩や金属光沢などを有する芯金部材を採用することにより装飾性をも付与することができる。
【0024】
本発明は概ね上記のように構成されるが、本発明は図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、プラスチック素地の使用材料はセルロースアセテート樹脂に限らず、同セルロース系樹脂であるセルロースプロピオネート樹脂、またはポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂などのその他の熱可塑性プラスチックを使用しても良い。
【0025】
また、インサート金具4の形状は平板状のものに限らず、その他の形状のものを挿入することができ、スペース21aよりも若干大きく作製することにより、芯金部材を挿入した場合にも抜け落ちにくく、様々な形状の異形差込スリットを作製することができ、何れの変更態様も本発明の技術的範囲に属する。
【0026】
【発明の効果】
以上、実施形態をもって説明したとおり、本発明においては、第二金型の小突条が射出成形金型の突条より小さく形成されているので、スリットの底部にスペースが作出されることにより、インサート金型の圧入をスムーズに行うことができ、排斥分のプラスチックがはみ出すおそれもなく、高精度に所望の孔開きテンプルを作製することができる。
【0027】
また、要に応じて、芯金部材を封入することによって、従来のテンプル以上に剛性を付与することができるし、更にまた、装飾性のある芯金部材を封入することもできることから、プラスチック眼鏡テンプルへの応用度が高く、産業上における利用価値は頗る大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の製造工程の一部を表わす説明斜視図である。
【図2】本発明の実施形態の製造工程の一部を表わす説明断面図である。
【図3】本発明の実施形態の製造工程におけるテンプル素型を表わす斜視図である。
【図4】本発明の実施形態の製造工程の一部を表わす説明断面図である。
【図5】本発明の実施形態の製造工程の一部を表わす説明斜視図である。
【図6】本発明の実施形態の製造工程の一部を表わす説明断面図である。
【図7】本発明の実施形態において製造されたテンプル素型を表わす斜視図である。
【符号の説明】
1 第一金型
1’ 射出成形金型
1a 第一受型
1a’ 第一射出雌型
11 突条
1b 第一押型
1b’ 第一射出雄型
2 テンプル素型
21 スリット
21a スペース
22 差込スリット
3 第二金型
3a 第二受型
31 小突条
3b 第二押型
4 インサート金型
【発明の属する技術分野】
本発明は、眼鏡部品の改良、更に詳しくは、プラスチック眼鏡のテンプルに装飾性や剛性を付与するのに役立つ異形の差込スリットを簡単かつ合理的に開設することができるプラスチック眼鏡テンプルを製造するための新方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の眼鏡テンプルには軽量で加工性に優れたプラスチックが使用材料として積極的に用いられており、このようなプラスチック製テンプルはソリを防いだり剛性を高めたりする目的で芯金部材が封入することがある。
【0003】
そこで、芯金部材を挿入するための技術として、本願出願人がかつて発明した方法が特許第 2964242号公報に示されており、この方法を採用することによってテンプルに差込孔を開設することにより芯金部材を封入することができる。
【0004】
このような従来のインサート金型の引き抜き式の方法によって開設された差込孔の断面は円形であることが多く、挿入した芯金部材に十分な剛性が得られず、曲がってしまうおそれがあったため、例えば、T字型の異形断面の差込孔を開設して、芯金部材を封入することによって剛性の問題を解決しようとした。
【0005】
しかしながら、T字型のものは断面積が大きく、インサート金型を挿入した際に熱可塑状態のプラスチックの排斥分が表面からはみ出してしまったり、均一な差込孔が開設できずに目詰まりを起こしてしまうおそれがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記欠点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、プラスチック眼鏡のテンプルに装飾性や剛性を付与するのに役立つ異形の差込スリットを簡単かつ合理的に開設することができるプラスチック眼鏡テンプルを製造するための新方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
【0008】
即ち、本発明は、熱可塑性プラスチック材料で眼鏡テンプルを製造する方法であって、
キャビティの長手方向に突条11が形成された第一受型1aと同受型に圧接する第一押型1bとから成る第一金型1に、テンプル素型2を挟み込んで加熱柔軟化状態の下に型締めすることによって当該テンプル素型2にスリット21を成形し、このテンプル素型2を前記第一金型1から取り出し、
キャビティの長手方向に小突条31が形成された第二受型3aと同等に受型に圧接する第二押型3bとから成る第二金型3の前記第二受型3aに、前記取り出したテンプル素型2を挟み込んでテンプル素型2のスリット21と前記小突条31とを嵌合させて、前記第二押型3bを圧接せしめ、ついで、前記スリット21の底側に作出されるスペース21aに対して、小突条31の突端にスライドさせながらインサート金型4を基端側から当該テンプル素型2のスリット21を熱変形させながら圧入し、形崩れしないまで降温したところで同インサート金型4を引き抜くことによりテンプル素型2に異形断面を有する差込スリット22を形成するという技術的手段を採用した。
【0009】
また、本発明は、直棒状のテンプル素型2の長手方向にスリット21を切削形成し、
キャビティの長手方向に小突条31が形成された第二受型3aと同等に受型に圧接する第二押型3bとから成る第二金型3の前記第二受型3aに、前記取り出したテンプル素型2を挟み込んでテンプル素型2のスリット21と前記小突条31とを嵌合させて、前記第二押型3bを圧接せしめ、ついで、前記スリット21の底側に作出されるスペース21aに対して、小突条31の突端にスライドさせながらインサート金型4を基端側から当該テンプル素型2のスリット21を熱変形させながら圧入し、形崩れしないまで降温したところで同インサート金型4を引き抜くことによりテンプル素型2に異形断面を有する差込スリット22を形成するという技術的手段を採用した。
【0010】
また、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、インサート金型4を横長平板状に形成し、このインサート金型4の形状および第二金型3の第二受型3aの小突条31の形状とによってテンプル素型2の差込スリット22の形状を略T字型に成形するという技術的手段を採用した。
【0011】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、インサート金型4を超音波振動せしめて第二金型3に挟み込まれたテンプル素型2に圧入するという技術的手段を採用した。
【0012】
更にまた、本発明は、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、テンプル素型2の差込スリット22に嵌合する芯金部材を挿入する工程を含むという技術的手段を採用した。
【0013】
また、本発明は、熱可塑性プラスチック材料で眼鏡テンプルを製造する方法であって、射出成形機を使用し、
キャビティ内面に突条11を有する第一射出雌型1a’と同第一射出雌型に合接する第一射出雄型1b’とから成る射出成形金型1に対し、熱可塑性樹脂を射出することにより、外面にスリット21を有するテンプル素型2を成形し、このテンプル素型2を射出成形金型1’から取り出し、
キャビティの長手方向に小突条31が形成された第二受型3aと同等に受型に圧接する第二押型3bとから成る第二金型3の前記第二受型3aに、前記取り出したテンプル素型2を挟み込んでテンプル素型2のスリット21と前記小突条31とを嵌合させて、前記第二押型3bを圧接せしめ、ついで、前記スリット21の底側に作出されるスペース21aに対して、小突条31の突端にスライドさせながらインサート金型4を基端側から当該テンプル素型2のスリット21を熱変形させながら圧入し、形崩れしないまで降温したところで同インサート金型4を引き抜くことによりテンプル素型2に異形断面を有する差込スリット22を形成するという技術的手段を採用した。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を具体的に図示した図面に基いて更に詳細に説明すると次のとおりである。
【0015】
本発明の実施形態の製造方法を図1〜図7に基いて説明する。まず、キャビティの長手方向に突条11が形成された第一受型1aと同受型に圧接する第一押型1bとから成る第一金型1を約70℃に保った状態で、テンプル素型2を挟み込んで樹脂温度を約120℃に加熱し、加熱柔軟化状態の下に型締めすることによって当該テンプル素型2にスリット21を成形し(図1および図2参照)、このテンプル素型2を前記第一金型1から取り出す(図3参照)。本実施形態では、テンプル素型2の材料にはセルロースアセテート樹脂を使用する。
【0016】
なお、本実施形態においては、射出成形法を採用することも可能であり、第一金型1を射出成形金型1’とし、前項と同様にして、キャビティ内面に突条11を有する第一射出雌型1a’と同第一射出雌型に合接する第一射出雄型1b’とから成る射出成形金型1に対し、射出成形金型1は約70℃に保った状態で熱可塑性樹脂を射出し、樹脂温度を約120℃に加熱する。このようにして外面にスリット21を有するテンプル素型2を成形し、このテンプル素型2を射出成形金型1から取り出す(図3参照)。
【0017】
また、本実施形態においては、直棒状のテンプル素型2の長手方向にスリット21を切削形成することも可能であり、この切削加工にはNC(数値制御)カッターを使用して、図3に示すようなテンプル素型形状と略同等形状に加工することができる。
【0018】
こうして得られたテンプル素型2は、次に、図4に示すように、キャビティの長手方向に小突条31が形成された第二受型3aと同等に受型に圧接する第二押型3bとから成る第二金型3の前記第二受型3aに、前記取り出したテンプル素型2を挟み込んでテンプル素型2のスリット21と前記小突条31とを嵌合させて、前記第二押型3bを圧接せしめる。この際、同様にして、第二金型3は約70℃に保つ一方、テンプル素型2は約120℃に加熱する。
【0019】
そして、前記スリット21の底側に作出されるスペース21aに対して、小突条31の突端にスライドさせながらインサート金型4を基端側から当該テンプル素型2のスリット21を熱変形させながら圧入し(図5参照)、形崩れしないまで降温したところで同インサート金型4を引き抜くことにより(図5→図6)、テンプル素型2に異形断面を有する差込スリット22を形成することができる(図7参照)。
【0020】
この際、テンプル素型2を作製するセルロースアセテート樹脂は熱可塑性樹脂であって、約120℃にまで加熱することによって可塑化されることから、インサート金型4の挿入箇所を塑性変化せしめて差込スリット22の孔開け加工ができるのである。
【0021】
また、本実施形態では、インサート金型4が横長平板状に形成されており、このインサート金型4の形状および第二金型3の小突条31の形状によってテンプル素型2の差込スリット22の形状を略T字型に成形する。
【0022】
更にまた、本実施形態では、インサート金型4を超音波振動せしめて圧入することができる。この際に使用する超音波発生器は、振動数が20,000Hz、振幅 0.002in〜 0.003inで、出力300Wの性能を有する。
【0023】
なお、テンプル素型2の差込スリット22に嵌合する芯金部材を挿入することによって、テンプルに剛性を付与することもでき、また、色彩や金属光沢などを有する芯金部材を採用することにより装飾性をも付与することができる。
【0024】
本発明は概ね上記のように構成されるが、本発明は図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、プラスチック素地の使用材料はセルロースアセテート樹脂に限らず、同セルロース系樹脂であるセルロースプロピオネート樹脂、またはポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂などのその他の熱可塑性プラスチックを使用しても良い。
【0025】
また、インサート金具4の形状は平板状のものに限らず、その他の形状のものを挿入することができ、スペース21aよりも若干大きく作製することにより、芯金部材を挿入した場合にも抜け落ちにくく、様々な形状の異形差込スリットを作製することができ、何れの変更態様も本発明の技術的範囲に属する。
【0026】
【発明の効果】
以上、実施形態をもって説明したとおり、本発明においては、第二金型の小突条が射出成形金型の突条より小さく形成されているので、スリットの底部にスペースが作出されることにより、インサート金型の圧入をスムーズに行うことができ、排斥分のプラスチックがはみ出すおそれもなく、高精度に所望の孔開きテンプルを作製することができる。
【0027】
また、要に応じて、芯金部材を封入することによって、従来のテンプル以上に剛性を付与することができるし、更にまた、装飾性のある芯金部材を封入することもできることから、プラスチック眼鏡テンプルへの応用度が高く、産業上における利用価値は頗る大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の製造工程の一部を表わす説明斜視図である。
【図2】本発明の実施形態の製造工程の一部を表わす説明断面図である。
【図3】本発明の実施形態の製造工程におけるテンプル素型を表わす斜視図である。
【図4】本発明の実施形態の製造工程の一部を表わす説明断面図である。
【図5】本発明の実施形態の製造工程の一部を表わす説明斜視図である。
【図6】本発明の実施形態の製造工程の一部を表わす説明断面図である。
【図7】本発明の実施形態において製造されたテンプル素型を表わす斜視図である。
【符号の説明】
1 第一金型
1’ 射出成形金型
1a 第一受型
1a’ 第一射出雌型
11 突条
1b 第一押型
1b’ 第一射出雄型
2 テンプル素型
21 スリット
21a スペース
22 差込スリット
3 第二金型
3a 第二受型
31 小突条
3b 第二押型
4 インサート金型
Claims (6)
- 熱可塑性プラスチック材料で眼鏡テンプルを製造する方法であって、
キャビティの長手方向に突条11が形成された第一受型1aと同受型に圧接する第一押型1bとから成る第一金型1に、テンプル素型2を挟み込んで加熱柔軟化状態の下に型締めすることによって当該テンプル素型2にスリット21を成形し、このテンプル素型2を前記第一金型1から取り出し、
キャビティの長手方向に小突条31が形成された第二受型3aと同等に受型に圧接する第二押型3bとから成る第二金型3の前記第二受型3aに、前記取り出したテンプル素型2を挟み込んでテンプル素型2のスリット21と前記小突条31とを嵌合させて、前記第二押型3bを圧接せしめ、ついで、前記スリット21の底側に作出されるスペース21aに対して、小突条31の突端にスライドさせながらインサート金型4を基端側から当該テンプル素型2のスリット21を熱変形させながら圧入し、形崩れしないまで降温したところで同インサート金型4を引き抜くことによりテンプル素型2に異形断面を有する差込スリット22を形成することを特徴とするプラスチック眼鏡テンプルの製造方法。 - 熱可塑性プラスチック材料で眼鏡テンプルを製造する方法であって、
直棒状のテンプル素型2の長手方向にスリット21を切削形成し、
キャビティの長手方向に小突条31が形成された第二受型3aと同等に受型に圧接する第二押型3bとから成る第二金型3の前記第二受型3aに、前記取り出したテンプル素型2を挟み込んでテンプル素型2のスリット21と前記小突条31とを嵌合させて、前記第二押型3bを圧接せしめ、ついで、前記スリット21の底側に作出されるスペース21aに対して、小突条31の突端にスライドさせながらインサート金型4を基端側から当該テンプル素型2のスリット21を熱変形させながら圧入し、形崩れしないまで降温したところで同インサート金型4を引き抜くことによりテンプル素型2に異形断面を有する差込スリット22を形成することを特徴とするプラスチック眼鏡テンプルの製造方法。 - インサート金型4が横長平板状に形成されており、このインサート金型4の形状および第二金型3の第二受型3aの小突条31の形状とによってテンプル素型2の差込スリット22の形状を略T字型に成形することを特徴とする請求項1または2記載のプラスチック眼鏡テンプルの製造方法。
- インサート金型4を超音波振動せしめて第二金型3に挟み込まれたテンプル素型2に圧入することを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載のプラスチック眼鏡テンプルの製造方法。
- テンプル素型2の差込スリット22に嵌合する芯金部材を挿入する工程を含むことを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載のプラスチック眼鏡テンプルの製造方法。
- 熱可塑性プラスチック材料で眼鏡テンプルを製造する方法であって、
キャビティ内面に突条11を有する第一射出雌型1a’と同第一射出雌型に合接する第一射出雄型1b’とから成る射出成形金型1に対し、熱可塑性樹脂を射出することにより、外面にスリット21を有するテンプル素型2を成形し、このテンプル素型2を射出成形金型1’から取り出し、
キャビティの長手方向に小突条31が形成された第二受型3aと同等に受型に圧接する第二押型3bとから成る第二金型3の前記第二受型3aに、前記取り出したテンプル素型2を挟み込んでテンプル素型2のスリット21と前記小突条31とを嵌合させて、前記第二押型3bを圧接せしめ、ついで、前記スリット21の底側に作出されるスペース21aに対して、小突条31の突端にスライドさせながらインサート金型4を基端側から当該テンプル素型2のスリット21を熱変形させながら圧入し、形崩れしないまで降温したところで同インサート金型4を引き抜くことによりテンプル素型2に異形断面を有する差込スリット22を形成することを特徴とするプラスチック眼鏡テンプルの製造方法。
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