JP3725066B2 - 自動車用足周り整備作業台車 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,主として自動車整備工場で自動車の足周り,即ち車輪,ブレーキ及び懸架装置の点検を含む整備作業に使用される自動車用足周り整備作業台車に関し,特に,床上を移動し得る台車本体に,リフトアップされた自動車から取り外した車輪を起立状態で載置する車輪受け部と,整備用具を保持する用具設置部とを設けたものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
かゝる自動車用足周り整備作業台車は,特開平11−216688号公報に開示されているように,既に知られている。
【0003】
上記公報に開示された自動車用足周り整備作業台車では,台車本体の上部に鉛直方向の枢軸を介して回転可能に支持される補助台車の側部に車輪受け部を,また補助台車の上部に用具設置部をそれぞれ設けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで,自動車の足周りの整備をスムーズに行うためには,その自動車の下方で足周り整備作業台車が自由に移動し得ることが必要であるから,整備対象の自動車は,足周り整備作業台車より高い位置までリフトアップさせなければならない。しかしながら,上記公報記載のものでは,補助台車の側部に車輪受け部が設けられているため,足周り整備作業台車の上方まで自動車をリフトアップさせると,その自動車の車輪と上記車輪受け部との間隔が必然的に大きく開くことになり,それだけ自動車及び車輪受け部間で作業者が行う車輪の受け渡し作業の負担が大きくなるという不都合を来す。また車輪を車輪受け部に載置すると,用具設置部がその車輪の裏側に隠れることになるため,作業者が用具を使用すべく補助台車を半回転させると,用具設置部の向きも変わることになり,使用しようとしていた用具を一瞬見失うこともあり,作業能率上,好ましくない。
【0005】
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,リフトアップされた自動車の車輪と車輪受け部間の間隔を極力狭めて,自動車及び車輪受け部間で作業者が行う車輪の受け渡し作業の負担を軽減し,また車輪受け部の回転時にも,用具設置部の向きが変わらないようにして整備作業の能率向上に寄与し得る,前記自動車用足周り整備作業台車を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,本発明は,床上を移動し得る台車本体に,リフトアップされた自動車から取り外した車輪を起立状態で載置する車輪受け部と,整備用具を保持する用具設置部とを設けた,自動車用足周り整備作業台車において,前記用具設置部を前記台車本体の上面及び周縁部に設けると共に,これら用具設置部の上方に,前記台車本体に鉛直方向の枢軸を介して回転可能に支持される前記車輪受け部を配置し,この車輪受け部を,平行な一対の側棒と,これら側棒の両端間を相互に連結して起立状態の車輪の外周面を支承する,側棒より短い一対の支軸とで構成し,一方の前記側棒の両端には,作業者が前記台車本体の移動及び前記車輪受け部の回転のために握る一対のグリップを連設したことを第1の特徴とする。
【0007】
この第1の特徴によれば,用具設置部を台車本体の上面及び周縁部に設けると共に,これら用具設置部の上方に,台車本体に鉛直方向の枢軸を介して回転可能に支持される前記車輪受け部を配置したので,自動車用足周り整備作業台車の最上部に車輪受け部が配置されることになり,該足周り整備作業台車を自動車の各部に干渉させることなく,車輪受け部を自動車の車輪の直下に近接配置することができる。したがって,自動車及び車輪受け部間での車輪の受け渡し作業が容易となり,作業者の労力軽減を図ることができる。
【0008】
また用具設置部を,車輪受け部に干渉されることなく,台車本体の上面及び周縁部を有効に利用して多く設けて,多くの用具の保持を可能にする。しかも車輪受け部を回転することにより,車輪受け部を台車本体の上面上の用具設置部から退去させて,車輪受け部に邪魔されることなく該用具設置部からも用具を容易に取り出すことができる。また車輪受け部の回転時でも,台車本体に直接設けられた用具設置部は動かないから,用具設置部上の用具の向きも不変であり,整備に必要な用具を一瞬たりとも見失うことがなく,整備作業の能率向上を図ることができる。
【0009】
さらに車輪受け部の一方の側棒の両端には,作業者が台車本体の移動及び前記車輪受け部の回転のために握る一対のグリップを連設したので,作業者は同一のグリップを握って台車本体の移動も車輪受け部の回転も行うことができ,整備作業能率の更なる向上に寄与し得る。
【0010】
また本発明は,第1の特徴に加えて,前記一対の支軸に,前記車輪(H)の外周面に接するローラを回転自在に嵌装したことを第2の特徴とする。
【0011】
この第2の特徴によれば,ローラの回転により車輪を軽快に回転させることができて,タイヤの全周に亙る損傷チェック等の点検や,車輪の自動車への装着時の位相合わせを容易に行うことができ,作業能率の向上を図ることができる。
【0012】
さらに本発明は,第1又は第2の特徴に加えて,前記台車本体と前記車輪受け部との間には,該車輪受け部の前記枢軸周りの回転範囲を一定角度に規制する回転規制手段を設け,前記車輪受け部の前記回転範囲の一方の限界では,前記車輪受け部が前記台車本体の上 面上の前記用具設置部から退去した位置を占めることを第3の特徴とする。
【0013】
この第3の特徴によれば,車輪受け部を,回転範囲の一方の限界まで回転すれば,車輪受け部を台車本体の上面上の用具設置部上から退去させることができ,車輪受け部の過度の回転を防止して,上記用具設置部からの用具の取り出しを容易にし,作業能率の更なる向上を図ることができる。
【0014】
尚,前記用具設置部は,後述する本発明の実施例中の工具ホルダ18及び工具トレー38に対応する。
【0015】
【発明の実施の態様】
本発明の実施の態様を,添付図面に示す本発明の実施例に基づいて以下に説明する。
【0016】
図1は自動車用整備設備の側面図,図2は同設備の平面図,図3は同設備における自動車用足周り整備作業台車の正面図,図4は図3の4矢視図,図5は空圧工具を装着した状態を示す,図4との対応図,図6は図3の6矢視図,図7は図3の7部拡大縦断面図,図8は図7の8−8線断面図,図9は図6の要部拡大図,図10は前記整備設備における自動車用エンジン周り整備作業台車,図11は図10の11矢視図,図12は図10の12矢視図である。
【0017】
図1及び図2において,自動車整備工場における整備設備は,床Gに設置されて整備すべき自動車Vを昇降させるリフト1と,このリフト1により昇降される自動車Vの4個の車輪H,H…に対応してリフト1の周囲に配備される4台の足周り整備作業台車2と,リフト1により昇降される自動車Vの前端に対応して床Gに敷設され,その自動車Vの幅方向に延びる前後一対のレール3,3と,これらレール3,3上に移動可能に設置され,リフトアップされた自動車Vのエンジンルーム前面に対向配置が可能なエンジン周り整備作業台車4とからなっている。
【0018】
尚,図2中,符号Maは足周り整備作業台車2を使用して自動車Vの足周りを整備する作業者を示し,Mbはエンジン周り整備作業台車4を使用して自動車Vのエンジン周りを整備する作業者を示す。
【0019】
先ず,自動車用足周り整備作業台車2について,図3〜図10を参照しながら説明する。
【0020】
図3〜図7に示すように,自動車用足周り整備作業台車2の台車本体5は,床G上を転動するキャスタ6,6…を備えた4本の支持脚7,7…と,これら支持脚7,7…の上部に固設される長方形の下部棚板8と,この下部棚板8に4本の支柱10,10…を介して結合される,同じく長方形の上部棚板9とからなっており,その上部棚板9の上面中央部に軸受ブラケット11の取り付けフランジ11aが複数のボルト29,29…で固着される。軸受ブラケット11は,軸受筒部11bを取り付けフランジ11aから上方に突出させており,この軸受筒部11bの内周面に,車輪受け部12に設けられた枢軸13が回転可能に嵌合される。
【0021】
車輪受け部12は,リフトアップされた自動車Vから取り外した車輪Hを載置するところであり,比較的長く平行な一対の側棒14,14と,これら側棒14,14の両端間を相互に連結する比較的短い一対の支軸15,15と,これら支軸15,15に回転自在に嵌装されたローラ16,16とから構成され,その支軸15,15がローラ16,16を介して車輪Hを起立状態で支持すると共に,ローラ16,16の回転により車輪Hのスムーズな回転を許容するようになっている。
【0022】
また一方の側棒14の両端には,上方に延出する一対のグリップ17,17が一体に連設され,作業者Ma(図2参照)はこれらグリップ17,17を把持して足周り整備作業台車2を移動することができる。
【0023】
図4及び図5に明示するように,上部棚板9の周縁には複数個(図示例では3個)の筒状の工具ホルダ18,18…が取り付けられ,これらによって空圧式のインパクトレンチ19やナットランナ20,空気圧ゲージ21a付きのタイヤ空気補充器21が保持される。また上部棚板9の上面には,各種レンチを収める工具トレー38が固定される。
【0024】
さらに図9に示すように,上部棚板9上面の一側部には,車輪から外した複数のホイールナット22,22…を支持する複数のナット支持ピン23,23…が突設される。
【0025】
また台車本体5には,前記空圧式のインパクトレンチ19及びナットランナ20,並びにタイヤ空気補充器21に高圧空気を供給するための高圧空気導管24が取り付けられる。この高圧空気導管24は,台車本体5の一側面から底面に亙りL字状に配管される。この高圧空気導管24の上端は上部棚板9より上方に突出していて,工場の高圧空気供給用本管を接続するための上部ジョイント25を備えており,作業者Maが腰を屈めることなく高圧空気供給用本管を上部ジョイント25に接続し得るようになっている。高圧空気導管24の途中には圧力レギュレータ26が接続される。また高圧空気導管24の最下面には複数の下部ジョイント28a〜28cが設けられ,インパクトレンチ19,ナットランナ20,タイヤ空気補充器21に連なる可撓導管27a〜27cが接続されるようになっている。
【0026】
図7及び図8に示すように,前記軸受ブラケット11の軸受筒部11b内周面には,車輪受け部12の枢軸13の外周面が回転自在に嵌合する合成樹脂製のブッシュ30が嵌装される。軸受筒部11bの上端にはフランジ31が形成され,その上面に複数枚の平ワッシャ34,34を介して支承されるフランジ32が枢軸13に形成される。フランジ31にはピン孔35が穿設されていて,撮み36a付きのストッパピン36が抜き差し自在に嵌挿される。一方,フランジ32には,ストッパピン36を受容する扇形の切欠き37が設けられ,この切欠き37の両側壁37a,37bがストッパピン36に交互に当接することにより,台車本体5に対する車輪受け部12の回転範囲が一定角度に,図示例では45°に規制され,側壁37bがストッパピン36に当接したとき,車輪受け部12が上部棚板9上の工具トレー38上から退去するようになっている。したがって,上記ストッパピン36及び切欠き37は,車輪受け部12の枢軸13周りの回転範囲を一定角度に規制する回転規制手段39を構成する。ストッパピン36をピン孔35から引き抜けば,車輪受け部12の回転は自由となる。
【0027】
尚,前記4個のキャスタ6,6…のうち,1個又は2個のキャスタには,その車輪の回転を阻止するブレーキ6aが備えられる。
【0028】
而して,自動車Vの足周りの整備作業に当たっては,先ず図1に示すように,リフト1によって自動車Vを足周り整備作業台車2より若干高い所定高さまでリフトアップしてから,作業者Maはグリップ17,17を把持して整備作業台車2を移動して,その車輪受け部12を自動車Vの車輪H直下に配置し,ブレーキ付きキャスタ6のブレーキ6aを効かせる。このとき,図8に示すように,枢軸13のフランジ32の切欠き37の一方の側壁37aを,フランジ31のピン孔35に嵌挿されたストッパピン36に当接させて,図6に示すように,上部棚板9の長辺と車輪受け部12の長辺とを平行させておく。
【0029】
そこで,工具ホルダ18から取り出したインパクトレンチ19により自動車Vの車輪Hのホイールナット22,22…を外して,車輪Hを取り外し,それを車輪受け部12のローラ16,16上に起立状態で載置する。この際,車輪Hから外したホイールナット22,22…は,図9に示すように,上部棚板9上のナット支持ピン23,23…に被せて保持させる。
【0030】
その後,ブレーキや懸架装置の整備を行う際には,グリップ17,17を握って車輪受け部12を枢軸13周りに回転させるが,それに伴ないフランジ32の切欠き37の他方の側壁37bがストッパピン36に当接することにより,車輪受け部12の回転は,図示例では45°に規制される。こうして車輪受け部12の比較的小さい角度の回転により,上部棚板9上の工具トレー38を現わすことができるので,この工具トレー38から整備に必要な所望の工具を容易に取り出すことができる。
【0031】
整備完了後,車輪受け部12上の車輪Hを自動車Vに装着するには,上記と逆の要領で行えばよい。
【0032】
ところで,足周り整備作業台車2は,その最上部に車輪受け部12を配置しているので,該整備作業台車2を自動車Vの各部に干渉させることなく,車輪受け部12を自動車Vの車輪Hの直下に近接配置することができる。したがって,自動車V及び車輪受け部12間での車輪Hの受け渡し作業を容易に行うことができ,作業者Maの労力軽減を図ることができる。
【0033】
また工具トレー38は,台車本体5の上部棚板9上に配設されるので,その工具トレー38上のレンチ等の工具を使用すべく,車輪受け部12を所定角度回転して,工具トレー38上から車輪Hを退去させたときでも,工具トレー38は動かず,したがって工具トレー38上の工具の向きも不変であるから,整備に必要な工具を一瞬たりとも見失うことがなく,整備作業の能率向上を図ることができる。
【0034】
しかも,車輪受け部12の回転範囲はフランジ31のストッパピン36とフランジ32の切欠き37との協働により規制されるので,過度の回転を防止して,作業能率の更なる向上を図ることができる。
【0035】
また車輪受け部12では,起立状態の車輪Hの外周を,ローラ16,16を有する複数の支軸15,15により支承するので,ローラ16,16の回転により車輪Hを軽快に回転させることができて,タイヤの全周に亙る損傷チェック等の点検や,車輪Hの自動車Vへの装着時の位相合わせを容易に行うことができ,作業能率の一層の向上を図ることができる。
【0036】
次に,自動車用エンジン周り整備作業台車4について,図1,図2,図10〜図12を参照しながら説明する。
【0037】
自動車用エンジン周り整備作業台車4は,前記一対のレール3,3上に配置される車輪40,40…を有する複数本(図示例では3本)2組の支柱41,41…と,これら支柱41,41…の上端に水平に結合される高所作業ステップ42,この高所作業ステップ42の,レール3,3の長手方向に沿う左右両端部に結合される一対の階段43,43と,高所作業ステップ42の左右両端部に立設される一対に手摺り44,44とを備える。高所作業ステップ42の,リフト1側の前端には,延長ステップ45が前方への展開を可能として軸支され,また高所作業ステップ42の後端から起立した支持枠46の上端に棚板47が後方に張り出すようにして取り付けられる。この棚板47上には,その中央部に大型トレー48,その両側部に一対の小型トレー49,49′が固定され,大型トレー48には例えばエンジンオイルを貯留したペール缶50が,また一方の小型トレー49には例えばバッテリ液,ウインドウォシャ液等を貯留する容器や灯器その他の部品が,また他方に小型トレー49′には例えばレンチ,ドライバ等の各種工具が収められる。
【0038】
而して,このエンジン周り整備作業台車4は,前述のように,自動車をリフト1によりリフトアップしてその足周りを整備するとき,同時にその自動車Vのエンジン周りを整備するのに使用される。
【0039】
即ち,自動車Vをリフトアップした後,エンジン周り整備作業台車4を,延長ステップ45を展開した状態で退去位置から,リフトアップした上記自動車Vのエンジンルーム前面の作業位置まで移動して,レール3,3上の一部の車輪40に歯止めを掛ける。このようにエンジン周り整備作業台車4の移動にレール3を使用することで,エンジン周り整備作業台車4の作業位置へのセットを簡単に行うことができ,これも作業能率の向上に貢献する。
【0040】
そして,エンジン周り整備作業台車4を作業位置にセットした状態では,延長ステップ45が自動車Vのフロントバンパの直下に入り込み,高所作業ステップ42と自動車Vの前端との間から隙間が無くなるので,工具や部品等の落下を防ぐことができ,のみならず高所作業ステップ42での作業の安全性を高めることができる。
【0041】
次いで,エンジン周り整備を担当する作業者Mb(図2参照)が階段43,43を使用して高所作業ステップ42に上がり,自動車VのボンネットBを開放する。或いは自動車Vのリフトアップ前に予めボンネットを開放しておく。そうすれば,高所作業ステップ42において,自動車Vのエンジン周りの整備のみならず,ヘッドランプ等の灯器の整備を容易に行うことができる。特に,エンジンオイルの交換に際しては,エンジン下部のオイルドレンボルトの脱着,排出オイルの処理を,前記足周り整備作業台車2を使用して自動車Vの足周りの整備を行う作業者Maの協力を得て行うことにより,オイル交換を迅速に行うことができる。
【0042】
しかも高所作業ステップ42の左右両端には一対の手摺り44,44が設けられるので,それを握り,或いはそれに寄り掛かることにより,高所作業ステップ42での作業を安全に行うことができる。
【0043】
またペール缶50や工具等を収めた大型トレー48及び小型トレー49,49′は,高所作業ステップ42の背後に配設される棚板47に固定されるので,作業者Mbは後ろを振り向くだけでトレー48,49,49′から所望のものを取り出すことができ,しかもそれらトレー48,49,49′に邪魔されることなく,エンジン周りの整備を行うことができ,作業能率の向上に寄与し得る。
【0044】
上記のように,自動車Vを一旦リフトアップすれば,図2に示すように,足周り整備作業台車2を使用する足周り整備作業者Maと,エンジン周り整備作業台車4を使用するエンジン周り整備作業者Mbとが,それぞれ担当の整備作業を同時に行い,また互いに協力し合うことにより,自動車V全体の整備を迅速に実行することができ,整備作業時間の大幅な短縮が可能となる。
【0045】
特に,自動車Vの4個の車輪H,H…に対応して4人の足周り整備作業者Maがそれぞれ足周り整備作業台車2を使用して同時に作業すれば,整備作業時間の短縮を一層図ることができる。
【0046】
しかもリフト1,足周り整備作業台車2及びエンジン周り整備作業台車4の使用により,床Gに作業用ピットを形成せずに済むから,比較的安い費用をもって整備設備を得ることができ,整備コストの低減にも大いに寄与し得る。
【0047】
本発明は,上記実施例に限定されるものではなく,その要旨の範囲を逸脱することなく種々の設計変更が可能である。
【0048】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば,用具設置部を台車本体の上面及び周縁部に設けると共に,これら用具設置部の上方に,台車本体に鉛直方向の枢軸を介して回転可能に支持される前記車輪受け部を配置したので,自動車用足周り整備作業台車の最上部に車輪受け部が配置されることになり,該足周り整備作業台車を自動車の各部に干渉させることなく,車輪受け部を自動車の車輪の直下に近接配置することができる。したがって,自動車及び車輪受け部間での車輪の受け渡し作業が容易となり,作業者の労力軽減を図ることができる。
【0049】
また用具設置部を,車輪受け部に干渉されることなく,台車本体の上面及び周縁部を有効に利用して多く設けて,多くの用具の保持を可能にする。しかも車輪受け部を回転することにより,車輪受け部を台車本体の上面上の用具設置部から退去させて,車輪受け部に邪魔されることなく該用具設置部からも用具を容易に取り出すことができる。また車輪受け部の回転時でも,台車本体に直接設けられた用具設置部は動かないから,用具設置部上の用具の向きも不変であり,整備に必要な用具を一瞬たりとも見失うことがなく,整備作業の能率向上を図ることができる。
【0050】
さらに車輪受け部の一方の側棒の両端には,作業者が台車本体の移動及び前記車輪受け部の回転のために握る一対のグリップを連設したので,作業者は同一のグリップを握って台車本体の移動も車輪受け部の回転時を行うことができ,整備作業能率の更なる向上に寄与し得る。
【0051】
また本発明の第2の特徴によれば,ローラの回転により車輪を軽快に回転させることができて,タイヤの全周に亙る損傷チェック等の点検や,車輪の自動車への装着時の位相合わせを容易に行うことができ,作業能率の向上を図ることができる。
【0052】
さらに本発明の第3の特徴によれば,車輪受け部を,回転範囲の一方の限界まで回転することにより,車輪受け部を台車本体の上面上の用具設置部上から退去させることができ,車輪受け部の過度の回転を防止して,上記用具設置部からの用具の取り出しを容易にし,作業能率の更なる向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動車用整備設備の側面図。
【図2】 同設備の平面図。
【図3】 同設備における自動車用足周り整備作業台車の正面図。
【図4】 図3の4矢視図。
【図5】 空圧工具を装着した状態を示す,図4との対応図。
【図6】 図3の6矢視図。
【図7】 図3の7部拡大縦断面図。
【図8】 図7の8−8線断面図。
【図9】 図6の要部拡大図。
【図10】 前記整備設備における自動車用エンジン周り整備作業台車。
【図11】 図10の11矢視図。
【図12】 図10の12矢視図。
【符号の説明】
G・・・・・・床
H・・・・・・車輪
V・・・・・・自動車
M・・・・・・作業者
2・・・・・・自動車用足周り整備作業台車
5・・・・・・台車本体
12・・・・・車輪受け部
13・・・・・枢軸
14・・・・・側棒
15・・・・・支軸
16・・・・・ローラ
17・・・・・グリップ
18・・・・・用具設置部(工具ホルダ)
38・・・・・用具設置部(工具トレー)
Claims (3)
- 床(G)上を移動し得る台車本体(5)に,リフトアップされた自動車(V)から取り外した車輪(H)を起立状態で載置する車輪受け部(12)と,整備用具を保持する用具設置部(18,38)とを設けた,自動車用足周り整備作業台車において,
前記用具設置部(18,38)を前記台車本体(5)の上面及び周縁部に設けると共に,これら用具設置部(18,38)の上方に,前記台車本体(5)に鉛直方向の枢軸(13)を介して回転可能に支持される前記車輪受け部(12)を配置し,この車輪受け部(12)を,平行な一対の側棒(14,14)と,これら側棒(14,14)の両端間を相互に連結して起立状態の車輪(H)の外周面を支承する,側棒(14,14)より短い一対の支軸(15,15)とで構成し,一方の前記側棒(14,14)の両端には,作業者(Ma)が前記台車本体(5)の移動及び前記車輪受け部(12)の回転のために握る一対のグリップ(17,17)を連設したことを特徴とする,自動車用足周り整備作業台車。 - 請求項1記載の自動車用足周り整備作業台車において,
前記一対の支軸(15,15)に,前記車輪(H)の外周面に接するローラ(16)を回転自在に嵌装したことを特徴とする,自動車用足周り整備作業台車。 - 請求項1又は2記載の自動車用足周り整備作業台車において,
前記台車本体(5)と前記車輪受け部(12)との間には,該車輪受け部(12)の前記枢軸(13)周りの回転範囲を一定角度に規制する回転規制手段(39)を設け,前記車輪受け部(12)の前記回転範囲の一方の限界では,前記車輪受け部(12)が前記台車本体(5)の上面上の前記用具設置部(38)から退去した位置を占めることを特徴とする,自動車用足周り整備作業台車。
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