JP3191245U - 自動車移動補助装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】前輪が操舵不能となった修理車を、悪路上においても容易に運搬用車両へ移動させることができる修理車移動補助装置を提供する。【解決手段】修理車を下から支持する支持機構体1と、支持機構体を搭載するためのフレーム2と、少なくとも4の移動用補助輪としての空気タイヤ3と、を有し、修理車の可動輪の駆動力により移動する。支持機構体は、ジャッキアップポイントへの当接部を有する受台、スラストベアリング及び支柱によって構成され、支柱内部を貫通するボルトと複数のナットによりフレーム上に垂直に固定される。また、ボルトを上下させることにより、当接部の高さを変えることができる。当接部はジャッキアップポイントの形状に合わせて交換可能である。スラストベアリングは、修理車から受ける鉛直軸方向への力を水平方向に分散させつつ回転するため、タイヤが回転しやすい方向に向き、修理車の進行方向への移動を容易にする。【選択図】図1
Description
本考案は、事故により前輪が操舵不能となった自動車を自動車運搬用車両の荷台等に移動させるための補助装置に関する。
自動車事故は正面衝突、追突などにより、前部がタイヤ周辺を中心に大きく損傷し、前輪が操舵不能となることが多い。このような事故車を自動車運搬用車両に乗せるには、まず、ガレージジャッキやゴージャッキ等、車輪を有するジャッキを使用して自動車前部の下面を持ち上げ、数人で後方から事故車を押して運搬用車両の近くまで移動させたのち、ウインチで引き揚げて運搬用車両の荷台に積み込むといった方法をとるのが一般的である。
前部損傷により前輪が操舵不能となった事故車の運搬用車両への搭載については、上述の方法によるものが一般的であるが、ガレージジャッキやゴージャッキ等による移動は通常の舗装道路上での作業を前提としており、未舗装道路の場合にはジャッキの車輪が回らず、運搬用車両までの移動が困難となる。
また、前述のように、運搬用車両の荷台への積み込みはウインチを使用しての作業となるが、下ろすときはウインチを使用できないため、その作業は難を極める。
上述の問題を解決すべく、特許文献1には、ガレージジャッキと組み合わせて使用するキャスター付きの台車についての考案が開示されている。しかしながら、同考案に係る台車のキャスターは小さく固いものを使用しているため、未舗装の道路では車輪が回らなく役に立たない可能性が高い。また、修理車ボディーと台車との当接面についての配慮がなく、使用時に修理車ボディーの損傷していない部分に傷をつける恐れがある。さらに、修理車の移動は牽引を前提としているため、運搬用車両への搭載については従来通りウインチの使用が必要となり、運搬用車両から下ろす際の困難性も解決されていない。
上述の問題に鑑み、本考案においては、前輪が操舵不能となった修理車を、未舗装路上でも、一人の作業者だけで運搬用車両へ又は運搬用車両から移動させることができる修理車移動補助装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本考案に係る修理車移動補助装置は、修理車を下から支持する支持機構体と、前記支持機構体を搭載するためのコの字型のフレームと、前記フレームの長手方向側面に設けた少なくとも4の移動用補助輪と、を有する。本移動補助装置が修理車の前側ジャッキアップポイントを支持しつつ修理車の可動輪の駆動力を使用して前進または後進することで、自動車運搬用車両の荷台への又は荷台からの移動を可能とする。また、本考案においては、前記移動用補助輪に空気タイヤを採用することにより、未舗装道路等、悪条件下の移動が可能となる。
前記支持機構体は、上から順に、修理車のジャッキアップポイントに当接する当接部を有する受台、移動用補助輪が転がりやすい方向を得るためのスラストベアリング、及び当接部を高くするための支柱によって構成され、支柱内部を貫通するボルトと複数のナットにより、フレーム上に垂直に固定される。支持機構体の高さ調節については、修理車の前側ジャッキアップポイントの地上からの高さに合わせて、支柱を貫通するボルトを上下させナットで固定することにより、当接部の上下位置を変えることができる。
前記当接部を有する受台はスラストベアリングの上面に仮固定されており、修理車の前側ジャッキアップポイントの形状に合わせて交換が可能となっている。
最後に、ストラスベアリングの役割について説明する。修理車の移動時においては、推進力と地面からの反力によって空気タイヤの表面がねじれる。このときスラストベアリングは、修理車から受ける鉛直軸方向への力を水平方向に分散させつつ回転する。その結果、タイヤが回転しやすい方向に向き、修理車の進行方向への移動を容易にする。
本移動補助装置の使用により、修理車の自動車運搬用車両荷台へ又は該荷台からの移動が極めて容易となり、修理車の可動輪の駆動力を利用して、一人の作業者によっても作業が可能となる。
空気タイヤとスラストベアリングの採用によりタイヤが軽く転がる方向を向くようになるため、未舗装路や凹凸のある悪路上においても、自動車運搬用車両荷台への移動が可能になる。
本移動補助装置は修理車のジャッキアップポイントに当接して使用し、当接部もゴム製であるため、修理車のボディーを傷つける心配がない。
ボルト・ナットの調節により装置の高さを修理車の最低地上高に合わせてセットすることができること、及び当接部が修理車のジャッキアップポイントの形状に合わせて容易に交換可能であることにより、修理車をしっかりと支持することが可能となり、移動中に修理車が装置から外れる等の心配がなくなる。
以下、本考案の実施形態について図を用いて説明する。
図1、2及び3に示すように、本実施例の修理車移動補助装置は、支持機構体1、フレーム2、及び4つの移動用補助輪3によって構成され、支持機構体1はコの字型のフレーム2の底面22の中央部に垂直に固定される。また、移動用補助輪3には空気タイヤが使用されており、2本の車軸がフレームの車軸受け21によって軸支される形で、フレームの側面に2輪ずつ並設されている。
図4に示すように、支持機構体1は、略方形の受台12、スラストベアリング13及び中空部を有する円筒形の支柱14から成り、支柱内部を貫通するボルト15とナットA16・ナットB17により、フレーム2の底面22上に垂直に固定される。支持機構体1をフレーム2に取り付けるとき、ボルト15を上下させてナット締めすることによって、支持機構体1の高さを修理車の最低地上高に合わせることができる。
受台12の頂面にはゴム製の当接部121が着設されており、この部分が修理車のジャッキアップポイントに当接する。当接部121は、修理車の前側ジャッキアップポイントの形状に合わせて複数のものが用意されており、受台12とともに交換が可能となっている。受台12の底面には円筒形の凹部(不図)が、また、スラストベアリング13の頂面中央には同じく円筒形の凸部131が形成されており、交換時には、受台12の凹部にスラストベアリングの凸部131が嵌入する形で受台12をスラストベアリング13上に載置する。
スラストベアリング13は受台12と支柱14の間に位置し、空気タイヤのねじれを受けて、鉛直軸方向への力を水平方向に分散させつつ回転することにより、タイヤが回転しやすい方向に向くことを補助する。
以上、本考案の有する特徴及び優れた点を、上記実施形態に記載したが、本考案は、本考案の原理の範囲内で、本願の実用新案登録請求の範囲で使用されている言葉を広く一般的な意味にまで広げて実施することが可能である。特に移動用補助輪の数や当接部の材質、支持機構体の構成又はフレームへの固定方法を変更しての実施が可能である。
1 支持機構体
12 受台
121 当接部
13 スラストベアリング
131 凸部
14 支柱
15 ボルト
16 ナットA
17 ナットB
2 フレーム
21 車軸受け
22 底面
23 側面
3 補助輪(空気タイヤ)
12 受台
121 当接部
13 スラストベアリング
131 凸部
14 支柱
15 ボルト
16 ナットA
17 ナットB
2 フレーム
21 車軸受け
22 底面
23 側面
3 補助輪(空気タイヤ)
Claims (5)
- 前輪が操舵不能となった修理車を自動車運搬用車両の荷台へ又は該荷台から移動させるために使用する移動補助装置であって、
修理車を下から支持する支持機構体と、
前記支持機構体を搭載するためのフレームと、
前記フレームの長手方向側面に設けた少なくとも4の移動用補助輪と、
を有し、前記移動補助装置が前記修理車の前側ジャッキアップポイントを支持しつつ前記修理車の可動輪の駆動力により前記自動車運搬用車両の荷台への又は該荷台からの移動を可能とすることを特徴とする修理車移動補助装置。 - 前記少なくとも4の移動用補助輪は、空気タイヤであることを特徴とする請求項1記載の修理車移動補助装置。
- 前記支持機構体は、上端部に前記修理車の前記前側ジャッキアップポイントに当接する当接部を有し、前記修理車の前記前側ジャッキアップポイントの形状に合わせて前記当接部を交換することが可能であることを特徴とする請求項1又は2記載の修理車移動補助装置。
- 前記支持機構体は、
中空部を有する支柱と、
該支支柱の中空部を貫通するボルトと、
前記支柱及び前記ボルトを前記フレームに固定するための少なくとも2のナットと、
を有し、前記修理車の前記前側ジャッキアップポイントの地上からの高さに合わせて前記ボルトを上下させることにより、前記当接部の上下位置を変えることができることを特徴とする請求項1乃至3記載のいずれかに記載の修理車移動補助装置。 - 前記支持機構体は、スラストベアリングを有し、前記スラストベアリングが前記修理車の移動時において、前記修理車から受ける鉛直軸方向への力を水平方向に分散させつつ回転することにより、前記補助装置の前記移動用補助輪の径方向と前記修理車の進行方向とを一致させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の修理車移動補助装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014001750U JP3191245U (ja) | 2014-04-03 | 2014-04-03 | 自動車移動補助装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014001750U JP3191245U (ja) | 2014-04-03 | 2014-04-03 | 自動車移動補助装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3191245U true JP3191245U (ja) | 2014-06-12 |
Family
ID=78224312
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014001750U Expired - Fee Related JP3191245U (ja) | 2014-04-03 | 2014-04-03 | 自動車移動補助装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3191245U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107351818A (zh) * | 2017-07-31 | 2017-11-17 | 刘明谭 | 一种车用多功能应急装置 |
-
2014
- 2014-04-03 JP JP2014001750U patent/JP3191245U/ja not_active Expired - Fee Related
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