JP3723631B2 - 電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真感光体の製造方法に関するものであり、詳しくは電子写真感光体用の導電性基体の洗浄方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に電子写真感光体は円筒状の導電性基体に光導電層を形成したものである。この円筒状導電性基体としてはアルミニウム、鉄、ステンレス、銅、亜鉛、ニッケル、導電化処理したプラスチック、ガラス等が材料として挙げられるが、これらの中では比較的安価、軽量で加工性が良く、電気特性を損なわないアルミニウムが広く用いられている。
【0003】
通常、アルミニウムを円筒状の基体として用いる場合は、アルミニウムビレットをポートホール法、マンドレル法等により押出管に加工し、続いて所定の肉厚、外径寸法の円筒とするため、引抜加工、インパクト加工、しごき加工、あるいは切削による鏡面加工を行うことで作ることができる。また、ちりかぶり等の画像欠陥を防止するために基体表面に陽極酸化皮膜を形成する場合もある。基体表面は引抜油や鏡面加工に用いる切削油、空気中のダスト、切粉、陽極酸化皮膜形成時の封孔剤等が付着するため、基体表面を洗浄処理してこれらを除去した後に光導電層が設けられる。光導電層としては無機系、有機系の各種光導電層が使用できるが、電荷発生層と電荷移動層からなる積層型光導電層が極めて有用である。
【0004】
電荷発生層および電荷移動層は、電荷発生層および電荷移動層を構成する物質をそれぞれ含有する塗布液に、円筒状導電性基体を公知の方法で浸漬することによって該基体の表面に形成される。この浸漬塗布方法としては例えば特開昭49−130736、特開昭57−5047および特開昭59−46171各号公報に示される方法が挙げられる。
浸漬塗布方法において前処理である導電性基体表面の洗浄が不十分であると、その表面に加工油やダスト、陽極酸化皮膜形成時の封孔剤等が付着したまま残り、塗布の際に塗布ムラや異物等の塗布欠陥原因となる。このような電子写真感光体上に発生した欠陥は、画像上黒点、白点、ハーフトーン画像ムラ等として現れ、品質に悪影響を及ぼすため、実用に適さない。
【0005】
基体表面の洗浄方法としては、必要に応じて加温された有機溶媒中に、基体を浸漬処理または超音波の作用下で浸漬する浸漬洗浄、基体を溶媒に浸漬し、または基体に溶媒を振りかけながら、ブラシやスポンジ等の擦り洗浄材により物理的洗浄力を与える擦り洗浄、溶媒を高圧下でノズルより基体表面に噴出するジェット洗浄、溶媒蒸気中に基体を挿入する蒸気洗浄等の方法が挙げられ、これらの組み合わせにより基体表面の洗浄が行われている。
ただし、実際の洗浄機では、洗浄剤自身の溶解力だけでは洗浄力が不十分であり、超音波においては対象とする汚れ粒子がμmオーダーと小さかったり空間的位置によって洗浄力が異なるなど制約が多い等の理由から、ブラシやスポンジ等を用いた擦り洗浄工程は洗浄プロセス中の核として用いられている。
【0006】
一般的に基体表面を擦り洗浄しようとする場合、図に示すように被洗浄物である導電性基体1を中心軸2が鉛直方向になるように配置して、中心軸2を軸として回転させながら、基体1より実質的に長尺である円柱状の擦り洗浄材3をその中心軸4が2と同様に鉛直方向になるよう配置して4を軸として接触回転させ、接触部に連続的に洗浄液を供給するような洗浄方式が採られる。
【0007】
ここで回転軸を鉛直方向にするのは、導電性基体の液切れを良くすること、洗浄後の塵埃付着を抑制すること、搬送機構が簡潔にできること等の理由による。擦り洗浄材としてはブラシ、スポンジ等が用いられており、洗浄液としては1,1,1−トリクロロエタンやトリクロロエチレンといった有機溶剤が多く用いられているが、環境への問題対策上これらの利用を抑制する要求が高まっており、炭化水素系、アルコール系、水系等の洗浄剤に置き変わる傾向にある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
に示す従来式の洗浄法に見られるような基体と擦り洗浄材の回転軸が実質的に平行な位置関係にある場合、擦り洗浄材の特定部分が基体表面の特定部分に選択的に接触することにより、擦り洗浄材側の不均一さが基体表面に転写される問題が生じる。
すなわち、一般に使用されている洗浄装置では、基体と擦り洗浄材の回転軸が厳密な意味で平行ではない場合が多いことから、基体の回転軸方向に擦り洗浄材の押し付け圧力分布が生じて洗浄ムラとなる場合がある。
【0009】
また、例えば擦り洗浄材としてブラシを用いる場合、厳密な意味でブラシの植え込み密度や各部での毛足の長さを均一にすることが一般的には考慮されないことから基体の回転軸方向に圧力分布が生じることは不可避であり、洗浄ムラが生じたり接触圧力の高い箇所では基体表面に傷が付くなどの問題が生じやすい。当然これらの問題はブラシ以外の擦り洗浄材でも生じ得る。
さらに、感光体の品種によって基体の大きさや形状が異なるため、擦り洗浄材の摩耗は回転軸方向に不均一に生じ、これによっても洗浄ムラが生じやすい。
これらの洗浄ムラやブラシ傷は、感光体層形成後の画像検査で白すじや黒すじ、白点や黒点といった画像欠陥につながるため、品質上大きな問題となる。
【0010】
仮にこの問題を考慮した擦り洗浄材を作成する場合、擦り洗浄材は少なくとも対象とする最長の被洗浄物以上の長さが必要であり、さらに接触面全面が均質であることが必要なため、製造に際しては相当の技術と細心の注意が要求されコストを押し上げることになるが、これは消耗品としてふさわしくないことである。また、摩耗等に起因する欠陥が一部に生じるだけで使用不可となることもコストを押し上げる一因となる。
【0011】
これら以外にも、擦り洗浄材の回転軸方向が鉛直に近い場合に、基体表面の汚れとともに流れ落ちる洗浄液が擦り洗浄材の下部に溜まることにより基体表面が再汚染されることも生じるなど、多岐に渡る問題が生じている。
すなわち、以上述べたような従来式の洗浄方法では、電子写真用の導電性基体を均一に洗浄することは機構上実質的に困難であることから、新しい洗浄方式の開発が望まれていた。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは、これらの問題を解決する電子写真感光体の新規洗浄法に関して鋭意検討した結果、円筒状である基体を実質的に鉛直方向に向け、基体と洗浄材を両者の回転軸が幾何学的にねじれの関係に配置し、互いに接触回転させながら相対的に擦り洗浄材を基体の回転方向に移動させることで前記問題を克服し、均一な洗浄を実現できることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、被洗浄物である電子写真感光体用の円筒状導電性基体を、その中心軸が実質的に鉛直方向になるように向け、その中心軸を回転軸として回転させ、一方、擦り洗浄材を前記基体の回転軸と幾何学上実質的にねじれの関係にある軸を回転軸として回転させ、円筒状導電性基体と擦り洗浄材とを接触させながら実質的に鉛直方向に相対的に移動させる洗浄操作を、1回又は複数回行ない、かつ、最終回の前記擦り洗浄材の相対移動方向を実質的に鉛直方向下向きとすることを特徴とする電子写真感光体の製造方法を要旨とするものである。
また、本発明は、円筒状基体と擦り洗浄材との接触部における擦り洗浄材の掃引方向が実質的に鉛直方向下向きである前記発明に記載の電子写真感光体の製造方法を要旨とするものである。
また、更に、本発明は、洗浄液を接触部に向けて擦り洗浄材の上方から供給する前記発明に記載の電子写真感光体の製造方法を要旨とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1において1は被洗浄物である電子写真感光体用の導電性基体、2は基体の中心軸、3は擦り洗浄材、4は擦り洗浄材の中心軸、5は擦り洗浄材の相対的な移動方向、6は接触部分を示す。
図1の1に示す基体は、端部または内部で把持機構により拘束され、図1の2に示す基体の中心軸を回転軸として外部駆動機構により回転する。
【0014】
に示す従来式の洗浄法では、基体はその母線全体に擦り洗浄材から力を受けることから、基体の両端部を支持して基体の回転を安定させる必要があるが、図1に示す本発明の洗浄法では洗浄部位が限定されるため基体に加わる力が弱く、一端側からのみで支持することが可能となり機構が簡略化できる利点がある。
また、従来式の洗浄法では、擦り洗浄材の同一箇所が被洗浄物の特定部分に繰り返し接触することから、局所的に接触圧力が大きくなる箇所で基体に傷がつきやすい欠点があるが、本発明の洗浄法では機構的理由から本質的にこのような問題は発生し得ない。
【0015】
さらに、従来式の洗浄法では、接触圧力が最大になる箇所において接触圧力を基体が傷つかない程度まで落とす必要が生じるが、この場合接触圧力が小さくなる箇所では洗浄不良が生じやすくなる。対策としては、例えば毛足の柔らかい線径の細いブラシを用いることで各部位での接触圧力差を抑えているが、傷が付かない範囲内で許容される物理的洗浄力の上限までは使いきれないのが現状である。それに対して本発明の洗浄法では、機構上基体各部での接触圧力の差を小さくできるため、許容される物理的洗浄力の上限まで使いきることが可能である。
【0016】
図1の3に示す擦り洗浄材は、実質的に被洗浄物に比較して柔かく、接触部において変形することで物理的洗浄力を与えるものであり、例えばブラシ、スポンジ等が、コスト面や製造が容易な点から好適なものとして挙げられる。材質としては、ナイロン、ポリプロピレン等任意に選ぶことができる。水系洗浄のときにはポリプロピレンが好ましく、有機溶媒系洗浄であればナイロンが好ましい、擦り洗浄材の形状は図1の中心軸4の軸周りに回転対称であることが望ましい。大きさは実質的に被洗浄体より小さく、回転軸方向各部の直径Dは最大部においてD≦10cm、回転軸方向の長さLはL≦10cmであることが次の理由および回転または移動の構造を複雑にすることがないことから望ましい。
【0017】
すなわち、擦り洗浄材は外部駆動機構により回転するが、このように擦り洗浄材を小型軽量化することにより高速回転が実現でき、処理速度の向上が可能となる。また、小型化することでコスト面でも優れ、高速回転による遠心力増大の効果として、物理的洗浄力の向上や洗浄液が外部に排出されやすくなることによる擦り洗浄材自身の自浄作用といった長所がある。
接触部付近での回転数は、要求される洗浄処理速度や被洗浄物表面への影響あるいは擦り洗浄材の摩耗等の諸条件を考慮して適切な値を決定するものとする。
通常用いられる条件としてはブラシ側が100〜1000rpm、基体は100〜400rpm程度の範囲で選ばれる。
図1に示す洗浄方法における擦り洗浄材の回転方向は、被洗浄物との接触部分において実質的に鉛直方向下向きとなるように定めることが、汚れの再付着を防止する意味でより望ましい。
【0018】
図1において2と4の2軸は幾何学上空間的にねじれの関係にあるが、接触部分において被洗浄物である基体の移動方向と擦り洗浄材の移動方向が交差することにより、擦り洗浄材の不均質さに起因した洗浄ムラが抑制できるという考えから、2軸のなす角度を実質的に90°とすることが好ましい。
【0019】
図1の5に示す擦り洗浄材の相対移動方向は、図1の2の基体の中心軸である回転軸と平行であり、擦り洗浄材と基体表面は実質的に常時等距離に保たれることから、部位によらず均一な接触状態が得られる。なお、工業的には基体側を移動する方がより現実的で好ましいが、擦り洗浄材側を移動するあるいは基体と擦り洗浄材両方を移動しても構わない。
相対移動の行程は、少なくとも接触部が基体の回転軸方向に関して一端から他の一端までを含むようなものとする。相対移動の向きは、被洗浄物に対して擦り洗浄材が実質的に鉛直方向下向きとなるような方向に定めることが、洗浄後の洗浄液が基体表面へ再付着を防ぐ上で必要である。
【0020】
相対移動速度Vは、基体表面において未接触部が存在しないように、すなわち、基体表面における接触面の回転軸方向長さの最大値を1とし、基体の回転速度をωとするとき、V<1ωなる範囲で定めることが好ましい。ただし、揺動を伴う等特殊な移動方式とする場合にはこの規制範囲外の速度とすることもありうる。
なお、処理回数は基本的に1回とするが、複数回処理をしても構わない。複数回処理する場合も、洗浄方向は鉛直方向下向きとして繰り返すことが往復運動させるよりも好ましいが、生産性を考慮して最終回が鉛直方向下向きとなるような往復運動としても構わない。
【0021】
図1の6に示す擦り洗浄材と基体表面との接触箇所には洗浄液を供給することが好ましく、さらに液供給は実質的に連続であることが好ましいが、乾式としたり間欠供給とすることも必要に応じて実施して構わない。洗浄液の供給方法としては洗浄部位に選択的に供給する方法や、接触部位を洗浄液中に置いて洗浄する方法等があるが、汚れ再付着の防止対策上前者の供給方法が好ましく、さらには洗浄部位より上方から供給して、洗浄液の流れを実質的に鉛直方向下向きにすることがより好ましい。なお、使用する洗浄液としては水、水系洗浄剤、有機系洗浄剤、有機溶媒等が挙げられるが、これらに限定するものではない。
【0022】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
導電性基体の製造から長期間保管の後に洗浄および感光体層形成を行った電子写真感光体において、従来式の洗浄法で洗浄したものでは基体保管時の下端側に相当する箇所で画像白すじ欠陥の発生が多く見られる問題があった。そこでこの問題に対する本発明の洗浄法の効果を確認するため、基体の洗浄後に実際に感光体層を形成して画像による評価を行った。
【0023】
被洗浄物である電子写真感光体の導電性基体として、直径30mm、長さ348mm、肉厚1mmであるA6063製の鏡面切削円管を用い、鏡面切削による基体形成から洗浄処理までの保管期間は3週間および3ヶ月間とした。
導電性基体は、まず水系洗浄剤による脱脂工程および純水による洗浄工程を通り、50℃純水での湯洗工程を経た後、本発明の洗浄法に基づくブラシ洗浄工程に移る。このブラシ洗浄工程では基体とブラシの接触部に純水を供給する。続いて超純水による仕上げ洗浄工程に移り、最後に乾燥を行った。ここで純水は常温での比抵抗が1MΩcm以上、超純水は常温での比抵抗が5MΩcm以上の水である。なお、比較例としてこの洗浄プロセスからブラシ洗浄工程を除いた処理を行ったものを併せて評価した。
【0024】
本発明の洗浄法に基づくブラシ洗浄工程部分についての詳細を図に示す。導電性基体1は内拡式把持具7によって拘持され外部駆動装置8により中心軸2の周りに回転し、円柱状の擦り洗浄材3は外部駆動装置9によりその中心軸4の周りに10の方向すなわち鉛直方向下向きに回転する。ここで2と4は両者のなす角度が実質的に90°となるようなねじれの位置関係にある。基体1は回転しながら擦り洗浄材3の下方から上方に向かう11の方向に移動し、擦り洗浄材3と接触する。ここで基体1の移動方向11はその中心軸2と平行である。なお、接触部には洗浄液供給管12から洗浄液13である超純水を供給した。
【0025】
ここで、ブラシ材はポリプロピレン、ブラシ線径は200μm、ブラシ外径は80mm、ブラシ部長さは80mm、ブラシ回転数は500rpm、接触代は5mm、円管回転数は240rpm、円管引き上げ速度は10mm/秒、行程回数は1回すなわち実接触時間として30秒弱である。
【0026】
このようにして洗浄を行った導電性基体に対し、感光体層を電荷発生層、電荷移動層の順に形成して電子写真感光体を得た。具体的説明を以下に示す。
電荷発生物質としてビスアゾ化合物1部を用い、これにジメトキシエタン20部に加え、サンドグラインダーで分散処理した後、ポリビニルアセタール樹脂(電気化学工業(株)製、商品名 電荷ブチラール#6000C)0.5部をジメトキシエタン10部に溶解した溶液に加え電荷発生層形成用分散液を得た。この分散液に、先に洗浄処理を行ったアルミニウム基体を浸漬塗布し、乾燥後の膜厚が0.63μmになるように電荷発生層を設けた。
この電荷発生層上に電荷移動物質として下記構造を有するヒドラゾン化合物110部、
【0027】
【化1】
Figure 0003723631
下記の繰り返し構造単位を有するポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量:約22000)100部、
【0028】
【化2】
Figure 0003723631
【0029】
および、フェノール化合物8部をテトラヒドロフラン500部に溶解した溶液を作成し、この溶解液に、電荷発生層を設けたアルミニウム基体を浸漬塗布し、125℃で20分間乾燥した。乾燥後の膜厚が21μmになるように電荷移動層を設け、電子写真感光体を製造した。
【0030】
得られた電子写真感光体を市販の複写機に装着して実写試験を行い、ハーフトーン画像を目視観察により評価した。その結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
Figure 0003723631
【0032】
ブラシによる擦り洗浄がない場合には、切削後3ヶ月間保管したもので6本中4本、切削後3週間という比較的短かい期間保管したものでも9本中3本に画像白すじ欠陥が見られたが、本発明に基づくブラシ洗浄工程を入れた場合には画像白すじ欠陥は1本も見られず、本発明の洗浄法が持つ高い洗浄効果が示される結果となった。なお、この実験ではブラシ傷や洗浄不良に起因する画像欠陥は見られなかった。
【0033】
【発明の効果】
本発明で実現する洗浄方法により、先に述べた従来洗浄法での課題が解決可能となる。
すなわち、擦り洗浄材における実質的な同一部位が接触状態を一定に保ちながら導電性基体の全表面を走査することにより、導電性基体表面の均質洗浄が実現でき、物理的洗浄力を導電性基体表面に損傷を与えない範囲の上限近くまで引き出すことができる。さらに副次的効果として、従来式に比較して小型軽量の擦り洗浄材が使用できることから、コスト面で優れることや擦り洗浄材の高速回転の結果として、接触面付近での遠心力増大による物理的洗浄力の向上や擦り洗浄材自身の自浄効果などがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施態様を示す説明図。
【図2】 従来の態様を示す説明図。
【図3】 本発明の実施態様を示す詳細な説明図。
【符号の説明】
1 導電性基体
2 導電性基体の中心軸
3 擦り洗浄材
4 擦り洗浄材の中心軸
7 内拡式把持具
12 洗浄液供給管
13 洗浄液

Claims (3)

  1. 被洗浄物である電子写真感光体用の円筒状導電性基体を、その中心軸が実質的に鉛直方向になるように向け、その中心軸を回転軸として回転させ、一方、擦り洗浄材を前記基体の回転軸と幾何学上実質的にねじれの関係にある軸を回転軸として回転させ、円筒状導電性基体と擦り洗浄材とを接触させながら実質的に鉛直方向に相対的に移動させる洗浄操作を、1回又は複数回行ない、かつ、最終回の前記擦り洗浄材の相対移動方向を実質的に鉛直方向下向きとすることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  2. 円筒状導電性基体と擦り洗浄材との接触部における擦り洗浄材の掃引方向が実質的に鉛直方向下向きである請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法。
  3. 洗浄液を接触部に向けて、擦り洗浄材の上方から供給する請求項1又は2に記載の電子写真感光体の製造方法。
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