JP3722911B2 - Pgaソケットモジュール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、PGAソケットモジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータ内のマザーボードには、CPU(中央処理装置)としての機能を有する半導体パッケージが搭載されている。このような半導体パッケージとしては、現在のところ、片側面に多数のI/Oピンが立設されたPGA(ピングリッドアレイ)タイプが最も普及している。また、この種のPGAは、例えば各I/Oピンをマザーボード側のスルーホールに挿入した後にはんだ付けすることによって実装されるようになっている。
【0003】
ところで、パーソナルコンピュータのユーザーは、処理の高速化を目的としたパーソナルコンピュータのアップグレードを望む場合がある。この場合、既存のCPUをマザーボードから取り外して、新たに高機能なCPUを搭載することが必要になる。かかる場合の便宜を考慮した結果、近年ではPGA51を直接的に実装するのではなく、ソケット52を介して間接的にマザーボード53に実装することが一般的になってきている(図8参照)。なお、同図はアップグレード前の状態を示している。
【0004】
図8に示されるソケット52の下面には、マザーボード53側のスルーホールにはんだ付けされるソケット状ピン54が立設されている。ソケット状ピン54の上部には、PGA51のI/Oピン55を挿通させるための挿通穴が設けられている。かかる穴にI/Oピン55を挿通させる結果、マザーボード53側とPGA51側との電気的な接続が図られ、PGA51が動作可能な状態となる。
【0005】
図9にはアップグレード後の状態が示されている。同図においては、上側ソケット56及び下側ソケット57間に変換基板58を配置してなるモジュール66が介在されている。リジッドなプリント配線板からなる変換基板58には、多数のスルーホールが形成されている。それらのスルーホールのうちの約半数のものには、下側ソケット57側と変換基板58側とを電気的に接続するピン59が挿通されかつはんだ付けされている。また、前記スルーホールのうちの残りのものには、上側ソケット56の下面から突出するソケット状ピン60がはんだ付けされている。その結果、上側ソケット56の挿通穴には、高機能なPGA61のI/Oピン62が挿抜可能となっている。また、下側ソケット57の下面側には、ソケット52のソケット状ピン54の挿通穴に対して挿抜可能なソケット状ピン63が突設されている。
【0006】
そして、変換基板58において上側ソケット56の存在しない領域には、信号変換用のプログラムが格納されたIC64や、電圧を変換するための抵抗65等が実装されている。従って、このような構成にすると、PGA61をマザーボード53に適合させることができ、PGA61の本来の性能を充分に発揮できるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図9のようなPGAソケットモジュール66を使用した場合、下側ソケット57と変換基板58と上側ソケット56とが必要になることから、必然的に全体が肉厚になる。すると、パーソナルコンピュータの筐体内へのモジュール66の収容が困難になってしまう。また、この場合には構成が複雑になる、高コストになる等の問題も生じる。
【0008】
一方、肉厚化等を回避すべくソケット56,57や変換基板58を使用せずにPGA61をそのまま搭載した場合には、信号等の変換がなされなくなり高速化を充分に図ることができなくなる。
【0009】
本発明は上記の課題を解決するためなされたものであり、その目的は、大型化、構成の複雑化、高コスト化を伴うことなく処理の高速化を達成することができるPGAソケットモジュールを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、変換基板の上面側に、PGAのI/Oピンが挿抜可能な複数のソケット状ピンを備えるソケットを配置してなるPGAソケットモジュールであって、前記変換基板を貫通する第1のソケット状ピンと、前記変換基板の上面側に形成された導体回路のパッドに対して先端部がはんだ付けされている第2のソケット状ピンと、前記第2のソケット状ピンの真下に位置し、前記変換基板の下面からの前記第1のソケット状ピンの突出量と同程度に突出し、前記変換基板の下面側に形成されたブラインドバイアホールに基端部がかしめ付けされ、かつはんだ付けされている外部接続用ピンと、前記パッドと外部接続用ピンとの間に配置形成され、前記変換基板の内層に引き回される導体パターンと、を備えることを特徴とするPGAソケットモジュールをその要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記導体パターンは、前記変換基板に形成された電子部品接続用パッドと電気的に接続されている。
【0013】
本発明の「作用」を説明する。
請求項1に記載の発明によると、PGAとマザーボードとの間を行き交う信号が変換基板において変換されることから、PGA本来の機能が充分に発揮されうる状態となり、処理の高速化が達成される。また、この構成によると変換基板の下面側にソケットが配置されていないので、従来の構成に比べて全体が肉薄になり、その分だけ小型化が達成される。さらに、下側ソケットがない分だけ構成的に簡単になり、それに伴って低コスト化も達成される。
【0014】
加えて、この構成によると、変換基板を貫通する第1のソケット状ピンも、外部接続用ピンとして使用することが可能となる。よって、外部接続用ピンの立設数を、従来の半分程度に減少させることができる。ゆえに、ピン立て作業が容易になり、モジュールの製造容易化が図られる。
【0015】
また、第1のソケット状ピンをスルーホールにはんだ付けすることから、変換基板に対して同ピンをより強固に支持させることができる。従って、ソケットと変換基板との接合強度が高くなり、それに付随して信頼性も向上する。また、この構成であると、同ピンを介して変換基板側との導通も図ることができる。
【0016】
さらに、変換基板の内層にも導体パターンを引き回すことが可能となり、変換基板のさらなる高密度化を図ることができる。
請求項2に記載の発明によると、前記ピンと変換基板の電子部品との間の導通が図られることで、PGAとマザーボードとを行き交う信号等を電子部品によって確実に変換することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態のPGAソケットモジュール1を図1〜図4に基づき詳細に説明する。
【0018】
図1,図2等に示されるように、この実施形態のPGAソケットモジュール1は、変換基板としてのプリント配線板2の上面側にソケット3を配置してなるものである。
【0019】
このプリント配線板2は、矩形状をしたリジッドな多層板(本実施形態では6層板)である。同プリント配線板2には、図1に示されるように多数のスルーホール4,5を略ロ字状に配置してなるスルーホール群THが形成されている。前記スルーホール群THは、多数の第1のスルーホール4と、同じく多数の第2のスルーホール5とによって構成されている。これらのスルーホール4,5は、一定のピッチで千鳥状に配置されている。
【0020】
図4に示されるように、第1のスルーホール4には、第1のソケット状ピン6の先端部が挿入されるようになっている。また、第2のスルーホール5には、外部接続用ピン7の基端部及び第2のソケット状ピン15の先端部が挿入されるようになっている。
【0021】
前記プリント配線板2の上面側の各所には、外層導体回路としての矩形状をした電子部品接続用パッド8,9,10が形成されている。それらのうち、パッド8はDIP(デュアルインラインパッケージ)11を表面実装するためのものであって、プリント配線板2における延出部分に配置されている。パッド9はQFP(クアッドフラットパッケージ)12を表面実装するためのものであって、前記スルーホール群THによって囲まれた領域に配置されている。パッド10はチップ抵抗13を表面実装するためのものであって、プリント配線板2における延出部分に配置されている。なお、前記パッド10はプリント配線板2の下面側にも形成されている。そして、前記電子部品11,12,13は、各パッド8,9,10に対していずれもはんだS1 を介して接合されている。
【0022】
図4に示されるように、このプリント配線板2の内部または外部には、外層導体回路または内層導体回路としての複数の導体パターン14が形成されている。これらの導体パターン14のうちのあるものは、隣接する第1のスルーホール4のランド4aと第2のスルーホール5のランド5aとの間をプリント配線板2の上面側において電気的に接続している。また、導体パターン14のうちの他のものは、前記スルーホール4,5と電子部品11〜13との間、または電子部品11〜13同士の間を電気的に接続している。
【0023】
プリント配線板2の第2のスルーホール5の下側開口には、図3(b)に示されるような構成を有する外部接続用ピン7の基端部がかしめ付けられ、かつはんだ付けされている。この外部接続用ピン7は、断面円形状をした導電性棒材21の基端部近傍にフランジ部22を設けてなるものである。同ピン7においてフランジ部22よりもさらに基端側の位置には、棒材21を潰すことで若干偏平状となったかしめ部23が形成されている。このかしめ部23は、第2のスルーホール5に対してピン7をプレスで圧入する際に塑性変形し、同スルーホール5の内壁面に密着するようになっている。なお、前記導電性棒材21の形成材料としては銅や銅合金等がある。
【0024】
次に、ソケット3の構成について説明する。図1,図2等に示されるように、ソケット3は正方形状かつ枠状をした部材であって、その外形の大きさは被搭載物であるPGA24の大きさにほぼ等しい。ソケット3を構成する絶縁基板25は、QFP12の収容スペース確保、はんだ付けの容易化、放熱性向上等のための正方形状の中央孔26を備えている。この中央孔26の周囲には、断面円形状であって中央孔26よりも遙かに小径のピン挿通孔27が多数形成されている。
【0025】
図3(a),図3(c)には、上記のようなピン挿通孔27に挿通される第1のソケット状ピン6及び第2のソケット状ピン15がそれぞれ示されている。両ソケット状ピン6,15は、断面円形状をした導電性棒材28にフランジ部29を設けてなるものである。ピン6においてフランジ部29よりも基端部側の部分は、先端部側の部分に比べて太くなっている。この太軸部分には、軸線方向に沿って延びる挿通穴30が形成されている。この挿通穴30には、PGA24のI/Oピン31が挿抜されるようになっている。そして、上記のようなソケット状ピン6の細軸部分は、ピン挿通孔27の下面側開口から挿入されかつはんだ付けされている。なお、フランジ部29の下半分は絶縁基板25の下面側から突出している。また、フランジ部29の上半分はテーパ面になっており、当該部分は絶縁基板25に埋没している。
【0026】
また、フランジ部29よりも先端部側にある細軸部分は、第1のソケット状ピン6のほうが第2のソケット状ピン15に比べていくぶん長くなっている。従って、第1のソケット状ピン6はプリント配線板2を貫通する反面、第2のソケット状ピン6はプリント配線板2を貫通しないようになっている。なお、図4に示されるように、プリント配線板2の下面側からの第1のソケット状ピン6の突出量は、外部接続用ピン7のそれと同程度となるように設定されている。従って、本実施形態では、第1のソケット状ピン6が外部接続端子7としての役割をも果たすようになっている。
【0027】
図4に示されるように、相対的に短い第2のソケット状ピン15の先端部は、第2のスルーホール5の上面側開口に挿通されている。この状態ではんだ付けがなされることにより、外層導体回路としてのスルーホール5のランド5aに対して前記ピン15の先端部が接合されている。また、第2のスルーホール5内において前記ピン15の先端部とピン7の基端部との間には、絶縁体としてのプリプレグ16が配置されている。そして、このプリプレグ16の介在により、スルーホール5の上面側開口と下面側開口とが隔てられ、かつ絶縁が図られている。
【0028】
図2に示されるように、マザーボード41にはあらかじめ固定ソケット42がはんだ付けによって脱着不能に固定されており、モジュール1はこの固定ソケット42の上面側に搭載された状態で使用される。このとき、外部接続用ピン7及び第1のソケット状ピン6は、固定ソケット42の有するソケット状ピン43の挿通穴に挿通される。なお、部品交換を行う際の便宜を図るため、当該接続部位にははんだ付けがなされない。
【0029】
一方、使用時においてPGA24は、モジュール1を構成するソケット3の上面側に搭載される。この場合、PGA24のI/Oピン31は、ソケット3の有するソケット状ピン6の挿通穴30に挿通される。そして、このときにはPGA24側とマザーボード41側とがモジュール1を介して電気的に接続される。従って、信号等はPGA24とマザーボード41との間を行き交うことが可能となる。その際、信号等が変換基板2の電子部品11〜13によって適宜変換されることにより、PGA24本来の機能が充分に発揮される状態となる。
【0030】
次に、このPGAソケットモジュール1を製造する方法を紹介する。
まず、プリント配線板2を作製する。プリント配線板2は、ガラスエポキシ絶縁基板を出発材料とし、サブトラクティブ法やアディティブ法等といった従来公知のパターン形成を行うことによって得ることができる。なお、ガラスエポキシに代えて、ガラスポリイミド等からなる樹脂製絶縁基板を選択したり、さらにはアルミナや窒化アルミニウム等からなるセラミック製絶縁基板を選択することも許容される。また、プリント配線板2の作製工程において、コアとなる内層基板の外表面に樹脂層や金属層を積層する際には、後に第2のスルーホール5が形成されるべき箇所に上述したプリプレグ16をあらかじめ配置しておく。
【0031】
また、プリント配線板作製工程に並行してソケット3の作製も実施する。ソケット3は、枠状の絶縁基板25にピン挿通孔27を透設した後、それらに対してソケット状ピン6,15を挿入することによって得られる。第1,第2のソケット状ピン6,15は別個に用意しておいてもよく、また第1のソケット状ピン6のみを用意しておいて細軸部分を適宜カットして使用してもよい。
【0032】
続く第1のピン立て工程では、プリント配線板2の第2のスルーホール5の下面側開口に対して、外部接続用ピン7の基端部をプレスで圧入する。すると、基端部にあるかしめ部23が塑性変形することにより、同ピン7がプリント配線板2に対してかしめ付けられる。このとき各ピン7は、既にある程度強固に支持された状態(仮固定された状態)となる。
【0033】
続くはんだ印刷工程では、スクリーン印刷の手法によって、プリント配線板2の上面側に位置する第1及び第2のスルーホール4,5のランド4a,5aにクリームはんだを印刷する。プリント配線板2の上面側は、外部接続用ピン7が突出している下面側とは異なりフラットなため、印刷に適しているからである。なお、クリームはんだの印刷は、スクリーン印刷以外の手法によってなされてもよい。また、前記クリームはんだとしては、例えば共晶はんだ(Pb:Sn=37:63,融点183℃)の粉末をベヒクルに分散させてなるもの等が使用される。
【0034】
続く第2のピン立て工程では、プリント配線板2の第1のスルーホール4の上面側開口に対してソケット状ピン6の先端部を挿通させ、かつ第2のスルーホール5の上面側開口に対してソケット状ピン15の先端部を挿通させる。このとき、第1のソケット状ピン6のみが、第1のスルーホール4を貫通してプリント配線板2の下面側から大きく突出した状態となる。
【0035】
続くリフロー工程では、ソケット3を上側に配置したプリント配線板2をリフロー炉内にセットした後、クリームはんだが融点する温度付近まで炉内の温度を上昇させる。このような加熱の結果、溶融したはんだS1 によって、ソケット状ピン6が第1のスルーホール4に接合され、かつ外部接続用ピン7及び第2のソケット状ピン15が第2のスルーホール5に接合される。即ち、この方法によると、各ピン6,7,15が一括してはんだ付けされる。
【0036】
この後、電子部品11〜13をそれぞれのパッド8〜10に対して個別にはんだ付けすることにより、所望のPGAソケットモジュール1が完成する。このようにして作製されたモジュール1にPGA24を搭載したものを、マザーボード41の固定ソケット42に搭載すれば、PGA24を高速で動作させることができる。
【0037】
以下、本実施形態において特徴的な作用効果を列挙する。
(イ)このPGAソケットモジュール1では、PGA24とマザーボード41との間を行き交う信号が、変換基板としてのプリント配線板2において変換されるようになっている。このため、PGA24の持つ本来の機能を充分に発揮することができ、処理の高速化を達成することができる。従って、このモジュール1を使用すれば、確実にマイクロコンピュータのアップグレードを図ることができる。
【0038】
(ロ)このモジュール1は、プリント配線板2の上面側のみにソケット3を配置した構成を採っている。従って、変換基板の上下両面側にソケットを配置した従来の構成に比べて全体が肉薄になり、その分だけモジュール1の小型化を達成することができる。さらに、下側ソケットがなくなる分だけ構成的に簡単になり、それに伴って低コスト化も達成することができる。
【0039】
(ニ)このモジュール1の構成によると、プリント配線板2を貫通する第1のソケット状ピン6も、外部接続用ピン7として使用することが可能となる。よって、外部接続用ピン7の立設数を従来の半分程度に減少させることができる。ゆえに、プリント配線板2に対するピン立て作業が容易になり、結果としてモジュール1の製造容易化が図られる。
【0040】
(ホ)このモジュール1では、第1のソケット状ピン6の細軸部分を第1のスルーホール4にはんだ付けする構成を採っている。ゆえに、はんだ付けなしで単に貫通孔に挿通させる構造を採ったときと比較し、同ピン6をプリント配線板2に対して強固に支持させることができる。これはソケット3側とプリント配線板2側とを接合する箇所が約2倍に増えるからである。従って、ソケット3とプリント配線板2との接合強度が高くなり、それに付随して信頼性も向上する。また、この構成であると、同ピン6を介してプリント配線板2側との導通も図ることが可能である。
【0041】
(ヘ)このモジュール1では、プリプレグ16の介在によって第2のスルーホール5の上面側開口と下面側開口とが隔てられるようになっている。それゆえ、第2のソケット状ピン15の先端部と外部接続用ピン7の基端部との間の絶縁を図ることができる。また、このようなプリプレグ16を設けておくと、プリント配線板2の製造時における不具合、ここでは未硬化樹脂の流亡によるスルーホール5の穴埋まり等を確実に回避することができる。従って、穴埋まりに起因してピン立て作業が困難になることを確実に防止することができ、ひいてはモジュール1の製造容易化を図ることができる。
【0042】
(ト)このモジュール1では、プリント配線板2の第2のスルーホール5に外部接続用ピン7の基端部をかしめ付けかつはんだ付けしたピン立て構造を採っている。よって、はんだ付けのみによるピン立て構造にした場合に比べて、確実にピン7の支持強度が向上する。また、支持強度の向上に伴ってピン7の相対的位置に狂いが生じにくくなるため、ピン7の位置精度も高くなる。よって、外部接続用ピン7をプリント配線板2に対して直かに立設できるようになる。
【0043】
(チ)本実施形態では、第1及び第2のピン立て工程を行った後に一括はんだ付けを行うことで、モジュール1を製造することを特徴としている。従って、ソケット状ピン6,15のはんだ付けと、外部接続用ピン7のはんだ付けとを別個に行ったときに発生する不具合もない。つまり、先に実施したはんだ付け部分のはんだS1 の再溶融が回避されるため、外部接続用ピン7の位置精度も高くなる。また、一括してはんだ付けを行う方法であると、別個にはんだ付けを行う方法に比べて、作業に要するトータルの時間も短くて済む。そのため、PGAソケットモジュール1の生産性の向上を図ることができる。
【0044】
なお、本発明は例えば次のように変更することが可能である。
(1)図5に示される別例1のように、細軸部分がない第2のソケットピン45を使用して、同ピン45と第2のスルーホール5のランド5aとをはんだ付けしてもよい。即ち、第2のソケット状ピン45は、必ずしもスルーホール5内に挿通されていなくてもよい。かかる構成を採った場合、同じスルーホール5内に挿通されている外部接続用ピン7の太軸部分を長く確保することで、同ピン7の支持強度をより高くすることも可能である。
【0045】
(2)図6に示される別例2のような構成としてもよい。同図によると、第2のスルーホール5が省略されるとともに、外層導体回路としての上面側のランド5aの代わりにパッド47が形成されている。そして、このパッド47に対して同ピン45の先端部がはんだ付けされている。さらに、スルーホール5の下面側開口があった位置には、ブラインドバイアホール46が形成されている。外部接続用ピン7の基端部は、そのブラインドバイアホール46にかしめ付けられかつはんだ付けされている。かかる構成であると、本来スルーホール5があった部分の内層にも導体パターン14を引き回すことが可能となり、プリント配線板2のさらなる高密度化を図ることができる。
【0046】
(3)図7に示される別例3のような構成としてもよい。同図においては、内壁面に銅めっきが施された第1のスルーホール4に代わり、めっきが施されていない単なる貫通孔49が設けられている。そして、第1のソケット状ピン6は、これらの貫通孔49を貫通してプリント配線板2の下面側から大きく突出している。従って、かかるピン6についてははんだ付けを施す必要がなく、プリント配線板2側とも非導通となる。なお、プリント配線板2側との導通が図られなくなる点や支持強度に劣るものとなる点を鑑みると、この構造よりは実施形態の構造のほうが好ましいといえる。
【0047】
(4)変換基板として使用したプリント配線板2は、6層板以外の多層板(例えば、2,3,4,5,7,8,9,10,11,12層板等)であってもよい。プリント配線板2の構成簡略化や低コスト化を優先したい場合には層数を少なくすればよく、外形寸法の低減による小型化を優先したい場合には層数を多くすればよい。
【0048】
(5)かしめ部23の形状は、図3(b)に示されたもののみに限定されるわけではなく、圧入時に塑性変形してスルーホール5の内壁面に密着しうるものであればどのようなものでもよい。
【0049】
ここで、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想をその効果とともに以下に列挙する。
(1) 請求項1において、前記外部接続用ピンの基端部には、偏平状に潰してなるかしめ部が設けられていることを特徴とするPGAソケットモジュール。この構成であると、第2のスルーホールに対してピンを確実にかしめ付けることができ、ピンの支持強度を向上させることができる。
【0052】
なお、本明細書中において使用した技術用語を次のように定義する。
「はんだ: 共晶はんだ等のように鉛及び錫を主成分として含むPb−Sn系のはんだをいうほか、Au系、In系、Bi系等のようなPbレスのはんだも含む。」
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、大型化、構成の複雑化、高コスト化を伴うことなく処理の高速化を達成することができるPGAソケットモジュールを提供することができる。また、変換基板へのピン立て作業が容易になることで、モジュールの製造容易化を図ることができる。
【0054】
加えて、ソケットと変換基板との接合強度が高くなることで、信頼性の向上が図られる。
さらに、第2のソケット状ピンの先端部を支持すべき穴構造がなくなる分だけデッドスペースが減少することで、ひいてはプリント配線板の高密度化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態のPGAソケットモジュールを示す概略分解斜視図。
【図2】同ソケットモジュールの概略側面図。
【図3】(a)は第1のソケット状ピンを示す斜視図、(b)は外部接続用ピンを示す斜視図、(c)は第2のソケット状ピンを示す斜視図。
【図4】同ソケットモジュールを示す要部拡大部分断面図。
【図5】別例1のPGAソケットモジュールを示す要部拡大概略断面図。
【図6】別例2のPGAソケットモジュールを示す要部拡大概略断面図。
【図7】別例3のPGAソケットモジュールを示す要部拡大概略断面図。
【図8】従来におけるPGAの搭載構造を示す概略側面図。
【図9】従来におけるPGAの搭載構造を示す概略側面図。
【符号の説明】
1…PGAソケットモジュール、2…変換基板としてのプリント配線板、3…ソケット、4…第1のスルーホール、5…第2のスルーホール、5a…導体回路としてのスルーホールのランド、6…第1のソケット状ピン、7…外部接続用ピン、15,45…第2のソケット状ピン、16…絶縁体としてのプリプレグ、24…PGA、31…I/Oピン、47…導体回路としてのパッド。
Claims (2)
- 変換基板の上面側に、PGAのI/Oピンが挿抜可能な複数のソケット状ピンを備えるソケットを配置してなるPGAソケットモジュールであって、
前記変換基板を貫通する第1のソケット状ピンと、
前記変換基板の上面側に形成された導体回路のパッドに対して先端部がはんだ付けされている第2のソケット状ピンと、
前記第2のソケット状ピンの真下に位置し、前記変換基板の下面からの前記第1のソケット状ピンの突出量と同程度に突出し、前記変換基板の下面側に形成されたブラインドバイアホールに基端部がかしめ付けされ、かつはんだ付けされている外部接続用ピンと、
前記パッドと外部接続用ピンとの間に配置形成され、前記変換基板の内層に引き回される導体パターンと、
を備えることを特徴とするPGAソケットモジュール。 - 前記導体パターンは、前記変換基板に形成された電子部品接続用パッドと電気的に接続されることを特徴とする請求項1に記載のPGAソケットモジュール。
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JP (1) | JP3722911B2 (ja) |
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JP5534886B2 (ja) * | 2010-03-24 | 2014-07-02 | ミツイ精密株式会社 | 電気的コネクタ、カメラレンズ及びカメラ |
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1996
- 1996-06-11 JP JP14957396A patent/JP3722911B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09331130A (ja) | 1997-12-22 |
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