JP3722547B2 - 照明光学系 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、顕微鏡等光学機器に用いられる照明系であって、ある程度の開口数を確保でき且つ一定の範囲内においてムラのない均一で明るい照明光が得られ、光路中に設けられた拡散面(拡散板)の特性がホログラフィック技術等により制御される照明光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホログラフィック技術を用いることにより、拡散面の各部分毎の拡散特性を異ならせているものとしては、米国特許明細書第5,046,793 号,第5,418,631 号及びWadle et al,"Holographic diffuser",Opt.Eng.33,213-218(1994) 等に記載されている技術がある。
又、ステッパ等において一般に用いられるものであるが、ムラのない均一な照明を得る技術としては、フライアイレンズを用いたものがある。特に、顕微鏡に用いられた例としては、特開昭59-111,124号公報に開示されている技術がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
拡散板からの光をレンズを介して照明光として用いる場合、照明光として理想的な開口数を確保し、一定の範囲内でムラのない均一で明るい照明光を得るためには、拡散光の指向方向や拡散角度を拡散板の各部分毎に最適化する必要がある。しかしながら、それは通常の拡散板では実現不可能である。例えば、顕微鏡光学系においては、光源の像をコンデンサ光学系の瞳に投影するケーラー照明系が用いられるが、このときフィラメントに起因して生じる光源の発光ムラ等をコレクタ光学系内若しくはコレクタ光学系とコンデンサ光学系との間に設けられた拡散板により解消し、できる限り標本面に生じる照明ムラを抑制し且つ瞳内に十分な光を供給し得るように構成されてはいる。しかし、実際には、拡散板の拡散特性が細かく制御できないため、瞳内の光の満たし方と標本面での照明ムラの除去を完全に満足できる程拡散度を大きくすると、拡散板の拡散による光量ロスが大きくなりすぎて顕微鏡の視野が暗くなるため、かかる拡散度を多少抑えてバランスを保っている。
【0004】
これに対し、拡散面の各部分毎に拡散の特性を変えるため、ホログラフィク技術を用いた例もあるが、例えば、前述の米国特許明細書第5,418,631 号に記載された技術では、拡散面の各部分毎に入射する光の角度が異なっても射出光の指向の方向が一様になるように構成されている。しかしながら、これは拡散板からの光で直接物体を照明しているためであり、拡散光の指向の方向を拡散面の各部分毎に変化させているわけではない。更に、照明光の開口数については何も記載されていない。これは、拡散面の後にレンズ等が配置されていないためであり、言い換えれば開口数の大きな照明光については考慮していないのである。
【0005】
又、米国特許明細書第5,046,793 号に開示されている光学系においては、拡散光の指向の方向が拡散面の各部分毎に変化しているが、これはスクリーンに用いられているためであり、照明光の均一性や照明光の開口数等については何も触れられていない。
更に、Wadle et al,"Holographic diffuser",Opt.Eng.33,213-218(1994) では、拡散光の角度の広がりを制御する手法について述べられているが、これにより照明光の均一性や照明光の開口数にどのような影響を及ぼすかについては一切触れられていない。
又、フライアイレンズによって均一な照明光を得る方法においては、ステッパ等のように照明光のムラが数%以下という極めて高い均一性が求められる場合、レンズ面群が2面(又は2つのレンズ群)の光学系が用いられる。従って、拡散板1枚で均一な照明光を得る手段に比べて構成上複雑であるうえ、場合によっては調整機構も必要となるという欠点がある。
【0006】
更に、ステッパ程厳密に照明光の均一性が要求されない場合には、例えば、顕微鏡に用いる照明系では、特開昭59-111,124号公報に示されているように、フライアイレンズによって多数のフィラメント像を形成し、2次光源の拡大を図ることにより照明光の開口数の確保と照明光のムラを少なくしようとしているものがある。しかしながら、実際には、フライアイレンズの大きさを無限に小さくすることは不可能であるため、瞳を見た場合にレンズの境界や複数のフィラメント像が直接見えてしまうという欠点がある。
この不具合を解決するために、前記公報に開示された照明系では、フライアイレンズの後に拡散性の非常に少ない拡散板を挿入配置しているが、この場合も単に1枚の拡散板を用いた場合と比べて構成が複雑になってしまうという問題が生じる。
【0007】
そこで、上記従来技術の有する問題点に鑑み、本発明は、拡散面の拡散特性を制御することにより、最適な開口数を有し、一定の範囲内においてムラのない均一で明るい照明光を供給できる照明光学系を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明による照明光学系は、光源と物体との間に配置された照明光学系において、この照明光学系中に少なくとも1面の拡散面と該拡散面からの拡散光を前記物体に投影するレンズ群とを備え、前記拡散面のパターンをホログラフィ手段により形成し、前記レンズ群が、光源側から順に配置されたコレクタ光学系と光源像投影光学系とコンデンサ光学系とを有し、前記拡散面が、前記コレクタ光学系と光源像投影光学系との間、あるいは前記コレクタ光学系内に配置され、前記拡散面での拡散光の拡散角度θが、以下に示す条件を満足することを特徴とする。
ここで、fCOは前記コレクタ光学系全系の焦点距離、fFSは前記光源像投影光学系全系の焦点距離、fCDは前記コンデンサ光学系全系の焦点距離、NAは前記コンデンサ光学系から射出される照明光の開口数、Dは前記光源サイズの半径又は対角長の半値である。
又、本発明による照明光学系は、光源と物体との間に配置された照明光学系において、この照明光学系中に少なくとも1面の拡散面と該拡散面からの拡散光を前記物体に投影するレンズ群とを備え、前記拡散面のパターンをホログラフィ手段により形成し、前記レンズ群が、光源側から順に配置されたコレクタ光学系と光源像投影光学系とコンデンサ光学系とを有し、前記拡散面が、前記コレクタ光学系と光源像投影光学系との間、あるいは前記コレクタ光学系内に配置され、前記拡散面の有効半径最外側での拡散光の指向角度φが、以下に示す条件を満足することを特徴とする。
ここで、fFSは前記光源像投影光学系全系の焦点距離、fCDは前記コンデンサ光学系全系の焦点距離、NAは前記コンデンサ光学系から射出される照明光の開口数、Dは前記光源サイズの半径又は対角長の半値である。
又、本発明の光学系は、更に、以下の条件を満足することを特徴とする。
ここで、r1は拡散面上の任意に選んだ第1の点と光軸との距離、φ1は該第1の点での拡散光の指向角度、r2は前記第1の点とは別の第2の点と光軸との距離、φ2は該第2の点での拡散光の指向角度である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明による照明光学系は、前述のように、光源と物体との間に配置された照明光学系において、この光学系中に少なくとも1面の拡散面とその拡散面からの拡散光を前記物体に投影するレンズ群を備え、前記拡散面のパターンをホログラフィ手段によって形成している。拡散光をレンズを介して物体に照射する場合、拡散面から射出される拡散光の特性は前記拡散面の面内で最適化されることが理想的である。これはホログラフィック手段を用いて所望のパターンを任意に形成することによって実現できる。
【0010】
ここで、拡散光の特性についてもう少し詳しく説明する。拡散光の特性を分類すると、指向方向と拡散角度との2つに分けられる。図1は、コレクタ光学系とコンデンサ光学系(共に図示せず)との間に拡散板を配置した様子を示す図であるが、拡散面上の点Aに当たった光は摸式的には点線で示されたような分布で拡散される。点Aと点線上の点(例えば点B)を結んだ線分は、その線分の方向が拡散光の進む方向を表し、長さがその方向における拡散光の強度を表している。その線分の長さが最も長い方向、即ち拡散光の強度が最も強い方向が拡散の指向方向であり、この指向方向から拡散光がどれだけ拡がっているかを角度で表したのが拡散角度である。拡散光の分布状態は指向方向(線分AB)に対しほぼ対称となるため、拡散角度は指向方向からの片側への拡がり角の絶対値で表すことができる(図1ではθとなる)。又、φは拡散面に下ろした鉛直線に対する拡散光の指向方向(指向角度)を示している。
尚、本発明では、拡散光の強度が、拡散角度が0°(指向方向)のときの20%の強度になる角度を以って拡散角度を定義する。
【0011】
なお、本発明に対する参考の構成として、通常の拡散板の拡散面は微小のプリズムがランダムに配列されて構成されていると考えれば、ホログラフィ手段を用いなくとも、計算機等で最適なパターン求め前記微小のプリズムを配列することにより拡散面の部分毎の拡散特性を設定してもよい。即ち、光源と物体との間に配置された照明光学系中に、図2に示すように、少なくとも1面の拡散面とこの拡散面からの拡散光を物体に投影するレンズ群とを備え、前記拡散面の各部分毎の拡散特性が異なるように構成することによっても、前述の効果と同様の効果が期待できる。尚、この場合における拡散角度、指向角度は図のθ、φとなる。
更に、特殊な光学系を除けば大抵の光学系が光軸に対して対称となっていることを考慮すると、前記拡散面の各部分毎の拡散特性は光軸に対して対称に現れるようにすることが好ましい。
【0012】
更に、拡散面が有する拡散特性が光軸に対して対称になっている場合、例えば、拡散の指向方向が1点に向かうような場合には、拡散面自身がレンズ作用を備えていると考えられるので、光源と物体との間に配置され拡散光を物体に投影するレンズ群を有していない照明光学系において、この照明光学系中に少なくとも1面の拡散面を備え、この拡散面の各部分毎の拡散特性を異ならせ、この特性分布が光軸に対して対称となるように構成してもよい。
この場合においても、拡散面のパターンはホログラフィ手段によって形成されることが好ましい。
【0013】
又、例えば、図3に示すように、従来の拡散板と同様の拡散面をレンズの面に設けた場合、レンズが曲率半径を有しているため射出光の特性が見かけ上光軸上とレンズ周辺部とでは異なってくる。しかし、この場合、拡散面が有する拡散特性を制御したわけではないので、照明ムラや照明光の開口数に関して不利になる。従って、一般的には、拡散面を曲率半径を有した面に設けるようなことはないが、本発明では拡散面が有する拡散特性をホログラフィ手段を用いて制御することが可能なため、拡散面を光源とその拡散面からの拡散光を物体に投影するレンズ群との間に設けられたコレクタ光学系中の有限の曲率半径を有する面に設けてもよい。拡散面を例えばレンズに設けることにより、照明光学系をコンパクトで且つ安価に製造することが可能になる。
尚、前記拡散面はミラー面であってもよい。
【0014】
顕微鏡光学系においては、光源と物体との間に配置された照明光学系中に、光源側から順にコレクタ光学系とコンデンサ光学系とを配置し、更に拡散面を前記コレクタ光学系とコンデンサ光学系との間に配置して、前記拡散面の拡散特性を制御可能に構成すれば、照明ムラを解消し照明光の開口数も十分に確保でき、且つ明るさも損なわない照明光学系を提供することが可能である。
このとき、前記照明光学系中に、光源側から順に、コレクタ光学系と光源像投影光学系とコンデンサ光学系とを配置し、拡散面を前記コレクタ光学系と光源像投影光学系との間に設け、更に、前記コレクタ光学系全系の焦点距離をfCO,前記光源像投影光学系全系の焦点距離をfFS,前記コンデンサ光学系全系の焦点距離をfCD,前記コンデンサ光学系から射出された照明光の開口数をNA,前記光源サイズの半径又は対角長の半径をDとすると、前記拡散面での拡散光の拡散角度θは、
を満足していることが好ましい。
【0015】
条件式(1)中、fCD,NA,fFSで決まる各項は、拡散面から標本面までの光学系において、近軸的に照明光の開口数を確保するために必要な角度を導くものである。又、D,fCDで決まる項は、光源から拡散面までの光学系において、光源が大きさを有することにより軸外光束が元々有している角度を導くものである。従って、両者の差即ち上記条件式(1)の左辺は、照明光の開口数だけを考慮し軸外光束を最大限利用できるとした場合に、拡散面に最低限必要とされる拡散角度を導くことになる。
【0016】
条件式(1)の下限は、拡散光の角度の拡がりを考慮して照明光の開口数の不足が顕著となる限界から導かれている。照明光の開口数のみを考えれば条件式(1)に上限を定める必要はないが、拡散角度を大きくするとけられる光束も多くなり暗くなるので、あまり拡散角度を大きくしすぎるのも問題である。又、照明ムラについても、光束の角度に対する強度分布が一様であれば、必要以上に拡散角度を大きくすることは好ましくない。しかし、図4に示すように、拡散板は拡散角度θに対し一様な特性(強度)を有していないため、拡散角度を少し大きくとり実効的な範囲内においてほぼ一様となるようにするのが好ましい。従って、条件式(1)の上限は明るさと照明ムラのバランスとにより決定されることになる。
【0017】
以上、拡散光の角度の拡がり条件について説明したが、これは拡散面上の各部分において一様な特性を有している場合の条件である。しかし、本発明の照明光学系に用いられる拡散素子は拡散面の各部分毎の特性を変えることができるため、更に光拡散の指向方向を制御することでより良好な性能を得ることができる。故に、本発明の照明光学系においては、拡散面での拡散光の指向方向が入射光の方向よりも光軸側に向くように構成することが好ましい。これにより、光学系の外にけられる光束がより少なくなり、供給される照明光の明るさを向上させることができる。
このとき、拡散面上のある点での拡散光の指向方向が、前記拡散面上の任意の点と光軸との距離が大きくなるにつれて徐々に光軸側に向かってくるように構成されていることが好ましい。これは、照明光の開口数に寄与する光は拡散面では開口数が大きくなるにつれて光軸から離れた位置でより大きく拡がるからである。又、このように構成することにより、けられる光束も少なくなるので供給される照明光の明るさをより向上させることができる。
【0018】
そして、この光の指向方向は、拡散による拡がりがない場合には、視野絞りの中心に向かっていることが、照明光の開口数を考慮すると理想的である。しかし、照明ムラを解消するためには、光の拡散にある程度の拡がりをもたせ、その分指向角度を緩くしておくことが好ましい。故に,本発明の照明光学系では、光源と物体との間に配置された照明光学系中に、光源側から順に、コレクタ光学系と光源像投影光学系とコンデンサ光学系とを配置し、拡散面を前記コレクタ光学系と光源像投影光学系との間に設け、更に、前記コレクタ光学系全系の焦点距離をFCD,前記光源像投影光学系全系の焦点距離をfFS,前記コンデンサ光学系全系の焦点距離をfCO,前記コンデンサ光学系から射出される照明光の開口数をNAとするとき、前記拡散面の有効半径最外側での拡散光の指向角度φは、
の関係を満足していることが好ましい。
【0019】
上記条件式(2)が下限値をとるのは前記拡散面の各部分毎の指向性が特に異ならない場合であり、又、上限値をとるのは照明光の開口数を確保するために十分な指向方向が得られている場合である。よって、条件式(2)がその上限値を上回ると、拡散強度が最も強い指向光線自体がけられると共に、そもそも拡散光が拡散角度によって定まる拡がりを有しているため、条件式(2)の上限値を越える指向角度が加わると供給される照明光は極端に暗くなってしまう。
【0020】
更に、拡散光の指向方向は拡散面の有効半径最外側だけでなく拡散面上のあらゆる部分において厳密に制御されていることが好ましいが、拡散光の拡がりを考えると、指向方向に少しくらいのばらつきがあっても実用上は差し支えない。しかし、この指向方向のばらつきが大きくなると、照明ムラが増大されてしまう虞があるため適当な範囲に収まっていることが好ましい。
このため、拡散面上の任意の点と光軸との距離をr1,この点での拡散光の指向角度をφ1,前記拡散面上の別の点と光軸との距離をr2,この点での拡散光の指向角度をφ2とすると、本発明の照明光学系は、前記拡散面上における任意の点に対し、
の関係を満足していることが好ましい。
上記条件式(3)がその下限値を下回ると、拡散光の指向角度がきつすぎて照明光に暗い部分を生じ照明ムラとなる。又、条件式(3)がその上限値を上回ると、今度は拡散光の指向角度がゆるくなりすぎて明るい部分を生じやはり照明ムラとなるため好ましくない。
【0021】
これまで、顕微鏡照明光学系において、拡散面をコレクタ光学系とコンデンサ光学系との間に設けた場合について説明してきたが、コレクタ光学系から射出される光の特性を制御するならば、拡散面はコレクタ光学系内部に配置されていても差し支えない。即ち、光源と物体との間に配置された照明光学系中に、光源側から順に、コレクタ光学系と光源像投影光学系とコンデンサ光学系とを配置し、拡散面を前記コレクタ光学系内に設けてもよい。
この場合も前述の照明光学系と同様に、顕微鏡照明光学系であって、かかる照明光学系中に、光源から順に、コレクタ光学系と光源像投影光学系とコンデンサ光学系とを配置し、拡散面を前記コレクタ光学系内に設け、更に、前記コレクタ光学系全系の焦点距離をfCD,前記光源像投影光学系全系の焦点距離をfFS,前記コンデンサ光学系全系の焦点距離をfC,光源の大きさの半値をDとすると、拡散光が前記コレクタ光学系から射出された後の拡散角度θ’は
を満足していることが好ましい。
この作用は条件式(1)に基づいて行った説明と同様である。
【0022】
又、条件式(1)により条件付けられた照明光学系と同様に、前記コレクタ光学系から射出された後の拡散光の指向方向が入射光の方向よりも光軸側に向いていることが好ましい。
更に、拡散面上のある点からの拡散光がコレクタ光学系を介した後の指向方向が、前記拡散面上の点と光軸との距離が大きくなるにつれてより光軸側に向くようすることが好ましい。
そして、本発明の照明光学系では、光源と物体との間に配置された照明光学系中に、光源側から順に、コレクタ光学系と光源像投影光学系とコンデンサ光学系とを配置し、拡散面を前記コレクタ光学系内に設け、更に、前記コレクタ光学系全系の焦点距離をfCO,前記光源像投影光学系全系の焦点距離をfFS,前記コンデンサ光学系全系の焦点距離をfCD,前記コンデンサ光学系から射出される照明光の開口数をNAとするとき,前記拡散面の有効半径最外側からの拡散光の指向光線が前記コレクタ光学系の最終面を通る位置での指向角度φ’は、
の関係を満足していることが好ましい。
【0023】
加えて、拡散面上の任意の点からの拡散光の指向光線がコレクタ光学系最終面を通る位置での光軸との距離をr1’,この位置での指向光線の指向角度をφ1’,前記拡散面上の別の点からの拡散光の指向光線がコレクタ光学系最終面を通る位置での光軸との距離をr2’,この位置での指向光線の指向角度をφ2’とするとき、本発明の照明光学系は、前記拡散面上における任意の点に対し、
の関係を満足していることが好ましい。
【0024】
ところで、一般の顕微鏡では、コレクタ光学系とコンデンサ光学系との間に視野絞りが設けられている。視野絞りは標本面上に投影される必要があるため、拡散面をコンデンサ光学系内に設けるようなことは通常行われないが、視野絞りを必要としない(又は視野絞りが設けられていない)顕微鏡であれば、拡散面をコンデンサ光学系内に設けることも可能である。よって、このような場合には、光源と物体との間に配置された照明光学系中に、光源側から順に、コレクタ光学系とコンデンサ光学系とを配置し、拡散面を前記コンデンサ光学系内に設けてもよい。
【0025】
又、落射暗視野照明においては、専用のコンデンサ光学系を使用するため、暗視野照明に適した拡散特性を備えた拡散面が前記コンデンサ光学系内に設けられていれば十分であり、又、暗視野照明光は輪帯状に形成されるため、拡散面も輪帯状に形成するのがよい。よって、本発明の照明光学系は、光源と物体との間に配置された顕微鏡暗視野照明光学系において、この暗視野照明光学系中に、光源側から順に、コレクタ光学系とコンデンサ光学系とを配置し、拡散面を前記コンデンサ光学系内に設け、更に、前記拡散面を輪帯状に形成してもよい。
【0026】
更に、透過暗視野顕微鏡や位相差顕微鏡等では、コンデンサ光学系の瞳位置にリングスリットを配置し、これにより輪帯照明を行う照明光学系を採用している。しかし、従来は単にリングスリットを配置するだけであり、スリット内を通る光のみを有効利用できるものであった。そこで、この従来の光学系に本発明の照明光学系に用いられる拡散素子を採用すれば、従来有効に利用できなかった光を有効に利用し、より明るい照明光を供給し得る照明光学系を実現することができる。即ち、顕微鏡輪帯照明光学系において、かかる照明光学系中に、光源側から順に、コレクタ光学系とコンデンサ光学系とを配置し、前記コンデンサ光学系の瞳面にリングスリットを配置し、更に拡散面を光源とリングスリットとの間に設け、前記拡散面からの拡散光の指向光線が前記リングスリット内を通るように構成することにより実現できる。
【0027】
このとき、拡散面上の各点からリングスリットに向かう指向光線は互いに略平行になっていることが好ましい。これは、輪帯照明の場合、通常の照明とは異なり最適な照明光の最適な開口数の範囲がかなり狭くなっているので、光線の指向角度を無理に拡散面上の各部分毎に制御しなくても拡散角度を適当に設定することにより、必要な照明光の開口数は十分に確保できるためである。
又、照明光学系中に、光源側から順に、コレクタレンズとコンデンサレンズとを配置し、前記コレクタレンズとコンデンサレンズとの間に拡散面を有する拡散板を設け、更に、この拡散板に所望の照明方法に応じて切替え可能な機構を設けることにより、通常の照明はもとより輪帯照明にも対応可能な照明光学系を提供することができる。
【0028】
以下、図示した実施例に基づき本発明を詳細に説明する。
【0029】
第1実施例
図5は本実施例にかかる照明光学系の基本構成を示す概念図であり、顕微鏡照明光学系として用いた例を示すものである。光源面1と標本面9との間には、光源面1側から順に、コレクタレンズ2,拡散面3を有する拡散板4,光源像投影レンズ6及びコンデンサレンズ8が配置されている。又、拡散板4と光源像投影レンズ6との間には視野絞り5が、光源像投影レンズ6とコンデンサレンズ8との間には開口絞り7が夫々配置されている。この構成において、コレクタレンズ2の焦点距離fCO=25mm,光源像投影レンズ6の焦点距離fFS=85mm、コンデンサレンズ8の焦点距離fCD=9mm ,コンデンサレンズ8から射出される照明光の開口数NA=1.4 ,光源面1の半値D=0.75mmとなっている。そして、本実施例の照明光学系に用いられる拡散板4の拡散角度θの値は、8 °である。
又、本実施例では、透過型照明光学系として構成した例を示したが、焦点距離等の条件さえ合えば、落射照明光学系として構成することも可能である。
【0030】
第2実施例
本実施例の照明光学系の基本構成は第1実施例に示したものと同様であり、よって、前記焦点距離等の数値も同様である。ただ、本実施例では、拡散板4がレンズとしての作用を備えており、拡散面3がそのレンズの曲率半径を有する面に設けられている点のみ異なる。即ち、図6は本実施例の照明光学系に用いられる拡散板4の特性を示す図であるが、このとき、拡散面3の有効半径は15mmであり、拡散面3の有効半径最外側での拡散の指向角度φは3 °,拡散角度θは8 °である。
【0031】
第3実施例
図7は本実施例にかかる照明光学系の構成を示す概念図であり、落射暗視野照明光学系として構成した例を示すものである。この種の照明光学系として、従来は拡散板とドーナツ形状のレンズとが用いられていたが、本実施例の照明光学系では、拡散光の指向角度と拡散角度を制御することにより、拡散板のみを用いれば足り、前記ドーナツ形状のレンズを省略することができる。即ち、本実施例の照明光学系は、光源1から射出された光をコンデンサレンズ2により平行光とした後、リング絞り11を介してミラー12で反射し、拡散板13のみで標本面9へ導いている。
このとき、暗視野照明光の開口数NAの最小値を0.50,最大値を0.65とすると、照明に必要な光の角度は30°から40°である。従って、図8に示すように、拡散板13の指向角度φを35°とし、拡散角度θを5 °に設定すればよい。
【0032】
第4実施例
図9は本実施例にかかる照明光学系の基本構成を示す概念図である。本実施例の照明光学系は、各レンズ系の焦点距離等は第1実施例に示した照明光学系と同様であるが、コンデンサレンズ8の開口絞り7に代えてリングスリット10が配置されている点のみ異なる。リングスリット10によって定まる照明光の開口数NAの最小値を0.4 ,最大値を0.5 とすると、拡散面3を射出する際に必要な拡散光の角度θは最小値が2.45°,最大値が3.03°となる。従って、本実施例では、図10に示すように、拡散板4の指向角度φを2.73°,拡散角度θを0.3 °に設定している。このように設定することによって、拡散光の大部分がリングスリット10内に入射するようになる。又、標本面9での照明範囲の半径を0.13mmとすると、リングスリット10に入射する光に必要な開口数は0.014 となる。尚、図9では、リングスリット10の最外側に開口数0.014 で入射する光を実線で、リングスリット10の最内側に開口数0.014 で入射する光を点線で示している(以下同様)。
以上より、位相観察を行う際の拡散板4から射出される光の特性としては、図10に示されたものがよいことが分かる。通常の観察を行う際、拡散角度θが第1実施例にも示したように、8 °程度であることから、本実施例に示したような拡散板4を用いることにより、照明光の明るさを向上させることができる。
【0033】
第5実施例
図11は、本実施例にかかる照明光学系の基本構成を示す概念図である。本実施例の照明光学系も第4実施例に示されたものと基本的な構成は同じではあるが、暗視野照明を行うため、リングスリット10によって定まる照明光の開口数NAの最小値が0.8 ,最大値が0.9 である点が異なっている。又、拡散板4は第4実施例の照明光学系と同一の位置に配置して構成することもできるが、本実施例ではよりコンデンサレンズ6に近い位置に配置した例を示している。この場合、拡散板4の特性は図12に示すようになる(θ、φの値は第4実施例と同じ)。
【0034】
第6実施例
図13は、本実施例にかかる照明光学系の基本構成を示す概念図である。本実施例の照明光学系も、基本的な構成は第4実施例に示された照明光学系と同様であるが、低倍の照明を行う場合を想定して構成されており、拡散面3から射出される光束の径の大きさがかなり大きくなっている点が異なる。このような場合には、拡散板4の特性は図14に示すようにする必要がある(θ、φの値は第4実施例と同じ)。このような分布は、ホログラフィックの技術を用い、2重露光を行うことで可能になる。
【0035】
以上説明したように、本発明による照明光学系は特許請求の範囲に記載された特徴と合わせ、以下(1)〜(20)に示すような特徴も備えている。
【0036】
(1)前記拡散面の各部分毎の拡散特性は光軸に対して対称になっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の照明光学系。
【0037】
(2)前記拡散面は、光源とその拡散面からの拡散光を物体に投影するレンズ群との間に設けられたコレクタ光学系中の有限の曲率半径を有する面に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3、上記(1)の何れかに記載の照明光学系。
【0038】
(3)前記拡散面は、ミラー面に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3又は上記(1)乃至(2)の何れかに記載の照明光学系。
【0039】
(4)光源と物体との間に配置された照明光学系中に、前記光源側から順に、コレクタ光学系とコンデンサ光学系とが配置され、拡散面が前記コレクタ光学系とコンデンサ光学系との間に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3、上記(1)乃至(3)の何れかに記載の照明光学系。
【0040】
(5)顕微鏡照明光学系であって、その照明光学系中に、光源側から順に、コレクタ光学系と光源像投影光学系とコンデンサ光学系とを配置し、拡散面を前記コレクタ光学系と光源像投影光学系との間に設け、更に、前記コレクタ光学系全系の焦点距離をfCO,前記光源像投影光学系全系の焦点距離をfFS,前記コンデンサ光学系全系の焦点距離をfCD,前記コンデンサ光学系から射出される照明光の開口数をNA,前記光源サイズの半径又は対角長の半値をDとすると、前記拡散面での拡散光の拡散角度θが以下に示す条件式を満足するようにしたことを特徴とする上記(4)に記載の照明光学系。
【0041】
(6)拡散面での拡散光の指向方向が入射光の方向に対し光軸側に向いていることを特徴とする上記(4)又は(5)に記載の照明光学系。
【0042】
(7)拡散面上の任意の点における拡散光の指向方向が、前記拡散面上の点と光軸との距離が大きくなるにつれて光軸側に向いてくることを特徴とする上記(6)に記載の照明光学系。
【0043】
(8)照明光学系中に、光源側から順に、コレクタ光学系と光源像投影光学系とコンデンサ光学系とを配置し、拡散面を前記コレクタ光学系と光源像投影光学系との間に設け、更に、前記コレクタ光学系全系の焦点距離をfCO,前記光源像投影光学系全系の焦点距離をfFS,前記コンデンサ光学系全系の焦点距離をfCD,前記コンデンサ光学系から射出される照明光の開口数をNA,前記拡散面の有効半径最外側での拡散光の指向角度をφとするとき、以下に示す条件式を満足するようにしたことを特徴とする上記(6)又は(7)に記載の照明光学系。
【0044】
(9)拡散面上の任意の点と光軸との距離をr1,この点での拡散光の指向角度をφ1,前記拡散面上の別の点と光軸との距離をr2,この点での拡散光の指向角度をφ2とするとき、以下に示す条件式が前記拡散面上における任意の点に対し成立するようにしたことを特徴とする上記(6)乃至(8)の何れかに記載の照明光学系。
【0045】
(10)光源と物体との間に配置された照明光学系中に、前記光源側から順に、コレクタ光学系とコンデンサ光学系とが配置され、拡散面が前記コレクタ光学系内に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3、上記(1)乃至(3)の何れかに記載の照明光学系。
【0046】
(11)顕微鏡照明光学系であって、その照明光学系中に、光源側から順に、コレクタ光学系と光源像投影光学系とコンデンサレンズとを配置し、拡散面を前記コレクタ光学系内に設け、更に、前記コレクタ光学系全系の焦点距離をfCO,前記光源像投影光学系全系の焦点距離をfFS,前記コンデンサ光学系全系の焦点距離をfCD,前記コンデンサ光学系から射出される照明光の開口数をNA,前記光源の大きさの半値をDとするとき、拡散光が前記コレクタ光学系から射出された後の拡散角度θ’が以下に示す条件式を満足するようにしたことを特徴とする上記(10)に記載の照明光学系。
【0047】
(12)前記コレクタ光学系から射出された後の拡散光の指向方向が入射光の方向に対し光軸側に向いていることを特徴とする上記(10)又は(11)に記載の照明光学系。
【0048】
(13)拡散面上の任意の点からの拡散光のコレクタ光学系から射出された後の指向方向が、前記拡散面上の点と光軸との間の距離が大きくなるにつれてより光軸側に向いてくるようになっていることを特徴とする上記(12)に記載の照明光学系。
【0049】
(14)照明光学系中に、光源側から順に、コレクタ光学系と光源像投影光学系とコンデンサ光学系とを配置し、拡散面を前記コレクタ光学系内に設け、更に、前記コレクタ光学系全系の焦点距離をfCO,前記光源像投影光学系全系の焦点距離をfFS,前記コンデンサ光学系全系の焦点距離をfCD,前記コンデンサ光学系から射出される照明光の開口数をNA,前記拡散面における有効半径最外側からの拡散光の指向光線が前記コレクタ光学系最終面を通る位置での指向角度をφ’とするとき、以下に示す条件式を満足するようにしたことを特徴とする上記(12)又は(13)に記載の照明光学系。
【0050】
(15)拡散面上の任意の点からの拡散光の指向光線がコレクタ光学系最終面を通る位置での光軸との距離をr1’,この位置での拡散光の指向角度をφ1’,前記拡散面上の別の点からの拡散光の指向光線がコレクタ光学系最終面を通る位置での光軸との距離をr2’,この位置での拡散光の指向角度をφ2’とするとき、以下に示す条件式が前記拡散面上における任意の点に対し成立するようにしたことを特徴とする上記(12)乃至(14)の何れかに記載の照明光学系。
【0051】
(16)光源と物体との間に配置された照明光学系中に、光源側から順に、コレクタ光学系とコンデンサ光学系とが配置され、拡散面が前記コンデンサ光学系内に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3、上記(1)乃至(3)の何れかに記載の照明光学系。
【0052】
(17)光源と物体との間に配置された顕微鏡暗視野照明光学系であって、この照明光学系には、光源側から順に、コレクタ光学系とコンデンサ光学系とが配置され、拡散面が前記コンデンサ光学系内に設けられており、更に前記拡散面が輪帯状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3、上記(1)乃至(3)の何れかに記載の照明光学系。
【0053】
(18)顕微鏡輪帯照明光学系であって、この照明光学系は、光源側から順にコレクタ光学系とコンデンサ光学系とが配置されてなり、前記コンデンサ光学系の瞳面にはリングスリットが配置され、拡散面が光源とリングスリットとの間に設けられ、前記拡散面からの拡散光の指向光線が前記リングスリット内を通るようにしたことを特徴とする請求項1乃至3、上記(1)乃至(3)の何れかに記載の照明光学系。
【0054】
(19)拡散面上の各点からリングスリットに向かう指向光線は互いに略平行になっていることを特徴とする上記(18)に記載の照明光学系。
【0055】
(20)照明光学系中に、コレクタレンズとコンデンサレンズとを有し、前記コレクタレンズとコンデンサレンズとの間に拡散面を備えた拡散板が配置され、この拡散板が所望の照明方法に応じて切替え可能な機構を有していることを特徴とする上記(4)乃至(19)の何れかに記載の照明光学系。
【0056】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、拡散面において光の拡散特性を制御することにより、従来に比べて、最適な照明光の開口数を確保し、且つ一定の範囲内でムラがなく均一で明るい照明光を供給し得る照明光学系を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コレクタ光学系とコンデンサ光学系との間に拡散板を配置した場合の指向角度,拡散角度を説明するための図である。
【図2】 拡散板の後側にレンズを配置した場合の指向角度,拡散角度を説明するための図である。
【図3】 拡散面がレンズ面に設けられている場合の指向角度,拡散角度を説明するための図である。
【図4】 本発明の照明光学系に用いられる拡散板の拡散特性をグラフである。
【図5】 第1実施例の照明光学系の基本構成を示す概念図である。
【図6】 第2実施例の照明光学系に用いられる拡散板の特性を説明するための図である。
【図7】 第3実施例の照明光学系の基本構成を示す概念図である。
【図8】 第4実施例の照明光学系に用いられる拡散板の特性を説明するための図である。
【図9】 第4実施例の照明光学系の基本構成を示す概念図である。
【図10】 第4実施例の照明光学系に用いられる拡散板の特性を説明するための図である。
【図11】 第5実施例の照明光学系の基本構成を示す概念図である。
【図12】 第5実施例の照明光学系に用いられる拡散板の特性を説明するための図である。
【図13】 第6実施例の照明光学系の基本構成を示す概念図である。
【図14】 第6実施例の照明光学系に用いられる拡散板の特性を説明するための図である。
【符号の説明】
1 光源(面)
2 コレクタレンズ
3 拡散面
4,13 拡散板
5 視野絞り
6 光源像投影レンズ
7 開口絞り
8 コンデンサレンズ
9 標本面
10 リングスリット
11 リング絞り
12 ミラー
Claims (3)
- 光源と物体との間に配置された照明光学系において、
該照明光学系中に少なくとも1面の拡散面と該拡散面からの拡散光を前記物体に投影するレンズ群とを備え、前記拡散面のパターンをホログラフィ手段により形成し、
前記レンズ群が、光源側から順に配置されたコレクタ光学系と光源像投影光学系とコンデンサ光学系とを有し、
前記拡散面が、前記コレクタ光学系と光源像投影光学系との間、あるいは前記コレクタ光学系内に配置され、
前記拡散面での拡散光の拡散角度θが、以下に示す条件を満足することを特徴とする照明光学系。
ここで、f CO は前記コレクタ光学系全系の焦点距離、f FS は前記光源像投影光学系全系の焦点距離、f CD は前記コンデンサ光学系全系の焦点距離、NAは前記コンデンサ光学系から射出される照明光の開口数、Dは前記光源サイズの半径又は対角長の半値である。 - 光源と物体との間に配置された照明光学系において、
該照明光学系中に少なくとも1面の拡散面と該拡散面からの拡散光を前記物体に投影するレンズ群とを備え、前記拡散面のパターンをホログラフィ手段により形成し、
前記レンズ群が、光源側から順に配置されたコレクタ光学系と光源像投影光学系とコンデンサ光学系とを有し、
前記拡散面が、前記コレクタ光学系と光源像投影光学系との間、あるいは前記コレクタ光学系内に配置され、
前記拡散面の有効半径最外側での拡散光の指向角度φが、以下に示す条件を満足することを特徴とする照明光学系。
ここで、f FS は前記光源像投影光学系全系の焦点距離、f CD は前記コンデンサ光学系全系の焦点距離、NAは前記コンデンサ光学系から射出される照明光の開口数、Dは前記光源サイズの半径又は対角長の半値である。 - 更に、以下の条件を満足することを特徴とする請求項2に記載の照明光学系。
ここで、r 1 は拡散面上の任意に選んだ第1の点と光軸との距離、φ 1 は該第1の点での拡散光の指向角度、r 2 は前記第1の点とは別の第2の点と光軸との距離、φ 2 は該第2の点での拡散光の指向角度である。
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