JPH11260144A - レンズ素子とこれを用いた照明光学装置及び投写型表示装置 - Google Patents

レンズ素子とこれを用いた照明光学装置及び投写型表示装置

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JPH11260144A
JPH11260144A JP10060882A JP6088298A JPH11260144A JP H11260144 A JPH11260144 A JP H11260144A JP 10060882 A JP10060882 A JP 10060882A JP 6088298 A JP6088298 A JP 6088298A JP H11260144 A JPH11260144 A JP H11260144A
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JP
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light
lens group
optical axis
side lens
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JP10060882A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Masumoto
吉弘 枡本
Mitsuhiro Wada
充弘 和田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 照明光の明るさむらを改善するレンズ素子を
提供する。当該レンズ素子を用いて、明るさ均一性の高
い照明光学装置と、明るく表示均一性の高い投写型表示
装置を提供する。 【解決手段】 入力側レンズ群と出力側レンズ群とから
なり、入力側レンズ群は光軸近傍部は負のパワー、周辺
部は略ゼロのパワーを有し、出力側レンズ群は光軸近傍
部は正のパワー、周辺部は略ゼロのパワーを有する。こ
れにより、出力光束の明るさの均一性を入力光束と比較
して改善する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に照明用に用い
られるレンズ素子、主に空間光変調素子を照明するため
の照明光学装置、当該照明装置と外部から映像信号が供
給されて光学像を形成する空間光変調素子と投写レンズ
を用いて大画面映像をスクリーン上に投影する投写型表
示装置、に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、大画面用の映像機器として各種の
空間光変調素子を用いた投写型表示装置が知られてい
る。これらは、例えば透過型や反射型の液晶パネルを空
間光変調素子とし、光源により液晶パネルを照明すると
共に、外部から供給される映像信号に応じた光学像を液
晶パネル上に形成し、投写レンズにより光学像をスクリ
ーン上に拡大投影するものである。
【0003】この用途には、発光効率が高く、色再現性
に優れたランプが要望される。また、光学系全体の光利
用効率を高くするために、ランプの発光体は、その有効
サイズが小さく、見かけの輝度が十分に高いことが必要
となる。
【0004】メタルハライドランプは、発光効率が高
く、色再現性が優れているので、この用途に広く用いら
れる。しかしながら、発光体の輝度むらと色むらが大き
く照明むらを生じやすい。発光体を小さく高輝度にする
とランプの信頼性が著しく低下し、ランプ寿命が短くな
る、という課題がある。
【0005】キセノンランプは、色再現性に優れると共
に、発光体のサイズが小さく高輝度である反面、発光効
率はメタルハライドランプと比較して約1/3と低く、
ランプ電流が大きいので専用電源の小型化が困難であ
る。主に、業務用途の大光出力の投写型表示装置に広く
用いられている。
【0006】投写型表示装置を構成する場合、大きい光
出力を実現し、明るい投写画像を提供することが重要で
ある。同時に、少ない消費電力で、発熱の少ない小型の
投写器を実現するには、ランプの放射する光を高い効率
で利用する光学系を実現することが大きな課題となる。
【0007】(図12)は、透過型の液晶パネルを用い
た投写型表示装置の基本的な構成の一例である(例え
ば、特開平3−111806号公報、特開平5−346
557号公報)。
【0008】ランプ901、凹面鏡902、UV−IR
カットフィルタ903、第1レンズアレイ904、第2
レンズアレイ905、フィールドレンズ906、液晶パ
ネル907、投写レンズ908、から構成される。第1
レンズアレイ904は、複数の第1レンズ909を二次
元状に配列して構成する。第2レンズアレイ905は、
第1レンズ909と対を成す複数の第2レンズ910を
二次元状に配列して構成する。
【0009】ランプ901の放射する白色光は、凹面鏡
902により集光されて光軸911に沿って進行する光
束となり、レンズアレイ904、905、フィールドレ
ンズ906を経て、液晶パネル907の表示領域を照明
する。UV−IRカットフィルタ903は、照明光から
不要で有害な赤外光と紫外光を取り除く為に用いる。
【0010】凹面鏡902は放物面鏡や楕円面鏡が広く
用いられる。反射面の発光体に対する立体角が大きいの
で、集光率を高くできる利点がある。反面、集光されて
光軸911に沿って進行する光束は、光軸近傍は光束密
度が高いので明るく、周辺になるほど光束密度が低いの
で暗くなる。従って、凹面鏡で集光された光は照明むら
が大きく、これをそのまま液晶パネル906に照射して
も、投写画像に大きな明るさむらを生じるので問題があ
る。
【0011】第1レンズアレイ904と第2レンズアレ
イ905は、照明むらを改善するために用いる。第1レ
ンズ909は、凹面鏡902から出射する光束を、複数
の部分光束に分割し、各部分光束を収斂させて対応する
第2レンズ910の開口中心近傍に導く。分割後の部分
光束断面における照明むらは、分割前の光束断面におけ
る照明むらと比較して、非常に小さい。
【0012】第2レンズ910は、入射する部分光束を
適当に拡大させ、各部分光束が液晶パネル907の表示
領域全体を照明するように、重畳形態でこれらの部分光
束を導く。この為、第2レンズ910の各々は適当に偏
心させるとよい。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ランプの放射する光を
凹面鏡を用いて集光すると、集光率は高くできる反面、
集光された光束の断面における照明むらが比較的大き
い。受光面上で明るさむらや色むらを生じないようにす
るために、高い集光率を維持したまま、明るさや色のむ
らの少ない照明光束を形成することが要望される。
【0014】本発明のレンズ素子は、主に凹面鏡により
集光された光束に作用し、その照明むらを改善すること
を目的とする。
【0015】投写型表示装置に用いる照明光学装置は、
光利用効率が高いこと、受光面(空間光変調素子)上で
の明るさと色の均一性が高いこと、が要望される。(図
12)に示す凹面鏡と2枚のレンズアレイを組み合わせ
た従来の照明光学装置は、これらの要望を満たすもので
あるが、更に、以下に述べる課題がある。
【0016】第1に複雑な形状のレンズアレイを2枚用
いるので、レンズアレイが作りにくく、コストが高いと
いう課題がある。
【0017】また、(図12)を参照し、液晶パネル9
07を照明する光の照射角は、投写レンズ908の集光
角と同じかそれ以下でないといけない。従って、第2レ
ンズアレイ910の有効開口の大きさは、投写レンズの
集光角に見合った大きさであることが要望される。
【0018】一方、第2レンズ910の開口上には、対
応する第1レンズ909によりランプ901の発光体の
実像922が形成される。その様子を模式的に(図1
3)に示す。第2レンズ910の開口が、そこに形成さ
れる発光体の実像922に比べて小さい場合、開口から
はみ出した光は損失となり利用されないので問題があ
る。発光体の実像に対して十分に大きな開口を与える
と、第2レンズアレイ910の有効開口が大きくなり、
投写レンズ908で集光できない照射角の光が、液晶パ
ネル907を照明することになるので問題がある。
【0019】これらの問題は、ランプ901の形成する
発光体が十分に小さければ問題の程度は小さいが、実際
にこの用途に用いられるメタルハライドランプやキセノ
ンランプの発光体は、ある程度の大きさを有するので問
題がある。
【0020】ここで、投写レンズの瞳利用率を定義す
る。(図13)に示した第2レンズアレイ905の有効
開口に相当する正円領域921は、投写レンズ908の
入射瞳に写像される。従って、発光体の実像922の大
きさと分布は、投写レンズ908の入射瞳上におけるも
のと一致する。ここで、入射瞳の有効領域921の面積
をSP、発光体の実像922の見かけの面積の総和をS
L、とし、瞳利用率をSL/SPで表す。
【0021】瞳利用率が100%であれば、限られた投
写レンズの入射瞳が全域に渡って光り、投写画像の明る
さに寄与するので好ましい。しかしながら、(図12)
に示した構成では、明るさの均一性を改善するために2
枚のレンズアレイ904、905を用いるので、投写レ
ンズ908の入射瞳上には、(図13)に示したような
離散的な複数の発光体の実像922が形成されるので、
瞳利用率を高くすることが難しいので問題がある。
【0022】また、実像922の大きさは、実像を形成
する第1レンズ909の開口における光束密度が高いほ
ど大きく、光束密度が低いほど小さいことが知られてい
る。従って、明るさむらの大きい光束を第1レンズアレ
イ904に入射させると、複数の実像922の大きさ
は、光軸近傍に位置するものほど大きく、光軸から離れ
て位置するものほど小さくなる。この場合、最も大きな
実像に合わせて第2レンズ910の開口を決めると、周
辺部に位置する第2レンズの開口ほど有効に利用されな
いので、瞳利用率を高くすることがより困難となる。
【0023】投写レンズの集光角と、空間光変調素子の
表示領域のサイズが決まっている場合、より明るい投写
型表示装置を構成するには、より大きい発光体から放射
されるより多くの光を利用できる光学系を構成すること
が重要である。この場合、どれだけの光を利用できるか
は、瞳利用率をどれだけ高くできるかによって決まる。
【0024】本発明の照明光学装置は、上記観点から、
投写型表示装置に用いる場合に適した、効率が高く、明
るさむらの少ない照明光束を形成することを目的とす
る。
【0025】また、本発明の照明光学装置を用れば、瞳
利用率を高くできないという課題を解決し、小型で光利
用効率が高く、明るく表示むらの少ない投写画像を提示
する投写型表示装置を実現できる。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明のレンズ素子は、光軸に沿っておよそ平行に
進行する入力光束に作用して光軸に沿っておよそ平行に
進行する出力光束を出射するレンズ素子であって、入射
側から順に入力側レンズ群と出力側レンズ群とからな
り、入力側レンズ群は有効開口円の光軸近傍部について
負のパワーを有すると共に周辺部について略ゼロのパワ
ーを有し、出力側レンズ群は有効開口円の光軸近傍部に
ついて正のパワーを有するとともに周辺部について略ゼ
ロのパワーを有し、出力光束の明るさの均一性を入力光
束と比較して改善する。
【0027】上記問題点を解決するために本発明の他の
レンズ素子は、略一点から放射される光に作用して光軸
に沿っておよそ平行に進行する出力光束を形成するレン
ズ素子であって、入射側から順に入力側レンズ群と出力
側レンズ群とからなり、入力側レンズ群は有効開口円の
光軸近傍部について略ゼロのパワーを有すると共に周辺
部について正のパワーを有し、出力側レンズ群は有効開
口円の光軸近傍部について正のパワーを有するとともに
周辺部について略ゼロのパワーを有し、明るさの均一性
の高い出力光束を形成する。
【0028】上記問題点を解決するために本発明の照明
光学装置は、光軸に沿っておよそ平行に進行する光束に
よって所定領域を照明する照明光学装置であって、発光
体と、発光体の放射する光を集光して光軸に沿っておよ
そ平行に進行する光束を形成する集光手段と、集光手段
から出射する光束が入射する入力側レンズ群と、入力側
レンズ群から出射する光束が入射する出力側レンズ群と
を備え、入力側レンズ群は有効開口円の光軸近傍部につ
いて負のパワーを有すると共に周辺部について略ゼロの
パワーを有し、出力側レンズ群は有効開口円の光軸近傍
部について正のパワーを有するとともに周辺部について
略ゼロのパワーを有し、明るさの均一性の高い照明光束
を形成する。
【0029】上記問題点を解決するために本発明の他の
照明光学装置は、光軸に沿っておよそ平行に進行する光
束によって所定領域を照明する照明光学装置であって、
発光体と、発光体の放射する光を集光すると共に略一点
に収斂せしめて二次発光体を形成する集光手段と、二次
発光体から出射する光が入射する入力側レンズ群と、入
力側レンズ群から出射する光束が入射する出力側レンズ
群とを備え、入力側レンズ群は有効開口円の光軸近傍部
について略ゼロのパワーを有すると共に周辺部について
正のパワーを有し、出力側レンズ群は有効開口円の光軸
近傍部について正のパワーを有するとともに周辺部につ
いて略ゼロのパワーを有し、明るさの均一性の高い照明
光束を形成する。
【0030】上記課題を解決するために本発明の投写型
表示装置は、発光体と、発光体の放射する光を集光して
光軸に沿っておよそ平行に進行する光束を形成する集光
手段と、集光手段から出射する光束が入射する入力側レ
ンズ群と、入力側レンズ群から出射する光束が入射する
出力側レンズ群と、出力側レンズ群から出射する光によ
り照明される空間光変調素子と、空間光変調素子上の光
学像をスクリーン上に投影する投写レンズとを備え、入
力側レンズ群は有効開口円の光軸近傍部について負のパ
ワーを有すると共に周辺部について略ゼロのパワーを有
し、出力側レンズ群は有効開口円の光軸近傍部について
正のパワーを有するとともに周辺部について略ゼロのパ
ワーを有し、明るさの均一性の高い照明光束を空間光変
調素子に照射する。
【0031】複数の第1レンズを二次元状に配列してな
る第1レンズアレイと、複数の第2レンズを二次元状に
配列してなる第2レンズアレイとを備え、第1レンズア
レイは出力側レンズ群から出射する光束を複数の第1レ
ンズに応じた複数の部分光束に分割すると共に当該部分
光束を対応する第2レンズの開口上に収斂せしめ、第2
レンズアレイは第2レンズを通過する当該部分光束を重
畳形態で空間光変調素子上に到達せしめると、更に良
い。
【0032】上記課題を解決するために本発明の投写型
表示装置は、発光体と、発光体のの放射する光を集光す
ると共に略一点に収斂せしめて二次発光体を形成する集
光手段と、二次発光体から出射する光が入射する入力側
レンズ群と、入力側レンズ群から出射する光束が入射す
る出力側レンズ群と、出力側レンズ群から出射する光に
より照明される空間光変調素子と、空間光変調素子上の
光学像をスクリーン上に投影する投写レンズとを備え、
入力側レンズ群は有効開口円の光軸近傍部について略ゼ
ロのパワーを有すると共に周辺部について正のパワーを
有し、出力側レンズ群は有効開口円の光軸近傍部につい
て正のパワーを有するとともに周辺部について略ゼロの
パワーを有し、明るさの均一性の高い照明光束を空間光
変調素子に照射する。
【0033】複数の第1レンズを二次元状に配列してな
る第1レンズアレイと、複数の第2レンズを二次元状に
配列してなる第2レンズアレイとを備え、第1レンズア
レイは出力側レンズ群から出射する光束を複数の第1レ
ンズに応じた複数の部分光束に分割すると共に当該部分
光束を対応する第2レンズの開口上に収斂せしめ、第2
レンズアレイは第2レンズを通過する当該部分光束を重
畳形態で空間光変調素子上に到達せしめると更に良い。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明のレンズ素子と、当
該レンズ素子を用いた照明光学装置および投写型表示装
置について、具体的な実施形態を図面を参照して述べ
る。
【0035】(レンズ素子の実施の形態1)(図1)
は、本発明のレンズ素子の基本的な構成の一例を示す。
入力側レンズ101と出力側レンズ102の2つのレン
ズから構成され、光軸103とおよそ平行に進行する入
力光束104に作用して、光軸103とおよそ平行に進
行する出力光束105を出射せしめる。
【0036】入力側レンズ101は、非球面形状の入射
面と平面形状の出射面から構成され、光軸103に回転
対称なレンズ形状である。入力側レンズ101は、光軸
103の近傍について負のパワーを有し、光軸103の
近傍に入射する光を緩やかに発散させる。同時に、入力
光束104の有効な光束断面の周辺部に作用する開口周
辺部について、およそゼロのパワーを有し、周辺部を通
過する光束をおよそそのまま直進させる。
【0037】一方、出力側レンズ102は、平面形状の
入射面と非球面形状の出射面から構成され、光軸103
に回転対称なレンズ形状である。出力側レンズ102
は、光軸103の近傍について正のパワーを有し、この
部分に入射した光を光軸103とおよそ平行に進行する
光にせしめて、これらを出射させる。同時に、開口周辺
部についておよそゼロのパワーを有し、入力側レンズ1
01の周辺部をおよそ直進して進行する光を、同様にお
よそ直進して進行せしめる。
【0038】上記構成に依れば、光軸103の近傍を通
過する光束は、入力光束104における通過断面積に対
して、出力光束105における通過断面積が拡大され
る。これとは反対に、光軸103から離れて周辺部を通
過する光束は、入力光束104における通過断面積に対
して、出力光束105における通過断面積が縮小され
る。
【0039】従って、明るさむらの大きい光束があり、
光軸103の近傍ほど光束密度が高いので受光面照度が
高く、周辺ほど光束密度が低いので受光面照度が低い場
合に、このような光束を入力として(図1)に示すレン
ズ素子を作用させると、光軸近傍の光束密度の高い領域
は通過面積を拡大させることで光束密度を低下させる。
光軸から離れた周辺部の光束密度の低い領域は通過面積
を縮小させることで光束密度を向上させる。この作用に
より、出力光束105の断面の明るさ分布は、入力光束
104の断面の明るさ分布と比較して、均一性が向上す
る。
【0040】(図2)を用いて、本発明のレンズ素子の
実施形態1について、具備すべきその作用を補足する。
以下に述べる内容は、本発明のレンズ素子の面形状を具
体的に設計する場合に、基本となる考え方の概略であ
る。(図2)は、光軸103に沿って進行する光束の断
面を模式的に表し、(図2)(a)は入力光束104の
断面、(図2)(b)は出力光束105の断面である。
【0041】例えば、入力光束の断面を、4本の破線で
示した同心円により、5つの領域110A、111A、
112A、113A、114Aに分割する。各領域の面
積を、それぞれS1、S2、S3、S4、S5とする。
これらの5つの領域に対応させて、出力光束の断面を同
様に5つの領域110B、111B、112B、113
B、114Bに分割し、各領域の面積を、SS1、SS
2、SS3、SS4、SS5とする。
【0042】本発明のレンズ素子は、入力光束の領域1
10Aを通過する光は、およそ出力光束の領域110B
から出射するように構成する。領域111Aと111
B、112Aと112B、113Aと113B、114
Aと114B、の各領域についても同様である。同時
に、各領域の面積について、例えば、SS1>>S1、
SS2>S2、SS3≒S3、SS4<S4、SS5<
<S5、となるように構成する。更に、入力光束104
と出力光束105の有効光束径はほぼ同じとし、入力光
束104のうち光軸103と平行に進行する光線は、出
力光束105のなかで光軸103と平行に出射させる。
【0043】上記構成によれば、領域110Aを通過す
る光束はその光束密度が低くなって、領域110Bから
出射する。領域111Bから出射する光束についても同
様で、これらの領域を通過する光束は、入力光束と出力
光束で、受光面における明るさ(照度)は低下する。領
域112Aを通過して領域112Bから出射する光束に
ついては、光束密度がおよそ維持されるので、受光面に
おける明るさは変わらない。
【0044】一方、領域113Aを通過して領域113
Bから出射する光束は、光束密度が高くなり、入力光束
と出力光束で、受光面における明るさは向上する。領域
113Bから出射する光束についても同様である。これ
らの作用の結果、入力光束の明るさむらは補正されて、
明るさの均一性の改善された出力光束を得ることができ
る。
【0045】上記手順は、光束の断面を5分割した場合
について本発明のレンズ素子を構成する考え方を示した
が、断面を分割する個数は、説明を容易にするために便
宜上用いたものに過ぎない。5分割した上記手順に沿っ
てレンズ素子を実際に構成しても本発明の効果は十分に
得られるし、分割数を更に多くして実際の設計を進めて
も、明るさの均一性を向上させるという本発明のレンズ
素子の効果について、より十分な結果を得ることができ
る。
【0046】また、(図1)は、2枚のレンズを用いた
場合について本発明のレンズ素子の構成の一例を示した
が、本発明の効果は特にこれに限定されない。本発明の
レンズ素子は、少なくとも入力側のレンズ群と出力側の
レンズ群からなる2群から構成し、入力側のレンズ群に
ついて、入力側レンズ101を用いて述べた作用を果た
すように構成するとよい。同時に、出力側のレンズ群に
ついて、出力側レンズ102を用いて述べた作用を果た
すように構成するとよい。
【0047】このために、入力側レンズ群は、光軸近傍
部について負パワーを有し、周辺部についておよそゼロ
のパワーを有すればよい。また、出力側レンズ群は、光
軸近傍部について正パワーを有し、周辺部についておよ
そゼロのパワーを有すればよい。
【0048】(レンズ素子の実施の形態2)(図3)
は、本発明のレンズ素子の基本的な構成の他の一例を示
す。入力側レンズ151と出力側レンズ152の2つの
レンズから構成され、光軸153上の一点156から発
散する入力光束154に作用して、光軸153とおよそ
平行に進行する出力光束155を出射させる。
【0049】入力側レンズ151は、非球面形状の入射
面と出射面から構成され、光軸153に回転対称なレン
ズ形状である。入力側レンズ151は、光軸153の近
傍についておよそゼロのパワーを有し、光軸153の近
傍に入射する光に対し進行方位をあまり変えることなく
そのまま進行させる。一方、光軸153から離れて入力
側レンズ151の開口周辺部に入射する光に対して、正
のパワーを有し、これらの光を屈折させて、およそ光軸
153と平行に進行する光として出射させる。
【0050】出力側レンズ152は、平面形状の入射面
と非球面形状の出射面から構成され、光軸153に回転
対称なレンズ形状である。出力側レンズ152は、光軸
153の近傍について正のパワーを有し、この部分に入
射した光を光軸153とおよそ平行に進行する光とし
て、これらを出射させる。同時に、開口周辺部について
およそゼロのパワーを有し、入力側レンズ151の周辺
部から出射して、およそ光軸153と平行に進行する光
を、そのまま出射させる。
【0051】上記構成に依れば、光軸153の近傍を通
過する光束は、入力側レンズ151における通過断面積
に対して、出力側レンズ152における通過断面積が拡
大される。これとは反対に、光軸153から離れて周辺
部を通過する光束は、入力側レンズ151における通過
断面積に対して、出力側レンズ152における通過断面
積が縮小される。
【0052】従って、この場合も、上記本発明のレンズ
素子の実施の形態1と同様に、明るさむらの改善された
出力光束155を得ることができる。
【0053】(図3)は、2枚のレンズを用いた場合に
ついて本発明のレンズ素子の構成の他の一例を示した
が、本発明の効果は特にこれに限定されない。少なくと
も入力側のレンズ群と出力側のレンズ群からなる2群か
ら構成し、入力側のレンズ群について、入力側レンズ1
51を用いて述べた作用を果たすように構成するとよ
い。出力側レンズ152についても同様である。
【0054】このために、入力側レンズ群は、光軸近傍
部についておよそゼロのパワーを有し、周辺部について
正のパワーを有すればよい。また、出力側レンズ群は、
光軸近傍部について正パワーを有し、周辺部についてお
よそゼロのパワーを有すればよい。
【0055】(照明光学装置の実施の形態1)(図4)
は、本発明の照明光学装置の基本的な構成の一例を示
す。発光体202、放物面鏡201、入力側レンズ10
1、出力側レンズ102、から構成される。入力側レン
ズ101と出力側レンズ102から構成されるレンズ素
子206は、(図1)を用いて述べた本発明のレンズ素
子の実施の形態1と、同様に構成している。
【0056】発光体202は、例えば放電ランプの電極
間に形成されるアークに相当する。もしくは、ハロゲン
ランプなどのフィラメントに相当する。もしくは、LE
Dといった電気ルミネッセンスで形成してもよい。これ
らの発光体は、その有効領域の重心を放物面鏡201の
焦点近傍に配置する。放物面鏡201は、発光体202
の放射する光を集光して、光軸205に沿っておよそ平
行に進行する光束を形成する。
【0057】放物面鏡201は、その有効反射面が発光
体202に対して張る立体角が大きいので、集光率が高
くできる利点がある。一方、集光されて出射する平行光
束は、光軸近傍ほど光束の密度が高く、光軸から離れる
ほど光束の密度が低い。従って、明るさむらの大きい照
明光束を出力する。
【0058】これに対し、入力側レンズ101と出力側
レンズ102からなるレンズ素子206は、(図1)を
用いて述べた作用と効果により、入射する光束の密度を
より均一とし、明るさむらの改善された光束204を出
力する。
【0059】上記構成により、本発明の照明光学装置
は、従来の放物面鏡のみを用いて照明する場合に比較し
て、明るさむらの改善された照明を得られる利点があ
る。
【0060】(照明光学装置の実施の形態2)(図5)
は、本発明の照明光学装置の基本的な構成の他の一例を
示す。発光体252、楕円面鏡251、入力側レンズ1
51、出力側レンズ152、から構成される。入力側レ
ンズ151と出力側レンズ152から構成されるレンズ
素子256は、(図2)を用いて述べた本発明のレンズ
素子の実施の形態2と、同様に構成している。
【0061】発光体252は、有効領域の重心を楕円面
鏡251の第1焦点近傍に配置する。楕円面鏡251
は、発光体252の放射する光を集光して、その光を第
2焦点257の近傍に収斂せしめる。第2焦点257の
近傍には、スポット状の発光面が形成され、レンズ素子
256は、この発光面から出射する光を集光して、光軸
255とおよそ平行に進行する光束254を形成する。
【0062】以下、(図6)を用いて、本発明の照明光
学装置の作用と効果を補足する。(図6)は、(図5)
に示した照明光学装置において、説明に用いる光線のみ
を記載した線図である。
【0063】以下の説明において、光軸255上を通過
する光線300、光軸近傍を通過する光線301、楕円
面鏡251の開口最周辺とレンズ素子256の最周辺を
通過する光線303、光線303の内側を通過する光線
302、の4つの光線を考える。
【0064】上記光線のうち、光線301、302、3
03の3本について、2つの角αとθ、1つの高さhを
定義する。楕円ミラー内において、発光体252から出
射する光と光軸のなす角をαとし、光線301、30
2、303について、α1、α2、α3とする。但し、
角αについてはその絶対値に着目し、その方向(符号)
は特に意味を持たない。(図6)中には、便宜上、α1
と、α2及びα3を、光軸255を挟んで反対側に記載
したが、この系は光軸255を中心として回転対称なの
で、いずれも正の角度成分と考えるとよい。
【0065】同様に、第2焦点257を通過して入力側
レンズ151に進行する光について、光軸255となす
角をθとする。光線301、302、303について、
θ1、θ2、θ3とする。但し、角θについても、角α
と同様の理由からいずれも正の角度成分と考えるとよ
い。
【0066】出力側レンズ152から出射する光につい
て、これらは光軸255と平行に進行するので、光軸か
らの高さhを定義する。光線301、302、303に
ついて、h1、h2、h3とする。この高さhについて
も、同様の理由から、その絶対値のみに着目し、いずれ
も正の値と考える。
【0067】同様に、従来の構成の一例を(図7)に示
し、対比することで本発明の作用、効果をより明確に述
べる。(図7)は、(図6)と同じ発光体252、楕円
面鏡251を用いて、第2焦点257近傍に発光スポッ
トを形成したもので、従来は、これを適当な集光レンズ
360を用いて集光し、光軸255に沿っておよそ平行
に進行する光束を形成していた。集光レンズ360は、
その焦点と楕円面鏡の第2焦点257を一致させ、適当
な円錐係数を与えた非球面形状を用いて、球面収差を解
消させることが一般に広く知られている。このような集
光レンズを用いれば。一点257から放射される光は、
光軸255と平行に進行する光となって、出射する。
【0068】(図7)においても、(図6)と同様に4
本の光線を定義する。光軸255上を通過する光線35
0、光軸近傍を通過する光線351、楕円面鏡251の
開口最周辺と集光レンズ360の最周辺を通過する光線
353、光線353の内側を通過する光線352、の4
つの光線を考える。
【0069】更に、光線351、352、353につい
て、角α1’、α2’、α3’と、角θ1’、θ2’、
θ3’と、高さh1、h2、h3、の各々を、(図6)
と同様に図中に記し、定義する。
【0070】(図6)の本発明の照明光学装置の構成
と、(図7)の従来の構成において、各高さh1、h
2、h3は、同じ高さとなるように、各々の光線30
1、302、303、351、352、353、を定義
する。両方の構成について、出射光束の光軸近傍の明る
さと、光束周辺部の明るさを考える。光軸近傍につい
て、高さh1で定義される正円の面積をS1とする。光
束周辺部について、高さh2とh3に挟まれる輪帯の面
積をS2とする。
【0071】(図6)において面積S1を照明する光
は、光線300と301に挟まれた領域を通過する光線
群であり、これは角α1と角θ1に含まれる光線群であ
る。(図7)において面積S1を照明する光は、光線3
50と351に挟まれた領域を通過する光線群であり、
これは角α1’と角θ1’に含まれる光線群である。同
様に、(図6)において面積S2を照明する光は、光線
302と303に挟まれた領域を通過する光線群であ
り、これは、角α2からα3の領域、角θ2からθ3の
領域、に含まれる。(図7)において面積S2を照明す
る光は、光線352と353に挟まれた領域を通過する
光線群であり、これは、角α2’からα3’の領域、角
θ2’からθ3’の領域、に含まれる。
【0072】(図7)を参照し、まず、従来の構成での
問題点を述べる。出射光束の断面(受光面)上におい
て。上記面積は、S1<<S2である。これは、h1と
(h3−h2)が同じ高さである場合に、明らかであ
る。従って、これらの2つの領域S1とS2を同じ明る
さで照明する場合、その面積に応じてより多くの光線を
S2側に導く必要がある。
【0073】これに対し、これらの面積S1とS2に導
かれる光は、楕円面鏡251における角αによって決ま
る。例えば、面積S1に供給される光は、光線350と
光線351に挟まれた範囲なので、角α1’に含まれる
光線群となる。面積S2に供給される光は、光線352
と353に挟まれた範囲なので、角(α3’−α2’)
に含まれる光線群となる。
【0074】ここで(図7)に示す従来の構成では、α
1’>(α3’−α2’)となることは明らかであり、
光軸近傍のより小さい面積S1に、より多くの光線群が
集光されて導かれる。従って、光軸近傍は光束密度が高
いので明るく、光束近傍は光束密度が低いの暗くなる。
明るさむらが大きい。
【0075】これに対し(図6)に示す本発明の照明光
学装置では、上記問題点が改善されている。高さh1、
h2、h3は(図6)と(図7)で共通なので、面積S
1、S2、についても同じであり、α1’>α1、(α
3’−α2’)<(α3−α2)である。従って、本発
明のレンズ素子を用いて(図5)に示す照明光学装置を
構成すれば、光軸近傍に到達する光線は、楕円面鏡25
1における集光範囲α1が小さくなり、その明るさを低
下させる。一方、光束周辺部に到達する光線は、楕円面
鏡251における集光範囲(α3−α2)が大きくな
り、その明るさを向上させる。これにより、出射光束に
おける明るさむらを改善できる。
【0076】上記作用は、本発明のレンズ素子256
と、従来の集光レンズ360の比較としてとらえると、
θ1’>θ1、(θ3’−θ2’)>(θ3−θ2)と
なるように、本発明のレンズ素子256は構成される。
【0077】(投写型表示装置の実施の形態1)(図
8)は、本発明の投写型表示装置の基本的な構成の一例
を示す。ランプ401、放物面鏡201、UV−IRカ
ットフィルタ402、入力側レンズ101、出力側レン
ズ102、フィールドレンズ403、透過型の液晶パネ
ル404、投写レンズ405、から構成される。入力側
レンズ101と出力側レンズ102は、便宜上、円盤上
のレンズに置き換えて記載しているが、これらのレンズ
群からなるレンズ素子206と、放物面鏡201を組み
合わせた照明光学装置の構成、作用、効果は、(図
1)、(図4)を用いて述べた上記各実施の形態と同じ
である。
【0078】ランプ401は、メタルハライドランプで
あり、外部から電力が供給されてアーク放電により発光
体202を形成する。発光体202の放射する光は、有
害な紫外光と赤外光が除去され、本発明のレンズ素子に
より、明るさの均一性の高い照明光となり、液晶パネル
404の表示領域を照明する。液晶パネル404には、
外部から映像信号が供給されて画像が形成され、これは
投写レンズ405によりスクリーン(図示せず)上に拡
大投写される。
【0079】上記構成に依れば、本発明の投写型表示装
置は、放物面鏡により高い効率で集光された光が、明る
さむらの高い照明光となって、液晶パネルを照明するの
で、明るく、表示均一性の高い画像を得られる利点があ
る。
【0080】(投写型表示装置の実施の形態2)(図
9)は、本発明の投写型表示装置の基本的な構成の他の
一例を示す。これは、ランプ451、楕円面鏡251、
UV−IRカットフィルタ402、入力側レンズ15
1、出力側レンズ152、フィールドレンズ403、透
過型の液晶パネル404、投写レンズ405、から構成
される。入力側レンズ151と出力側レンズ152は、
便宜上、円盤上のレンズに置き換えて記載しているが、
これらのレンズ群からなるレンズ素子256と、楕円面
鏡251を組み合わせた照明光学装置の構成、作用、効
果は、(図3)、(図5)を用いて述べた上記各実施の
形態と同じである。
【0081】上記構成に依れば、本発明の投写型表示装
置は、楕円面鏡により高い効率で集光された光が、明る
さむらの高い照明光となって、液晶パネルを照明するの
で、明るく、表示均一性の高い画像を得られる利点があ
る。
【0082】また、楕円面鏡を用いて、あらかじめ照明
光を一点に収斂させると、照明光の照射角を制限した
り、照明光の波長帯域を制御しやすい、という利点があ
る。
【0083】(投写型表示装置の実施の形態3)(図1
0)は、本発明の投写型表示装置の基本的な構成の更に
他の一例を示す。これは、(図8)で述べた本発明の投
写型表示装置の実施の形態1に、レンズアレイ501、
502を挿入したものである。レンズアレイ501は、
液晶パネル404の表示領域と相似形状の開口を有する
複数の第1レンズ503を二次元状に配列したもので、
これを第1レンズアレイとする。同様に、レンズアレイ
502は、第1レンズ503と一対の第2レンズ504
を配列したもので、これを第2レンズアレイとする。
【0084】レンズ素子206の作用と効果は、(図1
0)に示すように、一対のレンズアレイ501、50
2、と組み合わされると、更に大きな効果を得る。(図
11)は、この効果を述べるために、第2レンズアレイ
502上に形成される発光体202の複数の実像の一例
を模式的に表す。(図11)は、第1レンズアレイ50
1、第2レンズアレイ502として、アスペクト比が
4:3の開口を有する64個の第1レンズ503、第2
レンズ504、を、正円を近似するように二次元状に配
列した場合について示している。
【0085】第1レンズアレイ501は、入射光束を第
1レンズ503の個数に見合った複数の部分光束に分割
し、これらを対応する第2レンズ504の開口上に収斂
させる。従って、第2レンズアレイ502の開口上に
は、部分光束の数に見合った個数の発光体202の実像
505が、二次元状に配列される。この場合、対応する
第2レンズ504の開口に対し実像505が大きくなる
と、開口からはみ出した光は損失となるので問題とな
る。
【0086】これに対し、本発明のレンズ素子206
は、放物面鏡201から出射する照明光の明るさむらを
改善し、明るさの均一性の良好な光束を第1レンズアレ
イ501に入射させる。第1レンズアレイ501には、
光束密度の比較的均一な光束が入射するので、この場
合、第2レンズアレイ502の開口上に形成される実像
505は、(図11)に示すようにその大きさが、比較
的揃った状態となる。従って、複数の第2レンズ504
として、各々を同じ開口形状と大きさとして配列して
も、各々のレンズがその開口を有効に利用できる。
【0087】上記構成に依れば、結果として、投写レン
ズ405の瞳利用率を改善できる。限られた投写レンズ
の集光範囲をより有効に利用し、より効率が高く、より
明るい投写型表示装置を実現できるので、極めて大きな
効果を得る。
【0088】
【発明の効果】以上、本発明によれば、効率が高く、明
るさむらの少ない照明光束を形成することができる。ま
た、本発明の照明光学装置を用れば、小型で光利用効率
が高く、明るく表示むらの少ない投写画像を提示する投
写型表示装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレンズ素子の一実施例を示す略構成図
【図2】本発明のレンズ素子の作用を説明する略模式図
【図3】本発明のレンズ素子の他の一実施例を示す略構
成図
【図4】本発明の照明光学装置の一実施例を示す略構成
【図5】本発明の照明光学装置の他の一実施例を示す略
構成図
【図6】本発明の照明光学装置の作用を説明する略線図
【図7】従来の照明光学装置の作用を説明する略線図
【図8】本発明の投写型表示装置の一実施例を示す略構
成図
【図9】本発明の投写型表示装置の他の一実施例を示す
略構成図
【図10】本発明の投写型表示装置の更に他の一実施例
を示す略構成図
【図11】本発明の第2レンズアレイ上の発光体の実像
を示す略模式図
【図12】従来の投写型表示装置の一実施例を示す略構
成図
【図13】従来の第2レンズアレイ上の発光体の実像を
示す略模式図
【符号の説明】
101,151 入力側レンズ 102,152 出力側レンズ 201 放物面鏡 251 楕円面鏡 202,252 発光体 206,256 レンズ素子 401,451 ランプ 402 UV−IRカットフィルタ 403 フィールドレンズ 404 液晶パネル 405 投写レンズ 501 第1レンズアレイ 502 第2レンズアレイ 503 第1レンズ 504 第2レンズ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸に沿っておよそ平行に進行する入力
    光束に作用して光軸に沿っておよそ平行に進行する出力
    光束を出射するレンズ素子であって、入射側から順に入
    力側レンズ群と出力側レンズ群とからなり、前記入力側
    レンズ群は有効開口円の光軸近傍部について負のパワー
    を有すると共に周辺部について略ゼロのパワーを有し、
    前記出力側レンズ群は有効開口円の光軸近傍部について
    正のパワーを有するとともに周辺部について略ゼロのパ
    ワーを有し、出力光束の明るさの均一性を入力光束と比
    較して改善することを特徴とするレンズ素子。
  2. 【請求項2】 略一点から放射される光に作用して光軸
    に沿っておよそ平行に進行する出力光束を形成するレン
    ズ素子であって、入射側から順に入力側レンズ群と出力
    側レンズ群とからなり、前記入力側レンズ群は有効開口
    円の光軸近傍部について略ゼロのパワーを有すると共に
    周辺部について正のパワーを有し、前記出力側レンズ群
    は有効開口円の光軸近傍部について正のパワーを有する
    とともに周辺部について略ゼロのパワーを有し、明るさ
    の均一性の高い出力光束を形成することを特徴とするレ
    ンズ素子。
  3. 【請求項3】 光軸に沿っておよそ平行に進行する光束
    によって所定領域を照明する照明光学装置であって、発
    光体と、前記発光体の放射する光を集光して光軸に沿っ
    ておよそ平行に進行する光束を形成する集光手段と、前
    記集光手段から出射する光束が入射する入力側レンズ群
    と、前記入力側レンズ群から出射する光束が入射する出
    力側レンズ群とを備え、前記入力側レンズ群は有効開口
    円の光軸近傍部について負のパワーを有すると共に周辺
    部について略ゼロのパワーを有し、前記出力側レンズ群
    は有効開口円の光軸近傍部について正のパワーを有する
    とともに周辺部について略ゼロのパワーを有し、明るさ
    の均一性の高い照明光束を形成することを特徴とする照
    明光学装置。
  4. 【請求項4】 光軸に沿っておよそ平行に進行する光束
    によって所定領域を照明する照明光学装置であって、発
    光体と、前記発光体の放射する光を集光すると共に略一
    点に収斂せしめて二次発光体を形成する集光手段と、前
    記二次発光体から出射する光が入射する入力側レンズ群
    と、前記入力側レンズ群から出射する光束が入射する出
    力側レンズ群とを備え、前記入力側レンズ群は有効開口
    円の光軸近傍部について略ゼロのパワーを有すると共に
    周辺部について正のパワーを有し、前記出力側レンズ群
    は有効開口円の光軸近傍部について正のパワーを有する
    とともに周辺部について略ゼロのパワーを有し、明るさ
    の均一性の高い照明光束を形成することを特徴とする照
    明光学装置。
  5. 【請求項5】 発光体と、前記発光体の放射する光を集
    光して光軸に沿っておよそ平行に進行する光束を形成す
    る集光手段と、前記集光手段から出射する光束が入射す
    る入力側レンズ群と、前記入力側レンズ群から出射する
    光束が入射する出力側レンズ群と、前記出力側レンズ群
    から出射する光により照明される空間光変調素子と、前
    記空間光変調素子上の光学像をスクリーン上に投影する
    投写レンズとを備え、前記入力側レンズ群は有効開口円
    の光軸近傍部について負のパワーを有すると共に周辺部
    について略ゼロのパワーを有し、前記出力側レンズ群は
    有効開口円の光軸近傍部について正のパワーを有すると
    ともに周辺部について略ゼロのパワーを有し、明るさの
    均一性の高い照明光束を前記空間光変調素子に照射する
    ことを特徴とする投写型表示装置。
  6. 【請求項6】 複数の第1レンズを二次元状に配列して
    なる第1レンズアレイと、複数の第2レンズを二次元状
    に配列してなる第2レンズアレイとを備え、前記第1レ
    ンズアレイは出力側レンズ群から出射する光束を前記複
    数の第1レンズに応じた複数の部分光束に分割すると共
    に当該部分光束を対応する前記第2レンズの開口上に収
    斂せしめ、前記第2レンズアレイは前記第2レンズを通
    過する当該部分光束を重畳形態で空間光変調素子上に到
    達せしめることを特徴とする請求項5記載の投写型表示
    装置。
  7. 【請求項7】 発光体と、前記発光体の放射する光を集
    光すると共に略一点に収斂せしめて二次発光体を形成す
    る集光手段と、前記二次発光体から出射する光が入射す
    る入力側レンズ群と、前記入力側レンズ群から出射する
    光束が入射する出力側レンズ群と、前記出力側レンズ群
    から出射する光により照明される空間光変調素子と、前
    記空間光変調素子上の光学像をスクリーン上に投影する
    投写レンズとを備え、前記入力側レンズ群は有効開口円
    の光軸近傍部について略ゼロのパワーを有すると共に周
    辺部について正のパワーを有し、前記出力側レンズ群は
    有効開口円の光軸近傍部について正のパワーを有すると
    ともに周辺部について略ゼロのパワーを有し、明るさの
    均一性の高い照明光束を前記空間光変調素子に照射する
    ことを特徴とする投写型表示装置。
  8. 【請求項8】 複数の第1レンズを二次元状に配列して
    なる第1レンズアレイと、複数の第2レンズを二次元状
    に配列してなる第2レンズアレイとを備え、前記第1レ
    ンズアレイは出力側レンズ群から出射する光束を前記複
    数の第1レンズに応じた複数の部分光束に分割すると共
    に当該部分光束を対応する前記第2レンズの開口上に収
    斂せしめ、前記第2レンズアレイは前記第2レンズを通
    過する当該部分光束を重畳形態で空間光変調素子上に到
    達せしめることを特徴とする請求項5記載の投写型表示
    装置。
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