JP3722461B2 - Gpsを利用した現在位置検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、車両用ナビゲーションシステムに用いられるGPS(Global Positioning System)における衛星(以下GPS衛星と称する)からの電波を受信して現在位置を求める現在位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
GPSは、双曲線航法の一種であり高度約2万kmの中軌道上を周回する、例えば24個のGPS衛星の内いくつかの衛星から電波を受信し、受信信号に含まれる情報を解析することによって受信信号の伝搬遅延時間を求め、地上にあるGPS受信機の現在位置を算定するシステムである。
【0003】
一般に、GPSを利用した現在位置検出装置は、受信アンテナ,高周波信号受信部,複数の受信信号処理部,測位計算部,及び表示部からなり、その動作は以下の通りである。
すなわち、複数のGPS衛星からの電波は受信アンテナで受信され、高周波信号受信部にて増幅,同調,及び検波された後、複数の受信信号処理部に供給される。信号処理部が複数あるのは、双曲線航法の原理より現在位置を算定する測位計算を行うに際し複数の衛星からの信号を同時に処理する必要があるためであり、各信号処理部はそれぞれ異なる衛星の受信信号を復調して、各衛星からの受信データを測位計算部に供給する。測位計算部は前記受信データを基に、装置内部の基準信号と各衛星からの受信信号との位相の遅早、即ち電波の伝搬時間を判定し、装置と各衛星との距離(疑似距離)を算出して測位計算を行い装置の現在位置を求める。
【0004】
測位計算部が求めた現在位置は、例えば、CD−ROM等の記録媒体からなるメモリに記憶されている地図情報と合成され、液晶やEL等の表示パネルを備えた表示部に表示され、装置使用者の便宜に資するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
GPSを利用した現在位置検出装置は、GPS衛星から直接到達する電波(以下直接波と記す)を受信して測位計算を行うが、装置の置かれた環境によっては直接波のみならず、衛星からの電波が建物や地形等の障害物で反射した後に装置に到達する電波(以下マルチパス波と記す)を受信する場合がある。マルチパス波は、その周波数及び、送信時の変調により該電波に含まれる情報は直接波と同じであるが、直接波と電波の伝搬経路が相違するためその位相が直接波と異なるものとなる。
【0006】
従って、現在位置検出装置がマルチパス波を受信し、これを用いて測位計算を行うと、受信信号と装置内部の基準信号との位相の遅早判定結果が直接波の場合と異なり、衛星との疑似距離計算に誤差が生ずる。この結果、現在位置の測位精度が落ちて誤った現在位置が装置に表示されることになり、現在位置検出装置としての信頼性を欠くことになる。
【0007】
従来、GPSを利用した現在位置検出装置において、かかるマルチパス波の影響を除去すべく、特開平11−83979号公報,特開平11−118903号公報等に種々の方法が提案されているが、その方法が複雑でありかつマルチパス波を受信することを前提として測位計算を行っているため、マルチパス波の影響による測位計算の誤差を減少させることが困難であった。
【0008】
本発明は、かかる不都合を是正すべくなされたものであり、測位計算においてマルチパス波を復調した受信データを排除することにより、測位計算におけるマルチパス波の影響をなくし、高精度の測位を可能とするGPS利用の現在位置検出装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のGPS衛星からの電波を受信して現在位置を求める現在位置検出装置であって、前記GPS衛星からの受信信号を処理する複数の信号処理部と、前記信号処理部からの出力信号のうち信号レベルマスク値を超えた信号レベルのもののみを選択する信号選択手段と、前記信号選択手段によって選択された出力信号を用いて現在位置を算出する測位計算手段と、前記現在位置検出装置に併設されている携帯電話端末が交信を行った携帯電話基地局の属性に基づいて現在位置周辺の電波伝搬環境を判定する環境判定手段とを有し、前記信号選択手段は、前記環境判定手段が現在位置周辺でマルチパス信号が多く存在すると判定した場合、前記信号レベルマスク値を高くすることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明によるGPSを利用した現在位置検出装置の構成を示すブロック図である。
図1において受信アンテナ17は、ヘリカルアンテナや誘電体アンテナ等の超小型高利得平面アンテナであり、GPS衛星から送信される電波を受信する。
【0011】
高周波信号受信部16は、受信アンテナ17が受信した電波を増幅,同調,及び検波し、所望の受信信号を抽出してこれを各信号処理部に供給する。
信号処理部15A乃至15Cは、各々の信号処理部がそれぞれ異なる衛星からの受信信号を復調し、前記受信信号に含まれる各GPS衛星からの情報信号データと、各受信信号のレベルを求め、これらを測位計算部14に供給する。複数の信号処理部を設けているのは、双曲線航法の原理から現在位置検出の測位計算を行うには、同一時点で複数の異なる衛星からの情報信号データを測位計算部14に供給する必要があるためである。従って、本発明における信号処理部の数は3に限定されることはなく、数を増やすことにより測位精度を高めることができる。
【0012】
測位計算部14は、信号処理部15A乃至15Cから供給された複数の異なる衛星からの情報信号データを用いて、本装置と各衛星との距離を求める疑似距離計算や、かかる結果を用いて本装置の現在位置を算出する測位計算を行う。
マルチパス波判定部18は、前記各信号処理部15A乃至15Cの出力信号を利用して、従来から公知となっているマルチパス波検出方式により、現在受信しているGPS衛星からの電波にマルチパス波が含まれているか否かを検出し、装置の現在位置周辺の電波伝搬環境を判定する。
【0013】
データベース属性判定部19は、現在位置検出装置が用いられるナビゲーションシステムにおいて利用されるデータベースである、例えばCD−ROM等の記憶媒体に記憶された地図情報と共にマルチパス頻発地域か否かの属性をも併せて記憶し、かかるデータベースの属性を利用して、本装置の現在位置周辺の電波伝搬環境を判定するのである。
【0014】
携帯電話基地局属性判定部20は、本装置に併設した携帯電話端末(図示せず)を利用して装置周辺の電波伝搬環境を判定する。具体的には、携帯電話端末が移動した場合、最寄りの携帯電話基地局と位置登録のための交信を行うことを利用し、前記基地局の属性から本装置現在位置周辺の電波伝搬環境を判定する。
なお、本実施例において、現在位置周辺の電波伝搬環境を判定する判定手段である判定部18乃至20は、必ずしもその全てを具備すべき必要はなく、装置使用上の利便性及び装置製造コストとの兼ね合いから、具備すべき判定手段を取捨選択することが可能である。即ち、マルチパス波受信の影響を極力排除し、高精度の測位計算の実施を意図するのであれば前記判定手段をすべて具備すべきであり、装置の製造コストを優先するのであれば、前記判定手段の内少なくとも1つの判定手段を選択し装備すればよい。
【0015】
システム制御部10は、主にマイクロコンピュータから構成され本装置全体の動作を制御するものであり、例えば、メモリ部11に記憶されたメインルーチンを内蔵クロックに同期して1ステップずつ実行する。
メモリ部11には、通常のROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)以外に、測位計算により算出した現在位置を表示する際や、前記データベース属性判定部19で現在位置周辺の電波伝搬環境を判定する際に利用する、地図情報等のデータベースを記憶したCD−ROM等のドライブ方式の記録媒体が含まれる。
【0016】
表示部12及び操作部13は、例えば、車両キャビン内のコンソールパネルに設けられており、表示部12は、装置の状態や現在位置を含めた地図情報を表示する液晶ディスプレーや発光ダイオードからなり、操作部13は、装置に各種の動作指令を入力するキーボード若しくはスイッチ群から構成されている。
図1に示した装置の測位モードにおける動作処理を以下に説明する。
【0017】
システム制御部10は、図2に示す測位モードの動作処理サブルーチンを、例えば、内蔵クロックに同期して常時実行されるメインルーチンに割り込んで、所定の間隔ごとに実行する。
システム制御部10は、前記サブルーチンのステップ10に従って、GPS衛星からの受信信号処理を行うことを各信号処理部15A乃至15Cに指令する。かかるGPS信号の受信処理は、ソフトウェア処理のみならず装置内の各ハードウェア・デバイスの処理動作が融合したものであり、その概略は以下に説明する通りである。
【0018】
すなわち、GPS衛星から送信される電波はアンテナ17にて受信され、高周波信号受信部16にて増幅,同調,及び検波された後、各信号処理部15A乃至15Cに供給される。
GPS衛星にはセシウム原子時計が搭載されており、各衛星はその時刻情報と軌道上の位置情報を特別のコードで符号化して送信データを作成する。その後,かかる送信データにPSKやQPSK等の狭帯域デジタル変調を施し、更に各衛星ごとに異なるPN符号(Pseudorandom Noise Code;疑似白色雑音符号)を用いて前記変調出力に拡散変調を行った後、これを1575.42MHzの搬送波を用いて送信する。
【0019】
このため、高周波信号受信部16より前記検波信号の供給を受けた各信号処理部15A乃至15Cは、各衛星に対応したPN符号を用い前記検波信号に対して逆拡散を行い各衛星からの送信データを復調する。
時系列上で見れば、一の時点において1台の信号処理部が1つの衛星からの受信信号を復調することになる。従って、図1に示す装置構成では同時に3つの異なる衛星からの受信信号を復調することができ、各信号処理部はこれらの復調データを測位計算部14に供給する。また、信号処理部15A乃至15Cは、受信信号の信号レベルの値も各衛星からの受信情報の一つとして測位計算部14に供給する。
【0020】
以上が図2のステップ10におけるGPS信号受信処理の概略である。
一方、信号処理部15A乃至15CからのGPS受信信号復調データは、マルチパス波判定部18にも供給される。
マルチパス波判定部18は、GPS衛星若しくは本装置の移動によるドップラー効果によって衛星からの実際の受信電波の周波数が変化することを利用し、受信電波にマルチパス波が含まれているか否かを判定する。
【0021】
即ち、マルチパス波判定部18は、本装置を搭載した車両が具備する推測航法手段(図示せず)により求めた本装置の移動速度を用いて、GPS衛星から直接波のみを受信していると仮定した場合の受信周波数のドップラーシフト量を計算する。次に、信号処理部15A乃至15Cより供給された各衛星からの受信信号復調データを基に、実際に受信した電波の受信周波数のドップラーシフト量を算出する。判定部18は、この両者を比較してその差異が大きな場合は受信電波にマルチパス波が含まれていたものと判断し、受信電波の中にマルチパス波が存在することを示す判定フラグ(図示せず)をセットする。
【0022】
システム制御部10は、前記フラグがセットされていた場合はステップ15に移り、セットされていない場合はステップ12へ移る(ステップ11)。
ステップ12において、データベース属性判定部19は、信号処理部15A乃至15Cから供給されたGPS受信データを用いて測位計算部14が算定した本装置の現在位置を基に、メモリ部11のCD−ROMに記憶された地図情報に関するデータベースを検索する。これによってデータベース属性判定部19は、現在位置が、地図情報のデータベース上でマルチパス波が発生しやすい地形的属性を有するいわゆるマルチパス頻発地域として登録されているか否かを判断する。
【0023】
なお、マルチパス波が発生しやすい地形的属性は、山岳や丘陵及び大規模建築物の存在、若しくは実際に行われた電波伝搬測定試験の結果から理論的に推測することができ、これをメモリ部11の地図情報に関するデーターベース上に予め登録しておくことが可能である。
本装置の現在位置が、地図情報のデータベース上にてかかる登録がなされていた場合、データベース属性判定部19は、現在位置周辺をマルチパス頻発地域であると判断し、前記マルチパス波存在の可能性を示すフラグをセットする。
【0024】
システム制御部10は、前記フラグがセットされていた場合はステップ15に移り、セットされていない場合はステップ13に移る。
なお、本装置の動作が開始した直後や、本装置を搭載した車両がマルチパス波頻発地域に進入した直後は、測位計算部14の測位計算において後述のマルチパス波受信排除機能が十分に機能していない場合がある。かかる場合、測位計算部14の算定した現在位置はマルチパス波を含んだ受信電波を用いて算定された可能性があり、現在位置の測位精度が低下することは否めない。しかしながら、前記地図情報に関するデータベース上ではマルチパス頻発地域は一定の広さを有するエリアとして登録されている。このため測位計算部14による現在位置算定の精度が多少低下していても、本装置がマルチパス頻発地域に入ったか否かの判定を行うに当たって何ら実用上の問題はない。
【0025】
ステップ13では、一般に携帯電話端末が位置登録のため最寄りの携帯電話基地局と自動的に交信する事を利用して、装置の現在位置周辺がマルチパス頻発地域か否かを判定する。
すなわち、携帯電話システムのサービスエリア内を本装置が移動する場合、装置に併設された携帯電話端末(図示せず)は、所定の距離を移動又は、所定の時間の経過ごとに、端末自体の位置登録のため携帯電話基地局と自動的に交信を行う。この際、携帯電話端末は、交信を行った基地局のデータを携帯電話基地局属性判定部20に供給する。
【0026】
判定部20は、基地局が市街地の局であれば本装置現在位置周辺の電波伝搬環境をマルチパス頻発地域であると判定し、前記マルチパス波存在の可能性を示すフラグ(図示せず)をセットする。
システム制御部10は、前記フラグがセットされていた場合ステップ15に移り、セットされていない場合はステップ14に移る。
【0027】
なお、携帯電話基地局が市街地に在りその周辺が市街地建築物の影響によるマルチパス頻発地域であるとしても、厳密に言えばそれは基地局周辺の状況であって本装置直近の状況であるとは言えないとも考えられる。しかしながら、一般に、携帯電話システムでは基地局のサービスエリアを直径数km以下のセルで区切る小ゾーン方式を採用しているため、電波伝搬環境のようにある程度の広さを持つ空間の状態を把握するのであれば、基地局周辺の状況をもって本装置近辺の状況を近似するに何ら問題はない。
【0028】
ステップ11からステップ13までの判断は、マルチパス波存在についての論理和を求めるものであるから、必ずしも図2に示す順序で行う必要はなく順不同で行うことができる。また、本装置が判定部18乃至20の全てを具備していない場合は、現に具備する判定部についての処理ステップのみを行えばよい。
以上の処理ステップの全ての判断において、マルチパス波存在の可能性を示すフラグ(図示せず)がセットされていなかった場合、システム制御部10は、測位計算部14が事後の計算処理を行う際に用いる受信信号レベルの閾値として、通常の信号レベルマスク値であるPTH1[dBm]を設定する(ステップ14)。
【0029】
一方、前記の処理フローチャートから明らかなように、ステップ11からステップ13のいずれかの判断においてマルチパス波の存在を示すフラグがセットされていた場合、システム制御部10は、ステップ15に移り前記の受信信号レベルの閾値としてマルチパス頻発地域用の信号レベルマスク値であるPTH2[dBm]を設定する。なお、本発明においては、後述の理由よりPTH1[dBm]<PTH2[dBm]なる関係を定めている。
【0030】
システム制御部10は、ステップ14又はステップ15にて受信信号レベルマスク値の設定をした後、測位計算部14に対して疑似距離計算や測位計算を行う旨の指示をなし、測位計算部14は、信号処理部15A乃至15Cから供給されたGPS受信データを用いて事後の計算処理を開始する(ステップ16)。
測位計算部14は、計算処理を行うに際し全ての衛星からの受信データを使用するのではなく、受信信号の信号レベルが前記信号レベルマスク値を越えている信号のみを選択し、かかる信号の受信データを用いて計算を行う。これは、受信信号レベルが微弱な信号ほど、ノイズやフェージング等の外乱によりデータにエラーが生じている可能性が高く、また、信号の受信が頻繁に中断する恐れもあり、かかる受信信号を基にして測位計算を行ったのでは計算精度が低下するためである。
【0031】
即ち、通常の電波伝搬地域内では、信号レベルマスク値PTH1[dBm]を越えたレベルの受信信号データのみを用いて計算を行い、マルチパス頻発地域内では信号レベルマスク値PTH2[dBm]を越えたレベルの受信信号データのみを用いて計算を行う。信号レベルマスク値については、前述の如く、PTH1[dBm]<PTH2[dBm]なる関係がある。よって、測位計算部14は、マルチパス頻発地域内では通常の電波伝搬地域内に比較して、より信号レベルの高い受信信号のみを用いて測位計算を行うことになる。
【0032】
ところで、図3に示す如くGPS衛星からの受信電波について直接波の受信信号レベルをPD[dBm]、マルチパス波の受信信号レベルをPM[dBm]とすると、一般に、PD >PM なる関係が成立する。何故なら、マルチパス波の場合は、衛星からの電波が建物や丘陵等の障害物に反射する際、電波の吸収や散乱によって減衰が生ずるためである。即ち、マルチパス頻発地域内で発生するマルチパス波は、GPS衛星から本装置近傍まで同一の伝搬経路を伝搬してきた直接波に比較して、その信号レベルの値は必ず低くなる。
【0033】
よって、前述の如く、マルチパス頻発地域内での信号レベルマスク値PTH2[dBm]を、通常の電波伝搬地域内における信号レベルマスク値PTH1[dBm]よりも高く設定しておけば、マルチパス頻発地域内においてもマルチパス波を排除して測位計算を行うことができる。
また、本装置から見て低仰角にあるGPS衛星からの電波は、高仰角にある衛星からの電波に比較し電波伝搬距離が増大するため、本装置に直接到達した場合であってもその信号レベルが低下する。従って、本発明においては、通常の電波伝搬地域内では信号レベルマスク値PTH1[dBm]をマルチパス頻発地域内で信号レベルマスク値PTH2[dBm]よりも低く設定し、電波伝搬環境が良好な地域では、低仰角にあるGPS衛星からの電波も測位計算に有効に利用することができる。
【0034】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明によればGPS衛星を利用した現在位置検出装置において、いわゆるマルチパス波による影響を効果的に排除し、極めて高精度の測位計算を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である現在位置検出装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の装置における現在位置の測位モード動作を示すフローチャートである。
【図3】GPS衛星からの直接波とマルチパス波の信号レベルの関係を示す模式図である。
【符号の説明】
10 システム制御部
11 メモリ部
12 表示部
13 操作部
14 測位計算部
15A,15B,15C 信号処理部
16 高周波信号受信部
17 受信アンテナ
18 マルチパス波判定部
19 データベース属性判定部
20 携帯電話基地局属性判定部

Claims (2)

  1. 複数のGPS衛星からの電波を受信して現在位置を求める現在位置検出装置であって、
    前記GPS衛星からの受信信号を処理する複数の信号処理部と、
    前記信号処理部からの出力信号のうち信号レベルマスク値を超えた信号レベルのもののみを選択する信号選択手段と、
    前記信号選択手段によって選択された出力信号を用いて現在位置を算出する測位計算手段と、
    前記現在位置検出装置に併設されている携帯電話端末が交信を行った携帯電話基地局の属性に基づいて現在位置周辺の電波伝搬環境を判定する環境判定手段とを有し、
    前記信号選択手段は、前記環境判定手段が現在位置周辺でマルチパス信号が多く存在すると判定した場合、前記信号レベルマスク値を高くすることを特徴とする現在位置検出装置。
  2. 前記環境判定手段は、前記携帯電話基地局の属性が市街地局の場合に、現在位置周辺でマルチパス信号が多く存在すると判定することを特徴とする請求項1記載の現在位置検出装置。
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