JP3722454B2 - ソーラスリット及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線装置等に用いられるソーラスリットであって、発散しながら進行するX線を平行X線として取り出す働きをするソーラスリットに関する。また本発明は、そのソーラスリットの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ソーラスリットすなわち平行スリットは、一般に、薄い金属箔をスペーサを間に挟んで一定のピッチで複数個積み上げることによって形成される。そして、X線光学系におけるX線の垂直発散や水平発散を抑えるのに用いられる。従来のソーラスリットでは、ステンレス(Fe)や真鍮(Cu−Zn)等を圧延して形成した圧延材料によって金属箔が形成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような圧延金属箔ではその表面が鏡面になっているため、図7に示すように、入射X線R1が金属箔9によって全反射を起こし、そのため、要求する精度の平行X線ビームを得ることができず、その結果、X線測定において目標とする分解能を得ることができなかった。特に、目標とする分解能が入射X線の波長の全反射臨界角度以下である場合には、分解能と全反射による広がりが同等以上になってしまい、大きな問題となっていた。
【0004】
上記の全反射を抑えるため、従来、金属箔の表面をエメリー紙で荒らしたり、、酸によるエッチングすなわち掘り下げを行ったり、あるいは、メッキを施したり等といった種々の試みが行われている。しかしながら、いずれの場合も高精度の平行X線ビームを得ること、すなわち分解能を高めることに関して満足できる結果が得られていない。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、高精度の平行X線ビームを形成でき、その結果、X線測定における分解能を向上できるソーラスリットを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1) 上記の目的を達成するため、本発明に係る第1のソーラスリットは、互いに間隔をおいて積層された複数の金属箔を有し、X線光路に配置されてそのX線の発散を制限するソーラスリットにおいて、前記金属箔は、焼結によって形成されることによりその表面にRMS値が20nm〜1μm、望ましくは20nm〜50nmの面粗さを有することを特徴とする。
【0007】
RMS値が20nm〜1μm、望ましくは20nm〜50nmの面粗さは、いわゆる「高調波の面粗さ」と呼ばれることがある。この高調波の面粗さとは、高周波の振動のように面の凹凸が短い周期で繰返すということであり、具体的には、エメリー仕上げや、酸によるエッチング等によって得られる表面凹凸状態のように、緩やかに繰返す波長の長い凹凸よりも平滑であり、しかし、ガラス表面のような超平滑面よりも粗い表面状態であり、より具体的には、X線の全反射を防ぐことができる程度の面粗さである。
【0008】
また、「焼結」とは、周知の通り、粉を焼き固めて希望の形状に形成するという処理のことであり、現状の焼結処理を用いれば、上記の希望とする粗さ範囲に入る高調波の面粗さを確実且つ簡単に形成することができる。燒結処理は現在も発展段階にある技術であり、従来はその表面粗さが非常に大きく、本発明で要求するような上記の高調波の面粗さを作ることは難しかった。しかしながら近年では、技術の進歩により焼結処理によって、ちょうどそのような高調波面粗さを形成できるようになった。
【0009】
これより先の技術の進歩を考えれば、空間周期が数十μm以下でRMS値が数十nm以下であるような鏡面状態に近い超平滑な表面状態が焼結処理によって形成できるようになるかもしれない。その場合、金属箔に関するそのような滑らかな表面状態は本発明における「高調波の面粗さ」から外れる表面状態であると考えられる。
【0010】
本発明に係るソーラスリットによれば、上記のように金属箔の表面に高調波の面粗さを持たせたので、そのソーラスリットに入射したX線が全反射することを抑制でき、その結果、高精度の平行X線ビームを形成することができるようになり、よって、X線測定における分解能を高めることができるようになった。
【0011】
(2) 金属箔等の面粗さは、一般に、空間周期及びRMS値(すなわち、平均振幅)によって特定できる。エメリー仕上げ等によって得られる比較的粗い面粗さは、通常、空間周期が0.1〜1mmでRMS値が0.1〜1μm程度である。また、Siウエハやガラス等といった超平滑化製品の面粗さは、通常、空間周期が25μm以下でRMS値が0.2nm程度である。
【0012】
本明細書でいう「高調波の面粗さ」とは、X線の全反射を防ぐことができる程度の面粗さに相当し、例えば、空間周期が50μm以下、より具体的には20〜50μm程度で、RMS値が20nm〜1μm、望ましくは20〜50nm程度の粗さとして特定できる。本発明において所期の効果を得るためには、特に、RMS値が上記の所定幅にあることが必要であると考えられる。
【0013】
(3) 上記構成において、金属箔を形成する材料は特定のものに限定されることはないが、望ましくはW(タングステン)、Mo(モリブデン)等によって形成する。
【0014】
(4) 次に、本発明に係る第2のソーラスリットは、互いに間隔をおいて積層された複数の金属箔を有し、X線光路に配置されてそのX線の発散を制限するソーラスリットにおいて、前記金属箔は、酸化処理によって形成される酸化物をその表面に有し、その酸化物はRMS値が20nm〜1μm、望ましくは20nm〜50nmの面粗さを有することを特徴とする。
【0015】
このソーラスリットによっても、金属箔の表面に高調波の面粗さを持たせたので、そのソーラスリットに入射したX線が全反射することを抑制でき、そのため、高精度の平行X線ビームを形成することができるようになり、その結果、X線測定における分解能を高めることができる。
【0016】
なお、金属箔の表面に酸化物を形成するという本発明の場合には、金属箔そのものよりも軽元素となる化合物がその金属箔の表面に存在することになるから、全反射臨界角度が低下するという効果も得られる。
【0017】
なお、上記構成における「酸化処理」とは、金属箔の表面に酸化物を形成するための処理ということであり、金属箔の表面を掘り下げてしまうエッチング処理とは異なる技術である。エッチング処理では、本発明でいう高調波の面粗さは形成できない。
【0019】
(6) 上記(4)の構成において、金属箔を形成する材料は特定のものに限定されることはなく、例えば、真鍮(Cu−Zn)、ステンレス等によって形成できる。真鍮を用いる場合は、例えば濃硝酸又は過マンガン酸によって酸化処理を行うことができる。また、ステンレスを用いる場合は、例えば過マンガン酸によって酸化処理を行うことができる。ステンレスを用いる場合は濃硝酸による酸化処理は難しいと考えられる。この場合には、金属箔の表面に酸化被膜が形成されてしまい、それ以降の酸化の進行がその被膜によって阻止されるからである。
【0020】
(7) 次に、本発明に係る第1のソーラスリットの製造方法は、互いに間隔をおいて積層された複数の金属箔を有し、X線光路に配置されてそのX線の発散を制限するソーラスリットの製造方法において、前記金属箔は、その表面にRMS値が20nm〜1μm、望ましくは20nm〜50nmの面粗さができるように焼結によって形成されることを特徴とする。
【0021】
このソーラスリットの製造方法によれば、製造されたソーラスリットの金属箔の表面に高調波の面粗さが形成されるので、そのソーラスリットに入射したX線が全反射することを抑制でき、そのため、高精度の平行X線ビームを形成することができるようになり、その結果、X線測定における分解能を高めることができる。
【0022】
(8) 次に、本発明に係る第2のソーラスリットの製造方法は、互いに間隔をおいて積層された複数の金属箔を有し、X線光路に配置されてそのX線の発散を制限するソーラスリットの製造方法において、前記金属箔は、その表面にRMS値が20nm〜1μm、望ましくは20nm〜50nmの面粗さができるように酸化処理を受けることを特徴とする。
【0023】
この製造方法によっても、製造された金属箔の表面に高調波の面粗さを持たせることができるので、そのソーラスリットに入射したX線が全反射することを抑制でき、そのため、高精度の平行X線ビームを形成することができるようになり、その結果、X線測定における分解能を高めることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本発明のソーラスリットについて説明する前にそのソーラスリットの利用形態について簡単に説明する。
図5はその利用形態の一例である集中法X線光学系を示している。このX線光学系は、X線を発生するラインフォーカスのX線焦点Fと、測定対象である試料Sと、試料Sからの回折X線を検出するX線カウンタ1とを有する。X線焦点Fと試料Sとの間には入射側ソーラスリット2及び発散制限スリット3が配設される。また、試料SとX線カウンタ1との間には散乱線制限スリット4、受光側ソーラスリット6及び受光スリット7が配設される。
【0025】
X線焦点Fから発生して発散するX線は、入射側ソーラスリット2によって縦方向の発散が規制された状態で発散制限スリット3へ入射し、そのスリット3によって幅方向の発散が規制され、その状態で試料Sへ入射する。試料Sの結晶格子面と入射X線との間でブラッグの回折条件が満足されると、その試料SでX線回折が生じる。
【0026】
試料Sで回折したX線すなわち回折X線は、散乱線制限スリット4を通過するときに散乱線成分が除去され、さらに受光側ソーラスリット6によって縦方向の発散が規制され、そして受光スリット7に集光する。集光した回折X線は受光スリット7で決められる領域のものがその受光スリット7を通過してX線カウンタ1に取り込まれる。この取り込まれたX線に関して強度が演算される。
【0027】
以上のようなX線測定において、X線カウンタ1に縦方向に広がるX線成分が取り込まれると、いわゆるアンブレラ効果が現れて分解能が低下することが知られている。ソーラスリット2及びソーラスリット6は、縦方向に広がるX線成分がX線カウンタ1に取り込まれるのを防止することにより、分解能が低下することを抑制する。
【0028】
図6は、ソーラスリットの利用形態の他の一例である平行ビームX線光学系を平面図として示している。このX線光学系は、X線を発生するラインフォーカスのX線焦点Fと、測定対象である試料Sと、試料Sからの回折X線を検出するX線カウンタ1とを有する。X線焦点Fと試料Sとの間には入射側ソーラスリット2が配設され、試料SとX線カウンタ1との間には受光側ソーラスリット6が配設される。
【0029】
X線焦点Fから発生して発散するX線は、入射側ソーラスリット2によって平行ビームとされて試料Sへ入射し、その試料Sで回折したX線は、受光側ソーラスリット6によって発散が規制された状態でX線カウンタ1に取り込まれる。この取り込まれたX線に関して強度が演算される。受光側ソーラスリット6は、試料Sで回折したX線の発散を規制することにより、X線測定における分解能を高める働きをする。
【0030】
図5の集中法光学系及び図6の平行ビーム光学系において、入射側ソーラスリット2及び受光側ソーラスリット6は、図1に示すように、スペーサ8を間に挟んで複数の金属箔9を積層することによって形成される。発散する入射X線R1がこのソーラスリット2,6に入射すると、図の縦方向に関するX線の発散が規制されて受光側に平行X線R2が得られる。また、ソーラスリット2,6を図の状態から90°回転させれば、横方向に関するX線の発散を規制して横方向に幅を持つ平行X線ビームを取り出すことができる。
【0031】
このソーラスリット2,6の光学的特性の1つとして、図2における開口角φ(°)がある。この開口角φは、金属箔9の長さをL、隣り合う金属箔9同士の間隔をtとするとき、
φ=2×tan-1(t/L)
によって表される。この開口角φは、ソーラスリットを用いたX線光学系における分解能を決定する重要な要素である。
【0032】
本実施形態では、図1において、ソーラスリット2,6の金属箔9が、W(タングステン)、Mo(モリブデン)等を材料として焼結方法によって、すなわち粉を焼き固める方法によって形成される。そして、その焼結によって自然に生じた材料表面の面粗さを利用してソーラスリット2,6を通過するX線の全反射を抑制する。
【0033】
現状の焼結処理によれば、材料の表面に希望通りの高調波の面粗さ、例えば空間周期が50μm以下、より具体的には20〜50μm程度で、RMS値が20nm〜1μm、望ましくは20〜50nm程度の面粗さを都合良く形成でき、この高調波の面粗さがX線の全反射を抑制するのに非常に効果的である。そして、このようにX線の全反射を抑制することにより、X線測定における分解能を高めることができる。
【0034】
次に、ソーラスリット2,6の金属箔9は酸化処理を施したステンレス(Fe)や真鍮(Cu:Zn=5:1)を用いて形成することもでき、これにより、X線測定の分解能を高めることができる。
【0035】
ステンレス等に酸化処理を施すとその表面に酸化物が形成され、その酸化物の表面には希望通りの高調波の面粗さ、例えば空間周期が50μm以下、より具体的には20〜50μm程度で、RMS値が20nm〜1μm、望ましくは20〜50nm程度の面粗さを都合良く形成でき、この高調波の面粗さがX線の全反射を抑制するのに非常に効果的である。そして、このようにX線の全反射を抑制することにより、X線測定における分解能を高めることができる。
【0036】
【実施例】
(第1実施例)
今、焼結によって形成したW(タングステン)の板材から金属箔9を作製し、その金属箔9を用いてソーラスリット2,6を作製した。また、ステンレスの圧延材を用いて金属箔9を作製し、さらに真鍮(Cu−Zn)の圧延材を用いて金属箔9を作製し、そしてそれらの金属箔9のそれぞれを用いて従来のソーラスリット2,6を作製した。
【0037】
それら3種類のソーラスリットの個々を用いてX線光学系を構成してX線測定を行ったところ、図3に示すような結果が得られた。このグラフにおいてピークブロードニング、すなわち半価幅(FWHM)の広がりの程度及びテーリングの程度を観察した。ここで、テーリングとは、図3のプロファイルにおける底部Tの広がり具合のことであり、具体的には、プロファイルの裾部がすぼまっているか、あるいは広がっているかの程度のことである。
【0038】
観察の結果、Wの焼結材を用いたソーラスリットを用いる場合(プロファイルA)は、ステンレスの圧延材を用いる従来の場合(プロファイルB)や真鍮の圧延材を用いる従来の場合(プロファイルC)に比べて、ピークブロードニングがほとんど観測されなかった。このことは、Wの焼結材を用いたソーラスリットを用いる場合が最も分解能が高いということである。
【0039】
(第2実施例)
真鍮(Cu:Zn=5:1)の圧延材を用いて図1の金属箔9を従来の通りに形成し、その金属箔9を用いてソーラスリット2,6を構成し、そのソーラスリット2,6を用いて構成したX線光学系を用いてX線測定を行ったところ、図4に鎖線で示すようなプロファイルDが得られた。
【0040】
その後、上記のソーラスリット2,6を分解して各金属箔9を取り出してそれらを濃硝酸によって酸化して表面に酸化物を形成し、それらの金属箔8を用いて再度ソーラスリット2,6を組立て、それを用いて再度X線測定を行ったところ、図4に実線で示すプロファイルEが得られた。
【0041】
プロファイルD及びプロファイルEを比べると、半価幅及びテーリングの両方によって評価される特性であるピークブロードニングに関して、プロファイルEがプロファイルBに対して大きく改善されていることが分かった。つまり、酸化処理を行った金属箔9を用いて形成したソーラスリットを用いるとX線測定の分解能が大きく改善されることが分かった。
【0042】
(その他の実施形態)
以上、好ましい実施形態及び好ましい実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態等に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
【0043】
例えば、本発明に係るソーラスリットは図5及び図6に示すようなX線光学系に限られず、その他種々の構成のX線光学系に対して適用できる。また、ソーラスリットの具体的な構造は図1に示す構造に限定されず、各金属箔の間に所定の間隔が形成される限りにおいて、種々の構造とすることができる。例えば、スペーサは必ずしも金属箔の両側に配置しなければならないものではなく、金属箔の一方の側だけに配置する構造とすることもできる。
【0044】
【発明の効果】
本発明に係るソーラスリットによれば、金属箔の表面に高調波の面粗さを持たせたので、そのソーラスリットに入射したX線が全反射することを抑制でき、よって、高精度の平行X線ビームを形成することができるようになり、その結果、X線測定における分解能を高めることができる。
【0045】
また、本発明に係るソーラスリットの製造方法によれば、簡単な方法によって金属箔の表面に希望通りの高調波の面粗さを確実に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るソーラスリットの一実施形態を示す斜視図である。
【図2】ソーラスリットの光学的特性である開口角を示す模式図である。
【図3】ソーラスリットを用いたX線回折装置による測定結果の一例を示す図である。
【図4】ソーラスリットを用いたX線回折装置による測定結果の他の一例を示す図である。
【図5】ソーラスリットを利用するX線装置の一例を示す斜視図である。
【図6】ソーラスリットを利用するX線装置の他の一例を示す斜視図である。
【図7】ソーラスリット内でのX線の進行状況を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 X線カウンタ
2 入射側ソーラスリット
3 発散制限スリット
4 散乱線制限スリット
6 受光側ソーラスリット
7 受光スリット
8 スペーサ
9 金属箔
F X線焦点
R1,R2 X線
S 試料
Claims (6)
- 互いに間隔をおいて積層された複数の金属箔を有し、X線光路に配置されてそのX線の発散を制限するソーラスリットにおいて、
前記金属箔は、焼結によって形成されることによりその表面にRMS値が20nm〜1μm、望ましくは20nm〜50nmの面粗さを有する
ことを特徴とするソーラスリット。 - 請求項1において、前記金属箔はW(タングステン)又はMo(モリブデン)によって形成されることを特徴とするソーラスリット。
- 互いに間隔をおいて積層された複数の金属箔を有し、X線光路に配置されてそのX線の発散を制限するソーラスリットにおいて、
前記金属箔は、酸化処理によって形成される酸化物をその表面に有し、その酸化物はRMS値が20nm〜1μm、望ましくは20nm〜50nmの面粗さを有する
ことを特徴とするソーラスリット。 - 請求項3において、前記金属箔は真鍮によって形成されることを特徴とするソーラスリット。
- 互いに間隔をおいて積層された複数の金属箔を有し、X線光路に配置されてそのX線の発散を制限するソーラスリットの製造方法において、前記金属箔は、その表面にRMS値が20nm〜1μm、望ましくは20nm〜50nmの面粗さができるように焼結によって形成されることを特徴とするソーラスリットの製造方法。
- 互いに間隔をおいて積層された複数の金属箔を有し、X線光路に配置されてそのX線の発散を制限するソーラスリットの製造方法において、前記金属箔は、その表面にRMS値が20nm〜1μm、望ましくは20nm〜50nmの面粗さができるように酸化処理を受けることを特徴とするソーラスリットの製造方法。
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