JP3722305B2 - 空気調和システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機や床マット等の床暖房装置の複数の空気調和機を含む空気調和システムに係り、より詳細には、電話回線を介して行われる遠隔制御(テレフォンコントロール、以下、略してテレコンという。)機能、あるいはホームオートメーション(HA)機能を有する空気調和システムのリモートコントロール装置(以下、リモコンという。)に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、同一の熱源の共用して空気調和機と床マット等の床暖房装置を含む空調システムの場合、空気調和機側の室内機の運転制御は赤外線リモコンにより行い、床暖房装置の運転制御はシステムリモコンにより行うように構成されていた。室内機にはテレコン接続端子、または、HA端子が設けられているが、床暖房用のシスコンを室内機のテレコン接続端子と接続しても、システムリモコンは室内機の運転を制御するに十分な機能を有してはいない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の構成によれば、床暖房と室内機との協調運転を行う場合、両者の運転を個別のリモコン装置によって制御する必要があり、使い勝手が悪いという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、システムリモコンによって床暖房や室内機の運転状態の制御を可能にして、暖房運転及び冷房運転の制御を容易かつ簡便なものとする空気調和システムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、温水を生成する熱源機と、電話コントロール接続端子(例えば、テレコン端子またはHA端子)を有し、前記熱源機で生成された温水が供給される空気調和機の室内機と、前記熱源機で生成された温水が熱動弁を介して供給される床暖房装置とを含む空気調和システムにおいて、前記空気調和機の室内機の運転を制御する第1のリモートコントロール装置と、前記熱源機に床暖房運転信号及び床暖房停止信号を送信するとともに、前記空気調和機の室内機に設けられた電話コントロール接続端子を利用して前記空気調和機の室内機にテレコン信号パルスを出力して前記室内機の運転状態を切り換え制御可能な第2のリモートコントロール装置とを備え、前記第2のリモートコントロール装置は、前記床暖房装置の単独運転、前記空気調和機の単独運転、及び、前記床暖房装置と前記空気調和機との連動運転の指示を入力するキーを備え、前記キーを介して前記床暖房装置の単独運転指示を入力すると、前記熱源機に前記熱電動弁の制御を指示し、前記キーを介して前記空気調和機の単独運転の指示を入力すると、前記電話コントロール接続端子を介して入力されるオンオフ信号により前記室内機がオンかオフかを判定し、オフと判定した場合にのみテレコン信号パルスを出力し、前記キーを介して前記床暖房装置と前記空気調和機との連動運転の指示を入力すると、前記熱源機に前記熱電動弁の制御を指示するとともに、前記電話コントロール接続端子を介して入力されるオンオフ信号により前記室内機がオンかオフかを判定し、オフと判定した場合にのみ前記テレコン信号パルスを出力し、さらに、電話回線に接続されるテレコンアダプタが接続可能に構成され、このテレコンアダプタを介して外部から遠隔操作可能に構成されていることを特徴とする。
【0006】
この請求項1に記載の発明によれば、第2のリモートコントロール装置によって床暖房や室内機の運転状態を統一的に制御することが可能となる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、上記構成において、前記第2のリモートコントロール装置は、前記電話コントロール接続端子から出力される前記空気調和機の室内機の運転状態を優先表示する機能を有することを特徴とする。
【0008】
この請求項2に記載の発明によれば、例えば、空気調和機の単独運転モード選択時に第1のリモートコントロール装置により室内機の運転を行った場合、その運転状態を電話コントロール接続端子を介して第2のリモートコントロール装置側で検出し、第2のリモートコントロール装置でも同様の運転表示を行う。これによって、室内機の運転状態が分かりやすくなり、第1のリモートコントロール装置と第2のリモートコントロール装置の両方での運転制御が容易かつ簡便になる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、上記構成において、前記第2のリモートコントロール装置は、前記空気調和機の検出した室内温度と設定温度との偏差に基づいて床暖房用の運転信号を出力することを特徴とする。
【0010】
この請求項3に記載の発明によれば、第2のリモートコントロール装置の運転希望に応じた運転信号を出力することができ、室温と設定温度に応じて床暖房用の運転信号を出力することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0012】
図1は、この発明のリモコン装置を含む空調システムの概要を示すブロック図である。
【0013】
暖房や冷房を行う室内機10は、システムリモコン20のテレコン信号パルスを受信するテレコン接続端子(あるいはHA端子:ホームオートメーション端子)を備え、熱源機30で生成された温水が供給されている。
【0014】
赤外線リモコン40は室内機10を赤外線信号によって遠隔操作するリモコンであり、冷房用の室外機50と接続された室内機10の冷房制御も行うことができる。
【0015】
60は床暖房用の放熱手段である床マットである。床マット60には上記熱源機30から熱動弁70のオンオフによって制御された量の温水が供給される。
【0016】
熱動弁70のオンオフ制御は、熱源機30からの温度制御信号P01によって指令される。この信号P01は、システムリモコン20からの床暖房運転信号P11に応じて生成される。
【0017】
なお、熱源機30には室内機10からも暖房用の温水の温度や流量を制御するための制御信号P12が指令される。
【0018】
したがって、上記室内機10は赤外線リモコン40による暖房制御だけではなく、システムリモコン20から運転の発停信号として出力されるテレコン信号パルスを受けて運転される。
【0019】
図2は、システムリモコン20の外観を示す平面図である。
【0020】
表示部1は液晶表示器を用いて構成され、運転状態表示部、現在時刻表示部、プログラム時刻表示部、設定温度表示部を有している。
【0021】
また、システムリモコン20には運転キー2aの他、連動キー2b、床暖キー2c、エアコンキー2d等のモード設定用のキーが配置され、それらに対応する運転モード表示ランプ3、4、5、6が設けられている。
【0022】
運転キー2aをオンすると、連動2b、床暖房2c、エアコン2dのいずれかのモードにて運転される。また、運転中は運転ランプ3と連動ランプ4、床暖ランプ5、エアコンランプ6のいずれかのモードランプが点灯する。なお、ルームサーミスタ7は、室温を検出する。
【0023】
図3は、室内機10、システムリモコン20、及び熱源機30の制御システム図である。
【0024】
室内機10の制御部は、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという。)11と、その入出力制御部12とから構成される。マイコン11には、室内機10に設けられた各種のコントロールキーから温度設定入力等のキー信号がキー入力制御部12を介して入力され、表示制御部13やサーミスタ制御部14からも各種信号が入力される。マイコン11は判定遅延タイマを有している。
【0025】
赤外線リモコン受信回路15は赤外線リモコン40による設定信号を受信して、マイコン11に入力する。テレコン制御端子16は、マイコン11に接続されて、室内機10のオンオフ判定信号であるアンサバック信号をシステムリモコン20に出力する。通信回路17は熱源機30と双方向通信を行うためのものである。 システムリモコン20の制御部も、同様に、マイコン21とキー入力制御部22、表示制御部23、サーミスタ制御部24等の入力制御部から構成される。また、テレコン制御部25を介してテレコンアダプタ80と電話機90とが接続され、電話回線を介してシステムリモコン20を遠隔操作可能に構成されている。なお、マイコン21は運転遅延タイマを含んでいる。
【0026】
室内機制御回路26は室内機10と有線または無線で接続され、テレコン接続端子16のアンサバック信号を受信するとともに、運転キー操作に応じて発停信号パルスを室内機10に送出している。通信回路27は熱源機30と双方向通信を行うためのものである。
【0027】
熱源機30の制御部は、マイコン31、温水サーミスタ32、燃焼制御回路33、熱動弁ドライバ34及び通信回路35を含み、燃焼制御回路33はガス弁71及び点火器72をマイコン31からの指令に基づいて制御している。また、熱動弁ドライバ34は上記熱動弁70を制御している。
【0028】
次に、本実施の形態における作用を説明する。
【0029】
図4は、床暖房とエアコン連動運転時のフローチャートである。
【0030】
ステップS41では、運転キー2aの状態を判断しており、これをオンすることにより、運転ランプ3と連動ランプ4が点灯する。ステップS42では、ルームサーミスタ7の検出する室温と設定温度との偏差に基づいて、床暖房用の放熱機としての床マット60への温水供給を熱動弁70のオンオフにより制御する。
【0031】
この制御は、例えば設定温度に達するまでは熱動弁70を連続してオンし、設定温度から設定値プラス2度の範囲においてオンオフ制御する。そして、オンオフを20分のインターバルで5分オンから1分刻みで20分連続オンまで切り換えながら、室内温度の制御を行う。
【0032】
ステップS43では、運転キー2aがオンの場合、室内機としてのエアコン10がオフであることをテレコン20のアンサバック信号により判定した場合には、ステップS44に進み、テレコン信号パルスを出力する。ステップS43の判定で、エアコン10がオンであれば、赤外線リモコン40によりオンしているものとして、テレコン信号パルスは出力しない。
【0033】
ステップS41の判断で、運転キー2aによる運転オフ時には、ステップS45に進み、床暖房停止信号を送出して運転表示をオフとする。そして、ステップS46で、エアコン10がオンであると判定している場合には、ステップS47に進み、テレコン信号パルスを出力し、オフであればテレコン信号パルスは出力されない。
【0034】
図5は、床暖房単独運転時のフローチャートである。
【0035】
ステップS51では運転キー2aのオンオフ状態に応じて、ステップS52又はステップS53に進む。ステップS52では、設定温度と現在温度との偏差から床暖房運転信号を送信するとともに、運転表示をオンとする。ただし、現在温度が設定温度以上であれば、20分周期で熱動弁70のオンオフ時間を制御して、室温を設定温度に維持するように制御する。
【0036】
図6は、エアコン単独運転時のフローチャートである。
【0037】
ステップS61では運転キー2aをオンすると、ステップS62に進み、その操作がオン操作なのかオフ操作なのかを判断する。オン操作の場合にはステップS63に進み、オフ操作であればステップS65に進む。ステップS63では室内機10が運転状態にあるかどうかを判断し、運転ランプ3とエアコンランプ6が点灯する。そして、室内機10の運転がオフであることを、テレコン16のアンサバック信号により検出すると、テレコン信号パルスを約300msecの間だけ、出力する。
【0038】
室内機10はテレコン信号パルスの入力により「自動運転」を開始し、その運転開始時の室温に応じて、「暖房」「ドライ」「冷房」等の運転を行う。
【0039】
ステップS62でシステムリモコン20による運転キー2aの操作がオフ操作であっても、ステップS65で室内機10が運転状態にあるかどうかを判断し、上述したオン操作の場合と同様に、室内機10がオンであればステップS66ではテレコン信号パルスを送信して、室内機10の運転を停止させる。なお、ステップS64,S66では判定遅延タイマがセットされる。
【0040】
以上はシステムリモコン20によるエアコン10の単独運転操作であるが、次に赤外線リモコン40による室内機10の操作について説明する。
【0041】
ステップS67で判定遅延タイマの終了を確認する。ここではまず、赤外線リモコン40により室内機10がオフからオンに切替わったとき、ステップS70からステップS71に進んで、システムリモコン20の運転表示もオンにする。すなわち、運転ランプ3、エアコンモードランプ6及び液晶表示部1の各種表示内容をオンする。そして、1秒程度に設定された判定遅延タイマが終了するまで、ステップS68には進まずに、その運転状態の変化を判定しないようにしている。ステップS72でシステムリモコン20の運転状態がオフであっても、ステップS73でタイマが終了したかどうかを判断し、上述したオン操作があった場合とは逆に、システムリモコン20の運転ランプをオフにする。また、ステップS69やステップS72では運転状態の変化を判定し、変化した場合にはステップS75に進む。これによって、運転変化タイマが設定されるから、システムリモコン20から連続して短時間に運転キー2aが操作された場合でも、或いはノイズを受信した場合でも、誤動作しない。
【0042】
なお、熱源機30は、システムリモコン20やエアコン10と双方向通信によって温度データを授受しており、これによって最適な温度で温水を生成し、床マット60と室内機10とに供給している。
【0043】
本発明は、上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0044】
例えば、上述した実施例では、第1のリモコンとして赤外線リモコン40を使用した場合を説明したが、これに限らず、室内の暖房を行う空気調和機の運転を制御する手段であればよく、同様な効果を得ることが出来る。
【0045】
【発明の効果】
以上の通り、請求項1に記載の発明によれば、室内機と床暖房装置等を含む空気調和システムにおいて複数の空気調和機を第2のリモコン(システムリモコン等)によって統一的に制御できるようにしたので、運転制御を容易かつ簡便に行うことが可能となる。
【0046】
請求項2に記載の発明によれば、空気調和機の単独運転時には、第2のリモコン(システムリモコン等)で運転状態を表示することができるので、運転状態の判断が容易であって、第1のリモコン(赤外線リモコン等)と併用でき、使い勝手の良いリモコン装置となる。
【0047】
請求項3に記載の発明によれば、空気調和機と床暖房とを連動させて運転する場合には、室温と設定温度との偏差に応じて床暖房用の運転制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気調和機の全体構成の概略を示すシステム図である。
【図2】図1に示すシステムリモコンの外観を示す正面図である。
【図3】図1に示す空気調和機の制御システムを示すブロック図である。
【図4】床暖房とエアコンとを連動して運転する場合のフローチャートである。
【図5】床暖房を単独で制御する場合のフローチャートである。
【図6】エアコンを単独で運転制御する場合のフローチャートである。
【符号の説明】
10 室内機
20 システムリモコン
30 熱源機
40 赤外線リモコン
50 冷房室外機
60 床マット
Claims (3)
- 温水を生成する熱源機と、電話コントロール接続端子を有し、前記熱源機で生成された温水が供給される空気調和機の室内機と、前記熱源機で生成された温水が熱動弁を介して供給される床暖房装置とを含む空気調和システムにおいて、
前記空気調和機の室内機の運転を制御する第1のリモートコントロール装置と、
前記熱源機に床暖房運転信号及び床暖房停止信号を送信するとともに、前記空気調和機の室内機に設けられた電話コントロール接続端子を利用して前記空気調和機の室内機にテレコン信号パルスを出力して前記室内機の運転状態を切り換え制御可能な第2のリモートコントロール装置とを備え、
前記第2のリモートコントロール装置は、前記床暖房装置の単独運転、前記空気調和機の単独運転、及び、前記床暖房装置と前記空気調和機との連動運転の指示を入力するキーを備え、前記キーを介して前記床暖房装置の単独運転指示を入力すると、前記熱源機に前記熱電動弁の制御を指示し、前記キーを介して前記空気調和機の単独運転の指示を入力すると、前記電話コントロール接続端子を介して入力されるオンオフ信号により前記室内機がオンかオフかを判定し、オフと判定した場合にのみテレコン信号パルスを出力し、前記キーを介して前記床暖房装置と前記空気調和機との連動運転の指示を入力すると、前記熱源機に前記熱電動弁の制御を指示するとともに、前記電話コントロール接続端子を介して入力されるオンオフ信号により前記室内機がオンかオフかを判定し、オフと判定した場合にのみ前記テレコン信号パルスを出力し、さらに、電話回線に接続されるテレコンアダプタが接続可能に構成され、このテレコンアダプタを介して外部から遠隔操作可能に構成されていることを特徴とする空気調和システム。 - 前記第2のリモートコントロール装置は、前記電話コントロール接続端子から出力される前記空気調和機の室内機の運転状態を優先表示する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
- 前記第2のリモートコントロール装置は、前記空気調和機の検出した室内温度と設定温度との偏差に基づいて床暖房用の運転信号を出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の空気調和システム。
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1995
- 1995-11-30 JP JP33583695A patent/JP3722305B2/ja not_active Expired - Lifetime
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