JP3721642B2 - 大容量電気二重層コンデンサの製造方法 - Google Patents

大容量電気二重層コンデンサの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は低抵抗で、例えば10F以上の大容量電気二重層コンデンサの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のパワー用途の低抵抗大容量電気二重層コンデンサは、活性炭粉末を主体とする薄膜状分極性電極材料を集電体に担持した一対の電極を、セパレータを介して巻回して素子を構成し、この素子に電解液を含浸させて金属ケースに収容し、ケースの開口部を電解液が蒸発しないように封口ゴム、ゴム張りベークライト板又はフェノール樹脂板とゴムからなる封口部材で封口することにより構成している。
【0003】
特開平4−154106には、大電流大容量化を目的として電極とセパレータを多数積層した素子が組み込まれた電気二重層コンデンサが提案されており、例えば矩形に成形された分極性電極の間にセパレータを配置して交互に多数積み重ねた素子の正極と負極の端部にそれぞれ正極リード部材及び負極リード部材をかしめなどにより接続し、アルミニウムケースに収容し、電解液を含浸してアルミニウム上蓋で密閉している。これらの電気二重層コンデンサを構成する電極は、従来、正極と負極のいずれもが大きな比表面積を有する活性炭を主体として構成されていた。
【0004】
特開平07−022295には、非水系電解液を用いたコイン型電気二重層コンデンサの製造方法において、ケースに封口する前に予備的に2Vの電圧を印加することにより、充電時に2Vの電圧を印加してもセルの厚みの経時増加を抑止し、内部抵抗上昇を抑止できることが記載されている。しかし、この電気二重層コンデンサは内部抵抗が高く容量が小さく電圧保持性も不充分であり、パワー用途には適応できない。
【0005】
また特開平05−343263には、硫酸電解液を分極性電極に含浸し、1Vの電圧を予備的に印加した後不活性ガスを封入してから封口すると、リーク電流と内部抵抗を低下でき、かつ容量を増大できることが記載されている。しかし、この電気二重層コンデンサは水系電解液を用いる関係上、単位素子の使用可能な電圧がたかだか1Vであるため、エネルギー密度が低く電圧保持性も不充分であるので、パワー用途に適用する場合その適用範囲に限りがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
活性炭を用いた従来の円筒型又は角型電気二重層コンデンサでは、使用する溶媒と溶質の選択にもよるが、単位素子あたりの通常の耐電圧が非水系電解液の電気二重層キャパシタで約2.0〜2. 8Vである。したがって、より多くのエネルギーを急速に取り出せるように、高電圧印加時の耐久性の向上と容量密度の増大によりエネルギー密度を高くし、内部抵抗を低下させて出力密度を高くすることが望まれている。またエネルギー保存性の見地より、充電後の電圧保持性を向上させることが望まれている。
【0007】
従来、電気二重層コンデンサを大容量化するために、より比表面積の大きな活性炭が使用されてきたが、活性炭の比表面積は約3000m2 /gが限度であり、比表面積の大きな活性炭を用いた電気二重層コンデンサの単位重量あたりの容量もほぼ限界に近付いている。また、10A以上の大電流で充放電できる電気二重層コンデンサは、電気自動車やその回生制動エネルギー貯蔵等の用途に有望であり、電気自動車の実用化のためにエネルギー密度が充分に高く、内部抵抗が小さくて急速充放電ができ、自己放電が少なくて充電後の電圧保持性が優れ、電圧印加時の容量の経時的な低下が少ない信頼性の高い大容量の電気二重層コンデンサの実現が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成すべくなされたものであり、導電材とバインダーと比表面積が1500m/g以上の炭素材料とからなる分極性電極材料を金属集電板上に設けて正極及び負極とし、正極と負極をセパレータを介して巻回又は積層してなる素子を非水系電解液を含浸させ金属ケースに収容し、封口部材で封口してなる、定格電圧2.5〜3.3Vの大容量電気二重層コンデンサの製造方法において、正極と負極の間に定格電圧の1.03〜1.15倍の電圧をケースの封口前に予備的に2時間以上印加することを特徴とする大容量電気二重層コンデンサの製造方法を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明において、定格電圧とは、70℃で1000時間印加したときに容量変化率を30%以内に抑えうる最大限の電圧であり、実際に電気二重層コンデンサを使用するときに印加しうる電圧のことをいう。本発明では、定格電圧を2.5〜3.3Vとする。
【0010】
本発明における予備的に印加する電圧は電気二重層コンデンサの定格電圧の1.03〜1.15倍であり、1.03倍未満であると電圧保持性の改良効果が少なく、1.15倍超であると初期容量の低下や内部抵抗の増加を招くので好ましくない。特に好ましくは1.06〜1.12倍が採用される。ここで、2.6〜3.5Vの電圧を予備的に印加すると特に好ましい。
【0011】
予備的に印加する電圧は、35〜85℃の雰囲気温度で印加することが好ましい。加温しつつ予備的に電圧印加すると、電圧保持性の向上効果が高まり、所望の電圧保持性を付与させるために必要な電圧印加時間を短縮できる。35℃未満では加温の効果が小さく、85℃超では初期容量が低下し、内部抵抗が上昇するので好ましくない。特に好ましくは45〜70℃が採用される。
【0012】
また、予備的に電圧を印加するときガスが若干発生するので、金属ケースを封口する前に予備的に電圧印加することで充電時のコンデンサの内圧の上昇を防止でき、その結果ケースの膨れを抑止できる。金属ケースを封口する前の電圧印加は、素子を金属ケースに収容した後に行っても、素子を金属ケースに収容する前に行ってもよい。電圧を予備的に印加する時間は2時間以上であり、通常は5〜100時間が好ましい。予備的電圧印加時間が短いと電圧保持性が低下し、長いと生産性が低下しコストが増加するので、それぞれ好ましくない。
【0013】
本発明における電気二重層コンデンサは、耐電圧を高めるため電解液の溶媒として非水系溶媒が使用される。具体的には、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジオキソラン、リン酸トリエステル、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸、1,3−プロパンスルトン、プロピレンカーボネート誘導体、エチレンカーボネート誘導体、4,5−ジヒドロピラン誘導体、ラクトン誘導体、メチルスルホラン等のスルホラン誘導体、ニトロベンゼン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン誘導体、2−メチルテトラヒドロフラン、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、アセトニトリル、ニトロメタン、アルコキシエタン、及びジメチルアセトアミドから選ばれる1種以上からなる溶媒を好適に使用できる。
【0014】
これらのうちで、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、ブチレンカーボネート、スルホラン、メチルスルホラン、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートから選ばれる1種以上からなる溶媒が、化学的及び電気化学的な安定性、電気伝導度及び低温特性の点で特に好ましい。
【0015】
また電解液の溶質としては、一般式R1234+ で表される第4級アンモニウムイオン又は一般式R1234+ で表される第4級ホスホニウムイオン(ただし、R1 、R2 、R3 、及びR4 は炭素数1〜4のアルキル基)等の第4級オニウムカチオンと、BF4 -、N(CF3 SO22 -、PF6 -、ClO4 -等のアニオンとを組み合わせた塩が好ましい。具体的には、(C253 (CH3 )NBF4 、(C254 NBF4 、(C253 (CH3 )PBF4 等が好ましい。
【0016】
本発明における電気二重層コンデンサの分極性電極は、少なくとも炭素材料と電子伝導性を付与するカーボンブラック等の導電材とバインダーと金属集電板とで構成される。この分極性電極は、例えば、炭素材料、カーボンブラック及びバインダーに若干の溶媒を添加し混合してスラリーとし、金属集電板に塗布又は浸漬し、乾燥し、必要に応じてプレスして、集電体と一体化して形成できる。
【0017】
バインダーとしては、ポリフッ化ビニリデン、フルオロオレフィン共重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、及びポリイミドのいずれかが好ましい。上記架橋ポリマーの架橋剤には、アミン類、ポリアミン類、ポリイソシアネート類、ビスフェノール類、パーオキシド類等を使用できる。
【0018】
スラリーの溶媒としてはバインダーを溶解するものが好ましく、N−メチルピロリドン、水、ジメチルホルムアミド、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、フタル酸ジメチル、エタノール、メタノール、ブタノール等から適宜選択される。
【0019】
また、上記のスラリーを金属集電板に塗布する方法のかわりに、炭素材料と導電材粉末と、バインダーとしてのポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂粉末とを、溶媒を添加しながら混練し、ロールプレス成形してシート状となし、導電性接着剤を介して金属集電板に電気的に接合して分極性電極を形成してもよい。この分極性電極を用いると、容量密度の高い電気二重層コンデンサが得られ、好ましい。
【0020】
導電性接着剤としては、カーボン微粒子が電気化学的に安定であり、かつ安価であるので好ましい。また、接着力を強固にするために導電性接着剤に有機バインダーを添加することもできる。有機バインダーとしては、ポリアミドイミド類が耐熱性が高く化学的に安定で好ましい。
【0021】
本発明で使用する炭素材料としては、やしがら系活性炭、フェノール系活性炭、石油コークス系活性炭、ポリアセン等がある。大きな容量が得られる点でフェノール系活性炭、石油コークス系活性炭、ポリアセンの使用が好ましい。活性炭の賦活処理法としては、水蒸気賦活処理法、溶融KOH賦活処理法等がある。より大きな容量を得られる点で溶融KOH賦活処理法が好ましい。
【0022】
また、ポリアセンは、ベンゼン環が隣りのベンゼン環とその2個の核炭素原子を介して直接結合して、数個以上のベンゼン環が直接結合した構造のものであり、芳香族縮合ポリマーの熱処理物である。比表面積が大きいポリアセンは容量が大きくできるので好ましい。
【0023】
上記炭素材料は、平均粒径が30μm以下で比表面積が1500〜3000m2 /gのものを使用すると、電気二重層コンデンサの容量が大きく、かつ内部抵抗が低いので好ましい。より好ましい比表面積は1800〜2500m2 /gである。
【0024】
本発明における導電材の配合量は、導電性を得るため、導電材と活性炭との合量の5〜40重量%とするのが好ましい。導電材を40重量%超にすると活性炭の量が減るため、容量が減って好ましくない。より好ましくは導電材を10〜30重量%とする。導電材としては、カーボンブラック、天然黒鉛、人造黒鉛、金属ファイバ、酸化チタン、酸化ルテニウム等が使用できる。特にカーボンブラックの一種であるケッチェンブラック又はアセチレンブラックは、少量でも効果が大きく好ましい。
【0025】
本発明では、10F以上の大容量の電気二重層コンデンサを得るため、一対の正極と負極からなる帯状電極を渦巻状に巻回してなる素子を円筒型の金属ケースに収容する円筒型、又は複数の正極と負極を交互に積層してなる素子を角型の金属ケースに収容する角型等、電極面積が大きい構造であることが好ましい。
【0026】
本発明に使用する金属集電板は、正極用の材質としてはアルミニウム又はステンレス316Lが耐食性が高く好ましい。特にアルミニウムは軽く、電気抵抗が低いので好ましい。負極用集電板の材質としては、アルミニウム、ステンレス、ニッケルが使用できるが、特にアルミニウムは軽く、電気抵抗が低いので好ましい。金属集電板の形状は正極、負極とも、箔状、エキスパンドメタル状、繊維焼結体シート状、板状金属発泡体等いずれも使用できる。
【0027】
なかでも20〜100μmの箔状の集電板が、巻回又は積層が容易でかつ比較的安価であるので好ましい。金属箔を集電板に用いる場合、表面を化学的、電気化学的又は物理的にエッチングして粗面化すると、活性炭電極層と金属箔との密着性が向上し、電気抵抗も低くできるので特に好ましい。
【0028】
本発明において正極と負極の間に介装されるセパレータとしては、ガラス繊維マット、マニラ麻やクラフトからなるセルロース紙、親水化多孔質ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレン不織布等が挙げられる。
【0029】
本発明に使用する金属ケースには、アルミニウム、ステンレス、鉄又はその合金からなるケースが好適に使用できる。
【0030】
本発明では予め加熱乾燥したシート状分極性電極を正極及び負極とし、正極と負極とをセパレータを介して巻回又は積層して素子を形成し、120〜250℃で真空乾燥して素子の水分等の揮発分を除去した後、電解液を真空含浸させる。含浸に際し雰囲気温度を40〜80℃に加温すると電解液の粘度が低下し、電解液が速やかに電極に含浸されるので好ましい。電解液の含浸は、素子を金属ケースに収容した後でも、素子を金属ケースに収容する前でもよい。
【0031】
【実施例】
以下、本発明を実施例(例1、2、4)及び比較例(例3、5、6〜10)によって具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されない。
【0032】
[例1]
フェノール樹脂をKOH賦活処理した活性炭粉末(比表面積2100m2 /g、平均粒径5μm)80重量%、ケッチェンブラックEC10重量%、ポリテトラフルオロエチレン粉末10重量%からなる混合物にエタノールを添加して混練し、シート状に成形し乾燥して厚さ0. 3mmのシートを得た。このシートを厚さ100μmのアルミニウム箔の両面に、黒鉛微粉末を含む導電性接着剤を介して接合した後プレス及び熱処理して乾燥し、有効電極面10cm×10cmの電極シートを得た。
【0033】
この電極シートの上端には幅3cm、長さ4cmのリード部を設けた。次いで厚さ150μmのガラス繊維マット製セパレータを介して、上記電極シートを正極と負極を交互に積層した。積層するとき、正極リードと負極リードは異なる極のリードと接しないようにし、それぞれまとめて、矩形のアルミニウム上蓋に取り付けられた正極端子及び負極端子に超音波接合した。積層体の両端には絶縁樹脂板を配置した。
【0034】
この分極性電極と上蓋が一体化した素子を、150℃で16時間真空乾燥し、揮発性不純分を除去した。その後に露点が−50℃以下の乾燥空気雰囲気中で、電解質として2mol/lの(C253 (CH3 )NBF4 を含有するプロピレンカーボネートの電解液をこの素子に35℃にて真空含浸した。次いで電解液を含浸せしめた素子の正極端子と負極端子間に50℃にて直流電圧2. 7Vを20時間印加した。
【0035】
この素子を高さ127mm、幅112mm、厚さ30mmの有底角型のアルミニウムケースに収容し、露点が−50℃以下の乾燥空気雰囲気中で上蓋をアルミニウムケースの開口部に嵌合した後、上蓋とアルミニウムケース開口部の接合部をレーザー溶接し、防爆弁を取り付けて容量3300F、定格電圧2.5Vの角型電気二重層コンデンサを得た。
【0036】
この電気二重層コンデンサを定格電圧で充電した後、無負荷の状態で室温で200時間放置した後の端子電圧を測定し、充電電圧に対する比率を電圧保持率(%)とした。また、定格電圧を70℃で1000時間印加した後の容量と初期容量の比率を容量維持率(%)とした。このコンデンサの電圧保持率は96%であり、容量維持率は87%であった。アルミニウムケースに、膨らみによる変形は認められなかった。
【0037】
[例2]
フェノール樹脂をKOH賦活処理した活性炭粉末(比表面積2000m/g、平均粒径10μm)76重量%、ケッチェンブラックEC14重量%、ポリフッ化ビニリデン10重量%からなる混合物にN−メチルピロリドンを添加して混合したスラリーを、表面を粗面化した厚さ30μmのアルミニウム箔の両面に塗布し、180℃で乾燥した後スリットし、幅100mm、長さ4200mm、厚み100μmの2枚の分極性電極シートを得た。
【0038】
この2枚の分極性電極シートをそれぞれ正極及び負極とし、幅5mm、厚さ150μm、長さ50mmのアルミニウムリードをそれぞれ4本接合し、マニラ麻製の厚さ50μmのセパレータを介して巻回した。正極リード、負極リードはそれぞれ4本ずつまとめて、円形のフェノール樹脂製の上蓋に取り付けられた正極端子及び負極端子にリベットにより接合し、分極性電極と上蓋を一体化した素子を得た。
【0039】
この素子を120℃で16時間真空乾燥し、揮発性不純分を除去した。その後に電解質として2mol/lの(C253 (CH3 )NBF4 を含有するプロピレンカーボネート溶媒の電解液をこの素子に乾燥空気雰囲気中で35℃にて真空含浸した。次いで電解液を含浸せしめた素子の正極端子と負極端子間に40℃にて直流電圧2.65Vを20時間印加した。
【0040】
この素子を高さ123mm直径51mmの円筒型アルミニウムケースに収容し、上蓋をアルミニウムケースの開口部にゴムリングを介して嵌合し、アルミニウムを折り曲げて封口し、防爆弁を取り付けて容量1700F、定格電圧2.5Vの円筒型ラグ端子型電気二重層コンデンサを作製し、例1と同様に評価した。電圧保持率は90%で、容量維持率は83%であった。アルミニウムケースに、膨らみによる変形は認められなかった。
【0041】
[例3]
フェノール樹脂を水蒸気で賦活処理した活性炭粉末(比表面積1800m2 /g、平均粒径8μm)76重量%、ケッチェンブラックEC14重量%、ポリフッ化ビニリデン10重量%からなる混合物にN−メチルピロリドンを添加して混合したスラリーを、表面を粗面化した厚さ30μmのアルミニウム箔の両面に塗布し、180℃で乾燥した後スリットし、幅28mm、長さ300mm、厚み110μmの2枚の分極性電極シートを得た。
【0042】
この2枚の電極シートをそれぞれ正極及び負極とし、それぞれにアルミニウムタブ端子を超音波接合し、親水化多孔質ポリテトラフルオロエチレン製の厚さ50μmのセパレータを介して巻回した。
【0043】
この素子を180℃で16時間真空乾燥し、揮発性不純分を除去した。その後に2mol/lの(C(CH)NBFを含有するスルホラン/エチルメチルカーボネート(5:5)混合溶媒の電解液をこの素子に50℃にて真空含浸した。次いで乾燥空気雰囲気中でこの素子のアルミリード端子にブチルゴム製封口ゴムを挿入し、高さ35mm直径18mmの円筒型アルミニウムケースに収容し、封口ゴム部をカールして封口した。
【0044】
その後に正極端子と負極端子間に40℃にて直流電圧3. 3Vを20時間印加し、容量10F、定格電圧3. 0Vの円筒型リード型電気二重層コンデンサを作製し、例1と同様に評価した。電圧保持率は90%で、容量維持率は82%であった。アルミニウムケースに、膨らみによる変形が認められた。
【0045】
[例4]
予備的な電圧印加としてケースを封口する前に、電解液を含浸した素子の正極端子と負極端子間に40℃にて直流電圧3. 3Vを20時間印加した以外は、例3と同様にして容量10F、定格電圧3. 0Vの円筒型リード線型電気二重層コンデンサを作製し、例1と同様に評価した。電圧保持率は90%で、容量維持率は88%であった。アルミニウムケースに、膨らみによる変形は認められなかった。
【0046】
[例5]
活性炭粉末の代わりに、フェノールとホルムアルデヒドとの縮合物の熱処理物でありポリアセン骨格構造を有するポリアセン粉末(比表面積1800m2 /g、平均粒径10μm)を用いた他は例3と同様にして容量10F、定格電圧3.0Vの円筒型リード線型電気二重層コンデンサを作製し、例1と同様に評価した。電圧保持率は80%で、容量維持率は85%であった。アルミニウムケースに、膨らみによる変形が認められた。
【0047】
[例6]
ケースを封口する前に電圧印加を行わなかった他は例1と同様にして容量3300Fの角型電気二重層コンデンサを作製した。例1と比較するため、例1と同じ電圧(2.5V)を印加し、例1と同様に評価した。電圧保持率は0%で、容量維持率は20%であった。アルミニウムケースに、膨らみによる変形が認められた。
【0048】
[例7]
ケースを封口する前の電圧印加を2.5Vで行った他は例1と同様にして容量3300F、定格電圧2. 5Vの角型電気二重層コンデンサを作製し、例1と同様に評価した。電圧保持率は50%で、容量維持率は72%であった。アルミニウムケースに、膨らみによる変形が認められた。
【0049】
[例8]
ケースを封口する前の電圧印加を3. 1Vで行った他は例1と同様にして定格電圧2. 5Vの角型電気二重層コンデンサを作製した。初期容量は2800Fに低下した。
【0050】
[例9]
ケースを封口する前の電圧印加を2.5Vで行った他は例2と同様にして容量1700Fの円筒型ラグ端子型電気二重層コンデンサを作製した。例2と比較するため、例2と同じ電圧(2.5V)を印加し、例1と同様に評価した。電圧保持率は40%で、容量維持率は65%であった。アルミニウムケースに、膨らみによる変形が認められた。
【0051】
[例10]
ケースを封口した後の予備的電圧印加を3. 0Vで行った他は例3と同様にして容量10Fの円筒型リード線型電気二重層コンデンサを作製した。例3と比較するため、例3と同じ電圧(3.0V)を印加し、例1と同様に評価した。電圧保持率は60%で、容量維持率は60%であった。アルミニウムケースに、膨らみによる変形が認められた。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、耐電圧が2. 5V以上で容量が大きく、高エネルギー密度であり、電圧保持性が良好で、かつ充電後の容量の経時的低下が少ないパワー用途用の大容量電気二重層コンデンサが得られる。

Claims (3)

  1. 導電材とバインダーと比表面積が1500m/g以上の炭素材料とからなる分極性電極材料を金属集電板上に設けて正極及び負極とし、正極と負極をセパレータを介して巻回又は積層してなる素子を非水系電解液を含浸させ金属ケースに収容し、封口部材で封口してなる、定格電圧2.5〜3.3Vの大容量電気二重層コンデンサの製造方法において、正極と負極の間に定格電圧の1.03〜1.15倍の電圧をケースの封口前に予備的に2時間以上印加することを特徴とする大容量電気二重層コンデンサの製造方法。
  2. 金属集電板としてアルミニウム箔を用い、かつ2.6〜3.5Vの電圧を予備的に印加する請求項1記載の大容量電気二重層コンデンサの製造方法。
  3. 予備的に印加する電圧が35〜85℃の雰囲気温度で印加される請求項1又は2記載の大容量電気二重層コンデンサの製造方法。
JP19654096A 1996-07-25 1996-07-25 大容量電気二重層コンデンサの製造方法 Expired - Fee Related JP3721642B2 (ja)

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