JP3721533B2 - カーテンウオール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の外壁を形成するカーテンウオールに関する。
【0002】
【従来の技術】
建物躯体に方立を取付け、左右の方立間に上下横枠、無目等を連結して方形枠部を形成し、この方形枠部にパネル、ガラス、障子等の面材を装着した方立式のカーテンウオールが知られている。
また、上枠と下枠と左右の縦枠を連結して方形枠とし、この方形枠にパネル、ガラス、障子等の面材を装着してカーテンウオールユニットとし、このカーテンウオールユニットを建物躯体に取付けたユニット式のカーテンウオールが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述の方立式のカーテンウオール、ユニット式のカーテンウオールの外観は、方立、上下横枠、無目、縦枠、上枠、下枠が室外側から見える意匠を呈する。
また、前述の方立、縦枠は面材を支持する機能を有するので、必然的にその外観意匠に制約を受ける。
このために、従来のカーテンウオールの外観には制約があり、自由な外観のカーテンウオールを形成することは難しい。
【0004】
このことを解消するために、取付用枠部材の室内側部にカーテンウオールユニットを取付けてユニットとし、その取付用枠部材を建物躯体に取付け、取付用枠部材に意匠性を持たせることにより表情豊かな外観のカーテンウオールが提案できる。
また、このカーテンウオールは取付用枠部材の外観意匠を変えることで自由な外観のカーテンウオールを形成できる。
【0005】
前述のカーテンウオールを実用化するには、取付用枠部材とカーテンウオールユニットの連結及び、上下に隣接するユニットのカーテンウオールユニット相互の連結が問題である。
【0006】
そこで、本発明は前述の課題を解決できるようにしたカーテンウオールを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、取付用枠部材の室内側部にカーテンウオールユニットをファスナーで取付けてユニットとし、この取付用枠部材を建物躯体に取付けることで複数のユニットを建物の上下、左右方向に配設したカーテンウオールであって、
前記ファスナーの室外側部は取付用枠部材の室内側部に取付けてあり、このファスナーの室内側部は上下に隣接したカーテンウオールユニットの縦枠に跨って取付けてあることを特徴とするカーテンウオールである。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において前記上下に隣接したカーテンウオールユニットの縦枠はジョイントスリーブで連結され、このジョイントスリーブに設けたナット部材に螺合したボルトでファスナーの室内側部における下端部分が下の縦枠に連結され、
前記上の縦枠に設けたナット部材に螺合したボルトでファスナーの室内側部における上端部分が上の縦枠に連結されているカーテンウオールである。
【0009】
第3の発明は、第2の発明において前記ユニットにおける縦枠最上部にジョイントスリーブが上下スライド自在に設けられ、
このジョイントスリーブは落下防止具を備え、この落下防止具が縦枠上端面に接することで自重により落下しないように支持され、かつ前記落下防止具によりジョイントスリーブを上方にスライド可能であるカーテンウオールである。
【0010】
第4の発明は、第1又は第2又は第3の発明において前記ファスナーは、取付用枠部材の室内側部に取付けられる取付用部材と連結部材を上下方向に位置調整可能に連結した一次ファスナーと、取付用枠枠に取付けられる取付用部材と連結部材を取付用枠軸回りに面内方向揺動可能に連結した二次ファスナーを備え、
前記一次ファスナーの連結部材と二次ファスナーの連結部材が面外方向に位置調整可能に連結されているカーテンウオールである。
【0011】
第5の発明は、第1〜第4いずれか1つの発明において前記複数の縦部材と複数の横部材で取付用枠部材を形成し、この取付用枠部材に複数のカーテンウオールユニットを上下方向、左右方向に配設してユニットとしたカーテンウオールである。
【0012】
【作 用】
第1の発明によれば、室外側から取付用枠部材が見える外観のカーテンウオールであるので、その取付用枠部材の外観意匠を変えることで自由な外観のカーテンウオールを形成できる。
また、取付用枠部材の室内側部にファスナーの室外側部を取付け、このファスナーの室内側部をカーテンウオールユニットの縦枠に取付けることで取付用枠部材にカーテンウオールユニットを簡単に取付けできる。
しかも、ファスナーの室内側部は、上下に隣接するカーテンウオールユニットの縦枠に跨って取付けてあるので、このファスナーによって縦枠相互が連結されるから、その縦枠相互を強固に連結できる。
【0013】
第2の発明によれば、ファスナーの室内側部をカーテンウオールユニットの縦枠にボルトで固着することでその縦枠とジョイントスリーブが連結されるので、縦枠相互の連結作業を効率良くできる。
【0014】
第3の発明によれば、ユニットを建物躯体に取付けた後に、その既設のユニットの上に次のユニットを取付ける際に、既設のユニットの縦枠最上部に設けたジョイントスリーブが邪魔にならない。
次のユニットを取付けた後にジョイントスリーブを上方にスライドして次のユニットの縦枠最下部に嵌合して連結できる。
したがって、既設のユニットの上にユニットを取付ける際にジョイントスリーブが邪魔にならないと共に、そのジョイントで上下の縦枠を容易に連結できる。
【0015】
第4の発明によれば、ファスナーの一次ファスナーの取付用部材と連結部材を上下方向に位置調整することでカーテンウオールユニットの取付け位置を上下に調整できる。
一次ファスナーの連結部材と二次ファスナーの連結部材を面外方向に位置調整することでカーテンウオールユニットの取付け位置を面外方向に調整できる。
したがって、カーテンウオールユニットの取付け位置を上下方向、面外方向に調整できる。
【0016】
また、二次ファスナーの連結部材が取付用部材に対して縦軸回りに面内方向に揺動可能であるので、カーテンウオールユニットは縦部材に対して面内方向に揺動変位する。
したがって、カーテンウオールユニットの層間変位を吸収できる。
【0017】
第5の発明によれば、1つのユニットを取付けることで複数のカーテンウオールユニットを一度に建物躯体に取付けできるので、カーテンウオールを効率良く施工できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1と図2と図3に示すように、複数の縦部材1を複数の横部材2で左右方向に間隔を置いて連結することで取付用枠部材3を形成する。
前記複数の縦部材1の室内側部にカーテンウオールユニット4を上下方向に複数取付けることで第1,第2,第3のユニット5,6,7を形成している。
前記第1,第2,第3のユニット5,6,7の各縦部材1の上端部分が建物躯体、例えば床スラブ8に固着した補助躯体9にそれぞれ取付けられる。
前記第1のユニット5の左右両側に第2,第3のユニット6,7が配設され、それらは図3に示すように円孤形状に湾曲している。
【0019】
前記縦部材1は、室外側寄りの第1縦材10と室内側寄りの一対の第2縦材11と、第1縦材10と一対の第2縦材11に亘ってそれぞれ水平に連結した複数の第1補強横材12と、第1縦材10と一対の第2縦材11に亘って斜めに連結した複数の第2補強横材13で平面形状が三角形のトラス形状である。
この一対の第2縦材11の上端部分が前記補助躯体9に固着してある。
【0020】
前記横部材2は上下の横材14間に縦材15を固着した形状で、その上下の横材14が隣接した縦部材1の一対の縦材11に固着してある。
なお、第2,第3のユニット6,7の横部材2は、第1のユニット5の縦部材1の縦材11に固着してある。
【0021】
前記カーテンウオールユニット4は図4に示すように、左右の縦枠20間に上枠21、無目22、下枠23を横架した複数の枠部24を有する枠体25と、この枠体25の各枠部24に装着した面材26で形成してある。
【0022】
前記第1のユニット5は、左右方向に7つのカーテンウオールユニット4が配設され、かつ上下方向に3つのカーテンウオールユニット4が配設してある。
前記第2のユニット6、第3のユニット7は、左右方向に6つのカーテンウオールユニット4が配設され、かつ上下方向に3つのカーテンウオールユニット4が配設されている。
【0023】
前記第1のユニット5の取付用枠部材3は、3つの縦部材1を備えている。
前記第2,第3のユニット6,7の取付用枠部材3は、2つの縦部材1を備えている。
前記第1,第2,第3のユニット5,6,7における前記縦部材1と対向するカーテンウオールユニット4の面内方向寸法(左右の縦枠20の間隔)は縦部材1の一対の第2縦材11の間隔と略同一で、このカーテンウオールユニット4を形成する枠体25の最上部の枠部24に補助躯体9が貫通し、その補助躯体9と縦部材1の一対の第2縦材11が固着される。
【0024】
前記左右に隣接した2つのカーテンウオールユニット4の隣接した縦枠20はファスナー40で前記取付用枠部材3の室内側部にそれぞれ連結してある。
具体的には、前記縦部材1と対向したカーテンウオールユニット4の縦枠20はファスナー40で縦材11にそれぞれ連結してある。このカーテンウオールユニット4以外のカーテンウオールユニット4の縦枠20はファスナー40で横部材2の横材14に連結してある。
【0025】
前記縦枠20は図5に示すように、室内側寄りに外向凹部27、室内外側方向中間に内向凹部28、室外側寄りに外向き凹部29を有する断面形状である。
前記左右他方の縦枠20は図5に示すように、室内側寄りに一対の突出片30、室内外側方向中間に内向凹部31、室外側寄りに突出片32を有する断面形状である。
各内向凹部28,31間に面材26(ガラス)の左右縦縁部が装着されてシール材33でシールしてある。
【0026】
そして、左右に隣接した一方のカーテンウオールユニット4の左右一方の縦枠20と他方のカーテンウオールユニット4の左右他方の縦枠20が、外向凹部27,29と突出片30,32を嵌め込んで連結される。
上下に隣接するカーテンウオールユニット4の縦枠20は、図6のようにその室外側寄り部分にジョイントスリーブ34を嵌合して連結される。
【0027】
前記上枠21、無目22、下枠23は図6に示すように、縦枠20よりも見込み寸法(室内外側方向の寸法)が小さい。
上枠21の室内側寄りに上向き凹部35が形成してあり、下枠23の室内側寄りに下向き突部36が形成してある。
この下向き突部35が、前記上向き凹部35に取付けた上向きコ字状の枠補強材37に嵌まり合い、その嵌まり合った部分がシール材38でシールされる。
【0028】
前記ファスナー40は図7,図8,図9に示すように、一次ファスナー41と二次ファスナー42を備えている。
前記一次ファスナー41は取付用部材43と連結部材44を備え、その連結部材44は縦片45と上下の横片46で略コ字形状で、その上下の横片46に左右方向(面内方向)に向うねじ孔47が形成してある。なお、ねじ孔47は一部分が下方、上方に開口している。
取付用部材43は縦板状で、その一対の透孔48と縦片45の上下方向の長孔49にボルト50を挿通してナット51を螺合することで、取付用部材43と連結部材44が上下方向に位置調整可能に連結してある。
【0029】
前記縦部材1を形成する縦材11の室内側面には第1縦板52が室内側に向けて固着され、この第1縦板52に第2縦板53が左右方向に向けて固着されて取付座54を形成している。
この第2縦板53に取付用部材43がボルト・ナット55で固着され、一次ファスナー41は縦材11の室内側部に室内側に向けて取付けてある。つまり、取付用部材43がファスナー40の室外側部を形成している。
【0030】
前記二次ファスナー42は、一対の取付用部材56と一対の連結部材57を備えている。
前記取付用部材56は縦板58と上下一対の横片59を備えている。
前記連結部材57は縦板状で、その室内側寄り部分57aの上下寸法が室外側寄り部分57bよりも小さく、その室内側寄り部分57aが前記上下一対の横片59間に挿入され、上の横片59から室内側寄り部分57aの縦孔60にボルト61を挿通して下の横片59から下方に突出し、かつナット62を螺合することで連結部材57と取付用部材56が縦軸回りに揺動可能に連結してある。
【0031】
前記連結部材57の室外側寄り部分57bの上下には面外方向(室内外側方向)の長孔63がそれぞれ形成され、この長孔63からボルト64を前記ねじ孔47にねじ合して連結部材57を連結部材44の上下横片46の左右両端面に押しつけて連結してある。65は座金である。
このようであるから、一次ファスナー41の連結部材44と二次ファスナー42の連結部材57は面外方向に位置調整可能に連結される。
【0032】
前記最上部のファスナー40を形成する二次ファスナー42の取付用部材56は、下のユニット(例えば第1のユニット5)の最上部のカーテンウオールユニット4を形成する縦枠20の上端部分と、上のユニット(例えば第1のユニット5)の最下部のカーテンウオールユニット4を形成する縦枠20の下端部分に跨ってボルト66で取付けられる。つまり、取付用部材56がファスナー40の室内側部を形成している。
前記ボルト66は縦枠20の上端部分に嵌合したジョイントスリーブ34に固着した第1のナット部材67及び縦枠20の下端部分に固着した第2のナット部材68にそれぞれ螺合している。
前記第2のナット部材68はコ字形状の取付片69に固着され、この取付片69が縦枠20に嵌合し、かつビス70で固着してある。
なお、前記最上部のファスナー40以外のファスナー40を形成する取付用部材56は縦枠20の室外側部分にボルト・ナットで取付けられる。
【0033】
前記最上部のカーテンウオールユニット4を形成する縦枠20の上端部分に嵌合したジョイントスリーブ34は、図9に示すように縦枠20に沿って上下スライド自在で、そのジョイントスリーブ34の上端部分に落下防止具、例えばビス71が室外側に向けて螺合してあり、このビス71が縦枠20の上端面20aに当接している。
これによって、ジョイントスリーブ34は縦枠20に沿って自重で落下しないように支持され、その上端部分が縦枠20の上端面20aよりも若干上方に突出している。
【0034】
前記最下部のカーテンウオールユニット4を形成する縦枠20の室外側縦板20bに、縦溝72が下端面20cに開口して形成してある。この縦溝72に前記ビス71が挿入可能である。
前記ジョイントスリーブ34には仮保持用の孔73が形成してある。
ビス71を手で持ってジョイントスリーブ34を上方にスライドしてジョイントスリーブ34の上部を、縦枠20の上端面20aよりも上方に突出すると前述の保持用の孔73が上下の縦枠20間に露出し、かつ縦枠20のビス挿通孔74とジョイントスリーブ34に固着したナット67が位置合せされるようにしてある。
【0035】
次にカーテンウオールの施工順序を説明する。
最上部のファスナー40の二次ファスナー42の取付用部材56を縦枠20から外し、他のファスナー40の二次ファスナー42の取付用部材56を縦枠20に取付けることで、縦部材1と縦枠20を連結して各第1・第2・第3のユニット5,6,7を組立てる。
【0036】
第1・第2・第3のユニット5,6,7をクレーン等で吊り上げ、床スラブ8にあらかじめ固着した補助躯体9と各縦部材1の縦材11を連結して各ユニットを床スラブ8に取付ける。
この時、取付けるユニットの最上部のカーテンウオールユニット4を形成する縦枠20の上端部分に嵌合したジョイントスリーブ34はビス71を上端面20aに当接して落下しないように保持する。
【0037】
次に第1・第2・第3のユニット5,6,7をクレーン等で吊り上げ、前述のようにして取付けたユニットの上方に位置させ、床スラブ8にあらかじめ固着した補助躯体9と縦部材1を連結する。
この時、ジョイントスリーブ34はビス71で落下防止されており、そのジョイントスリーブ34の縦枠20の上端面20aからの突出長さが短かいので、そのジョイントスリーブ34が邪魔にならない。
【0038】
作業者がビス71を手で持ってジョイントスリーブ34を上方にスライドし、そのジョイントスリーブ34の上部を上の縦枠20の下端部分に嵌合する。この時、ビス71は縦溝72内に挿入する。
保持用の孔73にドライバー等の落下防止具(図示せず)を挿入し、その落下防止具を縦枠20の上端面20cに当接して落下しないように保持する。
二次ファスナー42の取付用部材56の下方部分を、ジョイントスリーブ34に固着した第1のナット部材67にボルト66を螺合して下のユニットの縦枠20に取付け、その取付用部材56の上方部分を、上のユニットの縦枠20に取付けた第2のナット部材69にボルト66を螺合して取付ける。
【0039】
このようであるから、最上部のファスナー40の二次ファスナー42を形成する取付用部材56を上下のユニットの縦枠20間に跨って取付けるので、その取付用部材56で上下のユニットの縦枠20を強固に連結できる。
しかも、ジョイントスリーブ34に第1のナット部材67を固着したので、より一層強固に上下のユニットの縦枠20を連結できる。
さらに、ジョイントスリーブ34を上方にスライドして上のユニットの縦枠20下端部分に嵌合するので、上のユニットを取付ける時にジョイントスリーブ34が邪魔にならない。
【0040】
なお、1つのユニットにおける上下に隣接したカーテンウオールユニット4の縦枠20は、建物躯体に取付ける以前にジョイントスリーブ34であらかじめ連結されるので、この上下に隣接した縦枠20間に跨ってファスナー40の二次ファスナー42の取付用部材56を、前述と同様にジョイントスリーブ34に固着した第1のナット部材67に螺合したボルト66及び、縦枠20に取付けた第2のナット部材68に螺合したボルト66で取付けられる。
また、横部材2の横材14と縦枠20を連結するファスナー40の場合には、その横材14に取付座54を固着し、前述と同様に取付けられる。
【0041】
前述のように、1つの取付用枠部材3に複数のカーテンウオールユニット4を上下方向、左右方向に配設してユニットとしたので、1つのユニットを吊り上げて建物躯体に取付けることで複数のカーテンウオールユニット4を一度に取付けできる。
したがって、1つのカーテンウオールユニット毎に吊り上げて取付けるよりもカーテンウオールの施工効率が向上する。
【0042】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、室外側から取付用枠部材が見える外観のカーテンウオールであるので、その取付用枠部材の外観意匠を変えることで自由な外観のカーテンウオールを形成できる。
また、取付用枠部材の室内側部にファスナーの室外側部を取付け、このファスナーの室内側部をカーテンウオールユニットの縦枠に取付けることで取付用枠部材にカーテンウオールユニットを簡単に取付けできる。
しかも、ファスナーの室内側部は、上下に隣接するカーテンウオールユニットの縦枠に跨って取付けてあるので、このファスナーによって縦枠相互が連結されるから、その縦枠相互を強固に連結できる。
【0043】
請求項2に係る発明によれば、ファスナーの室内側部をカーテンウオールユニットの縦枠にボルトで固着することでその縦枠とジョイントスリーブが連結されるので、縦枠相互の連結作業を効率良くできる。
【0044】
請求項3に係る発明によれば、ユニットを建物躯体に取付けた後に、その既設のユニットの上に次のユニットを取付ける際に、既設のユニットの縦枠最上部に設けたジョイントスリーブが邪魔にならない。
次のユニットを取付けた後にジョイントスリーブを上方にスライドして次のユニットの縦枠最下部に嵌合して連結できる。
したがって、既設のユニットの上にユニットを取付ける際にジョイントスリーブが邪魔にならないと共に、そのジョイントで上下の縦枠を容易に連結できる。
【0045】
請求項4に係る発明によれば、ファスナーの一次ファスナーの取付用部材と連結部材を上下方向に位置調整することでカーテンウオールユニットの取付け位置を上下に調整できる。
一次ファスナーの連結部材と二次ファスナーの連結部材を面外方向に位置調整することでカーテンウオールユニットの取付け位置を面外方向に調整できる。
したがって、カーテンウオールユニットの取付け位置を上下方向、面外方向に調整できる。
【0046】
また、二次ファスナーの連結部材が取付用部材に対して縦軸回りに面内方向に揺動可能であるので、カーテンウオールユニットは縦部材に対して面内方向に揺動変位する。
したがって、カーテンウオールユニットの層間変位を吸収できる。
【0047】
請求項5に係る発明によれば、1つのユニットを取付けることで複数のカーテンウオールユニットを一度に建物躯体に取付けできるので、カーテンウオールを効率良く施工できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カーテンウオールの一部外観図である。
【図2】カーテンウオールの一部縦断面図である。
【図3】カーテンウオールの一部横断面図である。
【図4】カーテンウオールの外観図である。
【図5】カーテンウオールの横断面図である。
【図6】カーテンウオールの縦断面図である。
【図7】ファスナーの正面図である。
【図8】ファスナーの平面図である。
【図9】縦枠連結部の斜視図である。
【符号の説明】
1…縦部材
2…横部材
3…取付用枠部材
4…カーテンウオールユニット
5…第1のユニット
6…第2のユニット
7…第3のユニット
8…床スラブ(建物躯体)
9…補助躯体
20…縦枠
21…上枠
22…無目
23…下枠
34…ジョイントスリーブ
40…ファスナー
41…一次ファスナー
42…二次ファスナー
43…取付用部材
44…連結部材
56…取付用部材
57…連結部材

Claims (5)

  1. 取付用枠部材の室内側部にカーテンウオールユニットをファスナーで取付けてユニットとし、この取付用枠部材を建物躯体に取付けることで複数のユニットを建物の上下、左右方向に配設したカーテンウオールであって、
    前記ファスナーの室外側部は取付用枠部材の室内側部に取付けてあり、このファスナーの室内側部は上下に隣接したカーテンウオールユニットの縦枠に跨って取付けてあることを特徴とするカーテンウオール。
  2. 前記上下に隣接したカーテンウオールユニットの縦枠はジョイントスリーブで連結され、このジョイントスリーブに設けたナット部材に螺合したボルトでファスナーの室内側部における下端部分が下の縦枠に連結され、
    前記上の縦枠に設けたナット部材に螺合したボルトでファスナーの室内側部における上端部分が上の縦枠に連結されている請求項1記載のカーテンウオール。
  3. 前記ユニットにおける縦枠最上部にジョイントスリーブが上下スライド自在に設けられ、
    このジョイントスリーブは落下防止具を備え、この落下防止具が縦枠上端面に接することで自重により落下しないように支持され、かつ前記落下防止具によりジョイントスリーブを上方にスライド可能である請求項2記載のカーテンウオール。
  4. 前記ファスナーは、縦部材の室内側部に取付けられる取付用部材と連結部材を上下方向に位置調整可能に連結した一次ファスナーと、縦枠に取付けられる取付用部材と連結部材を縦軸回りに面内方向揺動可能に連結した二次ファスナーを備え、
    前記一次ファスナーの連結部材と二次ファスナーの連結部材が面外方向に位置調整可能に連結されている請求項1又は2又は3記載のカーテンウオール。
  5. 前記複数の縦部材と複数の横部材で取付用枠部材を形成し、この取付用枠部材に複数のカーテンウオールユニットを上下方向、左右方向に配設してユニットとした請求項1〜4いずれかの1項記載のカーテンウオール。
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