JP3720161B2 - 粘土層間化合物、粘土層間化合物と熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂組成物、およびそれらの製法 - Google Patents

粘土層間化合物、粘土層間化合物と熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂組成物、およびそれらの製法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘土層間化合物、前記粘土層間化合物を含有する熱可塑性樹脂組成物およびそれらの製法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
層状ケイ酸塩は、マトリックスとなる種々の化合物に分散してレオロジー特性を調整または改良する性質を有するため、たとえば、塗料、印刷インキ、化粧品などの流体状ファインケミカル製品の粘度調整剤として利用されている。また、層状ケイ酸塩は、ゴム、プラスチックなどの高分子材料の剛性、機械的特性および耐熱変形性などの物理的特性を改良する目的で、充填剤または補強剤としても利用されている。
【0003】
前記層状ケイ酸塩は、単位層が多数積層した積層構造状態を有する。該単位層の厚さは10Å前後であるが、該単位層が多数積層すると、単位層の積層数にも依存するが、一般にその層厚は平均してμmオーダー厚となる。そのような層状ケイ酸塩のアスペクト比や比表面積は小さいため、単位層が多数積層されたままの層状ケイ酸塩が粘度調整剤として配合されたとしても少量の配合比率ではレオロジー改質効果や増粘効果が充分にえられないという問題がある。
【0004】
前記問題を解決する手段として、層状ケイ酸塩の中でも、層間に水を取り込んで膨潤する性質を示すもの、たとえばスメクタイト族粘土鉱物、膨潤性雲母およびバーミキュライトなどのいわゆる膨潤性層状ケイ酸塩の利用が検討されてきている。
【0005】
しかし、前記膨潤性層状ケイ酸塩を粘度調整剤として各種流体状ファインケミカル製品に用いようとするばあいには、また別の様々な問題が生ずる。
【0006】
たとえば、膨潤性雲母のばあい、水またはエチレングリコールのような特定の有機溶媒分子は膨潤性雲母の層間に進入するが、進入できる分子数は2〜3分子程度にすぎず、いわゆる限定膨潤するにすぎない。そのため、膨潤性雲母は依然として積層構造であるので、レオロジー改質効果が充分えられない。
【0007】
一方、スメクタイト族粘土鉱物、とくにモンモリロナイト、ヘクトライトおよびサポナイトなどは、水和性を有しているので、水分子の進入によって無限膨潤し、大部分が単位層にまで分離する。それゆえ、スメクタイト族粘土鉱物は、少量の添加で水の粘度を効率よく増加させる効果を有することが知られており、スメクタイト族粘土鉱物の分散濃度を変えることにより水を主成分とする流体物の粘度などのレオロジー特性を調整することができる。
【0008】
しかし、スメクタイト族粘土鉱物は、水中では無限膨潤して安定的に存在することができるが、有機溶媒などの水以外の溶媒を加えると層同士が2次凝集するために安定的に存在できなくなる。したがって、スメクタイト族粘土鉱物は、水以外の溶媒系または水以外の溶媒を主成分とする混合溶媒系のレオロジー特性の改良および樹脂特性の改良には利用できないという欠点がある。
【0009】
このように、スメクタイト族粘土鉱物または膨潤性雲母は有機溶媒への分散性がわるいため、これらの膨潤性ケイ酸塩を用いて有機溶媒のレオロジー特性を調整するばあいには、分散濃度を高くする必要がある。しかし、多量の添加はコスト高を惹き起こし、また、製品の色調を害するなどの問題もある。
【0010】
これらの欠点を改善するために、以下に示すように、スメクタイト族粘土鉱物の水以外のマトリックスへの分散を促進する技術(スメクタイト族粘土鉱物の処理・変性技術)が開発されている。
【0011】
(1)スメクタイト族粘土鉱物の単位層間に存在するアルカリ金属などの交換性陽イオンを、他の有機陽イオンと交換することによりえられる、有機陽イオンが粘土層の単位層表面にイオン結合してなる複合体。具体的には、ドデシルアミンとスメクタイト族粘土鉱物の1種であるベントナイトとからえられるドデシルアンモニウムがイオン結合したベントナイト複合体が、米国特許第2531427号明細書に記載されている。
【0012】
(2)スメクタイト族粘土鉱物の単位層間に陽イオンとしてジメチルオクタデシルアンモニウムイオンを導入した複合体。エヌ・エル・インダストリー(NL Industry)社またはコープケミカル社により工業的に生産されており、塗料の増粘剤などに利用されている。
【0013】
(3)精製ベントナイトをアルキルトリアルコキシシランで表面処理することによって、有機系の溶媒に分散する変性ベントナイトが開発されている(特公平7−23211号公報)。この変性ベントナイトは、粗ベントナイトの懸濁液から自然沈降法または遠心分離法により非粘土質のものを除去することによって精製したベントナイトを抽出したのち、えられた精製ベントナイトゾルに予備加熱および調湿乾燥を施し、最終的に150〜200℃で充分に乾燥させて無水精製ベントナイトを製造し、ついで、えられた無水精製ベントナイトが撥水性を示さなくなるのに充分な量のアルキルトリアルコキシシランを無水雰囲気中で添加して撹拌し、生成物を粉砕することにより製造される。
【0014】
しかし、従来技術である(1)〜(2)に記載の変性されたスメクタイト族粘土鉱物系複合体によってレオロジー特性を調整できる溶媒は、ベンゼン、トルエンなどの芳香族有機溶媒に限られ、脂肪族炭化水素系の有機溶媒に対しては分散性がよくない。そのため、前記スメクタイト族粘土鉱物系複合体を脂肪族炭化水素系の溶媒に分散させるためには、メタノール、エタノール、アセトンなどの極性化合物を適当量添加しなければならない。このような方法は煩雑であり、さらにメタノールなどの極性溶媒が、前記スメクタイト族粘土鉱物系複合体と脂肪族炭化水素系溶媒とからなる分散体に混入する問題がある。
【0015】
従来技術である(3)に記載の変性ベントナイトのばあい、乾燥および粉砕に多大な労力とコストがかかる。そのうえ、精製ベントナイトは、無水雰囲気中では単位層が幾重にも積層したμmオーダーの厚さまでしか分離させることができない。したがって、アルキルトリアルコキシシランは、このμmオーダーの大きさの層状ケイ酸塩の積層体の表面と反応するにすぎない。また、無水雰囲気中で精製ベントナイトとアルキルトリアルコキシシランとを直接反応させてシラン変性精製ベントナイトを効率よくえようとするばあいには、通常、アミン化合物のような触媒が必要であるが、(3)について記載されている特公平7−23211号公報に記載の方法では、触媒を使用していないため、シラン変性精製ベントナイトを効率よくうることは困難であり、工業的に利用することは困難である。さらに、(3)の方法で用いられるアルキルトリアルコキシシランの官能基は炭素数が1〜22個の飽和アルキル基であるので、ベントナイトの表面を疎水化している。このように疎水化されたベントナイトと、アルコール類、エーテル類およびアミン化合物などの高極性溶媒との親和性は低く、充分な微分散が困難となる。したがって、(3)の方法でえられた変性ベントナイトは、極性が高い溶媒への利用が制限される。
【0016】
以上のように、種々の溶媒に良好に均一に分散し、少量の添加でも溶媒のレオロジー特性を調整することができる変性された層状ケイ酸塩はいまだ提供されていないのが現状である。
【0017】
ところで、層状ケイ酸塩は高分子化合物に配合されて、レオロジー特性の調整・改良効果または機械物性・耐熱性の改良効果を付与するために利用されている(たとえば特開昭53−77245号公報、特開昭53−125479号公報、特公昭63−28464号公報など)。しかし、該層状ケイ酸塩を、高分子化合物の充填剤および補強剤などとして使用するばあいにも、以下に示すような様々な問題がある。
【0018】
すなわち、押出機などの混練機を用いて樹脂と層状ケイ酸塩とを溶融混合しても、該層状ケイ酸塩はμmオーダーの積層体として分散するにすぎない。前記層状ケイ酸塩の積層構造体内では、単位層同士の層間距離は数Å程度で非常に接近しているが、積層構造体間では、その距離はμmオーダーになる。換言すれば、前記積層構造体が存在する部分では層状ケイ酸塩の濃度は高いが、積層構造体が存在しない樹脂だけの部分では層状ケイ酸塩の濃度はゼロであるので、層状ケイ酸塩の分散性は非常に不均一となる。前記の理由から、単位層が多数積層されたままの層状ケイ酸塩が高分子化合物に配合されたとしても少量の配合比率では機械物性の改善など、補強効果が充分にえられない。そのため、配合比率を高くすることを余儀なくされる。
【0019】
しかし、これら層状ケイ酸塩は多くのばあい、マトリックスを形成する高分子化合物と親和力が弱く、配合比率を高くすると衝撃特性や機械物性の低減、成形品の表面外観の低下、比重の増加、さらに製品の色調悪化などが惹き起こされる。また、フィルムなどの成形工程におけるフィルターの目詰まり、フィルム破れなどの問題が発生する。さらに、フィッシュアイに代表される外観上の問題や磁気テープにおけるドロップアウトなどのトラブルが発生する。
【0020】
前記層状ケイ酸塩と高分子化合物との界面の接着性を改良して衝撃特性を向上させる目的から、シランカップリング剤などの表面処理剤による処理が一般に利用されており、たとえば層状ケイ酸塩をシランカップリング剤で処理した表面処理充填剤とポリエステル樹脂との複合物が開示されている(たとえば特開昭51−24653号公報、特開昭51−24654号公報など)。
【0021】
しかしながら、前記表面処理剤によって確かに衝撃特性はある程度改善されるものの、決して満足されるものではない。従来の表面処理方法では、層状ケイ酸塩は積層構造状態のものであるので、小アスペクト比、小比表面積、不均一分散に起因する問題は依然として発生する。
【0022】
前記問題を改善するため、組成物中における層状ケイ酸塩の単位層同士の層間距離を原料段階の層間距離よりも拡大させることによって均一分散させ、結果として層厚も減じることによってアスペクト比や比表面積を増加させ、組成物の物性を向上させる下記の技術が開示されている。
【0023】
すなわち、
(4)層電荷が0.2から1.0である層状無機充填剤をグリコール類で膨潤処理したのち、該層状無機充填剤の層間でポリエステル樹脂を重合させることによってえられる、微分散した前記層状無機充填剤と、ポリエステル樹脂とからなる熱可塑性ポリエステル樹脂組成物(特開平7−26123号公報)、
(5)タルクとケイフッ化アルカリとの特定比率の混合物を加熱処理してえられる無機化合物、たとえば膨潤性フッ素雲母などを熱可塑性ポリエステル樹脂に分散させた熱可塑性ポリエステル樹脂組成物(特開平7−268188号公報、特開平8−73710号公報)、
(6)タルクとケイフッ化アルカリとの特定比率の混合物を加熱処理してえられる膨潤性フッ素雲母と膨潤作用を有する媒体を用いて調製したスラリーを、ポリアミドの重合性モノマーと混合して前記ポリアミドの重合性モノマーを重合させてえられる強化ポリアミド樹脂組成物(特開平8−59822号公報)、
(7)ナイロン6またはその共重合体100部(重量部、以下同様)を形成するモノマーに対して、膨潤性フッ素雲母系鉱物0.01〜100部と、前記モノマーに対してpKaが0〜6の酸0.001〜5モル%とを存在させた状態で前記モノマーを重合させることによって、強化ポリアミド樹脂組成物を製造する方法(特開平8−3310号公報)
が開示されている。
【0024】
本発明者らは(4)および(5)に記載の技術について詳細に検討を行なうために、層電荷が約0.6の膨潤性フッ素雲母を入手し、ついで、特開平7−26123号公報に記載の実施例にしたがって、ポリエステル樹脂および膨潤性フッ素雲母からなる熱可塑性ポリエステル樹脂組成物を、層電荷が0.2から1.0である層状無機充填剤として前記膨潤性フッ素雲母を使用した組成物を試作したが、所望の分散性、層厚および物性のものをうることはできなかった。すなわち、前記膨潤性フッ素雲母をエチレングリコールで膨潤処理したのち、膨潤処理した膨潤性フッ素雲母の存在下でポリエチレンテレフタレートを重合させたが、少量の膨潤性フッ素雲母の使用では弾性率や熱変形温度は全く改善されなかった。また、前記熱可塑性ポリエステル樹脂組成物中の膨潤性フッ素雲母の層厚や分散状態は、配合前の膨潤性フッ素雲母と同様に積層構造のままであることが、透過型電子顕微鏡観察および小角X線回折測定によって判明した。
【0025】
また、本発明者らは(6)に記載の技術についても詳細な検討を行なうために、特開平8−59822号公報の実施例にしたがって組成物を製造したが、えられた組成物の熱変形温度や吸湿後の機械物性などは、ポリアミド樹脂と膨潤性フッ素雲母とを単に溶融混練して製造した組成物の物性となんら変わらないことが判明した。さらに、前記組成物中の膨潤性フッ素雲母は、(4)および(5)に記載の技術のばあいと同様に積層構造のままであることが、透過型電子顕微鏡観察および小角X線回折測定によって判明した。
【0026】
さらに、(7)に記載の技術のばあい、膨潤性フッ素雲母系鉱物およびpKaが0〜6の酸の存在下でポリアミド系ポリマーを重合する際に反応系を260℃に保ち、少なくとも5kg/cm2まで昇圧し、その状態で3時間以上重合を続ける必要がある。したがって、高温、高圧、さらに酸による腐食に耐えうる特殊な加工が施された重合設備が必要になるため、製造コストが高くなる問題が生じる。
【0027】
以上のように、層状ケイ酸塩を樹脂中に均一に微分散させることによってすぐれた物性を有する樹脂組成物および該樹脂組成物を生産性よく製造する技術は未だ提案されていないのが現状である。
【0028】
本発明は、前記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、少量の添加によってもマトリックスとなる水系溶媒系に所望のレオロジー特性を与えうる層状ケイ酸塩系材料およびその製法を提供すること、ならびに該層状ケイ酸塩系材料と熱可塑性樹脂とを複合化することによって、機械特性および耐熱変形性などの種々の特性にすぐれた熱可塑性樹脂組成物およびその製法を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記従来技術の問題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0030】
すなわち、本発明は、
スメクタイト族、バーミキュライト族およびカオリン族粘土鉱物よりなる群から選ばれた1種以上の平均層厚が200Å以下の層状ケイ酸塩(A)および分散安定化剤(B)からなり、分散安定化剤(B)が層状ケイ酸塩(A)に挟まれて存在しており、かつ分散安定化剤(B)が水、水と任意の割合で相溶する極性溶媒、および水と該極性溶媒の混合溶媒の少なくとも1種に可溶なポリシロキサン鎖を主鎖とする化合物およびポリエーテル鎖を主鎖とする化合物よりなる群から選ばれた1種以上である非イオン性化合物であることを特徴とする粘土層間化合物(C)および熱可塑性樹脂(D)からなる熱可塑性樹脂組成物(E)(請求項)、
粘土層間化合物(C)に由来する無機灰分率が0.1〜60重量%である請求項記載の熱可塑性樹脂組成物(E)(請求項)、
分散状態にある粘土層間化合物(C)の平均層厚が200Å以下である請求項または記載の熱可塑性樹脂組成物(E)(請求項
に関する。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の粘土層間化合物(C)は、スメクタイト族粘土鉱物、バーミキュライト族粘土鉱物およびカオリン族粘土鉱物よりなる群から選ばれた1種以上の平均層厚が200Å以下の層状ケイ酸塩(A)に、該層状ケイ酸塩(A)の微分散化を容易ならしめる非イオン性化合物である分散安定化剤(B)が挟まれている形態をなすものである。層状ケイ酸塩(A)の層間に挟まれる分散安定化剤(B)の比率は、0.1〜35%であり、好ましくは0.2〜30%であり、さらに好ましくは0.3〜25%である。0.1%未満であると微分散化の効果が低下し、また35%をこえると粘土層間化合物(C)の取扱性が低下する傾向がある。
【0032】
層状ケイ酸塩(A)の層間に挟まれる分散安定化剤(B)の比率は、えられる粘土層間化合物(C)の無機灰分量を測定し、下式から求められる。
【0033】
(層状ケイ酸塩(A)の層間に挟まれている分散安定化剤(B)の比率(平均値))(%)=100×{(粘土層間化合物(C)の重量(g))−(粘土層間化合物(C)の無機灰分量(g))}/(粘土層間化合物(C)の重量(g))
【0034】
層厚の測定は、本発明の粘土層間化合物(C)を互いに凝集しないようにエポキシ樹脂などに包埋し、透過型電子顕微鏡を用いて、任意の部位における個々の層状ケイ酸塩(A)の層厚を測定することによって実施しうる。
【0035】
粘土層間化合物(C)の原料である層状ケイ酸塩(A)は、分散媒(水または水を主成分とする溶媒)中で膨潤する性質を有するものであり、主として酸化ケイ素の四面体シートと、主として金属水酸化物の八面体シートとからなる、スメクタイト族粘土鉱物、バーミキュライト族粘土鉱物などの膨潤性層状ケイ酸塩およびカオリン族粘土鉱物があげられる。
【0036】
前記スメクタイト族粘土鉱物としては、たとえば天然または合成されたヘクトライト、サポナイト、モンモリロナイト、スチブンサイト、バイデライト、ノントロナイト、ベントナイトなど、これらの置換体、誘導体などがあげられる。これらは1種で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0037】
前記バーミキュライト族粘土鉱物としては、3八面体型と2八面体型とがあり、一般式(I):
(Mg,Fe,Al)2 3(Si4-xAlx)O10(OH)2・(M1 +,M2 2+ 1/2x・nH2O (I)
(式中、M1はNaなどのアルカリ金属、M2はMgなどのアルカリ土類金属で、M1とM2とは交換性陽イオン、xは0.6〜0.9、nは3.5〜5である)で表わされる天然または合成バーミキュライト族粘土鉱物があげられる。これらは1種で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0038】
前記カオリン族粘土鉱物としては、天然または合成されたカオリナイト、ディッカライト、ハロイサイト、これらの置換体、誘導体があげられる。これらは1種で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0039】
層状ケイ酸塩(A)は、単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0040】
層状ケイ酸塩(A)の結晶構造は、c軸方向に規則正しく積み重なった純度の高いものが望ましいが、結晶周期が乱れ、複数種の結晶構造が混じり合った、いわゆる混合層鉱物のものも使用されうる。
【0041】
層状ケイ酸塩(A)の中で、スメクタイト族粘土鉱物およびカオリン族粘土鉱物が膨潤しやすい点から好ましく使用され、スメクタイト族粘土鉱物がさらに好ましい。
【0042】
分散安定化剤(B)は、水、水と任意の割合で相溶する極性溶媒、および水と該極性溶媒の混合溶媒の少なくとも1種に可溶である非イオン性化合物であり、用いるマトリックス化合物に対して分解などの悪影響を及ぼさず、かつ、該マトリックス化合物の加工温度においても安定に存在しうる化合物である。
【0043】
分散安定化剤(B)の具体例としては、シリコーン化合物などのポリシロキサン鎖を主鎖とする化合物、ポリエーテル鎖を主鎖する化合物、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミド、セルロース系加工天然高分子、デンプン系加工天然高分子などの高分子化合物、前記ポリシロキサン鎖を主鎖とする化合物、ポリエーテル鎖を主鎖とする化合物、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミドの主鎖の繰り返し単位数が2〜20の化合物などのオリゴマー、水溶性界面活性剤、水溶性アミノ酸、単糖類などの低分子化合物などがあげられるが、これらに限定されるものではない。これらは、水系溶媒に可溶であれば、置換基を有していてもよい。前記化合物の他に、デンプン質、マンナン、海藻類、植物粘質物、微生物による粘質物、タンパク質などの天然高分子化合物も、分散安定化剤(B)として好適に使用しうる。
【0044】
分散安定化剤(B)の前記具体例のうちでも好ましいものとしては、ポリシロキサン鎖を主鎖とする化合物およびポリエーテル鎖を主鎖とする化合物があげられる。前記ポリシロキサン鎖を主鎖とする化合物とは、直鎖状のポリシロキサン、アルキル基の他、水溶性を持たせるため、アミノ基、アセチル基、水酸基、エーテル基を側鎖に結合、主鎖中に共重合させたものである。
【0045】
前記ポリシロキサン鎖を主鎖とする化合物の好ましい例としては、下記の化合物があげられる。
【0046】
【化1】
Figure 0003720161
【0047】
【化2】
Figure 0003720161
【0048】
【化3】
Figure 0003720161
【0049】
また、前記ポリエーテル鎖を主鎖とする化合物の好ましい例としては、下記の化合物があげられる。
【0050】
【化4】
Figure 0003720161
【0051】
分散安定化剤(B)は1種で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0052】
前記水と任意の割合で相溶する極性溶媒の例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどのグリコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ジメチルホルムアミドなどのアミド化合物、その他の溶媒であるジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ、2−ピロリドンなどがあげられる。
【0053】
前記極性溶媒は、単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0054】
粘土層間化合物(C)において、分散安定化剤(B)の量は、層状ケイ酸塩(A)100部に対して、好ましくは0.1〜60部、さらに好ましくは0.2〜50部、とくに好ましくは0.3〜40部である。分散安定化剤(B)の量が0.1部未満であるとえられる粘土層間化合物(C)の微分散化効果が充分でなくなる傾向があり好ましくない。また、添加量が60部をこえると粘土層間化合物(C)としての取扱性が低下し、またマトリックスとなる化合物のレオロジー特性やマトリックス化合物が本来有する特性を損ねる傾向があるので好ましくない。
【0055】
本発明の粘土層間化合物(C)の製法としては、たとえば層状ケイ酸塩(A)を水、水と任意の割合で相溶する極性溶媒、および水と該極性溶媒の混合溶媒の1種以上の分散媒中で膨潤させ、分散体をうる工程(膨潤化工程)、該分散体に分散安定化剤(B)を加えて充分に混合したのち、該分散媒を除去する工程(層間化合物工程)を包含する方法が例示される。
【0056】
膨潤化工程(第1工程)は、たとえば、以下に示した方法で行なうことができる。
【0057】
まず、層状ケイ酸塩(A)を水、水と任意の割合で相溶する極性溶媒、または水と該極性溶媒の混合溶媒に分散させて膨潤させる。分散媒中に微分散される層状ケイ酸塩(A)の固体分散濃度は、層状ケイ酸塩が充分に分散可能な濃度範囲であれば自由に設定しうるが、30%以下、さらには25%以下、とくに20%以下であることが望ましい。
【0058】
層状ケイ酸塩(A)の微分散化を促進させたいばあいには、剪断力や圧力などの物理的な外力を利用しうる。物理的な外力は、たとえば一般に行なわれるフィラーの微粉砕方法を用いることによって加えることができる。
【0059】
一般的なフィラーの微粉砕方法としては、たとえば、硬質粒子を利用する方法があげられる。この方法では、硬質粒子と層状ケイ酸塩(A)と分散媒とを混合して高速撹拌し、硬質粒子と層状ケイ酸塩(A)との物理的な衝突によって、層状ケイ酸塩(A)を劈開させる。通常用いられる硬質粒子はフィラー粉砕用ビーズであり、たとえばガラスビーズやジルコニアビーズなどが用いられるが、これらに限定されない。これら粉砕用ビーズは、層状ケイ酸塩(A)の硬度または撹拌機の材質を考慮して選択され、その粒径も層状ケイ酸塩(A)を考慮して決定されるために一概に数値で限定されるものではないが、直径0.1〜6.0mmの範囲にあるものが好ましい。
【0060】
層状ケイ酸塩(A)と分散安定化剤(B)との混合は、たとえば以下の方法で行なうことができる。
【0061】
すなわち、膨潤化工程で調製した分散体に、該分散体に可溶な分散安定化剤(B)を添加して溶解し、充分に撹拌することによって行ないうる。あるいは、分散安定化剤(B)が前記の分散体に溶解し難いばあいには、まず、層状ケイ酸塩(A)と水、水と任意の割合で相溶する極性溶媒、および水と該極性溶媒の混合溶媒の1種以上の分散媒からなる分散体を調製し、別に分散安定化剤(B)と他の溶媒からなる分散安定化剤溶液を調製し、該分散体と該分散安定化剤溶液とを充分に撹拌混合することによって行ないうる。混合させる比率は、層状ケイ酸塩(A)の分散性と、分散安定化剤(B)の溶解性が維持される範囲で任意に設定しうる。たとえば、水に層状ケイ酸塩(A)を分散させた分散体と、テトラヒドロフラン(THF)に分子量が5000〜6000でエポキシ基やカルビノール基がグラフトしたジメチルポリシロキサンを溶解した溶液とを混合するばあい、水の比率が30%以上であれば層状ケイ酸塩(A)は分散性を保ち、THFが30%以上であればポリシロキサンは溶解性を保つ。したがって、前記の混合系では、水/THFは30/70〜70/30(重量比)の間で任意に設定できる。
【0062】
分散媒の除去は、乾燥あるいは再沈で行なうことができる。分散媒を除去したのち、必要に応じて粉砕し、本発明の粘土層間化合物(C)をうる。
【0063】
製造時の温度は室温で充分であるが、必要に応じて加温してもよい。加温時の最高温度は分散安定化剤(B)の分解温度および分散媒の沸点未満であれば任意に設定しうる。
【0064】
本発明の粘土層間化合物(C)が生成していることは、小角X線回折法(SAXS)により、(001)面の底面間隔の測定から容易に確認しうる。
【0065】
前記底面間隔は、SAXSにおける回折ピーク角値をBraggの式に当てはめて算出するなどにより求めることができる。分散安定化剤(B)が層状ケイ酸塩(A)に挟まれ、粘土層間化合物となることにより底面間隔は拡大する。本発明の粘土層間化合物(C)の底面間隔は初期値(層状ケイ酸塩(A)の底面間隔)に比べて、2倍以上、好ましくは2.5倍以上、さらに好ましくは3倍以上に拡大する。上限は10倍であり、これをこえると層状ケイ酸塩(A)の層間の分散安定化剤(B)が過剰量存在することになるので、本発明の粘土層間化合物(C)の取扱い性が低下するか、または系のレオロジー特性やマトリックス化合物が本来有する特性を損ねる傾向にある。たとえば、層状ケイ酸塩(A)として好適に用いられる天然モンモリロナイトの単位層の底面間隔は通常の温度および湿度において12〜16Åである。これに対して、本発明の粘土層間化合物(C)の底面間隔は、分散安定化剤(B)の種類に依存するが、いずれのばあいも32Åより大きい。
【0066】
このようにしてえられる本発明の粘土層間化合物(C)は、分散安定化剤(B)の良溶媒、すなわち、種々の水、水と任意の割合で相溶する極性溶媒、および水と該極性溶媒の混合溶媒に対して親和性を有するため、前記の溶媒中に良好に分散しうる。したがって、本発明の粘土層間化合物(C)は前記の溶媒中においても凝集することなく均一分散し、少量の添加でもすぐれた増粘効果およびレオロジー特性などの変性・改質作用を有する。
【0067】
粘土層間化合物(C)は、水、水と任意の割合で相溶する極性溶媒、および水と該極性溶媒の混合溶媒を主成分とする溶媒組成物に添加し、通常の方法で撹拌などして分散させることにより増粘剤またはゲル化剤として各種の用途に使用される。このときの使用量(分散濃度)は、溶媒組成物に分散しうる濃度であれば多ければ多いほど増粘効果は高い。具体的な分散濃度は溶媒によって異なるので、一概には決定できないが、一般には0.01〜50%、好ましくは0.05〜35%、さらに好ましくは0.1〜20%である。
【0068】
粘土層間化合物(C)を水、水と任意の割合で相溶する極性溶媒、および水と該極性溶媒の混合溶媒の1種以上に添加し、粘土層間化合物(C)分散体にして使用してもよい。
【0069】
粘土層間化合物(C)分散体は、粘土層間化合物(C)を前記溶媒に添加し、撹拌することによって、あるいは前述の粘土層間化合物(C)の製法における層間化合物化工程の層状ケイ酸塩(A)および分散安定化剤(B)の混合後に分散媒などを除去せず粘土層間化合物(C)を単離することなく、直接、このような粘土層間化合物(C)分散体を製造してもよい。このばあい、分散媒中で層状ケイ酸塩(A)および分散安定化剤(B)を混合したのち所望の溶媒を新たに添加し、通常の分留操作によって該分散媒を除去することにより、粘土層間化合物(C)と新たに添加した溶媒とからなる粘土層間化合物(C)分散体をうることができる。
【0070】
粘土層間化合物(C)には層空間ができると考えられる。この層空間を利用して、粘土層間化合物(C)を有機物貯蔵剤、徐放剤、触媒、吸着剤、担体、フィラーなどとしても利用することも可能である。
【0071】
本発明の熱可塑性樹脂組成物(E)は、前記のようにしてえられる粘土層間化合物(C)と熱可塑性樹脂(D)とを含む組成物である。組成物中に粘土層間化合物(C)が含まれるため、成形品の外観を損わず、機械的特性および耐熱変形性などの特性にすぐれた組成物となる。
【0072】
熱可塑性樹脂組成物(E)に用いられる熱可塑性樹脂(D)としては、任意の熱可塑性樹脂を使用しうる。熱可塑性樹脂(D)の例としては、たとえば、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、エラストマー、ポリオレフィン系樹脂の他、ビニル系高分子化合物、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、フッ素樹脂、ポリオレフィン系共重合体、ゴムなどがあげられる。これらの熱可塑性樹脂(D)は1種で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0073】
熱可塑性樹脂(D)の中では、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂およびポリオレフィン系樹脂が好ましい。
【0074】
前記熱可塑性ポリエステル樹脂としては、ジカルボン酸化合物および(または)ジカルボン酸のエステル形成性誘導体、およびジオール化合物および(または)ジオール化合物のエステル形成性誘導体を重合させてなる従来公知の任意のポリエステル樹脂があげられる。その具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリシクロヘキサン−1,4−ジメチルテレフタレート、ネオペンチルテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリヘキサメチレンナフタレートなど、またはこれらの共重合ポリエステルをあげることができる。これらは単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0075】
前記ポリアミド樹脂にはとくに限定はなく、公知のポリアミド樹脂を使用することができる。その具体例としては、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ナイロン116)、ポリウンデカミド(ナイロン11)、ポリドデカミド(ナイロン12)、ポリトリメチルヘキサメチレンテレフタラミド(TMHT)、ポリヘキサメチレンテレフタラミド(ナイロン6T)、ポリヘキサメチレンイソフタラミド(ナイロン6I)、ポリビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンジメチルPACM12)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)、ポリウンデカメチレンテレフタラミド(ナイロン11T)、ポリウンデカメチレンヘキサヒドロテレフタラミド(ナイロン11TH)、およびこれらの共重合体をあげることができる。これらは単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0076】
前記ポリカーボネート樹脂としては、2価フェノール化合物とホスゲンまたは2価フェノールと炭酸ジエステルとの反応によりえられる従来公知の任意のポリカーボネート樹脂があげられる。その具体例としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン型ポリカーボネート樹脂、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン型ポリカーボネート、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン型ポリカーボネート、4,4′−ジヒドロキシフェニルエーテル型ポリカーボネート、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド型ポリカーボネート、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン型ポリカーボネート、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン型ポリカーボネート、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)ベンゼンなどがあげられる。これらは単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0077】
前記ポリオレフィン系樹脂にはとくに限定はなく、公知のポリオレフィン系樹脂を使用することができる。その具体例としては、エチレンを含むα−オレフィンの単独重合体、2種以上のα−オレフィンの共重合体(ランダム、ブロック、グラフトなど、いずれの共重合体も含み、これらの混合物であってもよい)、オレフィン系エラストマーがあげられる。エチレン単独重合体としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)および線状低密度ポリエチレン(LLDPE)などを用いることができる。プロピレン重合体としては、プロピレン単独重合体に限られず、プロピレンとエチレンとの共重合体も含まれる。前記オレフィン系エラストマーとは、エチレンと、1種以上のエチレン以外のα−オレフィン(たとえば、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンなど)との共重合体を意味し、具体例としては、エチレン−プロピレン共重合体(EPR)、エチレン−ブテン共重合体(EBR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)などがあげられる。これらは単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0078】
熱可塑性樹脂(D)の分子量は、成形工程における成形流動性および最終製品の諸物性を考慮して選択され、低すぎても高すぎても好ましくない。最適な分子量は、主として熱可塑性樹脂それぞれの一次構造で決定されるため、それぞれの熱可塑性樹脂について適した分子量を設定する必要がある。
【0079】
たとえば、熱可塑性樹脂組成物(E)に好適に使用される熱可塑性ポリエステル樹脂の分子量は、フェノール/テトラクロロエタン(5/5重量比)混合溶媒を用いて、25℃で測定した対数粘度が0.3〜2.0dl/gのものが望ましい。対数粘度が0.3dl/g未満のばあい、えられる熱可塑性ポリエステル樹脂組成物の成形品の機械物性、耐衝撃性が低くなる傾向にあり、また2.0dl/gより大きいばあい、成形時の流動性などの加工性に問題が生じやすい傾向にある。
【0080】
また、たとえば熱可塑性樹脂組成物(E)に好適に使用されるポリアミド樹脂の分子量は、98%濃硫酸を用いて1.0%の濃度で25℃で測定した相対粘度が1.5〜5.0のものが望ましい。相対粘度が1.5未満のばあい、えられるポリアミド樹脂組成物の成形品の機械物性、耐衝撃性が低くなる傾向にあり、また5.0より大きいばあい、成形時の流動性などの加工性に問題が生じやすい傾向にある。
【0081】
また、たとえば熱可塑性樹脂組成物(E)に好適に使用されるポリカーボネート樹脂の分子量は、テトラヒドロフラン(THF)溶媒を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定において、40℃で測定した重量平均分子量(Mw)が、単分子量分散ポリスチレン換算で、15000〜80000、好ましくは30000〜65000である。Mwが15000未満のばあい、えられるポリカーボネート樹脂組成物からの成形品の機械物性や耐衝撃性が低くなる傾向にあり、また80000より大きいばあい、成形時の流動性などの加工性に問題が生じやすい傾向にある。
【0082】
また、たとえば熱可塑性樹脂組成物(E)に好適に使用されるポリオレフィン系樹脂のうちのポリプロピレンの分子量は、230℃、荷重2.16kgで測定したMI(メルトインデックス)が0.3〜30g/10分が好ましく、さらには0.5〜15g/10分が好ましい。MIが30g/10分より大きいと、成形品の機械物性、耐衝撃性が低くなる傾向にあり、また、0.3g/10分未満であると成形時の流動性などの加工性に問題が生じやすい傾向にある。
【0083】
熱可塑性樹脂組成物(E)における粘土層間化合物(C)および熱可塑性樹脂(D)の配合割合としては、熱可塑性樹脂(D)100部に対して、粘土層間化合物(C)が0.1〜400部、好ましくは0.2〜200部、さらに好ましくは0.6〜80部である。粘土層間化合物(C)が0.1部より少ないと、機械物性の改善効果がえられない傾向があり、また、400部より多いと、成形品の表面外観や成形時の流動性が損われる傾向にある。
【0084】
熱可塑性樹脂組成物(E)の製造は、粘土層間化合物(C)と熱可塑性樹脂(D)とを、種々の一般的な方法、たとえば混練機を用いて溶融混合することによって行なうことができる。
【0085】
前記混練機の例としては、1軸押出機、2軸押出機、バンバリミキサー、ロールなど、系に高い剪断力を与えうる混練機があげられる。とくにニーディングディスク部を有する噛み合い型2軸押出機が好ましい。
【0086】
熱可塑性樹脂組成物(E)の製法において、通常、予め水、水と任意の割合で相溶する極性溶媒、および水と該極性溶媒の混合溶媒を除去してから熱可塑性樹脂組成物の製造が行なわれるが、分散媒および水系溶媒が熱可塑性樹脂の劣化などを招かないばあいには、分散媒および水系溶媒の除去を省略し、それらを含んだままの粘土層間化合物(C)を用いると、樹脂に対する均一性がよい点から、分散媒および水系溶媒を除去しないで熱可塑性樹脂組成物を製造してもよい。
【0087】
えられる熱可塑性樹脂組成物(E)における粘土層間化合物(C)の平均層厚は200Å以下、好ましくは180Å以下、さらに好ましくは150Å以下である。平均層厚が200Åより大きいと、本発明の樹脂組成物の機械特性やレオロジー特性の改善効果がえられ難くなる。平均層厚は透過型電子顕微鏡などを用いて熱可塑性樹脂組成物(E)の任意の部分における個々の粘土層間化合物(C)の層厚を測定し、それらを平均することなどにより求められる。
【0088】
粘土層間化合物(C)が含まれる熱可塑性樹脂組成物(E)の粘土層間化合物(C)に由来する無機灰分率は0.1〜60%、さらには0.2〜50%、とくには0.5〜35%が好ましい。該無機灰分率が0.1%未満であると、無機物性や耐熱性の改善効果が充分にえられず、60%をこえると、成形品の表面外観や加工性が不良になる傾向にある。
【0089】
粘土層間化合物(C)としては、前記のごとく表面処理が施されていないものが用いられうるが、熱可塑性樹脂(D)との親和性を良好にし、機械物性などを低下させないために、種々の表面処理剤、たとえばシラン系カップリング剤、チタネート系カップリング処理剤、アルミナ系カップリング処理剤などによって表面処理した粘土層間化合物(C)も好ましく使用される。粘土層間化合物(C)の表面処理の方法としては、通常一般に行なわれる方法、たとえば乾式法、スラリー法、スプレー法、インテグラルブレンド法などがあげられる。なお、前記表面処理剤は1種で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0090】
熱可塑性樹脂組成物(E)の製造は、前記のように粘土層間化合物(C)および熱可塑性樹脂(D)を混練機を用いて溶融混合することによって行なってもよいが、予め製造した粘土層間化合物(C)および熱可塑性樹脂(D)を構成する重合性モノマーの混合物を調製したのち、該混合物中で該重合性モノマーを重合させることによって製造してもよい。
【0091】
具体的には、水、水と任意の割合で相溶する極性溶媒、および水と該極性溶媒の混合溶媒よりなる群から選ばれた1種以上の溶媒中で層状ケイ酸塩(A)を膨潤させて分散体をうる。該分散体に1種以上の分散安定化剤(B)を溶解させ、充分に混合することによって粘土層間化合物(C)を製造し、前記の溶媒を含有した状態の粘土層間化合物(C)と重合性モノマーとを混合し、該混合物中の重合性モノマーを重合させることにより製造される。ここで、前記の溶媒と重合性モノマーとは、同一であってもよく異っていてもよい。
【0092】
熱可塑性樹脂(D)を構成する重合性モノマーとしては、以下に示すモノマーがあげられる。
【0093】
前記熱可塑性ポリエステル樹脂を構成する重合性モノマーとしては、たとえば芳香族ジカルボン酸あるいはそのエステル形成性誘導体を主成分とする酸成分、およびジオール化合物あるいはそのエステル形成性誘導体を主成分とするジオール成分があげられる。
【0094】
前記酸成分の例としては、たとえばテレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ビフェニルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルスルフォンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルイソプロピリデンジカルボン酸などがあげられ、これらの置換体や誘導体も好ましく使用しうる。これらは1種で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0095】
前記熱可塑性ポリエステル樹脂の特性を損わない程度の少量であれば、これらの芳香族ジカルボン酸とともに、アジピン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸を1種以上混合して使用してもよい。
【0096】
前記ジオール成分の例としては、たとえばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族ジオール、ビス(4,4′−ジヒドロキシフェニル)エタンなどの芳香族ジオールがあげられ、これらの置換体や誘導体も好ましく使用しうる。これらは1種で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに、ポリエステル樹脂の弾性率を著しく低下させない程度の少量であるならば、長鎖ジオール、たとえばポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加重合体などに代表されるビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加重合体などの1種以上を混合しても差し支えない。
【0097】
前記ポリアミド樹脂のモノマーとしては、たとえばジアミンとジカルボン酸、ラクタム類、重合可能なω−アミノ酸類、ジアミンとジカルボン酸とからなる塩などがあげられる。
【0098】
前記ジアミンとしては、一般式(II):
2N−X−NH2 (II)
(式中、Xは2価の脂肪族基、2価の脂環式基または2価の芳香族基であって、これらの基は置換基を有していてもよい)で示される化合物が用いられる。その例としては、たとえばトリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、フェニレンジアミン類、キシリレンジアミン類、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタンなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0099】
前記ジカルボン酸としては、一般式(III):
HOOOC−Y−COOH (III)
(式中、Yは2価の脂肪族基、2価の脂環式基、または2価の芳香族基であって、これらの基は置換基を有していてもよい)で示される化合物が用いられる。この例としては、たとえばセバシン酸、オクタデカン二酸、スベリン酸、グルタル酸、ピメリン酸、アジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸などがあげられる。これらは単独で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0100】
前記ラクタム類の例としては、たとえばブチルラクタム、ピバロラクタム、カプロラクタム、カプリルラクタム、エナントラクタム、ウンデカノラクタム、ドデカノラクタムなどがあげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0101】
前記重合可能なω−アミノ酸類の例としては、たとえば6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などがあげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0102】
また、前記ポリカーボネート樹脂のモノマーとしては、2価フェノール化合物とホスゲンまたは炭酸ジエステルとがあげられる。
【0103】
前記ポリカーボネート樹脂を構成する2価フェノール化合物としては、たとえば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(「ビスフェノールA」)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(「ビスフェノールTMC」)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシルメタン、2,2−ビス(4′−ヒドロキシ−3,5′−ジブロモフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、2,2−ビス(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジメチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフォン、ビス(4−ヒドロキシキ−3,5−ジメチルフェニル)スルフォン、4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィドなどがあげられる。また、難燃性を高めるために、ベンゾトリアゾール基を有する2価フェノールを共重合させてもよい。これら2価フェノール化合物の置換体や誘導体もまた使用しうる。これらは1種で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0104】
また、前記ポリオレフィン系樹脂のモノマーとしては、たとえばエチレン、プロピレン、ブテン、イソプレンおよびペンテンなどのオレフィン化合物があげられる。これらは1種で用いてもよく2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに、ポリオレフィン系樹脂の特性を著しく損わない範囲で、ブタジエン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸、t−ブチルアクリルアミド、アクリロニトリル、ノルボルナジエン、N−ビニルカルバゾール、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、1−ブテン、イソブテン、シアン化ビニリデン、4−メチルペンテン、酢酸ビニル、ビニルイソブチルエーテル、メチルビニルケトン、フェニルビニルケトン、フェニルビニルスルフィド、アクロレインなどのビニル化合物を1種以上混合しても差し支えない。
【0105】
前述のごとく、粘土層間化合物(C)および熱可塑性樹脂(D)を構成する重合性モノマーの混合物中において、該重合性モノマーを重合させることによって本発明の熱可塑性樹脂組成物(E)を製造するばあいには、該熱可塑性樹脂(E)中において、粘土層間化合物(C)が微分散化しやすい点から好ましい。
【0106】
なお、前記方法によって熱可塑性樹脂組成物(E)を製造する際の条件などは、熱可塑性樹脂(D)のそれぞれを製造するのと同様の条件で行なえばよい。また、えられた熱可塑性樹脂組成物(E)における粘土層間化合物(C)および熱可塑性樹脂(D)の割合、粘土層間化合物(C)の平均層厚、無機灰分率などは、粘土層間化合物(C)および熱可塑性樹脂(D)を混練機を用いて溶融混合するばあいと同じであるので説明は省略する。
【0107】
本発明の熱可塑性樹脂組成物(E)には、目的に応じて、顔料や染料、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、可塑剤、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を添加することができる。
【0108】
本発明の熱可塑性樹脂組成物(E)は、射出成形、熱プレス成形、ブロー成形などに使用でき、また、金型内で反応成形させて成形体をえてもよい。
【0109】
本発明の熱可塑性樹脂組成物(E)からの成形体は、外観にすぐれ、機械物性や耐熱性などにすぐれるため、たとえば自動車部品、家庭用電気製品部品、家庭日用品、包装資材、その他一般工業用資材に好適に用いられる。
【0110】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによってなんら限定されるものではない。
【0111】
なお、実施例および比較例で用いる材料を以下にまとめて示す。
【0112】
層状ケイ酸塩(A):
秋田県産の未精製のモンモリロナイト(底面間隔13Å)
アメリカ合衆国ジョージア州産の未精製のカオリナイト(底面間隔7〜10Å)
【0113】
分散安定化剤(B):
以下に示す化合物を精製せずにそのまま用いた。
日本ユニカー(株)製のシリコーン化合物L7002、FZ2123(それぞれポリアルキレンオキサイド鎖がグラフトされたメチルポリシロキサン)、FZ3707(アミノ基がグラフトされたメチルポリシロキサン)、FZ3703(カルボキシル基がグラフトされたメチルポリシロキサン)
旭電化工業(株)製のアデカプルロニックL−64(ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、L−64と略する)
【0114】
熱可塑性樹脂(D):
以下に示す樹脂を精製せずにそのまま用いた。
鐘紡(株)製、PBK2(ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、対数粘度0.63dl/g)
東レ(株)製、アミランCM1026(ナイロン6、相対粘度3.1)
三菱化学(株)製、ノバレックス7025PJ(ビスフェノールA型ポリカーボネート(PC)樹脂、重量平均分子量(Mw)45000)
住友化学工業(株)製、H501(ポリプロピレン(PP)樹脂、MI3.0g/10分)
【0115】
また、実施例、比較例および参考例における評価は下記方法で行なった。
【0116】
(小角X線回折法(SAXS)による底面間隔)
X線発生装置(理学電機(株)製RU−200B)を用い、ターゲットCuKα線、Niフィルター、電圧40kV、電流200mA、走査角2θ=0.2〜16.0°、ステップ角=0.02°の測定条件で、原料である層状ケイ酸塩(A)、および製造後単離した粘土層間化合物(C)の底面間隔を測定した。
【0117】
(透過型電子顕微鏡(TEM)による層厚の測定)
透過型電子顕微鏡(日本電子JEM−1200EX)を用い、加速電圧80kVで分散状態にある粘土層間化合物(C)の平均層厚を測定した。えられた熱可塑性樹脂組成物(E)の成形品から超薄切片を切り出し、必要に応じて酸化ルテニウムで染色してサンプルとした。
【0118】
(見かけ粘度)
表2に記載の溶媒400mlに、粘土層間化合物(C)を、分散濃度が6.5%となるように添加し、5000rpmで15分間撹拌して粘土層間化合物(C)分散体を調製した。えられた分散体を500mlのマヨネーズ瓶に移し換え、3時間静置したのち、ローターを標線まで入れ、ローター回転数6rpmで25℃での見かけ粘度を、東京精機(株)製のB型粘度計を用いて測定した。分散体の粘度に応じてローターはNo.1、2、3またはBLアダプターを使用した。
【0119】
(無機灰分率)
熱可塑性樹脂組成物(E)の無機灰分率は、JIS K 7052に準じて測定した。なお、実施例および比較例で用いた熱可塑性樹脂(D)の無機灰分率は実質的に0であるので、求めた無機灰分率は粘土層間化合物(C)に由来する無機灰分率となる。
【0120】
(HDT)
ペレット化した熱可塑性樹脂組成物を120℃×4時間真空乾燥させたのち、熱プレスを用い、温度をそれぞれ270℃(PET)、240℃(ナイロン6)、280℃(PC)、180℃(PP)、圧力850kg/cm2の条件で10×100×6mmの試験片を作製し、えられた試験片のHDTをASTM D−648にしたがって測定した。
【0121】
(曲げ弾性率)
HDTのばあいと同様にして作製した試験片の曲げ弾性率をASTM D−790にしたがって測定した。
【0122】
(成形品の表面性)
HDTのばあいと同様にして作製した試験片の光沢性および色調を目視で観察し、下記基準で評価した。
◎:光沢があり、色調に斑がない
○:失透しているか、または色調が不均一である
×:失透し、かつ色調が不均一である
【0123】
(対数粘度)
ペレット状の熱可塑性ポリエステル樹脂組成物を140℃×4時間で乾燥させたのち、約100mgを精秤して、フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン=5/5(重量比)混合溶媒20mlを加えて120℃で溶解させた。ウベローデ型粘度計を用い、自動粘度測定装置(ラウダ社製ビスコタイマー)を用いて25℃で溶液粘度の測定を行ない、式(I):
ηinh={ln(t/t0)}/C (I)
(式中、tは溶液の値、t0は混合溶媒の値、Cは濃度(g/dl))から対数粘度(ηinh)を求めた。
【0124】
(相対粘度)
JIS K 6810にしたがい測定した。
【0125】
ペレット状のポリアミド樹脂組成物を120℃×4時間で真空乾燥させた。約250mgを精秤して、98%濃硫酸25mlを加えて室温で溶解させた。ウベローデ型粘度計を用い、自動粘度測定装置(ラウダ社製ビスコタイマー)を用いて25℃で測定を行ない、式(II):
ηr=t/t0 (II)
(式中、tは溶液の値、t0は濃硫酸のみの値)から相対粘度(ηr)を求めた。
【0126】
(重量平均分子量)
ペレット状のポリカーボネート樹脂組成物を140℃×4時間で乾燥させたのち、約5mgを精秤して、テトラヒドロフラン(THF)6.0gを加えて溶解させた。0.5μフィルターで濾過したのち、カラム温度40℃、流量1ml/分の測定条件でウォーターズ社製ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定装置を用いて、単分子量分散ポリスチレン換算で重量平均分子量(Mw)を測定した。
【0127】
実施例1〜8(粘土層間化合物(C))
層状ケイ酸塩(A)としてモンモリロナイト4gを水100gに添加して高速撹拌機を用いて充分に分散させ(5000rpm、5分)、水−層状ケイ酸塩分散体を調製した。
【0128】
これとは別に、表1に記載の水または水と任意の割合で相溶する極性溶媒300gに表1に記載の分散安定化剤(B)0.6gを溶解させた溶液を調製した。
【0129】
なお、前記分散体と前記溶液とを混合したときの水と前記極性溶媒との使用割合は水100部に対して極性溶媒300部であり、モンモリロナイトと分散安定化剤(B)との使用割合は、モンモリロナイト100部に対して分散安定化剤(B)15部であった。
【0130】
前記分散体と前記溶液とを混合したのち溶媒を除去して乾燥させ、粉砕して、粘土層間化合物(C)をえ、底面間隔および該粘土層間化合物(C)を種々の溶媒に分散させてえられた分散体の見かけ粘度を測定した。結果を表2に示す。
【0131】
比較例1〜8
実施例1〜8で用いたモンモリロナイトの底面間隔、および該モンモリロナイトと実施例1〜8で用いた各種の溶媒とを高速撹拌機を用いて充分に撹拌することによってモンモリロナイト分散体を調製し、見かけ粘度を測定した。結果を表2に示す。
【0132】
【表1】
Figure 0003720161
【0133】
【表2】
Figure 0003720161
【0134】
実施例9〜17
実施例1〜8と同様の方法で粘土層間化合物(C)を製造した。なお、層状ケイ酸塩(A)の種類および分散安定化剤(B)の組み合わせ、組成物中の無機灰分率および層状ケイ酸塩(A)100部に対する分散安定化剤(B)の使用量は表3に示す。
【0135】
PBK2(PET)100部とえられた粘土層間化合物(C)の表3に記載の量とをニーディングディスク部を有する同方向噛み合い型2軸押出機を用いて、回転数100回転、溶融混練温度270℃で溶融混練し、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物を製造し、評価した。結果を表3に示す。
【0136】
比較例9〜12
実施例9〜17で使用した粘土層間化合物(C)のかわりに、表3に示した層状ケイ酸塩(A)のみを使用したほかは実施例9〜17と同様にして組成物を製造し、評価した。結果を表3に示す。
【0137】
参考例1
PBK2(PET)のみを用いて評価した。結果を表3に示す。
【0138】
【表3】
Figure 0003720161
【0139】
実施例18〜20
実施例1〜8と同様の方法で粘土層間化合物(C)を製造した。なお、層状ケイ酸塩(A)の種類および分散安定化剤(B)の組み合わせ、および層状ケイ酸塩(A)100部に対する分散安定化剤(B)の使用量は表4に示す。
【0140】
アミランCM 1026(ナイロン6)100部とえられた粘土層間化合物(C)の表4に記載の量とを実施例9〜17と同様にして溶融混練(ただし、溶融混練温度は250℃)し、熱可塑性ポリアミド樹脂組成物を製造し、評価した。結果を表4に示す。
【0141】
比較例13〜14
実施例18〜20で使用した粘土層間化合物(C)のかわりに、表4に示した層状ケイ酸塩(A)のみを使用した他は実施例18〜20と同様にして組成物を製造し、評価した。結果を表4に示す。
【0142】
参考例2
アミランCM1026(ナイロン6)のみを用いて評価した。結果を表4に示す。
【0143】
【表4】
Figure 0003720161
【0144】
実施例21
実施例1〜8と同様の方法で粘土層間化合物(C)を製造した。なお、層状ケイ酸塩(A)の種類および分散安定化剤(B)の組み合わせ、および層状ケイ酸塩(A)100部に対する分散安定化剤(B)の使用量は表5に示す。
【0145】
ノバレックス7025PJ(ポリカーボネート樹脂)100部とえられた粘土層間化合物(C)の表5に記載の量とを実施例9〜17と同様にして溶融混練(ただし、溶融混練温度は280℃)し、熱可塑性ポリカーボネート樹脂組成物を製造し、評価した。結果を表5に示す。
【0146】
比較例15
実施例21で使用した粘土層間化合物(C)のかわりに、表4に示した層状ケイ酸塩(A)のみを使用したほかは実施例21と同様にして組成物を製造し、評価した。結果を表5に示す。
【0147】
参考例3
ノバレックス7025PJ(ポリカーボネート樹脂)のみを用いて評価した。結果を表5に示す。
【0148】
【表5】
Figure 0003720161
【0149】
実施例22
実施例1〜8と同様の方法で粘土層間化合物(C)を製造した。なお、層状ケイ酸塩(A)の種類および分散安定化剤(B)の組み合わせ、および層状ケイ酸塩(A)100部に対する分散安定化剤(B)の使用量は表6に示す。
【0150】
H501(ポリプロピレン樹脂)100部とえられた粘土層間化合物(C)の表6に記載の量とを実施例9〜17と同様にして溶融混練(ただし、溶融混練温度は170℃)し、ポリプロピレン樹脂組成物を製造し、評価した。結果を表6に示す。
【0151】
比較例16
実施例22で使用した粘土層間化合物(C)のかわりに、表4に示した層状ケイ酸塩(A)のみを使用したほかは実施例22と同様にして組成物を製造し、評価した。結果を表6に示す。
【0152】
参考例4
H501(ポリプロピレン樹脂)のみを用いて評価した。結果を表6に示す。
【0153】
【表6】
Figure 0003720161
【0154】
【発明の効果】
本発明の粘土層間化合物(C)は、層状ケイ酸塩と分散安定化剤とを混合し、底面間隔を拡大させることによって、種々の水系溶媒マトリックスと粘土層間化合物(C)との親和性を高めることができる。また、少量の添加によっても水、水と任意の割合で相溶する極性溶媒、およ水と該極性溶媒の混合溶媒などのマトリックスに所望のレオロジー特性を与えることができる。したがって、本発明の粘土層間化合物(C)によって、前記の溶媒の粘度などのレオロジー特性を調整することが可能である。
【0155】
また、本発明の粘土層間化合物(C)は容易に微分散し、少量の添加でもすぐれたレオロジー改質効果を有するため、粘性調整が必要な化粧品、医薬品、衛生剤、接着剤、塗料、塗料原料、各種プラスチック製品、繊維工業などの各種製品または工業プロセスにおいて、粘土調整剤、分散剤、乳化剤、粘結剤などの組成物として用いることができ、極めて有用である。本発明の粘土層間化合物(C)は層状ケイ酸塩およびシリコーン系化合物などの一般に使用される化合物で容易にうることができる。
【0156】
さらに、粘土層間化合物(C)と熱可塑性樹脂とを含有する本発明の組成物にすることによって、粘土層間化合物(C)を熱可塑性樹脂マトリックス中にnmレベルで微分散させることができ、その結果、弾性率などの機械特性、熱変形温度などの耐熱性および成形品外観などの特性にすぐれた熱可塑性樹脂組成物を製造することができる。

Claims (3)

  1. スメクタイト族、バーミキュライト族およびカオリン族粘土鉱物よりなる群から選ばれた1種以上の平均層厚が200Å以下の層状ケイ酸塩(A)および分散安定化剤(B)からなり、分散安定化剤(B)が層状ケイ酸塩(A)に挟まれて存在しており、かつ分散安定化剤(B)が水、水と任意の割合で相溶する極性溶媒、および水と該極性溶媒の混合溶媒の少なくとも1種に可溶なポリシロキサン鎖を主鎖とする化合物およびポリエーテル鎖を主鎖とする化合物よりなる群から選ばれた1種以上である非イオン性化合物であることを特徴とする粘土層間化合物(C)および熱可塑性樹脂(D)からなる熱可塑性樹脂組成物(E)
  2. 粘土層間化合物(C)に由来する無機灰分率が0.1〜60重量%である請求項記載の熱可塑性樹脂組成物(E)。
  3. 分散状態にある粘土層間化合物(C)の平均層厚が200Å以下である請求項または記載の熱可塑性樹脂組成物(E)。
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