JP3719524B2 - ジハロゲン化プロスタサイクリン類の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ジハロゲン化プロスタサイクリン類、およびその製造方法、それに用いられる新規な中間体、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
天然型のプロスタサイクリン(PGI2 )は、生体内において強力な生理活性、たとえば血小板凝集抑制活性、血管拡張活性、細胞保護作用などを有する局所ホルモンであり、生体内においてさまざまな細胞機能を調節する重要な因子である。
【0003】
しかし、天然型PGI2 は、分子内に非常に分解されやすいビニルエーテル結合を有するため、中性または酸性条件下では容易に失活する性質がある。たとえば、pH7.48の水溶液中での半減期は、わずかに10.5分である。このため、プロスタサイクリン化合物を医薬品として用いようとする場合、化合物が化学的に不安定性であるために、応用範囲が限定される問題がある。そこで天然型と同様の生理活性を有し、かつ、化学的に安定なプロスタサイクリン誘導体の開発が鋭意検討されている。
【0004】
現在までに、化学的に安定なプロスタサイクリン誘導体を合成するため、プロスタサイクリンの構造中にハロゲン原子を導入する試みがなされている。このようなプロスタサイクリン誘導体としては、プロスタサイクリン骨格の7位(天然型PGI2 の7位に対応する位置:以下炭素原子の位置番号は天然型PGI2 の対応する位置をいう)にハロゲン原子を有するプロスタサイクリン類の製造方法が報告されている(特表昭56−501319号公報、特開昭57−165382号公報、特開昭57−171988号公報、特開昭61−91136号公報、特開昭62−482号公報、特開平5−9184号公報、特公平3−14030号公報、特公平3−47272号公報、特公平1−24147号公報)。しかし、これらの製造方法は、いずれも厳しい反応条件を用いるために、反応の制御が困難であり、また、一般性のない方法である欠点を有していた。このため、プロスタサイクリン骨格の7位にハロゲン原子を有するプロスタサイクリン誘導体の実用的な製造方法の開発が強く望まれていた。
【0005】
また、USP4,317,906号明細書、および特表昭56−501319号公報には、プロスタサイクリン骨格の7位や10位にそれぞれ2個のフッ素原子を有するジフルオロプロスタサイクリン類やその製造方法が記載されている。これらの製造方法は、いずれも、対応するジフルオロプロスタグランジンF2 類を原料として用い、環化反応によってジフルオロプロスタサイクリン類を製造している。しかし、原料のジフルオロプロスタグランジンF2 類の合成は、多段階を要し、非常に困難で、かつ繁雑である欠点がある。
【0006】
加えて特に、電子吸引性のフッ素原子をプロスタサイクリン骨格の7位に2個有するプロスタグランジンF2 類の環化反応は、天然型のプロスタグランジンF2 類の環化反応と異なり、著しく反応性が低く、反応に長時間を要したり、反応収率が低いなどの問題があり、実際上困難な製造方法であるという問題を有していた。すなわち、7位に2個のフッ素原子を有するプロスタグランジンF2 類の6位−9位間の環化反応は、天然型のプロスタグランジンF2 類や10位に2個のフッ素原子を有するプロスタグランジンF2 類の6位−9位間の環化反応に比較して、フッ素原子の電子吸引性により著しく反応性が低く、それゆえに対応するジフルオロプロスタサイクリン類が実質上得られない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の欠点や問題を解決するためになされたものである。本発明者らは、プロスタグランジンF2 類の環化反応を経ることなく7位に2個のハロゲン原子を有するジハロゲン化プロスタサイクリン類を製造する方法を見出した。またその製造に有用な中間体やその製造方法を見いだした。本発明は、プロスタサイクリン骨格の7位にハロゲン原子2個を有する7,7−ジハロゲン化プロスタサイクリン類の製造方法、その製造に有用な中間体の製造方法、およびその中間体に関する下記の発明である。
【0008】
一般式(1b)で表されるジハロゲン化ラクトン類に、一般式(2)で表される有機金属化合物を付加反応せしめて脱水すること、およびその後任意に脱保護することによる、一般式(3)で表されるジハロゲン化プロスタサイクリン類の製造方法。
【0009】
一般式(4)で表される化合物を一般式(5)で表される化合物に変換し、一般式(6)で表される化合物と反応せしめた後、還元することによる一般式(1a)で表されるジハロゲン化ラクトン類の製造方法。
【0010】
一般式(1a)で表されるジハロゲン化ラクトン類。該新規な一般式(1a)で表される化合物は、一般式(7)で表されるモノハロゲン化ラクトン類をハロゲン化反応せしめることにより製造することもできる。
【0011】
一般式(7)で表わされるモノハロゲン化ラクトン類は一般式(8)で表される化合物を一般式(9)で表される化合物に変換し、一般式(6)で表される化合物と反応せしめた後、還元することにより製造できる。
【0012】
一般式(1b)で表されるジハロゲン化ラクトン類、一般式(4)で表わされる化合物。
【0013】
【化6】
【0023】
(ただし、一般式(1a)〜(9)において、
A:エチレン基、ビニレン基、またはエチニレン基、
Q:置換または非置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換または非置換の炭素数1〜10のアルケニル基、置換または非置換の炭素数1〜10のアルキニル基、置換または非置換の炭素数3〜8のシクロアルキル基、置換または非置換のアルアルキル基、あるいは、置換または非置換のアリール基、
【0024】
R1 :置換または非置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換または非置換の炭素数1〜10のアルケニル基、置換または非置換の炭素数1〜10のアルキニル基、置換または非置換の炭素数3〜8のシクロアルキル基、置換または非置換のアルアルキル基、あるいは、置換または非置換のアリールオキシ基、
【0025】
R2 、R4 、R5 :それぞれ独立に、水素原子または保護基、
R6 :低級アルキル基、
R12、R14:それぞれ独立に、保護基、
X1 、X2 :それぞれ独立に、ハロゲン原子、
Y:X1 またはX2 であるハロゲン原子、
【0026】
M:金属原子、
L:配位子、
m:1〜8の整数、
n:0〜10の整数、
を表す。)
【0027】
本明細書の以下の説明において、有機基が「低級」とは炭素原子1〜6個を意味する。より好ましい低級の有機基は炭素数1〜4の有機基である。「アルキル基」は直鎖状または分岐状のいずれでもよく、特に言及しない限り低級アルキル基が好ましい。その適当な例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。また、「アルケニル基」としては、特に言及しない限り低級アルケニル基が好ましく、さらに好ましくは炭素数2〜6、不飽和基1個の直鎖状あるいは分岐状のアルケニル基であり、その適当な例としては、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基、3−ブテニル基、3−ペンテニル基、4−ヘキセニル基等が挙げられる。「アルキニル基」としては、特に言及しない限り低級アルキニル基が好ましく、さらに好ましくは炭素数2〜6、不飽和基1個の直鎖状あるいは分岐状のアルキニル基であり、その適当な例としては、1−プロピニル基、2−プロピニル基、3−ブチニル基、3−ペンチニル基、4−ヘキシニル基等が挙げられる。
【0028】
「アルコキシル基」としては、低級アルコキシル基が好ましく、さらに好ましくは炭素数1〜4の直鎖状あるいは分岐状のアルコキシル基であり、その適当な例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。「アルコキシアルキル基」としては、そのアルコキシル基部分が低級アルコキシル基である低級アルキル基が好ましく、その適当な例としては、2−メトキシエチル基、3−メトキシプロピル基、2−エトキシエチル基などが挙げられる。
【0029】
さらに、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を意味する。「アリール基」とは1価の芳香族炭化水素基をいい、置換基(たとえば、低級アルキル基、ハロゲン原子、低級アルコキシル基、低級アルキルアミノ基など)を有していてもよく、好ましくはフェニル基やその誘導体であり、たとえば、フェニル基、トリル基、p−ハロフェニル基(たとえばp−クロロフェニル基、p−ブロモフェニル基など)、アルコキシフェニル基(たとえば、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基など)などが挙げられる。また「アルアルキル基」とはアリール基置換アルキル基をいい、置換基としてのアリール基としては上記のものが挙げられ、またアルキル基の炭素数は1〜4が好ましい。その適当な例としては、ベンジル基、ベンズヒドリル基、トリチル基、フェネチル基などが挙げられる。
【0030】
「保護基」とは、水酸基、カルボキシル基、ホルミル基などの反応性のある官能基を一時的に保護するための基であり、一般式(1b)、(2)、(4)、(5)などの最終目的物を製造するための中間体においては、次に反応を行う官能基を除き、多くの場合官能基は保護されていることが必要である。たとえば水酸基の保護基としては、トリオルガノシリル基、アシル基、アルキル基、アルコキシアルキル基、アルアルキル基などがある。
【0031】
本発明におけるAは、エチレン基、ビニレン基、またはエチニレン基であり、ビニレン基またはエチニレン基が好ましく、特に天然型PGI2 のAに対応するものと同様のビニレン基が最も好ましい。
【0032】
本発明におけるQとしては、天然型PGI2 のα鎖に対応する有機基や種々のPGI2 類のα鎖に対応する有機基が好ましい。このような有機基としては炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のアルキニル基、環の炭素数3〜8のシクロアルキル基、フェニル基などのアリール基、および種々の置換基を有するこれらの基がある。この置換基としてはシクロアルキル基やアリール基であってもよく、たとえば、シクロアルキル基置換アルキル基、シクロアルキル基置換アルケニル基、アリール基置換アルケニル基などであってもよい。また鎖状有機基の炭素原子が酸素原子や硫黄原子に置換された有機基、あるいは鎖状有機基の間にシクロアルキレン基やアリーレン基などの環を有する有機基であってもよい。
【0033】
Qにおける置換基としては上記の置換基のほかハロゲン原子、酸素原子含有置換基、硫黄原子含有置換基、窒素原子含有置換基、その他のものがある。好ましいQは、末端にカルボキシル基その他の極性置換基や極性置換基に変換し得る有機基である。極性置換基としては、酸素原子含有極性置換基(カルボキシル基、ホルミル基、および水酸基が好ましい)、およびそれらの基に変換し得る基が好ましく、特にカルボキシル基とカルボキシル基に変換し得る基が好ましい。特に好ましいQは、後述の−B−Zで表される極性置換基や極性置換基に変換し得る基であるZを有する有機基である。
【0034】
Qは一般式(3)で表される化合物が最終的な目的化合物(すなわち、生理活性を有するジハロゲン化プロスタサイクリン類)である場合を除き、一般式(3)で表される化合物に至るまでの反応において不活性であるように、末端にカルボキシル基に変換し得る基を有するQであることが好ましい。すなわち一般式(2)で表される有機金属化合物におけるQは末端にカルボキシル基に変換し得る基を有するQであることが好ましい。一般式(3)で表される化合物を合成した後、このQを末端カルボキシル基を有するQに変換する。後述のように、Qが−B−Zで表される基である場合も、一般式(2)で表される有機金属化合物におけるZは同様に極性置換基に変換し得る基であることが好ましく、一般式(3)で表される化合物に至った後にこのZを極性置換基、特にカルボキシル基に変換する。
【0035】
本発明におけるR1 としては、天然型PGI2 のω鎖部分に対応する有機基や種々のPGI2 類のω鎖部分に対応する有機基が好ましい。このような有機基としては炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のアルキニル基、環の炭素数3〜8のシクロアルキル基、フェニル基などのアリールを有するアリールオキシ基、および種々の置換基を有するこれらの基がある。この置換基としてはシクロアルキル基やアリール基であってもよく、たとえば、シクロアルキル基置換アルキル基、シクロアルキル基置換アルケニル基、アリール基置換アルケニル基などであってもよい。また鎖状有機基の炭素原子が酸素原子や硫黄原子に置換された有機基、あるいは鎖状有機基の間にシクロアルキレン基やアリーレン基などの環を有する有機基であってもよい。R1 における置換基としては上記の置換基のほかハロゲン原子、酸素原子含有置換基、硫黄原子含有置換基、窒素原子含有置換基、その他のものがある。
【0036】
鎖状のR1 としては炭素数3〜8のアルキル基、炭素数3〜8のアルケニル基、および炭素数3〜8のアルキニル基であり、特に5〜6の直鎖状のこれらの基およびそのモノメチルあるいはジメチル置換体である。具体的なこれらの基としては、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、1−メチルペンチル基、1,1−ジメチルペンチル基、1−メチルヘキシル基、2−メチルペンチル基、2−メチルヘキシル基、3−ペンテニル基、1−メチル−3−ペンテニル基、1−メチル−3−ヘキセニル基、1,1−ジメチル−3−ペンテニル基、1,1−ジメチル−3−ヘキセニル基、2−メチル−3−ペンテニル基、2−メチル−3−ヘキセニル基、3−ペンチニル基、1−メチル−3−ペンチニル基、1−メチル−3−ヘキシニル基、2−メチル−3−ペンチニル基、2−メチル−3−ヘキシニル基、1,1−ジメチル−3−ペンチニル基、1,1−ジメチル−3−ヘキシニル基等が挙げられる。これらのうち、n−ペンチル基、2−メチルヘキシル基、1−メチル−3−ペンチニル基、1−メチル−3−ヘキシニル基、1,1−ジメチル−3−ヘキシニル基が好ましい。
【0037】
置換または非置換のシクロアルキル基であるR1 としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基および低級アルキル置換のそのシクロアルキル基が好ましく、特に非置換シクロペンチル基、非置換シクロヘキシル基、炭素数1〜4のアルキル基で置換されたシクロペンチル基、炭素数1〜4のアルキル基で置換されたシクロヘキシル基が好ましい。
【0038】
置換または非置換のアルアルキル基であるR1 としては、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、水酸基等で置換されたベンゼン環、フラン環、チオフェン環、ナフタレン環等を含むアルアルキル基が好ましい。アルアルキル基のアルキル部分(すなわち、アルキレン基)の炭素数は1〜4が好ましい。特に好ましいアルアルキル基は、フェニル基を有する炭素数1〜2のアルキル基である。
【0039】
置換または非置換のアリールオキシ基であるR1 としては、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、水酸基等で置換されたベンゼン環、フラン環、チオフェン環、ナフタレン環等を含むアリールオキシ基が好ましい。特に好ましいアリールオキシ基はフェノキシ基である。
【0040】
上記以外のR1 としては、置換アルキル基の1種である前記シクロアルキル基で置換された炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。このシクロアルキル基としてはシクロペンチル基とシクロヘキシル基が好ましく、このアルキル基としては炭素数1〜2のアルキル基が好ましい。
【0041】
R2 、R4 、R5 は、それぞれ独立に、水素原子または保護基であり、一般式(3)で表される化合物が最終的な目的化合物(すなわち、生理活性を有するジハロゲン化プロスタサイクリン類)である場合を除き、いずれも保護基であることが好ましい。一般式(3)で表される化合物においても、それを合成した当初はR2 、R4 は通常保護基であり、その後脱保護して最終的な目的化合物を得る。またある合成法においては、R2 が水素原子である一般式(1a)や(7)で表される化合物が得られる(後述の合成法参照)。
【0042】
本発明において一般式(1b)で表される化合物は、R2 とR4 がいずれも保護基である一般式(1a)で表される化合物をいう。この保護基であるR2 とR4 をそれぞれR12とR14で表した。したがって、たとえば一般式(1a)で表される化合物の製造法にかかわる発明においてR2 とR4 がいずれも保護基である一般式(1a)で表される化合物(すなわち、一般式(1b)で表される化合物)が得られた場合はそのまま、一般式(3)で表される化合物製造の出発原料として使用することができる。またある場合には、保護基の変換を行った後一般式(3)で表される化合物製造の出発原料として使用してもよい。勿論、R2 とR4 の少なくとも一方が水素原子である一般式(1a)で表される化合物が得られた場合には、その水酸基を保護して一般式(1b)で表される化合物に変換して一般式(3)で表される化合物製造の出発原料として使用する。
【0043】
R2 、R4 、R5 がそれぞれ保護基(水酸基の保護基)である場合の保護基、およびR12、R14で表される保護基としては、特に限定されず、水酸基の保護基として用いられる公知ないしは周知の保護基が採用できる。これら保護基は同一であっても異なっていてもよい。保護基としては、たとえば、トリオルガノシリル基、アシル基、アルキル基、アルアルキル基、環状エーテル基などがある。これらの保護基は目的に応じて採用される。たとえば、2個の保護基を有する化合物の一方の保護基のみを選択的に脱保護する必要がある場合には反応性の異なる保護基を用いることが好ましいからである。具体的にはたとえば、R2 やR5 はトリオルガノシリル基やアシル基が好ましく、R4 は環状エーテル基やトリオルガノシリル基(他の保護基がトリオルガノシリル基の場合、それとは異なる反応性を有するもの)が好ましい。
【0044】
トリオルガノシリル基は、アルキル基、アリール基、アルアルキル基、アルコキシル基などの有機基がケイ素原子に3個結合した基であり、特に低級アルキル基あるいはアリール基から選ばれる少なくとも1種の基を3個有するトリオルガノシリル基が好ましい。具体的にはたとえば、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリエチルシリル基、トリフェニルシリル基、トリイソプロピルシリル基などが好ましい。
【0045】
アシル基としては、アセチル基やベンゾイル基が好ましく、環状エーテル基としてはテトラヒドロピラニル基やテトラヒドロフラニル基が好ましい。また、置換を有していてもよいアルキル基やアルアルキル基としては、メトキシメチル基、1−エトキシエチル基、2−メトキシエトキシメチル基などのアルコキシアルキル基、およびベンジル基、メトキシベンジル基、トリチル基などがある。
【0046】
上記のような水酸基の保護基、常法により水酸基へ変換できる。たとえば、「新実験化学講座14有機化合物の合成と反応(I)、(II)、(V)」(丸善)、「プロテクティブ グループス イン オーガニック シンセシス」(T.W.Greene著、J.Wiley&Sons)等の成書に記載の方法により、容易に水酸基へ変換できる。
【0047】
R6 は低級アルキル基であり、たとえば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基などがあり、特にメチル基やエチル基が好ましい。
【0048】
本発明におけるX1 とX2 は、それぞれ独立に、ハロゲン原子であり、フッ素原子あるいは塩素原子が好ましく、特にいずれもフッ素原子が好ましい。Yも同様にフッ素原子あるいは塩素原子が好ましく、特にフッ素原子が好ましい。
【0049】
一般式(2)で表される有機金属化合物において、Mは金属原子を表し、Lは金属への配位子を表す。m、nは金属原子の種類や配位子の種類によって決定される整数であり、mは1〜8の整数であり、nは0〜10の整数である。mは1〜4、特に1〜2が好ましく、nは0〜4、特に0〜2が好ましく、m+nは1〜3が好ましい。Qは前記したQであり、特に後述の−B−Zであることが好ましい。
【0050】
金属原子Mとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ホウ素、アルミニウム、ケイ素、亜鉛、銅、鉄、チタン、ジルコニウム、マンガン、スズ、コバルト、ニッケル、セリウム、サマリウム等の金属が挙げられる。これらのうち、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、ホウ素、アルミニウム、亜鉛、銅が好ましい。特に、好ましいMはリチウム、マグネシウム、アルミニウム、および亜鉛である。
【0051】
金属への配位子Lとしては特に限定されず種々の配位子が用いられるが、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素等のハロゲン原子、硫黄やリンなどのヘテロ元素を含んだ配位子、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基などの有機配位子等が好ましい。特に好ましいLは、塩素、臭素、低級アルキル基(特に炭素数1〜4のアルキル基)、およびフェニル基である。
【0052】
本発明の一般式(3)で表されるジハロゲン化プロスタサイクリン類の製造は、一般式(1b)で表されるジハロゲン化ラクトン類に、一般式(2)で表される有機金属化合物を付加反応せしめ、脱水することで行われる。これは、いわゆるα鎖部分導入の反応である。この反応によるα鎖部分の導入は、前記従来例のようにフッ素原子を有するプロスタグランジンF2 類の合成やその6位−9位間の環化反応を経由しない方法であるので、7位に2個のフッ素原子が存在しても反応は容易である。
【0053】
この反応を行うためには、一般式(1a)で表されるジハロゲン化ラクトン類の11位および15位の水酸基は通常保護基で保護されている必要がある。これらの位置に遊離の水酸基が存在する場合、副生物が生成したり反応が進み難くなる。したがって、たとえば後述する一般式(1)で表されるジハロゲン化ラクトン類の製造方法で得られたこのジハロゲン化ラクトン類が遊離の水酸基を有する場合、この反応に先立って遊離の水酸基を保護する必要がある。すなわち、上記のようにこの製造法においては出発原料として一般式(1b)で表されるジハロゲン化ラクトン類が使用される。なお、この一般式(1b)で表されるジハロゲン化ラクトン類は新規化合物である。
【0054】
一般式(1b)で表されるジハロゲン化ラクトン類と、一般式(2)で表される有機金属化合物との付加反応において、上記一般式(2)で表される有機金属化合物の使用量は、上記一般式(1b)のジハロゲン化ラクトン類に対して、通常、0.1〜10当量であり、0.5〜3当量が好ましい。反応温度は、−150〜+100℃程度が好ましく、特に−100〜+40℃がよい。
【0055】
上記の付加反応は、通常の場合、溶媒の存在下に実施できる。反応溶媒としては、エーテル系溶媒、炭化水素系溶媒、極性溶媒またはこれらの混合溶媒が好ましい。エーテル系溶媒としてはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジグライム、t−ブチルメチルエーテル等が、炭化水素系溶媒としてはヘキサン、トルエン、ベンゼン、ペンタン、キシレン、石油エーテル等が、極性溶媒としてはジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド(HMPA)、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン(DMPU)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)等が挙げられる。
【0056】
さらに一般式(1b)のジハロゲン化ラクトン類に一般式(2)の有機金属化合物を付加反応せしめた後、脱水することにより、一般式(3)で表される化合物(R2 とR4 はいずれも保護基)を合成することができる。
【0057】
脱水反応においては、種々の脱水剤が用いられる。脱水剤としては、「新実験化学講座、14、有機化合物の合成と反応(I)」(丸善)等の成書に記載のものが用いられる。たとえば、酸触媒、塩基触媒、ハロゲン化試剤、スルホン化試剤、エステル化試剤、酸無水物、アルミナ、シリカ、イオン交換樹脂等が挙げられる。具体的には、塩化メタンスルホニル、塩化トルエンスルホニル等のスルホン化試剤、塩化ホスホリル、塩化チオニル、塩化オキザリル、塩化アセチル、臭化アセチル、無水酢酸、無水フタル酸、三臭化リン、N−ブロモコハク酸イミド、ヨウ素、二酸化イオウ、五酸化リン、ジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水剤、p−トルエンスルホン酸、ピリジニウム−p−トルエンスルホナート、硫酸等の酸触媒等が好ましい。
【0058】
この脱水反応において、脱水剤の量は、通常の場合一般式(1b)の1当量に対して0.1〜10当量、好ましくは1〜5当量がよい。塩基を併用する場合の塩基の量は、通常の場合、脱水剤の1当量に対して、0.1〜10当量程度が好ましい。脱水反応の反応温度は、通常の場合、−80〜+100℃程度が、反応時間は10分〜10時間程度がよい。
【0059】
これらの脱水剤は、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、コリジン、ルチジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等のアミン類や、酢酸ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド等の塩基と併用してもよい。特に好ましくは、脱水剤として塩化メタンスルホニル、塩化トルエンスルホニル等のスルホン化試剤、およびトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、コリジン、ルチジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等のアミン類を併用するのがよい。
【0060】
上記の付加反応および脱水反応により得られた一般式(3)で表される化合物は、所望により、脱保護または酸化によるカルボン酸類への変換反応、水酸基の脱保護、エステルの加水分解、あるいは、カルボン酸の塩生成反応に付すことによりQの構造の異なる他の化合物へ変換できる。たとえば、Qがカルボキシル基の類縁基、ホルミル基、保護されたホルミル基、水酸基、または保護された水酸基を有する場合、一般的な官能基変換反応、たとえば、脱保護、加水分解、または酸化反応等により、カルボキシル基を有するQへ変換できる。通常は、保護基であるR2 、R4 の脱保護とともにカルボキシル基以外の極性基を有するQをカルボキシル基を有するQまで変換する。この脱保護とカルボキシル基への変換は同時であってもよく、順次にいずれか一方を先に行ってもよい。
【0061】
前記のように、Qとしては−B−Zで表される1価の有機基が好ましい。Zは極性基または極性基に変換し得る基(たとえば保護された極性基)であり、Bは2価の有機基である。Zとしては、カルボキシル基、カルボキシル基に変換し得る基(以下、カルボキシル基の類縁基という)、ホルミル基、保護されたホルミル基、水酸基、保護された水酸基等が好ましい。特に、一般式(3)で表される化合物中の最終的な目的化合物(すなわち、生理活性を有するジハロゲン化プロスタサイクリン類)である場合を除き、Zとしてはカルボキシル基の類縁基であることが好ましい。最終的な目的化合物においては、Zはカルボキシル基あるいはその塩の基であることが最も好ましく、通常Zがカルボキシル基の類縁基である一般式(3)で表される化合物を合成後Zをカルボキシル基に変換し、必要によりその後カルボキシル基の塩に変換する。またZがホルミル基、保護されたホルミル基、水酸基、保護された水酸基等の場合も最終的にはそのZはカルボキシル基に変換されることが好ましい。
【0062】
Zが保護されたホルミル基の場合、その保護基としては種々の保護基を用い得るが、アセタール類、チオアセタール類等の保護基が好ましい。また、Zが保護された水酸基の場合、その保護基としては種々の保護基を用い得るが、前記したような水酸基の保護基が適当である。
【0063】
Zがカルボキシル基の類縁基の場合、そのカルボキシル基の類縁基としては、塩基で中和されたカルボキシル基、エステル化されたカルボキシル基、オルトエステル化されたカルボキシル基、アミド化されたカルボキシル基、テトラゾール類やニトリル類等で保護されたカルボキシル基等が挙げられる。好ましいカルボキシル基の類縁基はエステル化されたカルボキシル基、オルトエステル化されたカルボキシル基、およびテトラゾール類で保護されたカルボキシル基である。エステル化されたカルボキシル基としては、低級アルカノールでエステル化されたカルボキシル基、特にアルキル部分が炭素数1〜4のアルキル基であるアルコキシカルボニル基が好ましい。オルトエステル化されたカルボキシル基としては低級アルカノールとのオルトエステルやアルカントリオールとのオルトエステルが好ましい。アルカントリオールとしては、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン等がある。テトラゾール類としては1H−テトラゾールや2H−テトラゾールが好ましい。
【0064】
Zとしては一般式(3)の合成反応において安定であり、かつ反応終了後容易にカルボキシル基に変換し得るカルボキシル基の類縁基である、エステル化されたまたはオルトエステル化されたカルボキシル基が特に好ましい。Zがエステル化されたまたはオルトエステル化されたカルボキシル基の場合これをZ’で表す。
【0065】
カルボキシル基やその塩以外の上記のようなZは、一般的な官能基変換反応、たとえば、脱保護、加水分解、酸化反応等によりカルボキシル基へ変換できる。これらの変換は前記のように「新実験科学講座、14、有機化合物の合成と反応(I)、(II)、(V)、丸善」、「プロテクティブ グループス イン オーガニック、シンセシス、T.W.Green著、J.Wiley&Sons」等の成書に記載の方法により実施できる。
【0066】
Bは前記Qから上記Zを除いた残基であり、低級アルキレン基、低級シクロアルキレン基、低級シクロアルキレン基を含む低級アルキレン基(アルキレン基はシクロアルキレン基の両側に存在していてもよい)、エーテル結合またはチオエーテル結合を含む低級アルキレン基、またはフェニレン基が好ましい。特に、炭素数3〜5のアルキレン基、炭素数3〜6のシクロアルキレン基、炭素数3〜6のシクロアルキレン基を含む炭素数1〜4のアルキレン基、エーテル結合またはチオエーテル結合を1個中間に含む炭素数2〜4のアルキレン基、およびm−フェニレン基が好ましい。最も好ましいBは炭素数3〜5の直鎖状アルキレン基である。
【0067】
具体的なBとしては、たとえば以下のものが挙げられる。トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、シクロプロピレン基、1,2−シクロブチレン基、1,3−シクロブチレン基、1,2−シクロペンチレン基、1,3−シクロペンチレン基、1,3−シクロヘキシレン基、これらのシクロアルキレン基の一方の結合手にメチレン基が結合したもの、−CH2 OCH2 −、−CH2 SCH2 −、−(CH2 )3 OCH2 −、−(CH2 )3 SCH2 −、m−フェニレン基。
【0068】
一般式(1a)で表される化合物は化学的に安定な化合物である。この一般式(1a)表される化合物の具体例としては、下記の化合物を挙げられるが、これらに限定されない。またそのうちでR2 、R4 がいずれも保護基である化合物が一般式(1b)で表される化合物である。なお、下記の化合物は、それらの各種立体異性体、光学異性体、およびそれらの混合物を含むものである。
【0069】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−(3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−(3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−(3−ヒドロキシ−4,4−ジメチル−E−1−ノネン−6−イニル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−ヒドロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
【0070】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4,4−ジメチル−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−(2−フェニルエチル)−3−ヒドロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
【0071】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−1−ノニニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−(3−ヒドロキシ−4−メチル−1,6−オクタジイニル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−(3−ヒドロキシ−4−メチル−1,6−ノナジイニル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−(3−ヒドロキシ−4,4−ジメチル−1,6−ノナジイニル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
【0072】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−ヒドロキシ−1−プロピニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシ−1−プロピニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4,4−ジメチル−1−オクチニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−(2−フェニルエチル)−3−ヒドロキシ−1−プロピニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−ノナニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
【0073】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−トリエチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−アセトキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ベンゾイルオキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
【0074】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(4−フェニルベンゾイルオキシ)−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ベンジルオキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−メトキシエトキシ)−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−{(3S)−3−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
【0075】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−{(3S)−3−トリエチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−{(3S)−3−アセトキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−{(3S)−3−ベンゾイルオキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−アセトキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−アセトキシ−6−{(3S)−3−アセトキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
【0076】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(4−メトキシベンゾイルオキシ)−6−{(3S)−3−アセトキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ベンゾイルオキシ−6−{(3S)−3−アセトキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−(3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−(3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{3−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
【0077】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−(3−アセトキシ−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{3−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−{3−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−アセトキシキシ−6−{3−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−(3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン。
【0078】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−(3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−アセトキシ−6−(3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(4−メトキシベンゾイルオキシ)−6−(3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ベンゾイルオキシ−6−(3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
【0079】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−{3−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(3−アセトキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(3−ベンゾイルオキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
【0080】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−アセトキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(ベンゾイルオキシ)−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラノイルオキシ)−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラノイルオキシ)−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−ヒドロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
【0081】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラノイルオキシ)−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−アセトキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラノイルオキシ)−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−ベンゾイルオキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−アセトキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ベンゾイルオキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
【0082】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−{(3S)−3−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−{(3S)−3−アセトキシ−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−{(3S)−3−ベンゾイルオキシ−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン。
【0083】
一般式(2)で表される有機金属具体例としては、つぎの化合物が挙げられるがこれらに限定されない。
【0084】
4−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)ブチルリチウム、
4−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)ブチルマグネシウムブロミド、
4−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)ブチルマグネシウムクロリド、
4−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)ブチルジエチルアルミニウム、
ジ{4−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)ブチル}亜鉛、
6−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)ヘキシルリチウム、
6−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)ヘキシルマグネシウムブロミド、
6−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)ヘキシルマグネシウムクロリド、
6−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)ヘキシルジエチルアルミニウム、
ジ{6−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)ヘキシル}亜鉛、
{3−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロブチル}メチルリチウム、
【0085】
{3−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロブチル}メチルマグネシウムブロミド、
{3−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロブチル}メチルジエチルアルミニウム、
ジ[{3−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロブチル}メチル]亜鉛、
2−{2−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロブチル}エチルリチウム、
2−{2−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロブチル}エチルマグネシウムブロミド、
2−{2−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロブチル}エチルジエチルアルミニウム、
ジ[2−{2−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロブチル}エチル]亜鉛、
【0086】
2−{2−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロプロピル}エチルリチウム、
2−{2−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロプロピル}エチルマグネシウムブロミド、
2−{2−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロプロピル}エチルジエチルアルミニウム、
ジ[2−{2−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロプロピル}エチル]亜鉛、
{3−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロペンチル}メチルマグネシウムブロミド、
{3−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロペンチル}メチルジエチルアルミニウム、
ジ[{3−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロペンチル}メチル]亜鉛、
【0087】
{3−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロヘキシル}メチルリチウム、
{3−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロヘキシル}メチルマグネシウムブロミド、
{3−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロヘキシル}メチルジエチルアルミニウム、
ジ[{3−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)シクロヘキシル}メチル]亜鉛、
{3−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)フェニル}メチルリチウム、
{3−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)フェニル}メチルマグネシウムブロミド、
{3−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)フェニル}メチルジエチルアルミニウム、
ジ[{3−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)フェニル}メチル]亜鉛、
【0088】
4−ペンテニルマグネシウムブロミド、
4−ペンテニルマグネシウムクロリド、
4−ペンテニルリチウム、
5−(トリエチルシロキシ)ペンチルリチウム、
5−(トリエチルシロキシ)ペンチルマグネシウムブロミド、
5−(t−ブチルジメチルシロキシ)ペンチルリチウム、
5−(t−ブチルジメチルシロキシ)ペンチルマグネシウムブロミド、
5−(トリメチルシロキシ)ペンチルリチウム、
5−(トリメチルシロキシ)ペンチルマグネシウムブロミド、
5−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)ペンチルリチウム、
5−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)ペンチルマグネシウムブロミド、
3−(トリエチルシロキシ)プロピルリチウム、
3−(トリエチルシロキシ)プロピルマグネシウムブロミド、
4−(1,3−ジオキサン−2−イル)ブチルリチウム、
4−(1,3−ジオキサン−2−イル)ブチルマグネシウムブロミド、
n−ブチルリチウム、
n−ブチルマグネシウムブロミド、
3−ブチニルリチウム、
3−ブチニルマグネシウムブロミド、
4−クロロブチルマグネシウムブロミド。
【0089】
一般式(3)で表されるジハロゲン化プロスタサイクリン類が製造された後、前記のように、保護基が脱水保護されるとともにQの変換が通常行われる。特に、Qがカルボキシル基となりうる基を有する場合、その基がカルボキシル基に変換され、場合によりさらにカルボキシル基がその塩に変換される。
【0090】
一般式(3)のQがエステル基を有する場合(特に、Qが−B−ZでありかつZがエステル基やオルトエステル基を有するカルボキシル基の類縁基である場合)、加水分解反応を行うことにより、Qがカルボキシル基を有するジハロゲン化プロスタサイクリン類が得られる。加水分解反応は通常の場合、塩基として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等を用いて、水溶液、またはエタノール、メタノール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等の溶媒中、あるいは、これらの混合溶媒中で、アルカリ加水分解することにより実施できる。また、エステラーゼ、リパーゼ等の酵素を用いて加水分解することもできる。遊離のカルボン酸であるジハロゲン化プロスタサイクリン類は、中和したのち、エーテル、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル等の有機溶媒で抽出することにより得られる。
【0091】
さらに、一般式(3)のQがカルボキシル基を有する場合は、カルボン酸の塩とすることができる。カルボン酸の塩は、上記のエステル加水分解溶液をそのまま濃縮するか、遊離のカルボン酸の溶液に所望の塩基を加えることにより容易に得られる。
【0092】
カルボキシル基の対イオンである陽イオンとしては、たとえばNH4 +、テトラメチルアンモニウム、モノメチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、ベンジルアンモニウム、フェネチルアンモニウム、モルホリウムカチオン、モノエタノールアンモニウム、トリスカチオン、ピペリジニウムカチオン等のアンモニウムカチオン、Na+ 、K+ などのアルカリ金属カチオン、1/2Ca2+、1/2Mg2+、1/2Zn2+、1/3Al3+等が挙げられる。これらのうち、特に、ナトリウムイオン、カリウムイオンが好ましい。
【0093】
通常高い生理活性を有するPGI2 類は、α鎖の末端に遊離のカルボキシル基を有する化合物かそのカルボキシル基が中和された塩となっている化合物である。本発明における一般式(3)で表される化合物においても最終的な目的化合物はこのような遊離のカルボキシル基を有する化合物かそのカルボキシル基が中和された塩となっている化合物であることが好ましい。しかし生理活性を有する化合物である限り、本発明における最終的な目的化合物はこれらの化合物に限定されるものではない。また、本発明における最終的な目的化合物は、プロドラッグと呼ばれるような、それ自身では生理活性を有しない(あるいは低い)化合物であって、かつ生体内で生理活性を有する化合物に変化する化合物であってもよい。このような化合物としてはたとえばα鎖の末端のカルボキシル基がエステル化されている化合物がある。
【0094】
一般式(3)で表される化合物の具体例を以下に挙げるが、これらに限定されない。特に、Qが−B−Zである化合物が好ましい。
【0095】
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S,5S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル、5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4,4−ジメチル−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−ヒドロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル、
【0096】
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−(2−フェニルエチル)−3−ヒドロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−(3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル)ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル、
【0097】
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S,5S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−1−ノニニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4,4−ジメチル−1−オクチニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−ヒドロキシ−1−プロピニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル、
【0098】
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシ−1−プロピニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−(2−フェニルエチル)−3−ヒドロキシ−1−プロピニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−1,6−ノナンジイニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル、
【0099】
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−(3−ヒドロキシ−4−メチル−1,6−オクタンジイニル)ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−(3−ヒドロキシ−4,4−ジメチル−1,6−オクタンジイニル)ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S,5S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4,4−ジメチル−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸、
【0100】
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−ヒドロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−(2−フェニルエチル)−3−ヒドロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸、
【0101】
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−(3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル)ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−(3−ヒドロキシ−4,4−ジメチル−E−1−オクテン−6−イニル)ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S,5S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−1−ノニニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸、
【0102】
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4,4−ジメチル−1−オクチニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−ヒドロキシ−1−プロピニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシ−1−プロピニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−(2−フェニルエチル)−3−ヒドロキシ−1−プロピニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸、
【0103】
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−1,6−ノナンジイニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−(3−ヒドロキシ−4−メチル−1,6−オクタンジイニル)ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−(3−ヒドロキシ−4,4−ジメチル−1,6−オクタンジイニル)ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S,5S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸ナトリウム、
【0104】
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4,4−ジメチル−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸ナトリウム、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸ナトリウム、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−ヒドロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸ナトリウム、
【0105】
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロヘキシル−3−ヒドロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸ナトリウム、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−(2−フェニルエチル)−3−ヒドロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸ナトリウム、
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸ナトリウム、
【0106】
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−(3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル)ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸ナトリウム、5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−(3−ヒドロキシ−4,4−ジメチル−E−1−オクテン−6−イニル)ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸ナトリウム。
【0107】
本発明の一般式(1a)または一般式(1b)で表される化合物は、上記した一般式(3)で表されるジハロゲン化プロスタサイクリン類に限られず、さまざまなジハロゲン化プロスタサイクリン類へ誘導可能な重要中間体である。たとえば、寺島孜郎ら「プロスタグランジンと関連生理活性物質」(講談社サイエンティフィック)やS.M.Roberts ら「New Synthetic Routes to Prostaglandins and Tromboxanes」(Academic Press) などの成書に記載の方法により種々のα鎖部分を導入したジハロゲン化プロスタサイクリン類へと変換できる。
【0108】
一般式(1a)で表されるジハロゲン化ラクトン類は種々の方法で製造することができる。たとえば、前記特表昭56−501319号公報記載の方法でこのジハロゲン化ラクトン類を製造することができる。しかし本発明者はこの方法よりも有利なこのジハロゲン化ラクトン類の製造方法を見いだした。その方法はω鎖部分(−A−CH(OR2 )−R1 )を有していない7−モノハロゲン化ラクトン類を出発として、(a)フッ素化して7,7−ジハロゲン化ラクトン類とした後ω鎖部分を導入する方法、(b)ω鎖部分を導入してω鎖を有する7−モノハロゲン化ラクトン類とした後7位をフッ素化してジハロゲン化物とする方法、である。出発化合物であるω鎖部分を有していない7−モノハロゲン化ラクトン類は基本的に公知の化合物である。
【0109】
上記(a)の方法においてフッ素化して7,7−ジハロゲン化ラクトン類とするプロセスとその生成物は新規である。これらについては本発明者の発明にかかわる先願の特許出願に記載されている。(a)の方法にかかわる本発明は、この7,7−ジハロゲン化ラクトン類にω鎖部分を導入して一般式(1a)で表されるジハロゲン化ラクトン類を製造する方法にかかわる、前記した発明である。すなわち、「一般式(4)で表される化合物を一般式(5)で表される化合物に変換し、一般式(6)で表される化合物と反応せしめた後、還元することによる一般式(1a)で表されるジハロゲン化ラクトン類の製造方法」である。
【0110】
上記(b)の方法にかかわる本発明は、7−モノハロゲン化ラクトン類にω鎖部分を導入してω鎖を有する7−モノハロゲン化ラクトン類を製造する方法、および得られたω鎖を有する7−モノハロゲン化ラクトン類をフッ素化して一般式(1a)で表されるジハロゲン化ラクトン類を製造する方法、の2つである。すなわち、前者は「一般式(8)で表される化合物を一般式(9)で表される化合物に変換し、一般式(6)で表される化合物と反応せしめた後、還元することによる一般式(7)で表されるモノハロゲン化ラクトン類の製造方法」であり、後者は「一般式(7)で表されるモノハロゲン化ラクトン類をハロゲン化反応せしめることによる一般式(1a)で表されるジハロゲン化ラクトン類の製造方法」である。
【0111】
上記(a)、(b)の2方法において、ω鎖部分導入の反応は出発物質と生成物の相違はあるものの反応そのものを見れば基本的に同一の反応である。以下この反応をω鎖導入反応という。同様に上記フッ素化反応も反応そのものを見れば基本的に同一の反応である。以下この反応をフッ素化反応という。以下これら2つの反応を説明するが、これらは(a)、(b)の2方法において共通するものとして一度に説明する。なお、上記(a)の方法におけるフッ素化反応は先願の特許出願にかかわる発明であり特にそれを説明しないが、出発の化合物は上記一般式(8)で表される化合物であり、生成物は上記一般式(4)で表される化合物であるのでそのフッ素化反応による製造方法は以下において実質的に説明されている。
【0112】
ω鎖導入反応は、一般式(4)で表される化合物または一般式(8)で表される化合物における−CH2 OR5 を−A−CH(OR2 )−R1 に変換する反応である。この反応は、−CH2 OR5 を−CH(=O)に変える反応、一般式(6)で表される化合物との反応、および還元反応の3段階からなる。
【0113】
ω鎖導入反応は、公知の反応であるWittig−Horner−Emmons反応にしたがって実施できる。すなわち、R5 が水素原子である場合にはそのまま酸化することにより、一般式(5/9)で表される化合物[一般式(5)で表される化合物または一般式(9)で表される化合物、を意味する]に変換し、次に一般式(6)で表される化合物と反応せしめてω鎖を導入し、生じた不飽和ケトンを還元することにより一般式(1a/7)表される化合物[一般式(1a)で表される化合物または一般式(7)で表される化合物、を意味する]のAがビニレン基である化合物を合成できる。一方、R5 が保護基である場合には、R5 を選択的に脱保護して水素原子へ変換することにより、同様に実施できる。
【0114】
R5 の脱保護反応は、R5 の構造により異なり、公知の脱保護反応の方法および条件が適用できる。たとえば、R4 がテトラヒドロピラニル基またはアセチル基であり、かつR5 がt−ブチルジメチルシリル基である場合、テトラブチルアンモニウムフルオリドまたはHF−ピリジン等を用いることにより、R5 のみを選択的に脱保護する方法が適用できる。
【0115】
さらに、R5 を酸化して一般式(5/9)で表される化合物を合成する反応は、通常の場合、ジメチルスルホキシド、トリフルオロ酢酸、ピリジン、およびジシクロヘキシルカルボジイミド等の存在下、−50〜+50℃、好ましくは、0〜+25℃で撹拌するのがよい。一般式(5/9)で表される化合物と一般式(6)で表される化合物との反応は、通常の場合、水素化ナトリウムとジメトキシエタンの存在下で実施するのが好ましい。反応温度は通常の場合、−50〜+50℃、好ましくは、0〜+50℃がよい。
【0116】
さらに、一般式(5/9)で表される化合物と一般式(6)で表される化合物との反応で生じた不飽和ケトンを還元して一般式(1a/7)で表される化合物を合成する反応は、通常の場合、水素化ホウ素ナトリウムおよび三塩化セリウムの存在下、メタノール中で実施するのが好ましい。反応温度は−100〜+50℃、好ましくは、−80〜+10℃がよい。
【0117】
また、一般式(1a/7)で表される化合物のAがエチレン基である場合の化合物は、一般式(5/9)で表される化合物と一般式(6)で表される化合物との反応で生じた不飽和ケトンを、水素化リチウムアルミニウム等の金属水素化物を用いて還元する方法、水素添加する方法、または、銅ヒドリド反応剤、たとえば水素化(トリブチルスズ)銅リチウム、または水素化銅トリフェニルホスフィン錯体等を用いて1,4−還元反応する方法を用いて飽和ケトンとした後、還元することにより、合成できる。
【0118】
さらに、一般式(1a/7)で表される化合物のAがエチニレン基である場合の化合物は、一般式(5/9)で表される化合物と一般式(6)で表される化合物の反応において、N−ブロモコハク酸イミド、N−クロロコハク酸イミド等のハロゲン化剤を存在させ、かつ、さらにカリウム−t−ブトキシド等の強塩基で処理することにより合成できる。
【0119】
フッ素化反応は、一般式(7)で表されるモノハロゲン化ラクトン類をハロゲン化反応せしめることにより製造できる。一般式(7)で表される化合物は、対応する一般式(1a)で表されるジハロゲン化ラクトン類のモノハロゲン化体である。一般式(7)で表される化合物をハロゲン化せしめて一般式(1a)で表されるジハロゲン化ラクトン類を製造する方法としては、特に限定されないが、本発明においては、金属触媒の存在下に求電子性ハロゲン化剤と反応せしめる方法が好ましい。
【0120】
金属触媒としては、有機金属触媒、あるいはハロゲンと金属との塩等が挙げられる。金属としてはホウ素、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、ケイ素等の金属、亜鉛、チタン、ジルコニウム、マンガン、鉄、銅、コバルト、ニッケル、セリウム、サマリウム等の遷移金属等が挙げられる。具体的な金属触媒としては、ボロントリフルオリドエーテラート、塩化アルミニウム、塩化ジアルキルアルミニウム、二塩化アルキルアルミニウム、ハロゲン化亜鉛、ハロゲン化チタン、ハロゲン化ジルコニウム、ハロゲン化マグネシウム、ハロゲン化鉄等が好ましい。金属触媒の量としては、通常の場合、一般式(7)で表される化合物の1重量部に対して0.01〜10重量部程度、好ましくは0.1〜3重量部程度がよい。
【0121】
求電子性ハロゲン化剤としては、各種の求電子性フッ素化剤、求電子性塩素化剤、求電子性臭素化剤、求電子性ヨウ素化剤等が用いられる。求電子性フッ素化剤としては、たとえば、フルオロキシトリフルオロメタン、フッ化ペルクロリル、アセチルハイポフルオライト、N−フルオロスルホンアミド類、N−フルオロスルホンイミド類、キセノンフルオリド、フッ素ガス等が挙げられる。求電子性塩素化剤としては、四塩化炭素、N−クロロコハク酸イミド、塩素等を、求電子性臭素化剤としては、四臭化炭素、N−ブロモコハク酸イミド、臭素等、求電子性ヨウ素化剤としてはN−ヨードコハク酸イミド、ヨウ素等が挙げられる。これらのうち、好ましくは、フッ化ペルクロリル、アセチルハイポフルオライト、N−フルオロスルホンアミド類、N−フルオロスルホンイミド類等の求電子性フッ素化剤が用いられる。求電子ハロゲン化剤の量としては、通常の場合、一般式(4)で表される化合物の1重量部に対して0.5〜10重量部程度、好ましくは1〜5重量部程度がよい。
【0122】
上記のハロゲン化反応は、塩基性条件で、不活性溶媒中で実施するのが好ましい。塩基としてはリチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、アンモニアと第二級アミンのアミド、アルカリ金属の水素化物、またはアルカリ金属の有機化物等が用いられる。具体的にはリチウムアミド、ナトリウムアミド、カリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムジエチルアミド、リチウムジシクロヘキシルアミド、リチウムイソプロピルシクロヘキシルアミド、リチウム−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムジエチルアミド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウム−3−アミノプロピルアミド、カリウムヘキサメチルジシラジド、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム等が挙げられる。塩基の量としては、通常の場合一般式(7)で表される化合物の1重量部に対して0.5〜20重量部、好ましくは、1〜10重量部がよい。
【0123】
不活性溶媒としてはエーテル系溶媒、炭化水素系溶媒、極性溶媒、またはこれらの混合溶媒が好ましい。これらの溶媒の具体例としては、前記したエーテル系溶媒、炭化水素系溶媒、極性溶媒が挙げられる。不活性溶媒の量としては、通常の場合、一般式(7)で表される化合物の1重量部に対して5〜1000重量部程度、好ましくは10〜100重量部がよい。上記のハロゲン化反応の反応温度は、通常の場合、−150〜+50℃程度であり、−80〜+30℃が好ましい。
【0124】
一般式(4)で表される化合物の具体例としては、下記の化合物が挙げられるが、これらに限定されない。なお下記の化合物は、それらの各種立体異性体、光学異性体、およびそれらの混合物を含むものである。また、一般式(8)で表される化合物としてはYがフッ素原子である化合物が好ましく、その具体例としては、下記に化合物に対応するモノフルオロ化合物がある。
【0125】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジクロロ−7−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジブロモ−7−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジヨード−7−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン。
【0126】
上記のジハロゲン化ラクトン類の水酸基が保護された誘導体としては、たとえば、ジハロゲン化ラクトン類が(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンである場合を例に挙げると、下記のような化合物を挙げられる。
【0127】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−ヒドロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(t−ブチルジメチルシロキシ)メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(t−ブチルジフェニルシロキシ)メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(トリエチルシロキシ)メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(トリフェニルシロキシ)メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(トリイソプロピルシロキシ)メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(4−フェニルベンゾイルオキシ)メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
【0128】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(テトラヒドロピラニルオキシ)メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−ベンジルオキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(メトキシベンジルオキシ)メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−トリチルオキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(メトキシメトキシ)メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
【0129】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(2−メトキシエトキシメトキシ)メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−アセトキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−t−ブチルジメチルシロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(t−ブチルジメチルシロキシ)−6−t−ブチルジメチルシロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
【0130】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(t−ブチルジフェニルシロキシ)−6−t−ブチルジメチルシロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(トリエチルシロキシ)−6−t−ブチルジメチルシロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(トリフェニルシロキシ)−6−t−ブチルジメチルシロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(トリイソプロピルシロキシ)−6−t−ブチルジメチルシロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(アセトキシ)−6−t−ブチルジメチルシロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
【0131】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(ベンゾイルオキシ)−6−t−ブチルジメチルシロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(4−フェニルベンゾイルオキシ)−6−t−ブチルジメチルシロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(テトラヒドロフラニルオキシ)−6−t−ブチルジメチルシロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(ベンジルオキシ)−6−t−ブチルジメチルシロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
【0132】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(メトキシベンジルオキシ)−6−t−ブチルジメチルシロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(トリチルオキシ)−6−t−ブチルジメチルシロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(メトキシメトキシ)−6−t−ブチルジメチルシロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−メトキシエトキシメトキシ)−6−t−ブチルジメチルシロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(アセトキシ)−6−アセトキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
【0133】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(アセトキシ)−6−ヒドロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(アセトキシ)−6−トリエチルシロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(アセトキシ)−6−ベンゾイルオキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン、
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(ベンゾイルオキシ)−6−ベンゾイルオキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン。
【0134】
一般式(6)で表される化合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0135】
(4S)−4−メチル−2−オキソオクタニルホスホン酸ジメチル、
(4S)−4−メチル−2−オキソオクタニルホスホン酸ジエチル、
2−オキソヘプタニルホスホン酸ジメチル、
2−オキソヘプタニルホスホン酸ジエチル、
2−オキソ−2−シクロペンチルエチルホスホン酸ジメチル、
2−オキソ−2−シクロペンチルエチルホスホン酸ジエチル、
3−メチル−2−オキソ−5−オクチニルホスホン酸ジメチル、
3−メチル−2−オキソ−5−オクチニルホスホン酸ジエチル、
【0136】
(3S)−3−メチル−2−オキソ−5−オクチニルホスホン酸ジメチル、
(3S)−3−メチル−2−オキソ−5−オクチニルホスホン酸ジエチル、
3−メチル−2−オキソ−5−ヘプチニルホスホン酸ジメチル、
3−メチル−2−オキソ−5−ヘプチニルホスホン酸ジエチル、
(3S)−3−メチル−2−オキソ−5−ヘプチニルホスホン酸ジメチル、
(3S)−3−メチル−2−オキソ−5−ヘプチニルホスホン酸ジエチル、
3,3−ジメチル−2−オキソ−5−オクチニルホスホン酸ジメチル、
3,3−ジメチル−2−オキソ−5−オクチニルホスホン酸ジエチル、
2−オキソ−2−シクロヘキシルエチルホスホン酸ジメチル、
2−オキソ−2−シクロヘキシルエチルホスホン酸ジエチル。
【0137】
さらにまた、一般式(7)で表される化合物としてはYがフッ素原子である化合物が好ましく、その具体例としては前記した一般式(1a)で表されるジハロゲン化ラクトン類の具体例として挙げた化合物に対応するモノハロゲン化体がある。
【0138】
本発明の製造方法は、いずれも厳しい反応条件や、長時間の反応を必要せず、かつ、特別な反応試薬や反応装置も必要としない優れた方法である。したがって、本発明の製造方法は汎用性があり、数多くの誘導体の合成にも適用可能なきわめて優れた方法である。
【0139】
以下本発明を実施例や参考例により具体的に説明する。しかし本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0140】
【実施例】
[参考例1]
1−(4−ヨードブチル)−4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンの合成
【0141】
E.J.Corey ら、テトラヘドロン レターズ、24,5571(1983) に記載の方法と同様にして、以下のように合成した。
【0142】
3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン4.21gの塩化メチレン(20ml)溶液に、ピリジン5ml、5−ヨードペンタン酸クロリド12.2gを0℃で加え2時間撹拌した。重曹水に注ぎジクロロメタンで抽出した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、相当するエステル13.0gを得た。このエステル6.24gの無水ジクロロメタン(20ml)溶液に−15℃でボロントリフルオリドエーテラート0.62mlを加え−15℃で4時間、0℃で2時間、室温で1時間撹拌した。トリエチルアミン2.79mlを0℃で加えたのち反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して標題化合物5.42gを得た。
【0143】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.80(s,3H),1.5-1.9(m,6H),3.17(t,J=7.2Hz,2H),3.89(s,6H).
【0144】
[参考例2]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(t−ブチルジメチルシロキシ)メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0145】
ヘキサメチルジシラザン(6.84ml)のテトラヒドロフラン(以下THFと記す)(90ml)溶液に−78℃でn−ブチルリチウム(1.56M、ヘキサン溶液)19.1mlを加えた後30分間撹拌してリチウムヘキサメチルジシラジド溶液を調製した。この溶液に、(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(t−ブチルジメチルシロキシ)メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン10gのTHF(20ml)溶液を−78℃で滴下し、60分間撹拌した。次に、N−フルオロベンゼンスルホンイミド9.37gのTHF(40ml)溶液を−78℃で加えた。−78℃で60分撹拌したのち昇温し、室温で30分間撹拌した後、飽和重曹水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:8〜1:4)で精製し、標題化合物9.46gを得た。
【0146】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.05(m,6H),0.88(m,9H),1.4-1.8(m,6H),2.0-3.1(m,4H),3.4-5.3(m,8H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-179(m).
【0147】
[参考例3]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−ヒドロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0148】
参考例2で合成した(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(t−ブチルジメチルシロキシ)メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン8.01gのTHF(100ml)溶液を氷冷し、HF−ピリジン10mlを加え、室温で1時間撹拌した。酢酸エチルで希釈した後、飽和重曹水をゆっくりと加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を乾燥濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノール=10:1)で精製し、標題化合物4.92gを得た。
【0149】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):1.3-3.1(m,10H),3.4-5.3(m,8H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-179(m).
【0150】
[参考例4]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(t−ブチルジメチルシロキシ)メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0151】
無水塩化亜鉛136mg(1mmol)に参考例2で合成した(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(t−ブチルジメチルシロキシ)メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン194mgのTHF(3ml)溶液を室温で加え、−78℃に冷却した後、リチウムジイソプロピルアミド(1M、THF溶液)1mlを加え、20分間撹拌した。この溶液に、N−フルオロベンゼンスルホンアミド236mg(0.75mmol)を−78℃で加え、1.5時間撹拌した。反応液を飽和重曹水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物126mgを得た。
【0152】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.06(m,6H),0.89(m,9H),1.2-2.3(m,8H),2.6-2.7(m,1H),3.09(m,1H),3.4-3.9(m,4H),4.23(m,1H),4.64(m,1H),5.12(m,1H).19F-NMR(CDCl3,ppm):-94(m),-115(m).
マススペクトル:406(M+)
【0153】
[実施例1]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−{(5S)−3−オキソ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0154】
参考例3で合成した(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−ヒドロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン300mgのベンゼン(10ml)溶液にピリジン89μl、ジメチルスルホキシド930μl、トリフルオロ酢酸12.6μl、ジシクロヘキシルカルボジイミド677mgを加え、室温で1時間撹拌した。不溶物を濾過し、濾液を水洗、濃縮して対応するアルデヒド粗製物を得た。
(4S)−4−メチル−2−オキソオクタニルホスホン酸ジメチル735mgのジメトキシエタン(30ml)溶液に、水素化ナトリウム116mgを加えて、10分間撹拌した。この溶液に、上記のアルデヒド粗製物のジメトキシエタン(10ml)溶液を0℃で加え、室温で30分間撹拌した後、食塩水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。乾燥濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し標題化合物270mgを得た。
【0155】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.8-3.0(m,25H),3.4-5.2(m,6H),6.2-6.8(m,2H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-179(m).
【0156】
[実施例2]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(5S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0157】
実施例1で合成した(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−(2−テトラヒドロプラニルオキシ)−6−{(5S)−3−オキソ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン61mgのメタノール(5ml)溶液に、塩化セリウム7水和物52mgと、水素化ホウ素ナトリウム8mgを−40℃で加え、−40℃で10分間、0℃で10分間撹拌した後、飽和重曹水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。濃縮後残渣をメタノール(3ml)に溶解し、p−トルエンスルホン酸1水和物2mgを加え、室温で1時間撹拌した。メタノールを留去した後、飽和重曹水と酢酸エチルを加え抽出した。抽出液を乾燥濃縮後、残渣にジメチルホルムアミド3ml、イミダゾ−ル34mg,t−ブチルジメチルシリルクロリド61mgを加え室温で2時間撹拌した。飽和重曹水に注ぎ酢酸エチルで抽出し、抽出液を乾燥濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し標題化合物70mgを得た。
【0158】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.04(m,12H),0.86(m,24H),1.0-4.2(m,15H),4.9-5.7(m,4H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-177(dd,30.2,52.7Hz).
マススペクトル:542(M+)
【0159】
[実施例3]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0160】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−ヒドロキシメチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンと2−オキソヘプタニルスルホン酸ジメチルを用いて実施例1、2と同様にして標題化合物を合成した。
【0161】
[実施例4]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S,5S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0162】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S,5S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン524mgのTHF溶液(2ml)に、リチウムジイソプロピルアミドのTHF溶液(1M、1.1ml)を−78℃で加え、30分間撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、THF(3ml)を加えて溶解し、−78℃でアセチルハイポフルオライト溶液(2mmol)に加えた。10%チオ硫酸ナトリウム水溶液に注ぎ酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、減圧下濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:30〜1:10)で精製し、標題化合物125mgを異性体の混合物として得た。
【0163】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.04(m,12H),0.86(m,24H),1.0-4.2(m,15H),4.9-5.7(m,4H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-177(dd,30.2,52.7Hz),-203(d,48.8Hz).
マススペクトル:542(M+)
【0164】
[実施例5]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S,5S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0165】
ヘキサメチルジシラザン(51μl、0.242mmol)のTHF(1ml)溶液に、−78℃でn−ブチルリチウム(1.56M、ヘキサン溶液)0.14mlを加えた後、30分間撹拌してリチウムヘキサメチルジシラジド溶液を調製した。この溶液に、(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S,5S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン105mgのTHF溶液(2ml)を、−78℃で滴下し、30分間撹拌した。次に、N−フルオロベンゼンスルホンイミド76.2mgを−78℃で加えた。−78℃で15分、0℃で30分、室温で30分間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:30〜1:10)で精製し、標題化合物40mgを得た。
【0166】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.04(m,12H),0.86(m,24H),1.0-4.2(m,15H),4.9-5.7(m,4H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-177(dd,30.2,52.7Hz),-203(d,48.8Hz).
マススペクトル:542(M+)
【0167】
[実施例6]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−1−オクテン−6−イニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0168】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−1−オクテン−6−イニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン210mgを用い、上記実施例5と同様にして標題化合物127mgを得た。
【0169】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.04(m,6H),0.88(m,12H),1.0-4.5(m,21H),5.0-5.7(m,4H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-177(dd,30.1,52.8Hz),-178(dd,30.2,52.7Hz),-203(m).
マススペクトル:494(M+)
【0170】
[実施例7]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−ブロモ−7−(2−テトラヒドロピラニル)−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0171】
ヘキサメチルジシラザン(146μl、0.694mmol)のTHF(1ml)溶液に、−78℃でn−ブチルリチウム(1.56M、ヘキサン溶液)0.41mlを加えた後、30分間撹拌してリチウムヘキサメチルジシラジド溶液を調製した。この溶液に、(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−7−(2−テトラヒドロピラニル)−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン285mgのTHF溶液(1ml)を−78℃で滴下し、30分間撹拌した。次に、四臭化炭素230mgのTHF(1ml)溶液を−78℃で加えた。−78℃で1時間撹拌した後、飽和重曹水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:20〜1:5)で精製し、標題化合物291mgを得た。
【0172】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.04(m,6H),0.87(m,15H),1.2-1.9(m,15H),2.0-4.6(m,10H),5.16(m,1H),5.58(m,2H).
マススペクトル:573(M+)
【0173】
[実施例8]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−ブロモ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−1−オクテン−6−イニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0174】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−1−オクテン−6−イニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン277mgを用い、上記実施例7と同様にして標題化合物284mgを得た。
【0175】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.04(m,6H),0.88(m,12H),1.0-1.8(m,12H),2.0-4.5(m,10H),5.13(m,1H),5.57(m,2H).
マススペクトル:555(M+)
【0176】
[実施例9]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S,5S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0177】
実施例4で合成した(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S,5S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン524mgのTHF溶液(2ml)に、無水塩化亜鉛0.22g(1.6mmol)を室温で加えたのち、リチウムジイソプロピルアミドのTHF溶液(1M、1.1ml)を−78℃で加え、20分間撹拌した。減圧下溶媒を留去した後、THF(3ml)を加えて溶解し、−78℃でアセチルハイポフルオライト溶液(2mmol)に加えた。10%チオ硫酸ナトリウム水溶液に注ぎ酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、減圧下濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:30〜1:10)で精製し、標題化合物105mgを得た。
【0178】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.04(m,12H),0.84-0.88(m,24H),1.0-1.5(m,9H),2.1-2.2(m,2H),2.9-3.1(m,2H),4.0-4.2(m,2H),5.15(m,1H),5.36(dd,J=7.7,15.3Hz,1H),5.54(dd,J=6.3,15.3Hz,1H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-92(dd,J=26, 282Hz),-114(d,J=282Hz).
マススペクトル:560(M+)
【0179】
[実施例10]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S,5S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0180】
ジイソプロピルアミン(1.23ml、8.9mmol)のTHF(14ml)溶液に、−78℃でn−ブチルリチウム(1.66M、ヘキサン溶液)4.88mlを加えた後、30分間撹拌してリチウムジイソプロピルアミド溶液を調製した。別の容器に、無水塩化亜鉛1.47g(10.8mmol)を量り取り、実施例2で合成した(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S,5S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの3.57g(6.76mmol)のTHF溶液(20ml)を加えた。この溶液を−78℃に冷却し、上記のリチウムジイソプロピルアミド溶液を−78℃で滴下し、20分間撹拌した。次に、N−フルオロベンゼンスルホンイミド2.56g(8.1mmol)を−78℃で加えた。−78℃で60分、室温で30分間撹拌した後、飽和重曹水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:30〜1:10)で精製し、標題化合物2.90gを得た。
【0181】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.04(m,12H),0.84-0.88(m,24H),1.0-1.5(m,9H),2.1-2.2(m,2H),2.9-3.1(m,2H),4.0-4.2(m,2H),5.15(m,1H),5.36(dd,J=7.7,15.3Hz,1H),5.54(dd,J=6.3,15.3Hz,1H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-92(dd,J=26,282Hz),-114(d,J=282Hz).
マススペクトル:560(M+)
【0182】
[実施例11]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0183】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン215mgを用い、実施例10と同様にして標題化合物147mgを得た。
【0184】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.04(m,12H),0.86(m,18H),1.1-4.5(m,15H),5.0-5.7(m,3H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-93(m),-114(m).
マススペクトル:542(M+)
【0185】
[実施例12]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0186】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン226mgを用い、実施例10と同様にして標題化合物152mgを得た。
【0187】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.03-0.06(m,12H),0.85-0.88(m,18H),1.0-4.6(m,17H),5.1-5.7(m,3H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-92(m),-114(m).
マススペクトル:556(M+)
【0188】
[実施例13]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0189】
参考例4で合成した(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(t−ブチルジメチルシロキシ)メチル−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンのt−ブチルジメチルシリル基を参考例3と同様の方法で脱保護して得た(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−6−(ヒドロキシメチル)−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンと(4S)−4−メチル−2−オキソオクタニルホスホン酸ジメチルを用い、実施例1、2と同様にして標題化合物を合成した。
【0190】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.04(m,12H),0.84-0.88(m,24H),1.0-1.5(m,9H),2.1-3.1(m,4H),4.0-4.3(m,2H),5.0-5.7(m,3H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-92(m),-114(m).
マススペクトル:560(M+)
【0191】
[実施例14]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−3−{4−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)ブチリデン}−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S,5S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}ビシクロ[3.3.0]オクタンの合成
【0192】
1−(4−ヨードブチル)−4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン1.13gの無水エーテル(30ml)溶液を−78℃に冷却し、t−ブチルリチウム(1.48M、ペンタン溶液)を加えて、−78℃で2時間撹拌した。これに、実施例10で合成した(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S,5S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オン1.75gのエーテル溶液(10ml)を−78℃で加えたのち、−78℃で1時間、−60℃で1時間撹拌した。重曹水に注いで酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、減圧下濃縮した。残渣にジクロロメタン10mlを加え、トリエチルアミン2.6ml、メタンスルホニルクロリド0.72mlを0℃で加えた後、室温で1.5時間撹拌した。重曹水に注いで酢酸エチルで抽出し、抽出液を減圧下濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:30〜1:10)で精製し、標題化合物1.83gを得た。
【0193】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.02-0.05(m,12H),0.80-0.89(m,27H),1.2-2.5(m,19H),3.84(m,1H),3.88(s,6H),4.13(m,1H),4.7-4.9(m,2H),5.53(m,2H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-83(d,J=251Hz),-115(d,J=250Hz).
【0194】
[実施例15]
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S,5S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチルの合成
【0195】
実施例14で合成した(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−3−{4−(4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタニル)ブチリデン}−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S,5S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン1.83gのジメトキシエタン(25ml)溶液に、10%硫酸水素ナトリウム水溶液2.5mlを0℃で加え、30分間撹拌した。重曹水に注いで酢酸エチルで抽出し、抽出液を減圧下濃縮して得た残渣に、メタノール25ml、炭酸カリウム680mgを加えて室温で2時間撹拌した。重曹水に注いで、酢酸エチル−ヘキサン(1:1)で抽出し、抽出液を減圧下濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:30〜1:10)で精製し、標題化合物981mgを得た。
【0196】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.03-0.11(m,12H),0.85-0.89(m,24H),1.1-2.6(m,19H),3.67(s,3H),3.8-4.2(m,2H),4.7-4.9(m,2H),5.4-5.6(m,2H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-83(dd,J=14,251Hz),-115(d,J=251Hz).
マススペクトル:659(M++1)
【0197】
[実施例16]
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S,5S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチルの合成
【0198】
実施例15で合成した5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S,5S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル976mgのTHF(15ml)溶液に、テトラブチルアンモニウムフルオリド(1M、THF溶液)4.5mlを加え、室温で18時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、標題化合物470mgを得た。
【0199】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.8-2.7(m,25H),3.67(s,3H),3.9-4.3(m,2H),4.7-4.9(m,2H),5.5-5.7(m,2H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-84(dd,J=17,248Hz),-117(d,J=248Hz).
マススペクトル:431(M++1)
【0200】
[実施例17]
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S,5S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸ナトリウムの合成
【0201】
実施例16で合成した5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S,5S)−3−ヒドロキシ−5−メチル−E−1−ノネニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチル139mgのエタノ−ル(8ml)溶液に0.1N水酸化ナトリウム3.39mlを加え、室温で14時間撹拌した。減圧下濃縮し標題化合物125mgを得た。
【0202】
1H-NMR(D2O) δ(ppm):0.8-2.9(m,25H),3.7-4.3(m,2H),4.5-5.0(m,2H),5.5-5.7(m,2H).
19F-NMR(D2O,ppm):-84(dd,J=17,250Hz),-117(d,J=250Hz).
【0203】
[実施例18]
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチルの合成
【0204】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンと1−(4−ヨードブチル)−4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンを用い、実施例14〜16と同様の方法により、標題化合物を合成した。
【0205】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.9-2.7(m,21H),3.67(s,3H),3.9-4.3(m,2H),4.7-4.9(m,2H),5.5-5.7(m,2H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-84(dd,J=16,249Hz),-117(d,J=249Hz).
マススペクトル:403(M++1)
【0206】
[実施例19]
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸ナトリウムの合成
【0207】
実施例18で合成した5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−E−1−オクテニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチルを用い、実施例17と同様の方法により、標題化合物を合成した。
【0208】
1H-NMR(D2O) δ(ppm):0.8-2.9(m,21H),3.7-4.3(m,2H),4.5-5.0(m,2H),5.4-5.7(m,2H).
19F-NMR(D2O,ppm):-84(dd,J=17,250Hz),-117(d,J=250Hz).
【0209】
[実施例20]
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−ヒドロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチルの合成
【0210】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンと1−(4−ヨードブチル)−4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンを用い、実施例14〜16と同様の方法により、標題化合物を合成した。
【0211】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):1.1-2.7(m,19H),3.67(s,3H),3.8-4.3(m,2H),4.7-4.9(m,2H),5.4-5.7(m,2H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-84(dd,J=17,250Hz),-117(d,J=250Hz).
マススペクトル:401(M++1)
【0212】
[実施例21]
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−ヒドロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸ナトリウムの合成
【0213】
実施例20で合成した5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−ヒドロキシ−E−1−プロペニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチルを用い、実施例17と同様の方法により、標題化合物を合成した。
【0214】
1H-NMR(D2O) δ(ppm):1.0-2.9(m,19H),3.7-4.3(m,2H),4.5-5.0(m,2H),5.4-5.7(m,2H).
19F-NMR(D2O,ppm):-84(dd,J=17,250Hz),-117(d,J=250Hz).
【0215】
[実施例22]
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチルの合成
【0216】
実施例12で得られた(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンと1−(4−ヨ−ドブチル)−4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンを用い、実施例14〜16と同様の方法により、標題化合物を合成した。
【0217】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.8-2.8(m,21H),3.67(s,3H),3.9-4.3(m,2H),4.4-4.7(m,2H),5.4-5.7(m,2H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-84(m),-117(m).
マススペクトル:427(M++1)
【0218】
[実施例23]
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸ナトリウムの合成
【0219】
実施例22で合成した5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチルを用い、実施例17と同様の方法により、標題化合物を合成した。
【0220】
1H-NMR(D2O) δ(ppm):0.7-2.8(m,21H),3.7-4.3(m,2H),4.5-5.0(m,2H),5.3-5.7(m,2H).
19F-NMR(D2O,ppm):-84(m),-117(m).
【0221】
[実施例24]
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチルの合成
【0222】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンを用い、実施例14〜16と同様の方法により、標題化合物を合成した。
【0223】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.9-2.8(m,19H),3.67(s,3H),3.9-4.3(m,2H),4.5-4.7(m,2H),5.5-5.7(m,2H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-84(m),-117(m).
マススペクトル:413(M++1)
【0224】
[実施例25]
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸ナトリウムの合成
【0225】
実施例24で合成した5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−3−ヒドロキシ−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチルを用い、実施例17と同様の方法により、標題化合物を合成した。
【0226】
1H-NMR(D2O) δ(ppm):0.7-2.8(m,19H),3.7-4.3(m,2H),4.5-5.0(m,2H),5.3-5.7(m,2H).
19F-NMR(D2O,ppm):-84(m),-117(m).
【0227】
[実施例26]
5−[(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−ヒドロキシ−6−{(3S)−ヒドロキシ−4−メチル−1,6−ノナジイニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イリデン]ペンタン酸メチルの合成
【0228】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−1,6−1−ノナジイニル}ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンと1−(4−ヨードブチル)−4−メチル−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンを用い、実施例14〜16と同様の方法により、標題化合物を合成した。
【0229】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.9-2.8(m,21H),3.67(s,3H),3.9-4.7(m,4H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-84(m),-117(m).
マススペクトル:425(M++1)
【0230】
[実施例27]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−オクテニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0231】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−オクテニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンを用い、実施例5と同様の方法により、標題化合物を合成した。
【0232】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.04(m,12H),0.88(m,18H),1.0-4.5(m,17H),4.8-5.7(m,4H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-178(dd,30.1,52.9Hz).
【0233】
[実施例28]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−プロペニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0234】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−プロペニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンを用い、実施例5と同様の方法により、標題化合物を合成した。
【0235】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.04(m,12H),0.89(m,18H),1.1-4.4(m,15H),4.7-5.7(m,4H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-178(dd,31.8,52.3Hz).
【0236】
[実施例29]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0237】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−E−1−ノネン−6−イニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンを用い、実施例5と同様の方法により、標題化合物を合成した。
【0238】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.03-0.06(m,12H),0.85-0.88(m,18H),1.0-4.6(m,17H),4.9-5.7(m,4H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-178(m).
【0239】
[実施例30]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0240】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−E−1−オクテン−6−イニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンを用い、実施例5と同様の方法により、標題化合物を合成した。
【0241】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.04(m,12H),0.86-0.88(m,18H),1.0-4.6(m,17H),4.9-5.7(m,4H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-179(m).
【0242】
[実施例31]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−1,6−ノナジイニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0243】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−1,6−ノナジイニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンを用い、実施例5と同様の方法により、標題化合物を合成した。
【0244】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.04-0.06(m,12H),0.85-0.89(m,18H),1.1-5.2(m,19H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-178(m).
【0245】
[実施例32]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−オクテニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0246】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−1−オクテニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンを用い、実施例10と同様の方法により、標題化合物を合成した。
【0247】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.04(m,12H),0.88(m,18H),1.0-4.5(m,17H),4.8-5.7(m,3H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-92(dd,27,280Hz),-114(d,280Hz).
【0248】
[実施例33]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−プロペニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0249】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−シクロペンチル−3−t−ブチルジメチルシロキシ−E−1−プロペニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンを用い、実施例10と同様の方法により、標題化合物を合成した。
【0250】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.05(m,12H),0.87(m,18H),1.1-4.4(m,15H),4.8-5.7(m,3H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-93(dd,26,282Hz),-115(d,282Hz).
【0251】
[実施例34]
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4,4−ジフルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−1,6−ノナジイニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンの合成
【0252】
(1S,5R,6R,7R)−2−オキサ−4−フルオロ−7−t−ブチルジメチルシロキシ−6−{(3S)−3−t−ブチルジメチルシロキシ−4−メチル−1,6−ノナジイニル}−ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−オンを用い、実施例10と同様の方法により、標題化合物を合成した。
【0253】
1H-NMR(CDCl3) δ(ppm):0.04-0.06(m,12H),0.85-0.89(m,18H),1.1-5.1(m,19H).
19F-NMR(CDCl3,ppm):-92(m),-114(m).
【0254】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、有用な生理活性物質であるジハロゲン化プロスタサイクリン類が、いずれも、公知の化合物より短段階で効率よく合成できる。合成方法は、いずれも厳しい反応条件や、長時間の反応を必要せず、かつ、特別な反応試薬や反応装置も必要としない優れた方法である。しかも、原料および反応中間体はいずれも公知のものよりも化学的に安定な化合物であり、取り扱いも容易である。また、原料の化合物も、入手容易な化合物である。さらに、本発明の製造方法は汎用性があり、数多くの誘導体の合成にも適用可能である。
Claims (8)
- 一般式(1b)で表されるジハロゲン化ラクトン類に、一般式(2)で表される有機金属化合物を付加反応せしめて脱水すること、およびその後任意に脱保護することによる、一般式(3)で表されるジハロゲン化プロスタサイクリン類の製造方法。
A:エチレン基、ビニレン基、またはエチニレン基、
Q:置換または非置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換または非置換の炭素数1〜10のアルケニル基、置換または非置換の炭素数1〜10のアルキニル基、置換または非置換の炭素数3〜8のシクロアルキル基、置換または非置換のアルアルキル基、あるいは、置換または非置換のアリール基、
R1 :置換または非置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換または非置換の炭素数1〜10のアルケニル基、置換または非置換の炭素数1〜10のアルキニル基、置換または非置換の炭素数3〜8のシクロアルキル基、置換または非置換のアルアルキル基、あるいは、置換または非置換のアリールオキシ基、
R2 、R4 :それぞれ独立に、水素原子または保護基、
R12、R14:それぞれ独立に、保護基、
X1 、X2 :それぞれ独立に、ハロゲン原子、
M:金属原子、
L:配位子、
m:1〜8の整数、
n:0〜10の整数、
を表す。) - 一般式(4)で表される化合物を一般式(5)で表される化合物に変換し、一般式(6)で表される化合物と反応せしめた後、還元することによる一般式(1a)で表されるジハロゲン化ラクトン類の製造方法。
A:エチレン基、ビニレン基、またはエチニレン基、
R1 :置換または非置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換または非置換の炭素数1〜10のアルケニル基、置換または非置換の炭素数1〜10のアルキニル基、置換または非置換の炭素数3〜8のシクロアルキル基、置換または非置換のアルアルキル基、あるいは、置換または非置換のアリールオキシ基、
R2 、R4 、R5 :それぞれ独立に、水素原子または保護基、
R6 :低級アルキル基、
X1 、X2 :それぞれ独立に、ハロゲン原子、
を表す。) - X1およびX2がフッ素原子であり、Aがビニレン基であり、R1 が、直鎖状または分岐状の炭素数4〜8のアルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数4〜8のアルケニル基、直鎖状または分岐状の炭素数4〜8のアルキニル基、ハロゲン原子または低級アルキル基で置換されていてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基、フェニル基を有する炭素数1〜2のアルキル基、あるいは、ハロゲン原子または低級アルキル基で置換されていてもよいフェノキシ基、であり、R12およびR14が、それぞれ独立に、トリオルガノシリル基、アシル基、アルキル基、アルアルキル基、または環状エーテル基、である請求項3に記載のジハロゲン化ラクトン類。
- R4およびR5が、それぞれ独立に、水素原子、トリオルガノシリル基、アシル基、アルキル基、アルアルキル基、または環状エーテル基、であり、X1およびX2がフッ素原子である請求項5に記載の化合物。
- X1およびX2がフッ素原子であり、Aがビニレン基であり、R1が直鎖状または分岐状の炭素数4〜8のアルキル基、直鎖状または分岐状の炭素数4〜8のアルケニル基、直鎖状または分岐状の炭素数4〜8のアルキニル基、ハロゲン原子または低級アルキル基で置換されていてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基、フェニル基を有する炭素数1〜2のアルキル基、あるいは、ハロゲン原子または低級アルキル基で置換されていてもよいフェノキシ基、であり、R2およびR4がそれぞれ独立に、水素原子、トリオルガノシリル基、アシル基、アルキル基、アルアルキル基、または環状エーテル基、である請求項7に記載のジハロゲン化ラクトン類。
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