JP3715902B2 - エアバッグ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスが流入して膨張するエアバッグに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、特開2001−1854号公報に記載されるように、2枚の基布の外周部同士を縫合して袋状とするとともに、これら2枚の基布の中間部同士を縫い合わせて連結し、展開時に偏平な形状を得ることを図ったエアバッグが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、基布同士を縫い合わせて連結部とする構成においては、エアバッグが展開する力が連結部に加わり、特に、連結部の寸法が小さい場合は、端部に力が集中して加わるため、基布や縫糸の強度を高める必要が生じ、製造コストの低減が困難になるとともに、エアバッグの折畳作業が煩雑になるなどの問題を有している。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、基布同士を連結して展開形状を調整できるとともに、製造コストの低減が可能なエアバッグを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項記載のエアバッグは、相対向する基布部と、これら基布部間に位置する気室とを備えた袋状のエアバッグであって、前記相対向する基布部同士を連結する線分状の連結部と、この連結部の端部を囲んで前記相対向する基布部同士を連結する環状の保護連結部とを備え、前記連結部の端部は、前記気室に導入されるガスが流れる流路に位置し、前記保護連結部は、ガスの上流側に向かう正面部と、この正面部よりガスの下流側に位置する端末部とを備えたものである。
【0006】
そして、この構成では、相対向する基布部同士を連結する線分状の連結部により、エア バッグの展開形状が容易に調整される。連結部の端部は、環状の保護連結部により囲まれているので、気室にガスが導入され、基布部同士が離間しようとする力が加わった場合にも、連結部の端部への力の集中が緩和され、基布部や連結部を補強する必要がなく、製造コストが低減される。さらに、保護連結部により、ガスが連結部の端部に直接的に吹き当たることを抑制し、基布部や連結部を補強する必要がなく、製造コストが低減される。
【0007】
請求項記載のエアバッグは、請求項記載のエアバッグにおいて、保護連結部の端末部は、連結部とは離間して設けられたものである。
【0008】
そして、この構成では、連結部と保護連結部とが互いに接する部分あるいは互いに交差する部分での力の集中を抑制し、基布部や連結部を補強する必要がなく、製造コストが低減される。
【0009】
請求項記載のエアバッグは、相対向する基布部と、これら基布部間に位置する気室とを備えた袋状のエアバッグであって、前記相対向する基布部同士を連結する線分状の連結部と、この連結部の端部を内包して前記相対向する基布部同士を連結する環状の保護連結部とを備えたものである。
【0010】
そして、この構成では、相対向する基布部同士を連結する線分状の連結部により、エアバッグの展開形状が容易に調整される。連結部の端部は、環状の保護連結部により囲まれているので、気室にガスが導入され、基布部同士が離間しようとする力が加わった場合にも、連結部の端部への力の集中が緩和され、基布部や連結部を補強する必要がなく、製造コストが低減される。
【0011】
請求項記載のエアバッグは、請求項記載のエアバッグにおいて、連結部は、気室を介して相対向する基布部同士を連結するものである。
【0012】
そして、この構成では、気室にガスが導入された際に、基布部同士が離間しようとする力が加わる連結部の端部への力の集中を緩和し、基布部や連結部を補強する必要がなく、製造コストが低減される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のエアバッグの第1の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図1及び図2において、1はエアバッグで、このエアバッグ1は、いわゆるカーテンタイプのエアバッグ1であり、自動車のルーフサイド部などに備えられたエアバッグ装置に折り畳んだ状態で収納されている。そして、側面衝突などの衝撃を受けてこのエアバッグ装置が作動すると、このエアバッグ1は、インフレータからのガスにより前方に向かって被保護物である乗員とドアガラスとの間にカーテン状に膨張展開し、車両などの乗員を保護するようになっている。
【0015】
なお、図1において、左側(矢印F方向)が車両の前方であり、すなわち、このエアバッグ1は、展開時に車室の右側側面を覆うものである。
【0016】
そして、このエアバッグ1は、複数の基布を組み合わせて形成された外殻3の内側に、中空部である気室4が形成され、偏平な袋状に構成されている。そして、この気室4は、外殻3の後端部の上部に設けられたガス導入部であるインフレータ接続口5により外部に連通されているとともに、気室4の内側には、前部気室4aと、この前部気室4aの後方に位置する後部気室4bと、これら前部気室4aと後部気室4bとを連通する連通部4cとが形成されている。
【0017】
また、このエアバッグ1の外殻3の上縁部には、サイドウィンドウの上縁部すなわちルーフサイド部への取り付けのための取付部である取付片7が所定間隔で複数設けられている。そして、各取付片7にはそれぞれ通孔7aが設けられ、これら通孔7aには、取付手段であるビスなどが挿通され、車両のサイドウィンドゥの上縁部に支持される。さらに、エアバッグ1の先端部には、挿通部8aを設けた案内部8が設けられている。
【0018】
そして、このエアバッグ1は、図2に示すように、車体側に配置される第1の基布である基布部としての外側基布11と、車室側に配置される第2の基布である基布部としての内側基布12と、筒状に形成された基布であるスリーブ14と、紐状に形成された基布であるテンションストラップ15とを備え、これら部材を縫い合わせるなどして組み合わせて構成されている。
【0019】
また、これら外側基布11、内側基布12、スリーブ14、及びテンションストラップ15は、基布すなわち織布で、315dtex、打ち込み本数24.4本/cm(62本/インチ)の66ナイロンで構成されている。さらに、外側基布11、内側基布12、及びスリーブ14は、シリコーンラバーを45g/mコーティングして不通気性を得ている。一方、テンションストラップ15は、コーティングを施していないいわゆるノンコート布を使用して形成している。
【0020】
そして、外側基布11は、ほぼ矩形状をなし、本体部11aと、この本体部11aの後部上側に設けられたガス導入部構成部11bとを備えている。また、この本体部11aの上縁部11cに沿って、上側に向かい延設片である取付片構成部11dが複数形成され、各取付片構成部11dには、それぞれ一対の通孔11eが形成されている。さらに、本体部11aの前縁部には、挿通部8aを設けた案内部8が一体に形成されている。
【0021】
一方、内側基布12は、ほぼ門形状をなし、前側本体部12aと、この前側本体部12aの後方に位置する後側本体部12bと、これら前側本体部12aと後側本体部12bとの上部を互いに連結する連接部12cとを備え、すなわち、前側本体部12aと後側本体部12bとの間の下部は切欠部12dとなっている。また、後側本体部12bの後部上側には、ガス導入部構成部12eが設けられている。さらに、内側基布12の上縁部12fには、すなわち、前側本体部12a、連接部12c、及び後側本体部12bの上縁部に沿って、上側に向かい延設片である取付片構成部12gが複数形成され、各取付片構成部12gには、それぞれ一対の通孔12hが形成されている。なお、内側基布12の取付片構成部12gは、外側基布11の取付片構成部11dに対応して形成されているが、インフレータ接続口5に近い後端部の1個の取付片構成部11dに対応するものは形成されていない。
【0022】
また、スリーブ14は、矩形状の基布を上側に向かって断面略U字状に折り返し、上縁部14aに沿って形成した縫い線であるスリーブ側ステッチ14bで連結され筒状に形成されている。
【0023】
そして、このエアバッグ1は、図1、図3、及び図4に示すように、中間にスリーブ14を挟んだ状態で、外側基布11と内側基布12とを重ね合わせ、インフレータ接続口5の位置を除き、内側基布12の外周部にほぼ沿った位置で縫い合わせ、すなわち、外周連結部である外周ステッチ部21を2列の縫い糸で形成し、偏平な袋状に形成されている。そして、この外周ステッチ部21に囲まれた部分が気室4となり、さらに、内側基布12の前側本体部12aの位置に前部気室4a、後側本体部12bの位置に後部気室4bが形成されている。
【0024】
ここで、スリーブ14は、一方の開口をインフレータ接続口5に連結されるように配置され、スリーブ側ステッチ14bの近傍を外周ステッチ部21に一体的に縫合して固定されている。そして、スリーブ14の他端の開口14cは、後部気室4bと連通部4cとの接続部分近傍に配置され、供給されるガスを気室4内でバランス良く案内する。すなわち、インフレータ接続口5から供給されたガスは、スリーブ14で案内されてこのスリーブ14の他端の開口14cから噴出し、連通部4cを介して前部気室4aの前方に向かう流路としての第1のガス流路R1と、スリーブ14の他端の開口14cから後部気室4bの後部下方に向かう流路としての第2のガス流路R2とが形成されている。
【0025】
また、このエアバッグ1には、気室4の1カ所あるいは複数カ所に位置し、外周ステッチ部21とは別個にあるいは一体的に、外側基布11と内側基布12とを連結して展開形状を調整する連結部23,23,24が形成されている。すなわち、本実施の形態では、前部気室4aに位置して、外周ステッチ部21から独立した連結部23,23が2カ所に形成されているとともに、後部気室4bに位置し、外周ステッチ部21に連続して連結部24が形成され、展開形状を偏平にしている。
【0026】
そして、前側の各連結部23は、図1及び図5に示すように、直線を区切った線分状をなして2列の糸で縫ったメインステッチ部31を備え、これらメインステッチ部31は、互いに平行に、かつ、第1のガス流路R1に一方の端部(先端部)としての一端部31aを臨ませて所定の角度だけ傾斜して配置されている。また、この第1のガス流路R1に向かう一端部31aでは、端末処理として、反対方向に折り返して所定の寸法だけ縫ったリバース部31bが形成されている。
【0027】
さらに、前側の各連結部23には、各一端部31a及び反対側の他端部31cを囲い込むように、保護連結部としての円環状の保護ステッチ部33が2列の縫い糸で形成されている。そして、この保護ステッチ部33は、縫い糸の始点33aと終点33bとを部分的に重ねたラップ部33cを備え、このラップ部33cは、第1のガス流路R1のガスの流れ方向の下流側に配置され、すなわち、第1のガス流路R1に向かう正面部33dの反対側に配置されている。また、この始点33aと終点33bとが重なるラップ部33cは、メインステッチ部31と重ならないように形成されている。
【0028】
また、後側の連結部24は、インフレータ接続口5の下側部から前側に向かった後、下側後方に向かって巻き込むように形成されたメインステッチ部34を備え、このメインステッチ部34の後端部である先端部34aに、前側の連結部23と同様の保護連結部としての円環状の保護ステッチ部36が2列の縫い糸で形成されている。
【0029】
さらに、外周連結部である外周ステッチ部21、及び連結部23,23,24の各メインステッチ部31,31,34は、図3に示すように、気密性を向上する気密手段としての帯状のシーラント41内に形成されている。すなわち、このシーラントは、ゴムであるシリコーン系RTVゴムをいずれかあるいは両方の基布11,12上に塗布して所定の形状パターン、幅、及び厚さで形成され、例えば、本実施の形態では、外側基布11上に、幅15mm、厚さ0.5mmで図1に示す外周ステッチ部21、及び連結部23,23,24の各メインステッチ部31,31,34のステッチパターンのように塗って形成されている。そこで、この外側基布11上にスリーブ14を内蔵させつつ重ね、外周ステッチ部21、及び連結部23,23,24を縫い合わせる。なお、このRTVゴムの破断伸びは約1100%になっている。
【0030】
また、エアバッグ1の上部の各取付片7は、外側基布11の取付片構成部11dと内側基布12の取付片構成部12gを重ねた状態で中間部で折り返し、適宜縫い合わせるなどして構成されている。また、この状態で、図1に示すように、外側基布11の各取付片構成部11dの一対の通孔11eと、内側基布12の各取付片構成部12gの一対の通孔12hとが互いに連通し、一個の通孔7aが構成されている。なお、後端部の取付片7は、外側基布11の取付片構成部11dのみにて形成されている。
【0031】
一方、テンションストラップ15は、基端部15aが外側基布11及び内側基布12の一方あるいは両方に固定された上、案内部8の挿通部8aを挿通して前側に引き出され、エアバッグ1が構成されている。
【0032】
そして、このような構成のエアバッグ1によれば、対向する基布11,12を縫合した袋状のエアバッグ1であって、気室4に位置する複数カ所で線状の連結部(ステッチ部)23,24を形成したため、基布11,12同士を連結して所望の偏平な展開形状を容易に実現できる。特に、連結部23,24を線状としたため、衝撃を吸収しにくい部分を小さくできるとともに、連結部23,24によりガスを容易に案内できる。
【0033】
そして、このような線状をなす連結部23,24の端末には、エアバッグ1の展開時に応力が集中しやすく、例えば、ステッチ(縫い糸)の上下反転部に応力が集中しやすいが、本実施の形態では、連結部23,24の端末を内包する周回状の保護ステッチ部33,36を形成したため、この保護ステッチ部33,36により端末への応力集中を抑制できる。
【0034】
また、連結部23,24がエアバッグ1の気室4内に位置する中間結合部を形成する構成では、連結部23,24の周囲が膨張する張力で引っ張られるが、この保護ステッチ部33,36により、十分な強度を容易に確保できる。
【0035】
また、連結部23,24の端末が、エアバッグ1を膨張させるガスの流路に向けて配置された構成では、連結部23,24の端末にガスが吹き当たり応力の集中やガスの熱的負荷により条件が過酷となるが、保護ステッチ部33,36により、十分な強度を容易に確保できる。さらに、この保護ステッチ部33,36の端末部すなわち始点33aと終点33bとは、ガスの流路の下流側に配置することにより、保護ステッチ部33,36自体及び連結部23,24をより効果的に保護できる。
【0036】
また、カーテンタイプのエアバッグ1においては、目付け量を落としたいわゆる低デニール基布を使用すると小さく収納可能な点で好適であるが、保護ステッチ部33,36を設ける構成では、折り返して縫合するリバース部31bや部分的に重ね縫うラップ部による端末処理を行う連結部(ステッチ部)23,24の端末に、応力の集中や熱ガスによる熱的負荷などの過酷な条件を与えることを抑制できるため、特にステッチにより粗硬になりやすいリバース部31bやラップ部の箇所について、粗硬化を抑制し、取扱すなわち容易に小さく折り畳みできるエアバッグ1を提供できる。
【0037】
さらに、保護ステッチ部33,36の端末部すなわち始点33aと終点33bとが重なるラップ部33cは、メインステッチ部31と重ならないように離間して形成したため、接点または交点の形成に伴う応力集中を防止できるとともに、エアバッグ1の粗硬化を容易に抑制でき、エアバッグ1の取扱を容易にして、小さく折り畳むことができる。
【0038】
なお、保護ステッチ部の形状は、上記の連結部23,24の一端部31aを囲む円環状でメインステッチ部31とは非連続的に設けた保護ステッチ部33,36とする他、種々の形状を採ることができる。
【0039】
例えば、対向する基布を縫合した袋状のエアバッグの縫合部の線状をなすステッチ部と、このステッチ部の端末を保護する保護ステッチ部とを連続的に形成し、さらに、保護ステッチ部は、ステッチ部に向かい周回状に形成することにより、簡単な形状で端末への応力集中を抑制でき、生産性を良好にできる。
【0040】
例えば、図6ないし図8に示すように、各連結部23,24の端末について、前側の連結部23のメインステッチ部31の両端部31a,31c及び後側の連結部24のメインステッチ部34の先端部34aから一体に連続的に保護連結部としての保護ステッチ部51,54を延設して形成することもできる。そして、これら連結部23,24は、図1などに示す実施の形態と同様に、気室4の内側に設けてエアバッグ1を偏平な展開形状とするものである。そして、この図6ないし図8に示す実施の形態では、保護ステッチ部51は、メインステッチ部31の第1のガス流路R1側の一端部31cからガスの流れ方向に沿って旋回するように屈曲して形成されている。なお、この時、保護ステッチ部51は、決してメインステッチ部31を越えて図6の右方に延ばされず、端末部51aがメインステッチ部31に達しないように形成されている。また、同様に後側の連結部のメインステッチ部34の先端部34aから、保護ステッチ部54が形成され、さらに、メインステッチ部31の他端部31cからは、一端部31cの保護ステッチ部51と向き合う方向に、保護ステッチ部51が形成されている。
【0041】
そして、この実施の形態では、図8に膨張時の状態を模式的に示すように、保護ステッチ部51に拘束された箇所から急速に立ち上がるように気室4が形成されるが、保護ステッチ部51は略円環状に形成され、保護ステッチ部51の端末部51aはメインステッチ部31に向かって、すなわち気室4からメインステッチ部31に向かって進むように配置されているため、メインステッチ部31を離反させるように引っ張る方向(図8における矢印T方向)の張力は、メインステッチ部31に向かい、T,T3,T2,T1の順に小さくなっていく。さらに、保護ステッチ部51は、ガスの流れ方向の下流に向かいループを描くように形成されているため、熱ガスの影響を一部に集中させないことにより極めて小さくできる。
【0042】
さらに、この実施の形態では、メインステッチ部31の上下双方の先端に保護ステッチ部51を互いに向き合うように形成したため、これら保護ステッチ部51同士の間で、張力Tがメインステッチ部31に向かって漸減する漸減領域を形成でき、すなわち、一対の保護ステッチ部51による相互作用を利用して、メインステッチ部31をより効果的に保護できる。
【0043】
【発明の効果】
請求項記載のエアバッグによれば、相対向する基布部同士を連結する線分状の連結部により、エアバッグの展開形状が容易に調整される。連結部の端部は、環状の保護連結部により囲まれているので、気室にガスが導入され、基布部同士が離間しようとする力が加わった場合にも、連結部の端部への力の集中が緩和され、基布部や連結部を補強する必要がなく、製造コストが低減される。さらに、連結部の端部は、気室に導入されるガスが流れる流路に位置し、保護連結部は、ガスの上流側に向かう正面部と、この正面部よりガスの下流側に位置する端末部とを備えたため、保護連結部により、ガスが連結部の端部に直接的に吹き当たることを抑制でき、基布部や連結部を補強する必要がなく、製造コストを低減できる。
【0044】
請求項記載のエアバッグによれば、請求項記載の効果に加え、保護連結部の端末部を連結部とは離間して設けたため、連結部と保護連結部とが互いに接する部分あるいは互いに交差する部分での力の集中を抑制し、基布部や連結部を補強する必要がなく、製造コストを低減できる。
【0045】
請求項記載のエアバッグによれば、相対向する基布部同士を連結する線分状の連結部により、エアバッグの展開形状を容易に調整できる。連結部の端部は、環状の保護連結部により囲まれているため、気室にガスが導入され、基布部同士が離間しようとする力が加わった場合にも、連結部の端部への力の集中を緩和し、基布部や連結部を補強する必要がなく、製造コストを低減できる。
【0046】
請求項記載のエアバッグによれば、請求項記載の効果に加え、連結部は、気室を介して相対向する基布部同士を連結するため、気室にガスが導入された際に、基布部同士が離間しようとする力が加わる連結部の端部への力の集中を緩和し、基布部や連結部を補強する必要がなく、製造コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のエアバッグの一実施の形態を示す側面図である。
【図2】 同上エアバッグを示す分解斜視図である。
【図3】 同上エアバッグを示す一部を切り欠いた斜視図である。
【図4】 同上エアバッグを示す図1のI−I断面図である。
【図5】 同上エアバッグを示す一部を拡大した側面図である。
【図6】 本発明のエアバッグの他の実施の形態を示す側面図である。
【図7】 同上エアバッグを示す一部を拡大した側面図である。
【図8】 同上エアバッグの膨張時の状態を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 エアバッグ
4 気室
11 基布部としての外側基布
12 基布部としての内側基布
23 連結部
31a 端部としての一端部
33,36,51,54 保護連結部としての保護ステッチ部
33a,33b 端末部
33d 正面部

Claims (4)

  1. 相対向する基布部と、これら基布部間に位置する気室とを備えた袋状のエアバッグであって、
    前記相対向する基布部同士を連結する線分状の連結部と、
    この連結部の端部を囲んで前記相対向する基布部同士を連結する環状の保護連結部とを備え、
    前記連結部の端部は、前記気室に導入されるガスが流れる流路に位置し、
    前記保護連結部は、ガスの上流側に向かう正面部と、
    この正面部よりガスの下流側に位置する端末部とを備えた
    ことを特徴とするエアバッグ。
  2. 保護連結部の端末部は、連結部とは離間して設けられた
    ことを特徴とする請求項記載のエアバッグ。
  3. 相対向する基布部と、これら基布部間に位置する気室とを備えた袋状のエアバッグであって、
    前記相対向する基布部同士を連結する線分状の連結部と、
    この連結部の端部を内包して前記相対向する基布部同士を連結する環状の保護連結部とを備えた
    ことを特徴とするエアバッグ。
  4. 連結部は、気室を介して相対向する基布部同士を連結する
    ことを特徴とする請求項記載のエアバッグ。
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