JP3715215B2 - 湿式フリクションプレート - Google Patents

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    • F16D2065/1304Structure
    • F16D2065/1324Structure carrying friction elements

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、環状の第1プレートの表面に、半径方向に延びる複数の半径方向油通路を挟んで複数の摩擦材を円周方向に配置し、これら摩擦材を環状の第2プレートの表面に接触させてトルクを伝達する湿式フリクションプレートに関する。
【0002】
【従来の技術】
オートマチックトランスミッションの変速用クラッチには湿式油圧クラッチが用いられている。かかる湿式油圧クラッチは複数枚のフリクションプレートと複数枚のセパレータプレートとを交互に重ね合わせ、油圧で両プレートを圧接してトルク伝達を行なうようになっており、非締結状態から締結状態に移行する際に生じる摩擦熱の吸収や摩擦材の摩耗防止等の理由から、フリクションプレートとセパレータプレートとの接触面に潤滑油を供給している。
【0003】
ところで、油圧クラッチの応答性を高めるためにフリクションプレートとセパレータプレートとの距離は小さく設定されており、また油圧クラッチの締結時のトルク伝達容量を充分に確保するためにフリクションプレート上に占める油通路の総面積は制約を受けることになる。このため、油圧クラッチの非締結時にフリクションプレートおよびセパレータプレート間に残留する潤滑油が排出され難くなり、フリクションプレートとセパレータプレートとの相対回転により潤滑油の引き擦りトルクが発生する問題があった。
【0004】
そこでフリクションプレートの摩擦材の内周縁に油溜め部を形成して潤滑油を保持することで、フリクションプレートおよびセパレータプレート間に潤滑油が流入し難くして引き擦りトルクを減少させるとともに、油溜め部に溜まった潤滑油を放射方向に延びる油通路を通して遠心力で排出するものが、特開平4−194422号公報により公知である。
【発明が解決しようとする課題】
上記特開平4−194422号公報に記載されたものは、極めて薄い摩擦材の内周縁に油溜め部を形成する必要があるために加工コストが嵩む問題があるだけでなく、摩擦材とそれを支持するプレートとの間に油溜め部から潤滑油が浸入し易いため、摩擦材の剥離等の問題が発生する可能性がある。
【0005】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、オートマチックトランスミッションの油圧クラッチや油圧ブレーキの非締結時における摩擦抵抗の更なる低減を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、環状の第1プレートの表面に、各々がプレート中心に対し放射方向に延びる複数の半径方向油通路を挟んで複数の摩擦材を円周方向に並列配置し、これら摩擦材を環状の第2プレートの表面に接触させてトルクを伝達する湿式フリクションプレートにおいて、前記複数の摩擦材を、それらの内周縁に沿って円周方向に延びる円周方向油通路を介して半径方向内外に複数段に、且つその各段の摩擦材が互いに同数となるように配置するとともに、各々の摩擦材の内周縁の少なくとも一部を、該摩擦材の回転方向遅れ側に臨む半径方向油通路の半径方向内端に向けて半径方向外側に傾斜させ、その傾斜部分に案内されて該半径方向油通路の半径方向内端に流入する潤滑油の圧力荷重が、第1,第2プレートに対しそれらを相互に離反させる方向に作用するようにしたことを特徴とする湿式フリクションプレートが提案される。
【0007】
上記構成によれば、環状の第1プレートの表面に設けられる複数の摩擦材の内周縁の少なくも一部を、その摩擦材の回転方向遅れ側に臨む半径方向油通路の内端に向けて外側に傾斜させたので、遠心力で外側に流れ、かつコリオリの力で回転方向遅れ側に流れる潤滑油を摩擦材の内周縁の少なくとも一部(上記傾斜部分)で案内して回転方向遅れ側の半径方向油通路の内端に効果的に導くことができる。これにより、第1プレートの表面の全域で、摩擦材の表面に乗り上げて第2プレートの表面との間に残留する潤滑油の量を減少させ、潤滑油の引きずりによる摩擦抵抗の増加を防止することができ、その上、各摩擦材の内周縁の少なくとも一部を、該摩擦材の回転方向遅れ側に臨む半径方向油通路の半径方向内端に向けて半径方向外側に傾斜させ、その傾斜部分に案内されて該半径方向油通路の半径方向内端に流入する潤滑油の圧力荷重を、該半径方向内端及びその近傍部において第1,第2プレートに対しそれらを相互に離反させる方向に作用させることができるから、その圧力荷重で第1プレートおよび第2プレートを均一に離反させて前記摩擦抵抗の増加を一層効果的に防止することができる。しかも複数の摩擦材を円周方向に延びる円周方向油通路を介して半径方向内外に複数段に配置したので、内半径方向油通路の半径方向内端及びその近傍部、並びに半径方向油通路の半径方向内端及びその近傍部のそれぞれにおいて潤滑油の油圧荷重を発生させ、第1プレートおよび第2プレートを更に確実に離反させることができる。
【0008】
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、半径方向内側段の摩擦材間に形成された内側半径方向油通路を、その内側半径方向油通路の半径方向外端が半径方向外側段の摩擦材内周縁の前記傾斜部分に対向するように、該半径方向外側段の摩擦材間に形成された外側半径方向油通路に対して回転方向遅れ側にずらして配置したことを特徴とする湿式フリクションプレートが提案される。
【0009】
上記構成によれば、内側半径方向油通路から流出した潤滑油を外側の摩擦材の傾斜した内周縁に確実に導き、回転方向遅れ側にある外側半径方向油通路に一層スムーズに流入させることができる。
【0010】
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、々の摩擦材の内周縁を、該摩擦材の円周方向両側に臨む一対の半径方向油通路の半径方向内端に向けて、半径方向外側にV字状又はU字状に傾斜させ、半径方向内側段の摩擦材間に形成された内側半径方向油通路の半径方向外端が、その半径方向内側段の摩擦材の半径方向外側に隣接する半径方向外側段の摩擦材の、前記V字状又はU字状の内周縁の頂点に対向するように、該半径方向外側段の摩擦材間に形成された外側半径方向油通路に対して該内側半径方向油通路を回転方向遅れ側にずらして配置したことを特徴とする湿式フリクションプレートが提案される。
【0011】
上記構成によれば、摩擦材の内周縁を半径方向外側にV字状又はU字状に傾斜させ、内側半径方向油通路の半径方向外端が半径方向外側段の摩擦材の、前記V字状又はU字状の内周縁の頂点に対向するように、外側半径方向油通路に対して内側半径方向油通路を回転方向遅れ側にずらして配置したので、第1プレートが何れの方向に回転した場合でも、V字状又はU字状に傾斜した摩擦材の内周縁の回転方向遅れ側部分で潤滑油を案内し、その潤滑油を回転方向遅れ側にある外側の半径方向油通路にスムーズに流入させることができる。
【0012】
尚、実施例のベースプレート72およびセパレータプレート61はそれぞれ本発明の第1プレートおよび第2プレートに対応し、実施例の内側摩擦材73iおよび外側摩擦材73oは本発明の摩擦材に対応する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。 図1〜図9は本発明の第1実施例を示すもので、図1は平行4軸式オートマチックトランスミッションのスケルトン図、図2は図3および図4の位置を示すマップ、図3は図2のA部の詳細図、図4は図2のB部の詳細図、図5は図4の要部拡大図、図6は図5の6−6線断面図、図7は摩擦材の拡大図、図8はフリクションプレートに沿う潤滑油の流れを示す図、図9はフリクションプレートの引き擦りトルクの低減効果を示すグラフである。
【0014】
図1〜図4に示すように、エンジンEの左側面に接続された平行4軸式オートマチックトランスミッションTの外郭は、トルクコンバータケース11、ミッションケース12およびケースカバー13から構成される。トルクコンバータケース11およびミッションケース12には、ボールベアリング14,15を介してメインシャフトSmが支持され、ローラベアリング16およびボールベアリング17を介してカウンタシャフトScが支持され、ボールベアリング18,19を介して第1サブシャフトSs1が支持され、ボールベアリング20およびローラベアリング21を介して第2サブシャフトSs2が支持される。エンジンEのクランクシャフト22はトルクコンバータ23を介してメインシャフトSmに接続される。またカウンタシャフトScと一体のファイナルドライブギヤ24は、ディファレンシャルギヤボックス25の外周に固定したファイナルドリブンギヤ26に噛合して左右の駆動輪WL,WRを駆動する。
【0015】
メインシャフトSmの回転を異なる変速比でカウンタシャフトScに伝達して1速変速段〜5速変速段および後進変速段を確立すべく、第1サブシャフトSs1に1速クラッチC1および2速クラッチC2が設けられ、第2サブシャフトSs2に3速クラッチC3が設けられ、メインシャフトSmに4速クラッチC4および5速−リバースクラッチC5Rが設けられる。メインシャフトSmと一体のサブシャフト駆動第1ギヤ31がカウンタシャフトScに相対回転自在に支持したサブシャフト駆動第2ギヤ32に噛合し、このサブシャフト駆動第2ギヤ32は第1サブシャフトSs1と一体のサブシャフト駆動第3ギヤ33に噛合し、前記サブシャフト駆動第1ギヤ31は第2サブシャフトSs2に相対回転自在に支持したサブシャフト駆動第4ギヤ34に噛合する。
【0016】
前記1速クラッチC1〜5速−リバースクラッチC5Rが非締結状態にあっても、メインシャフトSmの回転に連動して以下に説明する各部は常時回転する。即ち、メインシャフトSmと一体のサブシャフト駆動第1ギヤ31、4速クラッチC4および5速−リバースクラッチC5Rの共通のクラッチアウター35は常時回転し、メインシャフトSmのサブシャフト駆動第1ギヤ31に噛合するカウンタシャフトScのサブシャフト駆動第2ギヤ32は常時回転する。また前記サブシャフト駆動第2ギヤ32に噛合するサブシャフト駆動第3ギヤ33を一体に有する第1サブシャフトSs1は常時回転し、この第1サブシャフトSs1に設けた1速クラッチC1および2速クラッチC2のクラッチアウター36,37も常時回転する。また第2サブシャフトSs2に相対回転自在に支持されて前記サブシャフト駆動第1ギヤ31に噛合するサブシャフト駆動第4ギヤ34と、このサブシャフト駆動第4ギヤ34と一体に連結された3速クラッチC3のクラッチインナー38も常時回転する。
【0017】
第1サブシャフトSs1に設けた1速クラッチC1のクラッチインナー39と一体の第1サブ1速ギヤ40は、カウンタシャフトScと一体のカウンタ1速ギヤ41に噛合する。第1サブシャフトSs1に設けた2速クラッチC2のクラッチインナー42と一体の第1サブ2速ギヤ43は、カウンタシャフトScと一体のカウンタ2速ギヤ44に噛合する。第2サブシャフトSs2には、3速クラッチC3のクラッチアウター45と、第2サブ3速ギヤ46とが一体に設けられる。メインシャフトSmに設けた4速クラッチC4のクラッチインナー47と一体のメイン3速−4速ギヤ48は、第2サブシャフトSs2と一体の前記第2サブ3速ギヤ46に噛合する。メインシャフトSmに設けた5速−リバースクラッチC5Rのクラッチインナー49には、メイン5速ギヤ50およびメインリバースギヤ51が一体に設けられる。
【0018】
カウンタシャフトScと一体のカウンタ3速−4速ギヤ52は前記メイン3速−4速ギヤ48に噛合する。カウンタシャフトScにはカウンタ5速ギヤ53およびカウンタリバースギヤ54が相対回転自在に支持されており、カウンタ5速ギヤ53は前記メイン5速ギヤ50に噛合するとともに、カウンタリバースギヤ54はリバースアイドルギヤ55(図1参照)を介して前記メインリバースギヤ51に噛合する。カウンタシャフトSc上のカウンタ5速ギヤ53およびカウンタリバースギヤ54は、チャンファ56によってカウンタシャフトScに選択的に結合可能である。
【0019】
しかして、1速変速段を確立すべく1速クラッチC1を締結すると、メインシャフトSmの回転はサブシャフト駆動第1ギヤ31→サブシャフト駆動第2ギヤ32→サブシャフト駆動第3ギヤ33→第1サブシャフトSs1→1速クラッチC1のクラッチアウター36およびクラッチインナー39→第1サブ1速ギヤ40→カウンタ1速ギヤ41→カウンタシャフトSc→ファイナルドライブギヤ24→ファイナルドリブンギヤ26→ディファレンシャルギヤボックス25を介して駆動輪WL,WRに伝達される。
【0020】
また2速変速段を確立すべく2速クラッチC2を締結すると、メインシャフトSmの回転はサブシャフト駆動第1ギヤ31→サブシャフト駆動第2ギヤ32→サブシャフト駆動第3ギヤ33→第1サブシャフトSs1→2速クラッチC2のクラッチアウター37およびクラッチインナー42→第1サブ2速ギヤ43→カウンタ2速ギヤ44→カウンタシャフトSc→ファイナルドライブギヤ24→ファイナルドリブンギヤ26→ディファレンシャルギヤ25を介して駆動輪WL,WRに伝達される。
【0021】
また3速変速段を確立すべく3速クラッチC3を締結すると、メインシャフトSmの回転はサブシャフト駆動第1ギヤ31→サブシャフト駆動第4ギヤ34→3速クラッチC3のクラッチインナー38およびクラッチアウター45→第2サブシャフトSs2→第2サブ3速ギヤ46→メイン3速−4速ギヤ48→カウンタ3速−4速ギヤ52→カウンタシャフトSc→ファイナルドライブギヤ24→ファイナルドリブンギヤ26→ディファレンシャルギヤボックス25を介して駆動輪WL,WRに伝達される。
【0022】
また4速変速段を確立すべく4速クラッチC4を締結すると、メインシャフトSmの回転は4速クラッチC4のクラッチアウター35およびクラッチインナー47→メイン3速−4速ギヤ48→カウンタ3速−4速ギヤ52→カウンタシャフトSc→ファイナルドライブギヤ24→ファイナルドリブンギヤ26→ディファレンシャルギヤボックス25を介して駆動輪WL,WRに伝達される。
【0023】
また5速変速段を確立すべく、チャンファ56でカウンタ5速ギヤ53をカウンタシャフトScに結合した状態で5速−リバースクラッチC5Rを締結すると、メインシャフトSmの回転は5速−リバースクラッチC5Rのクラッチアウター35およびクラッチインナー49→メイン5速ギヤ50→カウンタ5速ギヤ53→カウンタシャフトSc→ファイナルドライブギヤ24→ファイナルドリブンギヤ26→ディファレンシャルギヤボックス25を介して駆動輪WL,WRに伝達される。
【0024】
また後進変速段を確立すべく、チャンファ56でカウンタリバースギヤ54をカウンタシャフトScに結合した状態で5速−リバースクラッチC5Rを締結すると、メインシャフトSmの回転は5速−リバースクラッチC5Rのクラッチアウター35およびクラッチインナー49→メインリバースギヤ51→リバースアイドルギヤ55→カウンタリバースギヤ54→カウンタシャフトSc→ファイナルドライブギヤ24→ファイナルドリブンギヤ26→ディファレンシャルギヤボックス25を介して駆動輪WL,WRに伝達される。
【0025】
図5および図6から明らかなように、2速クラッチC2は第1サブシャフトSs1に固定されたクラッチアウター37と、第1サブ2速ギヤ43と一体に形成されたクラッチインナー42とを備える。クラッチアウター37の内周には、複数枚のセパレータプレート61…、1枚のエンドプレート62および1枚のプレッシャプレート63の外周がスプライン結合されており、左端のエンドプレート62の左側面がクリップ64で軸方向に係止され、右端のプレッシャプレート63の右側面にクラッチピストン65が当接する。クラッチピストン65はクラッチアウター37の内部に摺動自在に嵌合してリターンスプリング66で右方向に付勢されており、クラッチピストン65およびクラッチアウター37間にクラッチ油室67が形成される。そしてクラッチインナー42の外周に、複数枚のフリクションプレート68…の内周がスプライン結合される。セパレータプレート61…およびフリクションプレート68…は相互に接触し得るように交互に重ね合わされる。
【0026】
第1サブシャフトSs1の内部には作動油油路69および潤滑油油路70が形成されており、作動油油路69はクラッチ油室67に連通し、潤滑油油路70はスラストベアリング71の内部を経てクラッチインナー42の内周部に連通する。セパレータプレート61…およびフリクションプレート68…の内周面に対向するクラッチインナー42を多数の油孔42a…が半径方向に貫通しており、またセパレータプレート61…およびフリクションプレート68…の外周面に対向するクラッチアウター37を多数の油孔37a…が半径方向に貫通している。クラッチインナー42の油孔42a…は、フリクションプレート68…が係合するスプラインの歯溝となる薄肉部に形成され、クラッチアウター37の油孔37a…は、セパレータプレート61…が係合するスプラインの歯溝となる薄肉部に形成される。
【0027】
各々のフリクションプレート68は、ベースプレート72の両面に、半径方向内側に位置する複数の内側摩擦材73i…を円周方向に配置するとともに、それら複数の内側摩擦材73i…の半径方向外側に複数の外側摩擦材73o…を円周方向に配置したもので、隣接する内側摩擦材73i…間に半径方向(即ちプレート中心に対し放射方向)に延びる複数の半径方向油通路74i…が形成され、また隣接する外側摩擦材73o…間に半径方向(即ちプレート中心に対し放射方向)に延びる複数の半径方向油通路74o…が形成される。内側の半径方向油通路74i…および外側の半径方向油通路74o…は円周方向にずれることなく整列しており、また内側摩擦材73i…および外側摩擦材73o…の間には環状の円周方向油通路75oが形成され、内側摩擦材73i…の内側には環状の円周方向油通路75iが形成される。
【0028】
五角形状に形成された各々の外側摩擦材73oは、円周方向に延びる外周縁76と、半径方向に延びる一対の側縁77L,77Rと、一対の側縁77L,77Rの半径方向内端に向かってV字状に延びる一対の内周縁78L,78Rとを備える。従って、外側の円周方向油通路75oの外周縁はジクザグの折れ線状となる。各々の内側摩擦材73iの形状は、上記各々の外側摩擦材73oの形状と類似であるが、半径方向内側に位置する分だけ円周方向の長さが短くなっている。勿論、内側の円周方向油通路75iの外周縁もジクザグの折れ線状となる。
【0029】
図7において、内側摩擦材73i(あるいは外側摩擦材73o)の両内周縁78L,78Rの幅Wに対する回転方向遅れ側(図中右側)の内周縁78Rの幅Wdの寸法関係は、1/4≦Wd/W≦1であることが望ましく、また内側摩擦材73i(あるいは外側摩擦材73o)の高さHに対する両内周縁78L,78Rの高さHdの寸法関係は、0<Hd/H≦1/3であることが望ましい。実際には、クラッチ容量や係合面圧の変化に応じてWd/WおよびHd/Hの適正値が決定される。
【0030】
しかして、第1サブシャフトSs1内の作動油油路69から2速クラッチC2のクラッチ油室67に作動油を供給すると、クラッチピストン65が左動してプレッシャプレート63およびエンドプレート62間にセパレータプレート61…およびフリクションプレート68…を挟圧し、フリクションプレート68…の摩擦材73i…,73o…とセパレータプレート61…との接触部に発生する摩擦力でトルクが伝達される。このとき、第1サブシャフトSs1内の潤滑油油路70から供給された潤滑油が遠心力で半径方向外側に流れ、クラッチインナー42の油孔42a…を通過して摩擦材73i…,73o…とセパレータプレート61…との接触部を潤滑して焼き付きの発生を防止する。そして前記接触部の潤滑を終えた潤滑油はクラッチアウター37の油孔37a…を通って半径方向外側に排出される。クラッチ油室67に作用する油圧を解除するとリターンスプリング66の弾発力でクラッチピストン65が右動し、摩擦材73i…,73o…とセパレータプレート61…との接触部の面圧が解除されて2速クラッチC2の締結が解除される。
【0031】
さて、4速クラッチC4が締結して4速変速段が確立しているとき、あるいは5速クラッチC5が締結して5速変速段が確立しているとき、非締結状態にある2速クラッチC2のクラッチアウター37およびクラッチインナー42は相対回転し、セパレータプレート61…およびフリクションプレート68…は相対回転する。このとき、フリクションプレート68…の表面の摩擦材73i…,73o…間に形成された半径方向油通路74i…,74o…の内端に向かって、摩擦材73i…,73o…の内周縁78L,78RがV字状に傾斜しているため、その傾斜部分により潤滑油は内側の半径方向油通路74i…および外側の半径方向油通路74o…に効果的に導かれ、摩擦材73i…,73o…の表面に乗り上げる潤滑油の量が減少する。
【0032】
即ち、図8においてフリクションプレート68…およびセパレータプレート61…間に残留する潤滑油は遠心力で半径方向外向きに付勢され、内側摩擦材73i…の内周縁78L,78Rに案内されて内側の半径方向油通路74i…に導かれるため、内側摩擦材73i…の表面に乗り上げる潤滑油の量が減少する。尚、フリクションプレート68…が反時計方向に回転する場合、コリオリの力により潤滑油はフリクションプレート68…に対して相対的に回転方向遅れ側(図中右向き)に流れようとするため、内側摩擦材73i…の一対の内周縁78L,78Rに沿って流れる潤滑油の量は均一にはならず、図中右側の内周縁78Rに沿って流れる潤滑油の量が、図中左側の内周縁78Lに沿って流れる潤滑油の量よりも多くなる。
【0033】
内側の半径方向油通路74i…から流出した潤滑油の多くは、その半径方向油通路74i…に直列的に連なる外側の半径方向油通路74o…に流入するが、内側の半径方向油通路74i…から流出した潤滑油は前記コリオリの力で回転方向遅れ側に流れようとするため、その一部が外側摩擦材73o…の表面に乗り上げる。しかしながら、多くの潤滑油は外側摩擦材73o…の内周縁78L,78Rの傾斜部分に案内されて回転方向遅れ側に流れ、図中右側の内周縁78Rから外側の半径方向油通路74o…の半径方向内端にスムーズに流入する
【0034】
以上のようにして、2速クラッチC2の非係合時にフリクションプレート68…の摩擦材73i…,73o…とセパレータプレート61…との間に残留する潤滑油の量を最小限に抑え、潤滑油の引きずりによる摩擦抵抗の増加を防止することができ、しかも図8に円で囲って示すように、摩擦材73i…,73o…の内周縁78L,78Rの傾斜部分に案内されて半径方向油通路74i…,74o…の半径方向内端に流入する潤滑油の圧力荷重が、該半径方向内端及びその近傍部においてフリクションプレート68…およびセパレータプレート61…を相互に均一に離反するように押し開くため、潤滑油の引きずりによる摩擦抵抗をより一層低減することができる。特に、前記圧力荷重が内側の半径方向油通路74i…および外側の半径方向油通路74o…の両方において発生するため、フリクションプレート68…およびセパレータプレート61…を一層効果的に離反させることができる。
【0035】
V字状に傾斜した内周縁78L,78Rにより半径方向油通路74i…,74o…に発生する油圧荷重が増加する理由は、以下のように説明される。即ち、前記荷重Pは、潤滑油の密度をρとし、潤滑油の流量をQとし、潤滑油の流速をvとしたときに、P=ρQvで与えられる。そして潤滑油の流量Qは半径方向油通路74i…,74o…の内端における損失係数が小さいほど大きくなり、その損失係数は半径方向油通路74i…,74o…の内端が半径方向内側に向かって滑らかに広がっているときに小さくなるからである。
【0036】
それに対して、図13に示す従来のフリクションプレート68では、台形状の摩擦材73i…,73o…の内周縁78が円周方向に延びているため、潤滑油を半径方向油通路74i…,74o…にスムーズ導く機能が発揮されない。その結果、摩擦材73i…,73o…の表面に乗り上げる潤滑油の量が増加して摩擦抵抗が増加するだけでなく、半径方向油通路74i…,74o…に流入する潤滑油でフリクションプレート68…およびセパレータプレート61…を相互に均一に離反させる効果も減少してしまう。
【0037】
図9は2速クラッチC2の係合解除からの引き擦りトルクの変化を、図13に示す従来のフリクションプレート68(摩擦材が台形状のもの)および本実施例のフリクションプレート68の両方について示すものである。このグラフから、本実施例により引き擦りトルクが大幅に低減していることが確認される。
【0038】
ところで、各々のクラッチにおいて上記効果を充分に発揮させるには、そのクラッチの相互に係合する摩擦係合要素のうち、高速で回転する側の摩擦係合要素をフリクションプレート68…とし、低速で回転する側の摩擦係合要素をセパレータプレート61…とすることが望ましい。その理由は、フリクションプレート68…が高速回転するときに大きな引き擦りトルクが発生するが、そのフリクションプレート68…に本発明を適用することで引き擦りトルクの低減効果を有効に発揮させることができるからである。
【0039】
【表1】
Figure 0003715215
【0040】
表1には、1速〜5速の各変速段において、1速クラッチC1、2速クラッチC2、3速クラッチC3、4速クラッチC4および5速−リバースクラッチC5Rのクラッチディスク側(インナー側)およびクラッチプレート側(アウター側)の何れが高速回転するかを示している。表中における「D」はクラッチディスク側が高速回転する場合、「P」はクラッチプレート側が高速回転する場合である。
【0041】
1速クラッチC1では、2速変速段〜5速変速段の全てにおいてクラッチディスク側が高速回転するため、全ての変速段で高速回転するクラッチディスクをフリクションプレート68…とし、何れの変速段でも高速回転しないクラッチプレートをセパレータプレート61…とする。
【0042】
2速クラッチC2では、1速変速段においてクラッチプレート側が高速回転し、3速変速段〜5速変速段においてクラッチディスク側が高速回転するため、3つの変速段において高速回転するクラッチディスクをフリクションプレート68…とし、1つの変速段において高速回転するクラッチプレートをセパレータプレート61…とする。
【0043】
3速クラッチC3では、1速変速段および2速変速段においてクラッチディスク側が高速回転し、4速変速段および5速変速段においてクラッチプレート側が高速回転するが、4速変速段および5速変速段の方が1速変速段および2速変速段よりもクラッチプレートとクラッチディスクとの回転差が大きいことから、4速変速段および5速変速段において高速回転するクラッチプレートをフリクションプレート68…とし、1速変速段および2速変速段において高速回転するクラッチディスクをセパレータプレート61…とする。
【0044】
4速クラッチC4では、1速変速段〜3速変速段においてクラッチプレート側が高速回転し、5速変速段においてクラッチディスク側が高速回転するため、3つの変速段において高速回転するクラッチプレートをフリクションプレート68…とし、1つの変速段において高速回転するクラッチディスクをセパレータプレート61…とする。
【0045】
5速−リバースクラッチC5Rでは、1速変速段〜4速変速段の全てにおいてクラッチプレート側が高速回転するため、全ての変速段で高速回転するクラッチプレートをフリクションプレート68…とし、何れの変速段でも高速回転しないクラッチディスクをセパレータプレート61…とする。
【0046】
以上、表1に基づいて摩擦材73i…,73o…を備えたフリクションプレート68…をクラッチディスクあるいはクラッチプレートに振り分ける例を説明したが、クラッチディスクおよびクラッチプレートの回転速度を考慮せずに、クラッチディスク側の両面に一律に摩擦材73i…,73o…を設けたものでも、従来例に比べて効果を発揮することができる。
【0047】
次に、図10に基づいて本発明の第2実施例を説明する。
【0048】
次に、図10に基づいて本発明の第2実施例を説明する。
第2実施例は第1実施例の改良であって、第1実施例では内側摩擦材73i…および外側摩擦材73o…が円周方向に整列しているが、第2実施例では内側摩擦材73i…および外側摩擦材73o…が円周方向に半ピッチずれて配置されている。従って、内側の半径方向油通路74i…の半径方向外端は、外側摩擦材73o…のV字状をなす内周縁78L,78Rの頂点に対向している。
【0049】
この第2実施例によれば、内側の半径方向油通路74i…の外端から円周方向油通路75oに流出した潤滑油は、外側摩擦材73o…の内周縁78L,78Rに案内されて円周方向両側に分流し、外側の半径方向油通路74o…に一層スムーズに流入することが可能となり、外側の半径方向油通路74o…の内端に発生する油圧加重を更に増加させることで、第1実施例の作用効果を一層顕著なものとすることができる。このとき、コリオリの力により潤滑油はフリクションプレート68…に対して相対的に回転方向遅れ側(図中右向き)に流れようとするため、外側摩擦材73o…の一対の内周縁78L,78Rに沿って流れる潤滑油の量は、図中右側の内周縁78Rに沿って流れる潤滑油の量が、図中左側の内周縁78Lに沿って流れる潤滑油の量よりも圧倒的に多くなる。
【0050】
図8に示す第1実施例では、内側の半径方向油通路74i…から流出した潤滑油が、コリオリの力で右向きに偏向して外側摩擦材73o…の回転方向進み側の内周縁78Lに交差する方向に流れ、外側の半径方向油通路74o…にスムーズに導かれなくなる可能性があるが、本第2実施例では内外の半径方向油通路74i…,74o…が円周方向に半ピッチずれて配置されているため、内側の半径方向油通路74i…から流出した潤滑油が外側摩擦材73o…の回転方向進み側の内周縁78Lに交差するのを防止し、大部分の潤滑油を回転方向遅れ側の内周縁78Rに沿って案内して回転方向遅れ側に位置する外側の半径方向油通路74o…にスムーズに流入させることができる。
【0051】
尚、この第2実施例のものは、内側摩擦材73i…および外側摩擦材73o…が相互に半ピッチだけずれていて回転対称に配置されているため、フリクションプレート68…の回転方向が時計方向あるいは反時計方向の何れであっても、同様の効果を達成することができる。
【0052】
次に、図11に基づいて本発明の第3実施例を説明する。
【0053】
第3実施例は、内側摩擦材73i…および外側摩擦材73o…の形状が第1、第2実施例と異なっている。即ち、第3実施例の内側摩擦材73i…および外側摩擦材73o…は、外周縁76が円周方向に延び、一対の側縁77L,77Rが半径方向に延びているが、内周縁78が円周方向に対して傾斜している。具体的には、内周縁78の回転方向進み側(図中左側)が半径方向内側に位置し、内周縁78の回転方向遅れ側(図中右側)が半径方向外側に位置するように傾斜している。つまり、第3実施例の内側摩擦材73i…および外側摩擦材73o…は、図7においてWd/Wの値を1に設定した場合に相当する。そして内側の半径方向油通路74iの外端が、外側の半径方向油通路74oの内端に対して回転方向遅れ側(図中右側)に僅かにずれて(従って外側の半径方向油通路74oの内周縁78の傾斜部分に対向するように)配置される。
【0054】
前述したように、潤滑油は遠心力で半径方向外側に流れると同時に、コリオリの力により回転方向遅れ側に流れる傾向があるが、内側摩擦材73i…および外側摩擦材73o…の内周縁78の傾斜方向が前記潤滑油の流れ方向に沿うように配置されているため、この内周縁78に沿って流れる潤滑油を半径方向油通路74i…,74o…にスムーズに導くことができる。
【0055】
これにより、内側摩擦材73i…および外側摩擦材73o…の表面に乗り上げる潤滑油の量を減少させて潤滑油の引きずりによる摩擦抵抗の増加を防止するとともに、半径方向油通路74i…,74o…に流入する潤滑油の圧力荷重でフリクションプレート68…およびセパレータプレート61…を相互に均一に離反するように押し開き、潤滑油の引きずりによる摩擦抵抗をより一層低減することができる。特に、内側の半径方向油通路74iの外端が、外側の半径方向油通路74oの内端に対して回転方向遅れ側に僅かにずれているため、内側の半径方向油通路74iから流出した潤滑油を外側摩擦材73o…の内周縁78にスムーズに導くことができる。
【0056】
以上のように、この第3実施例のものは、フリクションプレート68…の回転方向が図11において反時計方向である場合に最大の効果を達成することができる。
【0057】
前述した第1、第2実施例のフリクションプレート68…は内側摩擦材73i…および外側摩擦材73o…の配置が円周方向に対称であるため、その組付時に表裏を区別する必要がないが、本第3実施例のフリクションプレート68…は内側摩擦材73i…および外側摩擦材73o…の配置が円周方向に非対称であるため、その組付時に回転方向に応じて表裏を区別する必要がある。
【0058】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0059】
例えば、実施例では本発明のフリクションプレート68…を湿式油圧クラッチに適用した場合を示したが、それを湿式油圧ブレーキに対しても適用することができる。
【0060】
また実施例では摩擦材73i…,73o…を内外2段に配置しているが、それを内外3段以上に配置することができる。
【0061】
また実施例の内側摩擦材73i…および外側摩擦材73o…は半径方向油通路74i…,74o…および円周方向油通路75oによって相互に分離しているが、環状の摩擦材をプレス加工して一部を溝状に凹ますことにより前記油通路74i…,74o…,75oを形成することも可能である。
【0062】
また第1、第2実施例の摩擦材73i…,73o…の内周縁78L,78RはV字状に形成されているが、それをU字状に形成することも可能である。その際に、摩擦材73i…,73o…の内周縁は曲線である必要はなく、図12に示すように折れ線であっても良い。
【0063】
また実施例ではクラッチディスクまたはクラッチプレートの両面に摩擦材73i…,73o…を設けているが、クラッチディスクおよびクラッチプレートの各々の片面に摩擦材73i…,73o…を設けることもできる。
【0064】
【発明の効果】
以上のように発明によれば、環状の第1プレートの表面に設けられる複数の摩擦材を 、それらの内周縁に沿って円周方向に延びる円周方向油通路を介して半径方向内外に複数段に、且つその各段の摩擦材が互いに同数となるように配置するとともに、各々の摩擦材の内周縁の少なくも一部を、その摩擦材の回転方向遅れ側に臨む半径方向油通路の内端に向けて外側に傾斜させ、その傾斜部分に案内されて該半径方向油通路の半径方向内端に流入する潤滑油の圧力荷重が、第1,第2プレートに対しそれらを相互に離反させる方向に作用するようにしたので、遠心力で外側に流れ、かつコリオリの力で回転方向遅れ側に流れる潤滑油を摩擦材内周縁の上記傾斜部分で案内して回転方向遅れ側の半径方向油通路の内端に効果的に導くことができ、これにより、擦材の表面に乗り上げて第2プレートの表面との間に残留する潤滑油の量を第1プレートの表面の全域で減少させ、潤滑油の引きずりによる摩擦抵抗の増加を防止できる。その上、前記傾斜部分に案内されて半径方向油通路の半径方向内端に流入する潤滑油の圧力荷重を、該半径方向内端及びその近傍部において第1,第2プレートに対しそれらを相互に離反させる方向に作用させることができるため、その圧力荷重で第1プレートおよび第2プレートを均一に離反させて前記摩擦抵抗の増加を一層効果的に防止することができる。しかも複数の摩擦材を円周方向に延びる円周方向油通路を介して半径方向内外に複数段に配置したので、内半径方向油通路の半径方向内端及びその近傍部、並びに半径方向油通路の半径方向内端及びその近傍部のそれぞれにおいて潤滑油の油圧荷重を発生させ、第1プレートおよび第2プレートを更に確実に離反させることができる。
【0065】
また特に請求項2発明によれば、半径方向内側段の摩擦材間に形成された内側半径方向油通路を、その内側半径方向油通路の半径方向外端が半径方向外側段の摩擦材内周縁の前記傾斜部分に対向するように、該半径方向外側段の摩擦材間に形成された外側半径方向油通路に対して回転方向遅れ側にずらして配置したので、内側半径方向油通路から流出した潤滑油を外側の摩擦材の傾斜した内周縁に確実に導き、回転方向遅れ側にある外側半径方向油通路に一層スムーズに流入させることができる。
【0066】
また特に請求項3の発明によれば、摩擦材の内周縁を半径方向外側にV字状又はU字状に傾斜させ、内側半径方向油通路の半径方向外端が半径方向外側段の摩擦材の、前記V字状又はU字状の内周縁の頂点に対向するように、外側半径方向油通路に対して内側半径方向油通路を回転方向遅れ側にずらして配置したので、第1プレートが何れの方向に回転した場合でも、V字状又はU字状に傾斜した摩擦材の内周縁の回転方向遅れ側部分で潤滑油を案内し、その潤滑油を回転方向遅れ側にある外側の半径方向油通路にスムーズに流入させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 平行4軸式オートマチックトランスミッションのスケルトン図
【図2】 図3および図4の位置を示すマップ
【図3】 図2のA部の詳細図
【図4】 図2のB部の詳細図
【図5】 図4の要部拡大図
【図6】 図5の6−6線断面図
【図7】 摩擦材の拡大図
【図8】 フリクションプレートに沿う潤滑油の流れを示す図
【図9】 フリクションプレートの引き擦りトルクの低減効果を示すグラフ
【図10】 本発明の第2実施例に係る、前記図8に対応する図
【図11】 本発明の第3実施例に係る、前記図8に対応する図
【図12】 摩擦材の他の形状を示す図
【図13】 従来例に係る、前記図8に対応する図
【符号の説明】
61 セパレータプレート(第2プレート)
72 ベースプレート(第1プレート)
73i 内側摩擦材(摩擦材)
73o 外側摩擦材(摩擦材)
74i 半径方向油通路(内側半径方向油通路)
74o 半径方向油通路(外側半径方向油通路)
75i 円周方向油通路
75o 円周方向油通路
78 内周縁
78L 内周縁
78R 内周縁

Claims (3)

  1. 環状の第1プレート(72)の表面に、各々がプレート中心に対して放射方向に延びる複数の半径方向油通路(74i,74o)を挟んで複数の摩擦材(73i,73o)を円周方向に並列配置し、これら摩擦材(73i,73o)を環状の第2プレート(61)の表面に接触させてトルクを伝達する湿式フリクションプレートにおいて、
    前記複数の摩擦材(73i,73o)を、それらの内周縁(78L,78R,78)に沿って円周方向に延びる円周方向油通路(75i,75o)を介して半径方向内外に複数段に、且つその各段の摩擦材(73i,73o)が互いに同数となるように配置するとともに、各々の摩擦材(73i,73o)の内周縁(78L,78R,78)の少なくとも一部を、該摩擦材(73i,73o)の回転方向遅れ側に臨む半径方向油通路(74i,74o)の半径方向内端に向けて半径方向外側に傾斜させ、その傾斜部分に案内されて該半径方向油通路(74i,74o)の半径方向内端に流入する潤滑油の圧力荷重が、第1,第2プレート(72,61)に対しそれらを相互に離反させる方向に作用するようにしたことを特徴とする湿式フリクションプレート。
  2. 半径方向内側段の摩擦材(73i)間に形成された内側半径方向油通路(74i)を、その内側半径方向油通路(74i)の半径方向外端が半径方向外側段の摩擦材(73o)内周縁の前記傾斜部分に対向するように、該半径方向外側段の摩擦材(73o)間に形成された外側半径方向油通路(74o)に対して回転方向遅れ側にずらして配置したことを特徴とする、請求項1に記載の湿式フリクションプレート。
  3. 々の摩擦材(73i,73o)の内周縁(78L,78R)を、該摩擦材(73i,73o)の円周方向両側に臨む一対の半径方向油通路(74i,74o)の半径方向内端に向けて、半径方向外側にV字状又はU字状に傾斜させ
    半径方向内側段の摩擦材(73i)間に形成された内側半径方向油通路(74i)の半径方向外端が、その半径方向内側段の摩擦材(73i)の半径方向外側に隣接する半径方向外側段の摩擦材(73o)の、前記V字状又はU字状の内周縁(78L,78R)の頂点に対向するように、該半径方向外側段の摩擦材(73o)間に形成された外側半径方向油通路(74o)に対して該内側半径方向油通路(74i)を回転方向遅れ側にずらして配置したことを特徴とする、請求項1に記載の湿式フリクションプレート。
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